JP3685048B2 - テーブルの脚装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、テーブルの脚装置に係わり、更に詳しくは天板の四隅部を脚柱で支持してなるテーブルの脚装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、天板の四隅部を脚柱で支持してなるテーブルは各種提供されている。これらのテーブルは単体で用いる外に、複数のテーブルを隣接して互いの天板をつき合わせ状態で設置して使用することも多い。
【0003】
従来のテーブルは、天板の四隅部に脚柱を固定的に取付けているので、複数のテーブルを隣接して設置すると、各テーブルの脚柱が接近した位置に2本又は4本まとめて存在するようになる。この状態は非常に外観性を損なうばかりでなく、複数のテーブルを一体物として使用する場合には余分な脚柱が存在することになる。
【0004】
また、隣接するテーブルの天板間にパネルを設置したり、電話台やペントレー、棚板等のオプションを装着する場合には、天板等に特殊な加工を施したり、専用のアタッチメントを必要としていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、天板の四隅部を脚柱で支持してなるテーブルを複数隣接して設置する場合に、余分な脚柱を不要となして外観性においてスッキリとしたものにすることができるとともに、コストの低減化を図ることができ、更に脚柱を利用してパネル等のオプションを装着することができるようにしたテーブルの脚装置を提供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の課題解決のために、天板の四隅部を脚柱で支持してなるテーブルの脚装置であって、複数のテーブルを隣接して配置した際に、隣接する天板の隅部に跨って脚柱を取付けて該脚柱を隣接する複数のテーブルで共用すべく、前記脚柱の上端の少なくとも4箇所に対称に天板への取付部を設けるとともに、中心部にパネル等のオプションの支持部を設け、前記天板の少なくとも隣接する二つの隅部に四分の一円の切欠部を形成し、該切欠部から少なくとも1本の前記脚柱の支持部を露出し、該支持部にパネル等のオプションの支柱を挿入して支持してなるテーブルの脚装置を構成した。
【0007】
更に、隣接する2枚又は4枚の前記天板の切欠部で形成される開口に、前記脚柱の支持部を露出させ、この複数の支持部を利用して天板の突き合わせ部に沿ってパネルを装着してなることが好ましい。
【0008】
そして、オプションを支持する前記支柱の基部に前記切欠部の形状に合わせた補填部を形成してなることがより好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を添付図面に基づき更に詳細に説明する。図1〜図5は本発明に係る脚装置の基本構造と該脚装置を採用したテーブルを示し、図6〜図9は脚装置の具体的構造を示し、図中符号Aはテーブル、1は天板、2は脚柱、3は取付部、4は支持部、5は切欠部をそれぞれ示している。
【0010】
本発明に係るテーブルの脚装置は、天板1の四隅部を脚柱2,…で支持するものであり、複数のテーブルA,…を隣接して配置した際に、隣接する天板1,…の隅部に跨って脚柱2を取付けて該脚柱2を隣接する複数のテーブルA,…で共用すべく、前記脚柱2の上端の少なくとも4箇所に対称に天板への取付部3,…を設けるとともに、中心部にパネル等のオプションの支持部4を設けたものである。
【0011】
ここで、前記天板1は、その少なくとも隣接する二つの隅部に四分の一円の切欠部5,…を形成し、該切欠部5から前記脚柱2の支持部4を露出可能としている。更に、前記天板1の隅部の内方に前記脚柱2を取付けた状態で、該脚柱2が前記切欠部5に露出しないように取付けることができるように構成している。尚、前記切欠部5を設ける代わりに、天板1の四隅部にR部を形成し、前記支持部4を露出させることも可能である。
【0012】
図1及び図2は、4台のテーブルA,…を前後左右に対外の天板1,1同士を突き合い状態で近接して設置した配置例を示し、本発明の特徴を最も端的に表している。つまり、周囲において隣接する2枚の天板1,1の隅部に跨って1本の脚柱2を取付け、また中央部において隣接する4枚の天板1,…の隅部に跨って1本の脚柱2を取付けるのである。従来は、4×4の16本の脚柱2が必要であったのが、本発明では9本の脚柱2で済むのである。
【0013】
本実施形態の脚柱2は、円柱状の柱部6の上端に該柱部6の直径より大きなフランジ部7を設けたものであり、前記取付部3,…はフランジ部7の回転対称位置に即ち中心角が90度毎に4箇所に設けている。本実施形態の取付部3は、フランジ部7に設けた孔である。また、前記フランジ部7又は柱部6の中心に、前記支持部4としての孔を設けているが、該支持部4は突起でも良いが、その場合には天板1の下面に突起を逃がすための孔を別途設ける必要がある。
【0014】
そして、前記脚柱2の取付部3,…に応じて前記天板1の四隅部の下面には、オニメナットを埋設するなどによって螺孔8,…を形成している。この螺孔8,…の位置は、前記天板1の隅部の内方に前記脚柱2を取付けた状態で、該脚柱2が前記切欠部5に露出しないように取付けることができる位置である。そのため、前記脚柱2の取付部3としての孔は、長孔とすることが現実的である。ここで、前記天板1の四隅部にそれぞれ形成した4つの螺孔8,…は、該天板1の側縁に平行に設け、天板1の側縁と再近接の螺孔8との間隔は、螺孔8,8同士の間隔の二分の一に設定している。そして、前記取付部3に下方から挿通した図示しないネジを螺孔8に螺合して取付けるのである。勿論、螺孔8の代わりに前記天板1に貫通孔を形成し、前記取付部3を螺孔として上方からネジ止めすることも原理的には可能である。
【0015】
図1は、全ての脚柱2,…の支持部4が天板1,…の切欠部5から上面に露出するように天板1に対して脚柱2を取付けた態様であり、また図2及び図3は、単独で用いる全体の四隅部の脚柱2は天板1から側方へ突出しないように取付け、周囲部において隣接した天板1,1に跨って設ける脚柱2は半分を天板1から突出させて取付けたものである。
【0016】
そして、図1に示した脚柱2,…の天板1,…への取付状態で、図4及び図5に示すように天板1の切欠部5から露出した支持部5,…を利用して、各天板1,1間に目隠し用のパネル9を、該パネル9の両側に設けた支柱10,10を支持部5,5に挿入して支持し、隣接する天板1,1の突き合わせ接合部に沿って、また両側縁に沿ってパネル9,…を設けることが可能である。尚、図1及び図3に示した脚柱2,…の天板1,…への取付状態では、隣接する天板1,1の突き合わせ接合部に沿ってのみパネル9,…を設けることが可能である。また、オプションとして前述のパネル9以外にも電話台、証明器具、棚板等を前記脚柱2の支持部4を利用して取付けることができ、またオプションを取付けない場合には、中央部の4つの切欠部5,…で形成された円形凹所にキャップ11を嵌着しておくことができるようにしている。また、前記支柱10には、基部に前記切欠部5の形状に合わせた補填部12を形成することも可能であり、更に支柱10の直径を切欠部5の円弧に合わせて形成しても良い。
【0017】
図6及び図7は、第2実施形態の脚柱2を示している。本実施形態の脚柱2は、円形のフランジ部7の周囲であって、前記取付部3,3の中間部に前記切欠部5と同形の円弧状の凹部13,…を形成したものである。この脚柱2を用いれば、前記取付部3を螺孔8と同形状、同位置に形成した円孔としても、図6のように天板1の隅部に脚柱2が側方に突出せず且つ切欠部5に露出することなく取付けることができるとともに、隣接する2枚の天板1,1に跨って脚柱2を取付けても、また4枚の天板1,…に跨って脚柱2を取付けても、前記切欠部5に露出することなく取付けることができる。尚、図中符号14は、フランジ部7を天板1の下面に取付部3と螺孔8とを用いて取付けるためのネジを示している。
【0018】
また、図8及び図9は、前述のように柱部6から側方に突出したフランジ部7を有しない構造の脚柱2の構造と、天板1への取付構造を示している。図8に示した第3実施形態の脚柱2は、柱部6と平面視略同形の取付板15を該柱部6の上端面にネジ止め等の適宜な手段で固定するとともに、当該取付板15に前記取付部3,…と支持部4を設け、該取付部3,…に対応する柱部6の側面部に凹所16,…を形成して前記ネジ14を下方から取付部3に挿通して天板1の螺孔8に螺合できるようにしたものである。尚、前記取付板15は柱部6と一体化しても良い。
【0019】
また、図9に示した第4実施形態の脚柱2は、公知の支持ピン17と回転引付具18とを用いて天板1の下面に脚柱2を取付けるようにしたものである。前記支持ピン17は、一端部に前記螺孔8に螺合して天板1の下面に垂下させる螺軸部17Aと他端部に係止部17Bを有するものである。また、前記回転引付具18は、扁平円柱形の周囲面の一部に開口溝18Aを形成するとともに、該開口溝18Aの内部に偏心した図示しない傾斜部を形成し、軸方向の端面にドライバーの嵌合部18Bを形成したものである。また、前記脚柱2は、略同一断面形状の円柱状であり、上端面に前記取付部3,…としての孔を形成するとともに、該孔の奥部に連通し且つ側方へ開放した円形穴19を形成している。
【0020】
そして、前記天板1の下面に垂下した前記支持ピン17,…を脚柱2の取付部3,…に同時に挿入し、天板1の下面に脚柱2の上端面を当接した状態で、前記円形穴19に前記回転引付具18を挿入して係止部17Bを開口溝18A内に導入し、該回転引付具18の嵌合部18Bにドライバーを嵌合して一方向へ回転させて内部の傾斜部で係止部17Bをスライドさせながら回転引付具18内に引き込み、もって天板1に脚柱2を引き付けて連結するのである。
【0021】
本発明においては、前記取付部3を用いて天板1の下面に脚柱2を連結する具体的構造に対する限定は不要であり、各種の連結構造を採用することが可能である。
【0022】
【発明の効果】
以上にしてなる請求項1に係る発明のテーブルの脚装置は、天板の四隅部を脚柱で支持してなるテーブルの脚装置であって、複数のテーブルを隣接して配置した際に、隣接する天板の隅部に跨って脚柱を取付けて該脚柱を隣接する複数のテーブルで共用すべく、前記脚柱の上端の少なくとも4箇所に対称に天板への取付部を設けるとともに、中心部にパネル等のオプションの支持部を設け、前記天板の少なくとも隣接する二つの隅部に四分の一円の切欠部を形成し、該切欠部から少なくとも1本の前記脚柱の支持部を露出し、該支持部にパネル等のオプションの支柱を挿入して支持してなるので、天板の四隅部を脚柱で支持してなるテーブルを複数隣接して設置する場合に、隣接する天板で脚柱を共用し、余分な脚柱を不要となして外観性においてスッキリとしたものにすることができるとともに、コストの低減化を図ることができ、また脚柱を利用してパネル等のオプションを装着することができる。
【0023】
請求項2によれば、天板等に特殊な加工を施したり、専用のアタッチメントを用いることなく、隣接するテーブルの天板間にパネルを設置したり、電話台やペントレー、棚板等のオプションを装着することができる。
【0024】
請求項3によれば、オプションを支持する支柱を、切欠部に露出した脚柱の支持部に挿入して支持すると、該支柱の基部に設けた補填部が切欠部に嵌合して埋め尽くすので外観的に好ましいのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るテーブルの脚装置を説明するための簡略底面図である。
【図2】同じく簡略底面図である。
【図3】複数のテーブルを隣接して設置した場合の簡略斜視図である。
【図4】複数のテーブルを隣接して設置し、天板間等にパネルを装着する状態を示す分解斜視図である。
【図5】同じくパネルを装着した場合の斜視図である。
【図6】天板の下面に第2実施形態の脚柱を取付けた状態の簡略底面図である。
【図7】同じく天板に脚柱を取付ける様子を示した分解斜視図である。
【図8】第3実施形態の脚柱を示す部分分解斜視図である。
【図9】第4実施形態の脚柱を示す部分分解斜視図である。
【符号の説明】
A テーブル
1 天板
2 脚柱
3 取付部
4 支持部
5 切欠部
6 柱部
7 フランジ部
8 螺孔
9 パネル
10 支柱
11 キャップ
12 補填部
13 凹部
14 ネジ
15 取付板
16 凹所
17 支持ピン
18 回転引付具
19 円形穴
Claims (3)
- 天板の四隅部を脚柱で支持してなるテーブルの脚装置であって、複数のテーブルを隣接して配置した際に、隣接する天板の隅部に跨って脚柱を取付けて該脚柱を隣接する複数のテーブルで共用すべく、前記脚柱の上端の少なくとも4箇所に対称に天板への取付部を設けるとともに、中心部にパネル等のオプションの支持部を設け、前記天板の少なくとも隣接する二つの隅部に四分の一円の切欠部を形成し、該切欠部から少なくとも1本の前記脚柱の支持部を露出し、該支持部にパネル等のオプションの支柱を挿入して支持してなることを特徴とするテーブルの脚装置。
- 隣接する2枚又は4枚の前記天板の切欠部で形成される開口に、前記脚柱の支持部を露出させ、この複数の支持部を利用して天板の突き合わせ部に沿ってパネルを装着してなる請求項1記載のテーブルの脚装置。
- オプションを支持する前記支柱の基部に前記切欠部の形状に合わせた補填部を形成してなる請求項1又は2記載のテーブルの脚装置。
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