JP3689520B2 - 眼底血流計 - Google Patents

眼底血流計 Download PDF

Info

Publication number
JP3689520B2
JP3689520B2 JP05859097A JP5859097A JP3689520B2 JP 3689520 B2 JP3689520 B2 JP 3689520B2 JP 05859097 A JP05859097 A JP 05859097A JP 5859097 A JP5859097 A JP 5859097A JP 3689520 B2 JP3689520 B2 JP 3689520B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fundus
light
gain
blood flow
optimum gain
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP05859097A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10234687A (ja
Inventor
伸義 岸田
重秋 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP05859097A priority Critical patent/JP3689520B2/ja
Priority to US09/031,765 priority patent/US6337993B1/en
Publication of JPH10234687A publication Critical patent/JPH10234687A/ja
Priority to US09/933,710 priority patent/US6834202B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3689520B2 publication Critical patent/JP3689520B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Eye Examination Apparatus (AREA)
  • Measuring Pulse, Heart Rate, Blood Pressure Or Blood Flow (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、眼底の血管内の血流速度等の測定を行う眼底血流計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、被検眼の眼底の血管をトラッキングし、トラッキングした血管の絶対血流速度を測定するレーザードップラ血流計が知られており、眼底の血管にトラッキング用のレーザー光と血流速度測定用のレーザー光を共に照射する装置が、例えば特開平07−031596号公報等に開示されている。この眼底血流計では、眼底の血管に照射した血流速度測定用のレーザー光が、血管中を流れる血球によってドップラシフトした反射光をフォトマルチプライヤで受光し、そのドップラシフトから血流速度を求めている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上述の従来例においては、ドップラシフトした反射光の光量が眼底の血管の位置等によって大きく変化するために、測定する血管を代えたり測定光の入射光路を切換える度に、受光素子であるフォトマルチプライヤのゲイン調整を頻繁に行う必要がある。このために、検者が行う動作により余分に被検眼に光が照射されという問題が生ずる。
【0004】
また、フォトマルチプライヤのゲイン調整を行う際には、光量が微弱なためにトラッキングを開始する直前でゲインは最大となっており、トラッキングを開始した時点で最大ゲインの大きな光量がフォトマルチプライヤに入射し、受光素子の劣化を早めるという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、上述の問題点を解消し、眼底に余分な時間測定光を照射することがなく、被検眼への負荷を軽減した眼底血流計を提供することにある。
【0006】
本発明の目的は、受光手段に過度の光量を照射することなく、受光手段を効率良く長時間使用できる眼底血流計を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る眼底血流計は、眼底の血管にレーザー光を照射する照射手段と、眼底からの反射光を受光する受光手段と、前記照射手段による照射開始に同期して前記受光手段の最適ゲインの演算を開始する演算手段とを有することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る眼底血流計は、眼底の血管像をトラッキングするトラッキング手段と、血管からの光を受光する受光手段と、トラッキング開始に同期して前記受光手段の最適ゲインの演算を開始する演算手段とを有することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は実施例の眼底血流計の構成図を示し、白色光を発するタングステンランプ等から成る観察用光源1から被検眼Eと対向する対物レンズ2へ至る照明光路上には、コンデンサレンズ3、例えば黄色域の波長光のみを透過するバンドパスフィルタ付フィールドレンズ4、被検眼Eの瞳孔Epとほぼ共役なリングスリット5、被検眼Eの水晶体とほぼ共役な遮光部材6、リレーレンズ7、光路に沿って移動自在な固視標表示用素子である透過型液晶板8、リレーレンズ9、被検眼Eの角膜近傍と共役な遮光部材10、孔あきミラー11、黄色域の波長光を透過し他の光束を殆ど反射するバンドパスミラー12が順次に配列され、眼底照明光学系が構成されている。ここで、リングスリット5、遮光部材6、10は、被検眼Eの前眼部において眼底照明光と眼底観察光を分離するためのものであり、必要な遮光領域を形成するものであればその形状は問題とならない。
【0010】
孔あきミラー11の背後には眼底観察光学系が構成されており、光路に沿って移動自在なフォーカシングレンズ13、リレーレンズ14、スケール板15、光路中に挿脱自在な光路切換ミラー16、接眼レンズ17が順次に配列され、検者眼eに至っている。そして、光路切換ミラー16が光路中に挿入されているときの反射方向の光路上には、テレビリレーレンズ18、CCDカメラ19が配置されており、CCDカメラ19の出力は液晶モニタ20に接続されている。
【0011】
バンドパスミラー12の反射方向の光路上には、イメージローテータ21、紙面に垂直な回転軸を有する両面研磨されたガルバノメトリックミラー22が配置され、ガルバノメトリックミラー22の下側反射面22aの反射方向には、光路に沿って移動自在な第2のフォーカシングレンズ23が配置され、上側反射面22bの反射方向には、レンズ24、フォーカスユニット25が配置されている。なお、レンズ24の前側焦点面は被検眼Eの瞳孔Epと共役関係にあり、その焦点面にガルバノメトリックミラー22が配置されている。
【0012】
また、ガルバノメトリックミラー22の後方には、光路長補償半月板26、光路中に遮光部を有する黒点板27、凹面ミラー28が光軸上に同心に配置され、ガルバノメトリックミラー22の下側反射面22aで反射されずに通過する光束を、ガルバノメトリックミラー22の上側反射面22bへ導くリレー光学系が構成されている。
【0013】
なお、光路長補正用半月板26はガルバノメトリックミラー22の上面側反射22b、下面側反射22aの位置が、そのミラー厚によって生ずる図面上下方向へのずれをを補正するためのものであり、イメージローテータ21へ向かう光路中にのみ作用するようになっている。
【0014】
フォーカスユニット25においては、レンズ24と同一光路上にダイクロイックミラー29、集光レンズ30が配置され、ダイクロイックミラー29の反射方向の光路上には、マスク31、ミラー32が配置されており、このフォーカスユニット25は光路に沿って矢印で示す方向に一体的に移動できるようになっている。
【0015】
集光レンズ30の入射方向の光路上には、固定ミラー33、光路から退避可能な光路切換ミラー34が平行に配置され、光路切換ミラー34の入射方向の光路上には、コリメータレンズ35、コヒーレントな例えば赤色光を発する測定用のレーザーダイオード36が配置されている。更に、ミラー32の入射方向の光路上には、シリンドリカルレンズ等から成るビームエクスパンダ37、高輝度の他の光源と異なる例えば緑色光を発するトラッキング用光源38が配置されている。
【0016】
第2のフォーカシングレンズ23の後方の光路上には、ダイクロイックミラー39、フィールドレンズ40、拡大レンズ41、イメージインテンシファイヤ付一次元CCD42が順次に配列され、血管検出系が構成されている。また、ダイクロイックミラー39の反射方向の光路上には、結像レンズ43、共焦点絞り44、被検眼Eの瞳孔Epとほぼ共役なミラー対45a、45bが配置され、ミラー対45a、45bの反射方向には、それぞれフォトマルチプライヤ46a、46bが配置されて、測定用受光光学系が構成されている。
【0017】
なお、図示の都合上、全ての光路を同一平面上に示したが、レーザーダイオード36からマスク31に至る光路、トラッキング用光源38の出射方向の測定光路、ミラー対45a、45bの反射光路はそれぞれ紙面に直交している。
【0018】
そして、装置全体を制御するためのシステム制御部47が設けられ、システム制御部47には、フォトマルチプライヤ46a、46b、検者が操作する入力手段48の出力がそれぞれ接続されている。システム制御部47の出力は、光路切換ミラー34、ガルバノメトリックミラー22を制御するガルバノメトリックミラー制御回路49にそれぞれ接続されており、ガルバノメトリックミラー制御回路49には血管位置検出回路50を介して一次元CCD42の出力が接続されている。また、フォトマルチプライヤ46a、46bの出力は、それぞれ最適ゲインを演算するための最適ゲイン演算部51a、51bに接続され、最適ゲイン演算部51a、51bの出力はシステム制御部47に接続されている。
【0019】
図2はシステム制御部47の内部構成図を示し、システム制御部47内にはフォトマルチプライヤ制御部52と信号処理部53が設けられている。なお、その他の構成要素の説明は本発明には不要なので省略する。入力手段48内のトラッキング開始釦54及び測定開始釦55の出力は、フォトマルチプライヤ制御部52に接続され、フォトマルチプライヤ制御部52の出力は最適ゲイン演算部51a、51bを経てフォトマルチプライヤ46a、46bのそれぞれに接続されている。そして、フォトマルチプライヤ制御部52の出力は信号処理部53に接続され、信号処理部53の出力はフォトマルチプライヤ46a、46b、最適ゲイン演算部51a、51bのそれぞれに接続されている。
【0020】
観察用光源1から発した白色光はコンデンサレンズ3を通り、バンドパスフィルタ付フィールドレンズ4により黄色の波長光のみが透過し、リングスリット5、遮光部材6、リレーレンズ7を通り、透過型液晶板8を背後から照明し、リレーレンズ9、遮光部材10を通って孔あきミラー11で反射され、黄色城の波長光のみがバンドパスミラー12を透過し対物レンズ2を通り、被検眼Eの瞳孔Ep上で眼底照明光光束像として一旦結像した後に、眼底Eaをほぼ一様に照明する。このとき、透過型液晶板8には固視標が表示されており、固視標は照明光により被検眼Eの眼底Eaに投影され、視標像として被検眼Eに呈示される。
【0021】
眼底Eaからの反射光は同じ光路を戻り、瞳孔Ep上から眼底観察光光束として取り出され、孔あきミラー11の中心の開口部、フォーカシングレンズ13、リレーレンズ14を通り、スケール板15で眼底像Ea' として結像した後に、光路切換ミラー16に至る。ここで、光路切換ミラー16が光路から退避しているときは、検者眼eにより接眼レンズ17を介して眼底像Ea' が観察可能となり、一方で光路切換ミラー16が光路に挿入されているときは、スケール板15上に結像された眼底像Ea' が、テレビリレーレンズ18によりCCDカメラ19上に再結像して、液晶モニタ20に映出される。
【0022】
この眼底像Ea' を観察しながら,接眼レンズ17又は液晶モニタ20により装置のアライメントを行う。このとき、目的に応じて適切な観察方式を採用することが好適であり、接眼レンズ17による観察の場合は、一般的に液晶モニタ20等よりも高解像かつ高感度なので、眼底Eaの微細な変化を読み取って診断する場合に適している。一方、液晶モニタ20による観察の場合は、視野を制限しないので検者の疲労を軽減することができ、更にCCDカメラ19の出力を外部のビデオテープレコーダやビデオプリンタ等に接続することにより、眼底像Ea' 上の測定部位の変化を逐次に電子的に記録することが可能となるので、臨床上極めて有効である。
【0023】
レーザーダイオード36を発した測定光は、コリメータレンズ55によりコリメートされ、光路切換ミラー34が光路に挿入されている場合には、光路切換ミラー34、固定ミラー33のそれぞれで反射され、集光レンズ30の下方を通過し、光路切換ミラー34が光路から退避している場合には、直接集光レンズ30の上方を通過してダイクロイックミラー29を透過する。
【0024】
一方、トラッキング用光源38から発したトラッキング光は、ビームエクスパンダ37により縦横異なる倍率でビーム径が拡大され、ミラー32で反射された後に整形用マスク31で所望の形状に整形され、ダイクロイックミラー29で反射されて、マスク31の開口部中心と共役な位置にスポット状に結像している測定光と、集光レンズ30により重畳される。
【0025】
重畳された測定光とトラッキング光はレンズ24を通り、ガルバノメトリックミラー22の上側反射面22bで一旦反射され、黒点板27を通った後に凹面ミラー28に反射され、再び黒点板27、光路長補正用半月板26を通り、ガルバノメトリックミラー22の方へ戻される。
【0026】
このとき、ガルバノメトリックミラー22の上側反射面22bと下側反射面22aとを−1倍で結像するリレー光学系の機能により、上側反射面22b内で反射された測定光とトラッキング光は、対物レンズ2の光軸から偏心した状態でガルバノメトリックミラー22に戻されるために、下側反射面22bで反射されることなくガルバノメトリックミラー22を通過し、イメージローテータ21を経てバンドパスミラー12により対物レンズ2方向に偏向され、対物レンズ2を介して被検眼Eの眼底Eaに照射される。
【0027】
眼底Eaでの散乱反射光は再び対物レンズ2で集光され、バンドパスミラー12に反射されてイメージローテータ21を通り、ガルバノメトリックミラー22の下側反射面22aで反射され、第2のフォーカシングレンズ23を通り、ダイクロイックミラー39において測定光とトラッキング光とが分離される。
【0028】
ここで、トラッキング光はダイクロイックミラー39を透過し、フィールドレンズ40、結像レンズ41により、一次元CCD42上に眼底観察光学系による眼底像Ea' よりも拡大された血管像として結像する。この一次元CCD42で撮像された血管像に基づいて、血管位置検出回路50において血管像の移動量を表すデータが作成されて、制御回路49に出力される。そして、制御回路49はこの移動量を補償するようにガルバノメトリックミラー22を駆動する。
【0029】
一方、測定光はダイクロイックミラー39により反射され、共焦点絞り44の開口部を経てミラー対65a、66bで2方向に反射され、それぞれフォトマルチプライヤ46a、46bに受光される。そして、フォトマルチプライヤ46a、46bそれぞれの信号はシステム制御部47に出力され、これらの受光信号が周波数解析されて眼底Eaの血流速度が求められる。
【0030】
また、フォトマルチプライヤ46a、46bの出力は、それぞれ最適ゲイン演算部51a、51bにも出力され最適ゲインが演算されており、最適ゲイン演算部51a、51bからはこのゲイン出力が、それぞれフォトマルチプライヤ46a、46bにフィードバックされている。
【0031】
先ず、システム制御部47のフォトマルチプライヤ制御部52は、入力手段48のトラッキング開始釦54が押されると、最適ゲイン演算部51a、51bにそれぞれ演算開始信号を出力する。最適ゲイン演算部51a、51bは演算開始信号が入力されると、フォトマルチプライヤ46a、46bの最適ゲインを演算し、フォトマルチプライヤ46a、46bに最適ゲインを出力する。
【0032】
フォトマルチプライヤ46a、46bが最適ゲインに設定されたかどうかは、最適ゲイン演算部51a、51bが監視しており、最適ゲイン演算部51a、51bからは、それぞれゲイン設定信号をフォトマルチプライヤ制御部52に出力している。これによって、フォトマルチプライヤ制御部52からフォトマルチプライヤ46a、46bがそれぞれ最適ゲインに設定されているか否かを知ることができる。
【0033】
なお、フォトマルチプライヤ46a、46bを最適ゲインに設定するために要する時間は数100ミリ秒なので、通常はトラッキング開始釦54が押されてから測定開始釦55が押されるまでの時間内に、フォトマルチプライヤ46a、46bを最適ゲインに設定することが可能である。
【0034】
次に、測定開始釦55が押されると、フォトマルチプライヤ制御部52は最適ゲイン演算部51a、51bそれぞれに演算停止信号を出力すると同時に、信号処理部53に処理開始信号を出力する。これによって、最適ゲイン演算部51a、51bは演算を停止し、信号処理部53は血流速度を求めるための処理を実行する。
【0035】
ここで、トラッキング開始釦54が押されてから測定開始釦55が押されるまでの時間内に、フォトマルチプライヤ46a、46bを最適ゲインに設定することができなかった場合には、フォトマルチプライヤ46a、46bを最適ゲインに設定完了した後に、測定開始動作を行うようにしている。
【0036】
なお、測定を開始すると最適ゲインの演算を停止しているが、そのまま演算を続けるようにしてもよく、また最適ゲイン演算部51a、51bはそれぞれ独立に動作可能なので、トラッキング開始後にフォトマルチプライヤ46a、46bがそれぞれ最適ゲインになった時点で演算を停止してもよい。更に、トラッキング開始時に最適ゲインの演算を開始しているが、測定開始時点で最適ゲインの演算を開始してもよい。
【0037】
入力手段48のトラッキング開始釦54が押されると、トラッキング開始信号がシステム制御部47に出力される。システム制御部47は最適ゲイン演算部51a、51bに最適ゲイン演算開始信号を出力して、その後は最適ゲイン演算部51a、51bからの最適ゲイン設定完了信号をモニタする。システム制御部47は最適ゲイン完了信号を確認すると、ガルバノメトリックミラー制御回路49にガルバノメトリックミラー駆動信号を出力する。また、血管位置検出回路50において血管像の移動量を表すデータが作成されて、ガルバノメトリックミラー制御回路49に出力される。ガルバノメトリックミラー制御回路49はこの移動量を補償するようにガルバノメトリックミラー22を駆動し、眼底Eaの血管のトラッキングが行われる。
【0038】
トラッキングの状態を確認した後に、検者によって入力手段48の測定開始釦55が押されると、入力手段48から測定開始信号がシステム制御部47に出力される。システム制御部47はフォトマルチプライヤ46a、46bからのドップラ信号を解析して血流速度を求める。このとき、フォトマルチプライヤ46a、46bからのドップラ信号のゲインは、同じ血管をトラッキングしているので、最適に設定されている。
【0039】
次に、同じ被検者の異なる血管部位の血流を測定する場合や、異なる被検者の血管の血流速度を測定する場合も同様にして測定する血管を決定し、トラッキングを開始した時点で最適ゲインに設定して、測定を行うことができる。即ち、検者はフォトマルチプライヤ46a、46bが最適ゲインになっているかどうかを意識することなく測定が可能であり、常時フォトマルチプライヤ46a、46bの最適ゲインを求める場合に比べて、フォトマルチプライヤ46a、46bに対する負荷が少なく、フォトマルチプライヤ46a、46bの劣化を軽減することができる。また、検者がフォトマルチプライヤ46a、46bの最適ゲインを求めるための動作を行う場合には、余分に被検眼Eに光が照射されることになるが、本実施例によれば被検眼Eに対するダメージを軽減することができる。
【0040】
図3(a) の光量はフォトマルチプライヤ46a、46bに入射する光量を表し、フォトマルチプライヤ46a、46bの最適ゲイン設定を常時行っている(b) のケース1と、本実施例のトラッキング開始時に最適ゲインを求める(c) のケース2とを比較したときのタイミングチャート図である。
【0041】
時間T1〜T2間で、フォトマルチプライヤ46a、46bにドップラシフト光以外の光が入射すると、常時最適ゲインを求めているケース1は、ゲインが最適となるように変化する。一方、トラッキング開始時に最適ゲインを求めているケース2では、ゲインは変化しない。従って、ケース1はケース2に比べてゲイン設定を頻繁に行うことになり、フォトマルチプライヤ46a、46bに対する負荷が大きくなる。また、例えばケース1においては、トラッキングを開始する時間T3の直前では、光量が微弱なためにゲインが最大となっており、時間T3の時点においては、最大ゲインの状態で大きな光量が入射することになり、フォトマルチプライヤ46a、46bに対して好ましくない。一方、ケース2においては、測定が終了する時間T4においてゲインを最小にしているために、トラッキングを開始するT3までの間ゲインは最小となっている。
【0042】
このようにして、本実施例ではフォトマルチプライヤ46a、46bを効率良く長時間使用することが可能となる。
【0043】
図4はフォトマルチプライヤ46a、46bの最適ゲイン設定を検者が行っている(a) のケース3と、最適ゲインを求めている(b) のケース4とを比較したときのタイミングチャート図である。照射は被検眼Eに測定光を入射するタイミングを示し、全光量Q1、Q2は被検眼Eに入射した光量の総和を表している。
【0044】
本実施例のトラッキング開始時に最適ゲインを求めるケース4と、最適ゲイン設定を検者が行っているケース3では、検者は時間t1から時間t2の間の測定と同じ条件で、フォトマルチプライヤ46a、46bの最適ゲイン設定を行っているために、この間に被検眼Eには測定光が入射していることになる。一方、トラッキング開始時に最適ゲインを求めているケース4では、検者は時間t1から時間t2の間の測定と同じ条件で、フォトマルチプライヤ46a、46bの最適ゲイン設定を行う必要はなく、トラッキングが開始された時間t3と同時に最適ゲイン設定が実行される。従って、最適ゲイン設定を検者が行っているケース3に比べて、余分な時間に被検眼Eに測定光が入射することはない。
【0045】
このようにして、本実施例では被検眼Eに余分な時間に測定光を照射することがないので、被検眼Eへの負荷を軽減させることができる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る眼底血流計は、照射開始に同期して受光手段の最適ゲインの演算を開始することにより、測定動作の直前で最適ゲインを求めることができるので、眼底Eaの血流速度を正確に求めることができ、かつ被検眼への照射時間を小さくすることができる。
【0047】
また、本発明に係る眼底血流計は、トラッキング開始に同期して最適ゲインの演算を開始するようにしたので、常時受光手段のゲイン演算を行う必要がなくなり、受光手段へのダメージを小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の構成図である。
【図2】システム制御部の構成図である。
【図3】最適ゲイン設定時のタイミングチャート図である。
【図4】最適ゲイン設定時のタイミングチャート図である。
【符号の説明】
1 観察用光源
8 透過型液晶板
12 バンドパスミラー
16、34 光路切換えミラー
19 CCDカメラ
20 液晶モニタ
21 イメージローテータ
22 ガルバノメトリックミラー
25 フォーカスユニット
36 測定用光源
37 ビームエクスパンダ
38 トラッキング用光源
42 一次元CCD
46a、46b フォトマルチプライヤ
47 システム制御回路
48 入力手段
49 ガルバノメトリックミラー制御回路
50 血管位置検出回路
51a、51b 最適ゲイン演算部
52 フォトマルチプライヤ制御部
53 信号処理部
54 トラッキング開始釦
55 測定開始釦

Claims (10)

  1. 眼底の血管にレーザー光を照射する照射手段と、眼底からの反射光を受光する受光手段と、前記照射手段による照射開始に同期して前記受光手段の最適ゲインの演算を開始する演算手段とを有することを特徴とする眼底血流計。
  2. 前記最適ゲインに基づいて前記受光手段のゲインを設定するゲイン設定手段を有する請求項1に記載の眼底血流計。
  3. 前記受光手段のゲインを監視する監視手段を有する請求項2に記載の眼底血流計。
  4. 前記演算手段は最適ゲイン設定の完了に同期して前記監視手段により最適ゲインの演算を停止する請求項3に記載の眼底血流計。
  5. 前記照射手段による照射終了に同期して前記受光手段の最適ゲインの演算を停止する演算手段を有する請求項2に記載の眼底血流計。
  6. 眼底の血管像をトラッキングするトラッキング手段と、血管からの光を受光する受光手段と、トラッキング開始に同期して前記受光手段の最適ゲインの演算を開始する演算手段とを有することを特徴とする眼底血流計。
  7. 前記最適ゲインに基づいて前記受光手段のゲインを設定するゲイン設定手段を有する請求項6に記載の眼底血流計。
  8. 前記受光手段のゲインを監視する監視手段を有する請求項7に記載の眼底血流計。
  9. 前記演算手段は最適ゲイン設定の完了に同期して前記監視手段により最適ゲインの演算を停止する請求項8に記載の眼底血流計。
  10. トラッキング終了に同期して前記受光手段の最適ゲインの演算を停止する演算手段を有する請求項7に記載の眼底血流計。
JP05859097A 1997-02-27 1997-02-27 眼底血流計 Expired - Fee Related JP3689520B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05859097A JP3689520B2 (ja) 1997-02-27 1997-02-27 眼底血流計
US09/031,765 US6337993B1 (en) 1997-02-27 1998-02-27 Blood flow measuring apparatus
US09/933,710 US6834202B2 (en) 1997-02-27 2001-08-22 Blood flow measuring apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05859097A JP3689520B2 (ja) 1997-02-27 1997-02-27 眼底血流計

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10234687A JPH10234687A (ja) 1998-09-08
JP3689520B2 true JP3689520B2 (ja) 2005-08-31

Family

ID=13088711

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05859097A Expired - Fee Related JP3689520B2 (ja) 1997-02-27 1997-02-27 眼底血流計

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3689520B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6057567B2 (ja) * 2011-07-14 2017-01-11 キヤノン株式会社 撮像制御装置、眼科撮像装置、撮像制御方法及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10234687A (ja) 1998-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5894337A (en) Eye fundus examining apparatus
JP3647164B2 (ja) 眼科測定装置
JPH07163532A (ja) 眼科測定装置
JP2002034921A (ja) 眼底検査装置
JP3679547B2 (ja) 眼底血管観察装置
JPH08215150A (ja) 眼科診断装置
US6699198B2 (en) Ocular-blood-flow meter
JP2003019116A (ja) 眼科測定装置
JP3689520B2 (ja) 眼底血流計
US6302850B1 (en) Fundus blood flow metering method
JP3762025B2 (ja) 眼科検査装置
JP3591952B2 (ja) 眼底検査装置
US6685650B2 (en) Fundus blood flowmeter
JP3624071B2 (ja) 眼科装置
JP4536884B2 (ja) 眼科検査装置
JP3762035B2 (ja) 眼科機器
JP4250245B2 (ja) 眼底検査装置
JP3604836B2 (ja) 眼科計測装置
JP2001275976A (ja) 眼底検査装置
JP3639658B2 (ja) 眼科検査用光束偏向装置
JP3636553B2 (ja) 眼底検査装置
JP3610139B2 (ja) 眼底検査装置
JP2004141290A (ja) 眼科測定装置
JP2001112716A (ja) 眼科検査装置
WO2024048209A1 (ja) 眼科装置及び眼科装置の制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050401

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050607

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050613

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080617

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090617

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090617

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100617

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110617

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120617

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120617

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130617

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees