JP4720407B2 - 複数クラッチ式変速機の制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、複数の発進クラッチの係合・解放を切り換えることにより、変速機の変速を実行するように構成された変速機の制御装置に関するものである。
原動機と歯車による変速機構とを複数の発進クラッチにより連結し、変速時に、この複数の発進クラッチを交互に切り換える複数クラッチ式変速機において、変速時のクラッチ切り換え時の変速ショックやロック状態を防止するためにクラッチ・ツウ・クラッチ切替を行うことが考えられる。
例えば、特許文献1には、ダウンシフト時に、離脱するクラッチの被駆動部材の速度と、係合するクラッチの速度とを検出し、これらの検出結果に基づいて、第1期間を決定し、この第1期間内にクラッチを同時に制御するように構成された発明が記載されている。
また、特許文献2には、惰行走行状態時に、自動変速機のロックアップクラッチにおいて、フューエルカット制御手段による燃料遮断からの復帰作動と変速制御手段による自動変速機のダウンシフト作動とを並行的に実施させるタイミング制御手段とを備えている発明が記載されている。
特開2004−251456号公報 特許第3494911号
ところで、複数クラッチ式変速機において、パワーオフダウンシフト時にフューエルカットを行うことが燃費の向上を図る上で有利である。その場合、エンジンストールを防止するためにエンジン回転数の低下によって燃料の供給を再開する復帰制御を実行することになる。これにより、複数クラッチ式変速機においても車両の減速作用が急激に解消されて運転者に違和感を与えることを防止することができる。
したがって、フューエルカットの復帰の前後では、変速機に入力されるトルクが変化する。これに対して複数クラッチ式変速機においては、フューエルカットおよびその復帰に拘わらず、発進および変速に関与するクラッチをスリップ制御するので、上記の特許文献2に記載されている自動変速機での制御とは異なる制御が必要であり、この点で、未だ技術開発の余地があった。
この発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであり、パワーオフダウンシフト時における原動機のオーバシュートを抑制することを目的とする。
上記の目的を達成するため、この発明は、フューエルカット復帰時に、スリップ量を最適化するように構成したものである。より具体的には、請求項1の発明は、複数の発進クラッチの入力側に動力源が連結されるとともに、それらの発進クラッチの出力側と出力部材との間にそれぞれ所定の変速比を有する複数の伝達機構が選択的に伝達状態となるように設けられ、いずれかの発進クラッチを係合状態から解放状態に切り換えるとともに他の発進クラッチを解放状態から係合させることにより変速を実行するとともに、前記動力源の出力増大要求が行われていない場合に前記動力源の燃料供給を遮断する手段を有する複数クラッチ式変速機の制御装置において、前記動力源の出力増大要求が行われていない場合でのダウンシフト中に、所定の条件が成立することにより、前記動力源の燃料供給を再開するフューエルカット復帰手段と、フューエルカット復帰手段により増大した動力源トルクが動力源のアイドリング時のトルクに達した場合に入力側の回転数が出力側の回転数より小さい負のスリップ状態に制御されていた発進クラッチを、入力側の回転数が出力側の回転数より大きい正のスリップ状態となるように制御する加速スリップ制御手段とを備えることを特徴とする制御装置である。
また請求項2の発明は、請求項1において、前記スリップ状態における滑り回転数が所定値よりも大きいか否かを判断する滑り回転数判断手段と、前記滑り回転数判断手段で、前記滑り回転数が所定値よりも大きい場合と判断された場合に、スリップ制御の対象となる発進クラッチを前記ダウンシフトで解放される解放側発進クラッチから係合される係合側発進クラッチに切り換えるスリップ制御対象切換手段とを備えていることを特徴とする制御装置である。
さらに、請求項3の発明は、請求項2において、前記燃料供給の再開は前記スリップ制御対象切換手段によりスリップ制御対象が切り換わった時点で開始されることを特徴とする制御装置である。
そして、請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかにおいて、前記係合側発進クラッチをスリップ制御するとともに、そのスリップ制御における目標滑り回転数を前記動力源の回転数と前記係合側発進クラッチの出力側回転数の差に設定する第1目標滑り回転数設定手段とを備えていることを特徴とする制御装置である。
また、請求項5の発明は、請求項1ないし4のいずれかにおいて、前記動力源回転数が予め設定されたアイドリング回転数よりも小さいか否かを判定する動力源回転数判定手段と、前記動力源回転数判定手段で、動力源回転数が予め設定されたアイドリング回転数よりも小さい場合に、前記目標滑り回転数をアイドリング回転数と係合側発進クラッチの出力側回転数との差に設定する第2目標滑り回転数設定手段とを備えていることを特徴とする制御装置である。
請求項1の発明によれば、フューエルカットの復帰が終了し、動力源トルクの復帰が完了したと判断された場合には、滑り回転数が正の値、すなわち動力源回転数が係合される発進クラッチの出力回転数よりも大きくなるように発進クラッチの係合圧が制御される。フューエルカットの復帰判断は所定の条件が成立することにより判断され、その所定の条件は一例として、動力源トルクが動力源のアイドル回転数時のトルクに達することを採用できるので、動力源トルクが小さいうちにスリップ制御が切り換えられる。そのため、動力源回転数のオーバーシュートを抑制することができる。
また、請求項2の発明によれば、滑り回転数が所定値よりも大きいと判断された場合に、スリップ制御の対象となる発進クラッチを解放側発進クラッチから、係合側発進クラッチへと切り換える。そのため、伝達されるトルクは変化しないので、動力源の回転数が増大するオーバーシュートを防止することができる。
さらに、請求項3の発明によれば、前記フューエルカットは復帰はスリップ制御の対象が切り替わった時点で行われる。そのため、発進クラッチの係合状態が安定してからフューエルカットが開始されるので、動力源の回転数が増大するオーバーシュートを抑制することができる。
そして、請求項4の発明によれば、目標滑り回転数を実滑り回転数と等しくすることによりフィードバック制御を擬似的に停止させるようにするので、滑り回転数の増大にともなう動力源のオーバーシュートを抑制することができる。
さらに、請求項5の発明によれば、動力源回転数が予め設定されたアイドリング回転数よりも小さい場合には、前記目標滑り回転数がアイドリング回転数と係合される係合装置の出力側回転数との差に設定される。したがって、動力源回転数がアイドリング回転数より低下することが抑制されるので、動力源が停止することを抑制することができる。
つぎに、この発明を具体例に基づいて説明する。図5には、この発明の一実施例である車両Veのパワートレーンおよび制御系統の一例が、模式的に示されている。まず、車両Veには駆動力源としてのエンジン1が設けられており、エンジン1と車輪2との間に形成された動力伝達経路に変速機3が設けられている。この変速機3は、第1発進クラッチ出力軸4および第2発進クラッチ出力軸5および第1変速機出力軸6および第2変速機出力軸7を有している。第2発進クラッチ出力軸5は円筒状に構成されており、第2発進クラッチ出力軸5の内部に第1発進クラッチ出力軸4が配置されている。また、第1発進クラッチ出力軸4と第2発進クラッチ出力軸5とが同軸上に配置され、第1発進クラッチ出力軸4と第2発進クラッチ出力軸5とが相対回転可能となるように構成されている。さらに、第1発進クラッチ出力軸4および第2発進クラッチ出力軸5に対して、第1変速機出力軸6が平行に配置されているとともに、第1変速機出力軸6と第2変速機出力軸7とが平行に配置されている。
一方、前記第1変速機出力軸6と一体回転するドライブギヤ45と、前記第2変速機出力軸7と一体回転するドリブンギヤ46とが噛合されている。さらに、変速機3は、エンジン1に接続される入力軸47を有している。また、第1発進クラッチ出力軸4と入力軸47との間における動力伝達状態を制御する発進クラッチC1と、第2発進クラッチ出力軸5と入力軸47との間における動力伝達状態を制御する発進クラッチC2とが設けられている。これらの発進クラッチC1,C2としては、例えば、摩擦式クラッチ、より具体的には湿式クラッチを用いていることが可能である。つまり、各発進クラッチC1,C2を構成するプレートやディスクが、潤滑油により潤滑および冷却される。これらの発進クラッチC1,C2は、別々に係合圧指令値もしくはトルク容量を制御可能に構成された、いわゆるツインクラッチである。
また、変速機3は、前進段を設定するために、第1速用歯車対8ないし第6速用歯車対13を有している。まず、第1速用歯車対8は、第1速ドライブギヤ14と、第1速ドライブギヤ14に噛合された第1速ドリブンギヤ15とにより構成されている。第1速ドライブギヤ14は第1発進クラッチ出力軸4に設けられており、第1速ドライブギヤ14と第1発進クラッチ出力軸4とが一体回転するように構成されている。これに対して、第1速ドリブンギヤ15は第1変速機出力軸6に設けられており、第1速ドリブンギヤ15と第1変速機出力軸6とが相対回転可能となるように構成されている。
つぎに、第2速用歯車対9は、第2速ドライブギヤ16と、第2速ドライブギヤ16に噛合された第2速ドリブンギヤ17とにより構成されている。第2速ドライブギヤ16は第2発進クラッチ出力軸5に設けられており、第2速ドライブギヤ16と第2発進クラッチ出力軸5とが一体回転するように構成されている。これに対して、第2速ドリブンギヤ17は第1変速機出力軸6に設けられており、第2速ドリブンギヤ17と第1変速機出力軸6とが相対回転可能となるように構成されている。
さらに、第3速用歯車対10は、第3速ドライブギヤ18と、第3速ドライブギヤ18に噛合された第3速ドリブンギヤ19とにより構成されている。第3速ドライブギヤ18は第1発進クラッチ出力軸4に設けられており、第3速ドライブギヤ18と第1発進クラッチ出力軸4とが相対回転可能となるように構成されている。これに対して、第3速ドリブンギヤ19は第1変速機出力軸6に設けられており、第3速ドリブンギヤ19と第1変速機出力軸6とが一体回転するように構成されている。
さらに、第4速用歯車対11は、第4速ドライブギヤ20と、第4速ドライブギヤ20に噛合された第4速ドリブンギヤ21とにより構成されている。第4速ドライブギヤ20は第2発進クラッチ出力軸5に設けられており、第4速ドライブギヤ20と第2発進クラッチ出力軸5とが相対回転可能となるように構成されている。これに対して、第4速ドリブンギヤ21は第1変速機出力軸6に設けられており、第4速ドリブンギヤ21と第1変速機出力軸6とが一体回転するように構成されている。
さらに、第5速用歯車対12は、第5速ドライブギヤ22と、第5速ドライブギヤ22に噛合された第5速ドリブンギヤ23とにより構成されている。第5速ドライブギヤ22は第1発進クラッチ出力軸4に設けられており、第5速ドライブギヤ22と第1発進クラッチ出力軸4とが相対回転可能となるように構成されている。これに対して、第5速ドリブンギヤ23は第1変速機出力軸6に設けられており、第5速ドリブンギヤ23と第1変速機出力軸6とが一体回転するように構成されている。
さらに、第6速用歯車対13は、第6速ドライブギヤ24と、第6速ドライブギヤ24に噛合された第6速ドリブンギヤ25とにより構成されている。第6速ドライブギヤ24は第2発進クラッチ出力軸5に設けられており、第6速ドライブギヤ24と第2発進クラッチ出力軸5とが相対回転可能となるように構成されている。これに対して、第6速ドリブンギヤ25は第1変速機出力軸6に設けられており、第6速ドリブンギヤ25と第1変速機出力軸6とが一体回転するように構成されている。
さらに、変速機3は、後進段を設定するための後進用歯車対26を有している。後進用歯車対26は、後進ドライブギヤ27および後進ドリブンギヤ28と、後進ドライブギヤ28および後進ドリブンギヤ28に噛合された後進アイドラギヤ29とにより構成されている。後進ドライブギヤ27は第2発進クラッチ出力軸5に設けられており、後進ドライブギヤ27と第2発進クラッチ出力軸5とが一体回転するように構成されている。これに対して、後進ドリブンギヤ28は第1変速機出力軸6に設けられており、後進ドリブンギヤ28と第1変速機出力軸6とが相対回転可能となるように構成されている。
そして、各変速用歯車対に対応して複数の変速用クラッチが設けられている。この変速用クラッチは、変速用歯車対を構成する各ギヤと、各軸との間における動力伝達状態を制御する装置である。この実施例においては、変速用クラッチとして同期係合装置(シンクロメッシュ機構)を用いた場合を説明する。まず、第1速用歯車対8に対応する第1同期係合装置30は、第1変速機出力軸6に設けられている。第1同期係合装置30は、第1変速機出力軸6と一体回転し、かつ、第1変速機出力軸6の軸線方向に動作可能なスリーブ31と、第1速ドリブンギヤ15と一体回転するアウターギヤ32と、スリーブ31と一体回転し、かつ、スリーブ31とともに軸線方向に動作可能なシンクロナイザーリング(図示せず)およびシンクロナイザーキー(図示せず)とを有している。スリーブ31にはインナーギヤ(図示せず)が形成されており、スリーブ31が軸線方向に動作することにより、アウターギヤ32と、スリーブ31のインナーギヤとの係合・解放がおこなわれるように構成されている。このアウターギヤ32と、スリーブ31のインナーギヤとが係合された場合は、第1発進クラッチ出力軸4と第1変速機出力軸6との間で、第1速用歯車対8を経由させて動力伝達をおこなうことが可能となる。これに対して、スリーブ31が軸線方向で中立位置に動作されて、スリーブ31のインナーギヤと、アウターギヤ32とが解放された場合は、第1発進クラッチ出力軸4と第1変速機出力軸6との間で、第1速用歯車対8を経由させて動力伝達をおこなうことが不可能となる。
前記第2速用歯車対9に対応する第2同期係合装置33は、第1変速機出力軸6に設けられている。第2同期係合装置33は、第1変速機出力軸6と一体回転し、かつ、第1変速機出力軸6の軸線方向に動作可能なスリーブ34と、第2速ドリブンギヤ17と一体回転するアウターギヤ35と、スリーブ34と一体回転し、かつ、スリーブ34とともに軸線方向に動作可能なシンクロナイザーリング(図示せず)およびシンクロナイザーキー(図示せず)とを有している。スリーブ34にはインナーギヤ(図示せず)が形成されており、スリーブ34が軸線方向に動作することにより、アウターギヤ35とインナーギヤとの係合・解放がおこなわれるように構成されている。このアウターギヤ35と、スリーブ34のインナーギヤとが係合された場合は、第2発進クラッチ出力軸5と第1変速機出力軸6との間で、第2速用歯車対9を経由させて動力伝達をおこなうことが可能となる。これに対して、アウターギヤ35と、スリーブ34のインナーギヤとが解放された場合は、第2発進クラッチ出力軸5と第1変速機出力軸6との間で、第2速用歯車対9を経由させて動力伝達をおこなうことが不可能となる。
また、この第2同期係合装置33は後進用歯車対26に対応するクラッチとしての機能を兼備している。すなわち、後進用ドリブンギヤ28と一体回転するアウターギヤ36が設けられており、アウターギヤ36に対応するシンクロナイザーリング(図示せず)が設けられている。そして、スリーブ34が軸線方向に動作することにより、アウターギヤ36とスリーブ34のインナーギヤとの係合・解放がおこなわれるように構成されている。このアウターギヤ36とスリーブ34のインナーギヤとが係合された場合は、第2発進クラッチ出力軸5と第1変速機出力軸6との間で、後進用歯車対26を経由させて動力伝達をおこなうことが可能となる。これに対して、アウターギヤ36とスリーブ34のインナーギヤとが解放された場合は、第2発進クラッチ出力軸5と第1変速機出力軸6との間で、後進用歯車対26を経由させて動力伝達をおこなうことが不可能となる。なお、スリーブ34を軸線方向で中立位置に移動させると、スリーブ34のインナーギヤを、2つのアウターギヤ35,36から共に解放させることは可能であるが、スリーブ34のインナーギヤが軸線方向のいずれの位置にある場合でも、2つのアウターギヤ35,36のいずれか一方にのみ噛合する。
前記第3速用歯車対10に対応する第3同期係合装置37は、第1発進クラッチ出力軸4に設けられている。第3同期係合装置37は、第1発進クラッチ出力軸4と一体回転し、かつ、第1発進クラッチ出力軸4の軸線方向に動作可能なスリーブ38と、第3速ドライブギヤ18と一体回転するアウターギヤ39と、スリーブ38と一体回転し、かつ、スリーブ38とともに軸線方向に動作可能なシンクロナイザーリング(図示せず)およびシンクロナイザーキー(図示せず)とを有している。スリーブ38にはインナーギヤ(図示せず)が形成されており、スリーブ38が軸線方向に動作することにより、アウターギヤ39とスリーブ38のインナーギヤとの係合・解放がおこなわれるように構成されている。このアウターギヤ38とスリーブ38のインナーギヤとが係合された場合は、第1発進クラッチ出力軸4と第1変速機出力軸6との間で、第3速用歯車対10を経由させて動力伝達をおこなうことが可能となる。これに対して、アウターギヤ39とスリーブ38のインナーギヤとが解放された場合は、第1発進クラッチ出力軸4と第1変速機出力軸6との間で、第3速用歯車対10を経由させて動力伝達をおこなうことが不可能となる。
また、この第3同期係合装置37は第5速用歯車対12に対応するクラッチとしての機能を兼備している。すなわち、第5速ドライブギヤ22と一体回転するアウターギヤ40が設けられており、アウターギヤ40に対応するシンクロナイザーリング(図示せず)が設けられている。そして、スリーブ38が軸線方向に動作することにより、アウターギヤ40とスリーブ38のインナーギヤとの係合・解放がおこなわれるように構成されている。このアウターギヤ40とスリーブ38のインナーギヤとが係合された場合は、第1発進クラッチ出力軸4と第1変速機出力軸6との間で、第5速用歯車対12を経由させて動力伝達をおこなうことが可能となる。これに対して、アウターギヤ40とスリーブ38のインナーギヤとが解放された場合は、第1発進クラッチ出力軸4と第1変速機出力軸6との間で、第5速用歯車対12を経由させて動力伝達をおこなうことが不可能となる。なお、スリーブ38を軸線方向で中立位置に移動させると、スリーブ38のインナーギヤを、2つのアウターギヤ39,40から共に解放させることは可能であるが、スリーブ38のインナーギヤが軸線方向のいずれの位置にある場合でも、2つのアウターギヤ39,40のいずれか一方にのみ噛合する。
前記第4速用歯車対11に対応する第4同期係合装置41は、第2発進クラッチ出力軸5に設けられている。第4同期係合装置41は、第2発進クラッチ出力軸5と一体回転し、かつ、第2発進クラッチ出力軸5の軸線方向に動作可能なスリーブ42と、第4速ドライブギヤ20と一体回転するアウターギヤ43と、スリーブ42と一体回転し、かつ、スリーブ42とともに軸線方向に動作可能なシンクロナイザーリング(図示せず)およびシンクロナイザーキー(図示せず)とを有している。スリーブ42にはインナーギヤ(図示せず)が形成されており、スリーブ42が軸線方向に動作することにより、アウターギヤ43とスリーブ42のインナーギヤとの係合・解放がおこなわれるように構成されている。このアウターギヤ43とスリーブのインナーギヤとが係合された場合は、第2発進クラッチ出力軸5と第1変速機出力軸6との間で、第4速用歯車対11を経由させて動力伝達をおこなうことが可能となる。これに対して、アウターギヤ43とスリーブ42のインナーギヤとが解放された場合は、第2発進クラッチ出力軸5と第1変速機出力軸6との間で、第4速用歯車対11を経由させて動力伝達をおこなうことが不可能となる。
また、この第4同期係合装置41は第6速用歯車対13に対応するクラッチとしての機能を兼備している。すなわち、第6速ドライブギヤ24と一体回転するアウターギヤ44が設けられており、アウターギヤ44に対応するシンクロナイザーリング(図示せず)が設けられている。そして、スリーブ42が軸線方向に動作することにより、アウターギヤ44とスリーブ42のインナーギヤとの係合・解放がおこなわれるように構成されている。このアウターギヤ44とスリーブ42のインナーギヤとが係合された場合は、第2発進クラッチ出力軸5と第1変速機出力軸6との間で、第6速用歯車対13を経由させて動力伝達をおこなうことが可能となる。これに対して、アウターギヤ44とスリーブ42のインナーギヤとが解放された場合は、第2発進クラッチ出力軸5と第1変速機出力軸6との間で、第6速用歯車対13を経由させて動力伝達をおこなうことが不可能となる。なお、スリーブ42を軸線方向で中立位置に動作させると、スリーブ42のインナーギヤを、2つのアウターギヤ43,44から共に解放させることは可能であるが、スリーブ42のインナーギヤが軸線方向のいずれの位置にある場合でも、2つのアウターギヤ43,44のいずれか一方にのみ噛合する。
一方、前記エンジン1には内燃機関や外燃機関、モータなどの各種の動力装置が含まれるが、この実施例では、内燃機関を用いている場合について説明する。内燃機関としては、例えば、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、LPGエンジン、メタノールエンジンなどを用いることが可能である。この実施例では、エンジン1としてガソリンエンジンが用いられている場合について説明する。このエンジン1は、電子スロットルバルブ、燃料噴射量制御装置、点火時期制御装置などを有する公知のものである。さらに、車両Veにはブレーキ装置(図示せず)が設けられている。このブレーキ装置は、乗員により操作されるブレーキペダル、および車輪2に設けられたホイールシリンダなどにより構成されている。そして、ブレーキペダルの操作に応じてホイールシリンダの油圧が制御されて、車輪2に対する制動力が調整される。
つぎに、車両Veの制御系統について説明すると、発進クラッチC1および発進クラッチC2ならびに第1同期係合装置30ないし第4同期係合装置41を、それぞれ別々に制御することの可能なアクチュエータが設けられている。この実施例では、アクチュエータとして油圧アクチュエータ48が用いられている。つまり、発進クラッチC1および発進クラッチC2ならびに第1同期係合装置30ないし第4同期係合装置41は、いずれも油圧制御式のクラッチであり、各クラッチに対応して油圧室(図示せず)が形成されているととともに、各油圧室の油圧が油圧アクチュエータ48により制御されるように構成されている。つまり、発進クラッチC1および発進クラッチC2の係合圧指令値は、油圧アクチュエータ48により制御される。この油圧アクチュエータ48は、油圧回路およびソレノイドバルブなどを有する公知の構造を有している。
また、車両Veの全体を制御する総合電子制御装置(ECU)49が設けられているとともに、エンジン1を制御するエンジン用電子制御装置(ECU)50が設けられている。さらに、変速機3を制御するために乗員が操作するシフト操作装置51が設けられているとともに、変速機3における変速状態を表示するシフト状態表示装置52が設けられている。シフト操作装置51は、乗員が手で操作する構造のものまたは足で操作する構造のもののいずれでもよい。シフト操作装置51の操作により、前進段(ドライブポジション)、後進段(リバースポジション)、ニュートラルポジション、パーキングポジションなどを選択的に切り換え可能である。さらに、シフト状態表示装置52は、ランプ点灯、音声表示、ディスプレイ表示などの少なくとも1つの表示システムにより、変速機3の変速状態を出力する構成となっている。また、潤滑油および油圧アクチュエータ48の作動油の温度を検出する油温センサ520および各クラッチの軸線方向におけるスリーブの位置を検知するスリーブ位置センサ53が設けられている。
前記エンジン用電子制御装置50には、各種のセンサやスイッチの信号が入力される。このエンジン1用電子制御装置には、例えば、エンジン1回転速度、吸入空気量、吸入空気温度、アクセル開度、スロットル開度、冷却水温、エンジン用電子制御装置50からは、エンジン1の電子スロットルバルブの開度、吸入空気量、点火時期、燃料噴射量などを制御する信号が出力される。
前記総合電子制御装置49には、各種のセンサやスイッチの信号が入力される。総合電子制御装置49には、例えば、第1発進クラッチ出力軸4の回転速度センサ55、第2発進クラッチ出力軸5の回転速度センサ56、第2変速機出力軸7の回転速度センサ57、潤滑油および作動油の温度、発進クラッチC1,C2の係合面の温度を検出するクラッチ温度センサ58、ブレーキペダルの操作状態、ナビゲーションシステムで得られる道路状況、シフト操作装置51の操作状態、道路勾配センサ、加速度センサなどの信号が入力される。総合電子制御装置49からは、油圧アクチュエータ48を制御する信号、シフト状態表示装置52を制御する信号などが出力される。なお、エンジン用電子制御装置50と総合電子制御装置49との間で相互に信号の授受がおこなわれる。また、この実施例において、各種の回転部材の回転速度は、各種の回転部材の回転数と等価のパラメータである。
つぎに、変速機3の制御について説明する。変速機3で前進段の第1速を設定する場合は、第1同期係合装置30のスリーブの動作により、第1同期係合装置30のスリーブのインナーギヤとアウターギヤ32とが係合されるとともに、発進クラッチC1が係合されるとともに、第2同期係合装置33ないし第4同期係合装置41のスリーブが全て中立位置に制御され、かつ、発進クラッチC2が解放される。このような制御により、入力軸47と第2変速機出力軸7との間で、発進クラッチC1および第1速用歯車対8を経由して動力伝達をおこなうことが可能になるとともに、入力軸47と第2変速機出力軸7との間における変速比が、第1速用歯車対8を構成する第1速ドライブギヤ14と第1速ドリブンギヤ15との歯数比に応じた値となる。すなわち、変速機3の変速段として第1速が設定される。
また、変速機3で前進段の第2速を設定する場合は、第2同期係合装置33のスリーブ34の動作により、スリーブ34のインナーギヤとアウターギヤ35とが係合されるとともに、発進クラッチC2が係合されるとともに、第1同期係合装置30および第3同期係合装置37および第4同期係合装置41のスリーブが全て中立位置に制御され、かつ、発進クラッチC1が解放される。このような制御により、入力軸47と第2変速機出力軸7との間で、発進クラッチC2および第2速用歯車対9を経由して動力伝達をおこなうことが可能になるとともに、入力軸47と第2変速機出力軸7との間における変速比が、第2速用歯車対9を構成する第2速ドライブギヤ16と第2速ドリブンギヤ17との歯数比に応じた値となる。すなわち、変速機3の変速段として第2速が設定される。
また、変速機3で前進段の第3速を設定する場合は、第3同期係合装置37のスリーブ38の動作により、スリーブ38のインナーギヤとアウターギヤ39とが係合されるとともに、発進クラッチC1が係合されるとともに、第1同期係合装置30および第2同期係合装置33および第4同期係合装置41のスリーブが全て中立位置に制御され、かつ発進クラッチC2が解放される。このような制御により、入力軸47と第2変速機出力軸7との間で、発進クラッチC1および第3速用歯車対10を経由して動力伝達をおこなうことが可能になるとともに、入力軸47と第2変速機出力軸7との間における変速比が、第3速用歯車対10を構成する第3速ドライブギヤ18と第3速ドリブンギヤ19との歯数比に応じた値となる。すなわち、変速機3の変速段として第3速が設定される。
さらに、変速機3で前進段の第4速を設定する場合は、第4同期係合装置41のスリーブ42の動作により、スリーブ42のインナーギヤとアウターギヤ43とが係合されるとともに、発進クラッチC2が係合されるとともに、第1同期係合装置30および第2同期係合装置33および第3同期係合装置37のスリーブが全て中立位置に制御され、かつ、発進クラッチC1が解放される。このような制御により、入力軸47と第2変速機出力軸7との間で、発進クラッチC2および第4速用歯車対11を経由して動力伝達をおこなうことが可能になるとともに、入力軸47と第2変速機出力軸7との間における変速比が、第4速用歯車対11を構成する第4速ドライブギヤ20と第4速ドリブンギヤ21との歯数比に応じた値となる。すなわち、変速機3の変速段として第4速が設定される。
さらに、変速機3で前進段の第5速を設定する場合は、第3同期係合装置37のスリーブ38の動作により、スリーブ38のインナーギヤとアウターギヤ40とが係合されるとともに、発進クラッチC1が係合されるとともに、第1同期係合装置30および第2同期係合装置33および第4同期係合装置41のスリーブが全て中立位置に制御され、かつ、発進クラッチC2が解放される。このような制御により、入力軸47と第2変速機出力軸7との間で、発進クラッチC1および第5速用歯車対12を経由して動力伝達をおこなうことが可能になるとともに、入力軸47と第2変速機出力軸7との間における変速比が、第5速用歯車対12を構成する第5速ドライブギヤ22と第5速ドリブンギヤ23との歯数比に応じた値となる。すなわち、変速機3の変速段として第5速が設定される。
さらに、変速機3で前進段の第6速を設定する場合は、第4同期係合装置41のスリーブ42の動作により、スリーブ42のインナーギヤとアウターギヤ44とが係合されるとともに、発進クラッチC2が係合されるとともに、第1同期係合装置30および第2同期係合装置33および第3同期係合装置37のスリーブが全て中立位置に制御され、かつ、発進クラッチC1が解放される。このような制御により、入力軸47と第2変速機出力軸7との間で、発進クラッチC2および第6速用歯車対13を経由して動力伝達をおこなうことが可能になるとともに、入力軸47と第2変速機出力軸7との間における変速比が、第6速用歯車対13を構成する第6速ドライブギヤ24と第6速ドリブンギヤ25との歯数比に応じた値となる。すなわち、変速機3の変速段として第6速が設定される。このように、変速機3は、前進段において第1速ないし第6速を選択的に切り換えることが可能である。つまり、変速機3は、変速比を段階的に、または不連続に切り換えることの可能な有段変速機である。
一方、シフト操作装置51の操作により、後進段(リバースポジション)が選択された場合は、第2同期係合装置33のスリーブ34の動作により、スリーブ34のインナーギヤとアウターギヤ36とが係合されるとともに、発進クラッチC2が係合されるとともに、第1同期係合装置30および第3同期係合装置37および第4同期係合装置41のスリーブが全て中立位置に制御され、かつ、発進クラッチC1が解放される。このような制御により、入力軸47と第2変速機出力軸7との間で、発進クラッチC2および後進用歯車対26を経由して動力伝達をおこなうことが可能になるとともに、入力軸47と第2変速機出力軸7との間における変速比が、後進用歯車対26を構成する後進用ドライブギヤ27とアイドラギヤ29と後進用ドリブンギヤ28との歯数比に応じた値となる。すなわち、変速機3で後進段が設定される。なお、前進段が設定された場合と、後進段が設定された場合とでは、第2変速機出力軸7の回転方向が逆となる。
前進段または後進段が選択された場合は、上記のように入力軸47と第2変速機出力軸7とが動力伝達可能に接続されるため、エンジン1が運転され、かつ、アクセルペダルが踏み込まれた場合、つまり、パワーオンの状態では、エンジントルクが変速機3を経由して車輪2に伝達されて、駆動力が発生する。これに対して、車両Veの惰力走行時、つまり、アクセルペダルが踏まれていないパワーオフの状態では、車両Veの運動エネルギに対応するトルクが、車輪2から変速機3を経由してエンジン1に伝達され、エンジンブレーキ力が生じる。
さらに、シフト操作装置51により、パーキングポジションまたはニュートラルポジジョンが選択された場合は、発進クラッチC1および発進クラッチC2が共に解放される。このような制御により、入力軸47と第2変速機出力軸7との間で動力伝達をおこなうことが不可能となる。そして、現在設定されている変速段から他の変速段(目標変速段)に切り換える場合は、現在の変速段を設定しているクラッチのスリーブを動作させて、現在の変速段に対応するアウターギヤと、スリーブのインナーギヤとを解放するとともに、目標変速段に対応するクラッチのスリーブを動作させて、目標変速段を設定するアウターギヤと、スリーブのインナーギヤとを係合させる制御が実行される。また、現在の変速段から目標変速段に切り換える場合に、発進クラッチC1および発進クラッチC2の係合・解放状態を切り換える必要がある場合は、その切り換え制御が実行される。
この実施例において、前進段では、変速段を示す数字が小さいほど、変速機3における変速比が大きくなる。ここで、変速機3の変速比とは、入力軸47の回転速度を第2変速機出力軸7の回転速度で除した値である。この実施例において、現在の変速段における変速比よりも、目標変速段における変速比の方が大きくなる変速制御がダウンシフトである。また、現在の変速段における変速比よりも、目標変速段における変速比の方が大きくなる変速制御がアップシフトである。そして、変速機3は、変速比を切り換える場合に、発進クラッチC1のトルク容量、および発進クラッチC2のトルク容量が制御されるように構成された、いわゆるツイン・クラッチ式の変速機3である。つまり、変速機3の変速段を変更する場合は、発進クラッチC1および発進クラッチC2の係合・解放を並行して実行する、いわゆるクラッチ・ツウ・クラッチ変速となる。
なお、この実施例においては、変速機3の変速段を切り換えるにあたり、自動変速制御とマニュアル変速制御とを選択可能である。マニュアル変速制御とは、乗員がシフト操作装置51をマニュアル操作することにより、第1速ないし第6速の変速段を選択的に切り換える制御である。また、自動変速制御とは、シフト操作装置51で前進段が選択されている場合に、車両Veの走行状態、例えば、車速およびアクセル開度および総合電子制御装置49に記憶されている変速マップに基づいて、変速判断をおこない、第1速ないし第6速の変速段を選択的に切り換える制御である。この場合、変速マップには、現在の変速段から他の変速段にアップシフトする場合の基準となるアップシフト線、および、現在の変速段から他の変速段にダウンシフトする場合の基準となるダウンシフト線が設けられている。
次に、上記の変速機を対象としたこの発明の制御装置による制御例を説明する。図1はこのスリップ制御がおこなわれるクラッチを切り換えるための制御例を示すフローチャートである。なお、ここでは、2速から1速へのダウンシフトを想定しており、係合されるクラッチが発進クラッチC1であり、解放されるクラッチが発進クラッチC2である。
先ず、現在の状態がコースト(パワーオフ)ダウンシフト変速中か否かが判断される(ステップS11)。ここで、コースト(パワーオフ)ダウンシフト変速とは、アクセルペダルが踏み込まれておらず、動力増大要求がない状態でのダウンシフト変速である。
そして、ステップS11で否定的に判断された場合には、このルーチンを抜けるが、肯定的に判断された場合には、発進クラッチC2のスリップ量が予め定めた所定値NSLPCSTS以上か否かが判断される(ステップS12)。ステップS12で否定的に判断された場合、すなわち、発進クラッチC2のスリップ量が予め定めた所定値NSLPCSTSよりも小さい場合には、発進クラッチC2は未だ係合状態と考えられるので、変速前のクラッチ、すなわち発進クラッチC2のスリップ制御を継続する(ステップS14)。
一方、発進クラッチC2のスリップ量が予め定めた所定値NSLPCSTS以上の場合には、発進クラッチC1の係合が開始されたと考えられるので、変速後のクラッチ、すなわち発進クラッチC1のスリップ制御を実施する(ステップS13)。
また、変速の進行に伴ってスリップ制御内容を変更する。図2は変速の進行に伴うスリップ制御内容の変更をおこなう制御の一例を示すフローチャートである。
まず、コースト(パワーオフ)ダウンシフト変速中か否かが判断され(ステップS21)、ステップS21で否定的に判断された場合にはこのルーチンを抜ける。また、ステップS21で肯定的に判断された場合には、フューエルカットの復帰が完了したか否かが判断される(ステップS22)。なお、このフューエルカットの復帰完了判断は、動力源のトルクが動力源のアイドル回転数時のトルクに達した場合に成立し、したがってこれが、請求項1における所定の条件に相当する。
そして、ステップS22で肯定的に判断された場合、すなわちフューエルカットの復帰が完了した場合には、加速スリップ制御が実行される(ステップS23)。なお、加速スリップ制御とは、エンジン回転数と係合される発進クラッチC1の出力側回転数との差であるスリップ量が正の値となるように制御するスリップ制御である。
一方、ステップS22で否定的に判断された場合、すなわち、フューエルカットの復帰が完了していない場合には、減速スリップ制御が実行される(ステップS24)。なお、減速スリップ制御とは、エンジン回転数と係合される発進クラッチC1の出力側回転数との差であるスリップ量が負の値となるように制御するスリップ制御である。
さらに、目標スリップ量を変速の進行状況にあわせて変化させる。図3はこの目標スリップ量の設定を行う制御の一例を示すフローチャートである。
まず、コースト(パワーオフ)ダウンシフト変速中か否かが判断され(ステップS31)、ステップS31で否定的に判断された場合には、このルーチンを抜ける。そして、ステップS31で肯定的に判断された場合にはスリップ制御の対象となるクラッチが発進クラッチC1から発進クラッチC2へ切り替わったか否かが判断される(ステップS32)。ステップS32で否定的に判断された場合、すなわちスリップ制御の対象となる発進クラッチがいまだ発進クラッチC1であれば、目標スリップ量TNSLIPiを減速スリップ制御時の目標スリップ量TNSLPDとする(ステップS36)。なお、減速スリップ制御時の目標スリップ量TNSLPDは予め定められた値である。
一方、ステップS32で肯定的に判断された場合、すなわち、スリップ制御の対象となる発進クラッチが発進クラッチC1から発進クラッチC2へ切り替わった場合、続いてスリップ制御の内容が加速スリップ制御に切り替わったか否かが判断される(ステップS33)。そして、ステップS33で否定的に判断された場合、すなわち、制御対象となるクラッチが切り替わり、かつ、減速スリップ制御状態である場合には、目標スリップ量TNSLIPiをエンジン回転数Neと発進クラッチC1の出力側回転数との差、すなわち現在の実回転数差に設定し、実質的にフィードバック制御を禁止する(ステップS37)。
また、ステップS33で肯定的に判断された場合、すなわち、スリップ制御の内容が加速スリップ制御になった場合には、つづいて、目標スリップ量TNSLIPiと発進クラッチC1の出力側回転数NC1との和がエンジンの目標アイドル回転数TNEIDLよりも小さいか否かが判断される(ステップS34)。
ステップS34で否定的に判断された場合、すなわち、目標スリップ量TNSLIPiと発進クラッチC1の出力側回転数NC1との和がエンジンの目標アイドル回転数TNEIDLよりも大きい場合には、目標スリップ量TNSLIPiを加速スリップ制御時の目標スリップ量TNSLPAとする(ステップS38)。一方、ステップ34で肯定的に判断された場合、すなわち、目標スリップ量TNSLIPiと発進クラッチC1の出力側回転数NC1との和がエンジンの目標アイドル回転数TNEIDL以下の場合には、目標スリップ量をエンジンの目標アイドル回転数TNEIDLと発進クラッチC1の出力側回転数NC1との差に設定する(ステップS35)。
図4は変速開始から終了までの各物理量の変化を示すタイムチャートである。まず、変速指令が出力され(A時点)、変速が開始すると、係合されるクラッチである発進クラッチC1にファーストフィルが行われる(A時点からB時点)。ファーストフィル終了後、スリップ量が所定値NSLPCSTS以上となると(ステップS12)、係合される発進クラッチC1の油圧指令値を増大させるとともに、解放される発進クラッチC2の油圧指令値を減少させ、発進クラッチの切り換えがおこなわれる(B時点からC時点、ステップS13に相当)。発進クラッチの切り換えに伴う伝達トルクの変動はないのでエンジンの吹き上がりを抑制することができる。
また、これらの発進クラッチの切り換えが開始されるとエンジン回転数が上昇を開始する(B時点からE時点)。そして、発進クラッチの切替が終了すると、フューエルカットの復帰が開始される(C時点)。そして、フューエルカットの復帰にともなってエンジン回転数Neはさらに上昇する(C時点からE時点)。さらに、フューエルカットの復帰が終了すると(D時点)、スリップ制御の内容が減速スリップ制御から加速スリップ制御へと切り換えられる(ステップS23に相当)。
加速スリップ制御においては、エンジン回転数を増大させてもスリップ量が増大するために、係合される発進クラッチC1の出力側回転数は増大しない。したがって、フューエルカット復帰にともなってエンジン回転数が上昇しても発進クラッチC1の出力側部材の回転数は増大せず、エンジン回転数の吹き上がりの影響が出力軸に伝達されるのを抑制することができる。
また、フューエルカットの復帰はクラッチの切り換えが完了した時点(C時点)で開始される。そのため、係合状態が安定した状態でフューエルカットが開始される。したがって、エンジン回転数の吹き上がりを抑制することができる。
また、スリップ制御対象となるクラッチが切り替わり(C時点、ステップS32で肯定的に判断された場合)、加速スリップ制御に切り替わる前(C時点からD時点、ステップS33で否定的に判断された場合)では、目標スリップ量TNSLIPiをエンジン回転数Neと発進クラッチC1の出力側回転数NC1との差に設定し、実質的にフィードバック制御を禁止する(C時点からD時点、ステップS37に相当)。これにより、スリップ量の増大にともなうエンジンの吹き上がりを抑制することができる。
一方、加速スリップ制御に切り替わると、目標スリップTNSLIPiを加速スリップ制御時の目標スリップ量TNSLPAとする(D時点からF時点、ステップS38に相当)。そして、この間エンジン回転数は上昇を続けるが、車両の減速にともない発進クラッチC1の出力側回転数が減少に転ずると(E時点)、エンジン回転数Neも減少に転じる(E時点からF時点)そして、目標スリップ量TNSLIPiと発進クラッチC1の出力側回転数NC1との和がエンジンの目標アイドル回転数TNEIDLよりも小さくなると(F時点、ステップS34で肯定的に判断された場合)、目標スリップ量をエンジンの目標アイドル回転数TNEIDLと発進クラッチC1の出力側回転数NC1との差に設定する(F時点、ステップS35に相当)。
その後、車速がさらに低下し発進クラッチC1の出力側回転数NC1が低下しても、目標スリップ量が増大するため、エンジン回転数Neは目標アイドル回転数以下には低下しない(F時点以降)。このため、エンジンストップを防止することができる。
なお、図5に示すパワートレーンにおいては、発進クラッチC1および発進クラッチC2が入力軸47に対して並列に配置され、第2変速機出力軸7が車輪2に連結される構成となっているが、エンジントルクが、各歯車対を経由して発進クラッチC1および発進クラッチC2に伝達され、ついで、そのトルクが第2変速機出力軸7に伝達されるように構成されているパワートレーンにおいても、請求項1の発明を適用可能である。
ここで、実施例で説明した構成と、この発明の構成との対応関係を説明すると、エンジン1が動力源に相当し、また、発進クラッチC1,C2のスリップ量が滑り回転数に相当する。
また、ステップS22の機能的手段が、請求項1におけるフューエルカット復帰完了判定手段に相当し、ステップS23の機能的手段が、請求項1における加速スリップ制御手段に相当する。
また、ステップS12の機能的手段が、請求項2における滑り回転数判断手段に相当し、ステップS13の機能的手段が、請求項2におけるスリップ制御対象切り換え手段に相当する。
さらに、ステップS37の機能的手段が、請求項4における第1目標滑り回転数設定手段に相当し、ステップS34の機能的手段が、請求項5における動力源回転数判定手段に相当し、ステップS35の機能的手段が、請求項5における第2目標滑り回転数設定手段に相当する。
また、この発明は、各動力伝達部材および各回転部材の回転軸線が、車両Veの前後方向または車両Veの幅方向のいずれの向きで配置されている車両Veにおいても適用可能である。また、この発明は、第2変速機出力軸7のトルクが、前輪または後輪のいずれに伝達される構成の二輪駆動車にも適用可能である。また、この発明は、第2変速機出力軸7のトルクが、動力分配装置(トランスファ)により、前輪および後輪に分配される構成の四輪駆動車にも適用可能である。またこの発明は、車両Ve以外の駆動装置、例えば、建設機械、工作機械などにも適用可能である。また、請求項1ないし請求項5の発明においては、発進クラッチとして、摩擦式クラッチ、電磁式クラッチ、噛み合い式クラッチなどを用いることが可能である。
変速前後におけるスリップ制御の対象となる発進クラッチチを切り換える制御の一例を示すフローチャートである。 加速/減速スリップ制御を切り換える制御の一例を示すフローチャートである。 変速の進行にともなって目標スリップ量を変更する制御の一例を示すフローチャートである。 変速時における各物理量の変化を示すタイムチャートである。 この発明が適用されるパワートレーンの一例を示す模式図である。
符号の説明
1…エンジン、 3…変速機、 4…第1発進クラッチ出力軸、 5…第2発進クラッチ出力軸、 6…第1変速機出力軸、 7…第2変速機出力軸、 8…第1速用歯車対、 9…第2速用歯車対、 10…第3速用歯車対、 11…第4速用歯車対、 12…第5速用歯車対、 13…第6速用歯車対、 14…第1速ドライブギヤ、 15…第1速ドリブンギヤ、 16…第2速ドライブギヤ、 17…第2速ドリブンギヤ、 18…第3速ドライブギヤ、 19…第3速ドリブンギヤ、 20…第4速ドライブギヤ、 21…第4速ドリブンギヤ、 22…第5速ドライブギヤ、 23…第5速ドリブンギヤ、 24…第6速ドライブギヤ、 25…第6速ドリブンギヤ、 30…第1同期係合装置、 33…第2同期係合装置、 37…第3同期係合装置、 41…第4同期係合装置、 47…入力軸、 48…油圧アクチュエータ、 C1,C2…発進クラッチ、 Ve…車両。

Claims (5)

  1. 複数の発進クラッチの入力側に動力源が連結されるとともに、それらの発進クラッチの出力側と出力部材との間にそれぞれ所定の変速比を有する複数の伝達機構が選択的に伝達状態となるように設けられ、いずれかの発進クラッチを係合状態から解放状態に切り換えるとともに他の発進クラッチを解放状態から係合させることにより変速を実行するとともに、前記動力源の出力増大要求が行われていない場合に前記動力源の燃料供給を遮断する手段を有する複数クラッチ式変速機の制御装置において、
    前記動力源の出力増大要求が行われていない場合でのダウンシフト中に、所定の条件が成立することにより、前記動力源の燃料供給を再開するフューエルカット復帰手段と、
    フューエルカット復帰手段により増大した動力源トルクが動力源のアイドリング時のトルクに達した場合に入力側の回転数が出力側の回転数より小さい負のスリップ状態に制御されていた発進クラッチを、入力側の回転数が出力側の回転数より大きい正のスリップ状態となるように制御する加速スリップ制御手段と
    を備えることを特徴とする複数クラッチ式変速機の制御装置。
  2. 記スリップ状態における滑り回転数が所定値よりも大きいか否かを判断する滑り回転数判断手段と、
    前記滑り回転数判断手段で、前記滑り回転数が所定値よりも大きい場合と判断された場合に、スリップ制御の対象となる発進クラッチを前記ダウンシフトで解放される解放側発進クラッチから係合される係合側発進クラッチに切り換えるスリップ制御対象切換手段と
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載の複数クラッチ式変速機の制御装置。
  3. 前記燃料供給の再開は前記スリップ制御対象切換手段によりスリップ制御対象が切り換わった時点で開始されることを特徴とする請求項2に記載の複数クラッチ式変速機の制御装置。
  4. 前記係合側発進クラッチをスリップ制御するとともに、そのスリップ制御における目標滑り回転数を前記動力源の回転数と前記係合側発進クラッチの出力側回転数の差に設定する第1目標滑り回転数設定手段とを備えていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の複数クラッチ式変速機の制御装置。
  5. 前記動力源回転数が予め設定されたアイドリング回転数よりも小さいか否かを判定する動力源回転数判定手段と、
    前記動力源回転数判定手段で、動力源回転数が予め設定されたアイドリング回転数よりも小さい場合に、前記目標滑り回転数をアイドリング回転数と係合側発進クラッチの出力側回転数との差に設定する第2目標滑り回転数設定手段と
    を備えていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の複数クラッチ式変速機の制御装置。
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KR20190058904A (ko) * 2017-11-22 2019-05-30 현대오트론 주식회사 Dct 차량의 연료 인젝션 제어 방법 및 장치
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