JP3682376B2 - 炭素含有顆粒状活性汚泥肥料の製造方法 - Google Patents
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- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Treatment Of Sludge (AREA)
- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
- Fertilizers (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、し尿処理汚泥、食品製造業、畜産廃棄物等の汚水処理施設で生じる活性汚泥を肥料化したものの有効利用を図ることを目的とする炭素含有顆粒状活性汚泥肥料の製造方法である。
【0002】
【従来の技術】
し尿処理施設や各種汚水処理施設の規模は益々大きくなっており、そこから発生する汚泥の処理が問題となっている。また、動植物由来の有機質廃棄物も例えば建築廃材や家庭ゴミなど増加の一途を辿っており、処理場問題等解決しなければならない課題が多い。そこで、汚泥及び他の木片等植物性有機質廃棄物について肥料化による再資源化を検討し、活性炭添加によるコスト上昇を抑えた肥料の製造方法および製造装置について検討して特開平 11-116367 号で提案している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記肥料の製造方法および製造装置により、食品製造業、畜産廃棄物等の汚水処理施設で生じる活性汚泥や木片等植物性有機質廃棄物等を効率良く肥料にすることが可能となったのであるが、この肥料は製造される量が膨大であること、店頭にて販売する場合に商品の見端を良くする必要性があることなどの理由から、肥料化後の、販売量、使用量を増加するための工夫が必要とされるようになってきた。また、活性汚泥をそのまま加熱分解させて活性炭にしようとすると、発生する悪臭が激しくて問題となる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を本発明では二つの観点から解決することとした。その一つは、肥料としての販売量を増加させようとするもので、廃棄物の微生物処理によって生じた活性汚泥に対し、活性炭及び水分調整材を添加し、これを発酵させて炭素含有活性汚泥肥料とし、該炭素含有活性汚泥肥料を顆粒状にし、該炭素含有顆粒状活性汚泥肥料の一部を還元雰囲気で加熱して活性炭とし、該活性炭を前記活性汚泥に循環添加しながら得られた炭素含有活性汚泥肥料を着色して顆粒状肥料としたことを特徴とする炭素含有顆粒状活性汚泥肥料の製造方法にある。得られた炭素含有顆粒状活性汚泥肥料は着色して商品価値を高める。ここにいう着色とは、炭素含有顆粒状活性汚泥肥料本来の色から他の色へと変化させることをいう。例えば、炭素含有顆粒状活性汚泥肥料本来の色が褐色の場合には、それよりも全く異なる濃緑色にして審美性を高めるといった具合である。着色のためには既存の顏料、染料等の中から任意に選択して用いることができる。着色は造粒の前後いずれでもよいが、造粒後であると、スプレーのような簡単な装置で表面へ均質に着色することができる。着色手段も着色料の混合、混練、スプレー、浸漬等任意に選択できるが、簡便なスプレー方式が好ましい。
【0005】
他の一つは、廃棄物の微生物処理によって生じた活性汚泥に対し、活性炭及び水分調整材を添加し発酵させて得られた炭素含有活性汚泥肥料を顆粒状にし、該炭素含有顆粒状活性汚泥肥料を還元雰囲気で加熱して得られた活性炭を上記のように循環使用して肥料とすると共に活性炭の製品にしたことである。活性汚泥はそのままでは活性炭にすることが困難である。還元雰囲気での加熱分解が進まない。しかし、炭素含有の顆粒状にすることによって、還元雰囲気での加熱分解が進むようになる。顆粒の大きさは1〜10mmφ、長さ5〜10mm程度が好ましい。
【0006】
また、活性汚泥をそのまま加熱分解させて活性炭にしようとすると、発生する悪臭が激しくて問題となる。しかし、活性炭を混ぜていったん発酵させてから、加熱分解させると、発熱発酵工程でも加熱炭化工程でも悪臭の発生がほとんど無いのである。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の炭素含有顆粒状活性汚泥肥料の製造方法のフローシートを示す。図に示すように、本発明では原料を総て生活又は産業廃棄物でまかなうことができるようになっている。し尿処理汚泥、食品製造業の汚水処理施設汚泥、畜産廃棄物等の産業廃棄物に対し、活性炭と水分調整のための木片あるいはそれに鋸屑が混合される。この混合される活性炭は、前記特開平 11-116367 号で提案しているように、そば殻とかコーヒー粕のように多量に生じる植物性の産業廃棄物から製造することができる。汚泥1に対して木片0〜0.4、活性炭0.1〜0.3、最も好ましいのは汚泥1に対して水分調整材(木片)0.3、活性炭0.2である。木片が0の場合は有機質廃棄物残渣の水分調整を必要としないような場合である。
【0008】
これらが混合された有機質肥料原料は第一発酵される。この移送にはコンベア等の搬送装置、或いはシャベルローダ(自走式シャベル機)を用いる。複数に区画した発酵槽内の有機質肥料原料を順次所定時間(通常24時間)ごとに移動させていくことで第一発酵を行なう。
【0009】
第一発酵を終え半肥料化した有機質廃棄物は次に連続発酵を受ける。第一発酵で半肥料化した有機質廃棄物を一定区画内に堆積し、それを多数枚の板状の撹拌用羽根が前進しながら後方へ落下させて、有機廃棄物から得られた肥料を撹拌する。
【0010】
連続発酵(第二発酵)を終えた有機廃棄物由来の肥料は篩(ふる)いにかけられる。水分調整材を回収してフィードバックされる。水分調整材木片を回収するには振動可能なメッシュにおいて発酵肥料が下方に落ち、木片がメッシュ上に残って後部から排出され木片回送コンベアで第一発酵へフィードバックされる。発酵菌も木片に伴って第一発酵に供給されるので、第一発酵における発酵を早める効果がある。これまで記載した発酵工程及び篩い分け工程に使用する装置については、詳細を前記特開平 11-116367 号で提案している。
【0011】
この発酵の結果得られた炭素含有活性汚泥肥料を本発明ではまず顆粒にする。そのための造粒装置の配置を図2の工程配置図中に示し、図3に造粒装置の概要を示す。造粒装置1は約3mm目開きの篩い装置11(図2参照)からの有機廃棄物由来の肥料を貯蔵タンク12にストックしながら、適宜顆粒にしていく。その機構を図3によって説明すると、造粒装置1は押出し機13と乾燥切断機14とからなる。押出し機13はスクリュー13aによって多孔板13bから炭素含有活性汚泥肥料が乾燥切断機14へ線状に押し出される。乾燥切断機14内では移動多孔板の流動床14a上の線状の炭素含有活性汚泥肥料が少し移動し乾燥された位置に、撹拌羽根14bが回転可能に設置されており、撹拌羽根14bの回転により線状の炭素含有活性汚泥肥料が適当な長さに切断される。更に乾燥し、適度に乾燥されると排出口14cからコンベア上に顆粒状のものが排出される。
【0012】
造粒装置1で得られた粒径約2mmφ×長さ4〜7mmの黒褐色の顆粒に対し、顏料スプレー装置16によって青色顏料(工業用顏料ファイングリーン)0.5%水溶液を噴霧して着色し、自然乾燥した。その結果得られた着色炭素含有顆粒状活性汚泥肥料は、活性汚泥から得られた肥料と異なる良好な外観となって、店頭に並べたり、流通過程での取扱いに好適なものとなった。
【0013】
次に造粒装置で得られた上記顆粒と同様サイズの炭素含有顆粒状活性汚泥肥料を活性炭にした。活性炭製造装置2の構造は図4に示すように、炭素含有顆粒状活性汚泥肥料を連続的に収容する予熱室5の内部に撹拌フレーム6があり、予熱室5の下部にテーパ状の燃焼部7がある。燃焼部7の外周には周囲を加熱するバーナ加熱室7aがあって、バーナ加熱室7aの炎の一部が燃焼部7テーパの下部に設けた穴7bから入って炭素含有顆粒状活性汚泥肥料を加熱して分解を開始させる。分解が始まった炭素含有顆粒状活性汚泥肥料は燃焼部7の下端部に設けた円筒状の密閉炭化室8へ螺旋排出スクリュー8aで送られる。密閉炭化室8の外周には冷却水で冷却するためのジャケット8bが設けられている。この活性炭製造装置2は活性炭を高能率で連続して製造することができる特徴がある。外方に設けた排気ファン36に接続された煙道(ダクト)31がバーナ加熱室7aに連結されている。そこで、排気ファン36を回転させると全体が減圧され、予熱室5の上部に設けた空気孔5aから空気が予熱室5、燃焼部7へと供給される。
【0014】
ホッパー5bから連続的に供給される炭素含有顆粒状活性汚泥肥料は燃焼部7で燃焼分解を開始する。しかし、螺旋排出スクリュー8aで密閉炭化室8へ送られて空気がほとんど供給されない状態での分解(温度350℃程度)となって活性炭となる。燃焼部7に設けた温度センサ37による温度測定結果(730℃程度)をみながら螺旋排出スクリュー8aによる送りを調節する。燃焼部7で生じる煙は煙道31によって排出されるが、煙道31は途中が冷却水槽32の中へU字状に曲げて浸漬されている。その最下部へ廃液口33を設けて排煙中の悪臭を除去し、木酢を回収して、肥料原料中に混ぜることもできるし、他の用途に使うこともできるようにしている。そこで、排気ガスが周囲の環境に悪影響を与えないようにしている。また、連続的に取出し口35から排出される活性炭はスクリュコンベア34によって取り出すようになっている。本装置によると、予熱室5の直径を1.2mとし、密閉炭化室8までの長さを3mに製作した場合、この装置の最上部に供給された炭素含有顆粒状活性汚泥肥料は120分経過後には活性炭となって取出し口35から排出された。得られた活性炭のヨウ素吸着試験を行なったところ、市販の活性炭ほどではないにしろ、活性炭としての良好な吸着性能を有していることが判明した。
【0015】
【発明の効果】
本発明によって、し尿処理汚泥、食品製造汚泥、畜産廃棄物等を微生物処理することによって生じる活性汚泥を肥料化したものの商品価値を高め、かつ活性炭とすることも可能となったので、活性汚泥肥料の利用分野を拡大することができ、活性汚泥処理問題に大きく寄与することとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の炭素含有顆粒状活性汚泥肥料の製造方法のフローシートである。
【図2】本発明の炭素含有顆粒状活性汚泥肥料の製造方法に用いる造粒装置の工程配置図である。
【図3】本発明の炭素含有顆粒状活性汚泥肥料の製造方法に用いる造粒装置の概要を示す図である。
【図4】本発明の炭素含有顆粒状活性汚泥肥料の製造方法に用いる活性炭製造装置の一部破断側面図である。
【符号の説明】
1 造粒装置
2 活性炭製造装置
3 供給機
4 コンベア
5 予熱室
6 撹拌フレーム
7 燃焼部
7a バーナ加熱室
7b 穴
8 密閉炭化室
8a 螺旋排出スクリュー
8b ジャケット
11 篩い装置
12 貯蔵タンク
13 押出し機
14 乾燥切断機
14a 流動床
14b 撹拌羽根
14c 排出口
15 コンベア
16 顏料スプレー装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、し尿処理汚泥、食品製造業、畜産廃棄物等の汚水処理施設で生じる活性汚泥を肥料化したものの有効利用を図ることを目的とする炭素含有顆粒状活性汚泥肥料の製造方法である。
【0002】
【従来の技術】
し尿処理施設や各種汚水処理施設の規模は益々大きくなっており、そこから発生する汚泥の処理が問題となっている。また、動植物由来の有機質廃棄物も例えば建築廃材や家庭ゴミなど増加の一途を辿っており、処理場問題等解決しなければならない課題が多い。そこで、汚泥及び他の木片等植物性有機質廃棄物について肥料化による再資源化を検討し、活性炭添加によるコスト上昇を抑えた肥料の製造方法および製造装置について検討して特開平 11-116367 号で提案している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記肥料の製造方法および製造装置により、食品製造業、畜産廃棄物等の汚水処理施設で生じる活性汚泥や木片等植物性有機質廃棄物等を効率良く肥料にすることが可能となったのであるが、この肥料は製造される量が膨大であること、店頭にて販売する場合に商品の見端を良くする必要性があることなどの理由から、肥料化後の、販売量、使用量を増加するための工夫が必要とされるようになってきた。また、活性汚泥をそのまま加熱分解させて活性炭にしようとすると、発生する悪臭が激しくて問題となる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を本発明では二つの観点から解決することとした。その一つは、肥料としての販売量を増加させようとするもので、廃棄物の微生物処理によって生じた活性汚泥に対し、活性炭及び水分調整材を添加し、これを発酵させて炭素含有活性汚泥肥料とし、該炭素含有活性汚泥肥料を顆粒状にし、該炭素含有顆粒状活性汚泥肥料の一部を還元雰囲気で加熱して活性炭とし、該活性炭を前記活性汚泥に循環添加しながら得られた炭素含有活性汚泥肥料を着色して顆粒状肥料としたことを特徴とする炭素含有顆粒状活性汚泥肥料の製造方法にある。得られた炭素含有顆粒状活性汚泥肥料は着色して商品価値を高める。ここにいう着色とは、炭素含有顆粒状活性汚泥肥料本来の色から他の色へと変化させることをいう。例えば、炭素含有顆粒状活性汚泥肥料本来の色が褐色の場合には、それよりも全く異なる濃緑色にして審美性を高めるといった具合である。着色のためには既存の顏料、染料等の中から任意に選択して用いることができる。着色は造粒の前後いずれでもよいが、造粒後であると、スプレーのような簡単な装置で表面へ均質に着色することができる。着色手段も着色料の混合、混練、スプレー、浸漬等任意に選択できるが、簡便なスプレー方式が好ましい。
【0005】
他の一つは、廃棄物の微生物処理によって生じた活性汚泥に対し、活性炭及び水分調整材を添加し発酵させて得られた炭素含有活性汚泥肥料を顆粒状にし、該炭素含有顆粒状活性汚泥肥料を還元雰囲気で加熱して得られた活性炭を上記のように循環使用して肥料とすると共に活性炭の製品にしたことである。活性汚泥はそのままでは活性炭にすることが困難である。還元雰囲気での加熱分解が進まない。しかし、炭素含有の顆粒状にすることによって、還元雰囲気での加熱分解が進むようになる。顆粒の大きさは1〜10mmφ、長さ5〜10mm程度が好ましい。
【0006】
また、活性汚泥をそのまま加熱分解させて活性炭にしようとすると、発生する悪臭が激しくて問題となる。しかし、活性炭を混ぜていったん発酵させてから、加熱分解させると、発熱発酵工程でも加熱炭化工程でも悪臭の発生がほとんど無いのである。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の炭素含有顆粒状活性汚泥肥料の製造方法のフローシートを示す。図に示すように、本発明では原料を総て生活又は産業廃棄物でまかなうことができるようになっている。し尿処理汚泥、食品製造業の汚水処理施設汚泥、畜産廃棄物等の産業廃棄物に対し、活性炭と水分調整のための木片あるいはそれに鋸屑が混合される。この混合される活性炭は、前記特開平 11-116367 号で提案しているように、そば殻とかコーヒー粕のように多量に生じる植物性の産業廃棄物から製造することができる。汚泥1に対して木片0〜0.4、活性炭0.1〜0.3、最も好ましいのは汚泥1に対して水分調整材(木片)0.3、活性炭0.2である。木片が0の場合は有機質廃棄物残渣の水分調整を必要としないような場合である。
【0008】
これらが混合された有機質肥料原料は第一発酵される。この移送にはコンベア等の搬送装置、或いはシャベルローダ(自走式シャベル機)を用いる。複数に区画した発酵槽内の有機質肥料原料を順次所定時間(通常24時間)ごとに移動させていくことで第一発酵を行なう。
【0009】
第一発酵を終え半肥料化した有機質廃棄物は次に連続発酵を受ける。第一発酵で半肥料化した有機質廃棄物を一定区画内に堆積し、それを多数枚の板状の撹拌用羽根が前進しながら後方へ落下させて、有機廃棄物から得られた肥料を撹拌する。
【0010】
連続発酵(第二発酵)を終えた有機廃棄物由来の肥料は篩(ふる)いにかけられる。水分調整材を回収してフィードバックされる。水分調整材木片を回収するには振動可能なメッシュにおいて発酵肥料が下方に落ち、木片がメッシュ上に残って後部から排出され木片回送コンベアで第一発酵へフィードバックされる。発酵菌も木片に伴って第一発酵に供給されるので、第一発酵における発酵を早める効果がある。これまで記載した発酵工程及び篩い分け工程に使用する装置については、詳細を前記特開平 11-116367 号で提案している。
【0011】
この発酵の結果得られた炭素含有活性汚泥肥料を本発明ではまず顆粒にする。そのための造粒装置の配置を図2の工程配置図中に示し、図3に造粒装置の概要を示す。造粒装置1は約3mm目開きの篩い装置11(図2参照)からの有機廃棄物由来の肥料を貯蔵タンク12にストックしながら、適宜顆粒にしていく。その機構を図3によって説明すると、造粒装置1は押出し機13と乾燥切断機14とからなる。押出し機13はスクリュー13aによって多孔板13bから炭素含有活性汚泥肥料が乾燥切断機14へ線状に押し出される。乾燥切断機14内では移動多孔板の流動床14a上の線状の炭素含有活性汚泥肥料が少し移動し乾燥された位置に、撹拌羽根14bが回転可能に設置されており、撹拌羽根14bの回転により線状の炭素含有活性汚泥肥料が適当な長さに切断される。更に乾燥し、適度に乾燥されると排出口14cからコンベア上に顆粒状のものが排出される。
【0012】
造粒装置1で得られた粒径約2mmφ×長さ4〜7mmの黒褐色の顆粒に対し、顏料スプレー装置16によって青色顏料(工業用顏料ファイングリーン)0.5%水溶液を噴霧して着色し、自然乾燥した。その結果得られた着色炭素含有顆粒状活性汚泥肥料は、活性汚泥から得られた肥料と異なる良好な外観となって、店頭に並べたり、流通過程での取扱いに好適なものとなった。
【0013】
次に造粒装置で得られた上記顆粒と同様サイズの炭素含有顆粒状活性汚泥肥料を活性炭にした。活性炭製造装置2の構造は図4に示すように、炭素含有顆粒状活性汚泥肥料を連続的に収容する予熱室5の内部に撹拌フレーム6があり、予熱室5の下部にテーパ状の燃焼部7がある。燃焼部7の外周には周囲を加熱するバーナ加熱室7aがあって、バーナ加熱室7aの炎の一部が燃焼部7テーパの下部に設けた穴7bから入って炭素含有顆粒状活性汚泥肥料を加熱して分解を開始させる。分解が始まった炭素含有顆粒状活性汚泥肥料は燃焼部7の下端部に設けた円筒状の密閉炭化室8へ螺旋排出スクリュー8aで送られる。密閉炭化室8の外周には冷却水で冷却するためのジャケット8bが設けられている。この活性炭製造装置2は活性炭を高能率で連続して製造することができる特徴がある。外方に設けた排気ファン36に接続された煙道(ダクト)31がバーナ加熱室7aに連結されている。そこで、排気ファン36を回転させると全体が減圧され、予熱室5の上部に設けた空気孔5aから空気が予熱室5、燃焼部7へと供給される。
【0014】
ホッパー5bから連続的に供給される炭素含有顆粒状活性汚泥肥料は燃焼部7で燃焼分解を開始する。しかし、螺旋排出スクリュー8aで密閉炭化室8へ送られて空気がほとんど供給されない状態での分解(温度350℃程度)となって活性炭となる。燃焼部7に設けた温度センサ37による温度測定結果(730℃程度)をみながら螺旋排出スクリュー8aによる送りを調節する。燃焼部7で生じる煙は煙道31によって排出されるが、煙道31は途中が冷却水槽32の中へU字状に曲げて浸漬されている。その最下部へ廃液口33を設けて排煙中の悪臭を除去し、木酢を回収して、肥料原料中に混ぜることもできるし、他の用途に使うこともできるようにしている。そこで、排気ガスが周囲の環境に悪影響を与えないようにしている。また、連続的に取出し口35から排出される活性炭はスクリュコンベア34によって取り出すようになっている。本装置によると、予熱室5の直径を1.2mとし、密閉炭化室8までの長さを3mに製作した場合、この装置の最上部に供給された炭素含有顆粒状活性汚泥肥料は120分経過後には活性炭となって取出し口35から排出された。得られた活性炭のヨウ素吸着試験を行なったところ、市販の活性炭ほどではないにしろ、活性炭としての良好な吸着性能を有していることが判明した。
【0015】
【発明の効果】
本発明によって、し尿処理汚泥、食品製造汚泥、畜産廃棄物等を微生物処理することによって生じる活性汚泥を肥料化したものの商品価値を高め、かつ活性炭とすることも可能となったので、活性汚泥肥料の利用分野を拡大することができ、活性汚泥処理問題に大きく寄与することとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の炭素含有顆粒状活性汚泥肥料の製造方法のフローシートである。
【図2】本発明の炭素含有顆粒状活性汚泥肥料の製造方法に用いる造粒装置の工程配置図である。
【図3】本発明の炭素含有顆粒状活性汚泥肥料の製造方法に用いる造粒装置の概要を示す図である。
【図4】本発明の炭素含有顆粒状活性汚泥肥料の製造方法に用いる活性炭製造装置の一部破断側面図である。
【符号の説明】
1 造粒装置
2 活性炭製造装置
3 供給機
4 コンベア
5 予熱室
6 撹拌フレーム
7 燃焼部
7a バーナ加熱室
7b 穴
8 密閉炭化室
8a 螺旋排出スクリュー
8b ジャケット
11 篩い装置
12 貯蔵タンク
13 押出し機
14 乾燥切断機
14a 流動床
14b 撹拌羽根
14c 排出口
15 コンベア
16 顏料スプレー装置
Claims (1)
- 廃棄物の微生物処理によって生じた活性汚泥に対し、活性炭及び水分調整材を添加し、これを発酵させて炭素含有活性汚泥肥料とするに際し、得られた炭素含有活性汚泥肥料を顆粒状にし、該炭素含有顆粒状活性汚泥肥料の一部を還元雰囲気で加熱して活性炭とし、該活性炭を前記活性汚泥に循環添加しながら炭素含有顆粒状活性汚泥肥料とすることを特徴とする炭素含有顆粒状活性汚泥肥料の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24575198A JP3682376B2 (ja) | 1998-08-31 | 1998-08-31 | 炭素含有顆粒状活性汚泥肥料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24575198A JP3682376B2 (ja) | 1998-08-31 | 1998-08-31 | 炭素含有顆粒状活性汚泥肥料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000072580A JP2000072580A (ja) | 2000-03-07 |
JP3682376B2 true JP3682376B2 (ja) | 2005-08-10 |
Family
ID=17138263
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24575198A Expired - Fee Related JP3682376B2 (ja) | 1998-08-31 | 1998-08-31 | 炭素含有顆粒状活性汚泥肥料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP2002305965A (ja) * | 2001-04-16 | 2002-10-22 | Sumitomo Forestry Co Ltd | 植物育成培地製造装置、植物育成培地製造方法、及び植物育成培地 |
JP4772213B2 (ja) * | 2001-06-05 | 2011-09-14 | 株式会社まさなみ鉄工 | 有機質廃棄物の連続炭化処理装置 |
CN102381705B (zh) * | 2011-07-27 | 2013-08-21 | 西南科技大学 | 一种微波热活化煤焦油渣/污泥发酵体生产活性炭的方法 |
CN110171829A (zh) * | 2019-04-27 | 2019-08-27 | 南京河海环境研究院有限公司 | 一种利用污泥发酵残渣制备活性炭的方法 |
CN116554906B (zh) * | 2023-05-25 | 2024-04-16 | 沈阳农业大学 | 一种土壤调理用生物炭基肥料的制备装置及制备方法 |
-
1998
- 1998-08-31 JP JP24575198A patent/JP3682376B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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