JP3688337B2 - ピリピロペン誘導体 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はピリピロペン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、いくつかの高脂血症治療のための薬物が知られている。高脂血症の治療薬としては、(1)コレステロールの生合成阻害、(2)コレステロールの吸収阻害、(3)コレステロールの異化促進、(4)リポ蛋白の合成の抑制などの作用を有する薬物が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、食生活の向上に伴い成人の高脂血症や動脈硬化などコレステロール蓄積に起因する症状が現代病として問題視されている。高脂血症は、動脈硬化の進行を促進する因子のひとつとして知られており、血中コレステロールを低下させることで虚血性心疾患の減少をもたらすことができる。又、高脂血症になると心筋硬塞の発症率も高くなるなど高脂血症、特に高コレステロール血症のより有効で安全な治療薬の出現が望まれている。
【0004】
コレステロールはアシルコエンザイムAからアシル基転移によりコレステロールエステルとなり、細胞内および血中リポ蛋白に蓄積される。このアシル基転移反応を触媒する酵素がアシルコエンザイムAコレステロールアシル転移酵素であり、コレステロールの腸管からの吸収および冠動脈における泡沫細胞の形成に深く係わっている。
【0005】
従って、アシルコエンザイムAコレステロールアシル転移酵素を阻害する物質は、かかる疾病に有効であることが推定される。かかる実情において、アシルコエンザイムAコレステロールアシル転移酵素阻害活性を有する物質を提供することは、高脂血症やそれに基く動脈硬化などの成人病の治療上有用なことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、微生物の生産する代謝産物につて研究を続けた結果、新たな土壌から分離したFO−1289菌株の培養物中にアシルコエンザイムAコレステロール転移酵素阻害活性を有する物質が産生されることを見出した。次いで、該培養物からアシルコエンザイムAコレステロールアシル転移酵素阻害活性物質を分離、精製した結果、後記の理化学的性質を有する各物質を得た。これらの物質は従来全く知られていないことから、本物質をピリピロペン(FO−1289物質)と命名した。(特開平6−184158号)
【0007】
本発明者らは、このピリピロペンのアシルコエンザイムAコレステロールアシル転移酵素阻害活性(以下、ACAT阻害活性という)をより高めることを目的としてピリピロペンの種々の誘導体を合成した。
本発明はかかる知見に基いて完成されたものであって、下記式で表されるピリピロペン誘導体を提供するものである。
【0008】
【化3】
〔式中、R1 、R2 およびR3 はOHまたは−O−アシル基、(−O−アセチル基)を示す〕。
【0009】
更に、本発明は基R1 、R2 およびR3 が下記式で表される置換基の組合せ(但し、17位、18位の炭素結合は単結合または二重結合を示す)を有する化合物よりなる群から選ばれた化合物である。
【0010】
【化4】
【0011】
本発明のピリピロペン誘導体は上記の式に示されるように、ピリピロペン骨格を脱ニコチン酸化し、更に所望により7位をアシル化した化合物である。
脱ニコチン酸化、アシル化等の反応は例えば以下により行うことができる。
尚、本発明のピリピロペン誘導体の原料物質であるピリピロペンAは特開平6−184158号記載の方法に従って製造される。
【0012】
脱ニコチン酸(脱ピリジン脱ピロン)化:
溶媒:含水アルコール
試薬:ナトリウムメトキシドの求核試薬あるいは塩基
反応温度:室温(冷却あるいは加熱条件もありえる)
【0013】
水酸基のアシル化
酸無水物あるいは酸クロライドと塩基を用いてアシル化を行う通常の方法、あるいはカルボン酸と縮合させる通常の方法により行われる。
酸無水物あるいは酸クロライドを用いたアシル化
溶媒:ピリジン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン等
反応温度:室温(冷却あるいは加熱条件もありえる)
塩基:ピリジン、トリエチルアミン等。さらにジメチルアミノピリジンを必要により加えることもある。
【0014】
カルボン酸との縮合反応によるアシル化
溶媒:ジクロロメタン(その他の無水系の溶媒、例えばクロロホルム)
反応温度:室温(冷却あるいは加熱条件もありえる)
縮合剤:ジサイクロヘキシルカルボジイミド、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール、N,N−ビス(2−オコソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィニッククロライド等
塩基:ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン等
【0015】
以上のようにして得られた化合物は、例えばシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィーにより精製し、目的化合物を純品として得ることができる。
【0016】
以上、各方法により得られた化合物の物理化学的性質ならびに生物学的性質を以下に示す。なお、生物学的性質としては、以下に述べるin vitro活性測定法による、ラット由来アシルコエンザイムAコレステロールアシル転移酵素に対する阻害作用を50%阻害値(IC50)で示す。
【0017】
in vitro活性測定法:
ラット由来アシルコエンザイムAコレステロールアシル転移酵素に対する阻害作用:
アシルコエンザイムAコレステロールアシル転移酵素活性に対する影響は供田等の方法(ザ・ジャーナル・オブ・アンティバイオティックス、45巻、1626ページ、1992年)に従い、ラット肝ミクロソーム画分より調製した粗酵素を用い、100mMリン酸緩衝液(pH7.4)中300μM牛血清アルブミン、30μM[1−14C]オレオイル−CoA(0.02μCi)、30μMコレステロール(30分の1重量のトリトンWR−1339で溶解させたもの)を添加して全量200μlとし、37℃で30分間反応させ、クロロホルム:メタノール(1:2)混合液で反応を停止させる。
【0018】
次いで総脂質をホルシュらの方法(ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー、226巻、497ページ、1957年)で抽出後、TLC(キーゼルゲルGF254 、展開溶媒として石油エーテル:ジエチルエーテル:酢酸=90:10:1)で各脂質を分離後、コレステロールエステル画分に取り込まれた放射活性をRIスキャナー(アンビス社製)で分析し、アシルコエンザイムAコレステロールアシル転移酵素活性を測定した。本酵素活性を50%阻害する濃度を算定した。その結果を以下に示す。
【0019】
【化5】
〔式中、R1 、R2 およびR3 はOHまたは−O−アシル基、(−O−アセチル基)を示す〕。
【0020】
【0021】
次に本発明のピリピロペン誘導体の質量分析データについて以下に述べる。
化合物番号 組成式 分子量 測定値 理論値
PR−115 C20H30O7 382.453 FAB(+) 383.2073(M+1) 383.2069
PR−116 C24H34O9 466.527 FAB(+) 467.2280(M+1) 467.2281
PR−138 C26H36O10 508.564 FAB(+) 509.2386(M+1) 509.2386
PR−139 C26H38O10 510.580 FAB(+) 511.2551(M+1) 511.2543
【0022】
次に、本発明ピリピロペン誘導体の核磁気共鳴スペクトル( 1H−NMR)および質量分析(MS)を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】
以上のように、本発明のピリピロペン誘導体はアシルコエンザイムAコレステロールに対して著しい阻害活性を示すことから、ヒトのコレステロール蓄積に起因する疾病の予防および治療に有用である。
【0025】
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらにより制限されるものではないことは言うまでもない。
参考例1
ピリピロペンA64mgを95%アセトン水溶液42ml に溶解し、Jones試薬(3Mクロム酸−硫酸水溶液)0.5ml を加え、室温で2時間攪拌した後に、イソプロパノール0.1ml を加えた。沈澱をろ別し、濾液からアセトンを留去した後に酢酸エチルで抽出し、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して粗生成物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ジクロロメタン−メタノール(50:1)混合溶媒)にて精製し、化合物の無色粉末を64mg得た。
【0026】
実施例1
化合物PR−115
参考例1で得た化合物の無色粉末66mgを67%メタノール水溶液15ml に溶解し、ナトリウムメトキシド26mgを加え、室温で4時間攪拌後にメタノールを留去し、これをODSカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:50〜100%メタノール水溶液)にて精製し、目的化合物PR−115の無色粉末を28mg得た。(収率64%)
【0027】
実施例2
化合物PR−116
実施例1で得た化合物の無色粉末66mgを50%メタノール水溶液1ml に溶解し、ナトリウムメトキシド14mgを加え、室温で15時間攪拌後にメタノールを留去し、これをHP−20カラムクロマトグラフィーで脱塩して得た粗生成物を分取薄層シリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒:ジクロロメタン−メタノール(10:1)混合溶媒)にて精製して、目的化合物PR−114の無色粉末を1.2mg得た。(収率4%)
【0028】
実施例3
化合物PR−138
実施例2で得た化合物の無色粉末6mgをジクロロメタン1ml に溶解し、無水酢酸40μl およびトリエチルアミン20μl を加え攪拌し、水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して粗生成物を得た。これを分取薄層シリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒:ジクロロメタン−メタノール(20:1)混合溶媒)にて精製して、目的化合物PR−138の無色粉末を6.8mg得た。(収率85%)
【0029】
実施例4
化合物PR−139
実施例3で得た化合物の無色粉末10mgをジメチルスホキシド1ml に溶解し、ナトリウムボロハイドライド8mgを加え、室温で1時間攪拌後ジクロロメタンを加え、実施例3と同様に処理をして、目的化合物PR−139の無色粉末を6.8mg得た。(収率68%)
【産業上の利用分野】
本発明はピリピロペン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、いくつかの高脂血症治療のための薬物が知られている。高脂血症の治療薬としては、(1)コレステロールの生合成阻害、(2)コレステロールの吸収阻害、(3)コレステロールの異化促進、(4)リポ蛋白の合成の抑制などの作用を有する薬物が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、食生活の向上に伴い成人の高脂血症や動脈硬化などコレステロール蓄積に起因する症状が現代病として問題視されている。高脂血症は、動脈硬化の進行を促進する因子のひとつとして知られており、血中コレステロールを低下させることで虚血性心疾患の減少をもたらすことができる。又、高脂血症になると心筋硬塞の発症率も高くなるなど高脂血症、特に高コレステロール血症のより有効で安全な治療薬の出現が望まれている。
【0004】
コレステロールはアシルコエンザイムAからアシル基転移によりコレステロールエステルとなり、細胞内および血中リポ蛋白に蓄積される。このアシル基転移反応を触媒する酵素がアシルコエンザイムAコレステロールアシル転移酵素であり、コレステロールの腸管からの吸収および冠動脈における泡沫細胞の形成に深く係わっている。
【0005】
従って、アシルコエンザイムAコレステロールアシル転移酵素を阻害する物質は、かかる疾病に有効であることが推定される。かかる実情において、アシルコエンザイムAコレステロールアシル転移酵素阻害活性を有する物質を提供することは、高脂血症やそれに基く動脈硬化などの成人病の治療上有用なことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、微生物の生産する代謝産物につて研究を続けた結果、新たな土壌から分離したFO−1289菌株の培養物中にアシルコエンザイムAコレステロール転移酵素阻害活性を有する物質が産生されることを見出した。次いで、該培養物からアシルコエンザイムAコレステロールアシル転移酵素阻害活性物質を分離、精製した結果、後記の理化学的性質を有する各物質を得た。これらの物質は従来全く知られていないことから、本物質をピリピロペン(FO−1289物質)と命名した。(特開平6−184158号)
【0007】
本発明者らは、このピリピロペンのアシルコエンザイムAコレステロールアシル転移酵素阻害活性(以下、ACAT阻害活性という)をより高めることを目的としてピリピロペンの種々の誘導体を合成した。
本発明はかかる知見に基いて完成されたものであって、下記式で表されるピリピロペン誘導体を提供するものである。
【0008】
【化3】
〔式中、R1 、R2 およびR3 はOHまたは−O−アシル基、(−O−アセチル基)を示す〕。
【0009】
更に、本発明は基R1 、R2 およびR3 が下記式で表される置換基の組合せ(但し、17位、18位の炭素結合は単結合または二重結合を示す)を有する化合物よりなる群から選ばれた化合物である。
【0010】
【化4】
【0011】
本発明のピリピロペン誘導体は上記の式に示されるように、ピリピロペン骨格を脱ニコチン酸化し、更に所望により7位をアシル化した化合物である。
脱ニコチン酸化、アシル化等の反応は例えば以下により行うことができる。
尚、本発明のピリピロペン誘導体の原料物質であるピリピロペンAは特開平6−184158号記載の方法に従って製造される。
【0012】
脱ニコチン酸(脱ピリジン脱ピロン)化:
溶媒:含水アルコール
試薬:ナトリウムメトキシドの求核試薬あるいは塩基
反応温度:室温(冷却あるいは加熱条件もありえる)
【0013】
水酸基のアシル化
酸無水物あるいは酸クロライドと塩基を用いてアシル化を行う通常の方法、あるいはカルボン酸と縮合させる通常の方法により行われる。
酸無水物あるいは酸クロライドを用いたアシル化
溶媒:ピリジン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン等
反応温度:室温(冷却あるいは加熱条件もありえる)
塩基:ピリジン、トリエチルアミン等。さらにジメチルアミノピリジンを必要により加えることもある。
【0014】
カルボン酸との縮合反応によるアシル化
溶媒:ジクロロメタン(その他の無水系の溶媒、例えばクロロホルム)
反応温度:室温(冷却あるいは加熱条件もありえる)
縮合剤:ジサイクロヘキシルカルボジイミド、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール、N,N−ビス(2−オコソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィニッククロライド等
塩基:ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン等
【0015】
以上のようにして得られた化合物は、例えばシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィーにより精製し、目的化合物を純品として得ることができる。
【0016】
以上、各方法により得られた化合物の物理化学的性質ならびに生物学的性質を以下に示す。なお、生物学的性質としては、以下に述べるin vitro活性測定法による、ラット由来アシルコエンザイムAコレステロールアシル転移酵素に対する阻害作用を50%阻害値(IC50)で示す。
【0017】
in vitro活性測定法:
ラット由来アシルコエンザイムAコレステロールアシル転移酵素に対する阻害作用:
アシルコエンザイムAコレステロールアシル転移酵素活性に対する影響は供田等の方法(ザ・ジャーナル・オブ・アンティバイオティックス、45巻、1626ページ、1992年)に従い、ラット肝ミクロソーム画分より調製した粗酵素を用い、100mMリン酸緩衝液(pH7.4)中300μM牛血清アルブミン、30μM[1−14C]オレオイル−CoA(0.02μCi)、30μMコレステロール(30分の1重量のトリトンWR−1339で溶解させたもの)を添加して全量200μlとし、37℃で30分間反応させ、クロロホルム:メタノール(1:2)混合液で反応を停止させる。
【0018】
次いで総脂質をホルシュらの方法(ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー、226巻、497ページ、1957年)で抽出後、TLC(キーゼルゲルGF254 、展開溶媒として石油エーテル:ジエチルエーテル:酢酸=90:10:1)で各脂質を分離後、コレステロールエステル画分に取り込まれた放射活性をRIスキャナー(アンビス社製)で分析し、アシルコエンザイムAコレステロールアシル転移酵素活性を測定した。本酵素活性を50%阻害する濃度を算定した。その結果を以下に示す。
【0019】
【化5】
〔式中、R1 、R2 およびR3 はOHまたは−O−アシル基、(−O−アセチル基)を示す〕。
【0020】
【0021】
次に本発明のピリピロペン誘導体の質量分析データについて以下に述べる。
化合物番号 組成式 分子量 測定値 理論値
PR−115 C20H30O7 382.453 FAB(+) 383.2073(M+1) 383.2069
PR−116 C24H34O9 466.527 FAB(+) 467.2280(M+1) 467.2281
PR−138 C26H36O10 508.564 FAB(+) 509.2386(M+1) 509.2386
PR−139 C26H38O10 510.580 FAB(+) 511.2551(M+1) 511.2543
【0022】
次に、本発明ピリピロペン誘導体の核磁気共鳴スペクトル( 1H−NMR)および質量分析(MS)を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】
以上のように、本発明のピリピロペン誘導体はアシルコエンザイムAコレステロールに対して著しい阻害活性を示すことから、ヒトのコレステロール蓄積に起因する疾病の予防および治療に有用である。
【0025】
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらにより制限されるものではないことは言うまでもない。
参考例1
ピリピロペンA64mgを95%アセトン水溶液42ml に溶解し、Jones試薬(3Mクロム酸−硫酸水溶液)0.5ml を加え、室温で2時間攪拌した後に、イソプロパノール0.1ml を加えた。沈澱をろ別し、濾液からアセトンを留去した後に酢酸エチルで抽出し、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して粗生成物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ジクロロメタン−メタノール(50:1)混合溶媒)にて精製し、化合物の無色粉末を64mg得た。
【0026】
実施例1
化合物PR−115
参考例1で得た化合物の無色粉末66mgを67%メタノール水溶液15ml に溶解し、ナトリウムメトキシド26mgを加え、室温で4時間攪拌後にメタノールを留去し、これをODSカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:50〜100%メタノール水溶液)にて精製し、目的化合物PR−115の無色粉末を28mg得た。(収率64%)
【0027】
実施例2
化合物PR−116
実施例1で得た化合物の無色粉末66mgを50%メタノール水溶液1ml に溶解し、ナトリウムメトキシド14mgを加え、室温で15時間攪拌後にメタノールを留去し、これをHP−20カラムクロマトグラフィーで脱塩して得た粗生成物を分取薄層シリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒:ジクロロメタン−メタノール(10:1)混合溶媒)にて精製して、目的化合物PR−114の無色粉末を1.2mg得た。(収率4%)
【0028】
実施例3
化合物PR−138
実施例2で得た化合物の無色粉末6mgをジクロロメタン1ml に溶解し、無水酢酸40μl およびトリエチルアミン20μl を加え攪拌し、水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して粗生成物を得た。これを分取薄層シリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒:ジクロロメタン−メタノール(20:1)混合溶媒)にて精製して、目的化合物PR−138の無色粉末を6.8mg得た。(収率85%)
【0029】
実施例4
化合物PR−139
実施例3で得た化合物の無色粉末10mgをジメチルスホキシド1ml に溶解し、ナトリウムボロハイドライド8mgを加え、室温で1時間攪拌後ジクロロメタンを加え、実施例3と同様に処理をして、目的化合物PR−139の無色粉末を6.8mg得た。(収率68%)
Claims (2)
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JP09237095A JP3688337B2 (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | ピリピロペン誘導体 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP09237095A JP3688337B2 (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | ピリピロペン誘導体 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH08291164A JPH08291164A (ja) | 1996-11-05 |
JP3688337B2 true JP3688337B2 (ja) | 2005-08-24 |
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ID=14052541
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP09237095A Expired - Fee Related JP3688337B2 (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | ピリピロペン誘導体 |
Country Status (1)
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JP2013166704A (ja) * | 2010-06-16 | 2013-08-29 | Meiji Seikaファルマ株式会社 | 新規殺虫剤 |
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1995
- 1995-04-18 JP JP09237095A patent/JP3688337B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH08291164A (ja) | 1996-11-05 |
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