JP3690218B2 - ウェザストリップ取付け構造 - Google Patents

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    • B60J10/00Sealing arrangements
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    • B60J10/75Sealing arrangements specially adapted for windows or windscreens for sliding window panes, e.g. sash guides for sealing the lower part of the panes

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の昇降窓ガラスに対して車体側に設けられるウェザストリップの取付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図1に例示されているように、車両におけるクォータウインドウガラス1は、その前端縁に沿ってクォータウェザストリップ2が一体的に取り付けられ、クォータウェザストリップ2によりフロントドアガラス3との間がシールされている一方、車体におけるクォータパネルアウタ4の上端縁、すなわち、ベルトラインに沿ってクォータモール5がクォータパネルアウタ4に固定され、クォータモール5に取り付けられたクォータモールウェザストリップ6がクォータウインドウガラス1に当接して、図示しない昇降装置によりクォータウインドウガラス1が図1における矢印Aのように前上方または後下方へそれぞれ斜めに昇降するとき、クォータモールウェザストリップ6がクォータウインドウガラス1とクォータパネルアウタ4との間をシールするように構成されている。
【0003】
しかしながら、クォータウインドウガラス1が矢印Aのように後下方へ降下してベルトラインを通過するとき、クォータモールウェザストリップ6と摺動するクォータウインドウガラス1はクォータウェザストリップ2の部分で厚みが大きく変化するため、クォータモールウェザストリップ6として中空リップ等の追従型保持機構を採用すれば、クォータウェザストリップ2の部分がベルトラインを通過するときクォータモールウェザストリップ6に対する接触圧が大幅に増加するので、クォータモールウェザストリップ6が降下するクォータウインドウガラス1により下方へ巻き込まれて損傷を受けたり、クォータウインドウガラス1の昇降抵抗が急増する等の不具合があるので、従来は図2に示されているように、クォータウインドウガラス1の保持作用がほとんどないリップ状のクォータモールウェザストリップ6が使用されていた。
【0004】
この場合、クォータモールウェザストリップ6は、その基部を形成する板金7がボルト8によりクォータモール5へ固定されることによって、クォータパネルアウタ4側へ取り付けられているが、車両組立て時のばらつきや車両走行時の振動等によりクォータウインドウガラス1とボルト8の頭部との相対距離が変動し、それらが接触して異音を発生させたり、クォータウインドウガラス1の昇降抵抗を増加させるおそれがある等の問題があった。
【0005】
また、実開平6−39542号公報に例示されているように、クォータモールウェザストリップ6として上下2重リップ形状のものを採用すれば、図3(a)のように上側のリップ6aは前端部をクォータウェザストリップ2の車外側表面に当接させておくことにより、クォータウインドウガラス1が後下方へ降下してベルトラインを通過するに従い、上側リップ6aは連続的にクォータウェザストリップ2の車外側表面上を滑るので、クォータウェザストリップ2により上側リップ6aが下方へ巻き込まれることは簡単に防止できるが、下側のリップ6bは、クォータウインドウガラス1が降下してベルトラインを通過する際、図3(b)、(c)に順次示されているように、クォータウェザストリップ2により容易に下方へ巻き込まれて、クォータウインドウガラス1の昇降抵抗が急増する等の不具合を招くこととなるので、クォータモールウェザストリップ6として2重リップ形状のものを使用することは実際上許容できなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、車体側のベルトラインを通過するとき厚みが変化する昇降クォータウインドウガラスに対して、クォータウインドウガラスの車外側で車体側にウェザストリップを取り付ける締結部材が、昇降クォータウインドウガラスと接触することを確実に防止しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明にかかるウェザストリップ取付け構造は、車体側のベルトラインを通過するとき一体的に取り付けられたシール部材により厚みが変化する昇降クォータウインドウガラスに対し上記ベルトラインで上記クォータウインドウガラスの車外側クォータモールと同クォータモールに取り付けられたウェザストリップとが設けられ、上記ウェザストリップは、締結部材により上記クォータモールに固定される基部と、上記締結部材の端部に近接して上記基部から上記クォータウインドウガラス側に突出し上記クォータウインドウガラスとの距離が上記締結部材の端部と上記クォータウインドウガラスとの距離よりも小さく設定されたゴム質の突起部と、上記締結部材の端部及び上記突起部よりも上方位置で上記基部から延び出し上記クォータウインドウガラスと接触するリップとを有している。
【0008】
すなわち、昇降クォータウインドウガラスが車体側のベルトラインを通過するとき、クォータウインドウガラスに一体的に取り付けられたシール部材によりクォータウインドウガラスの厚みが変化するため、ベルトラインでクォータウインドウガラスの車外側にクォータモールと共に取り付けられたウェザストリップに、クォータウインドウガラスの保持力が比較的小さいリップがクォータウインドウガラスと接触するように設けられていて、車両走行時におけるクォータウインドウガラスの振動等により、クォータウインドウガラスが正規位置から車幅方向外側へ多少ずれるようなことがあっても、ウェザストリップの基部をクォータモールに固定する締結部材の端部とクォータウインドウガラスとの距離より、締結部材の端部に近接してウェザストリップの基部からクォータウインドウガラス側に突出するゴム質の突起部の先端とクォータウインドウガラスとの距離が小さく設定されているので、クォータウインドウガラスが締結部材の端部に当接することはウェザストリップの突起部により確実に制止することができ、従ってまた、ベルトラインにおけるウェザストリップにクォータウインドウガラスの保持力をもたせたり、クォータウインドウガラスの組立て精度を特別に高める必要性をなくすことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態例について、前記従来装置との同等部分にはそれぞれ同一符号を付けて説明する。
図4において、車体のクォータパネルアウタ4の上端縁、すなわち、ベルトラインに沿ってクォータモール5がクォータパネルアウタ4に固定され、クォータモール5にクォータモールウェザストリップ6が取り付けられている。
【0010】
クォータモールウェザストリップ6は、ゴム質で心金7を包み込んだ基部10と、車両前後方向に適宜の間隔をおき基部10に形成されたボルト孔11をそれぞれ挿通してクォータモール5へねじ込まれたボルト8の頭部12に近接し、その上下でそれぞれ基部10からクォータウインドウガラス1側に突出して車両前後方向へ延びるゴム質の突起部13と、ボルト頭部12及び突起部13よりも上方位置で基部10から延び出しクォータウインドウガラス1の車外側表面と接触するゴム質のリップ14とを有していて、クォータウインドウガラス1とボルト頭部12との距離より、クォータウインドウガラス1と突起部13との距離が小さく設定されている。
【0011】
また、図1に示されているように、クォータウインドウガラス1は、その前端縁に沿ってクォータウェザストリップ2が一体的に取り付けられ、リップ14は図4の2点鎖線で示すように前端部がクォータウェザストリップ2の車外側表面に当接しているため、クォータウインドウガラス1が図示しない昇降装置により図1における矢印Aのように前閉状態から後下方へ降下して車体側のベルトラインを通過するに従い、リップ14は連続的にクォータウェザストリップ2の車外側表面上を滑るので、クォータウインドウガラス1に引きずられて下方へ巻き込まれることは容易に防止できる。
【0012】
上記装置にあっては、クォータウインドウガラス1の前端縁に沿ってクォータウェザストリップ2が一体的に取り付けられているため、クォータウインドウガラス1が後下方へ降下してベルトラインを通過するときクォータウインドウガラス1の厚みが変化しても、クォータウインドウガラス1の保持力が比較的小さいリップ14は上記のようにクォータウインドウガラス1に引きずられて下方へ巻き込まれるようなことがない。
【0013】
また、車両組立て時のばらつきや車両走行時におけるクォータウインドウガラス1の振動等により、クォータウインドウガラス1が正規位置から車幅方向外側へ多少ずれるようなことがあっても、クォータウインドウガラス1とボルト頭部12との距離より、ボルト頭部12に近接してクォータモールウェザストリップ6の基部10からクォータウインドウガラス1側に突出した突起部13とクォータウインドウガラス1との距離が小さく設定されているため、クォータウインドウガラス1がボルト頭部12に当接することはクォータモールウェザストリップ6の突起部13により確実に制止されるので、上記当接により生じる異音の発生やクォータウインドウガラス1の昇降抵抗の増加を容易に防止することができ、従ってまた、クォータモールウェザストリップ6にクォータウインドウガラス1の保持力をもたせたり、クォータウインドウガラス1の組立て精度を特別に高める必要性もなくすことができて、車両組立ての作業性を容易に向上させることができる。
【0014】
さらに、クォータモールウェザストリップ6の突起部13は、心金7と共にリップ14を押し出し成形する際、同時に成形させることができるため、突起部13の形成によりとくにコストアップを招くことがなく、かつ、リップ14は単一ですむので、ベルトラインに取り付けられるクォータモールウェザストリップ6を比較的安価に製造できる長所がある。
【0015】
【発明の効果】
本発明にかかるウェザストリップ取付け構造においては、車両走行時におけるクォータウインドウガラスの振動等により、クォータウインドウガラスが正規位置から車幅方向外側へ多少ずれるようなことがあっても、ウェザストリップの基部をクォータモールに固定する締結部材の端部とクォータウインドウガラスとの距離より、締結部材の端部に近接してウェザストリップの基部からクォータウインドウガラス側に突出するゴム質の突起部の先端とクォータウインドウガラスとの距離が小さく設定されていて、クォータウインドウガラスが締結部材の端部に当接することはウェザストリップの突起部により確実に制止することができるので、クォータウインドウガラスの組立て精度を特別に高める必要性がなくなって、その作業性を容易に向上させることができると共に、クォータウインドウガラスと締結部材の端部との当接により生じる異音やクォータウインドウガラスの昇降抵抗増大等の不具合を容易に解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両の一部側面図。
【図2】従来装置における図1のII−II縦断面拡大図。
【図3】他の従来装置における図1のII−II縦断面作用説明図。
【図4】本発明の実施形態例における図1のII−II縦断面拡大図。
【符号の説明】
1 クォータウインドウガラス
2 クォータウェザストリップ
4 クォータパネルアウタ
5 クォータモール
6 クォータモールウェザストリップ
8 ボルト
10 基部
13 突起部
14 リップ

Claims (1)

  1. 車体側のベルトラインを通過するとき一体的に取り付けられたシール部材により厚みが変化する昇降クォータウインドウガラスに対し上記ベルトラインで上記クォータウインドウガラスの車外側クォータモールと同クォータモールに取り付けられたウェザストリップとが設けられ、上記ウェザストリップは、締結部材により上記クォータモールに固定される基部と、上記締結部材の端部に近接して上記基部から上記クォータウインドウガラス側に突出し上記クォータウインドウガラスとの距離が上記締結部材の端部と上記クォータウインドウガラスとの距離よりも小さく設定されたゴム質の突起部と、上記締結部材の端部及び上記突起部よりも上方位置で上記基部から延び出し上記クォータウインドウガラスと接触するリップとを有するウェザストリップ取付け構造。
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