JP3680976B2 - 圧接コネクタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、雄側端子金具を収容する圧接コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
図15及び図16には、特開平2−148583号に開示された圧接コネクタ100を示した。この圧接コネクタ100には、アウタ部材101と、このアウタ部材101に収容可能な二つのインナ部材102とが備えられている。アウタ部材101の前側には、相手側の雌コネクタ(図示せず)を収容可能なフード部103が備えられており、その後方にはインナ部材102を収容可能な組付部104が備えられている。組付部104の上部後方には、雄側の端子金具105を収容可能な端子収容室106が形成されている。
また、インナ部材102には、同様に端子金具105を収容可能な端子収容室106が形成されている。また、圧接コネクタ100には、これら両部材101,102の他に、両部材101,102を連結保持しておくためのロック部材107が備えられている。
【0003】
このように構成された圧接コネクタ100を組付けるには、まず、各端子収容室106に端子金具105を収容した後に、インナ部材102を組付部104に装着し、ロック部材107により両部材101,102を連結する。組付けが完了した圧接コネクタ100では、フード部103の内部に、端子金具105のタブ部105Aが収容されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の圧接コネクタ100の組付けが完了した後に、メンテナンス等のために端子金具105を取り替える場合がある。そのような場合には、上記した組付け手順を逆にして、まずロック部材107の係合を解除した後、インナ部材102を組付部104から取り外す。
【0005】
このときには、インナ部材102に収容された端子金具105のタブ部105Aは外部に露出した状態となる。タブ部105Aは細い突起状のものであるため、このように剥き出しのままであると、異物の接触によって変形や破損のおそれがある。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、分割された状態でのコネクタハウジングにおいても、雄側端子金具のタブ部を保護しうる圧接コネクタを提供するところにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための請求項1の発明に係る圧接コネクタは、被覆電線を押し込むことでその被覆部分に切り込んで内部の導線部分と電気的に連結する圧接部と相手側の雌側端子金具に連結可能なタブ部とを設けてなる雄側端子金具を、高さ方向へ二段、組み込み可能に形成された端子収容部と、この端子収容部の前端から前記各タブを突出させこれら各タブを取り囲むような筒状に形成されたフード部とからなるハウジングを有し、かつこのハウジングを、前記圧接部を露出させつつ雄側端子金具の各段毎に分割されるように、前記フード部から端子収容部にかけて分割面を設けるとともに、これら分割された各段を相互に連結可能としてなる圧接コネクタであって、前記分割面は前記フード部の開口端から前記端子収容部の後端に至るまで水平に設けられることで、前記ハウジングは上下に分割され、かつ前記各段毎のタブ部が少なくとも三方向から各タブ部よりも高い前記フード部の壁面によって囲まれるよう分割されていることを特徴とする。
【0009】
【発明の作用および効果】
請求項1の発明によれば、分割されたハウジングに雄側端子金具が収容されている状態においても、異物がハウジングの分割方向から接近しても、フード部の各壁面がタブよりも高い位置にあるため、異物はフード部の壁面に当接してタブ部との直接の接触が回避される。
【0011】
【発明の実施の形態】
<第1実施形態>
次に、本発明の第1実施形態について、図1〜図8を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下においては、図1に示す方向により上下方向を記載する。
【0012】
図1に示すように、本実施形態の圧接コネクタ1には、上下二つのハウジング2,3と蓋体部4とが備えられている。両ハウジング2,3は、前端から後端に掛けて、上下のほぼ中間位置を水平に分割して成形されている。
【0013】
まず、この圧接コネクタ1に収容される雄側端子金具13について説明する。雄側端子金具13は、図2等に示すように、導電性板材を折曲げ加工されてなり、図示しない相手側の雌端子金具に連結可能とされている。この雄側端子金具13は、被覆された電線14が上方から圧接されることにより、芯線へと切り込んで電線14と雄側端子金具13との電気的接続がなされるため、圧接端子金具と称される。雄側端子金具13の前方には、相手側の雌端子金具に連結可能なタブ部15が突設されている。このタブ部15の後方には、雄側端子金具13をハウジング2,3に抜止めしておくための撓み片16が撓み変形可能に形成されている。さらに、撓み片16の側部の一端側(図2において、手前側)は、上方に折り曲げられて係合片16Aとされている。また、雄側端子金具13の左右両側部には、一対の側壁17が折り立てられている。この両側壁17の間には、撓み片16が設けられている側に、電線14を挿入するための電線挿入溝18が開放されている。また、両側壁17の後方には、電線14をかしめ付ける左右一対のバレル19が前後方向にずれた位置に突設されている。さらに、両側壁17の中央位置には、前後に一対の圧接部20が電線挿入溝18側に切り起こされている。各圧接部20は、両側壁17に対称的に設けられており、両圧接部20の先端に対向する溝の幅は、電線14の被覆部分よりも小さくされている。また、圧接部20の先端には刃部が形成されており、電線挿入溝18に電線14を押し込むと、圧接部20により被覆部分が切り込まれる。すると、電線14の内部にある芯線部分と圧接部20とが接触し、電線14と雄側端子金具13とが電気的に接続される。
【0014】
次に、ハウジング2,3について説明する。上下のハウジング2,3は連結可能に構成されており、両ハウジング2,3が連結するとフード部5,6が角筒状となり、図示しない相手側の雌ハウジングと嵌合可能となる。
上側のハウジング2は、合成樹脂により一体に成形されており、その前部には前方と下方とへ開口する上側フード部5を備え、後部には雄側端子金具13を収容するための端子収容部7を備えている。上側フード部5は、左右両壁面5Aと上壁面5Bとの三方の壁面5A,5Bにより構成されている。これら三方の壁面5A,5Bは、タブ部15の厚みよりも充分に高く形成されている。また、左右両壁面5Aの下端部分には、下側フード部6との係合を行うための係合部10が備えられている。この係合部10は、壁面5Aの肉厚の半分の厚みをもって内側縁において壁面5Aのほぼ全長に沿って垂下されており、後述する係合部11と適合しかつ係合可能とされている。係合部10の下端には、壁面5Aの外側に向かって爪部10Aが設けられている。また、各係合部10は、上側フード部5の内側方向への若干の撓み変形が可能とされている。
【0015】
上側ハウジング2の裏面(内面)において、フード部5の後方には、図2に示すように、左右両側に側壁12が設けられており、この両側壁12の間には、端子収容部7が形成されている。両側壁12の間は、均等幅で前後方向に突設した区画壁7Aにより複数の室に区画されており、各区画部分が雄側端子金具13を収容する端子収容部7とされる。端子収容部7の前側には、両側壁12を横架するようにして蓋部21が備えられている。この蓋部21には、各端子収容部7の右側の区画壁7Aの左面側に沿って係合溝21Bが形成されている。係合溝21Bは、蓋部21の前方から中央やや後方まで、蓋部21を上下に貫通し、かつ蓋部21の後端部分を残した状態で形成されている。また、蓋部21の後端面には、係合片16Aを係合溝21Bに円滑に導くための導入溝21Cが凹設されている。この係合溝21Bは、雄側端子金具13の係合片16Aの位置に合わせて形成されている。また、係合溝21Bの後端縁が抜止部21Aとされ、雄側端子金具13の係合片16Aの後端が抜止部21Aに係合することで、雄側端子金具13が抜止めされる。
【0016】
また、端子収容部7の前端とフード部5との境界部分には、蓋部21から連続して仕切壁22が形成されているおり、雄側端子金具13の先端の位置決めを行う。また、この仕切壁22には、雄側端子金具13のタブ部15の挿入を許容するタブ孔22Aが設けられている(図5等を合わせて参照)。雄側端子金具13が端子収容部7に収容されたときには、タブ部15はタブ孔22Aから上側フード部5内に進入する。このとき、上側フード部5の下端縁はタブ部15の厚さよりも下側まで設けられており、タブ部15は上側フード部5の壁面5A,5Bにより三方を囲まれた状態となる。また、上側フード部5の先端位置は、タブ部15の先端位置よりも前方まで設けられている。
【0017】
また、左右側壁17の後端部分には、両ハウジング2,3を係合するための係合部としての係合爪23が形成されている。係合爪23は、側壁17の後部を外側から約半分程度の厚さまで凹ませて凹み部23Aを形成し、この凹み部23Aの中央に側壁17の外面まで突設させるようにして形成されている。この係合爪23は、下側のハウジング3に設けられた係合部である爪受け部24に対して解離可能に係合することができる。
【0018】
次に、下側ハウジング3について説明する。下側ハウジング3は樹脂により一体に成形されており、その前方には前方及び上方へ開口する下側フード部6が設けられている。この下側フード部6は、左右の壁面6Aと下壁面6Bとにより三方を囲うようにされている。また、左右壁面6Aの上端部分には、上側フード部5との係合を行うための係合部11が備えられている。この係合部11は、壁面6Aの約半分の肉厚を備え、壁面6Aのほぼ全長に渡って上方に起立形成されている。この係合部11Aの上端には、壁面6Aの内側に向かって爪部11Aが設けられている。この爪部11Aは、上側ハウジング2の爪部10Aと係合可能となるように形成されている。また、係合部11は下側フード部6の外側方向に撓み変形可能とされている。この係合部11は、上側フード部5の係合部10と係合して、上下フード部5,6を連結する。
【0019】
また、下側ハウジング3の上面後部には、上側ハウジング2の各端子収容部7に組合わされて、雄側端子金具13の保持力を強化するための構成が設けられている。すなわち、下側ハウジング3の後端部において、上側ハウジング2の左右両壁面5Aの間に位置するところは、その他の部分よりも一段高く形成されており、ここには区画壁7Aの先端を受け入れるための区画用溝25が凹設されている。区画用溝25の前端位置には、電線14の外径に合わせて湾曲された押さえ面26Aを備えた電線保持部26が突設されている。この電線保持部26は、雄側端子金具13の両側壁17の後端位置付近において、電線14を押さえつけるようになっている。また、電線保持部26の前側には、区画壁7Aの位置に合わせたところに区画壁27が設けられている。上下の区画壁7A,27が当接することで、各端子収容部7の中央から後部が角筒状に区画される。
【0020】
また、各区画壁27の中間位置には、前後方向に電線押さえ部28が設けられている。この電線押さえ部28は、区画壁27よりも高く突設されており、その後部は幅広く形成された幅広部28Aとされている。電線押さえ部28は、雄側端子金具13の電線挿入溝18の内側に位置して、電線14を押さえ付ける。また、幅広部28Aは、雄側端子金具13の後側の圧接部20よりも、後方に位置するようになっている。また、下側ハウジング3の後端両側部には、左右一対の爪受け部24が上方に突設されている。爪受け部24の中央には上側ハウジング2の係合爪23を係合可能な係合孔24Aが設けられているとともに、この爪受け部24は外側方向に僅かに撓み変形可能とされている。また、下側ハウジング3の裏面側において、後端両側部には、左右一対の係合爪29が形成されている。この係合爪29は、下側ハウジング3と蓋体部4とを係合するためのものである。係合爪29は、上側ハウジング2の係合爪23と同様の構成として形成されている。すなわち、側壁30を外側から削り込んで肉薄状の平坦面29Aとして形成し、この平坦面29Aの中央に側壁30の外面まで突設させるようにして形成されている。係合爪29は、蓋体部4に設けられた爪受け部31に係合可能とされている。
【0021】
また、下側ハウジング3の裏面側には、上側ハウジング2の端子収容部7と同様の構成の端子収容部32が形成されている。すなわち、両側壁30の間を均等間隔に区切るように区画壁33が形成されており、各区画部分が端子収容部32とされている。この端子収容部32の中央から後方に掛けては、下方に開放しつつ形成されている一方、端子収容部32の前部には、左右の側壁30を連結する蓋部34が設けられている。この蓋部34には、雄側端子金具13の係合片16Aを受け入れる係合溝34Bが、蓋部34の前方から中央後方位置まで凹設されている。また、係合溝34Bの後端は、蓋部34の後部で途切れており、この蓋部34が残された部分が抜止部34Aとされている。抜止部34Aの前端には、係合片16Aの後端縁が係合することで、雄側端子金具13が抜止めされる。また、端子収容部32の前端には、下側フード部6との境目に仕切壁35が設けられており、ここにはタブ部15の挿通を許容するタブ孔35Aが貫通している。端子収容部32に雄側端子金具13が収容されたときには、タブ部15の先端は下側フード部6の各壁面6A,6Bによって三方を囲まれた状態となる。
【0022】
次に、蓋体部4について説明する。蓋体部4は樹脂により一体に成形されており、下側ハウジング3の端子収容部32が開放する部に覆い付けられる。蓋体部4の上面側には、下側ハウジング3の上面側と同様な構成が備えられている。すなわち、蓋体部4の後端部分において、下側ハウジング3の両側壁30の間に位置する部分は、その他の部分よりも一段高く形成されており、ここには区画壁27を受け入れ可能な区画用溝36が凹設されている。区画用溝36の前端位置には、電線14の外径に合わせた押さえ面37Aを備えた電線保持部37が突設されており、雄側端子金具13の両側壁17の後端位置よりも後方において、電線14を押さえつける。また、電線保持部37の前側には、区画壁27の位置に合わせて区画壁38が設けられている。各区画壁38の中央位置には、電線押さえ部39が突設されている。この電線押さえ部39は、区画壁38よりも高く突設され、その後部には幅広部39Aが形成されている。また、電線押さえ部39の先端部分は、その上部のみが先端に向かって突設されて、係合端40とされている。この係合端40は、下側ハウジング3の蓋部34の後端縁に係合して、蓋体部4の前方を下側ハウジング3に係合保持する。また、電線押さえ部39は、雄側端子金具13の電線挿入溝18の内側に位置して電線14を押さえる。このとき幅広部39Aは、後方の圧接部20より後ろに位置する。また、蓋体部4の後端両側部には、左右一対の爪受け部31が突設されている。爪受け部31は蓋体部4の外側方向に僅かに撓み変形可能とされているとともに、その中央には下側ハウジング3の係合爪29を係合可能な係合孔31Aが凹設されている。
【0023】
次に、上記のように形成された第1実施形態の作用及び効果について説明する。まず、上側ハウジング2の端子収容部7に雄側端子金具13を装着する。雄側端子金具13の係合片16Aが蓋部21の抜止部21Aに当接するため、撓み片16全体を弾性変形させながら押し入れる。係合片16Aが係合溝21Bに係合すると、撓み片16が復帰変形して、係合片16Aが抜止部21Aの前端縁に係合し、雄側端子金具13が端子収容部7の正規位置に抜止め状態で装着される。このとき、雄側端子金具13のタブ部15はタブ孔22Aからフード部5側に進入している。また、この状態では、側壁面5Aはタブ部15の厚さよりも高い位置に形成されているため、異物が下方から接近しても、異物はフード部5の壁面5Aに当接してタブ部15との直接の接触が回避される。また、フード部5の前端は、タブ部15の先端よりも前方まで形成されているため、タブ部15の前方から異物が接近しても、タブ部15と異物との直接の接触は回避される。
【0024】
次に、上側ハウジング2の上下をひっくり返して、雄側端子金具13の電線挿入溝18を上方に開放した状態としておき、電線14を電線挿入溝18に押し入れる。すると、圧接部20が電線14の被覆を切欠き、内部の芯線部分と電気的に接触する。また、このときには、バレル19が電線14を抱きかかえるようにして折り曲げられ、電線14と雄側端子金具13との連結が完了する。
【0025】
次に、下側ハウジング3の端子収容部32にも、上記と同様にして雄側端子金具13を収容する。雄側端子金具13が正規位置まで押し込められると、係合片16Aが抜止部34Aの前端に係合して、雄側端子金具13が抜止め保持される。また、このときタブ部15は仕切壁35のタブ孔35Aからフード部6側に進入している。この状態では、側壁面6Aはタブ部15の厚さよりも高いところまで形成されているため、異物が上方から接近しても、異物はフード部6の壁面6Aに当接するため、タブ部15との直接の接触が回避される。また、フード部6の前端は、タブ部15の先端よりも前方位置まで形成されているため、タブ部15の前方から異物が接近しても、タブ部15と異物との直接の接触が回避できる。
【0026】
次に、下側ハウジング3の上下をひっくり返して、雄側端子金具13の電線挿入溝18に電線14を押し入れると、上記した上側ハウジング2の場合と同様に、圧接部20と電線14の芯線部分とが電気的に接続する。また、このとき、バレル19により、電線14と雄側端子金具13との連結がなされる。
【0027】
次に、上側ハウジング2と下側ハウジング3とを組付ける。フード部5,6においては、両係合部10,11が僅かに撓み変形しながら互いの爪部10A,11Aを乗り越え、復帰変形することで両係合部10,11が係合する。また、このときハウジング2,3の後部においては、係合爪23と爪受け部24とが係合する。つまり、両ハウジング2,3の組付け操作に伴って、係合爪23と爪受け部24とが当接し、爪受け部24を僅かに外側に撓ませながら組付けが進行する。係合爪23が係合孔24Aに係合すると、爪受け部24が復帰変形して、係合爪23が爪受け部24に係合する。
【0028】
次に、蓋体部4を下側ハウジング3に組付ける。蓋体部4の前端を下側ハウジング3に傾けるようにして、係合端40を蓋部34の内部に挿入しつつ、蓋体部4の後部を下側ハウジング3に押し付ける。すると、係合爪29が爪受け部31に当接するため、爪受け部31を僅かに外側に撓ませながら組付けが行われる。係合爪29が係合孔31Aに係合すると、爪受け部31が復帰変形して、蓋体部4と下側ハウジング3との組付け操作が終了する。
このようにして、圧接コネクタ1の組付け作業が完了する。
【0029】
<参考例>
次に、本発明の参考例について、図9〜図14を参照しつつ説明する。なお、本参考例と第1実施形態とにおいて、同一の構成には、同一の符号をして説明を省略する。なお、図9に示した方向により、上下方向を記載する。
【0030】
本参考例の圧接コネクタ50は、上側ハウジング51と下側ハウジング52、及び蓋体部4が備えられている。
【0031】
上側ハウジング51と下側ハウジング52とは、その後部側は、第1実施形態における上側ハウジング2と下側ハウジング3と同様に、ほぼ上下の中間位置で分割されている。一方、前部側において、フード部53,54の分割のされ方が異なっている。すなわち、上側ハウジング51のフード部53は、第1実施形態の上側ハウジング2のフード部5の前端位置よりも後ろに寄ったところで分割されている。つまり、フード部53は、左右両側壁面53Aと上壁面53Bとの三方を取り囲むようにして形成されている。また、フード部53の先端位置は、端子収容部7に雄側端子金具13が装着されたときに、そのタブ部15の先端よりも前方位置まで設けられている。
【0032】
また、下側ハウジング52のフード部54は、上側のフード部53の先端位置までは、左右両側壁面54Aと下壁面54Bとの三方を取り囲むようにして形成されている。そして、そこから前方位置では、上記の側壁面54Aと下壁面54Bとに加えて、上側のフード部53の上壁面53B及び左右両側壁面53Aの位置に合わせた壁面部分が形成されている。このため、下側フード部54の前方位置は、上下左右の壁面が連結した枠状の構成とされている。このように形成された下側ハウジング52の端子収容部32に雄側端子金具13が収容されると、そのタブ部15は左右側壁面54Aと下壁面54Bとによって、三方を取り囲まれることとなる。
【0033】
また、両フード部53,54を係合する構成として、左右一対の係合部55A,56が設けられている。上側のフード部53の左右側壁面53Aの下端部分において、内側部分がフード部53の厚みの約半分程度の肉厚となるように突設されて凹み面55が形成され、この凹み面55に爪状の係合部55Aが突設されている。凹み面55は僅かに内側方向に撓み変形可能とされている。
【0034】
下側フード部54には、左右側壁面54Aの上端部分に、側壁面54Aの約半分程度の肉厚で、側面54Aの前後方向に沿って係合部56が突設されている。この係合部56の上端部分には、内側に向かって爪部56Aが形成されている。この爪部56Aは、上側の凹み面55の係合部55Aに係合可能とされている。また、係合部56は、僅かに外側に向かって撓み変形可能とされている。
【0035】
上記のように形成された本参考例においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0036】
また、本参考例においては、フード部の前部が上下左右が連結した状態で形成されている。フード部には、相手側の雌コネクタハウジング(図示せず)が収容されてくるため、上下左右に連結して構成されている方が、強度的に好ましい。このように、本参考例では、フード部の前方が強化されている。
【0037】
本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、各種に変形して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態における圧接コネクタの組付け前の斜視図
【図2】上側ハウジングの裏面を示す斜視図
【図3】圧接コネクタの組付け前の正面図
【図4】圧接コネクタの組付け前の側面図
【図5】圧接コネクタの組付け前の側断面図
【図6】圧接コネクタの正面図
【図7】圧接コネクタの側面図
【図8】圧接コネクタの側断面図
【図9】 参考例における圧接コネクタの組付け前の斜視図
【図10】上側ハウジングの裏面を示す斜視図
【図11】圧接コネクタの組付け前の側面図
【図12】圧接コネクタの組付け前の側断面図
【図13】圧接コネクタの側面図
【図14】圧接コネクタの側断面図
【図15】従来例における圧接コネクタの斜視図
【図16】図15におけるA−A断面図
【符号の説明】
1,50…圧接コネクタ
2,3,51,52…ハウジング
5,6,53,54…フード部
7,32…端子収容部
13…雄側端子金具
14…電線
15…タブ部
20…圧接部
Claims (1)
- 被覆電線を押し込むことでその被覆部分に切り込んで内部の導線部分と電気的に連結する圧接部と相手側の雌側端子金具に連結可能なタブ部とを設けてなる雄側端子金具を、高さ方向へ二段、組み込み可能に形成された端子収容部と、この端子収容部の前端から前記各タブを突出させこれら各タブを取り囲むような筒状に形成されたフード部とからなるハウジングを有し、かつこのハウジングを、前記圧接部を露出させつつ雄側端子金具の各段毎に分割されるように、前記フード部から端子収容部にかけて分割面を設けるとともに、これら分割された各段を相互に連結可能としてなる圧接コネクタであって、
前記分割面は前記フード部の開口端から前記端子収容部の後端に至るまで水平に設けられることで、前記ハウジングは上下に分割され、かつ前記各段毎のタブ部が少なくとも三方向から各タブ部よりも高い前記フード部の壁面によって囲まれるよう分割されていることを特徴とする圧接コネクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11250598A JP3680976B2 (ja) | 1998-04-22 | 1998-04-22 | 圧接コネクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
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JPH11307167A JPH11307167A (ja) | 1999-11-05 |
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ID=14588341
Family Applications (1)
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1998
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JPH11307167A (ja) | 1999-11-05 |
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