JP3680481B2 - 育苗箱 - Google Patents
育苗箱 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3680481B2 JP3680481B2 JP06430397A JP6430397A JP3680481B2 JP 3680481 B2 JP3680481 B2 JP 3680481B2 JP 06430397 A JP06430397 A JP 06430397A JP 6430397 A JP6430397 A JP 6430397A JP 3680481 B2 JP3680481 B2 JP 3680481B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- seedling box
- seedling
- bottom plate
- box
- side walls
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、水稲等の苗を育苗するための育苗箱に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びこの発明が解決しようとする課題】
従来、底面に排水孔が設けられた水稲等の苗を育苗するための育苗箱がある。この育苗箱においては、下方に向かって伸びる苗の根が育苗箱の底面に設けられた排水孔から育苗箱の外部に突出する。これにより、苗の根が育苗箱を載置した置床の土壌内に伸長することがあり、置床の土壌内に伸長した苗の根が前記置床の土壌内の養分を吸収することがあるため、育苗された苗に成育むらが生じることがある。また、育苗箱を移動するとき、育苗箱の外部に伸長した苗の根が置床に喰いついていると、育苗箱を取り出しにくいことがある。
【0003】
そこで上記課題を解決するべく、排水孔が育苗箱の側壁に設けられた育苗箱があるが、この育苗箱においては、育苗箱の底面を完全な水平面にするのは困難であることから、排水が円滑に行われにくいため育苗箱の底部の所々に水が溜りやすく、育苗箱内の位置によって苗の成育むらが生じやすい。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決すべく次の技術的手段を講じた。
すなわち、長手方向約60cm、短手方向約30cmの長方形の形状のマット苗が育苗されるように四方の側壁2,2,3,3及び底板4が設けられ上部が開放された構成で、且つ前記四方の側壁2,2,3,3は前記底板4の上面からの高さが29〜30mmとなるように設けられた育苗箱において、長手方向の側壁2,2に高さ約2mmの排水孔5…が設けられ、短手方向の側壁3,3には排水孔が設けられず、底板4に対角線上が高位となり外周部に向かって下っていくように傾斜部を設けた育苗箱とした。
【0005】
【作用】
本発明の育苗箱は、該育苗箱に培土等の床材が充填されると共に播種されて育苗される。この育苗において、前記育苗箱に灌水が行われると培土等の床材が吸水し該床材から種子が吸水して苗が成育することになるが、育苗箱に灌水された水のうち前記床材に保持されず育苗箱の底部に降下した過剰な水は、該育苗箱の底板の傾斜部をつたって側壁の排水孔に向かって流れ、該排水孔から排水される。また、育苗箱の短手方向の側壁には排水孔が設けられていないので、根が短手方向の側壁において育苗箱の外部に突出しない。更に、底板に対角線上が高位となり外周部に向かって下っていくように傾斜部を設けたので、育苗床の乾燥しやすい育苗箱の外周部に水が供給されやすくなり、成育むらが抑制される。
【0006】
【発明の効果】
本発明の育苗箱により、苗の根が育苗箱を載置した置床の土壌内に伸長することが防止され苗が育苗された育苗箱が取り出しにくいようなことをなくすると共に、床材に保持されず育苗箱の底部に降下した過剰な水は育苗箱の底板の傾斜部をつたって側壁の排水孔から排水されるので、育苗箱の底部に降下した過分な水分を育苗箱内から効率よく排出でき、育苗箱の底部に水が散在することによる成育むらを防止できる。また、育苗箱の短手方向の側壁には排水孔が設けられず、底板に対角線上が高位となり外周部に向かって下っていくように傾斜部を設けたので、根が短手方向の側壁において育苗箱の外部に突出せず、苗取板を前記短手方向の側壁から苗の底面に差し込んで育苗箱からマット苗を取り出すとき、容易にマット苗の端部を持ち上げて前記苗取板を差し込むことができる。更に、育苗床の乾燥しやすい育苗箱の外周部に水が供給されやすくなり、成育むらが抑制される。
【0007】
【実施例】
この発明の一実施例を図面に基づき説明する。
図1は、マット状の水稲苗を栽培するための育苗箱1であり、この育苗箱1は、長手方向約60cm、短手方向約30cmの長方形の形状のマット苗が育苗されるように、四方の側壁2,2,3,3及び底板4が設けられ上部が開放された構成となっている。尚、前記四方の側壁2,2,3,3は、前記底板4の上面からの高さが29〜30mmとなるように設けられている。前記側壁2,2,3,3のうち長手方向に設けられた側壁2,2には下部の3か所に高さ約2mmの排水孔5…が等間隔に設けられ、この育苗箱1は合計6か所の排水孔5…が設けられた構成となっている。前記底板4は、育苗箱1の短手方向における中央部6を高位にして両側端7,7に向かって緩やかに下った傾斜面となっており、排水孔5…に向かって下っていくような傾斜部を構成している。高位となる前記中央部6と低位となる両側端部7,7とは、1mm〜1.5mmの高低差となるよう設けられている。また、前記傾斜面の傾斜方向に沿ってしぼ(浅い溝)8…が設けられており、このしぼ8…により底板4にまで降下した水が育苗箱1の中央部6から両側端部7,7へ前記傾斜面をつたって流れ易いように構成されている。また、底板4の下側には複数のリブ9…が設けられており、このリブ9…により前記底板4ひいては育苗箱1が撓んだりするのを防止している。
【0008】
次に、この育苗箱1による水稲苗の育苗行程を説明する。まず、前記育苗箱1に所定量の育苗培土が充填される。そして、その充填された育苗培土上に種籾が散播播種され、所定量の育苗培土が覆土される。そして、適宜育苗箱1の上方より散水することにより灌水して育苗し、前記種籾から根及び芽が伸長していく。この伸長する根が前記育苗培土中の養分を吸収すると共に灌水により吸水した育苗培土中から吸水することにより、苗が成長していく。
【0009】
従って、育苗培土に保持されず育苗箱1の底部に降下した水は該育苗箱1の底板4の傾斜面をつたって側壁2,2の排水孔5…から排水されるので、育苗箱1の底部に降下した過分な水分を育苗箱内から効率よく排出でき、育苗箱1の底部に水が散在することによる成育むらを防止できる。すなわち、マット苗の成育に不揃いを生じさせるのを抑制することができる。
【0010】
尚、種籾から伸長した根は前記側壁2,2の排水孔5…から育苗箱1の外部に伸長していくので、根が育苗箱1の置床に伸長することが抑制され、根が育苗箱1の置床に伸長することで置床から育苗箱1を取り出しにくいことが抑制される。また、この育苗箱1は該育苗箱1の短手方向の側壁3,3には排水孔が設けられず根が前記側壁3,3において育苗箱1の外部に突出していないので、苗取板を前記短手方向の側壁3,3から苗の底面に差し込んで育苗箱1からマット状の苗を取り出すとき、容易にマット苗の端部を持ち上げて前記苗取板を差し込むことができる。
【0011】
尚、上記育苗箱1の底板4には育苗箱1の外部と連通する孔を設けない構成としたが、前記底板4に水が通過することができない程度の小孔の通気孔を設けてもよい。
尚、底板4は、該底板4の一部分のみが排水孔5…に向かって下っていくような傾斜面となった傾斜部を備えた構成としてもよい。
【0012】
ところで、図4に示すように、育苗箱1の前記両側部7,7に長手方向に前記排水孔5…の下面と同高さである排水溝10,10が設けられた構成としてもよい。この排水溝10,10は、底板4の傾斜面の下端より低い位置に設けられ、前記傾斜面をつたって両側部7,7に流れてくる水を溜めて排水孔5…からの排水を促進することができる。
【0013】
また、図5に示すように、前記底板4を育苗箱1の対角線上が高位となるような傾斜面としてもよい。この育苗箱1の底板4は該育苗箱の外周部に向かって下っていくように傾斜しているので、育苗床の乾燥しやすい前記外周部に水が供給されやすく、成育むらが抑制される構成となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の育苗箱を示す斜視図
【図2】図1の育苗箱の側面図
【図3】A−A断面図
【図4】育苗箱を示す切断断面図
【図5】育苗箱を示す斜視図
【符号の説明】
1…育苗箱、2,2,3,3…側壁、4…底板、5…排水孔
Claims (1)
- 長手方向約60cm、短手方向約30cmの長方形の形状のマット苗が育苗されるように四方の側壁(2,2,3,3)及び底板(4)が設けられ上部が開放された構成で、且つ前記四方の側壁(2,2,3,3)は前記底板(4)の上面からの高さが29〜30mmとなるように設けられた育苗箱において、長手方向の側壁(2,2)に高さ約2mmの排水孔(5…)が設けられ、短手方向の側壁(3,3)には排水孔が設けられず、底板(4)に対角線上が高位となり外周部に向かって下っていくように傾斜部を設けた育苗箱。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06430397A JP3680481B2 (ja) | 1997-03-18 | 1997-03-18 | 育苗箱 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06430397A JP3680481B2 (ja) | 1997-03-18 | 1997-03-18 | 育苗箱 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10257826A JPH10257826A (ja) | 1998-09-29 |
JP3680481B2 true JP3680481B2 (ja) | 2005-08-10 |
Family
ID=13254357
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06430397A Expired - Fee Related JP3680481B2 (ja) | 1997-03-18 | 1997-03-18 | 育苗箱 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3680481B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101292176B1 (ko) * | 2012-08-30 | 2013-08-01 | 주식회사 히기아 | 육묘판 및 육묘판 생장 프레임 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR200448462Y1 (ko) | 2006-11-21 | 2010-04-13 | (주) 파루 | 저면관수식 육묘용 베드 |
KR20110063765A (ko) * | 2008-08-22 | 2011-06-14 | 바스프 에스이 | 육묘 상자 |
NL2003621C2 (nl) * | 2009-10-12 | 2011-04-13 | Logico B V | Werkwijze voor het kleuren van een bloem aan een potplant en potplant met gekleurde bloem. |
-
1997
- 1997-03-18 JP JP06430397A patent/JP3680481B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101292176B1 (ko) * | 2012-08-30 | 2013-08-01 | 주식회사 히기아 | 육묘판 및 육묘판 생장 프레임 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10257826A (ja) | 1998-09-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6035653B2 (ja) | 野菜栽培器具 | |
KR101768555B1 (ko) | 딸기 육묘용 포트 어셈블리 및 딸기 육묘 시스템 | |
JP3680481B2 (ja) | 育苗箱 | |
JP3398622B2 (ja) | 栽培容器ユニット及びこれを利用した高設栽培装置 | |
JP2600891B2 (ja) | 育苗床 | |
JP3022229U (ja) | 育苗箱 | |
KR200229272Y1 (ko) | 산파모용 볍씨 육묘상자 | |
KR100696610B1 (ko) | 산파묘용 벼 육묘상자 | |
JP3038194U (ja) | 育苗器 | |
KR200348064Y1 (ko) | 모판용 매트 | |
JP2001157518A (ja) | ひまわりの栽培法及びひまわり栽培用構造体 | |
JP3064421U (ja) | 育苗箱 | |
KR200461604Y1 (ko) | 육묘상자 | |
KR200227662Y1 (ko) | 육묘용 포트 | |
KR200223598Y1 (ko) | 모판 | |
KR200306746Y1 (ko) | 육묘 상자 | |
JP3022696U (ja) | 野菜用育苗トレイ | |
JP3124437U (ja) | 合成樹脂育苗箱 | |
JPH07322768A (ja) | 育苗器 | |
JP3035323U (ja) | 底広型の植木鉢 | |
JPS589622A (ja) | 育苗装置 | |
JPH0122456Y2 (ja) | ||
JPH0410760Y2 (ja) | ||
JPH08130988A (ja) | セルトレー | |
JP2528731Y2 (ja) | 育苗用トレー |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041125 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050104 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050307 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050426 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050509 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |