JP3689535B2 - 乗客コンベアの移動手摺清掃装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エスカレータ等の乗客コンベアに備えられる乗客コンベアの移動手摺清掃装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、乗客コンベアの移動手摺清掃装置用清掃具としては、ブラシや布などが用いられている。そして清掃具として布を用いた場合には、予め清掃液や艶出し剤を含浸させた清掃具を装着する方法や、清掃液や艶出し剤を溜めたタンク内に清掃具を浸す構造を設けて清掃具に含浸させる方法により、その布で移動手摺の表面に付着した塵埃の拭き取りを行うようにしていたり、移動手摺の表面の艶出しを行うようにしている。
【0003】
又、独立した清掃液供給手段を設けて清掃液や艶出し剤を清掃具に含浸させる方法としては、例えば特開平5−70078号公報等に記載のように、移動手摺に接触可能で液含浸性を有し、移動手摺表面を清掃する清掃ロールと、この清掃ロールの外表面から清掃ロールに洗浄液を含浸させる洗浄液供給手段とこの清掃ロールに接続され、清掃ロール中に含まれる汚れた洗浄液を清掃ロールの中心部から吸引して外部に排出する洗浄剤回収手段を具備する移動手摺の自動清掃装置が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の乗客コンベアの移動手摺自動清掃装置で清掃具が帯状のもので清掃液を含浸させてあった場合に、その清掃具の一部を使用して移動手摺に清掃具を当接させて塵埃を拭き取っている間にも関わらず未使用の清掃具部分を含めて清掃具に含浸している清掃液が毛細管現象により短期間に移動手摺側に流出してしまうために、清掃具の未使用部分の清掃液がなくなり、清掃具を更新し当接させた場合に移動手摺の塵埃を拭き取る清掃効果が低下する問題点があった。又、移動手摺に清掃具を当接させていると、必要以上に移動手摺表面に付着しその付着した多量の清掃液が乗客コンベア利用客の手に付着してしまう問題点もあった。
【0005】
本発明の目的は、清掃液の供給量を常に一定として、長期にわたって安定した移動手摺の清掃を行えるようにした乗客コンベアの移動手摺清掃装置を供給することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明は、乗客コンベアの移動手摺に摺接する清掃具を前記移動手摺に選択的に当接させる清掃具押圧手段を備え、前記移動手摺の移動に伴って前記清掃具により移動手摺の表面を清掃し前記清掃具を更新する乗客コンベアの移動手摺清掃装置において、前記清掃具に清掃液を含浸させる清掃液供給手段を備え、この清掃液供給手段は、前記清掃具押圧手段の押台昇降用電動機により駆動される押出ローラと、ドラムと、このドラムに沿って設置され、清掃液タンク内の前記清掃液が導かれるチューブと を有する構成にしてある。
【0007】
係る手段によれば、清掃具押圧手段の押台昇降用電動機により駆動される押出ローラによって、チューブを連続的に押し絞り、清掃液を送り込むことができ、清掃液の供給量を常に一定として、長期にわたって安定した移動手摺の清掃を行なうことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の乗客コンベアの移動手摺清掃装置の形態を図を用いて説明する。
【0009】
図1は本発明の一実施の形態による乗客コンベアの移動手摺清掃装置を取付けた乗客コンベアの側面図である。
【0010】
移動手摺1はガイド2に沿って移動可能に構成され、図示を省略した無端状のステップに同期して移動する。この移動手摺1の表面に対向する部分に移動手摺清掃装置3が設けられており、この移動手摺清掃装置3の詳細を図2に示している。
【0011】
図2は図1の要部を拡大して示す本発明の一実施形態による乗客コンベアの移動手摺清掃装置を示す側面図である。
【0012】
乗客コンベアに設置された移動手摺清掃装置3は、図2に示すように、上面開口の本体ケース4と、未使用の帯状清掃具5のロール上に装着する第1軸体6と、帯状清掃具5の使用済み部を巻取る第2軸体7と、帯状清掃具5の未使用部分の一部を押圧して移動手摺1の表面に当接させる押台昇降機構などからなる清掃具押圧手段8と、移動手摺1の移動有無及びその移動方向を検出する移動手摺速度検出手段9と、清掃効果を向上させる清掃液やシリコンなどを清掃具5に含浸させるための清掃液供給手段16と、清掃液タンク10と、移動手摺清掃装置3の状態を監視・記憶・演算・制御する制御手段11と、移動手摺清掃装置3の作動開始を指令する操作部及び状態を表示する操作表示手段12を少なくとも備えている。
【0013】
押圧手段8は、図2に示すように第1軸体6と第2軸体7との間に配置されている。帯状清掃具5の使用済み部を巻取る第2軸体7には、その軸体7の逆回転を阻止するクラッチ機構13と使用済みの帯状清掃具5を第2軸体7に巻取るために第2軸体7を回転させる清掃具更新手段14とを設けている。
【0014】
図3は本発明の清掃液供給手段の一実施形態の要部機構を示す正面図である。
【0015】
乗客コンベアに設置された図2の移動手摺清掃装置3の清掃液供給手段16は、押出ローラ17と、ドラム18と、チューブ19とから構成されており、図2の清掃具押圧手段8の押台昇降用電動機20の回転により押出ローラ17が回り、ドラム18に沿って設置したチューブ19を連続的に押し絞り、図2の清掃液タンク10から清掃液を強制的に押台21の清掃液一時保管溝22に送り帯状清掃具5に清掃液を含浸させる構造とすることで構成される。
【0016】
図4は本発明の一実施形態を示す移動手摺清掃装置の移動手摺清掃作業のフローチャートである。
【0017】
移動手摺清掃装置3の移動手摺清掃作業を図4に示すフローチャート、及び前述した図2、3に基づき説明する。
【0018】
乗客コンベアが起動すると移動手摺1が動き、その動きを移動手摺速度検出装置9で検知する。
【0019】
移動手摺速度検出装置9からの移動手摺運転開始検知指令により帯状清掃具5を巻き付けた第2軸体7を回転させる清掃具更新手段14の清掃具更新駆動電動機が回転し帯状清掃具5が所定量巻き取り更新される。
【0020】
次に、図2の清掃具押圧手段8の押台昇降用電動機20が回転して押台21と帯状清掃具5が一緒に上昇し帯状清掃具5が移動手摺1表面に当接すると共に、押出ローラ17が回りドラム18に沿って設置したチューブ19を連続的に押し絞り、図2の清掃液タンク10から清掃液を強制的に押台21の清掃液一時保管溝22に送り帯状清掃具5に清掃液を含浸させる。
【0021】
乗客コンベアが停止すると移動手摺1が止まり、その動きを移動手摺速度検出装置9で検知する。
【0022】
移動手摺1が停止すると、移動手摺速度検出装置9で停止を検知し図2の清掃具押圧手段8の押台昇降用電動機20が回転して押台21が下降し、帯状清掃具5が移動手摺1表面から離れると共に、押出ローラ17が回りドラム18に沿って設置したチューブ19を連続的に押し絞り、図2の清掃液タンク10から清掃液を強制的に押台21の清掃液一時保管溝22に清掃液を溜めておく。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、押出ローラによってチューブを連続的に押し絞り、清掃液を送り込むことができ、清掃液の供給量を常に一定として、長期にわたって安定した移動手摺の清掃を行なうことができる。また、清掃液の補充時期が事前に分かり、清掃具交換時期に合わせ清掃液を補給することにより作業が計画的に行え労力を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態による乗客コンベアの移動手摺清掃装置を取付けた乗客コンベアの側面図である。
【図2】 図1の要部を拡大して示す本発明の一実施形態による乗客コンベアの移動手摺清掃装置を示す側面図である。
【図3】 本発明の清掃液供給手段の一実施形態の要部機構を示す正面図である。
【図4】 本発明の一実施形態を示す移動手摺清掃装置の移動手摺清掃作業のフローチャートである。
【符号の説明】
1 移動手摺
2 ガイド
3 移動手摺清掃装置
4 本体ケース
5 帯状清掃具
6 第1軸体
7 第2軸体
8 清掃具押圧手段
9 移動手摺速度検出手段
10 清掃液タンク
11 制御手段
12 操作表示手段
13 クラッチ機構
14 清掃具更新手段
16 清掃液供給手段
17 押出ローラ
18 ドラム
19 チューブ
20 押台昇降用電動機
21 押台
22 清掃液一時保管溝
Claims (1)
- 乗客コンベアの移動手摺に摺接する清掃具を前記移動手摺に選択的に当接させる清掃具押圧手段を備え、前記移動手摺の移動に伴って前記清掃具により移動手摺の表面を清掃し前記清掃具を更新する乗客コンベアの移動手摺清掃装置において、
前記清掃具に清掃液を含浸させる清掃液供給手段を備え、
この清掃液供給手段は、前記清掃具押圧手段の押台昇降用電動機により駆動される押出ローラと、ドラムと、このドラムに沿って設置され、清掃液タンク内の前記清掃液が導かれるチューブとを有することを特徴とする乗客コンベアの移動手摺清掃装置。
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JP21645597A JP3689535B2 (ja) | 1997-08-11 | 1997-08-11 | 乗客コンベアの移動手摺清掃装置 |
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Family Applications (1)
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- 1997-08-11 JP JP21645597A patent/JP3689535B2/ja not_active Expired - Fee Related
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