JP3684327B2 - 糸付縫合針 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、手術用の糸付縫合針に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
手術用の糸付縫合針として、半円弧状に形成された胴部の先端に鋭利な針先部を備えると共に、該胴部の基端部から先端部側に向かって該胴部の長さ方向に沿って穿設された取付穴部に縫合糸が挿入されてかしめ止めされ、該縫合針を生体に刺通する際に該縫合糸が該縫合針から抜け落ちないようにされているものが知られている。
【0003】
前記取付穴部はレーザ加工またはドリル加工により穿設されるが、ドリル加工によるときにはドリルの径が非常に細くなるため、折損しやすいとの問題がある。そこで、一般には、容易に前記取付穴部を穿設することができるレーザ加工が用いられている。
【0004】
前記レーザ加工による場合には、縫合糸を挿入してかしめ止めするために十分な深さの取付穴部を形成しようとすると、図2(a)に示すように、胴部3の基端部4に開口部8を備え、内部に開口部8より大径の部分9を備えると共に、奥部が先細になった取付穴部5が形成される。
【0005】
前記形状に形成された取付穴部5に縫合糸6の末端を挿入してかしめ止めする場合、従来は、図3(a)示のように断面が胴部3の長さ方向に平行になるように、基端部4の全周に亘って均一に縮径するかしめ部11によりかしめ止めすることが行われている。或いは、図3(b)示のように、先端部側から基端部4方向に向けて次第に縮径する円錐状のかしめ部12によりかしめ止めすることが行われている。尚、取付穴部5は、図3(a)示のようにドリル加工等により奥部の形状が整えられていてもよく、図3(b)示のように前記レーザ加工が施されたままの形状であってもよい。
【0006】
しかし、前記かしめ部11,12では、いずれも、取付穴部5の内部に比較して小径になっている開口部8が縫合糸6に食い込むこととなり、この部分で縫合糸6に大きな剪断力が働く。このため、かしめ加工時に前記剪断力により、縫合糸6が取付穴部5の開口部8で切断されやすいとの問題がある。
【0007】
一方、特開平4−307051号公報には、図4示のように、取付穴部5の開口部8から間隔を存して、取付穴部5の中間部に断面が胴部3の長さ方向に平行な鞍状のかしめ部13を備える糸付縫合針が開示されている。特開平4−307051号公報記載の縫合針によれば、開口部8の周囲がかしめられていないので、開口部8で縫合糸6に剪断力が作用せず、該縫合針に対するかしめ加工の際に縫合糸6の切断を防止できるものと考えられる。前記公報記載の縫合針では、片側だけから押圧することにより、断面が胴部3の長さ方向に平行な鞍状のかしめ部13を形成している。
【0008】
しかしながら、このようにしてかしめ部13を形成するときには、縫合針の片側だけから押圧するので、胴部3の長さ方向の全長に亘って適正かつ均一に縫合糸6をかしめ止めできるように、かしめ部13の変形量を精密に制御する必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる不都合を解消して、刺通の際の縫合糸の抜け落ち及びかしめ加工時の縫合糸の切断を防止することができると共に、製造容易な糸付縫合針を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明の糸付縫合針は、先端に鋭利な針先部を備える胴部と、該胴部の基端部から先端部側に向かって該胴部の長さ方向に沿って穿設された取付穴部と、該取付穴部に挿入されてかしめ止めされた縫合糸とからなる糸付縫合針において、前記縫合糸は、該胴部の基端部から先端部方向に向けて次第に縮径する円錐状であって、該取付穴部がその中間部に最も径の小さい小径部を備えると共に、開口部の内径が小径部の内径よりも大になるように形成されているかしめ部によりかしめ止めされていることを特徴とする。
【0011】
本発明の糸付縫合針によれば、該胴部の基端部から先端部方向に向けて次第に縮径する円錐状のかしめ部を備えているので、前記縫合糸は前記取付穴部の途中に位置する該かしめ部の最も小径になった部分で、全周に亘ってかしめ止めされる。従って、本発明の糸付縫合針によれば、該縫合針を生体に刺通する際に、前記縫合糸の抜け落ちを防止することができる。
【0012】
また、前記かしめ部は前記基端部から先端部方向に向けて次第に縮径する円錐状になっているので、前記取付穴部の開口部に対応する部分が最も大径になっており、該開口部の前記縫合糸に対する食い込みが低減される。従って、前記開口部で該縫合糸に剪断力が作用しにくくなり、前記かしめ加工による縫合糸の切断を防止することができる。
【0013】
さらに、前記かしめ部は前記のように円錐状であり、前記縫合糸を全周に亘ってかしめ止めするので、該かしめ部の変形量を精密に制御しなくとも該縫合糸を確実にかしめ止めすることができ、容易に製造することができる。
【0014】
また、本発明の糸付縫合針は、前記取付穴部はレーザ加工により穿設された穴部のように、開口部が内部より小径になっていて、かしめられたときに該開口部により前記縫合糸に大きな剪断力が作用する場合に好適に適用することができ、該開口部に作用する剪断力を低減して縫合糸の切断を防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図1は本実施形態の縫合針を示す斜視図であり、図2は図1示の縫合針の基端部の説明的縦断面図である。
【0016】
図1示のように、本実施形態の縫合針1は、先端に鋭利な針先部2を備える半円弧状に形成された胴部3と、胴部3の基端部4から先端部側に向かって胴部3の長さ方向に沿って穿設された取付穴部5と、取付穴部5に挿入された縫合糸6とからなる。そして、縫合糸6はかしめ部7によりかしめ止めされている。
【0017】
取付穴部5はレーザ加工により穿設されたものであり、図2(a)示のように、胴部3の基端部4に開口部8を備え、内部に開口部8より大径の部分9を備えると共に、先細に形成されている。尚、取付穴部5は縫合糸6の挿入に先立って、ドリル加工等により奥部の形状が図2(b)示のように整えられていてもよい。
【0018】
かしめ部7は、図2(b)に示すように、基端部4から針先部2を備える先端部方向に向けて次第に縮径する円錐状に形成されている。さらに詳しくは、かしめ部7は、取付穴部5がその中間部に最も径の小さい小径部10を備えると共に、開口部8の内径Aが小径部10の内径Bよりも大(A>B)になるように形成されており、縫合糸6の先端部6aは小径部10よりも奥まで挿入されている。
【0019】
この結果、縫合糸6はかしめ部7の小径部10により、取付穴部5の中間部で全周に亘ってかしめ止めされ、刺通の際の抜け落ちが防止される。
【0020】
また、開口部8はもともと図2(a)示のように内部より小径となっているが、かしめ部7は開口部8に対応する部分で最も大径となっているので、開口部8では縫合糸6に対する剪断力が低減される。従って、縫合糸6がかしめ時に切断されることを防止することができる。
【0021】
尚、基端部4の外径R1 は、縫合糸6が開口部8で作用する剪断力により切断されない範囲で、胴部3の外径R2 よりも小径になっていてもよい。
【0022】
本実施形態の縫合針1は、取付穴部5に縫合糸6が挿入された状態で、かしめ部7の上下それぞれ半分の外形に沿う形状のかしめ型(図示せず)で、基端部4の上下から加圧してかしめてかしめ部7を形成する。このとき、かしめ部7は前記円錐状であり、縫合糸6を全周に亘ってかしめ止めするので、かしめ部7の変形量を精密に制御しなくとも縫合糸6を確実にかしめ止めすることができ、容易に製造することができる。
【0023】
本実施形態の縫合針1は、前記構成とすることにより、かしめ時に縫合糸6が切断される不良の発生を、図3(a),3(b)に示す従来の場合に比較して、約1/10に低減することができる。
【0024】
尚、本実施形態では、レーザ加工により穿設された取付穴部5にさらにドリル加工を施して奥部の形状を整えるようにしているが、取付穴部5はドリル加工を施さずレーザ加工のみによって設けられていてもよい。また、取付穴部5はドリル加工により穿設されたものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の糸付縫合針の一構成例を示す斜視図。
【図2】図1示の糸付縫合針の基端部の説明的縦断面図。
【図3】従来の糸付縫合針の基端部の説明的縦断面図。
【図4】従来の他の糸付縫合針の斜視図及び該縫合針の基端部の説明的縦断面図。
【符号の説明】
1…糸付縫合針、 2…針先部、 3…胴部、 4…基端部、 5…取付穴部、 6…縫合糸、 7…かしめ部、 8…開口部。
Claims (2)
- 先端に鋭利な針先部を備える胴部と、該胴部の基端部から先端部側に向かって該胴部の長さ方向に沿って穿設された取付穴部と、該取付穴部に挿入されてかしめ止めされた縫合糸とからなる糸付縫合針において、
前記縫合糸は、該胴部の基端部から先端部方向に向けて次第に縮径する円錐状であって、該取付穴部がその中間部に最も径の小さい小径部を備えると共に、開口部の内径が小径部の内径よりも大になるように形成されているかしめ部によりかしめ止めされていることを特徴とする糸付縫合針。 - 前記取付穴部はレーザ加工により穿設された穴部であることを特徴とする請求項1記載の糸付縫合針。
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