JP3682641B2 - 歯車式変速機の自動クラッチ装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、自動車用歯車式変速機のクラッチの断続を自動化した自動クラッチ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
従来、手動式の歯車式変速機は図4のシフトパターン図で示すように、前進5段,後退1段で、第1速と第2速、第3速と第4速、第5速と後退の3列のシフトラインと、シフトラインの組み合わせの中立を結んだセレクトラインを有している。
また、自動車のエンジンの動力を歯車式変速機に伝達し、かつ動力を遮断できる自動クラッチとして電磁パウダクラッチが使用されており、自動車の運転席に設けられた手動のシフトレバーにはノブスイッチが設けられて、ノブを握ることによって電磁パウダクラッチが遮断され、ノブを離すことによって電磁パウダクラッチが接続するように構成されたものが存在する。
このような従来の歯車式変速機の自動クラッチ装置において、自動車の走行中に、例えば第4速から第5速に手動にてギヤシフトする時に、シフトレバーのノブを握ると自動クラッチは遮断され、その後、シフトレバーは第4速ギヤを解放してシフトラインを図4の左方向に中立まで動き、次にセレクトラインを上方向に動いて第5速のシフトラインを選択し、続いて中立からシフトラインを左方向に動いて第5速ギヤに同期し、締結した瞬間にシフトレバーのノブを離すと自動クラッチが接続されて、第5速で走行できるように構成されていた。
しかし、このような従来構造にあっては、例えば第4速で自動車が走行中に、他の変速段に変速する意志のないままにシフトレバーのノブを握った場合に、自動クラッチが遮断されてエンジンが異常に噴き上がったり、シフトレバーのノブを握ったり離したりする操作を繰り返した場合には、自動クラッチは断続を繰り返してしまうという問題点があり、また、第5速ギヤに同期し締結した瞬間にシフトレバーのノブを離す動作は運転者の感覚に頼っていたため、ノブを離すのが早くクラッチを接続するタイミングが早いと第5速のギヤの締結が不確実になり、逆に遅いと自動車の速度が落ちるので円滑なトルク伝達ができないという問題点があった。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記従来の問題点に鑑み案出したものであって、走行中に変速の意志のないままにシフトレバーのノブに触った場合等に自動クラッチが無闇に遮断されることがなく、しかも良好な変速操作が行われて自動車を円滑に走行させることのできる歯車式変速機の自動クラッチ装置を提供せんことを目的とし、その第1の要旨は、エンジンから伝達する動力を接続する自動クラッチを有し、手動にてシフトレバーをセレクト方向とシフト方向とに操作して、目標変速段に変速できる複数の変速段を有する歯車式変速機において、シフトレバーのシフト方向ノブ上操作力が設定値以上になると、シフトレバー側のシフト部品が設定した距離を摺動してギヤ側のシフト部品に操作力を伝達し、セレクト方向の操作力は摺動することなくシフトレバー側のシフト部品からギヤ側のシフト部品に直接伝達されるように構成した操作力伝達機構を、シフトレバーとノブとの間以外の部品間に設けるとともに、シフトレバー側のシフト部品が、シフト方向に作動する時のストローク値と方向とを検知するシフトストロークセンサを設け、歯車式変速機のシフト方向両端部にある現行変速段のギヤ締結位置から、ギヤ解放方向へ作用するシフトレバーのノブ上操作力が設定値以上になったことを、シフトストロークセンサからストローク値として入力されると、自動クラッチに遮断信号を出力し、続いて、シフトレバーが現行変速段のギヤを解放して中立位置まで動かしたことを、シフトストロークセンサから入力されると、自動クラッチに遮断信号を維持するように出力し、さらに、シフトレバーが、中立位置から両端側にある目標変速段のギヤ締結位置に到達し変速が完了したことを、シフトストロークセンサからストローク値として入力されると、自動クラッチに接続信号を出力するように制御する電子制御装置を設けたことである。
【0004】
また、第2の要旨は、操作力伝達機構は、シフトレバー側のシフトロッドブロックとギヤ側のシフトロッドとが軸方向摺動可能で、軸回転方向をスライドキーで規制されて嵌め合わされ、シフト方向の設定値が、シフトロッドブロックの両端側に、シフトロッドとシフトロッドに固定されたCリングによって保持された皿バネの変位によって達成されるように構成されていることである。
【0005】
【実施例】
以下、本発明の参考例を図面に基づいて説明する。
先ず、図1において、自動車の各部のブロック図を示し説明すると、自動車のエンジン1の動力は、クラッチ2,歯車式変速機4を経て図示しない最終減速機を介して駆動輪へ伝達されるように構成されており、クラッチ2が摩擦クラッチで構成されている場合には、この摩擦クラッチ2を自動で断続するために、モーター等で駆動するクラッチアクチュエータ3が設けられるものであるが、クラッチ2が電磁パウダクラッチである場合にはクラッチアクチュエータ3は必要でなく、電子制御装置8から供給される励磁電流によって結合されるパウダを介して電磁パウダクラッチ2は断続制御することができ、また、励磁電流に対応した大きさのトルクを伝達することができるものとなる。
【0006】
また、歯車式変速機4には、シフトレバー5の操作により、第1速から第5速の5種類の前進ギヤ段、及び後退ギヤ段のうちの所望のギヤ段が選択されるように変速ギヤ4aが内蔵され、また、同期装置4bが内蔵されているとともに、ギヤ段を切り替えるための、シフトフォークが取り付けられたシフトロッド等により構成されるギヤシフト機構4cが設けられている。
例えば図4に示すように、それぞれ図示しないシフトフォークが取り付けられた3本のシフトロッド10a,10b,10cが互いに平行に設けられて、シフトレバー5のセレクト方向への操作により、これら3本のシフトロッド10a,10b,10cのうちの1本が選択されるとともに、シフトレバー5のシフト方向への操作により、選択されたシフトロッドが軸方向に移動されて、所望のギヤ段に締結されるように構成されている。
【0007】
また、歯車式変速機のシフトロッド10のシフト方向のストローク値と方向を検知するシフトストロークセンサ7が設けられ、このシフトストロークセンサ7の検知信号が電子制御装置8に入力されており、電子制御装置8は、内部に予め記憶されているギヤポジションデータと比較して歯車式変速機4のギヤの現在位置を判断でき、また、電子制御装置8から電磁パウダクラッチ2へ断続信号が出力されるように構成されている。
【0008】
図2は、シフト機構の断面構成図であり、また図3は、図2のA−A線断面構成図を示すものである。
図において、図示しない歯車式変速機4のギヤ段の切替えを行うシフトロッド10には、先端にピン12を介してシフトロッドブロック11が固定されており、このシフトロッドブロック11は、シフトレバーサポートブラケット13とシフトストロークセンササポートブラケット24間の空間内に配設され、シフトロッド10はシフトレバーサポートブラケット13の軸受部13aに挿通されて、このシフトレバーサポートブラケット13とシフトロッド10はそれぞれ回転方向及び軸方向に移動可能に構成されたものとなっており、前記シフトロッドブロック11から上方へシフトレバー5が立設され、シフトレバー5の下端側の球面状に形成されたシフトレバー作用部5aがシフトロッドブロック11に連結されたものとなり、また、その上方の球面状のシフトレバー支点部5bがシフトレバーサポートブラケット13に当接されたものとなっている。
なお、シフトレバーサポートブラケット13の上面側にはブーツ14が覆設され、シフトレバー5の上端には、シフトノブ18が固設されている。
【0009】
シフトストロークセンササポートブラケット24の外側にシフトストロークセンサ7が取り付けられており、シフトストロークセンサ7から突出したロッド26の先端部26aが、シフトロッド10の先端面に当接配置され、ロッド26の外周にはリターンスプリング27が設けられている。即ち、ロッド26はシフトロッド10の先端に同軸状に配置されて、シフトロッド10の軸方向の動き(シフト方向の動き)に連動するように配置されており、シフトストロークセンサ7はシフトロッド10のストローク値とその方向を検知して検知信号を電子制御装置8に出力するように構成されており、電子制御装置8は、予め内部に記憶されたギヤポジションデータと比較して、歯車式変速機4におけるギヤの現在位置が、第1速、第3速、第5速のギヤ締結位置か、或いは第2速、第4速、後退のギヤ締結位置か、或いは中間部の中間位置かを判断できるように構成されている。
なお、シフトストロークセンサ7の中心とシフトロッド10の中心を合わせて同軸状にセットしておくと、ロッド26の先端部26aの摩耗が少ないものとなる。
【0010】
なお、電子制御装置8での制御内容を示す図5のフローチャートに基づいて制御を説明すると、歯車式変速機4が現行変速段で走行している状態で運転者がシフトノブ18に手を掛けてシフトレバー5の操作を開始し、一定の操作力以上の操作力がシフトノブ18に加わると、シフトレバー5及びシフトロッド10が撓み等で変位を開始し、この変位をシフトストロークセンサ7が検知してストローク値と方向を電子制御装置8に出力し、この信号を受けると電子制御装置8は電磁パウダクラッチ2に遮断信号を出力して電磁パウダクラッチ2を遮断させる。この状態で運転者は手動でシフトレバー5を現行変速段から解放して目標変速段側にシフトし、歯車式変速機4が目標変速段に締結されると、この状態をシフトストロークセンサ7がストローク値と方向で検知して電子制御装置8へ伝え、電子制御装置8はクラッチ遮断信号を解除してクラッチ接続信号を出力し、電磁パウダクラッチ2が接続されて、これにより自動車は目標変速段で走行することができるものとなる。
【0011】
具体的には、例えば第4速で自動車が走行中に、運転者が第5速に変速する意志を持って手動にてシフトノブ18をシフト方向(自動車の進行方向)へ操作すると、シフトストロークセンサ7は一定以上の操作力に対応するストローク値を検出して、これにより電子制御装置8が電磁パウダクラッチ2に遮断信号を出力し、電磁パウダクラッチ2が遮断される。同時に、シフトストロークセンサ7は第4速ギヤ締結位置から解放位置に動いていることを発信するため、電子制御装置8は電磁パウダクラッチ2に遮断信号を維持するように出力する。
【0012】
引き続いて、シフトレバー5はシフトラインを車両の進行方向の解放方向に動いて第4速ギヤを解放し中立位置に到達し、次に、シフトレバー5はセレクトラインを図4の上方向に動いて第5速のシフトライン10cを選択し、続いて中立からシフトラインを締結方向、即ち自動車の進行方向に動いて、第5速ギヤに同期し締結させる。この第5速ギヤ締結完了位置をシフトストロークセンサ7からの信号で入力して、電子制御装置8は電磁パウダクラッチ2に励磁電流を出力して電磁パウダクラッチ2を接続させ、第5速で円滑に自動車は走行することができるものとなる。
【0013】
なお、第4速で走行中に、変速する意志のないままにシフトノブ18をシフト方向、即ちギヤを解放する方向とかギヤを締結する方向に触っただけの場合には、シフトストロークセンサ7は一定の操作力以下に対応するストローク値しか検出できず、その入力を受けた電子制御装置8は電磁パウダクラッチ2に対し接続を維持するように出力するので、自動車は正常に走行を続けることができるものとなる。
即ち、シフトレバーのシフトノブ18に一定以上の操作力が加わった場合のみ電磁パウダクラッチ2を遮断するように制御するため、変速する意志がないままギヤの締結位置においてシフトノブ18に触れたような場合には、電磁パウダクラッチ2の接続が維持されたままとなるのである。
【0014】
このようにシフトストロークセンサ7からの出力信号により、変速時のシフトレバー5の操作と連動して電磁パウダクラッチ2の遮断開始と接続開始タイミングとが改善され、また、シフトレバーノブスイッチを廃止できるので構造が簡単になり、制御も簡素化することができるものとなる。
【0015】
なお、本例では、シフトストロークセンサ7をシフトロッド10の先端部に設けたものを例示したが、シフトストロークセンサ7を図2の矢印Pで示す部位に設けて、シフトレバー5の変形やシフト機構連結部の遊びを含むストロークを検知するように構成しても良い。
【0016】
次に、図6及び図7で示す実施例の構造のものは、シフト機構に特別な遊びを設け、シフトストロークセンサ7が十分なストローク値を検知できるように構成して、より信頼性の高い装置としたものである。
即ち、図6及び図7に示すように、シフトレバー5の下端の作用部5aに連結されたシフトロッドブロック11の内周にスライドキー30を設けて、シフトロッドブロック11をシフトロッド10に対し軸方向へ移動可能とし、かつスライドキー30により回転方向においてはシフトロッドブロック11とシフトロッド10が一体化するように構成し、シフトロッドブロック11の両端側のシフトロッド10の外周にそれぞれCリング31,32を嵌め込み固定して、このCリング31及び32とシフトロッドブロック11の端面間にそれぞれ皿バネ33,34を設けたものであり、また、皿バネ33側のシフトロッドブロック11にセンサアタッチメント35を設け、このセンサアタッチメント35は、シフトロッド10の先端と隙間を形成してロッド26の先端部26aが当接するように構成したものである。
【0017】
即ち、本例では、シフト方向の設定値が皿バネ33,34の変位によって達成され、シフトレバー5側のシフトロッドブロック11が設定した距離を摺動して歯車式変速機のギヤ側のシフトロッド10に操作力を伝達し、セレクト方向(軸回転方向)の操作力はシフトレバー5側のシフトロッドブロック11からシフトロッド10に直接伝達されるように操作力伝達機構が構成されており、シフトレバー5がシフト方向へ操作される時のシフトストロークが大となり、この十分なストロークを前記シフトストロークセンサ7で検出することができ、十分なストローク値で電子制御装置8がギヤ位置等を判定することができるので、より信頼性の高い制御を行うことができるものとなる。即ち、シフトレバー5側のシフトロッドブロック11のシフト方向に作動するストロークの距離が大となり、シフトストロークセンサ7のストローク値の距離が十分なものとなるのである。
【0018】
なお、本例では、スライドキー30を用いたものを例示したが、スライドキー30に代えて、スプラインとかセレーションを用いて、シフトロッド10に対しシフトロッドブロック11が軸方向へ摺動可能で、かつ回転方向へは規制されるように構成することもできる。
また、前記皿バネ33,34に代えて、コイルスプリングやプランジャーを用いた構成としても良い。
【0019】
さらに、シフトレバー5側のシフト部品が設定した距離を摺動移動してギヤ側のシフト部品に操作力を伝達し、セレクト方向の操作力は直接伝達するような操作力伝達機構とするために、シフトレバー5とシフトノブ18との間以外の部品間にこのような機構を組み込んで構成しても良い。
【0020】
【発明の効果】
本発明は、エンジンから伝達する動力を接続する自動クラッチを有し、手動にてシフトレバーをセレクト方向とシフト方向とに操作して、目標変速段に変速できる複数の変速段を有する歯車式変速機において、シフトレバーのシフト方向ノブ上操作力が設定値以上になると、シフトレバー側のシフト部品が設定した距離を摺動してギヤ側のシフト部品に操作力を伝達し、セレクト方向の操作力は摺動することなくシフトレバー側のシフト部品からギヤ側のシフト部品に直接伝達されるように構成した操作力伝達機構を、シフトレバーとノブとの間以外の部品間に設けるとともに、シフトレバー側のシフト部品が、シフト方向に作動する時のストローク値と方向とを検知するシフトストロークセンサを設け、歯車式変速機のシフト方向両端部にある現行変速段のギヤ締結位置から、ギヤ解放方向へ作用するシフトレバーのノブ上操作力が設定値以上になったことを、シフトストロークセンサからストローク値として入力されると、自動クラッチに遮断信号を出力し、続いて、シフトレバーが現行変速段のギヤを解放して中立位置まで動かしたことを、シフトストロークセンサから入力されると、自動クラッチに遮断信号を維持するように出力し、さらに、シフトレバーが、中立位置から両端側にある目標変速段のギヤ締結位置に到達し変速が完了したことを、シフトストロークセンサからストローク値として入力されると、自動クラッチに接続信号を出力するように制御する電子制御装置を設けたことにより、十分なストローク値を使って判定できるので、より信頼性の高い自動クラッチ装置を提供することができるものとなり、変速時のシフトレバー操作と自動クラッチの遮断開始と接続開始のタイミングとが改善され、また、シフトレバーノブスイッチがなく構造が簡単で制御が簡素化でき、変速する意志がないままシフトノブに触れたような場合には、自動クラッチの接続が維持されてエンジンの吹き上がり等が生ずることを良好に防ぐことができる効果を有する。
【0021】
また、操作力伝達機構は、シフトレバー側のシフトロッドブロックとギヤ側のシフトロッドとが軸方向摺動可能で、軸回転方向をスライドキーで規制されて嵌め合わされ、シフト方向の設定値が、シフトロッドブロックの両端側に、シフトロッドとシフトロッドに固定されたCリングによって保持された皿バネの変位によって達成されるように構成されていることにより、ギヤ側のシフトロッドに対しシフトレバー側のシフトロッドブロックが軸方向へ摺動可能で、シフト方向は皿バネの変位によって設定されているため、シフト操作時にシフトロッドブロックがシフト方向へ大きく摺動移動して、これをシフトストロークセンサで良好に検知することができ、十分なストローク値を使ってシフトレバーの動きを判断でき、より信頼性の高い自動クラッチの制御が行える効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 自動車各部のブロック図である。
【図2】 シフト機構にシフトストロークセンサを設けた参考例の断面構成図である。
【図3】 図2のA−A線断面図である。
【図4】 歯車式変速機のシフトパターン図である。
【図5】 制御のフローチャート図である。
【図6】 シフト機構に特別な遊びを設けた実施例を示す図2に対応した断面構成図である。
【図7】 図6の断面構成図であり、図3に対応した構成図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 自動クラッチ(電磁パウダクラッチ)
4 歯車式変速機
5 シフトレバー
5a シフトレバー作用部
5b シフトレバー支点部
7 シフトストロークセンサ
8 電子制御装置
10 シフトロッド
11 シフトロッドブロック
12 ピン
13 シフトレバーサポートブラケット
14 ブーツ
18 シフトノブ
26 ロッド
26a 先端部
30 スライドキー
31,32 Cリング
33,34 皿バネ
35 センサアタッチメント
【産業上の利用分野】
この発明は、自動車用歯車式変速機のクラッチの断続を自動化した自動クラッチ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
従来、手動式の歯車式変速機は図4のシフトパターン図で示すように、前進5段,後退1段で、第1速と第2速、第3速と第4速、第5速と後退の3列のシフトラインと、シフトラインの組み合わせの中立を結んだセレクトラインを有している。
また、自動車のエンジンの動力を歯車式変速機に伝達し、かつ動力を遮断できる自動クラッチとして電磁パウダクラッチが使用されており、自動車の運転席に設けられた手動のシフトレバーにはノブスイッチが設けられて、ノブを握ることによって電磁パウダクラッチが遮断され、ノブを離すことによって電磁パウダクラッチが接続するように構成されたものが存在する。
このような従来の歯車式変速機の自動クラッチ装置において、自動車の走行中に、例えば第4速から第5速に手動にてギヤシフトする時に、シフトレバーのノブを握ると自動クラッチは遮断され、その後、シフトレバーは第4速ギヤを解放してシフトラインを図4の左方向に中立まで動き、次にセレクトラインを上方向に動いて第5速のシフトラインを選択し、続いて中立からシフトラインを左方向に動いて第5速ギヤに同期し、締結した瞬間にシフトレバーのノブを離すと自動クラッチが接続されて、第5速で走行できるように構成されていた。
しかし、このような従来構造にあっては、例えば第4速で自動車が走行中に、他の変速段に変速する意志のないままにシフトレバーのノブを握った場合に、自動クラッチが遮断されてエンジンが異常に噴き上がったり、シフトレバーのノブを握ったり離したりする操作を繰り返した場合には、自動クラッチは断続を繰り返してしまうという問題点があり、また、第5速ギヤに同期し締結した瞬間にシフトレバーのノブを離す動作は運転者の感覚に頼っていたため、ノブを離すのが早くクラッチを接続するタイミングが早いと第5速のギヤの締結が不確実になり、逆に遅いと自動車の速度が落ちるので円滑なトルク伝達ができないという問題点があった。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記従来の問題点に鑑み案出したものであって、走行中に変速の意志のないままにシフトレバーのノブに触った場合等に自動クラッチが無闇に遮断されることがなく、しかも良好な変速操作が行われて自動車を円滑に走行させることのできる歯車式変速機の自動クラッチ装置を提供せんことを目的とし、その第1の要旨は、エンジンから伝達する動力を接続する自動クラッチを有し、手動にてシフトレバーをセレクト方向とシフト方向とに操作して、目標変速段に変速できる複数の変速段を有する歯車式変速機において、シフトレバーのシフト方向ノブ上操作力が設定値以上になると、シフトレバー側のシフト部品が設定した距離を摺動してギヤ側のシフト部品に操作力を伝達し、セレクト方向の操作力は摺動することなくシフトレバー側のシフト部品からギヤ側のシフト部品に直接伝達されるように構成した操作力伝達機構を、シフトレバーとノブとの間以外の部品間に設けるとともに、シフトレバー側のシフト部品が、シフト方向に作動する時のストローク値と方向とを検知するシフトストロークセンサを設け、歯車式変速機のシフト方向両端部にある現行変速段のギヤ締結位置から、ギヤ解放方向へ作用するシフトレバーのノブ上操作力が設定値以上になったことを、シフトストロークセンサからストローク値として入力されると、自動クラッチに遮断信号を出力し、続いて、シフトレバーが現行変速段のギヤを解放して中立位置まで動かしたことを、シフトストロークセンサから入力されると、自動クラッチに遮断信号を維持するように出力し、さらに、シフトレバーが、中立位置から両端側にある目標変速段のギヤ締結位置に到達し変速が完了したことを、シフトストロークセンサからストローク値として入力されると、自動クラッチに接続信号を出力するように制御する電子制御装置を設けたことである。
【0004】
また、第2の要旨は、操作力伝達機構は、シフトレバー側のシフトロッドブロックとギヤ側のシフトロッドとが軸方向摺動可能で、軸回転方向をスライドキーで規制されて嵌め合わされ、シフト方向の設定値が、シフトロッドブロックの両端側に、シフトロッドとシフトロッドに固定されたCリングによって保持された皿バネの変位によって達成されるように構成されていることである。
【0005】
【実施例】
以下、本発明の参考例を図面に基づいて説明する。
先ず、図1において、自動車の各部のブロック図を示し説明すると、自動車のエンジン1の動力は、クラッチ2,歯車式変速機4を経て図示しない最終減速機を介して駆動輪へ伝達されるように構成されており、クラッチ2が摩擦クラッチで構成されている場合には、この摩擦クラッチ2を自動で断続するために、モーター等で駆動するクラッチアクチュエータ3が設けられるものであるが、クラッチ2が電磁パウダクラッチである場合にはクラッチアクチュエータ3は必要でなく、電子制御装置8から供給される励磁電流によって結合されるパウダを介して電磁パウダクラッチ2は断続制御することができ、また、励磁電流に対応した大きさのトルクを伝達することができるものとなる。
【0006】
また、歯車式変速機4には、シフトレバー5の操作により、第1速から第5速の5種類の前進ギヤ段、及び後退ギヤ段のうちの所望のギヤ段が選択されるように変速ギヤ4aが内蔵され、また、同期装置4bが内蔵されているとともに、ギヤ段を切り替えるための、シフトフォークが取り付けられたシフトロッド等により構成されるギヤシフト機構4cが設けられている。
例えば図4に示すように、それぞれ図示しないシフトフォークが取り付けられた3本のシフトロッド10a,10b,10cが互いに平行に設けられて、シフトレバー5のセレクト方向への操作により、これら3本のシフトロッド10a,10b,10cのうちの1本が選択されるとともに、シフトレバー5のシフト方向への操作により、選択されたシフトロッドが軸方向に移動されて、所望のギヤ段に締結されるように構成されている。
【0007】
また、歯車式変速機のシフトロッド10のシフト方向のストローク値と方向を検知するシフトストロークセンサ7が設けられ、このシフトストロークセンサ7の検知信号が電子制御装置8に入力されており、電子制御装置8は、内部に予め記憶されているギヤポジションデータと比較して歯車式変速機4のギヤの現在位置を判断でき、また、電子制御装置8から電磁パウダクラッチ2へ断続信号が出力されるように構成されている。
【0008】
図2は、シフト機構の断面構成図であり、また図3は、図2のA−A線断面構成図を示すものである。
図において、図示しない歯車式変速機4のギヤ段の切替えを行うシフトロッド10には、先端にピン12を介してシフトロッドブロック11が固定されており、このシフトロッドブロック11は、シフトレバーサポートブラケット13とシフトストロークセンササポートブラケット24間の空間内に配設され、シフトロッド10はシフトレバーサポートブラケット13の軸受部13aに挿通されて、このシフトレバーサポートブラケット13とシフトロッド10はそれぞれ回転方向及び軸方向に移動可能に構成されたものとなっており、前記シフトロッドブロック11から上方へシフトレバー5が立設され、シフトレバー5の下端側の球面状に形成されたシフトレバー作用部5aがシフトロッドブロック11に連結されたものとなり、また、その上方の球面状のシフトレバー支点部5bがシフトレバーサポートブラケット13に当接されたものとなっている。
なお、シフトレバーサポートブラケット13の上面側にはブーツ14が覆設され、シフトレバー5の上端には、シフトノブ18が固設されている。
【0009】
シフトストロークセンササポートブラケット24の外側にシフトストロークセンサ7が取り付けられており、シフトストロークセンサ7から突出したロッド26の先端部26aが、シフトロッド10の先端面に当接配置され、ロッド26の外周にはリターンスプリング27が設けられている。即ち、ロッド26はシフトロッド10の先端に同軸状に配置されて、シフトロッド10の軸方向の動き(シフト方向の動き)に連動するように配置されており、シフトストロークセンサ7はシフトロッド10のストローク値とその方向を検知して検知信号を電子制御装置8に出力するように構成されており、電子制御装置8は、予め内部に記憶されたギヤポジションデータと比較して、歯車式変速機4におけるギヤの現在位置が、第1速、第3速、第5速のギヤ締結位置か、或いは第2速、第4速、後退のギヤ締結位置か、或いは中間部の中間位置かを判断できるように構成されている。
なお、シフトストロークセンサ7の中心とシフトロッド10の中心を合わせて同軸状にセットしておくと、ロッド26の先端部26aの摩耗が少ないものとなる。
【0010】
なお、電子制御装置8での制御内容を示す図5のフローチャートに基づいて制御を説明すると、歯車式変速機4が現行変速段で走行している状態で運転者がシフトノブ18に手を掛けてシフトレバー5の操作を開始し、一定の操作力以上の操作力がシフトノブ18に加わると、シフトレバー5及びシフトロッド10が撓み等で変位を開始し、この変位をシフトストロークセンサ7が検知してストローク値と方向を電子制御装置8に出力し、この信号を受けると電子制御装置8は電磁パウダクラッチ2に遮断信号を出力して電磁パウダクラッチ2を遮断させる。この状態で運転者は手動でシフトレバー5を現行変速段から解放して目標変速段側にシフトし、歯車式変速機4が目標変速段に締結されると、この状態をシフトストロークセンサ7がストローク値と方向で検知して電子制御装置8へ伝え、電子制御装置8はクラッチ遮断信号を解除してクラッチ接続信号を出力し、電磁パウダクラッチ2が接続されて、これにより自動車は目標変速段で走行することができるものとなる。
【0011】
具体的には、例えば第4速で自動車が走行中に、運転者が第5速に変速する意志を持って手動にてシフトノブ18をシフト方向(自動車の進行方向)へ操作すると、シフトストロークセンサ7は一定以上の操作力に対応するストローク値を検出して、これにより電子制御装置8が電磁パウダクラッチ2に遮断信号を出力し、電磁パウダクラッチ2が遮断される。同時に、シフトストロークセンサ7は第4速ギヤ締結位置から解放位置に動いていることを発信するため、電子制御装置8は電磁パウダクラッチ2に遮断信号を維持するように出力する。
【0012】
引き続いて、シフトレバー5はシフトラインを車両の進行方向の解放方向に動いて第4速ギヤを解放し中立位置に到達し、次に、シフトレバー5はセレクトラインを図4の上方向に動いて第5速のシフトライン10cを選択し、続いて中立からシフトラインを締結方向、即ち自動車の進行方向に動いて、第5速ギヤに同期し締結させる。この第5速ギヤ締結完了位置をシフトストロークセンサ7からの信号で入力して、電子制御装置8は電磁パウダクラッチ2に励磁電流を出力して電磁パウダクラッチ2を接続させ、第5速で円滑に自動車は走行することができるものとなる。
【0013】
なお、第4速で走行中に、変速する意志のないままにシフトノブ18をシフト方向、即ちギヤを解放する方向とかギヤを締結する方向に触っただけの場合には、シフトストロークセンサ7は一定の操作力以下に対応するストローク値しか検出できず、その入力を受けた電子制御装置8は電磁パウダクラッチ2に対し接続を維持するように出力するので、自動車は正常に走行を続けることができるものとなる。
即ち、シフトレバーのシフトノブ18に一定以上の操作力が加わった場合のみ電磁パウダクラッチ2を遮断するように制御するため、変速する意志がないままギヤの締結位置においてシフトノブ18に触れたような場合には、電磁パウダクラッチ2の接続が維持されたままとなるのである。
【0014】
このようにシフトストロークセンサ7からの出力信号により、変速時のシフトレバー5の操作と連動して電磁パウダクラッチ2の遮断開始と接続開始タイミングとが改善され、また、シフトレバーノブスイッチを廃止できるので構造が簡単になり、制御も簡素化することができるものとなる。
【0015】
なお、本例では、シフトストロークセンサ7をシフトロッド10の先端部に設けたものを例示したが、シフトストロークセンサ7を図2の矢印Pで示す部位に設けて、シフトレバー5の変形やシフト機構連結部の遊びを含むストロークを検知するように構成しても良い。
【0016】
次に、図6及び図7で示す実施例の構造のものは、シフト機構に特別な遊びを設け、シフトストロークセンサ7が十分なストローク値を検知できるように構成して、より信頼性の高い装置としたものである。
即ち、図6及び図7に示すように、シフトレバー5の下端の作用部5aに連結されたシフトロッドブロック11の内周にスライドキー30を設けて、シフトロッドブロック11をシフトロッド10に対し軸方向へ移動可能とし、かつスライドキー30により回転方向においてはシフトロッドブロック11とシフトロッド10が一体化するように構成し、シフトロッドブロック11の両端側のシフトロッド10の外周にそれぞれCリング31,32を嵌め込み固定して、このCリング31及び32とシフトロッドブロック11の端面間にそれぞれ皿バネ33,34を設けたものであり、また、皿バネ33側のシフトロッドブロック11にセンサアタッチメント35を設け、このセンサアタッチメント35は、シフトロッド10の先端と隙間を形成してロッド26の先端部26aが当接するように構成したものである。
【0017】
即ち、本例では、シフト方向の設定値が皿バネ33,34の変位によって達成され、シフトレバー5側のシフトロッドブロック11が設定した距離を摺動して歯車式変速機のギヤ側のシフトロッド10に操作力を伝達し、セレクト方向(軸回転方向)の操作力はシフトレバー5側のシフトロッドブロック11からシフトロッド10に直接伝達されるように操作力伝達機構が構成されており、シフトレバー5がシフト方向へ操作される時のシフトストロークが大となり、この十分なストロークを前記シフトストロークセンサ7で検出することができ、十分なストローク値で電子制御装置8がギヤ位置等を判定することができるので、より信頼性の高い制御を行うことができるものとなる。即ち、シフトレバー5側のシフトロッドブロック11のシフト方向に作動するストロークの距離が大となり、シフトストロークセンサ7のストローク値の距離が十分なものとなるのである。
【0018】
なお、本例では、スライドキー30を用いたものを例示したが、スライドキー30に代えて、スプラインとかセレーションを用いて、シフトロッド10に対しシフトロッドブロック11が軸方向へ摺動可能で、かつ回転方向へは規制されるように構成することもできる。
また、前記皿バネ33,34に代えて、コイルスプリングやプランジャーを用いた構成としても良い。
【0019】
さらに、シフトレバー5側のシフト部品が設定した距離を摺動移動してギヤ側のシフト部品に操作力を伝達し、セレクト方向の操作力は直接伝達するような操作力伝達機構とするために、シフトレバー5とシフトノブ18との間以外の部品間にこのような機構を組み込んで構成しても良い。
【0020】
【発明の効果】
本発明は、エンジンから伝達する動力を接続する自動クラッチを有し、手動にてシフトレバーをセレクト方向とシフト方向とに操作して、目標変速段に変速できる複数の変速段を有する歯車式変速機において、シフトレバーのシフト方向ノブ上操作力が設定値以上になると、シフトレバー側のシフト部品が設定した距離を摺動してギヤ側のシフト部品に操作力を伝達し、セレクト方向の操作力は摺動することなくシフトレバー側のシフト部品からギヤ側のシフト部品に直接伝達されるように構成した操作力伝達機構を、シフトレバーとノブとの間以外の部品間に設けるとともに、シフトレバー側のシフト部品が、シフト方向に作動する時のストローク値と方向とを検知するシフトストロークセンサを設け、歯車式変速機のシフト方向両端部にある現行変速段のギヤ締結位置から、ギヤ解放方向へ作用するシフトレバーのノブ上操作力が設定値以上になったことを、シフトストロークセンサからストローク値として入力されると、自動クラッチに遮断信号を出力し、続いて、シフトレバーが現行変速段のギヤを解放して中立位置まで動かしたことを、シフトストロークセンサから入力されると、自動クラッチに遮断信号を維持するように出力し、さらに、シフトレバーが、中立位置から両端側にある目標変速段のギヤ締結位置に到達し変速が完了したことを、シフトストロークセンサからストローク値として入力されると、自動クラッチに接続信号を出力するように制御する電子制御装置を設けたことにより、十分なストローク値を使って判定できるので、より信頼性の高い自動クラッチ装置を提供することができるものとなり、変速時のシフトレバー操作と自動クラッチの遮断開始と接続開始のタイミングとが改善され、また、シフトレバーノブスイッチがなく構造が簡単で制御が簡素化でき、変速する意志がないままシフトノブに触れたような場合には、自動クラッチの接続が維持されてエンジンの吹き上がり等が生ずることを良好に防ぐことができる効果を有する。
【0021】
また、操作力伝達機構は、シフトレバー側のシフトロッドブロックとギヤ側のシフトロッドとが軸方向摺動可能で、軸回転方向をスライドキーで規制されて嵌め合わされ、シフト方向の設定値が、シフトロッドブロックの両端側に、シフトロッドとシフトロッドに固定されたCリングによって保持された皿バネの変位によって達成されるように構成されていることにより、ギヤ側のシフトロッドに対しシフトレバー側のシフトロッドブロックが軸方向へ摺動可能で、シフト方向は皿バネの変位によって設定されているため、シフト操作時にシフトロッドブロックがシフト方向へ大きく摺動移動して、これをシフトストロークセンサで良好に検知することができ、十分なストローク値を使ってシフトレバーの動きを判断でき、より信頼性の高い自動クラッチの制御が行える効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 自動車各部のブロック図である。
【図2】 シフト機構にシフトストロークセンサを設けた参考例の断面構成図である。
【図3】 図2のA−A線断面図である。
【図4】 歯車式変速機のシフトパターン図である。
【図5】 制御のフローチャート図である。
【図6】 シフト機構に特別な遊びを設けた実施例を示す図2に対応した断面構成図である。
【図7】 図6の断面構成図であり、図3に対応した構成図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 自動クラッチ(電磁パウダクラッチ)
4 歯車式変速機
5 シフトレバー
5a シフトレバー作用部
5b シフトレバー支点部
7 シフトストロークセンサ
8 電子制御装置
10 シフトロッド
11 シフトロッドブロック
12 ピン
13 シフトレバーサポートブラケット
14 ブーツ
18 シフトノブ
26 ロッド
26a 先端部
30 スライドキー
31,32 Cリング
33,34 皿バネ
35 センサアタッチメント
Claims (2)
- エンジンから伝達する動力を接続する自動クラッチを有し、手動にてシフトレバーをセレクト方向とシフト方向とに操作して、目標変速段に変速できる複数の変速段を有する歯車式変速機において、
前記シフトレバーのシフト方向ノブ上操作力が設定値以上になると、前記シフトレバー側のシフト部品が設定した距離を摺動してギヤ側のシフト部品に操作力を伝達し、セレクト方向の操作力は摺動することなく前記シフトレバー側のシフト部品からギヤ側のシフト部品に直接伝達されるように構成した操作力伝達機構を、前記シフトレバーとノブとの間以外の部品間に設けるとともに、
前記シフトレバー側のシフト部品が、シフト方向に作動する時のストローク値と方向とを検知するシフトストロークセンサを設け、
前記歯車式変速機のシフト方向両端部にある現行変速段のギヤ締結位置から、ギヤ解放方向へ作用する前記シフトレバーのノブ上操作力が設定値以上になったことを、前記シフトストロークセンサからストローク値として入力されると、前記自動クラッチに遮断信号を出力し、続いて、前記シフトレバーが現行変速段のギヤを解放して中立位置まで動かしたことを、前記シフトストロークセンサから入力されると、前記自動クラッチに遮断信号を維持するように出力し、さらに、前記シフトレバーが、中立位置から両端側にある目標変速段のギヤ締結位置に到達し変速が完了したことを、前記シフトストロークセンサからストローク値として入力されると、前記自動クラッチに接続信号を出力するように制御する電子制御装置を設けたことを特徴とする歯車式変速機の自動クラッチ装置。 - 前記操作力伝達機構は、前記シフトレバー側のシフトロッドブロックと前記ギヤ側のシフトロッドとが軸方向摺動可能で、軸回転方向をスライドキーで規制されて嵌め合わされ、シフト方向の設定値が、前記シフトロッドブロックの両端側に、前記シフトロッドとシフトロッドに固定されたCリングによって保持された皿バネの変位によって達成されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の歯車式変速機の自動クラッチ装置。
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