JP3687742B2 - 機能拡張基板、通信用拡張基板、通信用拡張基板用の絶縁フィルム、コンピュータシステム、機能拡張基板の取り外し方法および電子回路用基板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータシステムに導入される機能拡張基板等に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、いわゆるPC(Personal Computer)は、様々な機能が付加されて使用されている。例えば、外部と通信する機能は、モデムボードやLANボード等の拡張デバイスをPCに接続させることで付加される。これら拡張デバイスには、PCの内部に導入する内蔵型デバイスと、PCの外部に接続する外付型デバイスがあり、それぞれユーザの希望に応じて、ユーザ自身の手によって導入されることも多い。例えば内蔵型デバイスの場合、PCの箱体を開けて内部を露出させ、基板型の拡張デバイスをPC内部のマザー・ボードのコネクタに接続する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、拡張デバイスの種類によってはユーザ自身の手による導入が不可能なものがある。具体例としては、ノートブック型PCにおける小型拡張デバイス等が挙げられる。ノートブック型PCでは可搬性が必要とされるため、全体としての大きさに制限がある。その結果、ノートブック型PCの内部構造は密度が高く複雑なものとなっており、拡張デバイスは高い精度で慎重に導入・取り外しされなければならない。したがって、このような小型拡張デバイスの導入時には、ユーザによる導入は考慮されておらず、メーカが直接導入操作を行っている。
しかしながら、ユーザ自身の手によって自由にPCの機能を拡張したいという希望は年々高まっており、小型拡張デバイスにおいてもユーザ自身の手による導入が強く望まれている。特に、比較的高価な小型拡張デバイスやマザー・ボード等を効率的に導入・取り外しすることが可能になれば、ユーザにとって大変便利である。
【0004】
本発明は、上記のような技術的課題に基づいてなされたもので、マザー・ボードに対しての脱着が簡単な機能拡張基板を提供することを主たる目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる目的のもと、本発明の機能拡張基板は、コンピュータシステムのマザー・ボードに取り付けられ、コンピュータシステムの機能を拡張する機能拡張基板であって、マザー・ボードに対面する第1の面と、第1の面の裏側に位置する第2の面と、第1の面に捲かれ、第2の面から延び、第2の面から離れる方向へ延出する可撓性シートで形成された延出部と、を有することを特徴とするものである。ユーザは、この延出シートを掴むことで、小さな機能拡張基板をスムーズに運搬してPC内の所定の受入箇所に導入又は取り外しを行うことができる。ここで、可撓性シートの形状は、ユーザの指で掴めるものであれば特にその形状は限定されない。例えば幅寸法が小さい紐状の可撓性シートであってもよい。
【0006】
また本発明のコンピュータシステム用の機能拡張基板は、表面と裏面と、を有し、裏面には、コンピュータシステムのマザー・ボードに接続するためのコネクタ部が備えられ、表面側には、表面と裏面とに捲かれた可撓性シートの一部が表面から突出し、機能拡張基板を手で保持するための掴み部が備えられていることを特徴とするものである。
【0007】
さらに本発明は通信用拡張基板として捉えることもできる。通信用拡張基板は、外部ネットワークに接続するための第1のコネクタ部およびコンピュータ内部に接続するための第2のコネクタ部を有するボードと、ボードの表面及び裏面に捲かれるとともに、少なくとも第1のコネクタ部を覆う絶縁フィルムと、絶縁フィルムの表面に固定された固定端および絶縁フィルムから離れる自由端を有する突出部と、を有することを特徴とするものである。
【0008】
突出部は、絶縁フィルムを延出させて形成することができる。この場合、絶縁フィルムを通信用拡張基板の幅方向へ巻き、突出部を幅方向へ交差する長手方向へ延出させることができる。また突出部は、絶縁フィルムとは別のシートである突出部用シートで形成してもよい。この場合、突出部の固定端は、突出部用シートの一端を絶縁フィルムに接合して形成してもよい。または、突出部用シートを通信用拡張基板に巻き付けて、突出部用シートの両端部を互いに接合して突出部を形成することもできる。
【0009】
また、本発明は通信用拡張基板用の絶縁フィルムとして捉えることもできる。通信用拡張基板用の絶縁フィルムは、外部ネットワークに接続するための第1のコネクタ部およびコンピュータ内部に接続するための第2のコネクタ部を有する通信用拡張基板用の絶縁フィルムであって、通信用拡張基板の表面及び裏面を覆うカバー部と、カバー部の表面における固定端から外部へと延出し、指で挟んで、機能拡張基板を保持するための延出部と、を有することを特徴とするものである。
【0010】
さらに、本発明はコンピュータシステムとして捉えることもできる。コンピュータシステムは、機能拡張用基板を着脱可能に受け入れる受入手段と、受入手段に接続する機能拡張用基板のデータを処理する演算処理手段と、受入手段に接続する機能拡張用基板を脱着するとき、脱着者によって保持される、機能拡張用基板表面に設けられた基板保持手段と、を備え、基板保持手段は、脱着者が、機能拡張用基板を受入手段から機能拡張用基板を取り外す方向へ力を作用することができるように、機能拡張用基板の表面及び裏面に捲かれた可撓性シートの一部が表面から突出し、機能拡張基板を手で保持するための掴み部が備えられていることを特徴とするものである。
【0011】
また本発明のコンピュータシステムは、マザー・ボードと、マザー・ボードに接続された機能拡張基板と、を備えたコンピュータシステムであって、マザー・ボードは、演算処理部と、機能拡張基板を受け入れて演算処理部とデータの送受信を行う機能拡張基板用コネクタと、を有し、機能拡張基板は、機能拡張基板の裏面にマザー・ボードに接続するためのマザー・ボード用コネクタと、機能拡張基板の表面及び裏面に捲かれた可撓性シートの一部が表面から延出する延出シートと、を有することを特徴とするものである。
【0012】
このコンピュータシステムでは、外部ネットワークとの通信を行うための通信用チャンネルが、演算処理部から延びて機能拡張基板用コネクタに接続し、通信用チャンネルは、モデム用チャンネルと、LAN用チャンネルおよび無線LAN用チャンネルの少なくとも一方と、を有するものであってもよい。
【0013】
その他、本発明はマザー・ボードのコネクタに接続された機能拡張基板の取り外し方法として捉えることも可能である。機能拡張基板の取り外し方法は、機能拡張基板をマザーボードから機能拡張基板を取り外す方向へ力を作用することができるように、機能拡張基板の表面及び裏面に捲かれた可撓性シートの一部が表面から突出する掴み部を掴み、機能拡張基板の裏面に接続されたマザー・ボードのコネクタから機能拡張基板を引き離す方向へ、掴み部を引いて機能拡張基板を取り外すことを特徴とするものである。
【0014】
さらに、本発明は電子回路用基板として捉えることも可能である。電子回路用基板は、相対する第1および第2の主面と、第1の主面上に設けられ、外部装置と接続可能なコネクタと、電子回路用基板の第1および第2の主面に捲かれた可撓性シートと、を備え、可撓性シートの一部が電子回路用基板に接続され、可撓性シートの他の一部が、外部装置から電子回路用基板を取り外す方向へ力を作用することができるように、第2の主面から離れる方向へ延出することを特徴とするものである。この電子回路用基板が電子回路を備えた場合、電子回路の少なくとも一部が可撓性シートに覆われている構成とすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1は、本実施の形態におけるコンピュータシステム(コンピュータ装置)10のハードウェア構成を示した図である。このコンピュータシステム10を備えるコンピュータ装置は、例えば、OADG(Open Architecture Developer's Group)仕様に準拠して、所定のOS(オペレーティングシステム)を搭載したノートブック型PC(ノートブック型パーソナルコンピュータ)として構成されている。
【0016】
図1に示すコンピュータシステム10は、マザー・ボード上に搭載されるCPU(演算処理部)11と、CPUブリッジ15と、I/Oブリッジ21と、メインメモリ16と、各構成要素を接続するPCI(Peripheral Component Interconnect)バス20、ISA(Industry Standard Architecture)バス40およびFSB(Front Side Bus)12から主として構成されている。このマザー・ボードに設けられたコネクタやスロットに、PCカード24やminiPCIデバイス60や、外部との通信コミュニケーション機能を有するドウタ・カード(以下、Communication Daughter Card(CDC)という)70等を機能拡張基板として接続することにより、コンピュータシステム10に様々な機能が付加される。以下、コンピュータシステム10の具体的な構成について詳しく説明する。
【0017】
図1に示すコンピュータシステム10において、マザー・ボード上に搭載されるCPU(演算処理手段)11は、コンピュータシステム10全体の頭脳として機能し、OSの制御下で各種プログラムを実行している。CPU11は、システムバスであるFSB12、高速のI/O装置用バスとしてのPCIバス20、低速のI/O装置用バスとしてのISAバス40という3段階のバスを介して、各構成要素と相互接続されている。CPU11は、キャッシュメモリにプログラム・コードやデータを蓄えることで、処理の高速化を図っている。近年では、CPU11の内部に1次キャッシュとして128Kバイト程度のSRAMを集積させ、さらに専用バスであるBSB(Back Side Bus)13を介して、512K〜2Mバイト程度の2次キャッシュ14を置いている。尚、BSB13を省略し、FSB12に2次キャッシュ14を接続してもよい。
【0018】
FSB12とPCIバス20は、メモリ/PCIチップと呼ばれるCPUブリッジ(ホスト−PCIブリッジ)15によって連絡されている。このCPUブリッジ15は、メインメモリ16へのアクセス動作を制御するためのメモリコントローラ機能や、FSB12とPCIバス20との間のデータ転送速度の差を吸収するためのデータバッファ等を含んだ構成となっている。
【0019】
メインメモリ16は、CPU11の実行プログラムの読み込み領域として、あるいは実行プログラムの処理データを書き込む作業領域として利用される書き込み可能メモリである。例えば、複数個のDRAMチップで構成され、希望に応じて増設することが可能である。この実行プログラムには、OSや周辺機器類をハードウェア操作するための各種ドライバ、特定業務に向けられたアプリケーションプログラム、後述するフラッシュROM44に格納されたBIOS(Basic Input/Output System:基本入出力システム)等のファームウェアが含まれる。
【0020】
ビデオサブシステム17は、ビデオに関連する機能を実現するためのサブシステムであり、ビデオコントローラを含んでいる。このビデオコントローラは、CPU11からの描画命令を処理し、処理した描画情報をビデオメモリに書き込むと共に、ビデオメモリからこの描画情報を読み出して、液晶ディスプレイ(LCD)18に描画データとして出力している。
【0021】
PCIバス20は、比較的高速なデータ転送が可能なバスであり、データバス幅を32ビットまたは64ビット、最大動作周波数を33MHz、66MHz、最大データ転送速度を132MB/秒、528MB/秒とする仕様によって規格化されている。このPCIバス20には、I/Oブリッジ(コアチップ)21、カードバスコントローラ22、オーディオサブシステム25、ドッキングステーションインターフェース(Dock I/F)26、miniPCIコネクタ(機能拡張基板用コネクタ)27が夫々接続されている。
【0022】
カードバスコントローラ22は、PCIバス20のバスシグナルをカードバススロット23のインターフェースコネクタ(カードバス)に直結させるための専用コントローラであり、このカードバススロット23には、PCカード24を装填することが可能である。このPCカード24は、コンピュータシステム10の機能を拡張するデバイスの一種であるが、コンピュータシステム10の内部を開けることなく、外部から専用のカードバススロット23に挿入して接続させるものである。
【0023】
ドッキングステーションインターフェース(Dock I/F)26は、コンピュータシステム10の機能拡張装置であるドッキングステーション(図示せず)を接続するためのハードウェアである。ドッキングステーションにノートブック型PCがセットされると、ドッキングステーションの内部バスに接続された各種のハードウェア要素が、ドッキングステーションインターフェース26を介してPCIバス20に接続される。
【0024】
miniPCIコネクタ27には、ミニPCI(miniPCI)デバイス60が接続される。miniPCIデバイス60は、miniPCIの仕様に準拠して増設可能な機能拡張カード(ボード)である。miniPCIとは、モバイル向けPCI規格であり、PCIRev.2.2仕様書の付録として掲載されている。機能的にはフルスペックのPCIと同等である。さらに、miniPCIコネクタ27には、I/Oブリッジ21から延びるAC‘97(Audio CODEC '97)リンクが接続されている。AC‘97リンクとは、PCIバス用サウンド・デバイスおよびモデム・デバイスの仕様の1つであり、通常2チャンネル有する。このうち1チャンネルはサウンド・デバイスに、もう1チャンネルはモデム・デバイスに割り当てられる。
【0025】
I/Oブリッジ21は、PCIバス20とISAバス40とのブリッジ機能を備えている。また、DMAコントローラ機能、プログラマブル割り込みコントローラ(PIC)機能、プログラマブル・インターバル・タイマ(PIT)機能、IDE(Integrated Device Electronics)インターフェース機能、USB(Universal Serial Bus)機能、SMB(System Management Bus)インターフェース機能を備えると共に、リアルタイムクロック(RTC)を内蔵している。
【0026】
DMAコントローラ機能は、FDD等の周辺機器とメインメモリ16との間のデータ転送をCPU11の介在なしに実行するための機能である。PIC機能は、周辺機器からの割り込み要求(IRQ)に応答して、所定のプログラム(割り込みハンドラ)を実行させる機能である。PIT機能は、タイマ信号を所定周期で発生させる機能である。また、IDEインターフェース機能によって実現されるインターフェースは、IDEハードディスクドライブ(HDD)31が接続される他、CD−ROMドライブ32がATAPI(AT Attachment Packet Interface)接続される。このCD−ROMドライブ32の代わりに、DVD(Digital Versatile Disc)ドライブのような、他のタイプのIDE装置が接続されても構わない。HDD31やCD−ROMドライブ32等の外部記憶装置は、例えば、ノートブック型PC本体内の「メディアベイ」または「デバイスベイ」と呼ばれる収納場所に格納される。これらの標準装備された外部記憶装置は、FDDや電池パックのような他の機器類と交換可能かつ排他的に取り付けられる場合もある。
【0027】
また、I/Oブリッジ21にはUSBポートが設けられており、このUSBポートは、例えばノートブック型PC本体の壁面等に設けられたUSBコネクタ30と接続されている。更に、I/Oブリッジ21には、SMバスを介してEEPROM33が接続されている。このEEPROM33は、ユーザによって登録されたパスワードやスーパーバイザーパスワード、製品シリアル番号等の情報を保持するためのメモリであり、不揮発性で記憶内容を電気的に書き換え可能とされている。また、I/Oブリッジ21は、電源回路50に接続されている。電源回路50は、ACアダプタ51、バッテリ(2次電池)としてのメイン電池52またはセカンド電池53を充電すると共にACアダプタ51や各電池からの電力供給経路を切り換えるバッテリ切換回路54、およびコンピュータシステム10で使用される5V、3.3V等の直流定電圧を生成するDC/DCコンバータ(DC/DC)55等の回路を備えている。
【0028】
また、I/Oブリッジ21にはCDCを受け入れるCDCコネクタ28が接続されており、このCDCコネクタ28には、CDC(機能拡張基板、通信用拡張基板)70が接続される。ここで、CDC70は、外部との通信コミュニケーション機能に特化した機能拡張用ドウタ・ボードである。本実施の形態では、CDC70はイーサネット規格の仕様に準拠したLANボードであり(以下、LANボードとしての機能を有するCDCをLAN用CDCと言う)、CDCコネクタ28とI/Oブリッジ21との間はイーサネットインターフェースの仕様に基づいて信号のやり取りが行われる。具体的には、LANインターフェースでは、PHY(Physical Layer)により、CDC70から送出されたアナログ信号がデジタル信号に変換され、MAC(Media Access Controller)によりデジタル信号がイーサネットプロトコルに変換されて処理される。なお、CDC70の大きさはminiPCIデバイス60より小さく、例えばminiPCIデバイス60より1/2.5程度の面積を有するものである。
【0029】
また、I/Oブリッジ21とCDCコネクタ28との間においては、LANインターフェースの他に、AC‘97リンクとUSB(Universal Serial Bus)によるインターフェースとが設けられている。したがって、CDCコネクタ28には、イーサネット(Ethernet)規格のLANボードの他に、AC’97リンクの仕様に準拠したモデムボードとしての機能を有するCDC70(以下、モデムボードとしての機能を有するCDCをモデム用CDCと言う)、またはUSB(Universal Serial Bus)規格の無線LAN用ボード等のCDC70(以下、無線LANボードとしての機能を有するCDCを無線LAN用CDCと言う)を受け入れることが可能である。
【0030】
ISAバス40は、PCIバス20よりもデータ転送速度が低いバスである(例えば、バス幅16ビット、最大データ転送速度4MB/秒)。このISAバス40には、ゲートアレイロジック42に接続されたエンベデッドコントローラ41、CMOS43、フラッシュROM44、Super I/Oコントローラ45が接続されている。更に、キーボード/マウスコントローラのような比較的低速で動作する周辺機器類を接続するためにも用いられる。このSuper I/Oコントローラ45にはI/Oポート46が接続されており、FDDの駆動やパラレルポートを介したパラレルデータの入出力(PIO)、シリアルポートを介したシリアルデータの入出力(SIO)を制御している。エンベデッドコントローラ41は、図示しないキーボードのコントロールを行うと共に、電源管理機能の一部を担っている。
【0031】
次に、CDC70の具体的な構成について説明する。
図2は、図1に示したCDC70の拡大図であり、(a)は表面(第2の面)から見た平面図、(b)は裏面(第1の面)から見た平面図である。図3は、絶縁フィルムに覆われていない状態のCDC70を示す斜視図である。図4は、絶縁フィルムの形状を説明する平面図である。図5は、CDC70がマザー・ボード100に接続された状態を説明する拡大断面図である。
【0032】
CDC70は、LAN用CDCであり、図2(a)に示すようにボード80と、ボード80の表面を覆う絶縁フィルム90とから構成され、互いに相対する表面80sと裏面(電子回路が実装された集積回路面)80tとを有している。CDC70の大きさはx方向の長さ寸法が45mm、y方向の幅寸法が28mm程度である。ボード80は、図3および図5に示すように、マザー・ボード100上のCDCコネクタ28に接続するためのコネクタ部81と、マザー・ボード100上にビスを用いて固定するためのホール85a、85bと、外部ネットワークに接続するためのモジュラ・コネクタRJ−45に接続するためのI/Oコネクタ部82とを、裏面80t上に備えている。なお、図3では、ボード80の裏面80t上の詳細な回路は省略されている。このCDC70のコネクタ部81が、図5に示すようにマザー・ボード100の回路面100tとCDC70の裏面80tとが対面する状態で、マザー・ボード100上のCDCコネクタ28に接続される。
【0033】
CDC70では、I/Oコネクタ部82にモジュラ・コネクタRJ−45が接続された状態において、ボード80のI/Oコネクタ部82が存在する一次領域側88(Primary Circuit)では、落雷等が生じたときにモジュラ・コネクタRJ−45を介して接続された外部ネットワークから、高電圧が流れる恐れがある。そのため、CDC70では一次領域側88に絶縁を施す必要があり、図2に示すようにボード80の一次領域側88が絶縁フィルム90で覆われている。絶縁フィルム90は、例えばポリプロピレン製シート等の可撓性シートから構成される。また、CDC70全体の厚みが大きくなり過ぎないように0.05〜0.1mm程度の厚みを持つシートが好ましく用いられる。
【0034】
絶縁フィルム90を図2に示すようにボード80を覆うには、例えば図4に示すような形状で切断された絶縁フィルム90を、ボード80の一次領域側88に図示x方向とy方向が一致するように巻き付ける。絶縁フィルム90は、y方向にボード80を1周できるだけの長さを有し、且つx方向に一次領域側88を覆うだけの長さを有する。この絶縁フィルム90の後縁部90bが、ボード80の後縁部80bにほぼ一致するように、また、絶縁フィルム90に形成されたホール91の位置と、ボード80のホール85bの位置が合うようにして、絶縁フィルム90をボード80に巻き付ける。そして、ボード80に巻き付けられた絶縁フィルム90の側縁部90dと90cとを重ね合わせて接着剤を用いて接合する。その結果、図2(b)に示すように、CDC70では一次領域側88が覆われ、マザー・ボード100上のCDCコネクタ28に接続するためのコネクタ部81が設けられている二次領域側は露出している状態となる。
【0035】
このとき、絶縁フィルム90には、その前端部90aからx方向外側へ延出する突出部95が形成されている。CDC70では、この突出部95が図2(a)に示すようにボード80の表面80s側に位置する。この突出部95を、図6に示すようにユーザが指で掴んでCDC70のマザー・ボード100のCDCコネクタ27に対する脱着や、CDC70の搬送を行うことができる。
【0036】
突出部95の形状について詳細を説明する。突出部95の寸法は、図4に示すように、幅95w(固定端の幅寸法)が12mm、長さ(固定端から自由端までの長さ)95dが9mmである。絶縁フィルム90がボード80に巻かれた状態では、突出部95の先端からボード80の前端部までの距離dは1mmとなっている。指で掴むときの掴み易さを考慮すると、突出部95の幅95wは7mm以上であることが好ましく、更に好ましくは10mm以上である。一方、突出部95の長さ95dは、掴み易さを考慮すると7mm以上であることが好ましい。また、幅95wと長さ95dの上限は特に限定されないが、CDC70をコンピュータシステム10内に導入したとき突出部95が嵩張らないように、幅95wは30mm以下であることが好ましく、長さ95dは35mm以下であることが好ましい。
【0037】
このような形状を有する突出部95は、図5に示すようにマザー・ボード100のCDCコネクタ28に接続されたCDC70を、図6に示すようにしてCDC70の突出部95を指で掴んだ状態で上に引き上げられてマザー・ボード100から取り外されることを考慮して、裏面80tのコネクタ部81に力が入り易くなる位置に設けられている。具体的には、コネクタ部81の中心に、突出部95を上に引いたときに生じる力点が来ることが好ましい。
【0038】
そこで本実施の形態では、突出部95をy方向に2分割する縦中心線96nと、コネクタ部81をy方向に2分割する縦中心線81nとが一致させている。また、コネクタ部81をx方向に2分割する横中心線81mから、突出部95の基端部96までの距離が5mm程度に設定されている。このように、コネクタ部81付近に突出部95の基端部96が位置することで、マザー・ボード100のCDCコネクタ27からCDC70を容易に取り外すことができる。
【0039】
ここで、マザー・ボード100のCDCコネクタ27からCDC70を容易に取り外すことを可能とするため、突出部95の基端部96をy方向に2分割する基端中心96cが、図7に示す設置エリア87内に位置することが好ましい。設定エリア87は、コネクタ部81の縦中心線81nと横中心線81mの交点であるコネクタ中心部81cを中心に、y方向およびx方向へ所定距離有するものであるこの所定距離は、表面80sにおいてコネクタ中心部81cに対応する位置から10mm以内であることが好ましい。さらには、y方向における距離87aおよび距離87bは、ぞれぞれ5mm以内、x方向においてコネクタ中心部81cからボード80の前端部80f側へ距離87dは4mm以内(コネクタ中心部81cからボード80の前端部80fまでの距離)、x方向においてコネクタ中心部81cからボード80の後端部80eまでの距離87cは10mm以内であることが好ましい。
【0040】
さらに絶縁フィルム90では、絶縁フィルム前端部90aと突出部95との境界である隅部94a、94bが曲線状になっている。このように隅部94a、94bが曲線状に形成されていると、図6に示すように突出部95を指で掴んだ状態でCDCコネクタ28に接続されたCDC70をマザー・ボード100から離れる方向へ引き上げたとき、絶縁フィルム90の隅部94a、94bにかかる力が1箇所に集中しづらいため、絶縁フィルム90が隅部94a、94bにおける強度が高くなる。したがって、突出部95を掴んで引っ張ったときに、隅部94a、94bの位置で絶縁フィルム90が伸びたり切れてしまうことを防止できる。なお隅部94a、94bのRカーブの曲率は5〜8mm程度であることが好ましい。
【0041】
ただし、隅部94a、94bの形状は曲線に限られない。例えば図8に示すCDC70Aの隅部94c、94dのように、絶縁フィルム90Aの前縁部90aから突出部95aに向かって斜めに形成することができる。その他、隅部94c、94dを直角となるように形成してもよい。ただし、突出部95aを指で掴んだ状態でCDCコネクタ28に接続されたCDC70Aを引き上げたときに絶縁フィルム90Aが切れたりしないように、絶縁フィルム90Aの素材として強度の高いシートにより形成することが好ましい。
【0042】
このようにして、マザー・ボード100のCDCコネクタ部28にCDC70のコネクタ部81が接続される。その一方、CDC70のI/Oコネクタ部82に、図示しないフレキシブルケーブルのコネクタ部が接続される。フレキシブルケーブのもう一方の端部は、モジュラ・コネクタRJ−45に接続されて、外部ネットワークに接続可能とされる。
【0043】
この状態でユーザがコンピュータシステム10の電源を入れると、CDC70のマザー・ボード用のコネクタ部81から、自分がLANボードであることを識別するためのID信号がCDC70のGPIO(General Purpose Input/Output)ピンのoutput側から送出され、I/Oブリッジ21のInput側のピンを介して伝達される。GPIOピンとは、汎用入出力に用いられるピンであり、GPIOはソフトウェア(CDCのドライバ等)で任意にピンの状況を変更することができ、他のチップとの通信に使用されるものである。本実施の形態では、個々のピンにそれぞれ特定の種類のCDCが割り当てられている。したがって、CDC70が導入されたことにより生じるID信号は、予めLANボードとしてのID信号に割り当てられているI/Oブリッジ21のGPIOのInput側の所定のピンがオフになる。すると、ホスト側であるマザー・ボード100のI/Oブリッジ21から、CDCコネクタ28に導入されたCDC70はLANボードである旨が認識された情報がメインメモリ16へ送出される。
その結果、コンピュータシステム10は、LANボードとして機能するデバイスとしてCDC70を備えていることを認識し、コンピュータシステム10はそれに応じて適当な処置を採ることができる。
【0044】
以上のようにして、図5に示すようにマザー・ボード100に接合されたCDC70により、コンピュータシステム10にLANによる通信機能が付加される。この場合、CDC70には絶縁フィルム90で形成された突出部95が形成されているで、ユーザは突出部95を掴んで持ち運んでCDCコネクタ27に対する位置合わせを容易にでき、その結果、ユーザによってCDC70をマザー・ボード100に簡単に導入することができる。また、既にマザー・ボード100のCDCコネクタ27に接続されているCDC70を取り外す場合、ユーザは突出部95を掴んでCDC70をマザー・ボード100と引き離す方向へ引っ張ることにより、CDC70をCDCコネクタ27から容易に取り外すことができる。したがって、CDC70を用いれば、コンピュータシステム10の機能を簡単に拡張でき、またコンピュータシステム10の機能を簡単に変えることが可能となる。
さらに、上記実施の形態では、絶縁フィルム90を延出させて突出部95を形成しているため、従来の突出部が設けられていない絶縁フィルムと比較しても、さほどコストがかからず、また突出部95を簡単に形成することができる。
【0045】
図9は、他の実施の形態として異なる形状の突出部を有するCDCを示す斜視図である。
図9に示すCDC70Bでは、ボード80を覆う絶縁フィルム90Bの更に外側に、突出部用フィルム98が巻かれている。絶縁フィルム90Bは、図2(a)に示すCDC70における絶縁フィルム90において突出部95が設けられていない形状を有する。この絶縁フィルム90Bの前端部90a付近において、突出部用フィルム98が巻かれ、合わせ面が接着剤により接着されて突出部98tが形成されている。なお、突出部用フィルム98と絶縁フィルム90Bとは、互いに対面する接触箇所において、接着剤により接合されている。この場合、対面する箇所の全面において接合してもよく、また、対面する箇所を部分的に接合してもよい。突出部98tは、絶縁フィルム90Bと同じ素材の絶縁性のシートで構成されているが、異なる素材で構成することも可能である。
【0046】
突出部98tは、ボード80の裏面80tから外側へ突出する形で形成されているため、突出部98tがユーザにより掴み易いものとなっている。その絶縁フィルム90Bの合わせ面により形成された突出高さ98dは8mm程度であり、また絶縁フィルム90Bの幅98wは14mm程度である。CDC70Bにおいても、CDC70と同様に、裏面80tに形成されたコネクタ部81(図9においては図示せず)の中心部に対応する箇所近辺に突出部98tの基端部98bが位置することが好ましい。
【0047】
以上のように、突出部98tは、ボード80を絶縁するための絶縁フィルム90B以外の部材から形成することも可能である。このように絶縁性フィルムとは連続しない部材で突出部98tを形成すると、突出部98tの形状や形成する位置を自由に設定することができる。その結果、ユーザが持ち易い位置に形成でき、またマザー・ボード100のCDCコネクタ27から取り外すときに、コネクタ部81に引き剥す力が作用しやすい位置に形成することが可能である。
【0048】
なお、上記本実施の形態では、CDC70としてLAN用CDCの場合について説明したが、絶縁フィルム90は、CDC70としてモデム用CDCにも適用可能である。また、LAN用のCDC70では、ボード80を絶縁フィルム90が一重に巻いているが、これは2重以上巻いても良い。特にCDC70がモデム用CDCである場合、絶縁をさらに確実にするために、2重以上巻くことが好ましい。
【0049】
図10は、更に他の実施の形態として、上記実施の形態とは異なる形状を有する突出部を備えたCDCを示す斜視図である。
図10に示すCDC70Cは、無線LAN用CDCである。無線LAN用の場合、LAN用やモデム用CDCのように絶縁を施す必要がなく、絶縁フィルムによって表面が覆われることがない。そこで、図10に示すように、固定テープ99を用いて、ボード80上に突出部95cを設ける。このとき、固定テープ99設置箇所は、ボード80上において回路等が実装されていない箇所であることが好ましい。また、固定テープ99の設置箇所は面積が小さいので、固定テープ99は接着強度の高い両面テープ等を使用することが好ましい。一方、突出部95cを構成するシートは、基端部96において切断されにくいように剛性の低いものを使用することが好ましい。突出部95cを構成するシートは、例えばCDC70で使用した絶縁フィルム90と同じ素材の可撓性シートを使用することが好ましい。
【0050】
このように、本実施の形態では、絶縁フィルムを必要としないCDC70Cであっても、基端部96となる箇所をボード表面に固定することにより、突出部95cを形成することが可能である。ユーザは、CDC70Cの突出部95cを掴んで、CDC70Cをマザー・ボード100のCDCコネクタ27に対して容易に脱着することができる。
なお、無線LAN用CDCに対しても、LAN用CDCと同様にその表面および裏面全体を覆うようにして突出部を形成することも可能である。
【0051】
その他、本実施の形態のコンピュータシステム10では、CDC70、70A、70Bまたは70Cを受け入れるためのコネクタとして、CDCコネクタ27が1つしか設けられていないが、本発明は、複数のCDCを受け入れるために複数のCDCコネクタを有するコンピュータシステムにも適用可能である。
また、本実施の形態においてはCDCについて述べたが、本発明はCDC以外にもminiPCIデバイスやMDC等の拡張基板にも適用可能である。また、本発明が適用される拡張基板がコンピュータシステム10に付加する機能は、外部との通信機能に限られず、例えばビデオカードやメモリ等、その他の機能であってもよい。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
【0052】
【発明の効果】
このように本発明によれば、マザー・ボードに対して機能拡張基板を簡易に脱着することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態におけるコンピュータシステムのハードウェア構成を示した図である。
【図2】 CDCの拡大図であり、(a)は表面から見た平面図、(b)は裏面から見た平面図である。
【図3】 絶縁フィルムに覆われていない状態のCDCを示す斜視図である。
【図4】 絶縁フィルムの形状を説明する平面図である。
【図5】 CDCがマザー・ボードに接続された状態を説明する拡大断面図である。
【図6】 CDCの突出部を指で掴んでいる状態を説明する斜視図である。
【図7】 突出部の形成位置を説明する平面図である。
【図8】 CDCの他の実施の形態を示す平面図である。
【図9】 CDCの更に他の実施の形態を示す斜視図である。
【図10】 CDCの更に他の実施の形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
10…コンピュータシステム(コンピュータ装置)、11…CPU(演算処理部)、20…PCI(Peripheral Component Interconnect)バス、21…I/Oブリッジ、27…miniPCIコネクタ(機能拡張基板用コネクタ)、28…CDCコネクタ、41…エンベデッドコントローラ、50…電源回路、51…ACアダプタ、55…DC/DCコンバータ、60…miniPCIデバイス、70、70A、70B、70C…CDC(機能拡張基板、通信用拡張基板)7、80s…表面(第2の面)、80t…裏面(第1の面)、81…コネクタ部、82…I/Oコネクタ部、90、90A、90B…絶縁フィルム、95、95a、95c…突出部、98…突出部用フィルム、99…固定テープ、100…マザー・ボード
Claims (16)
- コンピュータシステムのマザー・ボードに取り付けられ、当該コンピュータシステムの機能を拡張する機能拡張基板であって、
前記マザー・ボードに対面する第1の面と、
前記第1の面の裏側に位置する第2の面と、
前記第1の面に捲かれ、前記第2の面から延び、当該第2の面から離れる方向へ延出する可撓性シートで形成された延出部と、
を有することを特徴とする機能拡張基板。 - 前記延出部は、前記第2の面側に固定された固定端から自由端まで7mm以上35mm以下の長さを有することを特徴とする請求項1記載の機能拡張基板。
- コンピュータシステムのマザー・ボードに取り付けられ、当該コンピュータシステムの機能を拡張する機能拡張基板であって、
前記機能拡張基板は表面と裏面と、を有し、
前記裏面には、前記コンピュータシステムのマザー・ボードに接続するためのコネクタ部が備えられ、
前記表面側には、当該表面と前記裏面とに捲かれた可撓性シートの一部が当該表面から突出し、前記機能拡張基板を手で保持するための掴み部が備えられていることを特徴とする機能拡張基板。 - 前記掴み部は、前記機能拡張基板に固定された固定端を有し、
前記固定端の中心が、前記コネクタ部の中心に対応する位置から10mm以内に設けられていることを特徴とする請求項3記載の機能拡張基板。 - 外部ネットワークに接続するための第1のコネクタ部およびコンピュータ内部に接続するための第2のコネクタ部を有するボードと、
前記ボードの表面及び裏面に捲かれるとともに、少なくとも前記第1のコネクタ部を覆う絶縁フィルムと、
前記絶縁フィルムの表面に固定された固定端および当該絶縁フィルムから離れる自由端を有する突出部と、
を有することを特徴とする通信用拡張基板。 - 前記突出部は、前記絶縁フィルムが延出して形成されていることを特徴とする請求項5記載の通信用拡張基板。
- 前記突出部は、突出部用シートで形成されており、
前記突出部の前記固定端は、前記突出部用シートの一端が前記絶縁フィルムに接合されて形成されていることを特徴とする請求項5記載の通信用拡張基板。 - 前記突出部は、突出部用シートで形成されており、
前記突出部用シートを前記通信用拡張基板に巻き付けて、当該突出部用シートの両端部が互いに接合されて前記突出部が形成されていることを特徴とする請求項5記載の通信用拡張基板。 - 外部ネットワークに接続するための第1のコネクタ部およびコンピュータ内部に接続するための第2のコネクタ部を有する通信用拡張基板用の絶縁フィルムであって、
前記通信用拡張基板の表面及び裏面を覆うカバー部と、
前記カバー部の表面における固定端から外部へと延出し、指で挟んで、前記機能拡張基板を保持するための延出部と、
を有することを特徴とする通信用拡張基板用の絶縁フィルム。 - 前記延出部は、当該延出部の固定端の幅寸法が7mm以上30mm以下であることを特徴とする請求項9記載の通信用拡張基板用の絶縁フィルム。
- 機能拡張用基板を着脱可能に受け入れる受入手段と、
前記受入手段に接続する前記機能拡張用基板のデータを処理する演算処理手段と、
前記受入手段に接続する前記機能拡張用基板を脱着するとき、脱着者によって保持される、前記機能拡張用基板表面に設けられた基板保持手段と、を備え、
前記基板保持手段は、
前記脱着者が、前記機能拡張用基板を前記受入手段から当該機能拡張用基板を取り外す方向へ力を作用することができるように、当該機能拡張用基板の表面及び裏面に捲かれた可撓性シートの一部が前記表面から突出し、当該機能拡張基板を手で保持するための掴み部が備えられていることを特徴とするコンピュータシステム。 - マザー・ボードと、当該マザー・ボードに接続された機能拡張基板と、を備えたコンピュータシステムであって、
前記マザー・ボードは、
演算処理部と、
機能拡張基板を受け入れて前記演算処理部とデータの送受信を行う機能拡張基板用コネクタと、を有し、
前記機能拡張基板は、
当該機能拡張基板の裏面に前記マザー・ボードに接続するためのマザー・ボード用コネクタと、
前記機能拡張基板の表面及び裏面に捲かれた可撓性シートの一部が前記表面から延出する延出シートと、を有することを特徴とするコンピュータシステム。 - 外部ネットワークとの通信を行うための通信用チャンネルが、前記演算処理部から延びて前記機能拡張基板用コネクタに接続し、
前記通信用チャンネルは、
モデム用チャンネルと、
LAN用チャンネルおよび無線LAN用チャンネルの少なくとも一方と、
を有することを特徴とする請求項12記載のコンピュータシステム。 - マザー・ボードのコネクタに接続された機能拡張基板の取り外し方法であって、
前記機能拡張基板を前記マザー・ボードから当該機能拡張基板を取り外す方向へ力を作用することができるように、当該機能拡張基板の表面及び裏面に捲かれた可撓性シートの一部が前記表面から突出する掴み部を掴み、
前記機能拡張基板の裏面に接続された前記マザー・ボードのコネクタから当該機能拡張基板を引き離す方向へ、前記掴み部を引いて前記機能拡張基板を取り外すことを特徴とする機能拡張基板の取り外し方法。 - 電子回路用基板であって、
相対する第1および第2の主面と、
前記第1の主面上に設けられ、外部装置と接続可能なコネクタと、
前記電子回路用基板の前記第1および前記第2の主面に捲かれた可撓性シートと、を備え、
前記可撓性シートの一部が前記電子回路用基板に接続され、当該可撓性シートの他の一部が、前記外部装置から当該電子回路用基板を取り外す方向へ力を作用することができるように、前記第2の主面から離れる方向へ延出することを特徴とする電子回路用基板。 - 電子回路をさらに備え、
前記電子回路の少なくとも一部が前記可撓性シートに覆われていることを特徴とする請求項15記載の電子回路用基板。
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