JP3690115B2 - 記録装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、交換可能な幅広のインクリボンを備えたインクリボンカートリッジを用いて印刷を行う記録装置に係わり、特にインクリボンの皺を発生を防ぐとともに、インクリボンカートリッジの交換時などに取り扱いが簡便な記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
サーマルプリンタを用いて用紙などの被記録媒体に印刷を行う場合、取り扱いの簡便さ等から通常はインクリボンカートリッジが用いられる。そして、サーマルプリンタがラインプリンタである場合、幅広のインクリボンを用いる必要がある。
【0003】
このような、幅広のインクリボンを用いる場合、インクリボンの材質及び形状に起因して皺が発生し易く、このインクリボンの皺は印字品質に大きな悪影響を及ぼすことから、インクリボンの皺の発生を十分に抑制することが望ましい。このため、被記録媒体とインクリボンとを印字ヘッドの記録面に押し付ける押圧ローラとリボン巻取軸との間でインクリボンに適度な張力を作用させる必要がある。また、インクリボンの張力によりリボン巻取軸の浮き上がりが生じ、それが原因による皺の発生や印字品質の劣化を招くおそれがあるために、リボン巻取軸の浮き上がりを規制する必要もあった。
【0004】
図8は、幅広のインクリボン107を用いた、従来のラインサーマルプリンタにおける上フレーム105と下フレーム103との開閉を規制するロック機構の一例を示す。
【0005】
図8において、ロック機構は、フレーム開閉軸101を中心に相互に開閉自在に軸支された下フレーム103及び上フレーム105と、インクリボン107が巻回されたリボン供給軸109及びインクリボンを巻き取るリボン巻取軸111を内蔵したインクリボンカートリッジ113と、下フレーム103に設けられたロック部材115に係合する切欠溝117及びロック時にリボン巻取軸111を押圧するリボン巻取軸押圧部材119を備えたロックレバー121とから構成されている。
【0006】
ロックレバー121は、切欠溝117がロック部材115に係合される方向(図中、時計方向)へ図示しないばね部材で付勢されており、操作者がロックレバー121をロック解除方向(図中、反時計方向)へ回動させることにより、下フレーム103と上フレーム105とを開状態にすることができる。また、これと同時にリボン巻取軸押圧部材119によるリボン巻取軸111への押圧も解除されるため、インクリボンカートリッジ113の着脱が容易になる構成となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の記録装置において、インクリボン107に一定値以上の張力が発生した場合、インクリボン107の張力によるリボン巻取軸111に生じる浮き上がりの力が、リボン巻取軸押圧部材119がリボン巻取軸111を押圧する力よりも大きくなると、ロックレバー121がロックを解除する方向に回動してしまい印刷中に上フレーム105が開いてしまうという問題があった。
【0008】
また、これらの不都合を解消するためにロックレバー121をロックする方向に付勢するばね部材の付勢力を大きくすると、上フレーム105の開閉時におけるロック及びその解除に要する力が必要以上に大きくなり、取り扱いが不便になってしまうという問題点もあった。
【0009】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ロックレバーを付勢するばねの付勢力を大きくすることなく、印刷中における上フレームの開放を防止するとともに、インクリボンの皺による印字品質の劣化を良好に防止できる記録装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の記録装置は、印字ヘッドと、インクリボンが巻回されたリボン供給軸、及び、前記印字ヘッドによる印字動作に同期してリボン供給軸からインクリボンを引き出すとともに巻き取るリボン巻取軸を内蔵したインクリボンカートリッジと、前記インクリボンカートリッジが配置され、前記リボン巻取軸を支持する支持部が形成された下フレームと、前記下フレームに対して開閉可能に配置される上フレームとを備えた記録装置において、前記上フレームに回動可能に設けられ、上フレームを前記下フレームに対してロックするロックレバーと、前記ロックレバーをロックする方向に付勢する第一付勢部材と、前記下フレームに回動可能に設けられ、前記ロックレバーの回動に対応して第一方向に回動されて、前記支持部に支持された前記リボン巻取軸を押圧する押圧部材と、前記リボン巻取軸の押圧を解除する第二方向に前記押圧部材を付勢する第二付勢部材を有し、前記押圧部材は、前記ロックレバーの回動に対応して前記第二付勢部材による付勢力に抗して第一方向に回動されるとともに、前記リボン巻取軸を所定状態に押圧した時点でリボン巻取軸から更に第一方向に回動させる回動力を受けるものである。
【0011】
これによれば、下フレームに対して上フレームを開放した状態でインクリボンカートリッジの交換等が行われる。そして、下フレームに対して上フレームを閉じると、ロックレバーは、第一付勢部材の付勢力を介してロック方向に回動され、これにより上フレームは下フレームに対してロックされる。このように、ロックレバーがロック方向に回動されると、押圧部材は、ロックレバーの回動に対応して、支持部に支持されたリボン巻取軸を押圧する第一方向に回動し、これによりリボン巻取軸は押圧部材により押圧される。
【0012】
このとき、ロックレバーと押圧部材とは別体に設けられており、第一付勢部材は上フレームと下フレームの開放を規制すべくロックレバーを付勢すればよいことから、第一付勢部材の付勢力は、ロックレバーを回動させる程度の小さな付勢力で良く、したがって、ロックレバーが回動しやすくなって操作者による上フレームの開閉時における操作性が向上する。
【0013】
また、リボン巻取軸を押圧する押圧部材は、ロックレバーの回動に対応しており、上フレームと下フレームをロックレバーによりロックすると同時に、リボン巻取軸を押圧することから、印字中におけるリボン巻取軸の浮き上がり、及び張力不均一に起因してインクリボンに皺が発生することを防止できる。したがって、インクリボンの皺が原因による印字品質の劣化が良好に防止できる。更に、ロックレバーと押圧部材とは別体に構成されており、リボン巻取軸が支持部から浮き上がって押圧部材が回動されたとしても、その回動力は直接ロックレバーに及ばないので、印字中にロックレバーが回動してロック解除となり、上フレームが開放してしまうことはなくなる。
更に、押圧部材は第二付勢部材により、リボン巻取軸の押圧を解除する第二方向に付勢されており、かつ、ロックレバーの回動に対応して付勢部材の付勢力に抗して第一方向に回動するため、ロックレバーのロック解除と同時にリボン巻取軸の押圧も解除される。すなわち、操作者の上フレームのロック解除と同時に、インクリボンカートリッジの着脱を規制しているリボン巻取軸への押圧が解除されるため、操作者によるインクリボンカートリッジ着脱時の取り扱いが容易となる。
リボン巻取軸を所定状態に押圧した時点でリボン巻取軸から更に第一方向、つまり、第二付勢部材の付勢力をさらに増加させる方向へ回動力を受けることから、リボン巻取軸の浮き上がり力を十分に規制することができ、張力不均一に起因してインクリボンに皺が発生することを防止できる。したがってインクリボンの皺による印字品質劣化をより良好に防止できる。
【0014】
また、請求項2記載の記録装置は、印字ヘッドと、インクリボンが巻回されたリボン供給軸、及び、前記印字ヘッドによる印字動作に同期してリボン供給軸からインクリボンを引き出すとともに巻き取るリボン巻取軸を内蔵したインクリボンカートリッジと、前記イ ンクリボンカートリッジが配置され、前記リボン巻取軸を支持する支持部が形成された下フレームと、前記下フレームに対して開閉可能に配置される上フレームとを備えた記録装置において、前記上フレームに回動可能に設けられ、上フレームを前記下フレームに対してロックするロックレバーと、前記ロックレバーをロックする方向に付勢する第一付勢部材と、前記下フレームに回動可能に設けられ、前記ロックレバーの回動に対応して第一方向に回動されて、前記支持部に支持された前記リボン巻取軸を押圧する押圧部材と、前記第一方向への押圧部材の回動を所定範囲内に規制する規制部材を備え、前記押圧部材は、前記リボン巻取軸の押圧を解除する第二方向へ回動力を生じる位置に重心を有し、前記押圧部材は、前記ロックレバーの回動に対応して前記重心による回動力に抗して第一方向に回動されるとともに、前記リボン巻取軸を所定状態に押圧した時点で前記規制部材を介して第一方向への回動が規制されるものである。
【0015】
これによれば、下フレームに対して上フレームを開放した状態でインクリボンカートリッジの交換等が行われる。そして、下フレームに対して上フレームを閉じると、ロックレバーは、第一付勢部材の付勢力を介してロック方向に回動され、これにより上フレームは下フレームに対してロックされる。このように、ロックレバーがロック方向に回動されると、押圧部材は、ロックレバーの回動に対応して、支持部に支持されたリボン巻取軸を押圧する第一方向に回動し、これによりリボン巻取軸は押圧部材により押圧される。
【0016】
このとき、ロックレバーと押圧部材とは別体に設けられており、第一付勢部材は上フレームと下フレームの開放を規制すべくロックレバーを付勢すればよいことから、第一付勢部材の付勢力は、ロックレバーを回動させる程度の小さな付勢力で良く、したがって、ロックレバーが回動しやすくなって操作者による上フレームの開閉時における操作性が向上する。
【0017】
また、リボン巻取軸を押圧する押圧部材は、ロックレバーの回動に対応しており、上フレームと下フレームをロックレバーによりロックすると同時に、リボン巻取軸を押圧することから、印字中におけるリボン巻取軸の浮き上がり、及び張力不均一に起因してインクリボンに皺が発生することを防止できる。したがって、インクリボンの皺が原因による印字品質の劣化が良好に防止できる。更に、ロックレバーと押圧部材とは別体に構成されており、リボン巻取軸が支持部から浮き上がって押圧部材が回動されたとしても、その回動力は直接ロックレバーに及ばないので、印字中にロックレバーが回動してロック解除となり、上フレームが開放してしまうことはなくなる。
【0018】
更に、これによれば、押圧部材は、重心がリボン巻取軸の押圧を解除する第二方向に回動力を生じる位置に配置されており、かつ、ロックレバーの回動に対応してリボン巻取軸を押圧する第一方向に回動するため、ロックレバーのロック解除と同時にリボン巻取軸の押圧も解除される。すなわち、操作者の上フレームのロック解除と同時に、インクリボンカートリッジの着脱を規制しているリボン巻取軸への押圧が解除されるため、操作者によるインクリボンカートリッジ着脱時の取り扱いが容易となる。
【0019】
また、第一方向への押圧部材の回動を所定範囲内に規制する規制部材を備えたことにより、リボン巻取軸を所定状態に押圧した時点で押圧部材が規制部材により第一方向に回動する動きを規制する構成としたため、リボン巻取軸の浮き上がりを確実に規制することができ、張力不均一に起因してインクリボンに皺が発生することを防止できる。したがって、インクリボンの皺が原因による印字品質の劣化が良好に防止できる。更に、リボン巻取軸の押圧部材を付勢する付勢部材を設ける必要がないため、製造面やコスト面において良好な効果が得られる。
【0020】
更に、請求項3記載の記録装置は、請求項1または請求項2記載の記録装置において、 前記リボン巻取軸の一端部には被動ギアが設けられるとともに、前記支持部にはリボン巻取軸の他端部が支持され、前記押圧部材はリボン巻取軸の他端部を押圧するものである。
【0021】
これによれば、リボン巻取軸の他端部を押圧する押圧部材を設けるだけで、巻取軸の浮き上がりを良好に規制できる。すなわち、リボン巻取軸の一端部は、リボン巻取軸に回動力を伝達するための歯車の噛合により、浮き上がりがある程度抑制されるので、リボン巻取軸の他端部の浮き上がりを規制すればよく、より経済的かつ、コンパクトにすることができるのである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0023】
図1は、第一実施形態の記録装置を備えたファクシミリ装置1の外観斜視図であって、このファクシミリ装置1は、下フレーム3と、この下フレーム3に開閉自在に取り付けられた上フレーム5とを備えている。下フレーム3には、各種動作を指示する複数のキースイッチやファクシミリ装置1の動作状態などを表示する液晶表示装置を有する操作部7、送信原稿や読取原稿を載置する原稿台9、読み取られた原稿を排紙する読取原稿排紙口11などを備えている。また、上フレーム5には、被記録媒体としての記録用紙14を複数枚保持可能な記録用紙保持部13、記録された用紙を排紙する記録用紙排紙口15、下フレーム3と上フレーム5の係合を解除するロック解除釦17などを備えている。
【0024】
図2は、上記ファクシミリ装置1の概略断面図で、ファクシミリ装置1の中央部を奥行き方向に沿って切断した状態を示した図である。ファクシミリ装置1は、読取原稿の幅方向を1ライン毎に読み取る読取機構18と、受信したデータまたは記録すべき情報を印字する記録機構20とを備えている。
【0025】
読取機構18は、読取原稿給紙ローラ23、読取部19及び読取原稿排紙ローラ29などから構成されており、読取原稿を読取原稿搬送路10に沿って搬送しながら画像読み取りを行う。読取原稿給紙ローラ23には、分離片24が圧接されており、これら読取原稿給紙ローラ23と分離片24とで、原稿台9に載置された読取原稿を一枚単位で読取部19へ搬送している。読取部19は、CIS(Contact Image Sensor)からなる読取センサ27と、読取原稿を読み取る際に読取センサ27に読取原稿を押圧する読取原稿押圧ローラ25とで構成されており、読取原稿を読取センサ27に密着させながら1ライン毎の画像読み取りを行っている。そして、画像読み取りが行われた読取原稿は、読取原稿排紙ローラ29により、読取原稿排紙口11からファクシミリ装置1の外部へと搬送される。尚、読取原稿押圧ローラ25の押圧面は、白色で構成されており、読取原稿の先端検出及び白色レベルの基準色として用いられている。
【0026】
また、記録機構20は、インクリボン31を供給するインクカートリッジ39、記録用紙14の幅方向に1ライン毎の印字を行う印字ヘッド35及び被記録媒体としての記録用紙14を搬送する記録用紙搬送部40などを備えている。尚、記録用紙搬送部40は、記録用紙給紙ローラ43、記録用紙押圧ローラ45及び記録用紙排紙ローラ47などから構成されており、記録用紙14を記録用紙搬送路17に沿って搬送している。
【0027】
このように構成された記録機構20は、記録用紙保持部13に載置された記録用紙14を、記録用紙給紙ローラ43により一枚単位で搬送しており、印字ヘッド35と記録用紙14の中間にインクリボン31を介した状態で記録用紙押圧ローラ45により印字ヘッド35に押圧しながら、読取機構18で読み取られた原稿データ等を記録用紙14の幅方向に1ライン毎の印字を行っている。そして、印字された記録用紙14は、記録用紙排紙ローラ47により記録用紙排紙口15からファクシミリ装置1の外部へと搬送され、記録用紙保持部13と一体形成された記録用紙排紙台16に載置される。
【0028】
次に、前記インクリボン31が内蔵されたインクリボンカートリッジ39について、図3に基づき説明する。
【0029】
図3は、インクリボンカートリッジ39の正面概略図であり、幅広のインクリボン31が巻回されたリボン供給軸33と、印字ヘッド35の印字動作に同期してリボン供給軸33からインクリボン31を引き出すとともに巻き取るリボン巻取軸37を一体形成したものである。インクリボン31は、記録用紙14の幅と略同一幅を有して片面のみにインク層が形成されており、リボン供給軸33から繰り出されて記録用紙14と印字ヘッド35の間を通過した後に、リボン巻取軸37で巻き取られることで搬送されている。このインクリボン31は、印字ヘッド35の熱によりインクが記録用紙14に転写され、文書や図面などの情報を記録用紙14に印字しているのである。また、リボン巻取軸37は、一端に被動ギア41が嵌合されており、図示しないモータの駆動力を受けることによりインクリボン31を巻き取っている。尚、インクリボン31の巻取速度は、図示しないモータの制御を行うことにより印字ヘッド35の印字動作に同期するように調整されている。
【0030】
また、インクリボンカートリッジ39は、図2に示すように、下フレーム3に設けられた凹状のリボン軸受部41により、リボン供給軸33及びリボン巻取軸37がそれぞれ回転可能に軸支持されると同時に、リボン巻取軸37に設けられた被動ギア41が図示しないモータ側のギアに歯合する構成となっている。
【0031】
次に、フレーム開放軸49を中心に回動可能に支持されている下フレーム3と上フレーム5との回動を規制しているロック部について図4及び図5を参照しながら説明する。尚、本実施形態においては、上フレーム5には記録用紙搬送部40を、また下フレーム3には読取機構18及び印字ヘッド35などが配置されているが、もちろんこれに限られるものではない。
【0032】
図4は、ロック部51の拡大概略図であり、下フレーム3に設けられたロック部材53と、上フレーム5に設けられたロックレバー支持軸55に回動可能に支持されたロックレバー57が係合している状態、つまり下フレーム3と上フレーム5がロックされている状態を示している。
【0033】
ロックレバー57は、ロックばね61により、ロック部材53に係合する方向(図中A方向)に付勢されており、ロックレバー57に設けられたコ字状の切欠溝63とロック部材53が係合することによりロックされている。
【0034】
また、リボン巻取軸押圧部材59は、下フレーム3に設けられた押圧部材支持軸65に回動可能に支持されており、板ばね67により、リボン巻取軸37の押圧を解除する方向(図中D方向)に付勢されている。更に、リボン巻取軸押圧部材59は、ロックレバーのA方向の回動に伴い、ロックレバー57の一端と、リボン巻取軸押圧部材59の一端が互いに係合するように構成されているため、ロックレバー57のA方向の回動力を受けて、板ばね67の付勢方向と逆の方向(図中C方向)に回動するように構成されている。
【0035】
この状態で、リボン巻取軸押圧部材59が、リボン巻取軸37の浮き上がる力を受けると、板ばね67の付勢力に抗するC方向へさらに回動するため、リボン巻取軸37により大きな押圧力が加わり、リボン巻取軸37の浮き上がりを防止できる。
【0036】
また、ロックレバー57がロックされている状態で、ロック解除釦17が操作者により押下されると、図示しない連動機構によりロックレバー57がロックばね61の付勢力に抗する方向(図中B方向)に回動され、図5に示す状態、つまり、ロックが解除された状態となる。これにより、ロック部材53と切欠溝63との係合が解除され、上フレーム5がフレーム開閉軸49を中心として回動可能になる。また、ロックレバー57のB方向の回動に伴い、リボン巻取軸押圧部材59を付勢している板ばね67の付勢力に抗する力が失われるために、リボン巻取軸押圧部材59はD方向に回動しリボン巻取軸37の押圧を解除する。したがって、操作者が上フレーム5を開けた状態で、インクリボンカートリッジ39を着脱するに際しては、リボン巻取軸37の近傍にリボン巻取軸押圧部材59が存在しないので、着脱作業を容易に行える。
【0037】
次に、第二実施形態として、リボン巻取軸押圧部材59を付勢する板ばね67を使用しない場合の例を図6及び図7を参照しながら説明する。尚、第二実施形態は、基本的に第一実施形態と同一の構成を有しているため、第二実施形態に特有の構成に主眼を置いて説明することとし、同一部材には同一符号を付するものとする。
【0038】
図6は、ロック部51の拡大概略図であり、下フレーム3に設けられたロック部材53と、上フレーム5に設けられたロックレバー支持軸55に回動可能に支持されたロックレバー57が係合している状態、つまり下フレーム3と上フレーム5がロックされている状態を示している。
【0039】
リボン巻取軸押圧部材59は、下フレーム3に設けられた押圧部材支持軸65に回動可能に支持されており、リボン巻取軸37に接する面が常に下向きになるような位置に重心が配置されており、したがって、リボン巻取軸37の押圧を解除するD方向への回動力を有している。
【0040】
更に、リボン巻取軸押圧部材59は、ロックレバーのA方向の回動に伴い、ロックレバー57の一端と、リボン巻取軸押圧部材59の一端が互いに係合するように構成されているため、ロックレバー57のA方向の回動力を受けて、リボン巻取軸37を押圧するC方向に回動するように構成されている。
【0041】
また、下フレーム3には、リボン巻取軸押圧部材59のC方向への所定回転範囲を規制する回動規制部材69が設けられている。
【0042】
この状態で、リボン巻取軸押圧部材59が、リボン巻取軸37の浮き上がる力を受けると、C方向への回動力を受けるが、回動規制部材69により所定範囲以上の回動が規制されるため、リボン巻取軸37の浮き上がりを防止できる。
【0043】
また、ロックレバー57がロックされている状態で、ロック解除釦17が操作者により押下されると、図示しない連動機構によりロックレバー57がロックばね61の付勢力に抗するB方向に回動され、図7に示す状態、つまり、ロックが解除された状態となる。これにより、ロック部材53と切欠溝63との係合が解除され、上フレーム5がフレーム開閉軸49を中心として回動可能になる。また、ロックレバー57のB方向の回動に伴い、リボン巻取軸押圧部材59の重心により生じるD方向への回動力に抗する力が失われるために、リボン巻取軸押圧部材59は、その重心位置の移動に基づき、D方向に回動しリボン巻取軸37の押圧を解除する。したがって、操作者が上フレーム5を開けた状態で、インクリボンカートリッジ39を着脱するに際しては、リボン巻取軸37の近傍にリボン巻取軸押圧部材59が存在しないので、着脱作業を容易に行える。
【0044】
尚、上記実施形態では、本発明の記録装置としてファクシミリ装置を用いたが、もちろんこれに限られるものではなく、プリンタ、コピー機、あるいはそれらの複数の機能を備えた機器などに用いることができる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の記録装置によれば、ロックレバーが回動しやすくなって操作者の上フレームの開閉時における操作性が向上する。
【0046】
また、印字中にリボン巻取軸の浮き上がり、張力不均一に起因してインクリボンに皺が発生することを防止でき、インクリボンの皺が原因による印字品質の劣化が良好に防止できる。更に、印字中にロックレバーが回動してロック解除となり、上フレームが開放してしまうことはなくなる。
更に、操作者の上フレームのロック解除と同時に、インクリボンカートリッジの着脱を規制しているリボン巻取軸への押圧が解除されるため、操作者によるインクリボンカートリッジ着脱時の取り扱いが容易となる。また、リボン巻取軸を所定状態に押圧した時点でリボン巻取軸から更に第一方向、つまり、第二付勢部材の付勢力をさらに増加させる方向へ回動力を受けることから、リボン巻取軸の浮き上がり力を十分に規制することができ、張力不均一に起因してインクリボンに皺が発生することを防止できる。したがって、インクリボンの皺による印字品質劣化をより良好に防止できる。
【0047】
また、請求項2記載の記録装置によれば、ロックレバーが回動しやすくなって操作者の上フレームの開閉時における操作性が向上する。
また、印字中にリボン巻取軸の浮き上がり、張力不均一に起因してインクリボンに皺が発生することを防止でき、インクリボンの皺が原因による印字品質の劣化が良好に防止できる。更に、印字中にロックレバーが回動してロック解除となり、上フレームが開放してしまうことはなくなる。
【0048】
更に、操作者の上フレームのロック解除と同時に、インクリボンカートリッジの着脱を規制しているリボン巻取軸への押圧が解除されるため、操作者によるインクリボンカートリッジ着脱時の取り扱いが容易となる。また、リボン巻取軸を所定状態に押圧した時点で押圧部材が規制部材により第一方向に回動する動きを規制する構成としたため、リボン巻取軸の浮き上がりを確実に規制することができ、張力不均一に起因してインクリボンに皺が発生することを防止できる。したがって、インクリボンの皺が原因による印字品質の劣化が良好に防止できる。更に、リボン巻取軸の押圧部材を付勢する付勢部材を設ける必要がないため、製造面やコスト面において良好な効果が得られる。
【0049】
また、請求項3記載の記録装置によれば、請求項1又は請求項2記載の記録装置の効果に加えさらに、リボン巻取軸の一端部が、リボン巻取軸に回動力を伝達するための歯車の噛合により、浮き上がりをある程度抑制されるので、リボン巻取軸の他端部の浮き上がりを規制すればよく、より経済的かつ、コンパクトにすることができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一実施例に係る記録装置を備えたファクシミリ装置の外観斜視図である。
【図2】 ファクシミリ装置の概略断面図である。
【図3】 インクリボンカートリッジの正面概略図である。
【図4】 ロック部をロック状態にした時の要部拡大側面図である。
【図5】 ロック部をロック解除状態にした時の要部拡大側面図である。
【図6】 第二実施形態に係るファクシミリ装置における、ロック部をロック状態にした時の要部拡大図面である。
【図7】 ロック部をロック解除状態にした時の要部拡大図面である。
【図8】 従来の記録装置に係るロック部の概略断面図である。
【符号の説明】
1 ファクシミリ装置
3 下フレーム
5 上フレーム
31 インクリボン
37 リボン巻取軸
39 インクリボンカートリッジ
41 リボン軸受部
53 ロック部材
57 ロックレバー
59 リボン巻取軸押圧部材
Claims (3)
- 印字ヘッドと、
インクリボンが巻回されたリボン供給軸、及び、前記印字ヘッドによる印字動作に同期してリボン供給軸からインクリボンを引き出すとともに巻き取るリボン巻取軸を内蔵したインクリボンカートリッジと、
前記インクリボンカートリッジが配置され、前記リボン巻取軸を支持する支持部が形成された下フレームと、
前記下フレームに対して開閉可能に配置される上フレームとを備えた記録装置において、
前記上フレームに回動可能に設けられ、上フレームを前記下フレームに対してロックするロックレバーと、
前記ロックレバーをロックする方向に付勢する第一付勢部材と、
前記下フレームに回動可能に設けられ、前記ロックレバーの回動に対応して第一方向に回動されて、前記支持部に支持された前記リボン巻取軸を押圧する押圧部材と、
前記リボン巻取軸の押圧を解除する第二方向に前記押圧部材を付勢する第二付勢部材を有し、
前記押圧部材は、前記ロックレバーの回動に対応して前記第二付勢部材による付勢力に抗して第一方向に回動されるとともに、前記リボン巻取軸を所定状態に押圧した時点でリボン巻取軸から更に第一方向に回動させる回動力を受けることを特徴とする記録装置。 - 印字ヘッドと、
インクリボンが巻回されたリボン供給軸、及び、前記印字ヘッドによる印字動作に同期してリボン供給軸からインクリボンを引き出すとともに巻き取るリボン巻取軸を内蔵したインクリボンカートリッジと、
前記インクリボンカートリッジが配置され、前記リボン巻取軸を支持する支持部が形成された下フレームと、
前記下フレームに対して開閉可能に配置される上フレームとを備えた記録装置において、
前記上フレームに回動可能に設けられ、上フレームを前記下フレームに対してロックするロックレバーと、
前記ロックレバーをロックする方向に付勢する第一付勢部材と、
前記下フレームに回動可能に設けられ、前記ロックレバーの回動に対応して第一方向に回動されて、前記支持部に支持された前記リボン巻取軸を押圧する押圧部材と、
前記第一方向への押圧部材の回動を所定範囲内に規制する規制部材を備え、
前記押圧部材は、前記リボン巻取軸の押圧を解除する第二方向へ回動力を生じる位置に重心を有し、
前記押圧部材は、前記ロックレバーの回動に対応して前記重心による回動力に抗して第一方向に回動されるとともに、前記リボン巻取軸を所定状態に押圧した時点で前記規制部材を介して第一方向への回動が規制されることを特徴とする記録装置。 - 前記リボン巻取軸の一端部には被動ギアが設けられるとともに、前記支持部にはリボン巻取軸の他端部が支持され、
前記押圧部材はリボン巻取軸の他端部を押圧することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の記録装置。
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JP14806398A JP3690115B2 (ja) | 1998-05-28 | 1998-05-28 | 記録装置 |
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