JP3681278B2 - パターン検査装置、パターン検査方法および2値化処理プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

パターン検査装置、パターン検査方法および2値化処理プログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント配線板のパターン検査装置、パターン検査方法および2値化処理プログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子回路の高密度化および低コスト化を図るために、ビルドアップ配線板と呼ばれる多層構造のプリント配線板が用いられる。このビルドアップ配線板の製造方法の1つとしてフォトビアプロセスが開発されている。フォトビアプロセスは、感光性樹脂を用いて層間絶縁膜と層間の導通ビアホールとを同時に形成する技術である。
【0003】
フォトビアプロセスでは、両面板または積層板をベース基板として用いる。このベース基板に感光性樹脂を塗布して感光性樹脂層を形成し、この感光性樹脂層を露光および現像してビアホール(ビア孔)を形成する。次に、銅メッキおよび配線パターンの形成により上層の配線パターンと下層の配線パターンとを層間接続する。この層間接続のための導通部分はフォトビアと呼ばれる。すなわち、フォトビアとは、ビルドアップ配線板において絶縁層を介した配線パターン間を接続するビアのうちフォトリソグラフィ工程または類似の工程で形成されるビアをいう。
【0004】
図15はフォトビアの斜視図、図16は図15のフォトビアが形成されたプリント配線板の断面図である。
【0005】
図15に示すように、フォトビア200の中央部は円形の凹部となっており、その周囲が環状のランド201で取り囲まれている。図16に示すように、ベース基板100上に感光性樹脂層101が形成され、ベース基板100と感光性樹脂層101との間に下層の配線パターン102,103が形成されている。感光性樹脂層101にフォトビア200が形成され、このフォトビア200を通して上層の配線パターン104と下層の配線パターン102とが接続される。
【0006】
プリント配線板の配線パターンに欠陥が有るか否かを検査する方法として、画像処理を用いた方法がある。画像処理によるパターン検査方法では、プリント配線板を撮像し、得られた多値画像を所定のしきい値で2値化することにより2値画像に変換する。この2値画像を検査パターンとして予め用意されたマスタパターンと比較することにより、プリント配線板の配線パターンの欠陥の有無を検出することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図17は図15のフォトビア200の画像におけるX−X線断面の輝度分布を示す図である。図17に示すように、フォトビア200の画像では、フォトビア200のエッジ部で輝度が落ち込む。また、感光性樹脂層101の裏面に配線パターン103が存在する箇所では、裏面の配線パターン103での光の反射により輝度の浮き上がりが生じる。
【0008】
これらの結果、多値画像を所定のしきい値THで2値化することにより得られた2値画像では、フォトビア200のエッジ部での円弧状のパターン抜けや、裏面の配線パターン103による裏写りやが生じる。このようなパターン抜けや裏写りにより誤った検査結果が得られることがある。
【0009】
本発明の目的は、プリント配線板のパターンを正確に検査することができるパターン検査装置、パターン検査方法および2値化処理プログラムを記録した記録媒体を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
(1)第1の発明
第1の発明に係るパターン検査装置は、プリント配線板のパターンを検査するパターン検査装置であって、プリント配線板を撮像し、プリント配線板の画像を多値画像データとして出力する撮像手段と、撮像手段から出力された多値画像データを2値化して2値画像データを得る2値化処理手段と、2値化処理手段により得られた2値画像データに基づいてプリント配線板のパターンの良否を判定する判定手段とを備え、2値化処理手段は、多値画像データを所定のしきい値で2値化して2値データを得る第1の2値化手段と、多値画像データを所定のしきい値よりも高いしきい値で2値化して2値データを得る第2の2値化手段と、第2の2値化手段により得られた2値データに基づいて第1の2値化手段により得られた2値データにおいてパターン部外の裏写り部分を除去する除去手段とを備え、除去手段は、第2の2値化手段により得られた2値データに膨張処理を行う膨張処理手段と、膨張処理手段により得られた2値データに収縮処理を行う収縮処理手段と、収縮処理手段により得られた2値データのパターン部内の領域において第1の2値化手段により得られた2値データを選択するとともに収縮処理手段により得られた2値データのパターン部外の領域において第2の2値化手段により得られた2値データを選択することにより2値データを得る論理処理手段とを含むものである。
【0011】
本発明に係るパターン検査装置においては、撮像手段によりプリント配線板が撮像され、プリント配線板の画像が多値画像データとして出力される。撮像手段から出力された多値画像データは、2値化処理手段により2値化され、2値画像データが得られる。2値化処理手段により得られた2値画像データに基づいて判定手段によりプリント配線板のパターンの良否が判定される。
【0012】
2値化処理手段においては、第1の2値化手段により多値画像データが所定のしきい値で2値化され、2値データが得られる。また、第2の2値化手段により多値画像データが所定のしきい値よりも高いしきい値で2値化され、2値データが得られる。
【0013】
そして、第2の2値化手段により得られた2値データに基づいて第1の2値化手段により得られた2値データにおいてパターン部外の裏写り部分が除去手段によって除去される。
【0014】
この場合、除去手段においては、第2の2値化手段により得られた2値データに膨張処理手段によって膨張処理が行われ、膨張処理手段により得られた2値データに収縮処理手段によって収縮処理が行われる。これにより、高いしきい値で2値化された2値データにおいてパターン部内の抜け部分が除去される。この2値データにおいては、高いしきい値で2値化されているので、裏写り部分も現れていない。
【0015】
そして、収縮処理手段により得られた2値データのパターン部内の領域において第1の2値化手段により得られた2値データが選択されるとともに収縮処理手段により得られた2値データのパターン部外の領域において第2の2値化手段により得られた2値データが選択されることにより、論理処理手段によって2値データが得られる。この2値データにおいては、パターン部外の裏写り部分が現れていない。
【0016】
このようにして、パターン部外の裏写り部分が除去された2値画像データが得られる。したがって、プリント配線板のパターンを正確に検査することができる。
【0017】
(2)第2の発明
第2の発明に係るパターン検査装置は、第1の発明に係るパターン検査装置の構成において、除去手段の機能を任意のタイミングで有効または無効にする除去機能制御手段をさらに備えたものである。
【0018】
この場合、多値画像データの所望の箇所で裏写り部分の除去機能を働かせることができる。それにより、プリント配線板のパターンをさらに正確に検査することが可能となる。
【0019】
)第の発明
の発明に係るパターン検査方法は、プリント配線板のパターンを検査するパターン検査方法であって、プリント配線板を撮像し、プリント配線板の画像を多値画像データとして出力する工程と、出力された多値画像データを2値化して2値画像データを得る工程と、得られた2値画像データに基づいてプリント配線板のパターンの良否を判定する工程とを備え、2値画像データを得る工程は、多値画像データを所定のしきい値で2値化して第1の2値データを得る工程と、多値画像データを所定のしきい値よりも高いしきい値で2値化して第2の2値データを得る工程と、第2の2値データに基づいて第1の2値データにおいてパターン部外の裏写り部分を除去する工程とを備え、除去する工程は、第2の2値データに膨張処理を行う工程と、膨張処理により得られた2値データに収縮処理を行う工程と、収縮処理により得られた2値データのパターン部内の領域において第1の2値データを選択するとともに収縮処理により得られた2値データのパターン部外の領域において第2の2値データを選択することにより2値データを得る工程とを含むものである。
【0020】
本発明に係るパターン検査方法においては、プリント配線板が撮像され、プリント配線板の画像が多値画像データとして出力される。出力された多値画像データは2値化され、2値画像データが得られる。2値画像データに基づいてプリント配線板のパターンの良否が判定される。
【0021】
2値画像データを得る工程では、多値画像データが所定のしきい値で2値化され、第1の2値データが得られる。また、多値画像データが所定のしきい値よりも高いしきい値で2値化され、第2の2値データが得られる。そして、第2の2値データに基づいて第1の2値データにおいてパターン部外の裏写り部分が除去される。
【0022】
この場合、除去する工程においては、第2の2値データに膨張処理が行われ、膨張処理により得られた2値データに収縮処理が行われる。これにより、高いしきい値で2値化された2値データにおいてパターン部内の抜け部分が除去される。この2値データにおいては、高いしきい値で2値化されているので、裏写り部分も現れていない。
【0023】
そして、収縮処理により得られた2値データのパターン部内の領域において第1の2値データが選択されるとともに収縮処理により得られた2値データのパターン部外の領域において第2の2値データが選択されることにより、2値データが得られる。この2値データにおいては、パターン部外の裏写り部分が現れていない。
【0024】
このようにして、パターン部外の裏写り部分が除去された2値画像データが得られる。したがって、プリント配線板のパターンを正確に検査することができる。
【0025】
)第の発明
の発明に係る記録媒体に記録した2値化処理プログラムは、多値画像データを2値化して2値画像データを得る2値化処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、2値化処理プログラムは、多値画像データを所定のしきい値で2値化して第1の2値データを得る処理と、多値画像データを所定のしきい値よりも高いしきい値で2値化して第2の2値データを得る処理と、第2の2値データに基づいて第1の2値データにおいてパターン部外の裏写り部分を除去する処理とを、コンピュータに実行させ、除去する処理は、第2の2値データに膨張を行う処理と、膨張により得られた2値データに収縮を行う処理と、収縮により得られた2値データのパターン部内の領域において第1の2値データを選択するとともに収縮により得られた2値データのパターン部外の領域において第2の2値データを選択することにより2値データを得る処理とを含むものである。
【0026】
本発明に係る記録媒体に記録された2値化処理プログラムをコンピュータで実行すると、多値画像データが所定のしきい値で2値化され、第1の2値データが得られる。また、多値画像データが所定のしきい値よりも高いしきい値で2値化され、第2の2値データが得られる。そして、第2の2値データに基づいて第1の2値データにおいてパターン部外の裏写り部分が除去される。
【0027】
この場合、除去する処理においては、第2の2値データに膨張処理が行われ、膨張処理により得られた2値データに収縮処理が行われる。これにより、高いしきい値で2値化された2値データにおいてパターン部内の抜け部分が除去される。この2値データにおいては、高いしきい値で2値化されているので、裏写り部分も現れていない。
【0028】
そして、収縮処理により得られた2値データのパターン部内の領域において第1の2値データが選択されるとともに収縮処理により得られた2値データのパターン部外の領域において第2の2値データが選択されることにより、2値データが得られる。この2値データにおいては、パターン部外の裏写り部分が現れていない。
【0029】
このようにして、パターン部外の裏写り部分が除去された2値画像データが得られる。
【0030】
)第の発明
の発明に係るパターン検査装置は、プリント配線板のパターンを検査するパターン検査装置であって、プリント配線板を撮像し、プリント配線板の画像を多値画像データとして出力する撮像手段と、撮像手段から出力された多値画像データを2値化して2値画像データを得る2値化処理手段と、2値化処理手段により得られた2値画像データに基づいてプリント配線板のパターンの良否を判定する判定手段とを備え、2値化処理手段は、多値画像データを所定のしきい値で2値化して2値データを得る第1の2値化手段と、多値画像データを所定のしきい値よりも高いしきい値で2値化して2値データを得る第2の2値化手段と、第2の2値化手段により得られた2値データに基づいて第1の2値化手段により得られた2値データにおいてパターン部外の裏写り部分を除去する除去手段と、除去手段により得られた2値データに基づいてパターン部内の抜け部分に対応する穴埋め用パターンを作成する穴埋め用パターン作成手段と、穴埋め用パターン作成手段により作成された穴埋め用パターンを用いて除去手段により得られた2値データにおいて抜け部分を埋める穴埋め手段とを備え、除去手段は、第2の2値化手段により得られた2値データに膨張処理を行う第1の膨張処理手段と、第1の膨張処理手段により得られた2値データに収縮処理を行う第1の収縮処理手段と、第1の収縮処理手段により得られた2値データのパターン部内の領域において第1の2値化手段により得られた2値データを選択するとともに第1の収縮処理手段により得られた2値データのパターン部外の領域において第2の2値化手段により得られた2値データを選択することにより2値データを得る第1の論理処理手段とを含み、穴埋め用パターン作成手段は、第1の論理処理手段により得られた2値データに膨張処理を行う第2の膨張処理手段と、第2の膨張処理手段により得られた2値データに収縮処理を行う第2の収縮処理手段と、第1の論理処理手段により得られた2値データを反転させる反転手段と、第2の収縮処理手段により得られた2値データのパターン部内の領域において反転手段により得られた2値データを選択することにより穴埋め用パターンを作成する第2の論理処理手段とを含むものである。
【0031】
本発明に係るパターン検査装置においては、撮像手段によりプリント配線板が撮像され、プリント配線板の画像が多値画像データとして出力される。撮像手段から出力された多値画像データは、2値化処理手段により2値化され、2値画像データが得られる。2値化処理手段により得られた2値画像データに基づいて判定手段によりプリント配線板のパターンの良否が判定される。
【0032】
2値化処理手段においては、第1の2値化手段により多値画像データが所定のしきい値で2値化され、2値データが得られる。また、第2の2値化手段により多値画像データが所定のしきい値よりも高いしきい値で2値化され、2値データが得られる。
【0033】
そして、第2の2値化手段により得られた2値データに基づいて第1の2値化手段により得られた2値データにおいてパターン部外の裏写り部分が除去手段によって除去される。さらに、除去手段により得られた2値データに基づいてパターン部内の抜け部分に対応する穴埋め用パターンが穴埋め用パターン作成手段によって作成される。穴埋め用パターン作成手段により作成された穴埋め用パターンを用いて除去手段により得られた2値データにおいて抜け部分が穴埋め手段によって埋められる。
【0034】
この場合、除去手段においては、第2の2値化手段により得られた2値データに第1の膨張処理手段によって膨張処理が行われ、第1の膨張処理手段により得られた2値データに第1の収縮処理手段によって収縮処理が行われる。これにより、高いしきい値で2値化された2値データにおいてパターン部内の抜け部分が除去される。この2値データにおいては、高いしきい値で2値化されているので、裏写り部分も現れていない。
【0035】
そして、第1の収縮処理手段により得られた2値データのパターン部内の領域において第1の2値化手段により得られた2値データが選択されるとともに第1の収縮処理手段により得られた2値データのパターン部外の領域において第2の2値化手段により得られた2値データが選択されることにより、第1の論理処理手段によって2値データが得られる。この2値データにおいては、パターン部外の裏写り部分は現れず、パターン部内の抜け部分が現れている。
【0036】
また、穴埋め用パターン作成手段においては、第1の論理処理手段により得られた2値データに第2の膨張処理手段によって膨張処理が行われ、第2の膨張処理手段により得られた2値データに第2の収縮処理手段によって収縮処理が行われる。得られた2値データにおいては、パターン部外の裏写り部分は現れず、パターン部内の抜け部分が除去されている。
【0037】
そして、第1の論理処理手段により得られた2値データが反転手段によって反転され、第2の収縮処理手段により得られた2値データのパターン部内の領域において反転手段により得られた2値データが選択されることにより、第2の論理処理手段によって穴埋め用パターンが作成される。この穴埋め用パターンは、パターン部内の抜け部分に対応する。
【0038】
このようにして、パターン部外の裏写り部分が除去されるとともにパターン部内の抜け部分が埋め込まれた2値画像データが得られる。したがって、プリント配線板のパターンを正確に検査することができる。
【0039】
)第の発明
の発明に係るパターン検査装置は、第の発明に係るパターン検査装置の構成において、除去手段の機能を任意のタイミングで有効または無効にする除去機能制御手段をさらに備えたものである。
【0040】
この場合、多値画像データの所望の箇所で裏写り部分の除去機能を働かせることができる。それにより、プリント配線板のパターンをさらに正確に検査することが可能となる。
【0041】
)第の発明
の発明に係るパターン検査装置は、第または第の発明に係るパターン検査装置の構成において、穴埋め手段の機能を任意のタイミングで有効または無効にする穴埋め機能制御手段をさらに備えたものである。
【0042】
この場合、多値画像データの所望の箇所で抜け部分を埋めることができる。それにより、プリント配線板のパターンをさらに正確に検査することが可能となる。
【0043】
)第の発明
の発明に係るパターン検査方法は、プリント配線板のパターンを検査するパターン検査方法であって、プリント配線板を撮像し、プリント配線板の画像を多値画像データとして出力する工程と、出力された多値画像データを2値化して2値画像データを得る工程と、得られた2値画像データに基づいてプリント配線板のパターンの良否を判定する工程とを備え、2値画像データを得る工程は、多値画像データを所定のしきい値で2値化して第1の2値データを得る工程と、多値画像データを所定のしきい値よりも高いしきい値で2値化して第2の2値データを得る工程と、第2の2値データに基づいて第1の2値データにおいてパターン部外の裏写り部分を除去して第3の2値データを得る工程と、第3の2値データに基づいてパターン部内の抜け部分に対応する穴埋め用パターンを作成する工程と、穴埋め用パターンを用いて第3の2値データにおいて抜け部分を埋める工程とを備え、裏写りパターンを除去して第3の2値データを得る工程は、第2の2値データに膨張処理を行う工程と、膨張処理により得られた2値データに第1の収縮処理を行う工程と、第1の収縮処理により得られた2値データのパターン部内の領域において第1の2値データを選択するとともに第1の収縮処理により得られた2値データのパターン部外の領域において第2の2値データを選択することにより2値データを得る工程とを含み、穴埋め用パターンを作成する工程は、第2の2値データを選択することにより得られた2値データに第2の膨張処理を行う工程と、第2の膨張処理により得られた2値データに第2の収縮処理を行う工程と、第2の2値データを選択することにより得られた2値データを反転させる工程と、第2の収縮処理により得られた2値データのパターン部内の領域において反転により得られた2値データを選択することにより穴埋め用パターンを作成する工程とを含むものである。
【0044】
本発明に係るパターン検査方法においては、プリント配線板が撮像され、プリント配線板の画像が多値画像データとして出力される。出力された多値画像データは2値化され、2値画像データが得られる。2値画像データに基づいてプリント配線板のパターンの良否が判定される。
【0045】
2値画像データを得る工程では、多値画像データが所定のしきい値で2値化され、第1の2値データが得られる。また、多値画像データが所定のしきい値よりも高いしきい値で2値化され、第2の2値データが得られる。
【0046】
そして、第2の2値データに基づいて第1の2値データにおいてパターン部外の裏写り部分が除去され、第3の2値データが得られる。さらに、第3の2値データに基づいてパターン部内の抜け部分に対応する穴埋め用パターンが作成される。穴埋め用パターンを用いて第3の2値データにおいて抜け部分が埋められる。
【0047】
この場合、裏写りパターンを除去して第3の2値データを得る工程においては、第2の2値データに第1の膨張処理が行われ、第1の膨張処理により得られた2値データに第1の収縮処理が行われる。これにより、高いしきい値で2値化された2値データにおいてパターン部内の抜け部分が除去される。この2値データにおいては、高いしきい値で2値化されているので、裏写り部分も現れていない。
【0048】
そして、第1の収縮処理により得られた2値データのパターン部内の領域において第1の2値データが選択されるとともに第1の収縮処理により得られた2値データのパターン部外の領域において第2の2値データが選択されることにより、2値データが得られる。この2値データにおいては、パターン部外の裏写り部分は現れず、パターン部内の抜け部分が現れている。
【0049】
このようにして、パターン部外の裏写り部分が除去されるとともにパターン部内の抜け部分が埋め込まれた2値画像データが得られる。したがって、プリント配線板のパターンを正確に検査することができる。
【0050】
)第の発明
の発明に係る記録媒体に記録した2値化処理プログラムは、多値画像データを2値化して2値画像データを得る2値化処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、2値化処理プログラムは、多値画像データを所定のしきい値で2値化して第1の2値データを得る処理と、多値画像データを所定のしきい値よりも高いしきい値で2値化して第2の2値データを得る処理と、第2の2値データに基づいて第1の2値データにおいてパターン部外の裏写り部分を除去して第3の2値データを得る処理と、第3の2値データに基づいてパターン部内の抜け部分に対応する穴埋め用パターンを作成する処理と、穴埋め用パターンを用いて第3の2値データにおいて抜け部分を埋める処理とを、コンピュータに実行させ、裏写りパターンを除去して第3の2値データを得る処理は、第2の2値データに膨張を行う処理と、膨張により得られた2値データに第1の収縮を行う処理と、第1の収縮により得られた2値データのパターン部内の領域において第1の2値データを選択するとともに第1の収縮により得られた2値データのパターン部外の領域において第2の2値データを選択することにより2値データを得る処理とを含み、穴埋め用パターンを作成する処理は、第2の2値データを選択することにより得られた2値データに第2の膨張を行う処理と、第2の膨張により得られた2値データに第2の収縮を行う処理と、第2の2値データを選択することにより得られた2値データを反転させる処理と、第2の収縮により得られた2値データのパターン部内の領域において反転により得られた2値データを選択することにより穴埋め用パターンを作成する処理とを含むものである。
【0051】
本発明に係る記録媒体に記録された2値化処理プログラムをコンピュータで実行すると、多値画像データが所定のしきい値で2値化され、第1の2値データが得られる。また、多値画像データが所定のしきい値よりも高いしきい値で2値化され、第2の2値データが得られる。
【0052】
そして、第2の2値データに基づいて第1の2値データにおいてパターン部外の裏写り部分が除去され、第3の2値データが得られる。さらに、第3の2値データに基づいてパターン部内の抜け部分に対応する穴埋め用パターンが作成される。穴埋め用パターンを用いて第3の2値データにおいて抜け部分が埋められる。
【0053】
この場合、裏写りパターンを除去して第3の2値データを得る処理においては、第2の2値データに第1の膨張処理が行われ、第1の膨張処理により得られた2値データに第1の収縮処理が行われる。これにより、高いしきい値で2値化された2値データにおいてパターン部内の抜け部分が除去される。この2値データにおいては、高いしきい値で2値化されているので、裏写り部分も現れていない。
【0054】
そして、第1の収縮処理により得られた2値データのパターン部内の領域において第1の2値化により得られた2値データが選択されるとともに第1の収縮処理により得られた2値データのパターン部外の領域において第2の2値化により得られた2値データが選択されることにより、2値データが得られる。この2値データにおいては、パターン部外の裏写り部分は現れず、パターン部内の抜け部分が現れている。
【0055】
このようにして、パターン部外の裏写り部分が除去されるとともにパターン部内の抜け部分が埋め込まれた2値画像データが得られる。
【0056】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施例におけるパターン検査装置の構成を示すブロック図である。
【0057】
図1のパターン検査装置は、撮像部1および欠陥検出部2を備える。撮像部1は、検査対象となるプリント配線板10が載置されるステージ11、照明部12およびCCD(電荷結合素子)カメラ13を備える。欠陥検出部2は、2値化処理部20、スイッチ21、画像メモリ22、比較検査部23、出力部24および制御部25を備える。制御部25は、欠陥検出部2内の各部を制御する。
【0058】
まず、撮像部2のステージ11上に欠陥を有さないプリント配線板10が載置される。ステージ11上のプリント配線板10は照明部12により照明され、CCDカメラ13により撮像される。CCDカメラ13により得られた多値画像は多値画像データとして欠陥検出部2に送られる。CCDカメラ13により得られた多値画像データは2値化処理部20により2値画像データに変換され、スイッチ21を介して画像メモリ22にマスタパターンとして記憶される。あるいは、CAD(Computer Aided Design)により作成された2値画像データからなるマスタパターンが予め画像メモリ22に記憶される。
【0059】
検査時には、検査対象となるプリント配線板10が撮像部1のステージ11上に載置され、CCDカメラ13により撮像される。CCDカメラ13により得られた多値画像データは2値化処理部20により2値画像データに変換され、スイッチ21を介して比較検査部23に被検査パターンとして与えられる。
【0060】
比較検査部23は、被検査パターンを画像メモリ22に記憶されるマスタパターンと比較し、比較結果に基づいてプリント配線板10のパターンに欠陥があるか否かを判別し、検査結果を出力部24に出力する。出力部24は与えられた検査結果を表示する。
【0061】
本実施例では、CCDカメラ13が撮像手段に相当し、2値化処理部20が2値化処理手段に相当し、比較検査部23が判定手段に相当する。
【0062】
図2は図1のパターン検査装置における2値化処理部20の構成を示すブロック図である。
【0063】
図2の2値化処理部20は、2値化部31,32,33、遅延部34,37,38,41、膨張処理部35,39、収縮処理部36,40、インバータ51,55,59,62,63、ORゲート52,54,58,61,64,66、NANDゲート53、ANDゲート56,57,60,65を含む。遅延部34,37,38,41は2値データの位置合わせの機能も有する。
【0064】
入力端子NIには、図1のCCDカメラ13から出力される多値画像データDMが与えられる。また、出力端子NOから2値画像データDDが出力される。多値画像データDMは2値化部31,32,33に入力される。
【0065】
本実施例では、2値化部33が第1の2値化手段に相当し、2値化部32が第2の2値化手段に相当し、膨張処理部35、収縮処理部36、ORゲート54,58、ANDゲート56,57およびインバータ55が除去手段に相当し、膨張処理部39、収縮処理部40、インバータ59およびANDゲート60が穴埋め用パターン作成手段に相当し、ANDゲート65およびORゲート66が穴埋め手段に相当する。
【0066】
また、インバータ51、ORゲート52およびNANDゲート53が除去機能制御手段に相当し、インバータ63およびORゲート64が穴埋め機能制御手段に相当する。
【0067】
さらに、膨張処理部35が第1の膨張処理手段に相当し、収縮処理部36が第1の収縮処理手段に相当し、ORゲート54,58、ANDゲート56,57およびインバータ55が第1の論理処理手段に相当する。また、膨張処理部39が第2の膨張処理手段に相当し、収縮処理部40が第2の収縮処理手段に相当し、インバータ59およびANDゲート60が第2の論理処理手段に相当する。
【0068】
本実施例の2値化処理部20による2値化処理の基本的な概念を説明する。裏写り除去のために基準のしきい値THよりも高いしきい値THHで多値画像を2値化する。この場合、得られた2値画像において、フォトビアのエッジ、パターン上のごみ、錆またはディッシュダウン(凹み)によりパターン抜けが起こり、ランド部と直線部との連結部分でパターン細りが生じる。
【0069】
このようなパターン細りおよびパターン抜けは大きくないと仮定する。その場合、高いしきい値THHでの2値化により得られた2値画像を膨張および収縮させることにより、パターン抜けやパターン細りの部分まで論理値"1"となる。
【0070】
したがって、収縮後の2値画像の論理値"1"の部分に対応する多値画像の領域を基準のしきい値THで2値化し、収縮後の2値画像の論理値"0"の部分に対応する多値画像の領域を高いしきい値THHで2値化することにより、裏写りの影響を除去しながらパターン部を正確に2値化することができる。
【0071】
次に、パターン抜けを除去するために、上記のようにして得られた2値画像からパターン抜けの部分に対応する穴埋め用パターンを作成し、その穴埋め用パターンを用いてパターン抜けの部分の穴埋めを行なう。その結果、裏写りおよびパターン抜けが除去された2値画像が得られる。
【0072】
次に、図3および図4の2値データおよび2値画像を参照しながら図2の2値化処理部20の動作を説明する。図3において、Yは図15のフォトビア200の画像におけるX−X線断面の輝度分布を示し、図3のA〜Gおよび図4のH〜Kは図2の各部分の2値データを示し、図3のA0〜G0および図4のH0〜K0はそれらの2値データに対応する2値画像を示す。
【0073】
以下の説明では、画像のパターン部の画素の論理値を"1"とし、パターン部以外の部分(以下、ベース部と呼ぶ)の画素の論理値を"0"とする。
【0074】
まず、2値化部33は、多値画像データDMを基準のしきい値THで2値化し、2値データAを出力する。これにより、2値画像A0が得られる。この2値画像A0では、裏写り301、フォトビアのエッジのパターン抜け302および凹みによるパターン抜け303が現れている。2値化部33から出力される2値データAは、遅延部37を介してANDゲート57の一方の入力端子に与えられる。
【0075】
一方、2値化部32は、基準のしきい値THよりも高いしきい値THHで多値画像データDMを2値化し、2値データBを出力する。これにより、2値画像B0が得られる。この2値画像B0では、裏写り301は現れず、パターン抜け302,303が現れている。2値化部32から出力された2値データBは、遅延部34を介してANDゲート56の一方の入力端子に入力されるとともに膨張処理部35に入力される。
【0076】
膨張処理部35は、2値データBに所定画素数の膨張処理を行い、2値データCを出力する。それにより、2値画像B0を膨張させた2値画像C0が得られる。多値画像データDMを基準のしきい値THで2値化することにより得られるパターンを破線で示す。この2値画像C0では、膨張処理によりパターン抜け302,303が埋められている。膨張処理部35から出力される2値データCは収縮処理部36に与えられる。
【0077】
収縮処理部36は、2値データCに膨張処理時よりも少ない画素数の収縮処理を行い、2値データDを出力する。それにより、2値画像C0を収縮させた2値画像D0が得られる。この場合、基準のしきい値THで2値化することにより得られるパターンよりも大きめのパターンが得られる。この2値画像D0においても、パターン抜け302,303が現れていない。収縮処理部36から出力された2値データDはORゲート54の一方の入力端子に与えられる。
【0078】
NANDゲート53の一方の入力端子には裏写り除去有効信号VBKが与えられる。ORゲート52の一方の入力端子には裏写り除去イネーブル有効信号VENBKがインバータ51を介して与えられ、ORゲート52の他方の入力端子には裏写り除去イネーブル信号ENBKが与えられる。ORゲート52の出力信号はNANDゲート53の他方の入力端子に与えられる。
【0079】
裏写り除去有効信号VBKを有効状態"1"にすると、裏写り除去機能が有効になる。ここでは、裏写り除去有効信号VBKが有効状態"1"となっており、裏写り除去イネーブル有効信号VENBKが無効状態"0"となっているものとする。これにより、NANDゲート53の出力信号は"0"となっている。NANDゲート53の出力信号はORゲート54の他方の入力端子に与えられる。
【0080】
それにより、収縮処理部36から出力される2値データDがORゲート54を介してANDゲート57の他方の入力端子に与えられるとともにインバータ55を介してANDゲート56の他方の入力端子に与えられる。
【0081】
この場合、ANDゲート57は、2値化部33から出力される2値データAと収縮処理部36から出力される2値データDとの論理積をとる。これにより、2値画像D0の論理値"1"のパターン部において2値化部33からの2値データAが出力される。本来のパターンのエッジよりも大きめの領域まで基準のしきい値THで2値化することにより、できるだけ底部までパターンとして捕らえることができる。
【0082】
また、ANDゲート56は、2値化部32から出力される2値データBと収縮処理部36から出力される2値データDの反転信号との論理積をとる。これにより、2値画像D0の論理値"0"のベース部において2値化部32からの2値データBが出力される。本来のパターンのエッジよりも少し離れたベース部の領域で高いしきい値THHで2値化することにより、裏写りを抑制することができる。
【0083】
ORゲート58は、ANDゲート56の出力信号とANDゲート57の出力信号との論理和をとり、2値データEを出力する。これにより、2値画像E0が得られる。これらの結果、2値画像D0の論理値"1"のパターン部では基準のしきい値THで2値化された2値画像A0が出力され、2値画像D0の論理値"0"のベース部では高いしきい値THHで2値化された2値画像D0が出力される。この2値画像E0では、2値画像A0の裏写り301が除去され、パターン抜け302,303が現れている。
【0084】
裏写り除去有効信号VBKを無効状態"0"にすると、裏写り除去機能が無効になり、ORゲート54の出力信号は常に"1"となる。その場合、ANDゲート56の出力信号が常に"0"となり、ANDゲート57からは常に2値データAが出力される。それにより、ORゲート58からは基準のしきい値THで2値化された2値データAが出力される。
【0085】
裏写り除去イネーブル有効信号VENBKを有効状態"1"にすると、裏写り除去イネーブル信号ENBKが有効状態"1"になっている箇所のみ裏写り除去機能が働く。また、裏写り除去イネーブル有効信号VENBKを無効状態"0"にすると、全面に裏写り除去機能が働く。
【0086】
ORゲート58から出力される2値データEは膨張処理部39に与えられる。膨張処理部39は、2値データEに所定画素数の膨張処理を行い、2値データFを出力する。それにより、2値画像E0を膨張させた2値画像F0が得られる。この2値画像F0では、パターン抜け302,303が埋め込まれている。膨張処理部39から出力される2値データFは収縮処理部40に与えられる。
【0087】
収縮処理部40は、2値データFに膨張処理時よりも多い画素数の収縮処理を行い、2値データGを出力する。それにより、2値画像F0を収縮させた2値画像G0が得られる。2値画像E0のパターンを破線で示す。この場合、2値画像G0のパターン部のエッジは2値画像E0のパターン部のエッジよりも小さくなる。この2値画像G0では、パターン抜け302,303が埋め込まれている。収縮処理部40から出力される2値データGはANDゲート60の一方の入力端子に与えられる。
【0088】
一方、ORゲート58から出力される2値データEは、遅延部41を介してインバータ59およびORゲート66の一方の入力端子に与えられる。インバータ59は、2値データEを反転させ、2値データHを出力する。これにより、2値画像E0を反転させた2値画像H0が得られる。インバータ59から出力される2値データHはANDゲート60の他方の入力端子に与えられる。
【0089】
ANDゲート60は、2値データGと2値データHとの論理積をとり、2値データIを出力する。これにより、2値画像I0が得られる。この2値画像I0では、パターン抜け302,303に対応する穴埋め用パターン312,313が現れる。ANDゲート60から出力される2値データIはANDゲート65の1つの入力端子に与えられる。
【0090】
一方、2値化部31は、基準のしきい値THよりも低いしきい値THLで多値画像データDMを2値化し、2値データJを出力する。それにより、2値画像J0が得られる。この2値画像J0では、2値画像A0のパターン抜け302,303が現れず、裏写り301が現れている。2値化部31から出力される2値データJは、遅延部38を介してORゲート61の一方の入力端子に与えられる。
【0091】
一方、ORゲート61の他方の入力端子にはインバータ62を介して低しきい値画像選択信号THLSが与えられる。ここでは、低しきい値画像選択信号THLSが選択状態"1"となっているものとする。それにより、ORゲート61の出力信号は2値データJとなる。ORゲート61の出力信号は、ANDゲート65の1つの入力端子に与えられる。
【0092】
ANDゲート65の他の1つの入力端子には穴埋め有効信号VHOが与えられる。また、ORゲート64の一方の入力端子に穴埋めイネーブル有効信号VENHがインバータ63を介して与えられ、ORゲート64の他方の入力端子に穴埋めイネーブル信号ENHOが与えられる。
【0093】
ここでは、穴埋め有効信号VHOが有効状態"1"となり、穴埋めイネーブル有効信号VENHが有効状態"1"となっているものとする。それにより、穴埋めイネーブル信号ENHOがイネーブル状態"1"のときにORゲート64の出力信号が"1"となる。ORゲート64の出力信号は、ANDゲート65の1つの入力端子に与えられる。
【0094】
それにより、穴埋めイネーブル信号ENHOが"1"のときにのみANDゲート65から2値データIが出力される。ANDゲート65の出力信号はORゲート66の他方の入力端子に与えられる。
【0095】
ORゲート66は、ANDゲート65の出力信号と2値データEとの論理和をとり、2値データKを出力する。すなわち、ORゲート66は、穴埋めイネーブル信号ENHOが"1"のときに、2値データIと2値データJとの論理積をとり、その結果と2値データEとの論理和をとる。ここで、2値データIと2値データJの論理積をとる理由は低いしきい値で2値化しても抜けとなる部分を穴埋めしないためである。それにより、2値画像K0が得られる。この2値画像K0では、2値画像Eのパターン抜け301が穴埋め用パターン312で埋められている。
【0096】
この2値データKが2値画像データDDとして出力端子NOからが出力される。このようにして、裏写り301およびパターン抜け302を除去しつつ多値画像データの2値化を行うことができる。
【0097】
低しきい値画像選択信号THLSが非選択状態"0"となっている場合は、ORゲート61の出力信号が"1"となる。その結果、2値データIの穴埋めパターン312で2値データJにかかわらず穴埋めされる。
【0098】
穴埋め有効信号VHOを無効状態"0"にすると、ANDゲート65の出力信号は"0"となるため、穴埋め機能が働かない。また、穴埋め有効信号VHOを有効状態"1"とし、穴埋めイネーブル有効信号VENHを有効状態"1"にすると、穴埋めイネーブル信号ENHOがイネーブル状態"1"の箇所でのみ穴埋め機能が働く。穴埋め有効信号VHOを有効状態"1"とし、穴埋めイネーブル有効信号VENHを無効状態"0"にすると、全面に穴埋め機能が働く。これにより、軽度な凹みや錆によるパターン抜けを埋めることができる。
【0099】
なお、裏写り除去イネーブル信号ENBKおよび穴埋めイネーブル信号ENHOは、それらを作用させる2値データと位相が合っているものとする。
【0100】
図5は高いしきい値で2値化された2値画像に大きな凹みが生じた場合の処理を説明するための図である。
【0101】
図5に示すように、高いしきい値THHで2値化された2値画像B0に大きな凹み401が発生した場合、膨張処理後の2値画像C0において凹み401が完全に除去されない。このような場合、収縮処理後の2値画像Dにおいて凹み401が拡大される。この2値画像D0と基準のしきい値THで2値化された2値画像A0との論理積をとると、得られる2値画像E0に凹み401が残る。
【0102】
このような場合には、裏写り除去イネーブル信号ENBKを凹み401の箇所で"0"に設定することにより、裏写り除去機能を凹み401の箇所で無効にすることができる。この場合には、凹み401の箇所で図2のORゲート54の出力信号が"1"となり、ANDゲート57およびORゲート58から2値データAが出力される。これにより、凹み401の箇所で基準のしきい値で2値化された2値画像A0が2値画像E0として得られる。
【0103】
図6は2値画像のパターンが鋭角に交差する部分を有する場合の処理を説明するための図である。
【0104】
図6に示すように、2値画像E0のパターンが鋭角に交差する部分を有する場合、その2値画像E0に膨張処理を行って2値画像F0を生成し、その2値画像F0に収縮処理を行って2値画像G0を生成すると、鋭角に交差する部分の内側にパターンのはみ出し部分405が生じる。これにより、2値画像E0を反転することにより得られる2値画像H0と2値画像G0との論理積をとると、得られた2値画像I0にはみ出し部分405が残ってしまう。
【0105】
このような場合には、パターンが鋭角に交差する部分の内側で穴埋めイネーブル信号ENHOを"0"にすることにより、穴埋め機能を無効にする。それにより、パターンが鋭角に交差する部分の内側でのみ図2のORゲート64の出力信号が"0"となり、ANDゲート65の出力信号も"0"となり、パターンが鋭角に交差する部分の内側でのみ2値データEがORゲート66から出力される。それにより、はみ出し部分405が生じない2値画像I0が得られる。
【0106】
図2では、2値化処理部20をハードウェアにより構成した例を示したが、図2の2値化処理部20の各部をソフトウェアにより構成することもできる。この場合、図2の2値化処理部20の機能を実行する2値化処理プログラムがハードディスク、フロッピィディスク等の記録媒体に記録され、記録媒体に記録された2値化処理プログラムがコンピュータで実行される。
【0107】
図7は記録媒体に記録される2値化処理プログラムの概略処理を示すフローチャートである。
【0108】
まず、多値画像データDMを基準のしきい値THで2値化し、図2の2値データAを得る(ステップS1)。また、多値画像データDMを基準のしきい値THよりも高いしきい値THHで2値化し、図2の2値データBを得る(ステップS2)。
【0109】
そして、図2の2値化処理部20と同様にして2値データBに膨張処理および収縮処理を行うことにより2値データDを生成し、2値データA,B,Dに基づいて裏写りの除去処理を行い、2値データEを得る(ステップS3)。
【0110】
次に、2値データEに膨張処理および収縮処理を行うことにより2値データGを生成するとともに、2値データEを反転させることにより2値データHを生成し、2値データG,Hに基づいて穴埋め用パターンを作成する(ステップS4)。
【0111】
そして、2値データEおよび穴埋め用パターンを用いて2値データEにおけるパターン抜けの穴埋めを行う(ステップS5)。それにより、2値データKが得られる。
【0112】
このようにして、裏写りおよびパターン抜けを除去しつつ多値画像データの2値化を行うことができる。
【0113】
図8は本発明の参考例におけるパターン検査装置の2値化処理部20の構成を示すブロック図である。本参考例のパターン検査装置の他の部分の構成は図1に示したパターン検査装置の構成と同様である。
【0114】
図8の2値化処理部20は、2値化部71,72,73、遅延部74,77,80、膨張処理部75,79、収縮処理部76,78、スイッチSW1,SW2,SW3,SW4、インバータ81,85,87、ANDゲート82,83,86,89、ORゲート84、およびNANDゲート89を含む。遅延部74,77,80は2値データの位置合わせの機能も有する。
【0115】
入力端子NIには、図1のCCDカメラ13から出力される多値画像データDMが与えられる。また、出力端子NOから2値画像データが出力される。
【0116】
参考例では、2値化部71が2値化手段に相当し、膨張処理部75、収縮処理部76、インバータ81、ANDゲート82およびANDゲート83が穴埋め用パターン作成手段に相当し、収縮処理部78、膨張処理部79、インバータ85、ANDゲート86およびNANDゲート88が裏写り除去用パターン作成手段に相当し、ORゲート89が穴埋め手段に相当し、ANDゲート89が除去手段に相当する。
【0117】
また、スイッチSW1およびANDゲート83が穴埋め機能制御手段に相当し、スイッチSW3およびNANDゲート88が除去機能制御手段に相当する。
【0118】
さらに、膨張処理部75が第1の膨張処理手段に相当し、収縮処理部76が第1の収縮処理手段に相当し、インバータ81、ANDゲート82およびANDゲート83が第1の論理処理手段に相当する。また、収縮処理部78が第2の収縮処理手段に相当し、膨張処理部79が第2の膨張処理手段に相当し、インバータ85、ANDゲート86およびNANDゲート88が第2の論理処理手段に相当する。
【0119】
参考例の2値化処理部20による2値化処理の基本的な概念を説明する。ここで、裏写りやパターン抜けは大きくないと仮定する。
【0120】
まず、パターン抜けの除去のために、基準のしきい値THでの2値化により得られた2値画像を膨張させる。それにより、パターン抜けやパターン細りの部分まで論理値"1"となる。その後、得られた2値画像を収縮させる。その結果、パターン抜けやパターン細りが除去された2値画像が得られる。基準のしきい値THでの2値化により得られた2値画像とパターン抜けやパターン細りが除去された2値画像とに基づいてパターン抜けの部分に対応する穴埋め用パターンを作成する。
【0121】
次に、裏写りの除去のために、基準のしきい値THでの2値化により得られた2値画像を収縮させる。それにより、裏写りの部分まで論理値"0"となる。その後、得られた2値画像を膨張させる。その結果、裏写りが除去された2値画像が得られる。基準のしきい値THでの2値化により得られた2値画像と裏写りが除去された2値画像とに基づいて裏写りの部分に対応する裏写り除去用パターンを作成する。
【0122】
その後、基準のしきい値THでの2値化により得られた2値画像のパターン抜けを穴埋め用パターンを用いて穴埋めするとともに、裏写りを裏写り除去用パターンを用いて除去する。その結果、裏写りおよびパターン抜けが防止された2値画像が得られる。
【0123】
次に、図9、図10および図11の2値データおよび2値画像を参照しながら図8の2値化処理部20の動作を説明する。図9において、Yは図15のフォトビア200の画像のX−X線断面における輝度分布を示し、図9のa〜f、図10のg,hおよび図11のi〜qは図8の各部分の2値データを示し、図9のa0〜f0、図10のg0,h0および図11のi0〜q0はそれらの2値データに対応する2値画像を示す。
【0124】
まず、2値化部71は、多値画像データDMを基準のしきい値THで2値化し、2値データaを出力する。これにより、2値画像a0が得られる。この2値画像a0では、裏写り601、フォトビアのエッジのパターン抜け602および凹みによるパターン抜け603が現れている。2値化部71から出力された2値データaは、膨張処理部75および収縮処理部78に与えられるとともに、遅延部74を介してインバータ81、ORゲート84の一方の入力端子およびANDゲート86の一方の入力端子に与えられる。
【0125】
膨張処理部75は、2値データaに所定画素数の膨張処理を行い、2値データbを出力する。それにより、2値画像a0を膨張させた2値画像b0が得られる。この2値画像b0では、膨張処理によりパターン抜け602,603が埋まっている。膨張処理部75から出力された2値データbは収縮処理部76に与えられる。
【0126】
収縮処理部76は、2値データbに収縮処理を行い、2値データcを出力する。それにより、2値画像b0を収縮させた2値画像c0が得られる。この場合、膨張処理時の画像数よりも多い画素数分収縮させる。ここで、2値画像a0パターンを破線で示す。この2値画像c0では、パターン抜け602,603が現れていない。
【0127】
収縮処理部76から出力された2値データcは、ANDゲート82の一方の入力端子に与えられる。インバータ81は、2値データaを反転させ、2値データdを出力する。それにより、2値画像d0が得られる。インバータ81から出力された2値データdは、ANDゲート82の他方の入力端子に与えられる。
【0128】
ANDゲート82は、2値データcと2値データdとの論理積をとり、2値データeを出力する。これにより、2値画像e0が得られる。この2値画像e0では、パターン抜け602,603に対応する穴埋め用パターン612,613が現れている。ANDゲート82から出力された2値データeは、ANDゲート83の1つの入力端子に与えられる。
【0129】
一方、2値化部72は、基準のしきい値THよりも低いしきい値THLで多値画像データDMを2値化し、2値データfを出力する。これにより、2値画像f0が得られる。この2値画像f0では、裏写り601が現れ、パターン抜け602,603が現れていない。2値化部72から出力された2値データfは、遅延部77を介してスイッチSW2の一方の端子S0に与えられる。スイッチSW2の他方の端子S1には論理値"1"が与えられている。スイッチSW2の共通端子はANDゲート83の1つの入力端子に接続されている。ここでは、スイッチSW2は、端子S0の側に設定されているものとする。
【0130】
ANDゲート83の1つの入力端子には穴埋め有効信号VHOが与えられ、他の1つの入力端子はスイッチSW1の共通端子に接続されている。スイッチSW1の一方の端子S0には穴埋めイネーブル信号ENHOが与えられ、他方の端子S1には論理値"1"が与えられている。ここでは、穴埋め有効信号VHOが有効状態"1"となっているものとする。それにより、穴埋め機能が有効になっている。
【0131】
スイッチSW1が端子S0の側に設定されている場合には、穴埋めイネーブル信号ENHOが"1"の箇所で穴埋め機能が有効になる。ここでは、フォトビアの領域でのみ穴埋め機能が有効になるように穴埋めイネーブル信号ENHOが設定される。ANDゲート83は、穴埋めイネーブル信号ENHOが"1"のときに2値データfと2値データeとの論理積をとる。ORゲート84は、ANDゲート83の出力信号と2値データaとの論理和をとり、2値データgを出力する。これにより、穴埋め用パターン612で2値画像aが穴埋めされた2値画像g0が得られる。この2値画像g0では、裏写り601およびパターン抜け603が現れ、フォトビアの領域のパターン抜け602が現れていない。
【0132】
スイッチSW1が端子S1の側に設定されている場合には、全面で穴埋め機能が有効になる。ANDゲート83は2値データfと2値データeとの論理積をとる。ORゲート84は、ANDゲート83の出力信号と2値データaとの論理和をとり、2値データhを出力する。これにより、穴埋め用パターン612,613で2値画像a0が穴埋めされた2値画像h0が得られる。したがって、この2値画像h0では、裏写り601が現れ、パターン抜け602,603が現れていない。
【0133】
一方、収縮処理部78は、2値データaに所定画素数の収縮処理を行い、2値データiを出力する。これにより、2値画像a0を収縮させた2値画像i0が得られる。2値画像i0では、2値画像a0の裏写り601が除去され、パターン抜け602,603が現れている。収縮処理部78から出力された2値データiは膨張処理部79に与えられる。
【0134】
膨張処理部79は、2値データiに膨張処理を行い、2値データjを出力する。これにより、2値画像i0を膨張させた2値画像j0が得られる。この場合、収縮処理時の画像数よりも多い画素数分膨張させる。ここで、2値画像a0パターンを破線で示す。膨張処理部79から出力された2値データjはインバータ85に与えられる。
【0135】
インバータ85は、2値データjを反転させ、2値データkを出力する。それにより、2値画像j0を反転させた2値画像k0が得られる。この2値画像k0では、パターン抜け602,603に対応するパターンが現れている。インバータ85から出力された2値データkは、ANDゲート86の他方の入力端子に与えられる。
【0136】
ANDゲート86は、2値データaと2値データkとの論理積をとり、2値データLを出力する。それにより、2値画像L0が得られる。この2値画像L0には、裏写り601に対応するパターンが現れる。ANDゲート86から出力された2値データLはANDゲート88の1つの入力端子に与えられる。
【0137】
一方、2値化部73は、基準のしきい値THよりも高いしきい値THHで多値画像データDMを2値化し、2値データmを出力する。それにより、2値画像m0が得られる。この2値画像m0では、裏写り601が現れず、パターン抜け602,603が現れている。2値化部73から出力された2値データmは、遅延部80を介してスイッチSW4の一方の端子S1に与えられる。スイッチSW4の他方の端子S0には、論理値"0"が与えられている。スイッチSW4の共通端子は、インバータ87に接続されている。ここでは、スイッチSW4が端子S1の側に設定されているものとする。
【0138】
インバータ87は、2値データmを反転させ、2値データnを出力する。それにより、2値画像m0を反転させた2値画像n0が得られる。インバータ87から出力された2値データnはNANDゲート88の1つの入力端子に与えられる。
【0139】
NANDゲート88の他の1つの入力端子には裏写り除去有効信号VBKが与えられる。スイッチSW3の一方の端子S0には裏写り除去イネーブル信号ENBKが与えられ、他方の端子S1には論理値"1"が与えられる。スイッチSW3の共通端子はNANDゲート88の他の1つの入力端子に接続されている。
【0140】
裏写り除去有効信号VBKが有効状態"1"の場合には、裏写り除去機能が有効となる。スイッチSW3が端子S1の側に設定されている場合には、全面で裏写り除去機能が働く。スイッチSW3が端子S0の側に設定されている場合には、裏写り除去イネーブル信号ENBKが"0"の箇所でのみ裏写り除去機能が働く。ここでは、スイッチSW3が端子S1の側に設定されているものとする。
【0141】
NANDゲート88は、2値データLと2値データnとの否定論理積をとり、2値データoを出力する。それにより、2値画像o0が得られる。この2値画像o0においては、2値画像aの裏写り601に対応するパターン抜けが生じている。この2値画像o0が裏写り除去用パターンとなる。NANDゲート88から出力された2値データo0は、ANDゲート89の他方の入力端子に与えられる。
【0142】
ANDゲート89は、スイッチSW1が端子S0に設定されている場合には、2値データgと2値データoとの論理積をとり、2値データpを出力する。それにより、2値画像g0の裏写り601が裏写り除去用パターンで除去され、2値画像p0が得られる。この2値画像p0では、裏写り601およびパターン抜け602が現れておらず、パターン抜け603が現れている。
【0143】
また、ANDゲート89は、スイッチSW1が端子S1の側に設定されている場合には、2値データhと2値データoとの論理積をとり、2値データqを出力する。それにより、2値画像h0の裏写り601が裏写り除去用パターンで除去され、2値画像q0が得られる。この2値画像q0では、裏写り601およびパターン抜け602,603が現れていない。
【0144】
この2値データpまたはqが2値画像データDDとして出力端子NOからが出力される。このようにして、裏写りおよびパターン抜けを除去しつつ多値画像データの2値化を行うことができる。
【0145】
上記のように、通常は、スイッチSW2を端子S0の側に設定することにより、低いしきい値THLで2値化された2値画像f0のパターン部でのみ穴埋めを行う。これにより、輝度レベルのかなり低い領域では、穴埋めが行われないことになり、輝度の低い領域をパターン部と誤認識することが防止される。
【0146】
また、スイッチSW2を端子S0の側に設定し、スイッチSW1を端子S1の側に設定することにより、軽度な凹みや錆によるパターン抜けを埋めることができる。
【0147】
さらに、通常は、スイッチSW4を端子S1の側に設定することにより、高いしきい値THHで2値化された2値画像m0のベース部でのみ裏写り除去を行う。これにより、輝度レベルの高い領域では、裏写り除去が行われないことになり、輝度の高い領域をベース部と誤認識することが防止される。
【0148】
図12は裏写りが本来のパターンに近接している場合の処理を説明するための図である。
【0149】
図12に示すように、基準のしきい値THで2値化された2値画像a0に現れる裏写り601と本来のパターンとが近接している場合、膨張後の2値画像b0において裏写り601と本来のパターンとがつながってしまう。収縮後の2値画像c0においても裏写り601と本来のパターンとのつながり部分が残ってしまう。この場合、2値画像a0を反転させた2値画像d0と2値画像c0と低いしきい値THLで2値化された2値画像f0との論理積をとると、裏写りの部分と本来のパターンの部分との間隙部に穴埋め用パターン630が作成されてしまう。
【0150】
このような場合、裏写り601と本来のパターンとの間の箇所で穴埋めイネーブル信号ENHOを"0"に設定することにより、裏写り601と本来のパターンとの間の箇所で穴埋め機能が働かなくなる。
【0151】
図13はパターン部のエッジの近くにパターン抜けが存在する場合の処理を説明するための図である。
【0152】
図13に示すように、基準のしきい値THで2値化された2値画像a0のパターン部のエッジの近くにパターン抜け650が存在する場合、収縮後の2値画像i0においてパターン抜け650がベース部につながってしまう。この場合には、膨張後の2値画像j0においても、パターン抜け650がベース部とつながってしまう。これにより、反転後の2値画像k0と2値画像a0との論理積をとると、パターン部のエッジに不要なパターン660が生じる。
【0153】
このような場合には、スイッチSW3を端子S0の側に設定し、パターン部のエッジ近くの箇所で裏写り除去イネーブル信号ENBKを"0"に設定することにより、パターン部のエッジ近くの箇所で裏写り除去機能が働かなくなる。
【0154】
図8では、2値化処理部20をハードウェアにより構成した例を示したが、図8の2値化処理部20の各部をソフトウェアにより構成することもできる。この場合、図8の2値化処理部20の機能を実行する2値化処理プログラムがハードディスク、フロッピィディスク等の記録媒体に記録され、記録媒体に記録された2値化処理プログラムがコンピュータで実行される。
【0155】
図14は記録媒体に記録される2値化処理プログラムの概略処理を示すフローチャートである。
【0156】
まず、多値画像データDMを基準のしきい値THで2値化し、図8の2値データaを得る(ステップS11)。
【0157】
次に、2値データaに膨張処理および収縮処理を行うことにより2値データcを生成し、2値データa,cに基づいて穴埋め用パターンを作成する(ステップS12)。
【0158】
そして、穴埋め用パターンを用いて2値データaにおいてパターン抜けの穴埋めを行う(ステップS13)。
【0159】
また、2値データaに収縮処理および膨張処理を行うことにより2値データjを生成し、2値データa,jに基づいて裏写り除去用パターンを作成する(ステップS14)。
【0160】
そして、裏写り除去用パターンを用いてステップS13で穴埋めされた2値画像の裏写りを除去する(ステップS15)。
【0161】
このようにして、裏写りおよびパターン抜けを除去しつつ多値画像データの2値化を行うことができる。
【0162】
なお、上記実施例では、本発明をフォトリソグラフィまたは類似のプロセスにより形成されるフォトビアのパターンの検査に適用する場合を説明したが、本発明は、フォトリソグラフィ以外のレーザ等のプロセスで形成されるビアのパターンを検査する場合にも適用することができる。
【0163】
また、本発明は、完成されたプリント配線板の表面のパターンの検査のみならず、完成前のプリント配線板のパターンの検査にも適用することができる。例えば、本発明は、4層以上のパターン層を有するプリント配線板において内層間を接続するIVH(インナビアホール)のパターンの検査にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例におけるパターン検査装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1のパターン検査装置における2値化処理部の構成を示すブロック図である。
【図3】 図2の2値化処理部の動作を説明するための2値化データおよび2値画像を示す図である。
【図4】 図2の2値化処理部の動作を説明するための2値化データおよび2値画像を示す図である。
【図5】 高いしきい値で2値化された2値画像に大きな凹みが生じた場合の処理を説明するための図である。
【図6】 2値画像のパターンが鋭角に交差する部分を有する場合の処理を説明するための図である。
【図7】 記録媒体に記録される2値化処理プログラムの概略処理を示すフローチャートである。
【図8】 参考例におけるパターン検査装置における2値化処理部の構成を示すブロック図である。
【図9】 図8の2値化処理部の動作を説明するための2値データおよび2値画像を示す図である。
【図10】 図8の2値化処理部の動作を説明するための2値データおよび2値画像を示す図である。
【図11】 図8の2値化処理部の動作を説明するための2値データおよび2値画像を示す図である。
【図12】 裏写りが本来のパターンに近接している場合の処理を説明するための図である。
【図13】 パターン部のエッジの近くにパターン抜けが存在する場合の処理を説明するための図である。
【図14】 記録媒体に記録される2値化処理プログラムの概略処理を示すフローチャートである。
【図15】 フォトビアの斜視図である。
【図16】 図15のフォトビアが形成されたプリント配線板の断面図である。
【図17】 図16のフォトビアの画像におけるX−X線断面の輝度分布を示す図である。
【符号の説明】
1 撮像部
2 欠陥検出部
10 プリント配線板
13 CCDカメラ
20 2値化処理部
21 スイッチ
22 画像メモリ
23 比較検査部
24 出力部
25 制御部
31,32,33,71,72,73 2値化部
35,39,75,79 膨張処理部
36,40,76,78 収縮処理部
34,37,38,41,74,77,80 遅延部
51,55,59,62,63,81,85,87 インバータ
52,54,58,61,64,66,84 ORゲート
56,57,60,65,82,83,86,89 ANDゲート
53,88 NANDゲート

Claims (9)

  1. プリント配線板のパターンを検査するパターン検査装置であって、
    プリント配線板を撮像し、プリント配線板の画像を多値画像データとして出力する撮像手段と、
    前記撮像手段から出力された多値画像データを2値化して2値画像データを得る2値化処理手段と、
    前記2値化処理手段により得られた2値画像データに基づいてプリント配線板のパターンの良否を判定する判定手段とを備え、
    前記2値化処理手段は、
    前記多値画像データを所定のしきい値で2値化して2値データを得る第1の2値化手段と、
    前記多値画像データを所定のしきい値よりも高いしきい値で2値化して2値データを得る第2の2値化手段と、
    前記第2の2値化手段により得られた2値データに基づいて前記第1の2値化手段により得られた2値データにおいてパターン部外の裏写り部分を除去する除去手段とを備え、
    前記除去手段は、
    前記第2の2値化手段により得られた2値データに膨張処理を行う膨張処理手段と、
    前記膨張処理手段により得られた2値データに収縮処理を行う収縮処理手段と、
    前記収縮処理手段により得られた2値データのパターン部内の領域において前記第1の2値化手段により得られた2値データを選択するとともに前記収縮処理手段により得られた2値データのパターン部外の領域において前記第2の2値化手段により得られた2値データを選択することにより2値データを得る論理処理手段とを含むことを特徴とするパターン検査装置。
  2. 前記除去手段の機能を任意のタイミングで有効または無効にする除去機能制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載のパターン検査装置。
  3. プリント配線板のパターンを検査するパターン検査方法であって、
    プリント配線板を撮像し、プリント配線板の画像を多値画像データとして出力する工程と、
    出力された多値画像データを2値化して2値画像データを得る工程と、
    得られた2値画像データに基づいてプリント配線板のパターンの良否を判定する工程とを備え、
    前記2値画像データを得る工程は、
    前記多値画像データを所定のしきい値で2値化して第1の2値データを得る工程と、
    前記多値画像データを所定のしきい値よりも高いしきい値で2値化して第2の2値データを得る工程と、
    前記第2の2値データに基づいて前記第1の2値データにおいてパターン部外の裏写り部分を除去する工程とを備え、
    前記除去する工程は、
    前記第2の2値データに膨張処理を行う工程と、
    前記膨張処理により得られた2値データに収縮処理を行う工程と、
    前記収縮処理により得られた2値データのパターン部内の領域において前記第1の2値データを選択するとともに前記収縮処理により得られた2値データのパターン部外の領域において前記第2の2値データを選択することにより2値データを得る工程とを含むことを特徴とするパターン検査装置。
  4. 多値画像データを2値化して2値画像データを得る2値化処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    前記2値化処理プログラムは、
    前記多値画像データを所定のしきい値で2値化して第1の2値データを得る処理と、
    前記多値画像データを所定のしきい値よりも高いしきい値で2値化して第2の2値データを得る処理と、
    前記第2の2値データに基づいて前記第1の2値データにおいてパターン部外の裏写り部分を除去する処理とを、コンピュータに実行させ、
    前記除去する処理は、
    前記第2の2値データに膨張を行う処理と、
    前記膨張により得られた2値データに収縮を行う処理と、
    前記収縮により得られた2値データのパターン部内の領域において前記第1の2値データを選択するとともに前記収縮により得られた2値データのパターン部外の領域において前記第2の2値データを選択することにより2値データを得る処理とを含むことを特徴とする2値化処理プログラムを記録した記録媒体。
  5. プリント配線板のパターンを検査するパターン検査装置であって、
    プリント配線板を撮像し、プリント配線板の画像を多値画像データとして出力する撮像手段と、
    前記撮像手段から出力された多値画像データを2値化して2値画像データを得る2値化処理手段と、
    前記2値化処理手段により得られた2値画像データに基づいてプリント配線板のパターンの良否を判定する判定手段とを備え、
    前記2値化処理手段は、
    前記多値画像データを所定のしきい値で2値化して2値データを得る第1の2値化手段と、
    前記多値画像データを所定のしきい値よりも高いしきい値で2値化して2値データを得る第2の2値化手段と、
    前記第2の2値化手段により得られた2値データに基づいて前記第1の2値化手段により得られた2値データにおいてパターン部外の裏写り部分を除去する除去手段と、
    前記除去手段により得られた2値データに基づいて前記パターン部内の抜け部分に対応する穴埋め用パターンを作成する穴埋め用パターン作成手段と、
    前記穴埋め用パターン作成手段により作成された穴埋め用パターンを用いて前記除去手段により得られた2値データにおいて前記抜け部分を埋める穴埋め手段とを備え、
    前記除去手段は、
    前記第2の2値化手段により得られた2値データに膨張処理を行う第1の膨張処理手段と、
    前記第1の膨張処理手段により得られた2値データに収縮処理を行う第1の収縮処理手段と、
    前記第1の収縮処理手段により得られた2値データのパターン部内の領域において前記第1の2値化手段により得られた2値データを選択するとともに前記第1の収縮処理手段により得られた2値データのパターン部外の領域において前記第2の2値化手段により得られた2値データを選択することにより2値データを得る第1の論理処理手段とを含み、
    前記穴埋め用パターン作成手段は、
    前記第1の論理処理手段により得られた2値データに膨張処理を行う第2の膨張処理手段と、
    前記第2の膨張処理手段により得られた2値データに収縮処理を行う第2の収縮処理手段と、
    前記第1の論理処理手段により得られた2値データを反転させる反転手段と、
    前記第2の収縮処理手段により得られた2値データのパターン部内の領域において前記反転手段により得られた2値データを選択することにより前記穴埋め用パターンを作成する第2の論理処理手段とを含むことを特徴とするパターン検査装置。
  6. 前記除去手段の機能を任意のタイミングで有効または無効にする除去機能制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項記載のパターン検査装置。
  7. 前記穴埋め手段の機能を任意のタイミングで有効または無効にする穴埋め機能制御手段をさらに備えたことを特徴とする請求項または記載のパターン検査装置。
  8. プリント配線板のパターンを検査するパターン検査方法であって、
    プリント配線板を撮像し、プリント配線板の画像を多値画像データとして出力する工程と、
    出力された多値画像データを2値化して2値画像データを得る工程と、
    得られた2値画像データに基づいてプリント配線板のパターンの良否を判定する工程とを備え、
    前記2値画像データを得る工程は、
    前記多値画像データを所定のしきい値で2値化して第1の2値データを得る工程と、
    前記多値画像データを所定のしきい値よりも高いしきい値で2値化して第2の2値データを得る工程と、
    前記第2の2値データに基づいて前記第1の2値データにおいてパターン部外の裏写り部分を除去して第3の2値データを得る工程と、
    前記第3の2値データに基づいて前記パターン部内の抜け部分に対応する穴埋め用パターンを作成する工程と、
    前記穴埋め用パターンを用いて前記第3の2値データにおいて前記抜け部分を埋める工程とを備え、
    前記裏写りパターンを除去して第3の2値データを得る工程は、
    前記第2の2値データに膨張処理を行う工程と、
    前記膨張処理により得られた2値データに第1の収縮処理を行う工程と、
    前記第1の収縮処理により得られた2値データのパターン部内の領域において前記第1の2値データを選択するとともに前記第1の収縮処理により得られた2値データのパターン部外の領域において前記第2の2値データを選択することにより2値データを得る工程とを含み、
    前記穴埋め用パターンを作成する工程は、
    前記第2の2値データを選択することにより得られた2値データに第2の膨張処理を行う工程と、
    前記第2の膨張処理により得られた2値データに第2の収縮処理を行う工程と、
    前記第2の2値データを選択することにより得られた2値データを反転させる工程と、
    前記第2の収縮処理により得られた2値データのパターン部内の領域において前記反転により得られた2値データを選択することにより前記穴埋め用パターンを作成する工程とを含むことを備えたことを特徴とするパターン検査方法。
  9. 多値画像データを2値化して2値画像データを得る2値化処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    前記2値化処理プログラムは、
    前記多値画像データを所定のしきい値で2値化して第1の2値データを得る処理と、
    前記多値画像データを所定のしきい値よりも高いしきい値で2値化して第2の2値データを得る処理と、
    前記第2の2値データに基づいて前記第1の2値データにおいてパターン部外の裏写り部分を除去して第3の2値データを得る処理と、
    前記第3の2値データに基づいて前記パターン部内の抜け部分に対応する穴埋め用パターンを作成する処理と、
    前記穴埋め用パターンを用いて前記第3の2値データにおいて前記抜け部分を埋める処理とを、コンピュータに実行させ、
    前記裏写りパターンを除去して第3の2値データを得る処理は、
    前記第2の2値データに膨張を行う処理と、
    前記膨張により得られた2値データに第1の収縮を行う処理と、
    前記第1の収縮により得られた2値データのパターン部内の領域において前記第1の2値データを選択するとともに前記第1の収縮により得られた2値データのパターン部外の領域において前記第2の2値データを選択することにより2値データを得る処理とを含み、
    前記穴埋め用パターンを作成する処理は、
    前記第2の2値データを選択することにより得られた2値データに第2の膨張を行う処理と、
    前記第2の膨張により得られた2値データに第2の収縮を行う処理と、
    前記第2の2値データを選択することにより得られた2値データを反転させる処理と、
    前記第2の収縮により得られた2値データのパターン部内の領域において前記反転により得られた2値データを選択することにより前記穴埋め用パターンを作成する処理とを含むことを特徴とする2値化処理プログラムを記録した記録媒体。
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