JP3681085B2 - 商品販売登録データ処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パーソナルコンピュータ(パソコン)を基本として構成されてインターネット通信網に接続可能なPOS(Point Of Sales) 端末等の商品販売登録データ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この種の商品販売登録データ処理装置では、予めメモリに各商品に各々付された固有の商品コードに対応して、商品名称、販売価格等の商品情報が設定されたPLUファイルを備え、バーコードスキャナ等により商品の商品コードが入力されるとPLUファイルを検索して入力された商品コードに対応する品名、販売価格等の商品情報を読み出し、これらの商品情報に基づいて商品登録処理や品名、価格等の表示処理、及びレシート/ジャーナルプリンタによりレシート用紙やジャーナル用紙への印字処理を行い、最終的な支払終了後に、レシートを発行してキャッシャが顧客に手渡すようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
レシートは登録商品の詳細を明示するために売上情報を印字したものであり、領収書代わりになったり、顧客が家計簿を付けたりするのに役立つ。しかし、顧客にとってレシートを見ながら家計簿に転記することで家計簿を付けるのはかなり面倒である。特に、近年では各家庭へのパソコンの普及が盛んであり、家計簿管理もパソコン上で行うケースも増えているが、この場合でもレシートを見ながらキーボード等によって転記入力しなければならず、面倒な点では大差がない。
【0004】
そこで、本発明は、近年におけるパソコンの普及とともにインターネット通信網が一般消費者へ普及した点に着目し、電子メールアドレスを有する顧客に対してはインターネット通信網上の電子メール(E‐メ−ル)を利用してペーパレス状態でレシート印字内容を提示することができ、かつ、そのデータを顧客がパソコンにそのまま取り込んで活用することができサービス性が向上する商品販売登録データ処理装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の商品販売登録データ処理装置は、インターネット通信網に接続可能な商品販売登録データ処理装置であって、顧客を特定する顧客コード毎に当該顧客の電子メールアドレス及び当該顧客の登録処理に伴う売上情報が格納される顧客別メモリと、顧客毎の前記登録処理に伴い売上情報を該当する顧客コードに対応させて前記顧客別メモリに格納する手段と、前記顧客別メモリに格納された売上情報の出力時に前記顧客別メモリから該当する顧客コードの電子メールアドレスを呼び出して入力する入力手段と、電子メールアドレスが入力された顧客に対して前記顧客別メモリに格納された売上情報を電子メール用に編集して当該電子メールアドレス宛の電子メールとして前記インターネット通信網上のメールサーバに送信する編集送信手段と、を備えた。従って、電子メールアドレスを有する顧客は、登録処理に伴う売上情報をレシート形態ではなくインターネット通信網を利用した電子メールとして取得することができ、そのデータをそのまま自己のパソコンに取り込むことができる。店舗側から見れば、レシート発行の削減によりペーパレス化を図れるとともに顧客に対するサービス性が向上する。また、電子メールアドレスを有する顧客に関しては、その電子メールアドレスを予め顧客別メモリに格納しておけば、後は、その都度電子メールアドレスを入力しなくても売上情報とともに顧客別メモリから読み出すだけで自動的に電子メールとして送信させることができ、操作性が向上する。
【0006】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の商品販売登録データ処理装置であって、レシートメール発行キーを備え、このレシートメール発行キーの操作に応じて前記入力手段の機能と前記編集送信手段の機能とが実行される。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の商品販売登録データ処理装置であって、レシートメール発行キーを備え、前記登録処理での締め宣言後における前記レシートメール発行キーの操作に応じて前記入力手段の機能と前記編集送信手段の機能とが実行される。
【0007】
請求項1記載の発明を実現する上で、インターネット通信網に接続可能なコンピュータに商品販売登録データ処理装置として動作させるための制御プログラムを記録した媒体であって、この制御プログラムは、顧客毎の登録処理に伴う売上情報を該当する顧客コードに対応させて顧客別メモリに格納させる機能と、顧客別メモリに格納された売上情報の出力時に該当する顧客コードの顧客別メモリ中から予め格納されている電子メールアドレスを呼び出す機能と、顧客別メモリから出力させた売上情報を電子メール用に編集するとともに呼び出した電子メールアドレス宛の電子メールとしてインターネット通信網上のメールサーバに送信する機能と、をコンピュータに実現させる媒体を利用できる。即ち、この媒体に記録された制御プログラムは、顧客毎の登録処理に伴う売上情報を該当する顧客コードに対応させて顧客別メモリに格納する一方、登録処理が終わると、その顧客別メモリから電子メールアドレスを呼び出すとともにその売上情報を電子メール用に編集し、編集された売上情報をその電子メールアドレス宛の電子メールとしてインターネット通信網上のメールサーバに送信する。後は、インターネット通信網に従って電子メールアドレス宛の電子メールとして送信される。従って、電子メールアドレスを有する顧客は、登録処理に伴う売上情報をレシート形態ではなくインターネット通信網を利用した電子メールとして取得することができ、そのデータをそのまま自己のパソコンに取り込むことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態の商品販売登録データ処理装置は、その実施の形態の一つとして、パソコンを基本としたオープンPOS端末機1に適用されている。今日では、このようなPOS端末機1をインター通信網2のメールサーバ3に接続することはWWWブラウザ、インターネットメーラなどのソフトを利用することより一般に可能であり、本実施の形態でも図1に示すようにインターネット接続I/Fボード4を介してインターネット通信網2に接続可能であることを前提としている。
【0009】
図2に、POS端末機1のハードウェア構成のブロック図を示す。このPOS端末機1はコンピュータであるPOS制御部5を内蔵し、このPOS制御部5が各部を駆動制御する。このPOS制御部5は、各部を集中的に制御するCPU6にバスライン7を介して固定データを予め格納したROM8及び可変データを書換え自在に格納するRAM9が接続されて構成されている。また、前記CPU6に接続されたバスライン7には、FDD(フロッピィディスクドライブ)装置10が接続されている。このFDD装置10により駆動されるFDには制御プログラムが格納されている。POS端末機1の起動時にFDに格納されている制御プログラムがFDD装置10及びCPU6によってRAM9に書き込まれ、これによって、POS制御部5による各部の駆動制御が可能な状態となる。従って、本実施の形態ではFDが制御プログラムを記録した媒体となっている。
【0010】
このようなPOS制御部5によって駆動制御されるものとして、前記バスライン7にはキーボード11、レシート/ジャーナルプリンタ12、画面表示器(キャッシャ用、顧客用)13、ドロワ14等が各々必要なI/O、ドライバ等を介して接続されている。
【0011】
前記キーボード11には、例えば、商品コードや金額等を入力するための置数キー、商品販売登録業務において締めを宣言するための預/現計キー、商品部門を指定するための部門キー等の各種キー群が設けられているが、本実施の形態にあっては、このキーボード11上に図1中に示すようにレシートメール発行キー15が付加されている。このレシートメール発行キー15は商品販売登録業務において締め宣言後に売上情報をレシート発行に代えて電子メールの形でインターネット通信網2上で該当する顧客に送信することを指定するためのキーである。
【0012】
また、前記RAM9中には、ワークバッファ、登録処理用テーブル、PLUメモリ(商品テーブル)等の商品登録処理に必要なメモリエリアが確保されている他、顧客別メモリのエリアも確保されている。この顧客別メモリは、各顧客毎に顧客を特定するための顧客コード(例えば、電話番号等)毎に、登録処理に伴う売上情報の記憶欄が設定されたもので、通常のレシート印字発行に相当する必要なデータが格納される。さらに、この顧客別メモリ中には、パソコンを保有して電子メールアドレスを有して電子メールによる売上情報の送信を希望する顧客から申し出のあった電子メールアドレスも該当する顧客コードに対応させて予め格納されている。
【0013】
次に、FDに格納された制御プログラムがPOS制御部5に実行させる機能について説明する。まず、顧客毎の登録処理に伴う売上情報を該当する顧客コードに対応させてRAM9中の顧客別メモリに格納させる機能がある。この機能はPOS端末機1本来の機能である。また、顧客別メモリに格納された売上情報の出力時に該当する顧客コードの顧客別メモリ中から予め格納されている電子メールアドレスを呼び出す機能がある。この機能は、レシートメール発行キー15が押下されたことを前提に入力手段の機能として実行される。顧客別メモリから出力させた売上情報を電子メール用に編集するとともに呼び出した電子メールアドレス宛の電子メールとしてインターネット通信網上のメールサーバに送信する機能がある。この機能も、レシートメール発行キー15が押下されたことを前提に編集送信手段の機能として実行される。
【0014】
図3は登録モード中の1取引における預/現計キー押下による締め宣言後の売上情報の処理の流れを示すフローチャートである。締め宣言後にレシートメール発行キー15が押下されない場合には(ステップS1のN)、通常処理が実行される(S2)。即ち、当該顧客の顧客コードに対応して顧客別メモリに格納された売上情報がレシート印字データに編集されてレシート/ジャーナルプリンタ12によりレシートに印字され、レシートが発行される。このレシートが顧客に手渡される。一方、締め宣言後にレシートメール発行キー15が押下された場合には(S1のY)、当該顧客の顧客コードに対応して顧客別メモリに格納された売上情報が電子メール用に編集される(S3)。例えば、或る顧客に関してその顧客別メモリに格納された売上情報を表示器13の画面に表示させた場合の登録例が図4(a)に示すようなものであるとすると、その内容が例えば図4(b)に示すように電子メールのフォーマット(テキストフォーマット)に合うように編集される。この際、通常のレシート印字内容は漏れなく網羅される。但し、顧客に電子メールとして送信された後、個々の顧客においてパソコン上で容易にはデータを改変できず、紙によるレシートの場合と同様の証明機能が維持されるように工夫される。また、当該顧客の顧客コードに対応する電子メールアドレスも顧客別メモリから読み出されて、宛先情報として編集に供される。編集が終了すると、顧客別メモリから読み出した当該顧客の電子メールアドレスを参照してインターネット通信網2上のメールサーバ3にアクセスし、インターネット接続可能であるか否か判断する(S4)。接続可能であれば、編集された電子メールをメールサーバに送信する(S5)。後は、インターネット通信網2上の手順に従い電子メールアドレス宛にこの電子メールが送信される。一方、この時点でインターネット接続が不可の場合には(S4のN)、未送信の電子メールがストックされ、適宜時点で各電子メールアドレス宛にバッチ処理にて電子メールがインターネット通信網2上を送信される(S6)。これらの電子メール送信を受ける顧客の場合、店舗での精算時にはレシート発行を受けず、自宅等に帰った後で自己のパソコンを通じて電子メールとして確認できることになる。
【0015】
従って、パソコンを保有し電子メールアドレスを有する顧客であれば、登録処理に伴う売上情報をレシート形態ではなくインターネット通信網2を利用した電子メールとして取得することができ、そのデータをそのまま自己のパソコンに取り込むことができる。よって、家計簿管理等の後処理も簡単になる。また、店舗側から見れば、レシート発行の削減によりペーパレス化を図れるとともにパソコンを保有する顧客に対するサービス性も向上することになる。
【0016】
なお、本実施の形態では、制御プログラムを記録した媒体としてFDを用いたが、この媒体としては、ハードディスクドライブにより駆動されるハードディスクを用いたり、ROM8等の半導体素子を用いてもよい。
【0017】
また、本実施の形態では、電子メール送信に際しての電子メールアドレスの入力手段として、予め顧客別メモリに格納させた電子メールアドレスを顧客コードによって自動的に呼び出すようにしたが、キーボード11等を通じてキャッシャが電子メールアドレスを入力するようにしてもよい。
【0018】
【発明の効果】
本発明の商品販売登録データ処理装置によれば、電子メールアドレスを有する顧客に対しては、登録処理に伴う売上情報をレシート形態ではなくインターネット通信網を利用した電子メールとして提供することができ、その顧客はそのデータをそのまま自己のパソコンに取り込むことができ、また、店舗側から見れば、レシート発行の削減によりペーパレス化を図れるとともにパソコンを保有する顧客に対するサービス性を向上させることができる。
【0019】
また、電子メールアドレスを有する顧客に関しては、その電子メールアドレスを予め顧客別メモリに格納しておけば、後は、その都度電子メールアドレスを入力しなくても売上情報とともに顧客別メモリから読み出すだけで自動的に電子メールとして送信させることができ、操作性を向上させることができる。
【0020】
請求項1記載の発明を実現する媒体によれば、顧客毎の登録処理に伴う売上情報を該当する顧客コードに対応させて顧客別メモリに格納させる機能と、顧客別メモリに格納された売上情報の出力時に該当する顧客コードの顧客別メモリ中から予め格納されている電子メールアドレスを呼び出す機能と、顧客別メモリから出力させた売上情報を電子メール用に編集するとともに呼び出した電子メールアドレス宛の電子メールとしてインターネット通信網上のメールサーバに送信する機能と、をコンピュータに実現させる制御プログラムが記録されているので、この媒体をコンピュータに装填することにより、その制御プログラムによって、顧客毎の登録処理に伴う売上情報を該当する顧客コードに対応させて顧客別メモリに格納する一方、登録処理が終わると、その顧客別メモリから電子メールアドレスを呼び出すとともにその売上情報を電子メール用に編集し、編集された売上情報をその電子メールアドレス宛の電子メールとしてインターネット通信網上のメールサーバに送信し、後は、インターネット通信網に従って電子メールアドレス宛の電子メール送信されることになるため、電子メールアドレスを有する顧客に対しては、登録処理に伴う売上情報をレシート形態ではなくインターネット通信網を利用した電子メールとして提供することができ、その顧客はそのデータをそのまま自己のパソコンに取り込むことができ、また、店舗側から見れば、レシート発行の削減によりペーパレス化を図れるとともにパソコンを保有する顧客に対するサービス性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すブロック図である。
【図2】POS端末機のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】登録モードにおける締め宣言後の売上情報の処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】電子メールテキストの編集例を示し、(a)は画面表示の正面図、(b)は編集後の内容の説明図である。
【符号の説明】
1 商品販売登録データ処理装置
2 インターネット通信網
3 メールサーバ
5 コンピュータ
Claims (3)
- インターネット通信網に接続可能な商品販売登録データ処理装置であって、
顧客を特定する顧客コード毎に当該顧客の電子メールアドレス及び当該顧客の登録処理に伴う売上情報が格納される顧客別メモリと、
顧客毎の前記登録処理に伴い売上情報を該当する顧客コードに対応させて前記顧客別メモリに格納する手段と、
前記顧客別メモリに格納された売上情報の出力時に前記顧客別メモリから該当する顧客コードの電子メールアドレスを呼び出して入力する入力手段と、
電子メールアドレスが入力された顧客に対して前記顧客別メモリに格納された売上情報を電子メール用に編集して当該電子メールアドレス宛の電子メールとして前記インターネット通信網上のメールサーバに送信する編集送信手段と、
を備えたことを特徴とする商品販売登録データ処理装置。 - レシートメール発行キーを備え、このレシートメール発行キーの操作に応じて前記入力手段の機能と前記編集送信手段の機能とが実行される、ことを特徴とする請求項1記載の商品販売登録データ処理装置。
- レシートメール発行キーを備え、前記登録処理での締め宣言後における前記レシートメール発行キーの操作に応じて前記入力手段の機能と前記編集送信手段の機能とが実行される、ことを特徴とする請求項1記載の商品販売登録データ処理装置。
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