JP3687122B2 - 記録再生方法及びその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、例えばマルチセグメント記録方式のディジタルVTR等に適用して好適な記録再生方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、VTRを用いた編集システムとしては、例えば図12に示すようなものが提案されている。
【0003】
〔接続及び構成〕
この図12に示す編集システムは、ダビングすべき素材の記録されているビデオ・テープ・カセット100を再生するための再生側VTR102と、その再生信号を記録するための記録側VTR118と、これら再生側VTR102及び記録側VTR118をコントロールする編集コントローラで構成される。
【0004】
ここで、再生側VTR102及び記録側VTR118は、いずれもコンポジット或いはコンポーネントアナログ記録方式のVTRである。
【0005】
再生側VTR102は図示しない回転ドラムに登載された磁気ヘッド103及び104を有し、磁気ヘッド103はスイッチ105の一方の固定接点105aに、磁気ヘッド104はスイッチ105の他方の固定接点105bに夫々接続され、このスイッチ105の可動接点105cがVTR本体回路106に接続されている。
【0006】
記録側VTR118は図示しない回転ドラムに登載された磁気ヘッド119及び110を有し、磁気ヘッド119はスイッチ111の一方の固定接点111aに、磁気ヘッド110はスイッチ111の他方の固定接点111bに夫々接続され、このスイッチ111の可動接点111cがVTR本体回路112に接続されている。
【0007】
編集コントローラ120は、再生側VTR102及び記録側VTR118に夫々接続され、再生側VTR102の同期信号、或いは図示しない固定ヘッドによって記録されているCTL信号に基いて記録側VTR118に調相をかけて、再生側VTR102と記録側VTR118を同期させる。
【0008】
〔動作〕
いわゆるダビング時においては、再生側VTR102と記録側VTR118が編集コントローラ120によって同期させられた状態で、再生側VTR102から供給される再生映像信号は記録側VTR118に供給され、この記録側VTR118の磁気ヘッド119及び110により、ビデオ・テープ・カセット113の磁気テープ上に傾斜トラックを形成するように記録される。また、これと共に、図示しない固定ヘッドによって、磁気テープの長手方向のトラック(コントロールトラック)にCTL(コントロール)信号が記録される。CTL信号は、周知のように、1本の記録トラックに対応して記録される。
【0009】
また、ビデオ・テープ・カセット100を再生して得られた再生映像信号の一部をビデオ・テープ・カセットの磁気テープの所定トラックに重ねて記録する、いわゆるインサート時においては、次のようになる。
【0010】
編集コントローラ120において、再生側VTR102にセットされているビデオ・テープ・カセット100を再生し、その再生映像信号のイン点(ここではインサート開始点)と、アウト点(ここではインサート終了点)とをキー入力で決定する。つまり、編集コントローラ120は、再生側VTR102からのCTL信号をカウントし、キー入力があったときの値(カウント数そのものの他、換算された時間情報の場合もあり得る)を保持する。
【0011】
一方、記録側VTR118にセットされているビデオ・テープ・カセット113を再生し、その再生映像信号を見ながら、インサート開始点をキー入力で決定する。つまり、編集コントローラ120は、再生側VTR102からのCTL信号をカウントし、キー入力があったときの値(カウント数そのものの他、換算された時間情報の場合もあり得る)を保持する。
【0012】
以上の前処理が終了した後に、編集コントローラ120の図示しないキーを入力することにより、編集コントローラ120は、再生側VTR102及び記録側VTR118に夫々制御信号を供給し、再生側VTR102にセットされているビデオ・テープ・カセット100の磁気テープの位置を、イン点の前、即ち、プリロール分を含めた位置にし、同様に、記録側VTR118にセットされているビデオ・テープ・カセット113の磁気テープの位置を、インサート点の前、即ち、プリロール分を含めた位置にする。
【0013】
編集コントローラ120は、保持している値と、再生側VTR102及び記録側VTR118から夫々供給されるCTL信号から、再生側VTR102及び記録側VTR118に夫々セットされているビデオ・テープ・カセット100及び113の各磁気テープの位置を制御することができる。
【0014】
続いて、編集コントローラ120は再生側VTR102及び記録側VTR118に対して再生開始を示す制御信号を夫々供給する。編集コントローラ120は、再生側VTR102及び記録側VTR118から供給されるCTL信号をカウントし、再生側VTR102から供給されるCTL信号をカウントした値がイン点のタイムコードとなったときに、記録側VTR118に制御信号を供給し、記録側VTR118を記録状態にする。これによって、記録側VTR118にセットされているビデオ・テープ・カセット113の磁気テープ上のインサート位置から順次再生側VTR102から供給される再生映像信号が記録される。このとき、編集コントローラ120は、再生側VTR118から供給されるCTL信号の位相に記録側VTR118から供給されるCTL信号の位相が一致するように、記録側VTR118にサーボをかけ、再生側VTR102にセットされているビデオ・テープ・カセット100の磁気テープの位置と、記録側VTR118にセットされているビデオ・テープ・カセット113の磁気テープの位置とを一致させる調相を行うようにしていた。
【0015】
尚、本出願人は先に、所定単位の画像データの第1及び第2のポイントを表示手段に表示し、表示手段上に表示された所定単位の第1及び第2のポイントの画像データを指定手段で指定し、指定手段に指定された第1または第2のポイントの画像データのタイムコードデータ、関連する機器の状態、識別番号を制御手段により表示することで、編集効率を向上させると共に、使い勝手を向上させることができるようにした編集装置、例えば画面上に表示したエディット単位の画像データをポインティングデバイスやキーボードを用いて削除、コピー、移動、位置交換することにより、エディットファイルEDL1〜EDLnの内容を変更できるようにしたので、複数のVTRを再生して再チェックしたり、キーボード等で記憶アドレス等を確認し、これを入力したりする等の煩わしい作業を一切行うことなく編集作業ができ、これによって、編集作業の効率化を図ることができようにした編集装置を提案している(特願平5−87413号参照)。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したような編集システムにおいては、次のような問題点が生じる。
【0017】
〔問題点1〕
上記編集システムにおいて、Nトラックを1セグメントとし、1フィールドをMセグメントで構成するように記録する、いわゆるマルチセグメント記録を行うようにしたディジタルVTRを用いる場合である。例えば2トラックで1フレームを構成するように記録するアナログVTRと比較して、ディジタルVTRでは、同じ時間で再生しなければならない記録トラックの数が多い、即ち、情報量が多いので、基準同期信号に対するテープアクセスのレスポンスをアナログVTRのそれと同等にすることは困難である。
【0018】
〔問題点2〕
近年益々一般ユーザーのAV(オーディオ・ビジュアル)機器に対する関心が高まり、これに伴って、その知識、使用するための技術レベルが向上してきており、これによって、一般ユーザーの要望する機器がより業務用に近づいてきている。また、業務用の機器においても、より高度、且つ、高精度のものが要望されている。つまり、一般、業務用を問わず、機器の精度をより向上させることがユーザーサイドから要望されており、したがって、メーカーサイドもこの要望に答えるようにしなければならない。上述したような編集システムにおいては、例えばインサート編集等の場合においては、ユーザーの意図した位置でインサートが行われることが条件であり、しかも、できるだけインサートの精度が高いことが要求されている。
【0019】
ここで、精度の高さとは、例えばインサートして形成された記録トラックが、その前後のトラックに重ならず、且つ、記録開始位置が元の記録トラックの記録開始位置と同じとなることを意味するものとする。
【0020】
精度を高くするには、磁気テープを走行させるための回路系よりも、むしろ機構系の精度が重要となってくる。つまり、電気的な処理は精度を向上させることはできるが、電気的な処理に追従させなければならない機構系は、機構系を構成している各部品の個々の精度(寸法、形状等)と、これらの部品の組立精度が最も重要である。
【0021】
しかしながら、ユーザーの要望に答えるべく、機構系の精度を向上させることによってVTRの動作精度を向上させ、もって編集時の編集精度を向上させようとすると、上述したように、機構系の構成部品の精度を高め、これらの組立精度を高めなければならないので、例えば部品を製造する機器の精度を高めたり、或いは専門の職人に1つ1つ手作りで製造させたりする等、製造のための設備の大幅な変更や、大幅な投資等を招き、結果として、機構系の製造コストが大幅に上昇し、ひいては、機器のコストが限りなく上昇し、ユーザーに大きな経済的負担を与えることになる。更に、大きな経済的負担を与えることによって、多数のユーザーがかような機器を使用できず、結果として、その機器を使用して行う各種処理の精度を向上させることができず、例えば上記編集システムの場合においては、従来の機器を使用せざるを得ないため、このようなユーザーが映像や音声を視聴者等のユーザーに提供している場合は、ユーザーに提供するための映像や音声の質をいつになっても向上させることができない。
【0022】
〔問題点3〕
また、上記編集システムにおいて使用するVTRで、画面上にノイズを出すことなくスローモーション再生を行う場合には、ヘッドを記録トラックに対して左右に振るためのバイモルフと、このバイモルフに高電圧を発生させるための制御回路からなるいわゆるDT(ダイナミック・トラッキング)用の系が必要となり、これを用いる場合は、装置のコストが上昇し、結果的に上記問題点2と同様となる。
【0023】
更に、このダイナミック・トラッキングで、ヘッドを記録トラックに追従させることのできる再生速度は、通常の再生速度の2倍〜3倍の2倍速再生〜3倍速再生が技術的に限界であり、これ以上の再生速度では記録トラックにヘッドを追従させるのが困難であり、従って、たとえ高価なダイナミック・トラッキング方式を採用したところで、3倍速再生を越える再生速度においては、画面上にノイズが出る等、良好な再生を行うことができない。
【0024】
〔問題点4〕
したがって、3倍速再生を越える再生、例えば10倍速再生の画像を得るためには、一旦2倍速再生を行ってその2倍速再生で得られた映像を磁気テープに記録し、この磁気テープを再び2倍速で再生し、その映像を磁気テープに記録し、この磁気テープを更に2.5倍速で再生する等、非常に手間がかかる。
【0025】
〔問題点5〕
また、上記編集システムにおいて、CTL信号をコントロールトラックに記録するためのCTLヘッド及びCTL信号を生成するための回路を登載しないVTRを使用するようにした場合、磁気テープの走行を行うための基準となる信号がないので、磁気テープのアクセス制御を高速、且つ、高精度に行うことが難しく、特に編集においては、複数のVTRに対して調相をかけるための基準信号がないことから、編集時の操作性が悪くなる。
【0026】
また、上記CTL信号をコントロールトラックに記録するためのCTLヘッド及びCTL信号を生成するための回路を登載しないVTRとして、現在最も周知なものに、テープ幅が8mmのVTR(いわゆる8mmVTR)等が周知であるが、例えばこの8mmVTRでは、ビデオ・テープ・カセットの大きさが周知のベータ方式やVHS方式のビデオ・テープ・カセットの大きさと比較して、非常に小さく、従って、このビデオ・テープ・カセットを保持するためのカセット・コンパートメントの大きさも非常に小さい。
【0027】
現在周知な製品としては、据置型のものの他、液晶ディスプレイと一体型となっている携帯型、車載型(車に登載するタイプ)、カメラ一体型等のように非常に小型化され、且つ、多機能化された製品がある。このような製品の中で、携帯型、車載型、カメラ一体型等のように機器の大きさがユーザーの行動範囲や限られたスペースの活用に直接関わる製品では、より小型に、より軽量にするといった目的がユーザーの要望に答えるためのメーカー側の目的とするところであろう。
【0028】
つまり、上記8mmVTRのように、その構成部品や記録媒体(磁気テープの幅やカセットの大きさ)の大きさが小さいVTRでは、高画質化を実現しつつ上記目的を達成することが最も可能なものであり、且つ、1つの理由として、その目的のために開発されたといっても過言ではない。
【0029】
したがって、上記CTL信号をコントロールトラックに記録するためのヘッドやこのヘッドにCTL信号を供給するための回路等を8mmVTRに代表されるようなVTRに登載することは、ユーザーの立場にたった場合、コスト面から考えても、上記目的から考えても、得策とはいえない。
【0030】
本発明はこのような点を考慮してなされたもので、テープ走行系に係る精度とアクセス速度を高め、ダイナミックトラッキングのための部品等を用いなくとも3倍速を越える再生速度においても、画面上においてノイズのない映像を得ることができ、装置の小型化、軽量化、低コスト化を図ることのできる記録再生方法及びその装置を提案しようとするものである。
【0031】
【課題を解決するための手段】
本発明記録再生方法は、記録すべき入力映像及び音声信号に記録のための信号処理を施し、この記録のための信号処理を施した入力映像及び音声信号を主記録媒体に記録するようにした装置で使用する記録再生方法であって、上記記録すべき入力映像及び音声信号を上記主記録媒体の編集点から記録する場合は、上記記録すべき入力映像及び音声信号に記録のための信号処理を施した後に一旦上記主記録媒体よりもアクセス速度の速い補助記録媒体に記録し、上記主記録媒体を再生し、この主記録媒体を再生して得られる上記主記録媒体上の位置情報に基いて、上記補助記録媒体から上記補助記録媒体上の編集点から上記記録すべき入力映像及び音声信号を読み出すタイミングを得、上記主記録媒体の位置が上記主記録媒体上における編集点となったときに、上記タイミングに基いて、上記補助記録媒体から上記記録すべき入力映像及び音声信号を読み出し、上記主記録媒体に記録するものであり、上記主記録媒体に記録されている映像及び音声信号を通常の再生速度の1/N倍の再生速度で再生する場合は、上記主記録媒体から通常の再生速度で再生して得られた映像及び音声信号を一旦上記主記録媒体よりもアクセス速度の速い補助記録媒体に記録し、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出す際に、少なくとも元のフレームの映像及び音声信号をN回出力するものである。
【0032】
また本発明記録再生方法は、記録すべき入力映像及び音声信号に記録のための信号処理を施し、この記録のための信号処理を施した入力映像及び音声信号を主記録媒体に記録するようにした第1の装置及び第2の装置間で使用する記録再生方法であって、上記第1の装置で再生して得られる映像及び音声信号を上記第2の装置の主記録媒体の編集点から記録する場合は、上記第1の装置で再生して得られる映像及び音声信号を第1の装置の上記主記録媒体よりもアクセス速度の速い補助記録媒体に一旦記録した後に記録した映像及び音声信号を読み出し、この読み出した映像及び音声信号をモニタ用の再生映像及び音声信号として出力し、上記モニタ用の再生映像及び音声信号を出力している間に、上記第2の装置の主記録媒体に記録すべき編集点の指定があった場合に、この指定された映像及び音声信号の上記補助記録媒体上のアドレスデータを保持し、上記第2の装置の主記録媒体を再生し、この主記録媒体を再生して得られる上記主記録媒体上の位置情報に基いて、上記第1の装置の補助記録媒体から上記補助記録媒体上の編集点から上記指定された映像及び音声信号を読み出すタイミングを得、上記第2の装置の主記録媒体の位置が上記主記録媒体上における編集点となったときに、上記タイミングに基いて、上記第1の装置において指定された映像及び音声信号以降の映像及び音声信号を上記第1の装置の補助記録媒体から読み出し、この読み出した映像及び音声信号に再生のための信号処理を施した後に上記第2の装置に対して記録用として出力し、上記第2の装置の主記録媒体に編集点から記録するものであり、上記第1の装置の主記録媒体に記録されている映像及び音声信号を通常の再生速度の1/N倍の再生速度で再生する場合は、上記第1の装置の主記録媒体から通常の再生速度で再生して得られた映像及び音声信号を一旦上記第1の装置の主記録媒体よりもアクセス速度の速い補助記録媒体に記録し、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出す際に、少なくとも元のフレームの映像及び音声信号をN回出力するものである。
【0033】
また本発明記録再生方法は、主記録媒体に記録されている入力映像及び音声信号を再生し、再生した映像及び音声信号に再生のための信号処理を施し、この再生のための信号処理を施した映像及び音声信号を再生信号として出力するようにした装置で使用する記録再生方法であって、上記主記録媒体に記録されている映像及び音声信号を通常の再生速度のN倍の再生速度で再生する場合は、上記主記録媒体から通常の再生速度で再生して得られた映像及び音声信号を一旦上記主記録媒体よりもアクセス速度の速い補助記録媒体に記録し、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出す際に、少なくともNフレーム分毎に映像及び音声信号を出力するものである。
【0034】
また本発明記録再生装置は、記録すべき映像及び音声信号に対して記録用の処理を施す記録処理手段と、上記記録処理手段からの映像及び音声信号を主記録媒体に記録すると共に、上記主記録媒体から映像及び音声信号を再生する記録再生手段と、上記記録処理手段からの映像及び音声信号、並びに上記記録再生手段により再生された映像及び音声信号を一時的に記録する上記主記録媒体よりもアクセス速度の速い補助記録媒体と、上記記録再生手段により再生された映像及び音声信号、並びに上記記録処理手段からの映像及び音声信号に対して再生用の処理を施す再生系と、記録時のモード、再生時のモードに基いて、上記記録再生手段を連続的、間欠的または停止させた状態で上記補助記録媒体に対する制御を行い、上記主記録媒体からの再生時においては、上記補助記録媒体からの読み出し出力を見かけ上上記主記録媒体から再生されて直接出力されたものとすると共に、上記主記録媒体に対する映像及び音声信号の記録時においては、上記補助記録媒体からの読み出し出力を見かけ上入力される映像及び音声信号を直接上記主記録媒体に記録するものであり、上記主記録媒体に記録されている映像及び音声信号を通常の再生速度の1/N倍の再生速度で再生する場合は、上記主記録媒体から通常の再生速度で再生して得られた映像及び音声信号を上記補助記録媒体制御手段により、一旦補助記録媒体に記録し、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を上記補助記録媒体制御手段により読み出す際に、少なくとも元のフレームの映像及び音声信号をN回出力するものである。
【0035】
また本発明記録再生装置は、記録すべき映像及び音声信号に対して記録用の処理を施す記録処理手段と、上記記録処理手段からの映像及び音声信号を主記録媒体に記録すると共に、上記主記録媒体から映像及び音声信号を再生する記録再生手段と、上記記録処理手段からの映像及び音声信号、並びに上記記録再生手段により再生された映像及び音声信号を一時的に記録する上記主記録媒体よりもアクセス速度の速い補助記録媒体と、上記記録再生手段により再生された映像及び音声信号、並びに上記記録処理手段からの映像及び音声信号に対して再生用の処理を施す再生系と、上記補助記録媒体に対し映像及び音声信号の書き込みまたは読み出し制御を行う補助記録媒体制御手段と、記録時のモード、再生時のモードに基いて、上記記録再生手段を連続的、間欠的または停止させるよう制御すると共に、上記補助記録媒体制御手段に対するタイミング制御を行う制御手段とを有し、上記制御手段の制御により、上記主記録媒体からの再生時においては、上記補助記録媒体からの読み出し出力を見かけ上上記主記録媒体から再生されて直接出力されたものとすると共に、上記主記録媒体に対する映像及び音声信号の記録時においては、上記補助記録媒体からの読み出し出力を見かけ上入力される映像及び音声信号を直接上記主記録媒体に記録するものであり、上記主記録媒体に記録されている映像及び音声信号を通常の再生速度の1/N倍の再生速度で再生する場合は、上記主記録媒体から通常の再生速度で再生して得られた映像及び音声信号を上記補助記録媒体制御手段により、一旦補助記録媒体に記録し、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を上記補助記録媒体制御手段により読み出す際に、少なくとも元のフレームの映像及び音声信号をN回出力するものとしたものである。
【0036】
また本発明記録再生装置は、記録すべき映像及び音声信号に対して記録用の処理を施す記録処理手段と、上記記録処理手段からの映像及び音声信号を主記録媒体に記録すると共に、上記主記録媒体から映像及び音声信号を再生する記録再生手段と、上記記録処理手段からの映像及び音声信号、並びに上記記録再生手段により再生された映像及び音声信号を一時的に記録する上記主記録媒体よりもアクセス速度の速い補助記録媒体と、上記記録再生手段により再生された映像及び音声信号、並びに上記記録処理手段からの映像及び音声信号に対して再生用の処理を施す再生系と、上記補助記録媒体に対し映像及び音声信号の書き込みまたは読み出し制御を行う補助記録媒体制御手段と、記録時のモード、再生時のモードに基いて、上記記録再生手段を連続的、間欠的または停止させるよう制御すると共に、上記補助記録媒体制御手段に対するタイミング制御を行う制御手段と上記記録再生手段により上記主記録媒体を再生し、上記主記録媒体を再生して得られる上記主記録媒体上の位置情報に基いて、上記補助記録媒体から上記補助記録媒体上の編集点から上記記録すべき入力映像及び音声信号を読み出すタイミング信号を得るタイミング発生手段とを設け、記録すべき入力映像及び音声信号を上記主記録媒体の編集点から記録する場合は、上記記録すべき入力映像及び音声信号に上記記録処理手段により記録のための信号処理を施した後に上記制御手段の制御の元に上記補助記録媒体制御手段が上記記録処理手段により記録のための信号処理を施した上記映像及び音声信号を一旦上記補助記録媒体に記録し、上記主記録媒体の位置が上記主記録媒体上における編集点となったときに、上記タイミング発生手段からの上記タイミング信号に基いて、上記補助記録媒体から上記記録すべき入力映像及び音声信号を上記補助記録媒体制御手段が読み出し、上記主記録媒体に記録するものであり、上記主記録媒体に記録されている映像及び音声信号を通常の再生速度の1/N倍の再生速度で再生する場合は、上記主記録媒体から通常の再生速度で再生して得られた映像及び音声信号を上記補助記録媒体制御手段により、一旦補助記録媒体に記録し、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を上記補助記録媒体制御手段により読み出す際に、少なくとも元のフレームの映像及び音声信号をN回出力するものである。
【0037】
また本発明は、上記記録再生装置において、上記タイミング発生手段は、上記記録再生手段で再生された再生信号から上記位置情報を抽出する位置情報抽出手段と、上記位置情報抽出手段により上記位置情報が抽出された時点から時間を計測する時間計測手段と、上記位置情報が記録されているセクタと、次の映像及び音声信号記録用のセクタとの間を再生するために費やされる再生時間情報と、上記補助記録媒体から映像及び音声信号が読み出されてから実際に上記主記録媒体に記録され始めるまでに費やされる信号伝達時間情報を保持する保持手段と、上記再生時間情報と上記信号伝達時間情報とに基いて上記制御手段が上記補助記録媒体制御手段に対する制御タイミング時間を得る演算手段と、上記演算手段からの制御タイミング時間情報と、上記時間計測手段からの計測時間情報とを比較し、これらが一致した場合に上記制御手段に対して情報補助記録媒体を制御するための基準となるタイミング信号を供給するタイミング発生手段とで構成したものである。
【0038】
また本発明は、上記記録再生装置において、上記記録再生装置を少なくとも2台用意し、一方の記録再生装置(以下第1の装置とする)を再生側、他方の記録再生装置(以下第2の装置とする)を記録側とし、上記第1の装置で再生して得られる映像及び音声信号を上記第2の装置の主記録媒体の編集点から記録する場合は、上記第1の装置で再生して得られる映像及び音声信号を第1の装置の上記補助記録媒体制御手段により上記補助記録媒体に一旦記録した後に、記録した映像及び音声信号を読み出し、この読み出した映像及び音声信号をモニタ用の再生映像及び音声信号として上記再生処理手段を介して出力し、上記モニタ用の再生映像及び音声信号を出力している間に、上記第2の装置の主記録媒体に記録すべき編集点の指定があった場合に、この指定された映像及び音声信号の上記補助記録媒体上のアドレスデータを上記制御手段により保持し、上記第2の装置の主記録媒体を上記記録再生手段により再生し、この主記録媒体を再生して得られる上記主記録媒体上の位置情報に基いて、上記第1の装置の補助記録媒体上の編集点から上記指定された映像及び音声信号を読み出すタイミングを上記第1の装置のタイミング発生手段で得、上記第2の装置の主記録媒体の位置が上記主記録媒体上における編集点となったときに、上記第1の装置の制御手段が上記第1の装置のタイミング発生手段からのタイミング信号に基いて、上記第1の装置において指定された映像及び音声信号以降の映像及び音声信号を上記第1の装置の補助記録媒体から読み出し、この読み出した映像及び音声信号を第1の装置の再生処理手段により再生のための信号処理を施した後に上記第2の装置に対して記録用として出力し、上記第2の装置の主記録媒体に第2の装置の記録再生手段により、編集点から記録するものである。
【0040】
また本発明は、上記各発明において、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出し、少なくとも元のフレームの映像信号をN回出力する場合に、前半のフレームは第1のフィールドの映像信号に基いて補間し、中心のフレームは元のフレームの映像信号を用い、後半のフレームは第2のフィールドの映像信号に基いて補間するものである。
【0041】
また本発明は、上記各発明において、上記補助記録媒体に上記主記録媒体から再生して得られた映像及び音声信号を記録し、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出し、1/N倍速再生を行う場合に、上記補助記録媒体制御手段は、単位期間のM倍の長さを有する期間に上記補助記録媒体に所定量のM個の映像及び音声信号を記録し、上記M個の映像及び音声信号の記録の後に上記補助記録媒体から上記期間に記録されたM個の映像及び音声信号を上記単位期間のM×N倍の期間内で順次読み出すものである。
【0042】
また本発明は、上記各発明において、上記補助記録媒体に上記主記録媒体から再生して得られた映像及び音声信号を記録し、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出し、1/N倍速再生を行うため、単位時間のM倍の長さを有する期間に上記補助記録媒体に所定量のM個の映像及び音声信号を記録し、上記M個の映像及び音声信号の記録の後に上記記録されたM個の映像及び音声信号を上記単位期間のM×N倍の期間内で順次読み出し、少なくとも上記記録再生手段により所定量のM個の映像及び音声信号の再生が終了した時点において、上記制御手段の制御により、上記記録再生手段が主記録媒体の再生を、再生停止、または再生一時停止状態とし、次に映像及び音声信号を順次書き込むときには、上記制御手段の制御により、上記主記録媒体を上記記録再生手段で再生して実際に映像及び音声信号が得られるまでの時間分だけ手前の時点に上記記録再生手段が上記主記録媒体を再生するものである。
【0043】
また本発明は、上記各発明において、上記主記録媒体に記録されている映像及び音声信号を通常の再生速度のN倍の再生速度で再生する場合は、上記主記録媒体から通常の再生速度で再生して得られた映像及び音声信号を上記補助記録媒体制御手段により一旦補助記録媒体に記録し、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出す際に、少なくともNフレーム分毎に映像及び音声信号を出力するものである。
【0044】
また本発明は、上記各発明において、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出す際に、少なくともNフレーム内の映像及び音声信号をフィールド単位で均等に2フレーム分以上Nフレーム分毎に出力するものである。
【0045】
【作用】
上述せる本発明記録再生方法によれば、記録すべき入力映像及び音声信号を主記録媒体の編集点から記録する場合は、上記記録すべき入力映像及び音声信号に記録のための信号処理を施した後に一旦上記主記録媒体よりもアクセス速度の速い補助記録媒体に記録し、上記主記録媒体を再生し、この主記録媒体を再生して得られる上記主記録媒体上の位置情報に基いて、上記補助記録媒体から上記補助記録媒体上の編集点から上記記録すべき入力映像及び音声信号を読み出すタイミングを得、上記主記録媒体の位置が上記主記録媒体上における編集点となったときに、上記タイミングに基いて、上記補助記録媒体から上記記録すべき入力映像及び音声信号を読み出し、上記主記録媒体に記録する。これによって、主記録媒体上に記録されている位置情報から、上記主記録媒体上の編集点を検出された場合には、上記補助記録媒体から入力映像及び音声信号が読み出され、読み出された入力映像及び音声信号が主記録媒体に記録される。
【0046】
また上述せる本発明記録再生方法によれば、第1の装置で再生して得られる映像及び音声信号を第2の装置の主記録媒体の編集点から記録する場合は、上記第1の装置で再生して得られる映像及び音声信号を第1の装置の上記主記録媒体よりもアクセス速度の速い補助記録媒体に一旦記録した後に記録した映像及び音声信号を読み出し、この読み出した映像及び音声信号をモニタ用の再生映像及び音声信号として出力し、上記モニタ用の再生映像及び音声信号を出力している間に、上記第2の装置の主記録媒体に記録すべき編集点の指定があった場合に、この指定された映像及び音声信号の上記補助記録媒体上のアドレスデータを保持し、上記第2の装置の主記録媒体を再生し、この主記録媒体を再生して得られる上記主記録媒体上の位置情報に基いて、上記第1の装置の補助記録媒体から上記補助記録媒体上の編集点から上記指定された映像及び音声信号を読み出すタイミングを得、上記第2の装置の主記録媒体の位置が上記主記録媒体上における編集点となったときに、上記タイミングに基いて、上記第1の装置において指定された映像及び音声信号以降の映像及び音声信号を上記第1の装置の補助記録媒体から読み出し、この読み出した映像及び音声信号に再生のための信号処理を施した後に上記第2の装置に対して記録用として出力し、上記第2の装置の主記録媒体に編集点から記録する。これによって、第1の装置で再生され、補助記録媒体に記録された映像及び音声信号を再生している間に編集点の指定があると、そのときの補助記録媒体のアドレスデータが保持され、第2の装置を再生モードにし、その再生信号から得られる位置情報が記録媒体上における編集点となったときに、上記補助記録媒体から映像及び音声信号が読み出され、読み出された映像及び音声信号が編集処理が施された後に第2の装置の記録媒体上に編集点から順次記録される。
【0047】
また上述せる本発明記録再生方法によれば、主記録媒体に記録されている映像及び音声信号を通常の再生速度のN倍の再生速度で再生する場合は、上記主記録媒体から通常の再生速度で再生して得られた映像及び音声信号を一旦上記主記録媒体よりもアクセス速度の速い補助記録媒体に記録し、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出す際に、少なくともNフレーム分毎に映像及び音声信号を出力する。これによって、補助記録媒体からNフレーム分毎に間欠的に読み出された映像及び音声信号は、異なる映像及び音声信号が出力されるので、視覚的及び聴覚的には高速再生と等価な表示状態を形成する。
【0048】
また上述せる本発明記録再生装置によれば、主記録媒体からの再生時においては、上記主記録媒体よりもアクセス速度の速い補助記録媒体からの読み出し出力を見かけ上主記録媒体から再生されて直接出力されたものとすると共に、上記主記録媒体に対する映像及び音声信号の記録時においては、上記補助記録媒体からの読み出し出力を見かけ上入力される映像及び音声信号を直接上記主記録媒体に記録する。これによって、機器内においてのみ実際に補助記録媒体からの読み出し出力が用いられた処理が行われる。
【0049】
また上述せる本発明記録再生装置によれば、記録すべき入力映像及び音声信号を上記主記録媒体の編集点から記録する場合は、上記記録すべき入力映像及び音声信号に記録処理手段により記録のための信号処理を施した後に制御手段の制御の元に補助記録媒体制御手段が記録処理手段により記録のための信号処理を施した上記映像及び音声信号を一旦上記主記録媒体よりもアクセス速度の速い補助記録媒体に記録し、上記主記録媒体の位置が上記主記録媒体上における編集点となったときに、上記タイミング発生手段からの上記タイミング信号に基いて、上記補助記録媒体から上記記録すべき入力映像及び音声信号を上記補助記録媒体制御手段が読み出し、上記主記録媒体に記録する。主記録媒体の位置が編集点となったときには、タイミング発生手段に基いて補助記録媒体制御手段により補助記録媒体から映像及び音声信号が読み出され、読み出された映像及び音声信号が主記録媒体上の編集点から順次記録される。
【0050】
また上述せる本発明によれば、上記記録再生装置において、上記タイミング発生手段においては、位置情報抽出手段により、記録再生手段で再生された再生信号から位置情報を抽出し、時間計測手段により、上記位置情報抽出手段により上記位置情報が抽出された時点から時間を計測し、上記位置情報が記録されているセクタと、次の映像及び音声信号記録用のセクタとの間を再生するために費やされる再生時間情報と、上記補助記録媒体から映像及び音声信号が読み出されてから実際に上記主記録媒体に記録され始めるまでに費やされる信号伝達時間情報を保持手段に保持し、上記再生時間情報と上記信号伝達時間情報とに基いて上記制御手段が上記補助記録媒体制御手段に対する制御タイミング時間を演算手段で得、上記演算手段からの制御タイミング時間情報と、タイミング発生手段が上記時間計測手段からの計測時間情報とを比較し、これらが一致した場合に上記制御手段に対して補助記録媒体を制御するための基準となるタイミング信号を供給する。これによって、演算手段が得た制御タイミング時間情報と計測手段が得た補助記録媒体から映像及び音声信号が読み出されてから実際に主記録媒体に記録され始めるまでに費やされる計測時間情報との一致がタイミング発生手段によって検出されると、このタイミング発生手段からタイミング信号が出力され、このタイミング信号によって補助記録媒体が映像及び音声信号が読み出される。
【0051】
また上述せる本発明によれば、第1の装置で再生して得られる映像及び音声信号を第1の装置の上記補助記録媒体制御手段により主記録媒体よりもアクセス速度の速い補助記録媒体に一旦記録した後に、記録した映像及び音声信号を読み出し、この読み出した映像及び音声信号をモニタ用の再生映像及び音声信号として上記再生処理手段を介して出力し、上記モニタ用の再生映像及び音声信号を出力している間に、上記第2の装置の主記録媒体に記録すべき編集点の指定があった場合に、この指定された映像及び音声信号の上記補助記録媒体上のアドレスデータを上記制御手段により保持し、上記第2の装置の主記録媒体を上記記録再生手段により再生し、この主記録媒体を再生して得られる上記主記録媒体上の位置情報に基いて、上記第1の装置の補助記録媒体上の編集点から上記指定された映像及び音声信号を読み出すタイミングを上記第1の装置のタイミング発生手段で得、上記第2の装置の主記録媒体の位置が上記主記録媒体上における編集点となったときに、上記第1の装置の制御手段が上記第1の装置のタイミング発生手段からのタイミング信号に基いて、上記第1の装置において指定された映像及び音声信号以降の映像及び音声信号を上記第1の装置の補助記録媒体から読み出し、この読み出した映像及び音声信号を第1の装置の再生処理手段により再生のための信号処理を施した後に上記第2の装置に対して記録用として出力し、上記第2の装置の主記録媒体に第2の装置の記録再生手段により、編集点から記録する。これによって、第1の装置で再生され、補助記録媒体に記録された映像及び音声信号を再生している間に編集点の指定があると、そのときの補助記録媒体のアドレスデータが保持され、第2の装置を再生モードにし、その再生信号から得られる位置情報が記録媒体上における編集点となったときに、上記補助記録媒体から映像及び音声信号が読み出され、読み出された映像及び音声信号が編集処理が施された後に第2の装置の記録媒体上に編集点から順次記録される。
【0052】
また上述せる本発明によれば、上記記録再生装置において、上記主記録媒体に記録されている映像及び音声信号を通常の再生速度の1/N倍の再生速度で再生する場合は、上記主記録媒体から通常の再生速度で再生して得られた映像及び音声信号を上記補助記録媒体制御手段により、一旦補助記録媒体に記録し、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を上記補助記録媒体制御手段により読み出す際に、少なくとも元のフレームの映像及び音声信号をN回出力する。これによって、補助記録媒体から1フレームにつきN回ずつ読み出された映像及び音声信号は、同じ映像及び音声信号がN回ずつ出力されるので、視覚的及び聴覚的には低速再生と等価な表示状態を形成する。
【0053】
また上述せる本発明によれば、上記各発明において、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出し、少なくとも元のフレームの映像信号をN回出力する場合に、前半のフレームは第1のフィールドの映像信号に基いて補間し、中心のフレームは元のフレームの映像信号を用い、後半のフレームは第2のフィールドの映像信号に基いて補間する。これによって、N回分のフレームの時間軸上の構成が、前半は第1フィールドの映像信号に基いて補間されたフレーム、次は元のフレームの映像信号、後半は第2フィールドの映像信号に基いて補間されたフレームといった変化のより少ない構成となり、視覚的には、変化の少ないいわゆる滑らかな表示状態を形成する。
【0054】
また上述せる本発明によれば、上記各発明において、上記補助記録媒体に上記主記録媒体から再生して得られた映像及び音声信号を記録し、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出し、1/N倍速再生を行う場合に、上記補助記録媒体制御手段は、単位期間のM倍の長さを有する期間に上記補助記録媒体に所定量のM個の映像及び音声信号を記録し、上記M個の映像及び音声信号の記録の後に上記補助記録媒体から上記期間に記録された上記M個の映像及び音声信号を上記単位期間のM×N倍の期間内で順次読み出す。これによって、単位期間のM倍の長さを有する期間に補助記録媒体に記録された所定量のM個の映像及び音声信号が、N回ずつ単位期間のM×N倍の期間内において順次読み出され、補助記録媒体から1フレームにつきN回ずつ読み出された映像及び音声信号は、同じ映像及び音声信号がN回ずつ出力されるので、視覚的及び聴覚的には低速再生と等価な表示状態を形成する。
【0055】
また上述せる本発明によれば、上記各発明において、上記補助記録媒体に上記主記録媒体から再生して得られた映像及び音声信号を記録し、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出し、1/N倍速再生を行うため、単位期間のM倍の長さを有する期間に上記補助記録媒体に所定量のM個の映像及び音声信号を記録し、上記M個の映像及び音声信号の記録の後に上記M個の映像及び音声信号を上記単位期間のM×N倍の期間内で順次読み出し、少なくとも上記記録再生手段により所定量のM個の映像及び音声信号の再生が終了した時点において、上記制御手段の制御により、上記記録再生手段が主記録媒体の再生を、再生停止、または再生一時停止状態とし、次に映像及び音声信号を書き込むときには、上記制御手段の制御により、上記主記録媒体を上記記録再生手段で再生して実際に映像及び音声信号が得られるまでの時間分だけ手前の時点に上記記録再生手段が上記主記録媒体を再生する。これによって、単位期間のM倍の長さを有する期間に補助記録媒体に記録された所定量のM個の映像及び音声信号が、N回ずつ単位期間のM×N倍の期間内において順次読み出され、補助記録媒体から1フレームにつきN回ずつ読み出された映像及び音声信号は、同じ映像及び音声信号がN回ずつ出力されるので、視覚的及び聴覚的には低速再生と等価な表示状態を形成すると共に、次の処理の準備が行われる。
【0056】
また上述せる本発明によれば、上記各発明において、上記主記録媒体に記録されている映像及び音声信号を通常の再生速度のN倍の再生速度で再生する場合は、上記主記録媒体から通常の再生速度で再生して得られた映像及び音声信号を上記補助記録媒体制御手段により一旦補助記録媒体に記録し、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出す際に、少なくともNフレーム分毎に映像及び音声信号を出力する。これによって、補助記録媒体からNフレーム分毎に間欠的に読み出された映像及び音声信号は、異なる映像及び音声信号が出力されるので、視覚的及び聴覚的には高速再生と等価な表示状態を形成する。
【0057】
また上述せる本発明によれば、上記各発明において、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出す際に、少なくともNフレーム内の映像及び音声信号をフィールド単位で均等に2フレーム分以上Nフレーム分毎に出力する。これによって、補助記録媒体からNフレーム分毎に均等に2フレーム分以上フィールド単位で読み出された映像及び音声信号は、異なるフレームの映像及び音声信号が出力されるので、視覚的及び聴覚的には高速再生と等価、かつ、滑らかな表示状態を形成する。
【0058】
【実施例】
以下に、図1〜図11を順次参照して本発明記録再生方法及びその装置の一実施例について詳細に説明する。
【0059】
本発明記録再生方法及びその装置の一実施例の説明は、次に示す項目説明を各項目の先頭に記載し、各項目について次に示す順序で説明する。
【0060】
A.本発明記録再生方法及びその装置が適用されるディジタルVTRの構成及びその動作説明(図1参照)
B.図1に示した入出力回路8の内部構成例及びその動作説明(図2参照)
C.図1に示したトラック情報検出回路16の内部構成及びその動作説明(図3参照)
D.図1に示したディジタルVTRのテープフォーマットの説明(図4参照)E.図1に示したディジタルVTR及び図2に示したトラック情報検出回路の動作説明(図5参照)
F.図1に示したディジタルVTRの記録時の動作説明(図6参照)
G.図1に示したディジタルVTRの通常速度の再生時の動作説明(図7参照)
H.図1に示したディジタルVTRの1/5倍速の再生時の動作説明(図8参照)
I.図1に示したディジタルVTRの9倍速の再生時の動作説明(図9参照)J.図1に示したディジタルVTRの9倍速の再生時の出力動作の説明(図11参照)
K.図1に示したディジタルVTRを用いて編集した場合の編集点のアクセス方式の説明(図10参照)
*第2実施例
*第3実施例
*第4実施例
*第5実施例
【0061】
[第1実施例]
【0062】
〔第1実施例の概要〕
図1から図3に示すように、記録時においても再生時においても映像及び音声データを入出力回路8のメモリ8dを介して入出力する構成にすると共に、インサートの場合においては磁気テープ上の編集点を基準セクタで認識し、入力される映像及び音声信号をキーにより指定した時点に、対応する映像及び音声データをメモリ8dから読み出し、磁気テープ上の編集点から記録し、1/N倍速再生の場合は最初に数百フレーム分の映像及び音声データをメモリ8dに書き込み、一旦テープトランスポート11を停止し、メモリ8dから映像及び音声データを読み出し、この後テープトランスポート11を再生状態にしてその再生映像及び音声データをメモリ8dのデータ読み出し済みエリアに書き込むといった動作を行い、テープトランスポート11を間欠的に再生してその再生映像及び音声データを間欠的にメモリ8dに書き込む一方で、読み出しは連続的に行えるようにしてメモリ8dを用いた1/N倍速再生を実現し、N倍速再生の場合は、磁気テープ上の範囲を予め指定し、その指定期間分の再生映像及び音声データをメモリ8dに再生速度に応じて間引きながら一旦書き込み、メモリ8dに書き込んだ映像及び音声データを読み出すようにする。
【0063】
A.本発明記録再生方法及びその装置が適用されるディジタルVTRの構成及びその動作説明(図1参照)
【0064】
図1は本発明記録再生方法及びその装置を適用したディジタルVTRの一例を示す構成図である。
【0065】
〔接続及び構成〕
図において、1は記録すべきアナログ映像信号が供給される入力端子、2はこの入力端子1を介して供給される記録すべきアナログ映像信号をディジタル映像データに変換するA−Dコンバータ、3はこのA−Dコンバータ2からのディジタル映像データを記憶するフレームメモリ、4はこのフレームメモリ3から読み出されるディジタル映像データを圧縮符号化する圧縮符号化回路である。
【0066】
5は、記録すべきアナログ音声信号が供給される入力端子、6はこの入力端子6を介して供給される記録すべきアナログ音声信号をディジタル音声データに変換するA−Dコンバータ、7は上記圧縮符号化回路4からの圧縮ディジタルデータ、並びに上記A−Dコンバータ6からのディジタル音声データに対し、夫々エラー訂正コードを付加するエラー訂正コード付加回路である。
【0067】
ここで、上記圧縮符号化回路4においては、例えばDCT(離散コサイン変換)、ADRC(アダプティブ・ダイナミック・レンジ・コーディング)、ウエーブレット変換、並びにハフマンやランレングス等の可変長符号化処理等が行われる。また、上記エラー訂正コード付加回路7では、圧縮ディジタルデータ及びディジタル音声データに対して夫々インナーパリティが付加され、この後、インナーパリティが付加された圧縮ディジタルデータ及びディジタル音声データに対してアウターパリティが付加される。
【0068】
インナーパリティやアウターパリティ等のエラー訂正コードが付加されたディジタルデータはメモリを有する入出力回路8に供給される。入出力回路8はシステムコントローラ17からの制御信号に基いてメモリコントローラ19から供給される書き込み/読み出し制御信号により、入力されるディジタルデータを内部のメモリに書き込み、内部のメモリに書き込んだディジタルデータを読み出す。読み出されるデータはチャンネルコーディング回路9に供給され、このチャンネルコーディング回路9においてディジタル変調された後に記録増幅回路10を介してテープトランスポート11の磁気ヘッド(図示せず)に供給され、このテープトランスポート11にセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープ(図示せず)に傾斜トラックを形成するように記録される。
【0069】
ここで、上記テープトランスポート11は、ビデオ・テープ・カセットを取り込むための機構、この機構を駆動するためのモータを含む駆動部、取り込んだビデオ・テープ・カセットから磁気テープを引き出して回転ドラムに巻き付ける機構、この機構を駆動するためのモータを含む駆動部、例えば2つ以上の磁気ヘッドが登載された回転ドラム、この回転ドラムを駆動するためのモータを含む駆動部で構成される。また、本例においては、1フレームを10トラックで構成し、記録方式は、ディジタルコンポーネント記録方式を採用するものとする。
【0070】
12は再生増幅回路であり、テープトランスポート11にセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープ上に記録されているディジタルデータが磁気ヘッドによって再生されると、その再生ディジタルデータを増幅し、同期検出/データ抽出回路13に供給する。同期検出/データ抽出回路13は、再生ディジタルデータからクロックを再生し、そのクロックにより、ディジタルデータを抽出すると共に同期信号SYNCを検出する。抽出されたディジタルデータは、チャンネルデコーディング回路14に供給され、検出された同期信号SYNCはシステムコントローラ17及びクロック発生回路21に夫々供給される。チャンネルデコーディング回路14は同期検出/データ抽出回路13からのディジタルデータを復調する。
【0071】
チャンネルデコーディング回路14の出力は入出力回路8及びトラック情報検出回路16に夫々供給される。トラック情報検出回路16は後に図3を参照して詳しく説明するが、チャンネルデコーディング回路14から例えば基準セクタ情報等のトラック情報を得、このトラック情報に基いて、システムコントローラ17が制御信号を出力するためのタイミングを示すタイミング信号を出力する。
【0072】
システムコントローラ17は、入力端子1及び5を介して供給される入力映像及び音声信号を用いた処理を行う場合は、クロック発生回路21からの基準クロック信号と、上記トラック情報検出回路16からのタイミング信号に基いてメモリコントローラ19に対する制御を行い、外部同期により処理を行う場合は、クロック発生回路21からの基準クロック信号と、入力端子18を介して供給される基準信号(例えばゲンロック信号等)に基いてメモリコントローラ19に対する制御を行い、テープトランスポート11を再生し、その再生映像及び音声データを用いて処理を行う場合は、基準クロック発生回路21からの基準クロック信号と、同期検出/データ抽出回路13からの同期信号SYNCに基いてメモリコントローラ19に対する制御を行い、単にメモリ8dに記憶した映像及び音声データを処理する場合にはクロック発生回路21からの内部クロックに基いてメモリコントローラ19に対する制御を行う。但し、テープトランスポート11の制御に関しては、クロック発振器17aで発生した内部基準クロックを用いて行う。
【0073】
また、このシステムコントローラ17は、ユーザインターフェース20からの操作情報に基いて、各種制御を行う。また、このシステムコントローラ17は、内部のメモリにテープトランスポート11に再生等の指示を与えた場合に、指示を与えた時点から実際にテープトランスポート11が動作をするまでの動作時間データを保持しており、メモリコントローラ19に対する制御やテープトランスポート11に対する制御において、上記この動作時間データを考慮する。
【0074】
また、このシステムコントローラ17は、1/5倍速再生等のように、通常の再生速度よりも遅い再生速度の場合に、フレームメモリ24に対して書き込み、読み出しの制御を行うことで、フィールドデータに基づくフレームデータへの変換(補間)を行う。補間の方法としては、ODDフィールドのデータに基いてフレームデータを得る補間とEVENフィールドのデータに基いてフレームデータを得る補間を適宜用いるものとする。この技術については既に周知である。勿論、補間回路を別途設け、システムコントローラ17の制御と並行して補間処理を行うようにしても良い。
【0075】
また、このシステムコントローラ17は、入出力端子15を介して他のVTRを制御する。
【0076】
ここで、ユーザインターフェース20は、図に示すように、表示器20a、コマ送り再生等を行うジョグダイアル20j、回転角度に基いた再生速度で再生を行うためのシャトルキー20s、各種操作キー群20kで構成する。また、上記表示器20aにはタイムコード等、各種情報が表示される。また、上記操作キー群20k、例えばテンキー等の数値入力用のキー、再生キー、記録キー、一時停止キー、停止キー、イン点やアウト点等を指定するためのキー、インサート用のキー、巻き戻しや早送り用のキー等を有する。
【0077】
クロック発生回路21は、入力端子1及び5を介して供給される入力映像及び音声信号を用いて処理を行う場合には、入力端子1を介して供給される映像信号中から抽出した垂直同期信号に基いてクロック信号を発生し、テープトランスポート11で再生して得られた再生映像及び音声データを用いて処理を行う場合には、同期検出/データ抽出回路13からの同期信号SYNCに基いてクロック信号を発生し、入力端子18を介して供給される基準信号を用いて処理を行う場合には、入力端子18を介して供給される基準信号に基いてクロック信号を発生する。
【0078】
入出力回路8に一旦記憶されたディジタル再生データはエラー訂正処理回路22に供給される。このエラー訂正処理回路22は、入出力回路8から供給されるディジタルデータに対し、インナーパリティやアウターパリティを用いてエラー訂正を行い、更に、アウターパリティによって訂正不能となったデータに対してはエラー修整を行う。また、このエラー訂正処理回路22は、後述するIDデータをシステムコントローラ17に供給する。
【0079】
このエラー訂正処理回路22の出力の内、圧縮ディジタル映像データは圧縮復号化回路23に供給され、ディジタル音声データはD−Aコンバータ27に供給され、このD−Aコンバータ27においてアナログ音声信号に変換された後に出力端子28から出力され、図示しないアンプ等を介してスピーカに供給され、スピーカから音声として出力される。
【0080】
圧縮復号化回路23は、エラー訂正処理回路22からの圧縮ディジタル映像データに対し、上記圧縮符号化回路4における処理と逆の処理を行うことで、元のディジタル映像データを得る。このディジタル映像データはフレームメモリ24に一旦記憶された後に読み出され、D−Aコンバータ25においてアナログ映像信号に変換された後に出力端子26から出力され、図示しないテレビジョンモニタ等に画像として表示される。
【0081】
B.図1に示した入出力回路8の内部構成例及びその動作説明(図2参照)
【0082】
図2は図1に示した入出力回路8の内部構成例を示す構成図である。
【0083】
〔接続及び構成〕
図において、8aは図1に示したエラー訂正コード付加回路7からのエラー訂正コードの付加されたディジタルデータが供給される入力端子、8bは図1に示したチャンネルデコーディング回路14からの復調されたディジタルデータが供給される入力端子、8gは図1に示したチャンネルコーディング回路9に読み出したディジタルデータを供給するための入力端子、8hは図1に示したエラー訂正処理回路22に読み出したディジタルデータを供給するための入力端子である。
【0084】
入力端子8aをスイッチ8cの一方の固定接点aに接続し、入力端子8bをスイッチ8cの他方の固定接点bに接続し、スイッチ8cの可動接点cをメモリ8dのデータ入力端子に接続し、メモリ8dのデータ出力端子をスイッチ8fの可動接点cに接続し、このスイッチ8fの一方の固定接点aを図1に示したチャンネルコーディング回路9の入力端子に接続し、このスイッチ8fの他方の固定接点bを図1に示したエラー訂正処理回路22の入力端子に接続する。
【0085】
また、in1は図1に示したメモリコントローラ19からのスイッチング制御信号が供給される入力端子、in2は図1に示したメモリコントローラ19からの書き込み側アドレス信号が供給される入力端子、in3は図1に示したメモリコントローラ19からの書き込み制御信号が供給される入力端子、in4は図1に示したメモリコントローラ19からの読み出し側アドレス信号が供給される入力端子、in5は図1に示したメモリコントローラ19からの読み出し制御信号が供給される入力端子、in6は図1に示したメモリコントローラ19からのスイッチング制御信号が供給される入力端子である。
【0086】
ここで、上記メモリ8dは、ハードウエアで構成したFIFO(ファースト・イン・ファースト・アウト)メモリで構成するものとする。尚、ソフトウエアでFIFOを構成する場合は、図1に示した入出力回路8を使用しなくても良い。この場合は、システムコントローラ内のRAMを大容量のものにし、CPU或いはDMAコントローラ等によりFIFOとして動作させるようにすることができる。
【0087】
〔動作〕
通常の記録時(入力映像及び音声信号を記録する時)の動作は次の通りである。システムコントローラ17からの通常の記録を示す制御信号が供給されると、メモリコントローラ19は入出力回路8にスイッチング制御信号を供給する。このスイッチング制御信号により、スイッチ8cの可動接点cは固定接点aに接続され、スイッチ8fの可動接点cは固定接点aに接続される。
【0088】
この後、メモリコントローラ19から入力端子in2を介して供給される書き込み側アドレス信号、並びに入力端子in3を介して供給される書き込み制御信号により、エラー訂正コード付加回路7からのディジタルデータが順次メモリ8dに書き込まれる。そしてメモリコントローラ19から入力端子in4を介して供給される読み出し側アドレス信号、並びに入力端子in5を介して供給される読み出し制御信号により、メモリ8dに書き込まれたディジタルデータが読み出される。このとき、メモリコントローラ19は、読み出し側のアドレスが書き込み側のアドレスが一致しないようにタイミングをずらしていることはいうまでもない。
【0089】
メモリ8dから読み出されたディジタルデータは、チャンネルコーディング回路9及び記録増幅回路10を経てテープトランスポート11の磁気ヘッドに供給され、このテープトランスポート11にセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープ上に傾斜トラックを形成するように記録される。
【0090】
通常の再生時(磁気テープ上に記録された映像及び音声データを再生する時)の動作は次の通りである。システムコントローラ17からの通常の再生を示す制御信号が供給されると、メモリコントローラ19は同期検出/データ抽出回路13から供給される再生同期信号に基いて、入出力回路8にスイッチング制御信号を供給する。このスイッチング制御信号により、スイッチ8cの可動接点cは固定接点bに接続され、スイッチ8fの可動接点cは固定接点bに接続される。
【0091】
この後、メモリコントローラ19から入力端子in2を介して供給される書き込み側アドレス信号、並びに入力端子in3を介して供給される書き込み制御信号により、チャンネルデコーディング回路14からのディジタルデータが順次メモリ8dに書き込まれる。そしてメモリコントローラ19から入力端子in4を介して供給される読み出し側アドレス信号、並びに入力端子in5を介して供給される読み出し制御信号により、メモリ8dに書き込まれたディジタルデータが読み出される。
【0092】
メモリ8dから読み出されたディジタルデータは、エラー訂正処理回路22に供給されてエラー訂正処理等が施された後、映像、音声別々に出力され、上述したように、出力端子26からアナログ映像信号として出力され、出力端子28からアナログ音声信号として出力される。
【0093】
入力される映像及び音声信号を、テープトランスポート11にセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープ上の所定の位置から順次記録する場合について説明する。条件としては、テープトランスポート11にセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープ上の編集点IPが予め指定されており、ユーザが入力映像及び音声信号をモニタしながら入力映像及び音声信号上における編集点を指定したときに、その入力映像及び音声信号以降のディジタルデータ(エラー訂正コード付加処理後の映像及び音声データ)を同期検出/データ抽出回路13からの同期信号に基いてメモリ8dから読み出し、テープトランスポート11にセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープの位置が編集点となったときに、メモリ8dから読み出されたディジタルデータが磁気ヘッドに到達するようにすることが条件となる。動作は次の通りである。
【0094】
システムコントローラ17からの通常の再生を示す制御信号が供給されると、メモリコントローラ19は入出力回路8にスイッチング制御信号を供給する。このスイッチング制御信号により、スイッチ8cの可動接点cは固定接点aに接続され、スイッチ8fの可動接点cは固定接点bに接続される。これによって、入力映像及び音声信号がメモリ8dに一旦書き込まれた後に、このメモリ8dから読み出され、エラー訂正処理回路22で処理された後に、ディジタル映像データは、圧縮復号化回路23、フレームメモリ24、D−Aコンバータ25を経た後、アナログ映像信号として出力端子27から出力され、ディジタル音声データは、D−Aコンバータ27を経た後、アナログ音声信号として出力端子28から出力され、映像及び音声をモニタすることができる。この間、テープトランスポート11は、システムコントローラ17の制御により再生状態となっている(プリロール期間とする)。
【0095】
ユーザが映像及び音声をモニタしながら図1に示したユーザインターフェース20の操作キー群20kの編集点を指定するためのキーを押圧すると、システムコントローラ17からメモリコントローラ19にその旨が通知され、これによって、メモリコントローラ19はユーザに指定された入力映像及び音声信号における編集点のアドレスを認識することができる。
【0096】
この後、トラック情報検出回路16が上記基準セクタ情報を得ると、上述した処理により、タイミング信号を発生し、このタイミング信号をシステムコントローラ17に供給する。システムコントローラ17は、トラック情報検出回路16からのタイミング信号により、メモリコントローラ19に読み出しを開始させるための制御信号を供給する。また、システムコントローラ19は、テープトランスポート11に制御信号を供給し、テープトランスポート11にセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープ上の編集点としての記録トラックの内のオーディオセクタに磁気ヘッドが突入するときに、丁度、テープトランスポート11が記録状態となるようにする。
【0097】
メモリコントローラ19はシステムコントローラ17からの制御信号により、編集点のアドレス(読み出し側アドレス)を入力端子in4を介してメモリ8dに供給すると共に、読み出し制御信号を入力端子in5を介してメモリ8dに供給する。これによって、メモリ8dに書き込まれたディジタルデータが編集点に対応する位置から読み出される。
【0098】
メモリ8dから読み出されたディジタルデータは、チャンネルコーディング回路9、記録増幅回路10を経てテープトランスポート11の磁気ヘッドに供給され、これと同時に磁気ヘッドが編集点としての記録トラックのオーディオセクタの走査を開始する。これによって、テープトランスポート11にセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープ上の編集点としての記録トラック(基準セクタは記録しないので除く)から順次入力映像及び音声信号を記録することができる。
【0099】
尚、1/5倍速再生等のように、通常の再生速度よりも遅い再生速度の場合は、メモリコントローラ19の書き込み、読み出し制御により、最初に数百フレーム分の映像及び音声データがメモリ8dの書き込まれる。メモリコントローラ19は、メモリ8dに書き込まれた映像及び音声データを読み出し、最初に書き込んだ数百フレーム分のデータの例えば1/2となったところで読み出しの終了した映像及び音声データの記憶されていたエリアに次の映像及び音声データを書き込むようにする。
【0100】
ここでの説明を更に分かり易くするために、上記最初の数百フレーム分のデータを、この数百フレーム分のデータの1/2の数百フレーム分のデータA1及び残りの1/2の数百フレーム分のデータB1で構成するものとし、更に、数百フレーム分のデータAを書き込むエリアをエリアa、数百フレーム分のデータBを書き込むエリアをエリアbとして再度説明する。
【0101】
最初は上記数百フレーム分のデータA1及びB1が両方共メモリ8dの各エリアa及びbに夫々書き込まれる。この後、最初の期間では数百フレーム分のデータA1がエリアaから読み出され、続いて次の期間ではエリアbから数百フレーム分のデータB1の読み出しが開始されると同時にテープトランスポート11からの次の数百フレーム分のデータA2が再生され、この数百フレーム分のデータA2がメモリ8dのエリアaに書き込まれ、次の期間ではエリアaから数百フレーム分のデータA2が読み出されると同時にテープトランスポート11から次の数百フレーム分のデータB2が再生され、この数百フレーム分のデータB2がメモリ8dのエリアbに書き込まれ、・・・・以下同様に1つの期間で2つのエリアに対して書き込みと読み出しが行われる。
【0102】
テープトランスポート11は数百フレーム分のデータA或いはBの再生時のみ再生状態にされ、1つの期間において数百フレームA或いはBの再生が終了すると、次の期間までは停止、或いは再生一時停止状態にされる。メモリ8dに対する書き込み、読み出し時においては、テープトランスポート11が再生状態または再生一時停止状態の場合は図1に示した同期検出/データ抽出回路13からの同期信号が、テープトランスポート11が停止状態の場合は図1に示したクロック発生器17aからの基準クロック信号が夫々基準信号として用いられる。
【0103】
尚、システムコントローラ17は、テープトランスポート11を各期間の先頭(各期間の読み出しが終了した時点)において、停止状態から再生が行われるようにするために、上述したメモリ等に記憶しているテープトランスポート11を立ち上げるための動作時間データが示す時間分だけ次の期間の手前に再生動作開始の指令を出力する。
【0104】
また、再生一時停止状態から再生を開始するようにする場合においては、メモリ8dに書き込むべき最終のデータ(1本の記録トラックのデータ)が再生一時停止状態の間間断なく供給されるのでメモリコントローラ19に対し、その期間の最後の書き込みが終了した段階で書き込みを禁止するようにしても良い。
【0105】
C.図1に示したトラック情報検出回路16の内部構成及びその動作説明(図3参照)
【0106】
図3は、図1に示したトラック情報検出回路16の内部構成例を示す構成図である。
【0107】
〔接続及び構成〕
図において、16aは図1に示したチャンネルコーディング回路14から供給される再生ディジタルデータが供給される入力端子、16bはこの入力端子16aを介して供給される再生ディジタルデータから上述した基準セクタ情報等のトラック情報を抜き取るトラック情報抜き取り回路、16cはトラック情報抜き取り回路16bから基準セクタ情報が供給された時点にタイマ16eに時間計測を開始させると共に、ROM16dから読み出した、基準セクタからオーディオセクタまでの時間を示すデータから、記録信号がテープトランスポート11に到達するまでの時間を示すデータを減算する演算回路、16fはタイマ16eからの計測時間を示すデータと演算回路16cからの演算結果としてのデータを比較し、これらが同じとなった場合にタイミング信号を発生するタイミング発生回路であり、このタイミング発生回路16fで発生されたタイミング信号は、出力端子16gを介して図1に示したシステムコントローラ17に供給される。
【0108】
ここで、上記演算回路16cは、基準セクタからオーディオセクタまでの時間を示すデータ、並びに記録信号がテープトランスポートに到達するまでの時間を示すデータを記憶している。また、上記タイマ16eは図1に示したクロック発生回路21から入力端子16hを介して供給されるクロック信号をカウントすることにより、時間の計測を行う。
【0109】
D.図1に示したディジタルVTRのテープフォーマットの説明(図4参照)
【0110】
図4は、図1に示したディジタルVTRのテープフォーマットの一例を示す説明図である。
【0111】
本例においては、図において、Tn及びTn+1は夫々磁気テープTp上に形成された記録トラック、SSはサブコードセクタ、VSはビデオセクタ、ASはオーディオセクタ、RSはトラッキングの基準となる基準セクタである。また、IDaは、これら各セクタに夫々斜線で示す領域に記録されているIDデータを示す。IDデータは、例えばタイムコード(時、分、秒、フレーム等の情報からなる)、このトラックがそのフレームの何番目かを示すデータの他、周知の付加情報が記録されている。by1は磁気テープTpの走行方向を示し、by2は磁気ヘッドの走査方向を示す。
【0112】
ここで、上記基準セクタRSは、基準セクタ情報が記録されており、基準セクタ情報とは、基準セクタRSの走査を磁気ヘッドが終えた時点にトラック情報検出回路16に基準セクタRSに対する磁気ヘッドの走査が終了したことを示すデータである。例えば、基準セクタRSの入り口部分から出口部分の手前まで“1”或いは“0”を記録し、基準セクタRSの出口部分に“0”或いは“1”を記録するようにするのも1つの方法である。
【0113】
また、tは、磁気ヘッドが基準セクタRSの一端(磁気ヘッドの出口部分に該当する)からオーディオセクタの一端(磁気ヘッドの突入部分に該当する)に到達するまでの時間である。
【0114】
E.図1に示したディジタルVTR及び図3に示したトラック情報検出回路の動作説明(図5参照)
【0115】
図5は図3に示したトラック情報検出回路16の動作を説明するためのフローチャートである。
【0116】
ステップS1では、トラック情報を取得する。即ち、図3に示したトラック情報抜き取り回路16bが、図1に示したチャンネルデコーディング回路14からのディジタルデータ中からトラック情報としての基準セクタ情報を抜き取る。そしてステップS2に移行する。
【0117】
ステップS2では、取得できたか否かを判断し、「YES」であればステップS3に移行する。トラック情報の取得完了の確認である。
【0118】
ステップS3ではタイマの計測を開始する。つまり、図2に示したタイマ16dは、トラック情報抜き取り回路16bからトラック情報が供給されると、その時点から時間の計測を開始する。そしてステップS4に移行する。
【0119】
ステップS4では、基準セクタからオーディオセクタまでの時間から、記録信号がテープトランスポートに到達するまでの時間を減算する。即ち、図2に示した演算回路16cが、トラック情報抜き取り回路16bからトラック情報が供給された時点に、上記演算を行う。基準セクタからオーディオセクタまでの時間は図4において説明したtであり、この時間tも、記録信号がテープトランスポート11に到達するまでの時間も予めROM16dに記憶されているので、これらの情報を読み出して減算する。そしてステップS5に移行する。
【0120】
ステップS5では、タイマの計測時間と演算結果を比較する。そしてステップS6に移行する。
【0121】
ステップS6では、計測時間と演算結果が等しいか否かを判断する。即ち、図3に示したタイマ16eは、計測している時間データと、演算回路16cから供給される演算結果としてのデータが示す値が等しいか否かを判断し、等しいと判断した場合に、タイミング発生回路16fに計測している時間データが示す値と演算回路16cから供給される演算結果としてのデータが示す値が等しくなったことを示すデータを、タイミング発生回路16fに供給する。そしてステップS7に移行する。
【0122】
ステップS7では、タイミング信号を発生する。つまり、図3に示したタイミング発生回路16fが、図1に示したシステムコントローラ17がメモリコントローラ19に対して書き込み/読み出し制御信号を供給するためのタイミングを得るためのタイミング信号を発生する。タイミング発生回路16fで発生されたタイミング信号は、システムコントローラ17に供給される。以上の処理が済むと、このルーチンが終了する。
【0123】
F.図1に示したディジタルVTRの記録時の動作説明(図6参照)
【0124】
図6は図1に示したディジタルVTRの記録時の動作を説明するための説明図である。尚、以下の説明においては、説明の便宜上、図1に示した入力端子1及び入力端子5がアナログVTR(ハードディスクディスクドライブ等も可能である)等の映像信号出力端子及び音声信号出力端子に夫々接続されており、入力映像及び音声データにおける編集点を以下に説明する編集点指定方法によって指定し、その編集点以降の入力映像及び音声データを順次テープトランスポート11にセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープ上の編集点IPから順次記録する場合について説明する。この場合、図1に示した出力端子26にはテレビジョンモニタが、出力端子28にはアンプを介してスピーカが接続されているものとする。
【0125】
編集点の指定方法は次の通りである。ユーザインターフェース20を介してシステムコントローラ17に上記テープトランスポート11を再生させるよう指示を与え、この後、システムコントローラ17の制御によってテープトランスポート11を再生状態にし、入力される再生映像及び音声信号を一旦入出力回路8のメモリ8bに記憶した後に読み出して、出力端子26及び28を介してテレビジョンモニタ及びスピーカに夫々供給し、これらテレビジョンモニタ及びスピーカでモニタし、編集点にしたいところでユーザがユーザインターフェース20の指定用のキーを押圧したときに、システムコントローラ17に編集点を指定し、このときシステムコントローラ17がその編集点に対応する映像及び音声データを入出力回路8のメモリ8dからアクセスするようにする。
【0126】
また、既に記録トラックが形成されている磁気テープ上に重ねて映像及び音声データを記録する場合、オーディオセクタAS、ビデオセクタVS、サブコードセクタSSには重ねて記録を行うが、図3に示した基準セクタRSには重ねて記録をしないで、元の基準セクタを用いるものとする。
【0127】
また、テープトランスポート11にセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープ上の編集点IPは、例えばアナログVTRを再生し、その再生映像及び音声をモニタし、編集点IPとしたいところで上記ユーザインターフェース20の操作パネルの所定のキーを押圧し、そのときのタイムコードを入出力端子15を介してシステムコントローラ17に供給することで指定しておけば良い。
【0128】
図において、Dinは図1に示したメモリ8に入力されるエラー訂正コード付加回路7からの入力ディジタルデータを、Minはメモリ8上の記憶データを、Tapeはテープトランスポートにセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープを夫々示す。また、上記入力ディジタルデータDinに添えられている破線の矢印は時間の経過方向を、上記記憶データMinの右脇に添えられている実線の矢印は読み出し方向を、上記記憶データMinの内部の破線の矢印は書き込み方向を、上記Tape上にIPとして示す矢印は、編集点(インポイント)を夫々示す。
【0129】
また、上記入力ディジタルデータDin、記憶データMin、磁気テープTapeの1つのブロックは1つのデータを示し、入力ディジタルデータDin、記憶データMin、磁気テープTapeに夫々添えられている数字は、夫々フレーム毎の入力順序を示し、例えば入力ディジタルデータDinにおいて、数字“1”が添えられているデータは、数字の添えられているデータの中で1番目に供給されるデータであることを示し、この1番目のデータはメモリ8に記憶される。このデータは記憶データMinにおいて数字“1”が添えられているデータである。そして、記憶データMinの内、この数字“1”が添えられているデータは、磁気テープTapeに記録される。このデータは磁気テープTapeにおいて数字“1”が添えられているデータである。
【0130】
また、入力ディジタルデータDinにおいてドットで示す領域は、記憶データMinにおいてドットで示す領域に対応し、磁気テープTapeにおいて斜線で示す部分は、記録する前に既に他のデータが記録されていることを示す。
【0131】
つまり、この例においては、外部から入力される映像及び音声信号をディジタル映像及び音声データに変換した後にメモリ8dに順次書き込み、メモリ8dに書き込んだ映像及び音声データを順次読み出し、メモリ8dから読み出した映像及び音声データをエラー訂正処理回路22、圧縮復号化回路23、フレームメモリ24及びD−Aコンバータ25、27で処理した後にテレビジョンモニタ及びアンプを介してスピーカに供給し、テレビジョンモニタに映出される映像をユーザに目視させ、スピーカから出力される音声をユーザに聴かせてモニタさせ、所望の映像及び音声のときにユーザインターフェース20を介して記録開始点の指定をユーザが行った場合に、テープトランスポート11の出力により編集点IPであることをシステムコントローラ17が認識したときに、入力映像及び音声データの編集点として指定した映像及び音声データをメモリ8dから読み出す際に、テープトランスポート11から供給される再生データ中の上記基準セクタRSの基準セクタ情報を上記トラック情報検出回路16が検出したときに、上述した演算処理等により得られたタイミングでシステムコントローラ17がメモリコントローラ19を制御することにより、テープトランスポート11にセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープ上の編集点IPとして指定されている記録トラックの基準セクタRSを除く残りのセクタに重ねて記録する場合を説明するものである。
【0132】
ユーザが図1に示したユーザインターフェース20を用いて操作を行い、アナログVTRを再生状態にさせ、テープトランスポート11を再生状態にさせると、エラー訂正コード付加回路7からのディジタルデータはメモリ8dに供給され、メモリコントローラ19からの書き込み/読み出し制御信号によってメモリ8dに記憶されると共に、書き込まれたディジタルデータが読み出されてエラー訂正処理回路22に供給される。図6に示すように、入力ディジタルデータDinは、メモリ8に順次書き込まれ、記憶データMinとして保持される。
【0133】
ディジタル映像データは、エラー訂正処理回路22においてエラー訂正処理及びエラー修整処理が施された後に、圧縮復号化回路23、フレームメモリ24、D−Aコンバータ25及び出力端子26を介してテレビジョンモニタに供給され、その管面上に画像として映出される。
【0134】
一方、エラー訂正処理回路22から出力されるディジタル音声データは、D−Aコンバータ27及び出力端子28及び図示しないアンプ等を介してスピーカに供給され、スピーカから音声として出力される。
【0135】
この状態でユーザがユーザインターフェース20の編集点指定用のキーを押圧すると、システムコントローラ17は、キーの押圧時のタイミングを示す制御信号をメモリコントローラ19に供給する。メモリコントローラ19は、そのときにテレビジョンモニタに映出されている映像並びにスピーカから出力されている音声に対応するメモリ8d上のディジタル映像データ及びディジタル音声データのアドレスをメモリコントローラ19の図示しない記憶部(レジスタやメモリ)にセットする。
【0136】
続いて、システムコントローラ17は、エラー訂正処理回路22から供給されるタイムコードにより編集点の手前の記録トラックを認識し、トラック情報検出回路16から図5を用いて説明した処理により得たタイミング信号が供給された場合に、メモリコントローラ19に記録のための読み出しを開始するよう指示を与える。
【0137】
メモリコントローラ19は、システムコントローラ17からの指示により、図示しない記憶部に記憶してあるアドレスデータを読み出し制御信号と共にメモリ8dに供給する。これによって、図6に示したメモリ8dで保持されている記憶データMinが、数字“1”が添えられているデータから順次読み出され、図1に示したチャンネルコーディング回路9及び記録増幅回路10を介してテープトランスポート11の磁気ヘッドに供給され、図6に示すように、テープトランスポート11にセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープTape上の編集点IPの位置に対応する記録トラックのオーディオセクタAVから順次記録される。
【0138】
ここで重要なのは、テープトランスポート11と入力側との間で電気的及びメカ的な制御による調相を行っていないことである。上述の説明から分かるように、テープトランスポート11は編集点IPまでは単に再生を行っているだけであり、編集点IPのオーディオセクタASに磁気ヘッドが突入する時点に丁度メモリ8dから読み出された記憶データMinが磁気ヘッドに供給されるのである。つまり、電気的な処理を行うだけで確実に編集点IPから所望のデータを記録することができるのである。
【0139】
G.図1に示したディジタルVTRの通常速度の再生時の動作説明(図7参照)
【0140】
図7は図1に示したディジタルVTRの再生時の動作を説明するための説明図である。尚、以下の説明においては、説明の便宜上、図1に示した出力端子26及び出力端子28が図1に示したディジタルVTRと同一の構成の記録用のディジタルVTR(ハードディスクディスクドライブ等も可能である)の映像信号入力端子及び音声信号入力端子に夫々接続されており、テープトランスポート11にセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープの所望のフレーム(所望のフレームの記録トラック)から再生し、その再生映像及び音声データを記録側ディジタルVTRに供給し、記録側ディジタルVTRにセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープ上の編集点IPから順次記録する場合について説明する。また、記録側ディジタルVTRには入力映像及び音声信号をモニタするためのテレビジョンモニタ、アンプ及びスピーカが接続されているものとする。
【0141】
図において、図6と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明を省略する。尚、この図7において、Tapeは図1に示したテープトランスポート11にセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープを示し、この磁気テープTapeに添えられている破線の矢印は時間経過方向を示し、Doutは出力端子25及び27から夫々出力されるアナログ映像及び音声信号を示し、このアナログ映像及び音声信号Doutに添えられている破線の矢印は時間経過方向を示し、OPは現在出力を示す。
【0142】
この場合、先ず、ユーザがユーザインターフェース20の操作パネルの所定のキーを操作することにより、上記編集点指定方法と同様の方法で再生側ディジタルVTRの磁気テープ上のアクセス点(アクセスの対称はメモリ8dの記憶データMinとなる)を決定し、記録側VTRの磁気テープ上編集点IPを決定する必要がある。アクセス点の決定は、上記編集点指定方法又は単にアクセス点としたいところでテープトランスポート11を停止状態にする方法等によりおおまかなアクセス点を決定しておき、この後、システムコントローラ17が自動的にテープトランスポート11を制御し、上記アクセス点から数フレーム、或いは数百フレームの位置にし、この後、システムコントローラ17がテープトランスポート11を再生状態にする方法で行うものとする。
【0143】
ここで重要なことは、テープトランスポート11にセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープTapeに対する最初のアクセスはおおまかで良いということである。従って、例えばユーザがユーザインターフェース20を操作してテープトランスポート11を再生状態にし、その再生映像及び音声をモニタし、アクセス点としたいところでテープトランスポート11を停止させれば良い。
【0144】
また、メモリ8dからのデータの読み出しのタイミングは、入力端子18を介して記録側ディジタルVTRから供給される同期信号(例えば垂直同期信号)を基準とし、システムコントローラ17がメモリコントローラ19に指示を与えることにより行うものとする。
【0145】
さて、システムコントローラ17は、テープトランスポート11に制御信号を供給することにより、テープトランスポート11にセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープの位置を、おおまかに決められたアクセスポイントから数フレーム、或いは数百フレーム分だけ巻き戻しによりその位置を戻し、この後テープトランスポート11を再生状態にする。
【0146】
テープトランスポート11が再生状態になると、図7に示すように、磁気テープTapeに記録されたデータが順次再生され、この再生データがチャンネルデコーディング回路14を介してメモリ8dに順次記憶される。図7に示すように、磁気テープTapeから再生されたデータは、メモリ8dに記憶データMinとして順次書き込まれる。この書き込み時に基準とされる信号は記録側ディジタルVTRから入力端子18を介して供給される同期信号と、クロック発生回路21からのクロック信号である。
【0147】
一方、システムコントローラ17は、メモリ8dからの読み出しデータを記録側ディジタルVTRから入力端子18を介して供給される同期信号(再生垂直同期信号)に基いてメモリコントローラ19を制御する。メモリコントローラ19は、システムコントローラ17のタイミング制御に基いてメモリ8dにアドレス信号及び読み出し制御信号を夫々供給し、メモリ8dに記憶したデータを読み出す。
【0148】
メモリ8dから読み出されたデータはエラー訂正処理回路22においてエラー訂正処理が施される。エラー訂正後の映像データは圧縮復号化回路23で復号化処理された後にフレームメモリ24に記憶され、この後フレームメモリ24から読み出された後にD−Aコンバータ25に供給されてアナログ映像信号に変換され、出力端子26を介して図示しないアナログVTRに供給され、エラー訂正後の音声データは、D−Aコンバータ27に供給されてアナログ音声信号に変換され、出力端子28を介して図示しないアナログVTRに供給される。
【0149】
アナログVTRに供給されたアナログ映像信号は、テレビジョンモニタに供給され、その管面上に画像として表示され、アナログ音声信号は、アンプを介してスピーカに供給され、音声として出力される。
【0150】
ユーザが映像及び音声をモニタしながらユーザインターフェース20を介してアクセス点を指定すると、図6において説明した場合と同様に、メモリコントローラ19が対応するアドレスデータを記憶する。そして、記録側ディジタルVTRにセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープ上の記録トラックが編集点のトラックとなったときに、記録側ディジタルVTRからその旨を示すタイミング信号が入出力端子15を介してシステムコントローラ17に供給される。
【0151】
システムコントローラ17は、入出力端子15を介して記録側ディジタルVTRから供給されるタイミング信号に基いてメモリコントローラ19を制御する。メモリコントローラ19は、システムコントローラ17からの制御信号により、アクセス点のアドレス信号及び読み出しアドレス信号を入出力回路8のメモリ8dに供給する。メモリ8dから読み出されたディジタルデータは上述と同様に、出力端子26からアナログ映像信号、出力端子28からアナログ音声信号として出力され、記録側ディジタルVTRに供給される。
【0152】
このとき、記録側ディジタルVTRは丁度記録状態に切り換えられている。従って、再生側ディジタルVTRから出力されたアナログ映像及び音声信号は、この再生側ディジタルVTRに接続されている記録側ディジタルVTRに供給され、この記録側ディジタルVTRにセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープ上に傾斜トラックを形成するように記録される。
【0153】
図7においては、メモリ8dから記憶データMinが順次読み出され、これがアナログ映像及び音声信号Doutとして出力されている状態を示し、この例では、アクセス点が数字“1”の添えられているデータの場合に、現在の出力点を示すポイントOPにおいて数字“8”が添えられているデータがメモリ8dから読み出され出力されていることを示している。
【0154】
上述の例においては、再生側ディジタルVTRで再生した映像及び音声信号を記録側ディジタルVTRに供給し、この記録側ディジタルVTRにセットしたビデオ・テープ・カセットの磁気テープに記録する場合について説明したが、記録側がディジタルVTRでなく、アナログVTRであっても同じである。但し、アナログVTRの場合においては、磁気テープの位置が、編集点IPの記録トラックの1つ前の記録トラックの位置、或いは編集点IPの位置となったことをCTL信号、或いはタイムコードにより検出した場合に、その旨を再生側ディジタルVTRに報知する必要がある。
【0155】
さて、以上のようにメモリ8dに記憶されているデータを読み出すときに、他のVTRからの垂直同期信号を基準として用いれば、テープトランスポート11からの再生データを他のVTRに供給し、他のVTRにセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープTapeに記録する場合に、他のVTRの動作モードが、他のVTRにセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープTape上の編集点となるまでが再生モードで、編集点となったときに記録モードになるようにした場合は、図1に示したディジタルVTRの出力と、他のVTRの出力のタイミングを調相をかけなくとも一致させることができる。
【0156】
つまり、記録側のVTRは単純に編集点IPにおいて再生から記録状態にモードが移行するだけで良く。この記録側のVTRの動作タイミングに図1に示したディジタルVTRのメモリ8dの読み出しタイミングを合わせるだけであることから、従来行ってきた調相のように、例えばキャプスタンモータ等を制御するといったメカ部分の制御を行う方法とは異なり、全て電気的に行うことができるのである。
【0157】
H.図1に示したディジタルVTRの1/5倍速の再生時の動作説明(図8参照)
【0158】
図8は図1に示したディジタルVTRの1/5倍速再生時の動作を説明するための説明図である。この場合、図1に示した出力端子26にはテレビジョンモニタが、出力端子28にはアンプを介してスピーカが接続されているものとする。また、メモリ8dに対するメモリコントローラ19の制御、テープトランスポート11に対するシステムコントローラ17の制御は、図2を参照して説明しているので、ここではその説明を省略する。
【0159】
図において、図6及び図7と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明を省略する。
【0160】
図において、アナログ映像及び音声信号Doutに添えられている符号「1st」は、そのフレームの映像信号を第1フィールドの映像信号により補間していることを示し、「2st」とは、そのフレームの映像信号を第2フィールドの映像信号により補間していることを示し、「1/2」は補間することなしに、当該フレームの画像を出力することを意味する。このように補間するのは、フィールド毎に出力しないと出力画像にブレが生じるからである。
【0161】
つまり、この例においては、1/5倍速再生であるから、最終的に出力されるアナログ映像信号は、図中、磁気テープTapeに記録されているフレーム毎の映像データは、出力時においては、「1st」、「1st」、「1/2」、「2nd」、「2nd」のように5フレーム分となる。つまり、1/5倍速となる。
【0162】
動作としては次のようになる。即ち、ユーザがユーザインターフェース20の操作キー群20kを用いておおまかなアクセス点でテープトランスポート11を停止させると、システムコントローラ17は、テープトランスポート11にセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープの位置が、ユーザが指定したおおまかなアクセス点よりも数百フレーム前となるように巻き戻しを行った後に再生を行うようテープトランスポート11を制御する。この後ユーザが、ユーザインターフェース20のシャトルキー20sを操作し、例えば1/5倍速再生をシステムコントローラ17に指示すると、システムコントローラ17はテープトランスポート11に制御信号を供給し、テープトランスポート11を再生状態にする。
【0163】
テープトランスポート11において再生され、入出力回路8のメモリ8dに供給されたディジタルデータは、メモリコントローラ19からの書き込み側アドレス信号及び書き込み制御信号によりメモリ8dに記憶データMinとして書き込まれる。このとき、システムコントローラ17は、メモリ8dに常に保持されているデータ量が数百フレーム分となるように、数百フレーム分のデータを再生したら読み出しが終了するまでは再生一時停止状態にする等、テープトランスポート11の読み出しを制御する。
【0164】
一方、メモリコントローラ19は、システムコントローラ17の制御により、メモリ8dからディジタルデータの読み出しを行う。このとき、読み出しの基準となるのは、テープトランスポート11が再生状態、または再生一時停止状態の場合は、テープトランスポート11からの再生データの内、再生同期信号(垂直同期信号等)SYNCである。
【0165】
この例においては、1/5倍速であるから、同一のフレームデータをメモリ8dから単純に5回出力し、その出力をフレームメモリ24に一旦保持した後に出力すれば良いが、このようにすると、出力端子26から出力されるアナログ映像信号は、1/5倍速であるので、最初のフレームにおいてODDフィールド、EVENフィールド、次のフィールドにおいてODDフィールド、EVENフィールドのように出力され、ODD、EVENの違いによって出力画像が画面上でブレているように見えてしまう。
【0166】
そこで、例えばフレームメモリ24に映像及び音声データを書き込む際、或いは読み出す際に補間を行うようにする。補間の方法としては、周知の専用の補間回路を設けて補間する方法の他、メモリ8dに記憶されている記憶データMinの内、数字“1”が添えられているディジタルデータの内、ODDフィールドのディジタルデータを2回読み出し(1st)、続いてODDフィールドのディジタルデータを2回読み出し(1st)、続いてODDフィールドのディジタルデータとEVENフィールドのディジタルデータを順次読み出し(1/2)、続いてEVENフィールドのディジタルデータを2回読み出し(2nd)、続いてEVENフィールドのディジタルデータを2回読み出す(2nd)ようにする。
【0167】
つまり、フレームメモリ24に、最初のフレームの期間においては、ODDフィールドのデータが2回書き込まれ、次のフレームの期間においては、ODDフィールドのデータとEVENフィールドのデータが書き込まれ、次のフレーム期間においてはEVENフィールドのデータが2回書き込まれる。従って、出力端子26から出力される映像信号は、図7に示すように、フレーム単位で見ると、「1st」、「1st」、「1/2」、「2nd」、「2nd」となる。
【0168】
以上の補間処理により、図1に示した出力端子26から出力されるアナログ映像信号は、1つのフレームで「1st」の画像、「1st」の画像、「1/2」の画像、「2st」の画像、「2nd」の画像の構成となり、最初の「1st」の画像と次の「1st」の画像との間では画像のブレはなく、最初の「2nd」の画像と次の「2nd」の画像との間では画像のブレはなく、「1st」の画像と「2nd」の画像との間は、「1/2」の画像により、ブレを最小限に抑えた形式とすることができる。
【0169】
I.図1に示したディジタルVTRの9倍速の再生時の動作説明(図9参照)
【0170】
図9は図1に示したディジタルVTRの9倍速再生時の動作を説明するための説明図である。この場合、図1に示した出力端子26にはテレビジョンモニタが、出力端子28にはアンプを介してスピーカが接続されているものとする。
【0171】
図において、図6〜図8と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明を省略する。
【0172】
この例においては、ユーザが予め高速再生(1倍速以上の速度の再生、クイックモーション等ともいう)を行いたい期間を指定する必要がある。この指定の方法としては、上述したように、テープトランスポート11によりビデオ・テープ・カセットの磁気テープに記録されている記録信号を再生し、その再生画像及び音声をモニタしながら、高速再生で使用する期間の始まりの位置と、終了の位置をユーザインターフェース20の操作パネルの指定用のキーの押圧により予め指定する。これによって、その期間の先頭のトラックのタイムコードと、その期間の終了部分のトラックのタイムコードがシステムコントローラ17のメモリ等に記憶される。
【0173】
ユーザによって高速再生すべき期間が指定されると、システムコントローラ11は、テープトランスポート11を制御し、このテープトランスポート11にセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープの位置を、上記先頭位置(或いはプリロール期間を考慮した位置)とし、この後、テープトランスポート11を再生状態にし、メモリコントローラ19を再生同期信号を基準にして制御する。
【0174】
テープトランスポート11で再生されたディジタルデータは、メモリ8dに順次書き込まれる。このとき、システムコントローラ17は、同期検出/データ抽出回路13からの同期信号SYNCを基準としてメモリコントローラ19に制御信号を供給し、メモリコントローラ19に対し、データの書き込みを4または5回に1回に書き込むよう制御する。
【0175】
また、システムコントローラ17は、エラー訂正処理回路22から供給されるタイムコードを監視し、上記期間の最後のトラックのタイムコードであることを認識したときに、メモリコントローラ19に制御信号を供給し、メモリ8dに対するディジタルデータの書き込みを停止させる。これによって、メモリ8dには高速再生するための上記期間に対応するディジタルデータが、4または5フレームに1回の割合で書き込まれる。
【0176】
図9においては、数字“1”が添えられているディジタルデータから数字“37”が添えられているディジタルデータまで、且つ、9回に1回の割合でディジタルデータがメモリ8dに記憶データMinとして書き込まれている様子を示している。メモリ8dには、“1”、“5”、“9”、“14”、“19”、“23”、“28”、“32”、“37”の数字(フレーム番号として考える)が添えられた記憶データMinが順次書き込まれる。
【0177】
メモリ8dからの読み出し時においては、メモリコントローラ19は図1に示したクロック発生器17aからの基準クロック信号に基いて、メモリ8dにアドレス信号及び読み出し制御信号を供給する。これにより、メモリ8dに記憶されているディジタルデータが“1”、“5”、・・・・“28”、・・・・“37”の順に通常の読み出しの速度で読み出される。このとき、図9に示すように、メモリコントローラ19は、数字“1”が添えられているディジタルデータについてはODDフィールド、数字“5”が添えられているディジタルデータについてはEVENフィールド、数字“10”が添えられているディジタルデータについてはODDフィールド、数字“14”が添えられているディジタルデータについてはEVENフィールド、・・・・のように各ディジタルデータの読み出しは、ODD、EVENのように交互に読み出す。
【0178】
以上のようにして読み出されたディジタルデータは、エラー訂正処理回路22においてエラー訂正処理が施される。エラー訂正処理回路22においてエラー訂正処理が施された後、映像データは圧縮復号化回路23、フレームメモリ24、D−Aコンバータ25を経た後、アナログ映像信号として出力端子26を介して出力される。一方、音声データはD−Aコンバータ27を経てアナログ音声信号として出力端子28を介して出力される。出力処理の説明は次の項目Jで説明する。
【0179】
J.図1に示したディジタルVTRの9倍速の再生時の出力動作の説明(図11参照)
【0180】
図11は図1に示したディジタルVTRの9倍速の再生時の出力動作を説明するための説明図である。
【0181】
図においてPVは図1に示したテープトランスポート11にセットされたビデオ・テープ・カセットの磁気テープから再生されたディジタルデータ、OUT1は図8を参照して説明した補間処理を施して出力した場合の出力映像信号、OUT2は上述したように各フレームからODDまたはEVENフィールドのディジタルデータを交互にメモリ8dから読み出した場合の出力映像信号、1fはODDフィールド、2fはEVENフィールドを示す。
【0182】
メモリ8dから一のフレームはODDフィールド、他のフレームはEVENフィールドのように各フレームのディジタルデータからODDまたはEVENフィールドのディジタルデータが交互に読み出される。読み出された各フレームのフィールドのディジタルデータは、エラー訂正処理回路22に供給される。エラー訂正処理回路22から出力されるディジタル映像データは、圧縮復号化回路23において復号化処理が施された後に、順次フレームメモリ24に書き込まれる。
【0183】
このときのフレームメモリ24のデータの状態としては、OUT1に示すように、最初は再生ディジタルデータPVの内の数字“1”の添えられたディジタルデータのODDフィールド及び数字“5”の添えられたディジタルデータのEVENフィールドのデータが記憶された状態となる。これらのディジタルデータはフレームメモリ24から読み出された後、D−Aコンバータ25において順次アナログ映像信号に変換され、出力端子26を介して出力される。
【0184】
次に、再生ディジタルデータPVの内の数字“9”の添えられたディジタルデータのODDフィールド及び数字“14”の添えられたディジタルデータのEVENフィールドのデータが記憶された状態となる。これらのディジタルデータはフレームメモリ24から読み出された後、D−Aコンバータ25において順次アナログ映像信号に変換され、出力端子26を介して出力される。
【0185】
次に、再生ディジタルデータPVの内の数字“19”の添えられたディジタルデータのODDフィールド及び数字“23”の添えられたディジタルデータのEVENフィールドのデータが記憶された状態となる。これらのディジタルデータはフレームメモリ24から読み出された後、D−Aコンバータ25において順次アナログ映像信号に変換され、出力端子26を介して出力される。そして、以下同様にして、フレームメモリ24に一旦記憶した異なるフレームの異なるフィールドのディジタルデータが出力映像信号OUT2として順次出力される。
【0186】
図10に示す出力映像信号OUT1、OUT2を比較すると分かるように、出力映像信号OUT1は、メモリ8dの記憶データMinの各ODDフィールドに基いて補間されたフレームである。従って、再生ディジタルデータPVが図において時系列的に表現されているものとすると、出力映像信号OUT1の各フレームは、メモリ8dに記憶されているディジタルデータの内のODDフィールドで補間されて生成されたものであるから、この例では、情報としては、メモリ8dに記憶されている記憶データMinの内、数字“1”の添えられているフレームのデータ、数字“9”の添えられているフレームデータ、数字“19”の添えられているデータ、数字“28”の添えられているデータとなり、再生画像としては“1”、“9”、“19”、“28”のように情報の変わる度合いが大きくなり、滑らかな移り変わりではなくなる。
【0187】
一方、再生ディジタルデータPVが図において時系列的に表現されているものとすると、本例における出力映像信号OUT2は、メモリ8dに記憶されている記憶データMinからフレーム毎にODDまたはEVENフィールドを取りだしたものであるから、この例では、情報としては、メモリ8dに記憶されている記憶データMinの内、数字“1”の添えられているフレームのデータ、数字“5”の添えられているフレームデータ、数字“9”の添えられているデータ、数字“14”の添えられているデータ、数字“19”の添えられているデータ、数字“23”の添えられているデータ、数字“28”の添えられているデータとなり、再生画像としては“1”、“5”、“9”、“14”、“19”、“23”、“28”のように情報の変わる度合いが小さくなり、滑らかな移り変わりとなる。
【0188】
K.図1に示したディジタルVTRを用いて編集した場合の編集点のアクセス方式の説明(図11参照)
【0189】
図11は図1に示したディジタルVTRにおいてユーザインターフェース20の操作パネルのジョグダイアルを使用する場合の動作を説明するための説明図である。この場合、図1に示した出力端子26にはテレビジョンモニタが、出力端子28にはアンプを介してスピーカが接続されているものとする。
【0190】
図において、図6〜図10と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明を省略する。ジョグダイアル20jは、ユーザがテープトランスポート11にセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープの編集点IPを探す場合等をその目的として多く用いられる。
【0191】
ジョグダイアル20jを使用するための条件としては、上述したように、ユーザが再生画像を見ながらユーザインターフェース20の操作キー群20kの所定のキーの操作により、アクセス点を大まかに決めることが必要である。このようにおおまかなアクセス点が決定されると、システムコントローラ17は、テープトランスポート11に制御信号を供給し、テープトランスポート11を巻き戻し状態にし、例えば数百フレーム分巻き戻しを行った時点でテープトランスポート11に制御信号を供給し、テープトランスポート11を一旦停止させ、この後、テープトランスポート11を再生状態にする。
【0192】
図11に示すように、テープトランスポート11にセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープTapeからは順次記録データが再生される。再生されたデータはメモリコントローラ19の制御により、上述と同様に一旦メモリ8dに書き込まれる。メモリ8dに例えば数百フレーム分のディジタルデータが記憶されると、ジョグダイアル20jが使用可能となり、その旨をシステムコントローラ17はユーザインターフェース20の表示器20aを通じて視覚的に報知する。
【0193】
ジョグダイアル20jは、回転させて操作するものであり、このときの回転速度に応じた速度で画像を映出させるものである。つまり、システムコントローラ17は、ジョグダイアル20jが操作されることによりユーザインターフェース20から供給される回転速度データに基いてメモリ8dからの記憶データMinの読み出しを可変するようにメモリコントローラ19を制御する。
【0194】
メモリコントローラ19は、システムコントローラ17からの制御信号(テープトランスポート11を停止させている状態であるから、この場合は内部基準クロックに基いて生成された制御信号である)に基いて、メモリ8dの記憶データMinを選択的に読み出す。例えばジョグダイアルjを通常の再生速度に対応する速度で回転させた場合、図11に示すように、メモリ8dから記憶データMinが欠落することなく順次読み出されるが、ジョグダイアルjを2倍速再生に対応する速度で回転させた場合、図11に示す例では、数字“1”、“3”、“5”、“7”、“9”のように、1フレームおきにメモリ8dの記憶データMinが読み出されて出力される。
【0195】
以上説明したように、本例においては、マルチセグメント記録方式のディジタルVTRにおいて、エラー訂正コード付加回路7及びチャンネルコーディング回路9間、並びにチャンネルデコーディング回路14及びエラー訂正処理回路22間にメモリ8dを設け、以下に示すようにモードに応じた処理を行うようにした。
【0196】
通常の記録時においては、入力される映像及び音声データをメモリ8dに一旦書き込んだ後に読み出し、読み出した映像及び音声データをテープトランスポート11にセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープ上に記録する。
【0197】
通常の再生時においては、テープトランスポート11にセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープから再生した映像及び音声データをメモリ8dに一旦書き込んだ後に読み出し、読み出した映像及び音声データを外部に出力する。
【0198】
いわゆるインサート記録等のように、テープトランスポート11にセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープ上の編集点IPに入力映像及び音声データの内の編集点の入力映像及び音声データを記録するときにおいては、システムコントローラ17の制御により、メモリコントローラ19が入出力回路8を制御し、エラー訂正コード付加回路7の出力を一旦メモリ8dに書き込み、メモリ8dに書き込んだ記憶データMinをエラー訂正処理回路22に供給するようにすると共に、この映像及び音声をユーザがモニタし、ユーザが操作キー群20kの所定のキーを押圧して編集点を指定したときに、システムコントローラ19の制御により、メモリコントローラ19が入出力回路8を制御し、メモリ8dから読み出された記憶データMinがチャンネルコーディング回路9に供給されるようにする。
【0199】
例えば1/5倍速再生等のように、通常の再生速度を1倍速とした場合の1/N倍速の再生時においては、数百フレーム程度先行させて再生したデータをメモリ8dにデータを書き込み、この後、メモリ8dの記憶データMinを複数回読み出すと共に、その際、最初のフレームから中心のフレームまではODDフィールドのデータで補間したデータを出力し、中心のフレームはそのフレームの全データをそのまま出力し、これ以降のフレームはEVENフィールドのデータで補間したデータを出力するようにする。
【0200】
例えば9倍速再生等のように、通常の再生速度を1倍速とした場合のN倍速の再生時においては、数百フレーム程度先行させて再生したデータを間欠的にメモリ8dに書き込み、この後、メモリ8dの記憶データMinを読み出す際に、最初のフレームではODDフィールド、次のフレームではEVENフィールドのように、ODDまたはEVENフィールドをフレーム毎に交互に読み出すようにする。
【0201】
編集点の決定等のように、テープトランスポート11にセットされている磁気テープ上の所望の位置を決定する場合、数百フレーム程度先行させて再生したデータをメモリ8dに書き込み、この後、ジョグダイアル20jの操作情報(回転速度情報)に基いてメモリ8dの記憶データMinを選択的に(間隔を空けて読み出す場合にその間隔を変更する等)読み出すようにする。
【0202】
以上の処理を行えるようにしたことにより、従来、キャプスタンモータの制御やテープトランスポートのメカ部分の精度に頼っていたインサート記録、編集点の決定等において、磁気テープに直接アクセスし、磁気テープから再生したデータをそのまま使用するのではなく、磁気テープから再生したデータを一旦メモリ8dに取り込み、このメモリ8dに取り込んだデータに対してアクセスするようにしたので、メカ部分は単に動作させるだけで良く、また、1/N倍速再生、N倍速再生等の場合においては更にDTヘッドを用いなくとも良くなる。つまり、いわゆるシャトルキー20sによる再生やジョグダイアル20jによる再生、調相のための制御等のように、従来行っていたメカ部分の動作の制御を一切行わなくても済ませるようにすることができる。従って、DTヘッドを用いなくても済むこと、メカ部分の各部品の精度、組立精度を上げることなく、最も正確なアクセスを行えることにより、コストを上昇させることなく画像や音声データの精度を高めることができる。また、VTRを2台以上使用して編集等を行う際に、調相を電気的に行うことができるので、VTRを1台使用する際においても、VTRを編集等の目的で2台以上使用する際においても、上述した絶大なる効果を得ることができる。
【0203】
[第2実施例]
上記第1実施例においては、メモリ8dをFIFOとしてテープトランスポート11を連続的に動作させながら処理を行う場合について説明したが、例えばフレームメモリを複数設け、書き込みと読み出しがぶつからないようにしても良い。例えば一方のフレームメモリをA、他方のフレームメモリをBとした場合、フレームメモリA、Bの順序で書き込みを行い、フレームメモリAの書き込みが途中まで済んだ時点、或いは終了した時点からフレームメモリAからの読み出しを開始し、フレームメモリBへの書き込みが終了した時点でフレームメモリAからの読み出しが終了するように書き込みと読み出しを制御するようにすれば良い。この構成の場合においては、書き込み及び読み出し制御がより簡単になるというメリットがある。
【0204】
[第3実施例]
上記第1実施例においては、メモリ8dをFIFOとしてテープトランスポート11を連続的に動作させながら処理を行う場合について説明したが、例えば大容量のメモリを設け、使用すべき部分全体をメモリに書き込んだ後に、テープトランスポート11は一旦停止させ、アクセス点が決定された後にメモリに記憶されているデータを読み出し、テープトランスポート11にセットされているビデオ・テープ・カセットの磁気テープ上の位置がメモリに書き込まれている最後のデータとなったときにそのデータの次のデータに対応する記録トラックから再生が開始されるようにしても良い。つまり、メモリに記憶されている最後のデータがそのフレームの記録トラックの内の9番目の記録トラックに対応するデータであった場合、このメモリに記憶されている最後のデータが読み出された後に、テープトランスポート11からそのフレームの10番目の記録トラックに対応するデータが再生されるようにすれば良い。この場合においては、メモリ8dに対するデータの書き込み及び読み出し制御と共に、テープトランスポート11の制御を行わなくても済むので、処理が簡単になるといったメリットがある。
【0205】
[第4実施例]
【0206】
上記第1実施例においては、例えば9倍速再生等高速再生時に、メモリ8dに全てのデータを書き込み、読み出し時には選択的に読み出すようにした場合について説明したが、メモリ8dにデータを書き込む際に選択的に書き込み、読み出し時にはそのまま読み出すようにしても良い。この場合においては、予め決めた速度の高速再生だけしか行わないのであれば、よけいなデータを書き込まなくても済み、メモリ8dの記憶容量を有効に使用することができるといったメリットがある。
【0207】
[第5実施例]
上記第1実施例においては、本発明をディジタルVTRに適用した場合について説明したが、記録媒体から再生した再生データを一旦メモリに書き込み、このメモリに対してアクセスすることにより、記録媒体を直接アクセスする際に必要な処理、特にメカ部分を制御するような動作を行うことなしに高速、且つ、精度良く処理を行うことができるようにするといった思想は、例えば光磁気ディスク、CD−ROM等の光ディスク、ハードディスクに適用することができる。適用する場合においては、図1に示したメモリと図1に示したシステムコントローラ17、メモリコントローラ19のタイミング的な制御をそのまま適用することができるので、ディスクの場合について説明せずとも十分であろう。
【0208】
【発明の効果】
上述せる本発明記録再生方法によれば、記録すべき入力映像及び音声信号を主記録媒体の編集点から記録する場合は、上記記録すべき入力映像及び音声信号に記録のための信号処理を施した後に一旦上記主記録媒体よりもアクセス速度の速い補助記録媒体に記録し、上記主記録媒体を再生し、この主記録媒体を再生して得られる上記主記録媒体上の位置情報に基いて、上記補助記録媒体から上記補助記録媒体上の編集点から上記記録すべき入力映像及び音声信号を読み出すタイミングを得、上記主記録媒体の位置が上記主記録媒体上における編集点となったときに、上記タイミングに基いて、上記補助記録媒体から上記記録すべき入力映像及び音声信号を読み出し、上記主記録媒体に記録することにより、主記録媒体上に記録されている位置情報から、上記主記録媒体上の編集点が検出された場合には、上記補助記録媒体から入力映像及び音声信号が読み出され、読み出された入力映像及び音声信号が主記録媒体に記録され、これによって、アクセス速度と補助記録媒体により記録再生精度を高めることができるという効果がある。
【0209】
また上述せる本発明記録再生方法によれば、第1の装置で再生して得られる映像及び音声信号を第2の装置の主記録媒体の編集点から記録する場合は、上記第1の装置で再生して得られる映像及び音声信号を第1の装置の上記主記録媒体よりもアクセス速度の速い補助記録媒体に一旦記録した後に記録した映像及び音声信号を読み出し、この読み出した映像及び音声信号をモニタ用の再生映像及び音声信号として出力し、上記モニタ用の再生映像及び音声信号を出力している間に、上記第2の装置の主記録媒体に記録すべき編集点の指定があった場合に、この指定された映像及び音声信号の上記補助記録媒体上のアドレスデータを保持し、上記第2の装置の主記録媒体を再生し、この主記録媒体を再生して得られる上記主記録媒体上の位置情報に基いて、上記第1の装置の補助記録媒体から上記補助記録媒体上の編集点から上記指定された映像及び音声信号を読み出すタイミングを得、上記第2の装置の主記録媒体の位置が上記主記録媒体上における編集点となったときに、上記タイミングに基いて、上記第1の装置において指定された映像及び音声信号以降の映像及び音声信号を上記第1の装置の補助記録媒体から読み出し、この読み出した映像及び音声信号に再生のための信号処理を施した後に上記第2の装置に対して記録用として出力し、上記第2の装置の主記録媒体に編集点から記録することにより、第1の装置で再生され、補助記録媒体に記録された映像及び音声信号を再生している間に編集点の指定があると、そのときの補助記録媒体のアドレスデータが保持され、第2の装置を再生モードにし、その再生信号から得られる位置情報が記録媒体上における編集点となったときに、上記補助記録媒体から映像及び音声信号が読み出され、読み出された映像及び音声信号が編集処理が施された後に第2の装置の記録媒体上に編集点から順次記録され、これによって、アクセス速度と補助記録媒体により記録再生精度を高めることができると共に編集に関連した処理作業の効率化、編集結果の精度の向上を図ることができるという効果がある。
【0210】
また上述せる本発明記録再生方法によれば、主記録媒体に記録されている映像及び音声信号を通常の再生速度のN倍の再生速度で再生する場合は、上記主記録媒体から通常の再生速度で再生して得られた映像及び音声信号を一旦上記主記録媒体よりもアクセス速度の速い補助記録媒体に記録し、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出す際に、少なくともNフレーム分毎に映像及び音声信号を出力することにより、補助記録媒体からNフレーム分毎に間欠的に読み出された映像及び音声信号は、異なる映像及び音声信号が出力されるので、視覚的及び聴覚的には高速再生と等価な表示状態を形成し、これによって、装置の小型化、軽量化、低コスト化を図りつつ、高速再生時においてもノイズのない映像を得ることができるという効果がある。
【0211】
また上述せる本発明記録再生装置によれば、主記録媒体からの再生時においては、主記録媒体よりもアクセス速度の速い補助記録媒体からの読み出し出力を見かけ上主記録媒体から再生されて直接出力されたものとすると共に、上記主記録媒体に対する映像及び音声信号の記録時においては、上記補助記録媒体からの読み出し出力を見かけ上入力される映像及び音声信号を直接上記主記録媒体に記録することにより、機器内においてのみ実際に補助記録媒体からの読み出し出力が用いられた処理が行われ、これによって、使用者に対して操作性と使用環境を今までと同様に提供でき、より作業効率を図ることができるという効果がある。
【0212】
また上述せる本発明記録再生装置によれば、記録すべき入力映像及び音声信号を上記主記録媒体の編集点から記録する場合は、上記記録すべき入力映像及び音声信号に記録処理手段により記録のための信号処理を施した後に制御手段の制御の元に補助記録媒体制御手段が記録処理手段により記録のための信号処理を施した上記映像及び音声信号を一旦上記主記録媒体よりもアクセス速度の速い補助記録媒体に記録し、上記主記録媒体の位置が上記主記録媒体上における編集点となったときに、上記タイミング発生手段からの上記タイミング信号に基いて、上記補助記録媒体から上記記録すべき入力映像及び音声信号を上記補助記録媒体制御手段が読み出し、上記主記録媒体に記録することにより、主記録媒体の位置が編集点となったときには、タイミング発生手段に基いて補助記録媒体制御手段により補助記録媒体から映像及び音声信号が読み出され、読み出された映像及び音声信号が主記録媒体上の編集点から順次記録され、これによって、装置の小型化、軽量化、低コスト化を図ることができると共に、主記録媒体の記録再生のための系の精度とアクセス速度を高め、編集効率を向上させることができるという効果がある。
【0213】
また上述せる本発明によれば、上記記録再生装置において、上記タイミング発生手段においては、位置情報抽出手段により、記録再生手段で再生された再生信号から位置情報を抽出し、時間計測手段により、上記位置情報抽出手段により上記位置情報が抽出された時点から時間を計測し、上記位置情報が記録されているセクタと、次の映像及び音声信号記録用のセクタとの間を再生するために費やされる再生時間情報と、上記補助記録媒体から映像及び音声信号が読み出されてから実際に上記主記録媒体に記録され始めるまでに費やされる信号伝達時間情報を保持手段に保持し、上記再生時間情報と上記信号伝達時間情報とに基いて上記制御手段が上記補助記録媒体制御手段に対する制御タイミング時間を演算手段で得、上記演算手段からの制御タイミング時間情報と、タイミング発生手段が上記時間計測手段からの計測時間情報とを比較し、これらが一致した場合に上記制御手段に対して補助記録媒体を制御するための基準となるタイミング信号を供給することにより、演算手段が得た制御タイミング時間情報と計測手段が得た補助記録媒体から映像及び音声信号が読み出されてから実際に主記録媒体に記録され始めるまでに費やされる計測時間情報との一致がタイミング発生手段によって検出されると、このタイミング発生手段からタイミング信号が出力され、このタイミング信号によって補助記録媒体が映像及び音声信号が読み出され、これによって、編集精度を向上させることができるという効果がある。
【0214】
また上述せる本発明によれば、第1の装置で再生して得られる映像及び音声信号を第1の装置の上記補助記録媒体制御手段により主記録媒体よりもアクセス速度の速い補助記録媒体に一旦記録した後に、記録した映像及び音声信号を読み出し、この読み出した映像及び音声信号をモニタ用の再生映像及び音声信号として上記再生処理手段を介して出力し、上記モニタ用の再生映像及び音声信号を出力している間に、上記第2の装置の主記録媒体に記録すべき編集点の指定があった場合に、この指定された映像及び音声信号の上記補助記録媒体上のアドレスデータを上記制御手段により保持し、上記第2の装置の主記録媒体を上記記録再生手段により再生し、この主記録媒体を再生して得られる上記主記録媒体上の位置情報に基いて、上記第1の装置の補助記録媒体上の編集点から上記指定された映像及び音声信号を読み出すタイミングを上記第1の装置のタイミング発生手段で得、上記第2の装置の主記録媒体の位置が上記主記録媒体上における編集点となったときに、上記第1の装置の制御手段が上記第1の装置のタイミング発生手段からのタイミング信号に基いて、上記第1の装置において指定された映像及び音声信号以降の映像及び音声信号を上記第1の装置の補助記録媒体から読み出し、この読み出した映像及び音声信号を第1の装置の再生処理手段により再生のための信号処理を施した後に上記第2の装置に対して記録用として出力し、上記第2の装置の主記録媒体に第2の装置の記録再生手段により、編集点から記録することにより、第1の装置で再生され、補助記録媒体に記録された映像及び音声信号を再生している間に編集点の指定があると、そのときの補助記録媒体のアドレスデータが保持され、第2の装置を再生モードにし、その再生信号から得られる位置情報が記録媒体上における編集点となったときに、上記補助記録媒体から映像及び音声信号が読み出され、読み出された映像及び音声信号が編集処理が施された後に第2の装置の記録媒体上に編集点から順次記録され、これによって、装置の小型化、軽量化、低コスト化を図ることができると共に、主記録媒体の記録再生のための系の精度とアクセス速度を高め、編集効率を向上させることができるという効果がある。
【0215】
また上述せる本発明によれば、上記記録再生装置において、上記主記録媒体に記録されている映像及び音声信号を通常の再生速度の1/N倍の再生速度で再生する場合は、上記主記録媒体から通常の再生速度で再生して得られた映像及び音声信号を上記補助記録媒体制御手段により、一旦補助記録媒体に記録し、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を上記補助記録媒体制御手段により読み出す際に、少なくとも元のフレームの映像及び音声信号をN回出力することにより、補助記録媒体から1フレームにつきN回ずつ読み出された映像及び音声信号は、同じ映像及び音声信号がN回ずつ出力されるので、視覚的及び聴覚的には低速再生と等価な表示状態を形成し、これによって、装置の小型化、軽量化、低コスト化を図りつつ、1/N倍速再生時において、ノイズのない良好な映像を得ることができるという効果がある。
【0216】
また上述せる本発明によれば、上記各発明において、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出し、少なくとも元のフレームの映像信号をN回出力する場合に、前半のフレームは第1のフィールドの映像信号に基いて補間し、中心のフレームは元のフレームの映像信号を用い、後半のフレームは第2のフィールドの映像信号に基いて補間することにより、N回分のフレームの時間軸上の構成が、前半は第1フィールドの映像信号に基いて補間されたフレーム、次は元のフレームの映像信号、後半は第2フィールドの映像信号に基いて補間されたフレームといった変化のより少ない構成となり、視覚的には、変化の少ないいわゆる滑らかな表示状態を形成し、これによって、より精度の高い映像を得ることができるという効果がある。
【0217】
また上述せる本発明によれば、上記各発明において、上記補助記録媒体に上記主記録媒体から再生して得られた映像及び音声信号を記録し、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出し、1/N倍速再生を行う場合に、上記補助記録媒体制御手段は、単位期間のM倍の長さを有する期間に上記補助記録媒体に所定量のM個の映像及び音声信号を記録し、上記M個の映像及び音声信号の記録の後に上記補助記録媒体から上記期間に記録された上記M個の映像及び音声信号を上記単位期間のM×N倍の期間内で順次読み出すことにより、単位期間のM倍の長さを有する期間に補助記録媒体に記録された所定量のM個の映像及び音声信号が、N回ずつ単位期間のM×N倍の期間内において順次読み出され、補助記録媒体から1フレームにつきN回ずつ読み出された映像及び音声信号は、同じ映像及び音声信号がN回ずつ出力されるので、視覚的及び聴覚的には低速再生と等価な表示状態を形成し、これによって、装置の小型化、軽量化、低コスト化を図りつつ、1/N倍速再生時において、ノイズのない良好な映像を得ることができるという効果がある。
【0218】
また上述せる本発明によれば、上記各発明において、上記補助記録媒体に上記主記録媒体から再生して得られた映像及び音声信号を記録し、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出し、1/N倍速再生を行うため、単位期間のM倍の長さを有する期間に上記補助記録媒体に所定量のM個の映像及び音声信号を記録し、上記M個の映像及び音声信号の記録の後に上記M個の映像及び音声信号を上記単位期間のM×N倍の期間内で順次読み出し、少なくとも上記記録再生手段により所定量のM個の映像及び音声信号の再生が終了した時点において、上記制御手段の制御により、上記記録再生手段が主記録媒体の再生を、再生停止、または再生一時停止状態とし、次に映像及び音声信号を書き込むときには、上記制御手段の制御により、上記主記録媒体を上記記録再生手段で再生して実際に映像及び音声信号が得られるまでの時間分だけ手前の時点に上記記録再生手段が上記主記録媒体を再生することにより、単位期間のM倍の長さを有する期間に補助記録媒体に記録された所定量のM個の映像及び音声信号が、N回ずつ単位期間のM×N倍の期間内において順次読み出され、補助記録媒体から1フレームにつきN回ずつ読み出された映像及び音声信号は、同じ映像及び音声信号がN回ずつ出力されるので、視覚的及び聴覚的には低速再生と等価な表示状態を形成すると共に、次の処理の準備が行われ、これによって、装置の小型化、軽量化、低コスト化を図りつつ、1/N倍速再生においてノイズのない良好な映像を得ることができると共に、作業の効率化を図ることができるという効果がある。
【0219】
また上述せる本発明によれば、上記各発明において、上記主記録媒体に記録されている映像及び音声信号を通常の再生速度のN倍の再生速度で再生する場合は、上記主記録媒体から通常の再生速度で再生して得られた映像及び音声信号を上記補助記録媒体制御手段により一旦補助記録媒体に記録し、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出す際に、少なくともNフレーム分毎に映像及び音声信号を出力することにより、補助記録媒体からNフレーム分毎に間欠的に読み出された映像及び音声信号は、異なる映像及び音声信号が出力されるので、視覚的及び聴覚的には高速再生と等価な表示状態を形成し、これによって、装置の小型化、軽量化、低コスト化を図りつつ、高速再生時においてもノイズのない良好な映像を得ることができるという効果がある。
【0220】
また上述せる本発明によれば、上記各発明において、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出す際に、少なくともNフレーム内の映像及び音声信号をフィールド単位で均等に2フレーム分以上Nフレーム分毎に出力することにより、補助記録媒体からNフレーム分毎に均等に2フレーム分以上フィールド単位で読み出された映像及び音声信号は、異なるフレームの映像及び音声信号が出力されるので、視覚的及び聴覚的には高速再生と等価、かつ、滑らかな表示状態を形成し、これによって、装置の小型化、軽量化、低コスト化を図りつつ、精度の高い良好な映像を得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明記録再生方法及びその装置の一実施例を示すディジタルVTRの構成例を示す構成図である。
【図2】図1に示したディジタルVTRの入出力回路8の内部構成例を示す構成図である。
【図3】図1に示したディジタルVTRのトラック情報検出回路16の内部構成例を示す構成図である。
【図4】本発明記録再生方法及びその装置の一実施例の説明に供するテープフォーマットの一例を示す説明図である。
【図5】図3に示したトラック情報検出回路16の動作を中心とした動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明記録再生方法及びその装置の一実施例の説明に供する入力映像及び音声信号を磁気テープ上の編集点IPから記録する場合の動作を説明するための説明図である。
【図7】本発明記録再生方法及びその装置の一実施例の説明に供する通常の再生時の動作を説明するための説明図である。
【図8】本発明記録再生方法及びその装置の一実施例の説明に供する1/5倍速再生時の動作を説明するための説明図である。
【図9】本発明記録再生方法及びその装置の一実施例の説明に供する9倍速再生時の動作を説明するための説明図である。
【図10】図9を参照して説明した9倍速再生時の映像及び音声データの出力時の動作を説明するための説明図である。
【図11】本発明記録再生方法及びその装置の一実施例の説明に供する磁気テープ上の編集点を決定する場合の動作を説明するための説明図である。
【図12】従来の編集システムの一例を示す構成図である。
【符号の説明】
2、6 A−Dコンバータ
3、24 フレームメモリ
4 圧縮符号化回路
7 エラー訂正コード付加回路
8 入出力回路
8d メモリ
8c、8f スイッチ
9 チャンネルコーディング回路
11 テープトランスポート
13 同期検出/データ抽出回路
14 チャンネルデコーディング回路
16 トラック情報検出回路
16b トラック情報抜き取り回路
16c 演算回路
16d ROM
16e タイマ
16f タイミング発生回路
17 システムコントローラ
19 メモリコントローラ
20 ユーザーインターフェース
21 クロック発生回路
22 エラー訂正回路
23 圧縮符号化回路

Claims (27)

  1. 記録すべき入力映像及び音声信号に記録のための信号処理を施し、この記録のための信号処理を施した入力映像及び音声信号を主記録媒体に記録するようにした装置で使用する記録再生方法であって、
    上記記録すべき入力映像及び音声信号を上記主記録媒体の編集点から記録する場合は、
    上記記録すべき入力映像及び音声信号に記録のための信号処理を施した後に一旦上記主記録媒体よりもアクセス速度の速い補助記録媒体に記録し、
    上記主記録媒体を再生し、この主記録媒体を再生して得られる上記主記録媒体上の位置情報に基いて、上記補助記録媒体から上記補助記録媒体上の編集点から上記記録すべき入力映像及び音声信号を読み出すタイミングを得、
    上記主記録媒体の位置が上記主記録媒体上における編集点となったときに、上記タイミングに基いて、上記補助記録媒体から上記記録すべき入力映像及び音声信号を読み出し、上記主記録媒体に記録するものであり、
    上記主記録媒体に記録されている映像及び音声信号を通常の再生速度の1/N倍の再生速度で再生する場合は、
    上記主記録媒体から通常の再生速度で再生して得られた映像及び音声信号を一旦上記主記録媒体よりもアクセス速度の速い補助記録媒体に記録し、
    上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出す際に、少なくとも元のフレームの映像及び音声信号をN回出力する記録再生方法。
  2. 上記補助記録媒体に上記入力映像及び音声信号を記録する際には、上記入力映像信号から得られる同期信号を基準として制御する請求項1記載の記録再生方法。
  3. 上記主記録媒体に映像及び音声信号を記録する際、並びに上記主記録媒体から映像及び音声信号を再生する際は、内部基準クロック信号を用いる請求項1記載の記録再生方法。
  4. 記録すべき入力映像及び音声信号に記録のための信号処理を施し、この記録のための信号処理を施した入力映像及び音声信号を主記録媒体に記録するようにした第1の装置及び第2の装置間で使用する記録再生方法であって、
    上記第1の装置で再生して得られる映像及び音声信号を上記第2の装置の主記録媒体の編集点から記録する場合は、
    上記第1の装置で再生して得られる映像及び音声信号を第1の装置の上記主記録媒体よりもアクセス速度の速い補助記録媒体に一旦記録した後に記録した映像及び音声信号を読み出し、この読み出した映像及び音声信号をモニタ用の再生映像及び音声信号として出力し、
    上記モニタ用の再生映像及び音声信号を出力している間に、上記第2の装置の主記録媒体に記録すべき編集点の指定があった場合に、この指定された映像及び音声信号の上記補助記録媒体上のアドレスデータを保持し、
    上記第2の装置の主記録媒体を再生し、この主記録媒体を再生して得られる上記主記録媒体上の位置情報に基いて、上記第1の装置の補助記録媒体から上記補助記録媒体上の編集点から上記指定された映像及び音声信号を読み出すタイミングを得、
    上記第2の装置の主記録媒体の位置が上記主記録媒体上における編集点となったときに、上記タイミングに基いて、上記第1の装置において指定された映像及び音声信号以降の映像及び音声信号を上記第1の装置の補助記録媒体から読み出し、この読み出した映像及び音声信号に再生のための信号処理を施した後に上記第2の装置に対して記録用として出力し、
    上記第2の装置の主記録媒体に編集点から記録するものであり、
    上記第1の装置の主記録媒体に記録されている映像及び音声信号を通常の再生速度の1/N倍の再生速度で再生する場合は、
    上記第1の装置の主記録媒体から通常の再生速度で再生して得られた映像及び音声信号を一旦上記第1の装置の主記録媒体よりもアクセス速度の速い補助記録媒体に記録し、
    上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出す際に、少なくとも元のフレームの映 像及び音声信号をN回出力する記録再生方法。
  5. 上記第1の装置の補助記録媒体に上記映像及び音声信号を記録する際には、上記第1の装置の主記録媒体を再生して得られる同期信号を基準として制御する請求項4記載の記録再生方法。
  6. 上記第2の装置の主記録媒体に映像及び音声信号を記録する際、並びに上記第1の主記録媒体から映像及び音声信号を再生する際は、各装置の内部基準クロック信号を用いる請求項4記載の記録再生方法。
  7. 上記補助記録媒体に上記映像及び音声信号を記録する際には、上記主記録媒体を再生して得られる同期信号を基準として制御し、上記主記録媒体から映像及び音声信号を再生する際は、内部基準クロック信号を用いる請求項1又は4記載の記録再生方法。
  8. 上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出し、少なくとも元のフレームの映像信号をN回出力する場合に、前半のフレームは第1のフィールドの映像信号に基いて補間し、中心のフレームは元のフレームの映像信号を用い、後半のフレームは第2のフィールドの映像信号に基いて補間する請求項1又は4記載の記録再生方法。
  9. 上記補助記録媒体に上記主記録媒体から再生して得られた映像及び音声信号を記録し、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出し、1/N倍速再生を行う場合に、
    単位期間のM倍の長さを有する期間において上記補助記録媒体に所定量のM個の映像及び音声信号を記録し、
    上記M個の映像及び音声信号の記録の後に上記補助記録媒体から上記最初の期間に記録されたM個の映像及び音声信号を上記単位期間のM×N倍の期間内で順次読み出す請求項1又は4記載の記録再生方法。
  10. 上記補助記録媒体に上記主記録媒体から再生して得られた映像及び音声信号を記録し、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出し、1/N倍速再生を行うため、単位期間のM倍の長さを有する期間に上記補助記録媒体に所定量のM個の映像及び音声信号を記録し、
    上記M個の映像及び音声信号の記録の後に上記補助記録媒体から上記最初の期間に記録されたM個の映像及び音声信号を上記単位期間のM×N倍の期間内で順次読み出し、
    少なくとも、上記主記録媒体からの所定量のM個の映像及び音声信号の再生が終了した時点において、上記主記録媒体の再生を、再生停止、または再生一時停止状態とし、次に所定量の映像及び音声信号を順次書き込むときには、上記主記録媒体を再生して実際に映像及び音声信号が得られるまでの時間分だけ手前の時点に上記主記録媒体を再生する請求項1又は4記載の記録再生方法。
  11. 上記主記録媒体又は上記第1の装置の主記録媒体に記録されている映像及び音声信号を通常の再生速度のN倍の再生速度で再生する場合は、
    上記主記録媒体から通常の再生速度で再生して得られた映像及び音声信号を一旦上記主記録媒体よりもアクセス速度の速い補助記録媒体に記録し、
    上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出す際に、少なくともNフレーム分毎に映像及び音声信号を出力する1又は4記録再生方法。
  12. 上記補助記録媒体に記録されている上記映像及び音声信号の再生制御は内部基準信号を用い、補助記録媒体の制御は上記主記録媒体を再生して得られる同期信号を基準信号として用いる請求項11記載の記録再生方法。
  13. 上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出す際に、少なくともNフレーム内の映像及び音声信号をフィールド単位で均等に2フレーム分以上Nフレーム分毎に出力する請求項11記載の記録再生方法。
  14. 記録すべき映像及び音声信号に対して記録用の処理を施す記録処理手段と、
    上記記録処理手段からの映像及び音声信号を主記録媒体に記録すると共に、上記主記録媒体から映像及び音声信号を再生する記録再生手段と、
    上記記録処理手段からの映像及び音声信号、並びに上記記録再生手段により再生された映像及び音声信号を一時的に記録する上記主記録媒体よりもアクセス速度の速い補助記録媒体と、
    上記記録再生手段により再生された映像及び音声信号、並びに上記記録処理手段からの映像及び音声信号に対して再生用の処理を施す再生系と、
    記録時のモード、再生時のモードに基いて、上記記録再生手段を連続的、間欠的または停止させた状態で上記補助記録媒体に対する制御を行い、上記主記録媒体からの再生時においては、上記補助記録媒体からの読み出し出力を見かけ上上記主記録媒体から再生されて直接出力されたものとすると共に、上記主記録媒体に対する映像及び音声信号の記録時においては、上記補助記録媒体からの読み出し出力を見かけ上入力される映像及び音声信号を直接上記主記録媒体に記録するものであり、
    上記主記録媒体に記録されている映像及び音声信号を通常の再生速度の1/N倍の再生速度で再生する場合は、
    上記主記録媒体から通常の再生速度で再生して得られた映像及び音声信号を上記補助記録媒体制御手段により、一旦補助記録媒体に記録し、
    上記補助記録媒体から映像及び音声信号を上記補助記録媒体制御手段により読み出す際に、少なくとも元のフレームの映像及び音声信号をN回出力する記録再生装置。
  15. 記録すべき映像及び音声信号に対して記録用の処理を施す記録処理手段と、
    上記記録処理手段からの映像及び音声信号を主記録媒体に記録すると共に、上記主記録媒体から映像及び音声信号を再生する記録再生手段と、
    上記記録処理手段からの映像及び音声信号、並びに上記記録再生手段により再生された映像及び音声信号を一時的に記録する上記主記録媒体よりもアクセス速度の速い補助記録媒体と、
    上記記録再生手段により再生された映像及び音声信号、並びに上記記録処理手段からの映像及び音声信号に対して再生用の処理を施す再生系と、
    上記補助記録媒体に対し映像及び音声信号の書き込みまたは読み出し制御を行う補助記録媒体制御手段と、
    記録時のモード、再生時のモードに基いて、上記記録再生手段を連続的、間欠的または停止させるよう制御すると共に、上記補助記録媒体制御手段に対するタイミング制御を行う制御手段とを有し、
    上記制御手段の制御により、上記主記録媒体からの再生時においては、上記補助記録媒体からの読み出し出力を見かけ上上記主記録媒体から再生されて直接出力されたものとすると共に、上記主記録媒体に対する映像及び音声信号の記録時においては、上記補助記録媒体からの読み出し出力を見かけ上入力される映像及び音声信号を直接上記主記録媒体に記録するものであり、
    上記主記録媒体に記録されている映像及び音声信号を通常の再生速度の1/N倍の再生速度で再生する場合は、
    上記主記録媒体から通常の再生速度で再生して得られた映像及び音声信号を上記補助記録媒体制御手段により、一旦補助記録媒体に記録し、
    上記補助記録媒体から映像及び音声信号を上記補助記録媒体制御手段により読み出す際に、少なくとも元のフレームの映像及び音声信号をN回出力する記録再生装置。
  16. 記録すべき映像及び音声信号に対して記録用の処理を施す記録処理手段と、
    上記記録処理手段からの映像及び音声信号を主記録媒体に記録すると共に、上記主記録媒体から映像及び音声信号を再生する記録再生手段と、
    上記記録処理手段からの映像及び音声信号、並びに上記記録再生手段により再生された映像及び音声信号を一時的に記録する上記主記録媒体よりもアクセス速度の速い補助記録媒体と、
    上記記録再生手段により再生された映像及び音声信号、並びに上記記録処理手段からの映像及び音声信号に対して再生用の処理を施す再生系と、
    上記補助記録媒体に対し映像及び音声信号の書き込みまたは読み出し制御を行う補助記録媒体制御手段と、
    記録時のモード、再生時のモードに基いて、上記記録再生手段を連続的、間欠的または停止させるよう制御すると共に、上記補助記録媒体制御手段に対するタイミング制御を行う制御手段と、
    上記記録再生手段により上記主記録媒体を再生し、上記主記録媒体を再生して得られる上記主記録媒体上の位置情報に基いて、上記補助記録媒体から上記補助記録媒体上の編集点から上記記録すべき入力映像及び音声信号を読み出すタイミング信号を得るタイミング発生手段とを設け、
    記録すべき入力映像及び音声信号を上記主記録媒体の編集点から記録する場合は、
    上記記録すべき入力映像及び音声信号に上記記録処理手段により記録のための信号処理を施した後に上記制御手段の制御の元に上記補助記録媒体制御手段が上記記録処理手段により記録のための信号処理を施した上記映像及び音声信号を一旦上記補助記録媒体に記録し、
    上記主記録媒体の位置が上記主記録媒体上における編集点となったときに、上記タイミング発生手段からの上記タイミング信号に基いて、上記補助記録媒体から上記記録すべき入力映像及び音声信号を上記補助記録媒体制御手段が読み出し、上記主記録媒体に記録するものであり、
    上記主記録媒体に記録されている映像及び音声信号を通常の再生速度の1/N倍の再生速度で再生する場合は、
    上記主記録媒体から通常の再生速度で再生して得られた映像及び音声信号を上記補助記録媒体制御手段により、一旦補助記録媒体に記録し、
    上記補助記録媒体から映像及び音声信号を上記補助記録媒体制御手段により読み出す際に、少なくとも元のフレームの映像及び音声信号をN回出力する記録再生装置。
  17. 上記主記録媒体上の位置情報は、
    上記主記録媒体上に記録時、或いはフォーマット時に形成される基準セクタである請求項16記載の記録再生装置。
  18. 上記タイミング発生手段は、
    上記記録再生手段で再生された再生信号から上記位置情報を抽出する位置情報抽出手段と、
    上記位置情報抽出手段により上記位置情報が抽出された時点から時間を計測する時間計測手段と、
    上記位置情報が記録されているセクタと、次の映像及び音声信号記録用のセクタとの間を再生するために費やされる再生時間情報と、上記補助記録媒体から映像及び音声信号が読み出されてから実際に上記主記録媒体に記録され始めるまでに費やされる信号伝達時間情報を保持する保持手段と、
    上記再生時間情報と上記信号伝達時間情報とに基いて上記制御手段が上記補助記録媒体制御手段に対する制御タイミング時間を得る演算手段と、
    上記演算手段からの制御タイミング時間情報と、上記時間計測手段からの計測時間情報とを比較し、これらが一致した場合に上記制御手段に対して情報補助記録媒体を制御するための基準となるタイミング信号を供給するタイミング発生手段とで構成した請求項16記載の記録再生装置。
  19. 上記補助記録媒体に上記入力映像及び音声信号を記録する際には、上記入力映像信号から得られる同期信号を基準として制御し、
    上記主記録媒体に映像及び音声信号を記録する際、並びに上記主記録媒体から映像及び音声信号を再生する際は、内部基準クロック信号を用いる請求項16記載の記録再生装置。
  20. 上記記録再生装置を少なくとも2台用意し、一方の記録再生装置(以下第1の装置とする)を再生側、他方の記録再生装置(以下第2の装置とする)を記録側とし、上記第1の装置で再生して得られる映像及び音声信号を上記第2の装置の主記録媒体の編集点から記録する場合は、
    上記第1の装置で再生して得られる映像及び音声信号を第1の装置の上記補助記録媒体制御手段により上記補助記録媒体に一旦記録した後に、記録した映像及び音声信号を読み出し、この読み出した映像及び音声信号をモニタ用の再生映像及び音声信号として上記再生処理手段を介して出力し、
    上記モニタ用の再生映像及び音声信号を出力している間に、上記第2の装置の主記録媒体に記録すべき編集点の指定があった場合に、この指定された映像及び音声信号の上記補助記録媒体上のアドレスデータを上記制御手段により保持し、
    上記第2の装置の主記録媒体を上記記録再生手段により再生し、この主記録媒体を再生して得られる上記主記録媒体上の位置情報に基いて、上記第1の装置の補助記録媒体上の編集点から上記指定された映像及び音声信号を読み出すタイミングを上記第1の装置のタイミング発生手段で得、
    上記第2の装置の主記録媒体の位置が上記主記録媒体上における編集点となったときに、上記第1の装置の制御手段が上記第1の装置のタイミング発生手段からのタイミング信号に基いて、上記第1の装置において指定された映像及び音声信号以降の映像及び音声信号を上記第1の装置の補助記録媒体から読み出し、この読み出した映像及び音声信号を第1の装置の再生処理手段により再生のための信号処理を施した後に上記第2の装置に対して記録用として出力し、
    上記第2の装置の主記録媒体に第2の装置の記録再生手段により、編集点から記録する請求項16記載の記録再生装置。
  21. 上記第1の装置の補助記録媒体に上記映像及び音声信号を記録する際には、上記第1の装置の主記録媒体を再生して得られる同期信号を基準として制御する請求項20記載の記録再生装置。
  22. 上記第2の装置の主記録媒体に映像及び音声信号を記録する際、並びに上記第1の主記録媒体から映像及び音声信号を再生する際は、各装置の内部基準クロック信号を用いる請求項20記載の記録再生装置。
  23. 上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出し、少なくとも元のフレームの映像信号をN回出力する場合に、
    前半のフレームは第1のフィールドの映像信号に基いて補間し、中心のフレームは元のフレームの映像信号を用い、後半のフレームは第2のフィールドの映像信号に基いて補間する請求項14,15又は16記載の記録再生装置。
  24. 上記補助記録媒体に上記主記録媒体から再生して得られた映像及び音声信号を記録し、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出し、1/N倍速再生を行う場合に、
    上記補助記録媒体制御手段は、単位期間のM倍の長さを有する最初の期間に上記補助記録媒体に所定量のM個の映像及び音声信号を記録し、
    上記M個の映像及び音声信号の記録の後に上記補助記録媒体から上記最初の期間に記録されたM個の映像及び音声信号を読み出す場合は、上記M個の映像及び音声信号を上記単位期間のM×N倍の期間内で順次読み出し、
    上記M個の映像及び音声信号の記録の後に上記補助記録媒体に対して書き込みを行う場合は、次の所定量のK個の映像及び音声信号を単位期間のK倍の長さを有する期間内で順次書き込む請求項14,15又は16記載の記録再生装置。
  25. 上記補助記録媒体に上記主記録媒体から再生して得られた映像及び音声信号を記録し、上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出し、1/N倍速再生を行うため、単位期間のM倍の長さを有する期間に上記補助記録媒体に所定量のM個の映像及び音声信号を記録し、
    上記M個の映像及び音声信号の記録の後に上記補助記録媒体から上記最初の期間に記録されたM個の映像及び音声信号を上記単位期間のM×N倍の期間内で順次読み出し、
    少なくとも上記記録再生手段により上記M個の映像及び音声信号の再生が終了した時点において、上記制御手段の制御により、上記記録再生手段が上記主記録媒体の再生を、再生停止、または再生一時停止状態とし、次に映像及び音声信号を順次書き込むときには、上記制御手段の制御により、上記主記録媒体を上記記録再生手段で再生して実際に映像及び音声信号が得られるまでの時間分だけ手前の時点に上記記録再生手段が上記主記録媒体を再生する請求項14,15又は16記載の記録再生装置。
  26. 上記主記録媒体に記録されている映像及び音声信号を通常の再生速度のN倍の再生速度で再生する場合は、
    上記主記録媒体から通常の再生速度で再生して得られた映像及び音声信号を上記補助記録媒体制御手段により一旦補助記録媒体に記録し、
    上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出す際に、少なくともNフレーム分毎に映像及び音声信号を出力する請求項16記載の記録再生装置。
  27. 上記補助記録媒体から映像及び音声信号を読み出す際に、少なくともNフレーム内の映像及び音声信号をフィールド単位で均等に2フレーム分以上Nフレーム分毎に出力する請求項26記載の記録再生装置。
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