JP3684884B2 - 車両の制動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動車両の回生協調制御やブレーキ・バイ・ワイヤによる制動力制御等に適用される車両の制動装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の制動装置としては、例えば、特開平5−176408号公報に記載のものが知られている。
【0003】
この公報には、回生制動力と液圧制動力を調整する回生協調制御時、マスタシリンダ圧センサにより検出されたセンサ値に基づいて必要制動力(トータル制動力)を算出し、回生制動力と液圧制動力との和がトータル制動力に一致するように液圧制動力を減じる電気車両の制動制御装置が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の電気車両の制動制御装置にあっては、必要制動力を推定する入力情報源として1個のマスタシリンダ圧センサからのマスタシリンダ圧情報のみを用いているものであるため、マスタシリンダ圧センサにセンサ出力値固定等の異常が発生した場合、算出される必要制動力が間違ったものとなり、特に、固定されたセンサ出力値が実際より低圧を示す場合、算出される必要制動力が低くなり、制動力不足となるという問題がある。
【0005】
また、マスタシリンダ圧センサの故障モードに対し、センサ異常の検出をする必要があるが、従来装置の場合、1個のマスタシリンダ圧センサであるのでセンサ出力値が変動したり固定しても比較基準や比較対象を持たないことにより、センサ異常を検出できない。この結果、マスタシリンダ圧情報とホイールシリンダ圧情報との比較によりセンサ異常を判定するしかなく、この場合、判定ロジックの複雑化を招くし、センサ異常の発生からセンサ異常の判定まで時間を要するという問題がある。
【0006】
本発明は上記問題に着目してなされたもので、本発明が解決しようとする課題は、必要制動力を算出する入力情報をもたらす制動操作力センサに異常が発生しても制動力不足となることなく常に高い制動力による制動性能が確保される車両の制動装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、図1のクレーム対応図に示すように、ブレーキ操作子aの操作に応じて液圧制動力を発生する液圧制動力発生手段bと、
ドライバーによる制動操作力を直接または間接的に検出する制動操作力センサcと、
制動時、前記制動操作力センサcにより検出された制動操作力に基づいて必要制動力を算出する必要制動力算出手段dと、
を備えた車両の制動装置において、
車輪fの回転に伴い電動機gが発生する電力を車載のバッテリーhに回収する回生制動力発生手段iを設け、
前記制動操作力センサcとして、第1制動操作力センサc1と第2制動操作力センサc2との2個のセンサを設け、
前記2個の制動操作力センサc1,c2からのセンサ出力値のうち高い値の方を選択するセレクトハイ手段eを設け、
前記必要制動力算出手段dを、回生制動力と液圧制動力を調整する回生協調制御時、選択された高い値の方のセンサ出力値に基づいて回生制動力と液圧制動力を合わせたトータル必要制動力を算出する手段とした。
【0009】
請求項2記載の発明は、図1のクレーム対応図に示すように、請求項1に記載の車両の制動装置において、
前記制動操作力センサcをマスタシリンダ圧センサとし、
2個のマスタシリンダ圧センサからの圧力センサ値にゲイン補正を施して相対圧力値を算出し、ゲイン補正された相対圧力値に対してオフセット補正を施して絶対圧力値である圧力計測値を求めるゲイン・オフセット補正手段jを設け、
前記セレクトハイ手段eを、前記ゲイン・オフセット補正手段jから得られた2個の圧力計測値のうち高い値の方を選択する手段とした。
【0010】
請求項3記載の発明は、図1のクレーム対応図に示すように、請求項2に記載の車両の制動装置において、
選択された圧力計測値に加重平均処理(1次のローパスフィルタ)を施すフィルタ処理手段kを設け、
前記必要制動力算出手段dを、圧力計測フィルタ値に基づいて必要制動力を算出する手段とした。
【0011】
請求項4記載の発明は、図1のクレーム対応図に示すように、請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の車両の制動装置において、
制動時、2個の制動操作力センサc1,c2からのセンサ出力値の差分値が設定値以上である状態が設定時間継続した時、制動操作力センサc1,c2が異常であると判定するセンサ異常判定手段mを設け、
制動時、センサ異常が判定されるまでの間も2個の制動操作力センサc1,c2からのセンサ出力値のうち高い値の方のセンサ出力値に基づいて必要制動力を算出して回生協調制御を続行し、センサ異常が判定されると、回生協調制御を停止し、液圧制動のみによる車輪制動に移行するフェイルセーフ手段nを設けた。
【0012】
【発明の作用および効果】
請求項1記載の発明にあっては、回生制動力と液圧制動力を調整する回生協調制御時、セレクトハイ手段eにおいて、第1制動操作力センサc1と第2制動操作力センサc2との2個のセンサからのセンサ出力値のうち高い値の方が選択され、必要制動力算出手段dにおいて、選択された高い値の方のセンサ出力値に基づいて回生制動力と液圧制動力を合わせたトータル必要制動力が算出され、トータル必要制動力が得られるように回生制動力と液圧制動力との配分比が決められ、回生制動力発生手段iと液圧制動力発生手段bが制御される。よって、必要制動力を算出する入力情報をもたらす2個の制動操作力センサc1,c2の一方に異常が発生してもセレクトハイにより制動力不足となることなく、常に高い制動力による制動性能を確保することができると共に、算出される必要制動力は、回生制動力と液圧制動力を合わせたトータル必要制動力となり、回生制動力と液圧制動力との配分比を決めることができる。
【0014】
請求項2記載の発明にあっては、ゲイン・オフセット補正手段jにおいて、2個のマスタシリンダ圧センサからの圧力センサ値にゲイン補正を施して相対圧力値が算出され、ゲイン補正された相対圧力値に対してオフセット補正を施して絶対圧力値である圧力計測値が求められ、セレクトハイ手段eにおいて、ゲイン・オフセット補正手段jから得られた2個の圧力計測値のうち高い値の方が選択される。よって、ゲイン補正によりセンサ電源電圧の変動影響が排除され、精度の高い圧力計測値(絶対圧力値)を得ることができる。
【0015】
請求項3記載の発明にあっては、フィルタ処理手段kにおいて、選択された圧力計測値に加重平均処理(1次のローパスフィルタ)が施され、必要制動力算出手段dにおいて、圧力計測フィルタ値に基づいて必要制動力が算出される。よって、選択された圧力計測値に含まれているノイズを除去することができる。
【0016】
請求項4記載の発明にあっては、制動時、センサ異常判定手段mにおいて、2個の制動操作力センサc1,c2からのセンサ出力値の差分値が設定値以上である状態が設定時間継続した時、制動操作力センサc1,c2が異常であると判定され、フェイルセーフ手段nにおいて、センサ異常の発生からセンサ異常の判定までの間も2個の制動操作力センサc1,c2からのセンサ出力値のうち高い値の方のセンサ出力値に基づいて必要制動力を算出して回生協調制御が続行され、センサ異常が判定されると、回生協調制御を停止し、液圧制動のみによる車輪制動に移行するフェイルセーフ処理が行なわれる。よって、センサ異常の発生から判定までの間は、セレクトハイにより制動力不足を防止し、センサ異常と判定されると、通常の液圧制動への復帰となり、ドライバーに制動違和感を与えることもない。
【0017】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
実施の形態1は請求項1〜請求項4に記載の発明に対応する車両の制動装置である。
【0018】
まず、構成を説明する。
図2は実施の形態1の車両の制動装置が適用された回生協調ブレーキシステム図であり、回生協調ブレーキシステムは、従来の液圧のみによるブレーキに対し、モータ回生制動と協調するブレーキ液圧制御により、燃費の向上を図ることを目的とするシステムである。
【0019】
図2において、1はブレーキペダル(ブレーキ操作子)、2は作動液圧ブースタ、3はマスタシリンダ、4はブレーキ液リザーバ、5は外部液圧発生ユニット、6は回生協調アクチュエータ(液圧制動力発生手段)、7はABSアクチュエータ、8FR,8RL,8RR,8FLはホイールシリンダ、12は回生協調コントロールユニット、13はABSコントロールユニット、14はモータコントローラ、15はインバータ&モータコントロールユニット(回生制動力発生手段)、16はモーター(電動機)、17はバッテリー、18はストップランプスイッチ(制動開始スイッチ)、19,20は圧力スイッチ、21はプライマリマスタシリンダ圧センサ(第1制動操作力センサ)、22はセカンダリマスタシリンダ圧センサ(第2制動操作力センサ)である。
【0020】
前記マスタシリンダ3は、ブレーキペダル1へのペダル踏力を作動液圧ブースタ2により高め、ペダル踏力に応じたマスタシリンダ圧を発生する。
【0021】
前記各ホイールシリンダ8FR,8RL,8RR,8FLは、マスタシリンダ3から回生協調アクチュエータ6及びABSアクチュエータ7を介して導かれるホイールシリンダ圧に応じた制動力を各車輪に付与する。
【0022】
前記回生協調アクチュエータ6は、マスタシリンダ3とABSアクチュエータ7との間に配置され、モーター回生制動時、制動回生により得られる制動力と各ホイールシリンダ8FR,8RL,8RR,8FLへのブレーキ液圧による制動力との合計がマスタシリンダ圧による必要制動力に一致するように、マスタシリンダ圧を減圧制御する。
【0023】
前記ABSアクチュエータ7は、回生協調アクチュエータ6と各ホイールシリンダ8FR,8RL,8RR,8FLとの間に配置され、制動ロックが発生するような低μ路制動時や急制動時等において、制動ロックを抑制するように各ホイールシリンダ8FR,8RL,8RR,8FLのブレーキ液圧を制御する。
【0024】
前記回生協調コントロールユニット12は、必要制動力に対し回生制動力分と油圧制動力分との制動配分を決め、決められた油圧制動力分を各ホイールシリンダ8FR,8RL,8RR,8FLへのブレーキ液圧により得るために回生協調アクチュエータ6に対しバルブ駆動信号を出力する制御手段で、マスタシリンダ圧信号により必要制動力を算出する必要制動力算出部12a(必要制動力算出手段)と、必要制動力とモーターコントローラ14からの可能回生力により制動配分を決定する回生/油圧制動配分決定部12bと、決定された油圧制動配分に基づいてバルブ駆動信号を出力する油圧制御部12cと、信号を監視してフェイルセーフ制御を行なうFS制御部12dとを備えている。尚、このFS制御部12dに、後述するセンサ異常判定手段を有する。
【0025】
前記ABSコントロールユニット13は、車輪速信号により車輪の制動スリップ状態を算出し、制動ロックと判断される時にABSアクチュエータ7に対しバルブ駆動信号を出力する。尚、ABS作動信号がABSコントロールユニット13から回生協調コントロールユニット12に出力され、回生協調制御中を含む制動時等においてにABS作動に入ったら回生協調制御を解除するという制御干渉防止措置がとられる。
【0026】
前記モーターコントローラ14は、制動時に可能回生力を算出し回生/油圧制動配分決定部12bに出力する可能回生力算出部14aと、回生/油圧制動配分決定部12bからの制動力配分情報を入力して回生力を制御する回生力制御部14bとを備えたコントローラである。
【0027】
前記インバータ&モーターコントロールユニット15は、モーターコントローラ14からの指令に基づいてインバータを含むモーター制御を行なう手段である。
【0028】
前記モーター16は、エンジンとの併用または単独で駆動系に設けられ、走行時には駆動モーターとしての機能を発揮し、制動時や減速時等には回生によりバッテリー17に蓄電するジェネレータ(発電機)としての機能を発揮する。
【0029】
図3は実施の形態1の通常ブレーキ時&電気失陥(F/S)時の車両の制動装置を示す液圧回路図で、回生協調アクチュエータ6において、FCSは回生切換バルブ、P&RVは液圧制御バルブ、SCCは共用シリンダ、CSBは増圧バルブ、CSDは減圧バルブ、RSVはリザーバ、CHV1は第1チェックバルブ、CHV2は第2チェックバルブ、CHV3は第3チェックバルブ、BP1は第1バイパス液路、BP2は第2バイパス液路であり、ABSアクチュエータ7において、30FR,30RL,30RR、30FLは増圧制御バルブ、31FR,31RL,31RR、31FLは減圧制御バルブ、32P,32Sはリザーバ、33P,33Sはポンプ、34P,34Sはダンパ、35FR,35RL,35RR、35FLはチェックバルブである。
【0030】
前記回生切換バルブFCSは、マスタシリンダ圧液路の途中に設けられ、モーター回生制動時にマスタシリンダ3と各ホイールシリンダ8FR,8RL,8RR,8FLの連通を遮断する2位置ソレノイドバルブである。
【0031】
前記液圧制御バルブP&RVは、前記回生切換バルブFCSとは並列配置で設けられ、モーター回生制動時に回生分減圧した各ホイールシリンダ8FR,8RL,8RR,8FLへのブレーキ液圧を作り出すバルブで、マスタシリンダ圧を入力圧とし、プロポーショニングバルブ特性とリリーフバルブ特性とを合成した減圧特性により制動回生分を減圧したホイールシリンダ圧を出力する。
【0032】
前記第1チェックバルブCHV1は、前記マスタシリンダ3と前記回生切換バルブFCSとを連通する液路の途中に設けられ、マスタシリンダ3から各ホイールシリンダ8FR,8RL,8RR,8FL方向への流通のみを許す。
【0033】
前記共用シリンダSCCは、前記第1チェックバルブCHV1の下流位置であって前記回生切換バルブFCSの上流位置から分岐する液路に設けられ、モーター回生制動による減圧時に消費液量が減少した分だけマスタシリンダ3からのブレーキ液を吸収する吸収シリンダ機能と、モーター回生制動から通常の制動への復帰時に各ホイールシリンダ8FR,8RL,8RR,8FLへのブレーキ液量を復元して増圧する増圧シリンダ機能を1つのシリンダで共用させたものである。この共用シリンダSCCは、ブレーキ液圧室側の小径シリンダ部と、背圧室側の大径シリンダ部と、両シンリンダ部に摺動可能に嵌合された段付きピストンと、該段付きピストンをブレーキ液圧室方向に付勢するスプリングとを有する。
【0034】
前記第2チェックバルブCHV2は、前記第1チェックバルブCHV1と前記回生切換バルブFCSとを迂回してマスタシリンダ3と各ホイールシリンダ8FR,8RL,8RR,8FLを連通する第1バイパス液路BP1の途中に設けられ、各ホイールシリンダ8FR,8RL,8RR,8FLからマスタシリンダ3方向への流通のみを許す。
【0035】
前記増圧バルブCSBは、前記共用シリンダSCCの背圧室と前記作動液圧ブースタ2とを連通する液路の途中に設けられた常開の2位置ソレノイドバルブであり、前記減圧バルブCSDは、前記共用シリンダSCCの背圧室と前記リザーバRSVとを連通する液路の途中に設けられた常閉の2位置ソレノイドバルブであり、前記第3チェックバルブCHV3は、前記減圧バルブCSDを迂回してリザーバRSVと増圧バルブCSBとを連通する第2バイパス液路BP2の途中に設けられ、リザーバRSVから増圧バルブCSB方向への流通のみを許す。尚、リザーバRSVのスプリング室はブレーキ液リザーバ4に連通されている。
【0036】
次に、作用を説明する。
【0037】
[通常ブレーキ時]
モーター回生制動条件を満足しない通常ブレーキ時や電気失陥によるフェイルセーフ時(センサ異常判定時を含む)等においては、回生協調アクチュエータ6の各ソレノイドバルブFCS,CSB,CSDは図3に示すソレノイドOFF位置にある。
【0038】
よって、ブレーキペダル1を踏み込むブレーキ操作を行なうと、マスタシリンダ3で発生したブレーキ液圧は、第1チェックバルブCHV1→回生切換バルブFCS→ABSアクチュエータ7を経過してそのままホイールシリンダ8FR,8RL,8RR,8FLに導かれ、各車輪にマスタシリンダ圧(=ホイールシリンダ圧)による制動力が与えられる。
【0039】
また、ブレーキペダル1から足を離してのブレーキ解放時には、ホイールシリンダ8FR,8RL,8RR,8FLの液圧が、ABSアクチュエータ7→回生切換バルブFCS→第1チェックバルブCHV1を経過してマスタシリンダ3に戻され、各車輪に付与されていたホイールシリンダ圧が減圧される。
【0040】
[回生協調時]
一定制動によるブレーキ液圧の回生協調制御について、図4〜図6に基づいて説明する。
【0041】
ブレーキペダル1への踏み込みを開始すると、ストップランプスイッチ18がONとなり(図5のBPSがOFF→ON)、このスイッチ信号に基づいて、回生切換バルブFCS(ON)が連通から遮断に切り換えられ、マスタシリンダ3で発生したブレーキ液圧は、液圧制御バルブP&RV→ABSアクチュエータ7を経過して各ホイールシリンダ8FR,8RL,8RR,8FLに導かれ、液圧制御バルブP&RVにおいて、図6に示す特性にてマスタシリンダ圧から制動回生による分を減圧したブレーキ液圧が作り出され、各車輪にはマスタシリンダ圧より低圧のホイールシリンダ圧による制動力が与えられる。すなわち、通常ブレーキ時は、図6(イ) に示すように、マスタシリンダ圧とホイールシリンダ圧とは1:1の関係であるが、回生協調時は液圧制御バルブP&RVを介在させることにより、図6(ロ) に示すように、ホイールシリンダ圧がP1 まではマスタシリンダ圧をそのままホイールシリンダ圧であり、ホイールシリンダ圧がP1 に達するとマスタシリンダ圧の上昇に対してホイールシリンダ圧が微増するプロポーショニングバルブ特性(PV特性)とし、ホイールシリンダ圧がP2 以上になるとマスタシリンダ圧に比例したホイールシリンダ圧を出力するリリーフバルブ特性(RV)とを合成した減圧特性により制動回生分(図6の点描領域)を減圧したホイールシリンダ圧が出力されることになる。この制動回生分は、回生協調コントロールユニット12での回生/油圧の制動配分の算出結果に応じて決められる。
【0042】
上記のように、モーター回生制動時には、回生切換バルブFCSによりマスタシリンダ3と各ホイールシリンダ8FR,8RL,8RR,8FLの連通が遮断され、液圧制御バルブP&RVにより制動回生による分を減圧したブレーキ液圧が作り出される。このため、マスタシリンダ3からのブレーキ液のうち各ホイールシリンダ8FR,8RL,8RR,8FLでの消費液量が減少した分だけのブレーキ液を吸収する必要がある。これに対し、図5に示すように、ブレーキペダル1の踏み込みが開始されると、まず、ストップランプスイッチ18のONに呼応して増圧バルブCSBが閉じられ、その直後、液圧制御バルブP&RVの減圧開始に呼応して減圧バルブCSDが開らかれる。よって、マスタシリンダ3からのブレーキ液は、第1チェックバルブCHV1を介して共用シリンダSCCに導かれ、共用シリンダSCCの段付きピストンを押してブレーキ液圧をブレーキ液圧室に貯め、共用シリンダSCCの背圧室(大気圧相当)から減圧バルブCSDを経過してリザーバRSVにブレーキ液を貯めることで吸収シリンダ機能が発揮される。
【0043】
また、モーター回生制動から通常の制動への復帰時には、回生切換バルブFCSによりマスタシリンダ3と各ホイールシリンダ8FR,8RL,8RR,8FLとの遮断が解除され両シリンダ3,8FR,8RL,8RR,8FLが連通される。この時、上記ブレーキ液の吸収分だけ各ホイールシリンダ8FR,8RL,8RR,8FLのブレーキ液が不足し、液圧も低くなっているため、ホイールシリンダ圧をマスタシリンダ圧レベルまで引き上げる増圧を行なう必要がある。これに対し、図5に示すように、まず、液圧制御バルブP&RVでリリーフバルブ作動圧となったらそれ以降の時点で減圧バルブCSDが閉じられ、多少の時間遅れで増圧バルブCSBが開かれる。よって、回生協調終了時に回生切換バルブFCSが連通側に切り換えられると、ブースト圧を背圧とする共用シリンダSCCのブレーキ液が、第1チェックバルブCHV1によりマスタシリンダ3側に流れ込むことなく、回生切換バルブFCSを介して各ホイールシリンダ8FR,8RL,8RR,8FLに送られ、ブレーキ液量を復元して減圧されている各ホイールシリンダ8FR,8RL,8RR,8FLのブレーキ液圧がマスタシリンダ3のレベルまで増圧され、増圧シリンダ機能が発揮される。
[必要制動力算出処理]
図7は回生協調コントロールユニット12の必要制動力算出部12aで行なわれる必要制動力算出処理作動の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
【0044】
ステップ70では、プライマリマスタシリンダ圧センサ21からの圧力センサ値PM1とセカンダリマスタシリンダ圧センサ22からの圧力センサ値PM2が読み込まれる。
【0045】
ステップ71では、読み込まれた圧力センサ値PM1,PM2にゲイン補正を施して相対圧力値を算出し、ゲイン補正された相対圧力値に対してオフセット補正を施して絶対圧力値である圧力計測値PM1,PM2が求められる(ゲイン・オフセット補正手段)。ここで、ゲイン補正では、AD値による圧力センサ値PM1,PM2に対し、センサ電源電圧×0.1≦圧力センサ値≦センサ電源電圧×0.9を満足するように下限値と上限値を規定して相対圧力値を算出する。また、オフセット補正では、ブレーキオフ中かつ非減圧制御中という条件下で零点学習を行ないオフセット量を決めて、相対圧力値を絶対圧力値に変換する。
【0046】
ステップ72では、2つの圧力計測値PM1,PM2のうち高い方の値が選択される(セレクトハイ手段)。
【0047】
ステップ73では、選択された圧力計測値PM1またはPM2に加重平均処理(1次のローパスフィルタ)を施すフィルタ処理が行なわれる(フィルタ処理手段)。
【0048】
ステップ74では、ドライバーの制動トルク要求値(=必要制動力)が選択された圧力計測フィルタ値PM1(F) またはPM2(F) に基づいて算出される(必要制動力算出手段)。
[マスタシリンダ圧不整合診断]
図8は回生協調コントロールユニット12のFS制御部12dで行なわれるマスタシリンダ圧不整合診断処理作動の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する(センサ異常判定手段及びフェイルセーフ手段)。
【0049】
ステップ80では、ストップランプスイッチ18から制動時であることを示すON信号が出力されているかどうかが判断される。
【0050】
ステップ81では、セルフチェックが終了かどうかが判断される。
【0051】
ステップ82では、ABSが非作動中であるかどうかが判断される。
【0052】
ステップ83では、2個のマスタシリンダ圧センサ21,22からの圧力センサ値PM1,PM2の差の絶対値|PM1−PM2|がセンサバラツキを考慮して決められた設定値A以上であるかどうかが判断される。
【0053】
ステップ84では、ステップ80〜ステップ83の条件を満足する時、タイマ値TがT−1に減算される。
【0054】
ステップ85では、ステップ80〜ステップ83の条件のうち1つでも満足しない時、タイマ値Tが初期値TO に書き換えられる。
【0055】
ステップ86では、タイマ値TがT=0となったかどうかが判断される。
【0056】
ステップ87では、ステップ80〜ステップ83の条件を満足する状態がタイマ値Tによる設定時間継続し、ステップ86の条件を満足する時、センサ故障であると判定され、回生協調制御を停止し、液圧制動のみによる車輪制動に切り替えられる。
【0057】
次に、効果を説明する。
(1) 必要制動力の算出にあたって、2個のマスタシリンダ圧センサ21,22からの圧力計測値PM1,PM2のうち高い値の方が選択され、選択された圧力計測値PM1またはPM2に基づいて必要制動力が算出されるため、必要制動力を算出する入力情報をもたらす2個のマスタシリンダ圧センサ21,22の一方に異常が発生してもセレクトハイにより制動力不足となることなく、常に高い制動力による制動性能を確保することができる。
(2) 車輪の回転に伴いモータ16が発生する電力を車載のバッテリー17に回収する回生協調コントロールユニット12及びモーターコントローラ14が設けられているため、回生制動力と油圧制動力を調整する回生協調制御時、算出される必要制動力は、回生制動力と油圧制動力を合わせたトータル必要制動力となり、モーターコントローラ14側で可能回生力を算出することで、回生協調コントロールユニット12側では、回生制動力と油圧制動力との配分比と油圧制御分(減圧量)を決めることができる。
(3) 図7のステップ71において、2個のマスタシリンダ圧センサ21,22からの圧力センサ値PM1,PM2にゲイン補正を施して相対圧力値が算出され、ゲイン補正された相対圧力値に対してオフセット補正を施して絶対圧力値である圧力計測値PM1,PM2が求められるため、ゲイン補正によりセンサ電源電圧の変動影響が排除され、精度の高い圧力計測値PM1,PM2(絶対圧力値)を得ることができる。
(4) 図7のステップ73において、選択された圧力計測値PM1またはPM2に加重平均処理(1次のローパスフィルタ)が施されるため、選択された圧力計測値PM1またはPM2に含まれているノイズを除去することができる。
(5) 図8のフローチャートに示すように、制動時におけるマスタシリンダ圧センサ21,22の異常診断は、ストップランプスイッチ18から制動開始を示すON信号が出力されている時で、且つ、2個のマスタシリンダ圧センサ21,22からのセンサ出力値PM1,PM2の差の絶対値が設定値A以上である状態が設定時間継続した時、ステップ86の時間条件を満足し、マスタシリンダ圧センサ21,22が異常であると判定される。そして、センサ異常判定時には、ステップ87において、回生協調制御を停止し、液圧制動のみによる車輪制動に切り替えられる。
よって、センサ異常の発生から判定までの間は、図7のフローチャートにしたがってセレクトハイにより必要制動力が算出されて回生協調制御が行なわれることで、制動力不足を防止でき、また、センサ異常と判定されると、通常の液圧制動への復帰となり、ドライバーに制動違和感を与えることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の車両の制動装置を示すクレーム対応図である。
【図2】実施の形態1の車両の制動装置が適用された回生協調ブレーキシステム図である。
【図3】実施の形態1の通常ブレーキ時&電気失陥(F/S)時の車両の制動装置を示す液圧回路図である。
【図4】実施の形態1の回生協調時の車両の制動装置を示す液圧回路図である。
【図5】実施の形態1の車両の制動装置で一定制動時における回生協調制御での各作動状況を説明するタイムチャートである。
【図6】実施の形態1の車両の制動装置に採用された液圧制御バルブでの減圧特性を示す図である。
【図7】実施の形態1の回生協調コントロールユニットのFS制御部で行なわれる必要指導力算出処理作動の流れを示すフローチャートである。
【図8】実施の形態1の回生協調コントロールユニットのFS制御部で行なわれるマスタシリンダ圧不整合診断処理作動の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
a ブレーキ操作子
b 液圧制動力発生手段
c 制動操作力センサ
c1 第1制動操作力センサ
c2 第2制動操作力センサ
d 必要制動力算出手段
e セレクトハイ手段
f 車輪
g 電動機
h バッテリー
i 回生制動力発生手段
j ゲイン・オフセット手段
k フィルタ処理手段
m センサ異常判定手段
n フエイルセーフ手段
Claims (4)
- ブレーキ操作子の操作に応じて液圧制動力を発生する液圧制動力発生手段と、
ドライバーによる制動操作力を直接または間接的に検出する制動操作力センサと、
制動時、前記制動操作力センサにより検出された制動操作力に基づいて必要制動力を算出する必要制動力算出手段と、
を備えた車両の制動装置において、
車輪の回転に伴い電動機が発生する電力を車載のバッテリーに回収する回生制動力発生手段を設け、
前記制動操作力センサとして、第1制動操作力センサと第2制動操作力センサとの2個のセンサを設け、
前記2個の制動操作力センサからのセンサ出力値のうち高い値の方を選択するセレクトハイ手段を設け、
前記必要制動力算出手段を、回生制動力と液圧制動力を調整する回生協調制御時、選択された高い値の方のセンサ出力値に基づいて回生制動力と液圧制動力を合わせたトータル必要制動力を算出する手段としたことを特徴とする車両の制動装置。 - 請求項1に記載の車両の制動装置において、
前記制動操作力センサをマスタシリンダ圧センサとし、
2個のマスタシリンダ圧センサからの圧力センサ値にゲイン補正を施して相対圧力値を算出し、ゲイン補正された相対圧力値に対してオフセット補正を施して絶対圧力値である圧力計測値を求めるゲイン・オフセット補正手段を設け、
前記セレクトハイ手段を、前記ゲイン・オフセット補正手段から得られた2個の圧力計測値のうち高い値の方を選択する手段としたことを特徴とする車両の制動装置。 - 請求項2に記載の車両の制動装置において、
選択された圧力計測値に加重平均処理(1次のローパスフィルタ)を施すフィルタ処理手段を設け、
前記必要制動力算出手段を、圧力計測フィルタ値に基づいて必要制動力を算出する手段としたことを特徴とする車両の制動装置。 - 請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の車両の制動装置において、
制動時、2個の制動操作力センサからのセンサ出力値の差分値が設定値以上である状態が設定時間継続した時、制動操作力センサが異常であると判定するセンサ異常判定手段を設け、
制動時、センサ異常が判定されるまでの間も2個の制動操作力センサからのセンサ出力値のうち高い値の方のセンサ出力値に基づいて必要制動力を算出して回生協調制御を続行し、センサ異常が判定されると、回生協調制御を停止し、液圧制動のみによる車輪制動に移行するフェイルセーフ手段を設けたことを特徴とする車両の制動装置。
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