JP5223114B2 - 車両用手動変速作動制御装置 - Google Patents

車両用手動変速作動制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5223114B2
JP5223114B2 JP2008270956A JP2008270956A JP5223114B2 JP 5223114 B2 JP5223114 B2 JP 5223114B2 JP 2008270956 A JP2008270956 A JP 2008270956A JP 2008270956 A JP2008270956 A JP 2008270956A JP 5223114 B2 JP5223114 B2 JP 5223114B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clutch
shift
hydraulic pressure
vehicle
manual
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008270956A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010101346A (ja
Inventor
秀明 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2008270956A priority Critical patent/JP5223114B2/ja
Publication of JP2010101346A publication Critical patent/JP2010101346A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5223114B2 publication Critical patent/JP5223114B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

この発明は、エンジンの出力を駆動輪に伝達する手動変速機を具えるとともにそのエンジンの出力軸と手動変速機の入力軸との間にクラッチを具える車両(MT車)の手動変速の作動を制御する車両用手動変速作動制御装置に関するものである。
上述の如き車両用手動変速作動制御装置としては従来、例えば特許文献1記載のものを本願出願人が開示しており、この従来の装置によれば、クラッチペダルが踏込まれてクラッチが開放作動しているときに、変速後の目標ギヤ位置で走行するのに必要な目標エンジン回転数を算出し、エンジンの回転数をその目標エンジン回転数に向けてフィードバック制御するので、運転者がエンジン出力回転数を変速後に必要なエンジン回転数にあわせるアクセルペダル操作を手動変速中に行わなくても、滑らかな変速を行い得て、手動変速中の運転者の負担を軽減することができる。
特開2007−032341号公報
ところで上記従来の車両用手動変速作動制御装置について本願発明者がさらに研究を進めたところ、この装置では、手動変速中のアクセルペダル操作は不要にできるものの、手動変速中のクラッチペダル操作は依然として必要であるため、手動変速中の運転者の負担軽減という点でさらに改良の余地があるということが判明した。
一方本願発明者は、変速中の手動変速機の作動には、手動変速機の出力軸にスプライン結合しているシンクロナイザスリーブ(シンクロスリーブ)を、変速前の動力伝達歯車に結合する位置から変速後の動力伝達歯車に結合する位置へシフトフォークで移動させて変速段を決定するフォークロッドを、シンクロスリーブを変速前後の動力伝達歯車の何れとも結合させない中立位置と、シンクロスリーブを変速前後の動力伝達歯車の何れかと結合させる結合位置とに選択的に掛止するシフトチェック機構(シフトフォーク位置決め機構)の作動が含まれるので、そのシフトチェック機構の作動から手動変速機の作動タイミングを検出できるということ見出した。
この発明は上記発明者の知見に基づき従来の装置の課題を有利に解決するものであり、この発明の車両用手動変速作動制御装置は、手動変速機の変速段を決定するフォークロッドを中立位置と結合位置とに選択的に掛止するシフトチェック機構の作動を検知するシフトチェック機構作動検知手段と、そのシフトチェック機構作動検知手段の検知結果に応じて、フォークロッドが中立位置または結合位置に位置することを検知するとクラッチを締結作動させ、フォークロッドが中立位置と結合位置との間に位置することを検知するとクラッチを開放作動させるクラッチ作動手段とを具えることを特徴とするものである。
かかるこの発明の車両用手動変速作動制御装置にあっては、手動変速中、先ずフォークロッドが、シンクロスリーブを変速前の動力伝達歯車と結合させる結合位置から、その結合位置と、シンクロスリーブを変速前後の動力伝達歯車の何れとも結合させない中立位置との間の位置に移動すると、シフトチェック機構作動検知手段の検知結果により、クラッチ作動手段がクラッチを開放作動させ、その間に、例えば変速後の目標ギヤ位置で走行するのに必要な目標エンジン回転数を算出してその目標エンジン回転数へ向けてエンジン回転数をフィードバック制御する回転同期制御手段、または運転者が、エンジンの回転数をその目標エンジン回転数に向けて変化させる。次いで、フォークロッドが中立位置と結合位置との間の上記位置から上記中立位置に移動すると、シフトチェック機構作動検知手段の検知結果により、クラッチ作動手段がクラッチを締結作動させ、これにより一旦、上記目標エンジン回転数に近づけたエンジン回転数で変速後の動力伝達歯車を回転させる。次いで、フォークロッドが上記中立位置から、その中立位置と、シンクロスリーブを変速後の動力伝達歯車と結合させる結合位置との間の位置に移動すると、シフトチェック機構作動検知手段の検知結果により、クラッチ作動手段がクラッチを開放作動させ、その後、フォークロッドが中立位置と結合位置との間の上記位置から上記結合位置に移動すると、シフトチェック機構作動検知手段の検知結果により、クラッチ作動手段がクラッチを締結作動させ、上記目標エンジン回転数に近づけたエンジン回転数で変速後の動力伝達歯車を回転させる。
従って、この発明の車両用手動変速作動制御装置によれば、手動変速中に運転者がクラッチペダル操作をしなくても、変速後の目標ギヤ位置で走行するのに必要な目標エンジン回転数に近づけたエンジン回転数で変速後の動力伝達歯車を回転させることができるので、手動変速中の運転者の負担を軽減することができ、しかもシンクロナイザの性能に依存せずに安定した素早い変速を行うことができる。そして電子制御および液圧制御のための複雑かつ高価な制御系なしで、手動変速中の運転者のクラッチペダル操作が不要になるので、半自動変速機を安価に構成することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。ここに図1は、この発明の車両用手動変速作動制御装置の第1実施例の要部構成を模式的に示す構成図、図2は、その第1実施例の車両用手動変速作動制御装置の全体構成を模式的に示す構成図、図3は、上記第1実施例の車両用手動変速作動制御装置の手動変速作動の際の制御手順を示すフローチャート、そして図4は、上記第1実施例の車両用手動変速作動制御装置の手動変速作動の際の時間経過に伴う作動状態を示すタイムチャートである。
この第1実施例の車両用手動変速作動制御装置の基本的構成は、図2に示すように、先の特許文献1記載のものと概ね同様である。すなわちこの第1実施例の車両用手動変速作動制御装置においては、車両に搭載されるエンジン(内燃機関)1は、その吸気通路2に吸入空気量制御用の電子制御スロットル弁3を備え、その電子制御スロットル弁3の開度は、エンジンコントロールユニット(ECU)4が制御する。エンジン1の燃料供給系については図示及び説明を省略するが、ECU4は吸入空気量に対し所望の空燃比となるように供給燃料量を制御する。
エンジン1の出力軸1aは、クラッチ5を介して手動変速機6の入力軸6fに接続している。クラッチ5は、運転者が図1に示すクラッチペダル10を踏込みおよび戻し操作することによってエンジン1の出力軸1aと手動変速機6の入力軸6fとの間を開放および締結する。
手動変速機6は、図示例では4段変速で、前進用に4組の歯車組を有するとともに、出力軸にスプライン結合しているシンクロナイザスリーブ(シンクロスリーブ)を変速前の動力伝達歯車に結合する位置から変速後の動力伝達歯車に結合する位置へシフトフォークで移動させて変速段を決定する、1速(1ST)−2速(2ND)変速用フォークロッド6aと3速(3ST)−4速(4ND)変速用フォークロッド6bとの二本のフォークロッドと、それらのフォークロッド6a,6bに選択的に掛合してそれらを進退駆動するストライキングロッド6cと、車両の床等から車室内の運転席横に突出し、運転者によって一般に手動で、H型シフトパターンに沿って操作され、そのストライキングロッド6cを二本のフォークロッド6a,6bに選択的に掛合させてそれらを進退駆動する、いわゆるフロアシフト型のシフトレバー(シフトノブ)6dとを有している。これにより手動変速機6は、運転者によるシフトレバー6dの操作によって動力伝達歯車(変速段)を切換えられ、その切換え後の変速段に応じてエンジン1の出力回転を変速してこの車両の駆動輪7に伝達する。
ECU4には、各種センサから信号が入力されている。アクセルペダルセンサ11は、図示しないアクセルペダルの踏込み量(アクセル開度)APOを検出し、対応する信号を出力する。クランク角センサ12は、エンジン1のクランク軸の回転に同期した信号を出力するもので、この信号からエンジン回転数NEを検出可能である。車速センサ13は、車速(手動変速機6の出力軸回転数)VSPを検出し、対応する信号を出力する。
クラッチ作動検知手段としてのクラッチペダルスイッチ14は、クラッチペダル10の位置に応じたON・OFF信号を出力するもので、クラッチ開放時(クラッチペダル踏込み時)にONとなる。シフト位置センサ15は、シフトレバー6dの位置に応じた信号を出力するもので、詳しくは二本のフォークロッド6a,6bのうちの掛合するフォークロッドを選択するセレクト方向位置に対応する信号出力と、各フォークロッド6a,6bのストローク方向位置(二箇所の結合位置とそれらの間の中立位置とを含む)に対応する信号出力とを含み、これらにより変速段(変速中の目標変速段や、変速後変速段の確定すなわち変速終了を含む)を判別可能である。
ニュートラルスイッチ16は、シフトレバー6dが、何れのフォークロッド6a,6bも結合位置に移動させていないニュートラル領域にあるときにONとなるものである。また、運転者が好みにより変速時の回転同期制御の許可又は禁止を選択するための回転同期制御許可スイッチ17を運転席等に設け、そのON(許可)・OFF(禁止)信号もECU4に入力している。
さらにこの第1実施例の車両用手動変速作動制御装置では、図1に示すように、各フォークロッド6a,6bの途中に三つの凹部6eを形成するとともに、それらの凹部6eのうちの一つに選択的に掛合するように各フォークロッド6a,6bへ向けてボール9aを、ボール9aに近い端部(図1では右端部)付近の中間部に支点を持つレバー9bを介して引張りスプリング9cで附勢して構成したシフトチェック機構9を設けており、ボール9aは、三つの凹部6eのうち両端の何れかに掛合するときはフォークロッド6a,6bを結合位置に維持し、三つの凹部6eのうち中央に掛合するときはフォークロッド6a,6bを中立位置に維持する。
レバー9bの、ボール9aから遠い端部付近は、シフトチェック機構作動検知手段としての液圧出力シリンダ18のピストンロッドに連結しており、これにより液圧出力シリンダ18は、フォークロッド6a,6bが移動してボール9aがフォークロッド6a,6bの三つの凹部6eのうちの隣り合う凹部間で移動する際にそれらの凹部間の山の頂き部に至る時、レバー9bを介してピストンロッドを押し込まれて液圧を液圧吐出回路19から出力する。
一方、クラッチ5を開放作動させるレリーズベアリング5aは、クラッチ作動手段および液圧作動シリンダとしてのマスターシリンダ20のピストンロッドの進出移動で押圧可能とし、そのピストンロッドの進出移動を附勢するように、上記液圧吐出回路19をマスターシリンダ20に接続する。マスターシリンダ20のピストンロッドは引張りスプリング20aで戻り附勢する。また液圧出力シリンダ18は、回路21を介してリザーバ22にも接続し、リザーバ22から不足分の作動液を供給可能にする。
さらに、クラッチペダル10とマスターシリンダ20との間にスレーブシリンダ23を設け、そのスレーブシリンダ23のピストンロッドをクラッチペダル10に連結するとともにそのスレーブシリンダ23の液圧吐出回路24を、マスターシリンダ20のピストンロッドの進出移動を附勢するようにマスターシリンダ20に接続する。またスレーブシリンダ23のピストンロッドが例えば図中破線で示す所定位置を超えて進出移動すると、スレーブシリンダ23の液圧を、回路21を介してリザーバ22へ逃がすようにする。
マスターシリンダ20も、回路21を介してリザーバ22に接続し、マスターシリンダ20のピストンロッドが例えば図中破線で示す所定位置を超えて進出移動すると、マスターシリンダ20内の液圧を、回路21を介してリザーバ22へ逃がすようにする。なお、図示しないが上記回路21内に適宜逆止弁を設けて上記各機能を担保している。
従って、クラッチペダル10を踏込んでいなくても、シフトレバー6dを操作してフォークロッド6a,6bを中立位置と結合位置との間で移動させると、ボール9aがフォークロッド6a,6bの隣り合う凹部間の山の頂き部に至って、レバー9bを介して液圧出力シリンダ18のピストンロッドを押し込み、液圧出力シリンダ18が作動液を回路19からマスターシリンダ20に供給する。そしてマスターシリンダ20はその作動液の液圧によりピストンロッドを進出移動させてレリーズベアリング5aを押圧附勢し、クラッチ5を開放作動させる。なお、クラッチペダル10を踏込んだ場合も、スレーブシリンダ23が液圧吐出回路24を介してマスターシリンダ20に作動液を供給し、同様にしてクラッチ5を開放作動させる。
さらにこの第1実施例の車両用手動変速作動制御装置では、図2に示すように、クラッチペダル10の作動の有無に関わらずクラッチ5の開放作動を検知して信号をECU4に出力する、これもクラッチ作動検知手段としてのクラッチセンサ25を設けてあり、このクラッチセンサ25はクラッチ5が開放作動したことを、例えばマスターシリンダ20内の液圧がクラッチ5を開放作動させる所定圧以上に上昇したことにより検知する。
しかしてこの第1実施例の車両用手動変速作動制御装置では、ECU4は、アクセル開度APO(及びエンジン回転数Ne)に基づいてドライバ要求トルクを定め、非変速中は、目標エンジントルクtTe=ドライバ要求トルクとする。そして、目標エンジントルクtTe(及びエンジン回転数Ne)に基づいて、これを得るための目標スロットル開度tTVOを算出し、この目標スロットル開度tTVOに従って電子制御スロットル弁3の開度を制御する。
その一方ECU4は、変速時には、上記回転同期制御許可スイッチ17がONとなっていることを条件として、目標エンジントルクtTeの算出に際し、回転同期制御を行う。すなわちECU4は、図3に示すように、ステップS1でクラッチペダルスイッチ14がON(クラッチ開放)になるかまたはクラッチセンサ25がクラッチ開放を検出すると、ステップS2で、目標変速段が変化したか否かをニュートラルスイッチ16からの信号に基づき判断し、目標変速段が変化した場合はステップS3で回転同期制御を開始する。そしてステップS4で後述のように変速後変速段の確定後に、クラッチペダルスイッチ14がOFF(クラッチ締結)になるかまたはクラッチセンサ25がクラッチ締結を検出する(クラッチ開放を検出しなくなる)と、回転同期制御を終了する。なお、目標変速段が変化したか否かは、シフト位置センサ15の信号から判断することもできる。
上記回転同期制御は、シフト位置センサ15からの信号に基づく目標変速段と車速センサ13からの信号に基づく車速VSPとから目標エンジン回転数tNEを算出し、次いでクランク角センサ12からの信号に基づき実エンジン回転数NEを検出し、実エンジン回転数NEと目標エンジン回転数tNEとを比較して、目標エンジン回転数tNE>実エンジン回転数NEなら目標エンジントルクtTeを増大させることでスロットル開度TVOを増大させ、実エンジン回転数NEを上昇させて目標エンジン回転数tNEに近づける。また目標エンジン回転数tNE<実エンジン回転数NEなら目標エンジントルクtTeを減少させることでスロットル開度TVOを減少させ、実エンジン回転数NEを低下させて目標エンジン回転数tNEに近づける。そして目標エンジン回転数tNE=実エンジン回転数NEなら目標エンジントルクtTeを維持する。従ってECU4は、回転同期制御手段として機能する。
上記回転同期制御中、ECU4は、クラッチペダルスイッチ14がOFF(クラッチ締結)かまたはクラッチセンサ25がクラッチ締結を検出するか否かを判断し、クラッチペダルスイッチ14がOFF(クラッチ締結)になるかまたはクラッチセンサ25がクラッチ締結を検出すると、そのクラッチ締結の目的が変速後変速段の確定か、ダブルクラッチの間の一時的なクラッチ締結かをニュートラルスイッチ16からの信号に基づき判断し、ダブルクラッチの間の一時的なクラッチ締結の場合は回転同期制御の終了に一定時間のディレイを設けて、そのクラッチ締結中も回転同期制御を継続することでエンジン回転の落ち込みを防止し、変速後変速段の確定の場合は上記ディレイを設けず直ちに回転同期制御を終了させて、変速後のアクセルペダル操作に対するエンジン回転の良好な応答を速やかに得る。なお、変速後変速段の確定かダブルクラッチの間の一時的なクラッチ締結かは、シフト位置センサ15の信号から判断することもできる。
従って、この第1実施例の車両用手動変速作動制御装置によれば、例えば図4に2速から1速へのダウンシフトの場合の例で示すように、変速中のフォークロッド6a,6bの移動によって、ボール9aが凹部6eの底と隣り合う凹部6e間の山の山頂との間を移動することによりクラッチ5が開放と完全締結との間で動作して、エンジン回転の同期制御を可能にすることから、手動変速中に運転者がクラッチペダル操作をしなくても、変速後の目標ギヤ位置で走行するのに必要な目標エンジン回転数に近づけたエンジン回転数で変速後の動力伝達歯車を回転させることができるので、手動変速中の運転者の負担を従来よりもさらに軽減することができ、しかもシンクロナイザの性能に依存せずに安定した素早い変速を、H型シフトパターンのシフトレバー6dによって任意の変速段間で行うことができる。なお、このような任意の変速段間での素早い変速は、通常の自動変速機の複数変速段を順次変速するマニュアルモードでは不可能である。
さらに、この第1実施例の車両用手動変速作動制御装置によれば、クラッチペダル10の操作でクラッチ5を作動させる通常のクラッチ操作系も持っているので、車両の発進時の微妙な駆動力の調節を伴うクラッチ操作は、運転者がクラッチペダル10で行うことができる。そして電子制御および液圧制御のための複雑かつ高価な制御系なしで、手動変速中の運転者のクラッチペダル操作が不要になるので、半自動変速機を安価に構成することができる。
図5は、この発明の車両用手動変速作動制御装置の第2実施例の要部構成を模式的に示す構成図であり、この第2実施例の車両用手動変速作動制御装置は、シフトチェック機構9およびその作動を検出するシフトチェック機構作動検知手段の構成と、そのシフトチェック機構作動検知手段の検知結果に応じて先の第1実施例におけると同様のマスターシリンダ20を作動させるクラッチ作動手段の構成とだけが先の第1実施例と異なっており、他の構成は先の第1実施例と同様であるので、ここではその異なる点のみ説明する。
すなわち、この第2実施例の車両用手動変速作動制御装置では、シフトチェック機構9を、シリンダ26のピストンロッドが直接引張りスプリング9cによってボール9aをフォークロッド6a,6bの三つの凹部6eへ向けて附勢する構成としており、またそのシリンダ26内に、シフトチェック機構作動検知手段としてスイッチ27を設けて、ボール9aがフォークロッド6a,6bの凹部6eのうち隣り合う凹部間の頂き部に至る時にシリンダ26のピストンロッドを後退移動させると、スイッチ27がON信号をECU4に出力するようにする。
さらに、この第2実施例の車両用手動変速作動制御装置では、作動液ポンプ28で、リザーバ22に連通したタンク29から吸い出した作動液をアキュムレータ30に蓄圧し、そのアキュムレータ30を、回路19を介してマスターシリンダ20の、ピストンロッド進出附勢側(図5では右側)の液室に接続するとともに、回路19の途中に、電子制御のリリースバルブ31を介挿して、そのリリースバルブ31の作動を、バルブ制御手段としてのECU4で制御するようにしている。
かかる第2実施例の車両用手動変速作動制御装置にあっては、クラッチペダル10を踏込んでいなくても、シフトレバー6dを操作してフォークロッド6a,6bを中立位置と結合位置との間で移動させると、ボール9aがフォークロッド6a,6bの隣り合う凹部間の山の頂き部に至って、シリンダ26のピストンロッドを後退移動させ、これによりスイッチ27がON信号をECU4に出力する。一方、作動液ポンプ28は、リザーバ22に連通したタンク29から吸い出した作動液をアキュムレータ30内に、クラッチ5を開放作動させるための所定の圧力で蓄えさせる。そしてECU4はスイッチ27からON信号を受けると、リリースバルブ31を開いてアキュムレータ30内の作動液を回路19からマスターシリンダ20に供給する。そしてマスターシリンダ20はその液圧によりピストンロッドを進出移動させてレリーズベアリング5aを押圧附勢し、クラッチ5を開放作動させる。なお、クラッチペダル10を踏込んだ場合も、スレーブシリンダ23が液圧吐出回路24を介してマスターシリンダ20に液圧を供給し、同様にしてクラッチ5を開放作動させる。
従って、上記作動液ポンプ28、アキュムレータ30、ECU4およびリリースバルブ31は、マスターシリンダ20とともにクラッチ作動手段を構成し、この第2実施例の車両用手動変速作動制御装置によっても、先の実施例と同様の作用効果をもたらすことができる。
以上、図示例に基づき説明したが、この発明は上述の例に限られるものでなく、特許請求の範囲の記載範囲内で適宜変更し得るものであり、例えば、上記各実施例では前進4段変速の手動変速機6を用いたが、手動変速機6の段数はこれに限られず、より多くすることも、より少なくすることもできる。また、上記各実施例ではフロアシフト型のシフトレバー6dを用いたが、これに代えてステアリングコラム脇に突設する、いわゆるコラムシフト型のシフトレバーを用いることもできる。
そして、上記各実施例ではECU4が、変速中にエンジン回転数を変速後の目標ギヤ位置で走行するのに必要な目標エンジン回転数に向かわせる制御を行っているが、そのエンジン回転数制御を運転者が、変速中に一旦ニュートラルに戻すシフトレバー操作と合わせてアクセルペダル操作で行っても良い。
かくしてこの発明の車両用手動変速作動制御装置によれば、手動変速中に運転者がクラッチペダル操作をしなくても、変速後の目標ギヤ位置で走行するのに必要な目標エンジン回転数に近づけたエンジン回転数で変速後の動力伝達歯車を回転させることができるので、手動変速中の運転者の負担を軽減することができ、しかもシンクロナイザの性能に依存せずに安定した素早い変速を行うことができる。そして電子制御および液圧制御のための複雑かつ高価な制御系なしで、手動変速中の運転者のクラッチペダル操作が不要になるので、半自動変速機を安価に構成することができる。
なお、この発明の車両用手動変速作動制御装置においては、前記シフトチェック機構作動検知手段が、前記フォークロッドが中立位置または結合位置からそれらの間の位置への移動で駆動されて液圧を出力する液圧出力シリンダであり、前記クラッチ作動手段が、前記液圧出力シリンダから供給される液圧で前記クラッチを開放作動させる液圧作動シリンダであると、シフトチェック機構作動検知手段およびクラッチ作動手段を簡易に構成できるので好ましい。
また、この発明の車両用手動変速作動制御装置においては、前記シフトチェック機構作動検知手段が、前記フォークロッドが中立位置または結合位置からそれらの間の位置への移動を検出して電気信号を出力するシャフト位置検出スイッチであり、前記クラッチ作動手段が、前記シャフト位置検出スイッチからの電気信号に応じてバルブを作動させて液圧源からの液圧を吐出させるバルブ制御手段と、そのバルブから吐出される液圧で前記クラッチを開放作動させる液圧作動シリンダとを有するものであっても、シフトチェック機構作動検知手段およびクラッチ作動手段を簡易に構成できるので好ましい。
この発明の車両用手動変速作動制御装置の第1実施例の要部構成を模式的に示す構成図である。 上記第1実施例の車両用手動変速作動制御装置の全体構成を模式的に示す構成図である。 上記第1実施例の車両用手動変速作動制御装置の手動変速作動の際の制御手順を示すフローチャートである。 上記第1実施例の車両用手動変速作動制御装置の手動変速作動の際の時間経過に伴う作動状態を例示するタイムチャートである。 この発明の車両用手動変速作動制御装置の第2実施例の要部構成を模式的に示す構成図である。
符号の説明
1 エンジン
1a 出力軸
2 吸気通路
3 電子制御スロットル弁
4 エンジンコントロールユニット(ECU:回転同期制御手段、クラッチ作動手段、バルブ制御手段)
5 クラッチ
5a レリーズベアリング
6 手動変速機
6a,6b フォークロッド
6c ストライキングロッド
6d シフトレバー
6e 凹部
6f 入力軸
7 駆動輪
9 シフトチェック機構
9a ボール
9b レバー
9c 引張りスプリング
10 クラッチペダル
11 アクセルペダルセンサ
12 クランク角センサ
13 車速センサ
14 クラッチペダルスイッチ(クラッチ作動検知手段)
15 シフト位置センサ
16 ニュートラルスイッチ
17 回転同期制御許可スイッチ
18 液圧出力シリンダ(シフトチェック機構作動検知手段)
19,24 液圧吐出回路
20 マスターシリンダ(クラッチ作動手段、液圧作動シリンダ)
21 回路
22 リザーバ
23 スレーブシリンダ
25 クラッチセンサ(クラッチ作動検知手段)
26 シリンダ
27 スイッチ(シフトチェック機構作動検知手段)
28 作動液ポンプ(クラッチ作動手段)
29 タンク
30 アキュムレータ(クラッチ作動手段)
31 リリースバルブ(クラッチ作動手段)

Claims (3)

  1. 車両のエンジンの出力を駆動輪に伝達する手動変速機と、
    前記エンジンの出力軸と前記手動変速機の入力軸との間を開放および締結するクラッチと、
    前記手動変速機の変速段を決定するフォークロッドを中立位置と結合位置とに選択的に掛止するシフトチェック機構の作動を検知するシフトチェック機構作動検知手段と、
    前記シフトチェック機構作動検知手段の検知結果に応じて、前記フォークロッドが中立位置または結合位置に位置することを検知すると前記クラッチを締結作動させ、前記フォークロッドが中立位置と結合位置との間に位置することを検知すると前記クラッチを開放作動させるクラッチ作動手段と、
    を具えてなる車両用手動変速作動制御装置。
  2. 前記シフトチェック機構作動検知手段は、前記フォークロッドが中立位置または結合位置からそれらの間の位置への移動で駆動されて液圧を出力する液圧出力シリンダであり、
    前記クラッチ作動手段は、前記液圧出力シリンダから供給される液圧で前記クラッチを開放作動させる液圧作動シリンダである、
    請求項1記載の車両用手動変速作動制御装置。
  3. 前記シフトチェック機構作動検知手段は、前記フォークロッドが中立位置または結合位置からそれらの間の位置への移動を検出して電気信号を出力するシャフト位置検出スイッチであり、
    前記クラッチ作動手段は、前記シャフト位置検出スイッチからの電気信号に応じてバルブを作動させて液圧源からの液圧を吐出させるバルブ制御手段と、そのバルブから吐出される液圧で前記クラッチを開放作動させる液圧作動シリンダとを有するものである、
    請求項1記載の車両用手動変速作動制御装置。
JP2008270956A 2008-10-21 2008-10-21 車両用手動変速作動制御装置 Expired - Fee Related JP5223114B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008270956A JP5223114B2 (ja) 2008-10-21 2008-10-21 車両用手動変速作動制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008270956A JP5223114B2 (ja) 2008-10-21 2008-10-21 車両用手動変速作動制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010101346A JP2010101346A (ja) 2010-05-06
JP5223114B2 true JP5223114B2 (ja) 2013-06-26

Family

ID=42292175

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008270956A Expired - Fee Related JP5223114B2 (ja) 2008-10-21 2008-10-21 車両用手動変速作動制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5223114B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5424063B2 (ja) * 1973-02-07 1979-08-18
JP3682641B2 (ja) * 1998-09-17 2005-08-10 愛知機械工業株式会社 歯車式変速機の自動クラッチ装置
JP3595242B2 (ja) * 2000-04-28 2004-12-02 三菱電機株式会社 同期噛合式自動変速機の制御装置
JP4877905B2 (ja) * 2005-08-03 2012-02-15 日産自動車株式会社 自動マニュアルトランスミッションのシフト位置検出装置
JP2007113664A (ja) * 2005-10-19 2007-05-10 Aichi Mach Ind Co Ltd 変速機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010101346A (ja) 2010-05-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6393928B1 (en) Control device for synchronous mesh automatic transmission
US8147373B2 (en) Control of a dry, dual-clutch transmission during an engine restart of a hybrid electric vehicle
US7930086B2 (en) Shifting apparatus and shifting control method thereof
US8725371B2 (en) Speed changing control apparatus for vehicle
US7892143B2 (en) Shift control apparatus
JP4972566B2 (ja) 自動変速機の制御方法及び制御装置
KR101636425B1 (ko) 차량의 제어 장치
US9915303B1 (en) Clutch system for manual transmission vehicles
US7540211B2 (en) Gear shifting completion determining device and gear shifting completion determining method
JP5757327B2 (ja) 車両の制御装置
JP5737394B2 (ja) 車両の制御装置
JP6098530B2 (ja) クラッチ制御装置
JP4720407B2 (ja) 複数クラッチ式変速機の制御装置
JP2007239832A (ja) 自動車の制御装置および自動車の制御方法
JP2010065731A (ja) 自動クラッチの学習制御装置
JPH09324852A (ja) 車両用変速機の変速制御装置
JP2010091063A (ja) 車両用自動変速機の変速制御方法及び変速制御装置
JP5223114B2 (ja) 車両用手動変速作動制御装置
PL207169B1 (pl) Sposób i urządzenie sterujące do sterowania przełączaną przekładnią
JP4831193B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP4770363B2 (ja) 複数クラッチ式変速機の制御装置
US20120184406A1 (en) Gear shift control
EP2177781A2 (en) Clutch controller and method for controlling clutch
US7926375B2 (en) Transmission control apparatus
JP2004017758A (ja) シフト制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110928

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20111125

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20120323

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120807

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130205

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20130213

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130218

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160322

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees