JP3687810B2 - 給湯装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、比較的寒い地域においても凍結のおそれ及び凍結防止のためのランニングコストが少なく、施工性にもすぐれた屋外設置式の給湯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、給湯器を比較的寒い地域において屋外設置する場合、たとえば、図14に示されているように、給湯器B′側に図示しないが凍結防止用ヒータと凍結防止用ヒータを制御するサーモスタットを内蔵し、接続配管C′側には市販の凍結防止用ヒータ23′を巻きつけ、これを保温材26′で覆う防寒施工を施し、かつ、厳寒時や長期不在時等には水抜栓V1 ′を開いて水抜き作業を行って凍結を防止している(以上の従来の給湯器を以下単に従来例1という)。また、凍結防止の保温状態を高めるために、たとえば、図15に示されているように、給湯器B′とその配管部分C′を特別に作られた小屋A′内に設置する方策も採られている(以上の従来の防寒手段を以下単に従来例2という)。
【0003】
上記給湯器B′の設置にあたり、壁D′を隔てて屋外側から屋内側に至る壁貫通部H′の配管工事には、設置現場において屋外から屋内までの接続配管距離を計測しその長さの配管を作るとともに、水抜きに必要な傾斜角度及び保温手段も施工者の現場での判断によって併せ行っているのが現状である(以上の従来の壁貫通配管手段を以下単に従来例3という)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例1には次の1〜8に記載するような多くの問題点があった。
1 給湯器の内部はバックカバーとフロントカバーからなる1枚の鉄板製ケーシングで覆われているに過ぎないから、凍結防止用ヒータの放熱が大きい。
2 凍結防止用ヒータを制御するサーモスタットを給湯器内部の雰囲気温度又は水温検知でON−OFF制御しているが放熱ロスが大きいため、ON動作時間が長くランニングコストが高くなったり、過大なヒータ容量を要する。
3 壁掛け設置の場合、給湯器の背面と壁の間とに10mmの隙間を設けて外気による通風が可能な状態に設置する必要があるため、この隙間からの放熱ロスも著しく、また、隙間に風雪が入り込んだり、雪どけ水が凍って膨張し給湯器の固定板と建物に応力がかかる。
4 接続配管側の市販の凍結防止用ヒータは通常サーモスタット付きのものが多く出まわっているが、サーモスタットのセット位置は施工者の判断によるものであるため、そのセット位置により凍結防止が確実に行われない場合がある。また、ヒータの巻きつけが適切でない場合も同様である。
5 接続配管側の保温工事も現場の施工者の判断によるものであるため、その施工方法が適切でない場合があり、たとえば、給湯器と配管を接続する接手、フレキシブル管、エルボ、給水止水栓、巻き付けたヒータにより表面が凹凸となり保温工事での保温材との密着度の向上が難しく隙間ができると、よって、その隙間からの冷気の侵入により保温性が著しく低下する。
6 給湯器側の凍結防止用ヒータと接続配管側の凍結防止用ヒータとが別々に設けられているので、接続配管側のヒータ故障、たとえば、ショートや漏電が起きた場合、故障不明のまま接続配管が凍結に至ってしまう。
7 現行の追焚き部を備えた給湯器は、追焚きポンプで循環させて風呂側の通水路の凍結防止を行うのが一般的であるが、厳冬の場合はポンプ作動が多くなるため、ポンプ音がうるさく、電気代も嵩む。
8 従来例1の施工には次の施工工程を要する
a 給湯器を設置する壁位置の決定
b 接続配管を考慮した壁貫通配管用の壁穴をあける
c 屋内側の配管工事を行う
d 屋内から屋外までの接続配管距離を計測しその長さの配管を作り、配管工事を行う、その後、穴埋めコーキング
e 屋外配管継手類(エルボ、ニップル、給水止水栓等)の接続
f 給湯器を壁に掛けビス等で固定する
g 給湯器の接手と配管継手の末端部をフレキシブル管で接続する
h 屋外配管類に凍結防止用ヒータを巻きつける
i その上より保温材を巻きつける
j 給湯器のフロントカバー(前板)を外しリモコン配線を結線する
k 給湯器のフロントカバーを取りつける
等のように施工工程が非常に多い。
【0005】
また、従来例2には次の1〜4に記載するような問題点があった。
1 給湯器とその配管部分を小屋で囲っているだけであるから、小屋により直接の風雪は防ぐものの、給湯器が燃焼するために必要な給排気孔を小屋に設ける必要があるため、この給排気孔から冷気が侵入し保温性能は全く有しない。若し、仮に保温材等で保温処理しても保温性能は余り期待できない。
2 給排気孔による保温性能の低下を防止するために給排気孔を他の部分と仕切る等の密閉構造にするには構造が極めて複雑化する。
3 小屋は給湯器とその配管部分を囲うだけのものであるため、給湯器の配管接続部のガス元栓を緊急時に速やかに止めることができない。すなわち、緊急時にはビス止めされている前板を外してガス元栓を閉めることになる。また、給湯器をメンテナンスする場合にも同様に前板を外す必要があり面倒である。
4 給湯器とその接続配管部が小屋内に入っており、水抜栓が最下点でないため、水抜き作業をした場合、小屋のまわりや底板、配管保温材が水びたしになる。そこで、水を受ける受皿が必要となる。
【0006】
さらに、従来例3では、壁貫通部H′の配管施工がその配管工事と保温工事を現場での施工者の判断により各別に行うものであるため、壁貫通部H′の配管施工には水抜き用の傾斜が必要なことと相まって多大の手間と技術を要し、また、施工者の判断によるものであるから、配管及び保温の施工法が適切でないために凍結、漏水、水抜き不良等の不具合が生ずることがあるという問題点があった。
【0007】
この発明の給湯装置は上記課題を解決し寒冷地においても凍結のおそれ及びランニングコストの少ない施工性にもすぐれた給湯装置の提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するこの発明の第1の給湯装置は、
フロントカバーを臨ませる前面開口部を有し、かつ給湯器を覆って防寒する給湯器防寒室と、給湯器の配管部分を覆って防寒する配管防寒室とを一体に備え、
前記給湯器防寒室の前面開口部に臨ませる給湯器のフロントカバーと、かつ該フロントカバーの周面に前記給湯器防寒室に嵌めつけるフランジ部を有するカバー枠を備え、
上記給湯器防寒室とフロントカバーと配管防寒室の内側に保温材を設けてユニット化された防寒ケーシングで給湯器とその配管部分を覆った防寒手段を備えた構成を要旨とする。
上記構成を有するこの発明の第1の給湯装置は、給湯器とその配管部分が保温性にすぐれた防寒ケーシングで覆われ外気と遮断されるため、寒冷地においても凍結のおそれはない。また、防寒ケーシングが予めユニット化された構造体となっているから、施工性にもすぐれている。
【0009】
上記課題を解決するこの発明の第2の給湯装置は、
上記第1の給湯装置であって、その配管部分に接続される壁貫通配管部を配管が筒状体に保温材を介在して挿通固定されたユニット状の構造体に形成したことを要旨とする。
上記構成を有するこの発明の第2の給湯装置は、壁貫通配管部が保温処理されたユニット状の構造体となっているから、その位置決め、配管接続、水抜き勾配等の現地作業が容易に行いうる。
【0010】
上記課題を解決するこの発明の第3の給湯装置は、
上記壁貫通配管部は伸縮可能となっていることを要旨とする。
上記構成を有するこの発明の第3の給湯装置は、配管を伸縮させて壁厚等と壁貫通配管部の長さとの寸法誤差が吸収できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
給湯器を覆って防寒する給湯器防寒室を上部に有し、その下部には給湯器の配管部分を覆って防寒する配管防寒室を連続的に一体形成し、上記給湯器防寒室と配管防寒室の内壁に保温材を貼設した箱状の防寒ケーシングで給湯器とその配管部分の外面を覆ってこれらを断熱防寒する構成となすことにより、給湯器とその配管部分を防寒ケーシングで外気と遮断する。また、上記箱状の防寒ケーシングは予めユニット化された構造体となしている。
【0012】
上記給湯器の配管部分に接続される壁貫通配管部は配管を筒状体に保温材を介在して挿通固定されたユニット状の構造体に形成され、上記ユニット状壁貫通配管部の配管を伸縮可能として屋内側から屋外側への配管接続に便利としている。
【0013】
以上この発明の実施の形態の一例について説明したが、この発明はこうした実施の形態に何ら限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施しうること勿論である。
【0014】
以上説明したこの発明の構成、作用及び実施の形態を一層明確にするために、この発明の給湯装置を具体的に示した実施例について図面を参照して説明する。
【0015】
【実施例】
図面において、Aは防寒ケーシングで、給湯器Bを覆って防寒する給湯器防寒室1を上部に有し、その下部には上記給湯器Bの配管部分Cを覆って防寒する配管防寒室2が連続的に一体形成され、給湯器防寒室1と配管防寒室2の前面は開口され、かつ、上記給湯器防寒室1と配管防寒室2の内壁には保温材3を貼設して全体をユニット化した箱状に構成されている(図8〜図11参照)。上記保温材3は給湯器防寒室1の天板と配管防寒室2の底板及び両室1、2の両側板の内面に、たとえば、片面はがし紙付き接着剤(両面テープ貼付)を裏面に備えた各々の貼りつけ面に適合する大きさの保温板を隙間なく貼りつけて設けるとともに、後述する配管防寒室2の開閉扉8にも同様に取付けて保温性をよくするものである。また、後述するフロントカバー5の裏面にも貼設されている。
【0016】
上記箱状防寒ケーシングAの給湯器防寒室1の前面開口部4には給湯器Bのフロントカバー5を臨ませて、この前面開口部4はフロントカバー5で密閉するものであり、また、配管防寒室2の前面開口部7には片開き状の開閉扉8を備えて、この前面開口部7は開閉自在となすものである。また、防寒ケーシングAの背面上端中央に防寒ケーシングAを設置用壁Dに取付け設置するための取付け板9を備え、給湯器防寒室1の前面上端中央と下部両側及び下部背面中央に給湯器Bを取付け設置するための取付け座10、11、11及び取付けボルト12を備えている(図7、8及び図10(ハ)参照)。
【0017】
給湯器Bのバックカバー13の前面上端中央と下端両側及び下端背面中央に上記給湯器防寒室1の取付け座10、11、11及び取付けボルト12に取付ける取付け片14、15、15及びブラケット16を備えている(図7、8及び図10(ロ)参照)。また、給湯器Bのフロントカバー5の前面に給湯器Bの燃焼に必要な給気口17と排気口18を備え、かつ、周面には上辺と両側辺に給湯器防寒室1の上辺と両側辺に嵌めつけうるフランジ部19aを有するカバー枠19を備えている(図7、8及び図10(イ)参照)。しかし、上記カバー枠19はフロントカバー5のフランジ部5aを外方へ延長して一体形成してもよい(図13参照)。
【0018】
上記構成において、防寒ケーシングAと、バックカバー13に給湯機能部を内蔵した給湯器本体E(給湯器Bのフロントカバー5を外したもの)と、給湯器Bの配管部分Cとは予め組み付けて一体化するものである。すなわち、給湯器本体Eに配管部分Cを備えたものを防寒ケーシングAの給湯器防寒室1に給湯器本体Eを、また、配管防寒室2には配管部分Cをそれぞれの前面開口部4、7から収納して給湯器防寒室1の取付け座10、11、11にバックカバー13の取付け片14、15、15をビス14a、15a、15aで止めるとともに、給湯器防寒室1の取付けボルト12にバックカバー13のブラケット16をナット16aで締付けることにより、給湯器防寒室1内に給湯器本体Eが取付け設置されると同時に、配管防寒室2には配管部分Cが収納配置されて、これらは一体的に組み付けられる。
【0019】
上記防寒ケーシングAと給湯器本体E及び配管部分Cとが一体化されたものを給湯器を設置する壁Dの所定位置の外面に防寒ケーシングAに備えた取付け板9により取付け設置する。その後、フロントカバー5を給湯器防寒室1の前面開口部4に臨ませてそのカバー枠19とともに給湯器本体Eに取付けることにより、前面開口部4をフロントカバー5で密閉する。すなわち、カバー枠19のフランジ部19aを給湯器防寒室1の上辺と両側辺にシール材としてのパッキン6を介して嵌めつけるとともに、フロントカバー5のフランジ部5aをバックカバー13の前面にシール材6を介して嵌めつけ、フロントカバー5のフランジ部5aをカバー枠19とともにバックカバー13にビス13aで止めることにより、給湯器本体Eに対するフロントカバー5の取付けができる。
【0020】
その後、配管部分Cを後述する壁貫通配管部Hに接続し、配管防寒室2の前面開口部7に備えた開閉扉8を閉めれば、設置用壁Dに対する給湯器Bの防寒設置は完了する。
【0021】
上記配管部分Cは、たとえば、図3、図4及び図11に示されている追焚き部付きの場合には、給湯器本体Eの接手30と後述する給湯器側の水抜き本体32とが可撓管34で接続され、また、追焚き部Fの接手31と後述する追焚き部側水抜き本体33とが可撓管35で接続され、それぞれの可撓管34、35の外面には保温材36、37を施した防寒構造となっている。
【0022】
上記壁貫通配管部Hは、給湯器Bだけの場合は、たとえば、図5及び図6に示されているように、給水管20aと給湯管20bが保温材55で包むか又はパッキングを介在してフランジ57付きの1つの筒状体56に挿通して固定されたユニット状の構造体に形成されている。追焚き部付きの場合は、図2に示されているように、風呂往き管20cと風呂戻り管20dも同様の構造体とするものである。また、追焚き部を備えた給湯装置においては、壁貫通配管部Hの配管における追焚き部側の風呂往き管20cと風呂戻り管20dの屋内側接続端部201b、201dの先端にネジ切り部21b、21dを設け、また、給湯器側の給水管20aと給湯管20bの屋内側接続端部201a、201bの先端にも同様にネジ切り部を設けて配管接続に便利としている。
【0023】
上記壁貫通配管部Hの給水管20aと給湯管20b及び風呂往き管20cと風呂戻り管20dをスライド式に伸縮自在として壁Dの厚さ等と壁Dを貫通する配管の長さとの誤差が吸収できるようにしている。たとえば、図5及び図6に示されているように、給水管20aの屋外側の端部を、大径管202aに小径管202bをスライド可能に挿入して接続した構造とし、壁貫通配管と配管部分C及び屋内配管55との接続を容易としている。
【0024】
上記構成とした壁貫通配管部Hは、ユニット化されているので、その施工が保温処理された形での位置決め、配管接続、水抜き勾配t、隙間埋め等の現地作業が容易である。
【0025】
上記給湯装置において、給湯器B側に備えた器具側凍結防止用ヒータ22と配管部分Cに備えた配管側凍結防止用ヒータ23はそれぞれ並列に接続され、メインサーモスタット24は配管部分Cの所定位置に電源25と直列に接続して固定され、また、給湯器Bの所定位置にも給湯器Bの器具側凍結防止用ヒータ22と直列に接続された別のサブサーモスタット26が固定されている。追焚き部Fを備えた給湯装置の場合は追焚き通水路に備えた凍結防止用ヒータ27は給湯器Bの器具側凍結防止用ヒータ22と並列に接続され、給湯器B側と追焚き部F側の双方を制御する形でサーモスタットが接続固定されている。上記各々の凍結防止用ヒータの回路構成は給湯器の制御回路Gと並列に接続され、その電源側にヒューズ28、漏電ブレーカ29を設けている(図11及び図12参照)。なお、上記各々の凍結防止用ヒータには碍子で覆われたヒータを用い、該凍結防止用ヒータを給湯器B及び配管部分Cの銅管等にはワンタッチの接続クリップを用いて取付け、その他の部位には取付板を用いてビス止めして取付けるものである。
【0026】
給湯器Bの配管部分Cと壁貫通配管部Hを接続する部位の最下点には水抜き本体が設けられ、給湯器Bだけの給湯装置の場合は、給水側38と給湯側の2つの経路を1つの水抜栓に接続した給湯器側の水抜き本体32を備え(図1、4及び図11参照)、追焚き部Fを備えた給湯装置の場合は、上記給湯器側の水抜き本体32とは別に風呂往き側と風呂戻り側41の2つの経路を1つの水抜栓に接続した追焚き部側の水抜き本体33を備えている(図1、4及び図11参照)。なお、給湯装置において、ポンプ、電磁弁、逆止弁等を有するものには水だまり部分の水抜きをするための水抜栓があるが、この部分も上記水抜本体に接続すればその水抜きが可能である。
【0027】
上記水抜き本体32、33の排水口に可撓排水管44、45を接続して防寒ケーシングA外に導けば、上記水抜き水のすべてを防寒ケーシングA外に排出できる。したがって、水抜き水で防寒ケーシングA内を濡らすことはない。
【0028】
以上説明したこの発明の給湯装置は、次の手順で施工する。
a 給湯器を設置する壁位置の決定
b 接続配管を考慮した壁貫通配管用の壁穴をあける
c 屋内側の配管工事を行う
d 屋内側よりユニット化された壁貫通配管部を壁穴に挿通し、位置決め固定して隙間をコーキングで埋める
e 予め一体化された防寒ケーシングと給湯器本体及び配管部分を所定の壁に取付け設置し、配管部分と壁貫通配管部を接続する
f リモコン結線コネクターを接続する
で完了する。
したがって、施工手順が極めて少なく施工性にすぐれている。
【0029】
図中、V3 は給水止水栓、V4 はガス元栓、46はリモコンケーブル、47は開閉扉8の蝶番、48は鍵、49は防寒ケーシングAの配管防寒室2の背面に穿った開口窓で、上記リモコンケーブル46の電気配線、壁貫通部の施工、コーキング等の穴埋め作業等がこの開口窓49から容易に行いうるものである。また、V5 は吸気弁、50は追焚き部Fの熱交換器、51は給湯器Bの熱交換器、52は浴槽、V6 は給湯蛇口、V7 は元水抜栓、53は給水元管、54は点検ハッチである。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したこの発明の第1の給湯装置は、給湯器防寒室と配管防寒室の内側に保温材を設け、給湯器のフロントカバーの内側にも保温材を備え、しかもフロントカバーとともにフランジ部を有するカバー枠を給湯器防寒室に嵌めつけて密閉できるので、給湯器とその配管部分が保温性にすぐれた防寒ケーシングで覆われ外気と遮断でき、比較的寒い地域において屋外設置しても冷気の侵入はなく、熱損失や雪害の影響が少ない。したがって、凍結防止用ヒータの外部への放熱が減って保温性がよいばかりでなく、凍結防止用ヒータの容量及びランニングコストも低減される。また、厳寒時においての凍結に至る最低温度に余裕ができ、停電時においても放熱の減少により凍結に至るまでの時間が延長されるため、通常の停電時間であれば凍結のおそれはない。
また、防寒ケーシングが予めユニット化された箱状の構造体となっており、この防寒ケーシングと給湯器本体及び配管部分は予め組み付けて容易に一体化できるから、取付け設置が容易となり施工性にすぐれている。
【0031】
この発明の第2の給湯装置は、壁貫通配管部が保温処理されたユニット状の構造体となっているから、その位置決め、配管接続、水抜き勾配等の現地作業が容易に行い得て施工性にすぐれている。
【0032】
この発明の第3の給湯装置は、壁貫通配管部の配管が伸縮可能となっているから、壁厚等と壁貫通配管部の長さとの寸法誤差が吸収でき配管接続部のフレキや水抜管にストレスを加えることなく接続可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の給湯装置の設置状態の一例を示したシステム図である。
【図2】この発明の給湯装置の一実施例を示した全体背面図である。
【図3】設置状態の一部切断全体側面図である。
【図4】配管防寒室の前面扉を開いた一部切欠全体正面図である。
【図5】壁貫通配管部の給湯器側を示した一部切断側面図である。
【図6】壁貫通配管部の給湯器側を示した一部切断仰視図である。
【図7】要部だけの一部切欠正面図である。
【図8】要部だけの一部切断側面図である。
【図9】要部だけの横断平面図である。
【図10】要部だけの分解斜視図である。
【図11】凍結防止用ヒータとサーモスタットを配設した開閉扉とフロントカバーを取外した全体正面図である。
【図12】凍結防止用ヒータとサーモスタットの結線図である。
【図13】防寒ケーシングの給湯器防寒室に対する給湯器の取付け関係の異なる実施例の要部だけの横断平面図である。
【図14】従来例1の一部切断全体側面図である。
【図15】従来例2の一部切断全体側面図である。
【符号の説明】
A…防寒ケーシング、B…給湯器、C…配管部分、1…給湯器防寒室、2…配管防寒室、3…保温材、H…壁貫通配管部
Claims (3)
- フロントカバーを臨ませる前面開口部を有し、かつ給湯器を覆って防寒する給湯器防寒室と、給湯器の配管部分を覆って防寒する配管防寒室とを一体に備え、
前記給湯器防寒室の前面開口部に臨ませる給湯器のフロントカバーと、かつ該フロントカバーの周面に前記給湯器防寒室に嵌めつけるフランジ部を有するカバー枠を備え、
上記給湯器防寒室とフロントカバーと配管防寒室の内側に保温材を設けてユニット化された防寒ケーシングで給湯器とその配管部分を覆った防寒手段を備えたことを特徴とする給湯装置。 - 上記給湯器の配管部分に接続される壁貫通配管部を配管が筒状体に保温材を介在して挿通固定されたユニット状の構造体に形成した請求項1記載の給湯装置。
- 上記壁貫通配管部は伸縮可能となっている請求項2記載の給湯装置。
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Publications (2)
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