JP3679900B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置に関し、より詳細には、画像の空間解像度を高める解像度補正の行われた画像信号を2値化して得られた2値化信号の少なくとも一部を反転する画像修飾処理を施す画像処理装置におけるノイズ対策に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、イメージセンサ等で原稿を走査して電気信号に変換することにより、該原稿の画像情報を担持する画像信号を得る画像入力装置(例えば、スキャナ装置、製版装置等)が知られている。このような画像入力装置においては、光学的解像度の劣化を改善するために、得られた画像信号に対して画像の空間解像度を高める解像度補正(例えば、MTF補正など)を施すのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、画像信号を2値化したときに黒画素の割合が多いエリア(黒画素エリア)に白画素がわずかに見受けられる画像を例えば印刷機で印刷した場合には、黒画素エリア内に幾つか有る白画素は目立たないが、このような画像に対して反転処理や中抜き処理を施した後に印刷機で印刷した場合には、黒画素から白画素に反転した白画素の割合が多いエリア(白画素エリア)に存在する、反転前にはわずかであった白画素が反転した黒画素が、目立つようになるという視覚的な現象が知られている。
【0004】
図10は、この視覚的な現象を説明する図であって、印刷機で印刷した黒画素の面積比率割合と人間の視覚との関係を示したものである。黒画素の割合が多いエリア(図中右部分)では、そこに存在する一定の数の白画素(A)の識別能が小さく白画素は目立たないが、黒画素の割合が少ないエリア即ち白画素が多いエリア(図中左部分)では、そこに存在する同じ数の黒画素(B)は識別能が大きく黒画素が非常に目立つようになる。
【0005】
また、特に孔版印刷のようなものにおいては、いわゆるインクの滲みという現象のために、印刷仕上がり自体が黒画素の領域を拡大する傾向があるため、白画素が多いエリア内に存する黒画素がより目立つようになる。
【0006】
また、画像信号にMTF補正を施したときには、さらに上記現象が目立つようになる。これは、イメージセンサ等から出力された画像信号の黒濃度部分に白いノイズ信号がのっている場合に、MTF補正を施すとそのノイズ信号が2値化処理により白レベルと判定されるまで大きくなってしまうためである。このため、MTF補正を施した信号を2値化した後、デジタイザ等で所定の領域(エリア)を指定して、指定されたエリアの画像信号に対して反転処理や中抜き処理、或いは中抜き処理された内部をハッチングするハッチング処理等、2値化された信号の少なくとも一部を反転する信号処理(以下、これら信号処理をまとめて「画像修飾処理」と称す。)を行うと、指定エリア内の黒から白へ反転するべき画像の一部が、反転せずに黒の画像として残ってしまい、白い背景に黒いノイズが目立つようになることがある。
【0007】
以下に、MTF補正を施した信号を2値化したときに、これら現象が目立つようになる理由について詳細に説明する。最初に、MTF補正について簡単に説明をする。図11は、一般的なMTF補正の手法を示したものである。このMTF補正は、処理を行いたい注目画素Aの値を2倍にして(D=A×2)、これよりその注目画素Aに対して主走査方向の両隣接画素BおよびCの値を足したものE(E=B+C)を2で割り(F=E÷2)、この割ったものFを前述の注目画素Aの値を2倍にしたDから引いている(G=D−F)。これにより、注目画素Aと両隣接画素BおよびCの値が異なるときには、注目画素Aの値が大きいいときはより大きくなり、逆にその値が小さいときはより小さくなるように値が変更されるため、このMTF補正処理を順次主走査方向に施すことによって、画像信号の平均値(平均濃度)を一定に保ちながらも、主走査方向の光学的解像度を改善することができるようになる。なお、この処理に注目画素の副走査方向の両隣接画素を使用することにより、副走査方向の光学的解像度を改善することもできるのは勿論である。
【0008】
次に、MTF補正後の信号に対して反転処理を施すことによって、ノイズ信号に起因する黒画素が発生する現象について説明する。図12に反転処理の一例を示す。処理前注目画素Aを論理反転するのが反転処理の基本である。それに反転有無の選択回路を付加したものが、図12中のブロック図と論理式である。
【0009】
この反転処理を施すことによって、処理前注目画素Aは選択回路の選択信号Cとの対応により、図12下部に示されるような処理が成される。これにより、非反転(選択信号Cが0)の場合は、処理後注目画素Dが処理前注目画素信号Aと同論理になり、反転(選択信号Cが1)の場合は、処理後注目画素Dが処理前注目画素Aの反転論理になる。次に、この反転処理を実際に画像信号に施した場合について説明する。
【0010】
所定の原稿をイメージセンサで走査して電気信号に変換することにより、該原稿の画像情報を担持する画像信号を得、該画像信号をA/Dコンバータでアナログ信号からデジタル信号に変換した値を表形式で示したものの一例を図13(A) に示す。ここでは、画素座標K3の値60がその周囲の値80より若干小さく、わずかなノイズ成分を呈している。しかしながら、後述のように値50以上を黒として2値化処理を施したときには、画素K3はその周囲の画素と同様に黒画素として2値化されるので、黒画素のエリア内に白画素として認識されるようなノイズとはならない。従って、これに反転処理を施したとしても、画素K3は白画素となり、黒画素として認識されるようなノイズとはならない。しかし、これにMTF補正を施した後に反転処理を施すと黒画素として認識されるノイズとなって現れる。
【0011】
図13(A) で示された信号にMTF補正を施した値を表形式で示したものが図13(B) である。この図13(B) で判るように、画素K3の値がMTF補正により60から40に変換されており、ノイズ信号としての効果が補正前に比べて大きくなっている。
【0012】
この図13(B) に示した信号に対して値50以下を白、それ以外を黒として2値化処理を施したものを表形式で示したものが図14(A) であり、画素K3のノイズ成分が黒画素のエリア内に白画素として認識されるようになる。
【0013】
この図14(A) で示したものに反転処理を施したものを表形式で示したものが図14(B) であり、これを視覚的に表したのが図14(C) である。この図14(B),(C)から判るように、画素K3はMTF補正を施さないときには白画素となるものが、MTF補正を施すことによって黒画素になってしまい、上述のようにこの黒画素が視覚的に目立つようになる。
【0014】
次に、MTF補正後の信号に対して中抜き処理を施すことによって、ノイズ信号に起因する黒画素が発生するまでについて説明する。MTF補正後のデータを作成する過程は上記反転処理の図12での説明と同様である。図15に中抜き処理のアルゴリズムを示す。
【0015】
この中抜き処理は、処理前注目画素Aを中心に主走査方向の両隣接画素D,Eと副走査方向の両隣接画素B,Cの5画素分からなる十文字形(┼点)フィルタを画像データに順次当てはめて、処理前注目画素Aの主走査方向の両隣接画素DおよびEと、副走査方向の両隣接画素BおよびCの全てが黒画素(このような画素配置の状態を中抜き対象という)ならば、処理前注目画素Aの論理(白画素であるか、黒画素であるか)に関わらず処理後注目画素を強制的に白画素にすることを基本的な処理とするものである。このような中抜き処理に、中抜き有無の選択回路を付加したものが、図15中のブロック図と論理式である。
【0016】
この中抜き処理を施すことによって、処理前注目画素Aは隣接画素B〜Eおよび選択回路の選択信号Jとの対応により、図16に示されるような処理が成される。図16(A) に示すような画素のパターンに対して、上縁判定(注目画素c3の上c2が白;B=0)、下縁判定(注目画素c6の下c7が白;C=0)、左縁判定(注目画素b5の左a5が白;D=0)、右縁判定(注目画素e5の右f5が白;E=0)の夫々の場合は、処理後注目画素c3,c6,b5、e5は白画素にはならない。しかしながら、中抜き対象の状態では(図16(F) 参照)、処理前注目画素d4の主走査方向の両隣接画素c4,e4および副走査方向の両隣接画素d3,d5の全てが黒画素になるので、処理後注目画素d4は強制的に白画素になる。なお、図16(B)〜(F)における論理式では、黒画素を1とし、白画素を0として表している。
【0017】
上記説明における┼点フィルタとしては、注目画素を中心として参照画素は夫々走査方向に対して1画素分の十字型であって中抜き処理された後の縁取り線の太さは1画素としているが、参照画素を増やす(十字型を夫々の走査方向へ大きくする)ことにより中抜き処理を施した後の縁取り線を太くすることも可能である。
【0018】
次に、上述の図14(A) で示されたMTF補正後のデータを値50以下を白として2値化したものに対して、この中抜き処理を実際に施したものを表形式で示したものが図17(A) であり、これを視覚的に表したのが図17(B) である。この図17(A),(B)から判るように、画素K3は中抜き処理前には一つの白画素として現れていたに過ぎないものが、中抜き処理を施したことによって画素K3の周辺画素が上述のような中抜き処理のアルゴリズムの関係で上述の反転処理よりも多くの黒画素を発生させてしまい、視覚的に非常に目立つようになる。
【0019】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、画像の空間解像度を高める解像度補正を行い、該解像度補正の行われた画像信号を2値化した後、反転処理や中抜き処理などの画像修飾処理を施した場合においても、上記のような黒画素の発生(黒ノイズ)という問題を生じない画像処理装置を提供することを目的とするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本願発明にかかる画像処理装置は、画像信号に対して画像の空間解像度を高める解像度補正を施す解像度補正手段と、該解像度補正手段により解像度補正の施された画像信号を2値化する2値化手段と、所定の指令により前記2値化手段によって2値化された信号の少なくとも一部を反転する画像修飾処理を施す画像修飾処理手段とを備えた画像処理装置であって、
前記所定の指令により、前記解像度補正の補正量を小さくする補正量変更手段を備えたことを特徴とするものである。
【0021】
ここで、「少なくとも一部を反転する画像修飾処理」とあるのは、前記解像度補正の行なわれた画像信号を2値化して得られた信号に対して、反転処理、中抜き処理、中抜き部をハッチング処理する等の処理を施すことによって、反転ノイズを生じ得る処理をいい、全領域の画像信号に対して処理を施すものに限らず、設定された所望の領域の画像信号に対して処理を施すものも含むものである。ここで、「反転ノイズ」とは、前記画像修飾処理によって白地に黒い点状となって現れるノイズである。以下同様である。
【0022】
また、「所定の指令」とは、画像修飾処理を行う指示をする指令であって、領域指定などを伴うこともある。以下同様である。
【0023】
また、「補正量を小さくする」とは、前記解像度補正の程度(補正量)を小さくすることであって、補正なし(補正量0)をも含むものである。以下同様である。
【0024】
上記画像処理装置における補正量変更手段は、前記解像度補正の補正量が異なる2つの解像度補正手段と、該2つの解像度補正手段によって解像度補正が施された画像信号の何れかを選択する選択手段とを備えたものとし、該選択手段が、前記所定の指令により、前記2つの解像度補正手段によって解像度補正が施された画像信号のうち補正量の小さい方の画像信号を選択するようにすることができる。
【0025】
また、上記補正量変更手段は、前記解像度補正の補正量が異なる2つの解像度補正手段と、該解像度補正手段により解像度補正が施された画像信号を夫々2値化する2つの2値化手段と、該2つの2値化手段によって2値化された信号の何れかを選択する選択手段とを備えたものとし、該選択手段が、前記所定の指令により、前記2つの解像度補正手段によって解像度補正が施された画像信号のうち補正量の小さい方の画像信号を2値化した信号を選択するようにすることができる。
【0026】
また、前記補正量変更手段は、補正量可変の解像度補正手段からなるものとしてもよい。
【0027】
さらに、前記補正量変更手段は、前記所定の指令により、1つの画像全体を構成する画像信号の全てに対して補正量を小さくするものとしてもよいし、或いは、前記指令を受けた部分の画像信号のみに対して補正量を小さくするものとしてもよい。なお、ここでいう「1つの画像全体を構成する画像信号」とは、例えば、デジタイザ等で一時に領域指定可能な1頁分に相当する画像信号など、当該画像処理装置が一時に取り扱う全画像信号を意味する。
【0028】
また、本願発明にかかる画像処理装置は、画像信号に対して画像の空間解像度を高める解像度補正を施す解像度補正手段と、該解像度補正手段により解像度補正の施された画像信号を2値化する2値化手段と、所定の指令により前記2値化手段によって2値化された信号の少なくとも一部を反転する画像修飾処理を施す画像修飾処理手段とを備えた画像処理装置であって、
前記解像度補正の補正量が異なる2つの解像度補正手段と、
該解像度補正手段により解像度補正が施された画像信号を夫々2値化する2つの2値化手段と、
前記2つの解像度補正手段によって解像度補正が施された画像信号のうち補正量の小さい方の画像信号を2値化した信号に対して前記画像修飾処理を施す画像修飾処理手段と、
該画像修飾処理手段によって画像修飾処理が施された画像信号と、前記2つの解像度補正手段によって解像度補正が施された画像信号のうち補正量の大きい方の画像信号を2値化した信号との何れかを選択する選択手段とを備え、
該選択手段が、前記所定の指令により、前記画像修飾処理手段によって画像修飾処理が施された画像信号を選択するものであることを特徴とするものとしてもよい。
【0029】
この画像処理装置においても、前記選択手段は、前記所定の指令により、1つの画像全体を構成する画像信号の全てに対して、前記画像修飾処理手段によって画像修飾処理が施された画像信号を選択するものとしてもよいし、或いは、前記指令を受けた部分の画像信号のみに対して、前記画像修飾処理手段によって画像修飾処理が施された画像信号を選択するものとすることができる。
【0030】
なお、上記における「2つの解像度補正手段」を備えた何れの画像処理装置にあっても、「補正なし」とする場合には、一方の解像度補正手段が補正量0であるものとしてもよいし、「補正なし」とする該一方の解像度補正手段を特に備えず、該解像度補正手段に相当する部分を直接通過するものとしてもよい。
【0031】
【発明の効果】
本発明にかかる画像処理装置によれば、反転処理または中抜き処理等の画像修飾処理を行うように指令を受けたときには、必ず補正量の小さい解像度補正が施された画像信号或いは解像度補正が施されていない画像信号に対して前記画像修飾処理が施されるように構成したので、解像度補正が施された画像信号に対して画像修飾処理を施すと生じ得る反転ノイズの問題から解消されることとなる。
【0032】
また、画像修飾処理を施すように指令を受けた部分の画像信号のみについて、補正量の小さい解像度補正が施された画像信号或いは解像度補正が施されていない画像信号に対して前記画像修飾処理が施されるように構成すれば、指定エリア内の黒から白へ反転されるべき部分が、黒いノイズを生じることなくきれいに処理されるとともに、指定エリア外は解像度補正が施されるから、指定エリア外の文字等の周波数の高い部分の文字潰れや光学的解像度の劣化という問題も生じない。
【0033】
また、そのための構成も比較的簡易であるから、実用上、工業上の価値は大きい。
【0034】
ここで、MTF補正が弱く施された画像信号或いはMTF補正を施さない画像信号に対して2値化処理を行った後に、反転処理または中抜き処理等の画像修飾処理を施すと、いわゆる黒ノイズが減少する或いは生じないという理由について簡単に説明する。
【0035】
上述の図13(A) に示したMTF補正前のデータに対して、値50以下が白となるように2値化したものを表形式に示したものが図18(A)である。この図18(A)から判るように、MTF補正が施されていない場合には図13(A) における画素K3のノイズ(周囲画素の値80に対して値60)は増幅されずに済むため黒画素に正常に2値化されることとなる。
【0036】
この図18(A)に示した画像信号に対して反転処理を施したものを表形式で示したものが図18(B)であり、これを視覚的に表したのが図18(C)である。MTF補正後のデータを値50以下が白となるように2値化して反転処理を施した場合の図14(B),(C) に示したものとは異なり、黒ノイズが無く正常に反転処理が施されているのが判る。
【0037】
一方、図18(A) に示した画像信号に対して中抜き処理を施したものを表形式で示したものが図19(B)であり、これを視覚的に表したのが図19(C)である。なお、参考のために図18(A)と同じものを図19(A)に示している。上述の反転処理を施した場合と同様に、MTF補正後のデータを値50以下が白となるように2値化して中抜き処理を施した場合の図17に示したものとは異なり、黒ノイズが無く正常に中抜き処理が施されているのが判る。
【0038】
上記説明は、MTF補正が施されていない画像信号に対して2値化した場合について説明したが、MTF補正の補正量を通常の場合よりも弱くした場合においても、ほぼ同様な効果が得られる。これは、MTF補正の補正量が弱ければノイズ信号を増幅する作用も小さくなることから、その分だけ黒画素に正常に2値化されることとなるからである。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して、本発明にかかる画像処理装置の具体的な実施の形態について説明する。
【0040】
図1は本発明にかかる第1の画像処理装置の基本的な構成を示したブロック図であって、画像修飾処理が行われないときには通常レベルの解像度補正(例えばMTF補正など)が施された画像信号を2値化した信号をそのまま出力し、該画像修飾処理を行うように指令を受けたときには、補正量の小さい解像度補正が施された画像信号或いは解像度補正が施されていない画像信号を2値化した信号に対して画像修飾処理を施した後に出力するように構成したものである。
【0041】
画像信号S1は解像度補正手段200 、解像度補正の補正量を変更する補正量変更手段300 および2値化手段400 によって夫々の信号処理が施され、その後に画像修飾処理手段500 によって反転処理または中抜き処理等の画像修飾処理が施される。画像修飾処理を行うべき旨の指示を受けたとき、画像修飾処理手段500 に入力される信号が、補正量が小さくされた後の画像信号を2値化した信号となるものである限り、解像度補正手段200 ,補正量変更手段300 および2値化手段400 の接続関係はどのような構成を採るものであってもかまわない。
【0042】
画像修飾処理を行うべき旨の指示により、画像修飾処理手段500 には画像修飾処理の対象となるエリア情報をも含む制御信号CNT2が入力され、画像修飾処理手段500 は指定されたエリアに対応する2値化信号S2に対して、反転処理や中抜き処理を施す。また、画像修飾処理を行わない場合には、画像修飾処理手段500 には制御信号CNT2は入力されず、画像修飾処理の施されない信号が画像修飾処理手段500から出力される。
【0043】
また、補正量変更手段300 による解像度補正の補正量の変更は、補正量変更手段300 に入力される制御信号CNT1を制御信号CNT2と略同等の信号となるようにして、指定されたエリアに対応する画像信号について補正量を変更するようにしてもよいし、画像修飾処理を行うべき旨の指示を受けたときに、取り扱う画像信号全体について補正量を変更するようにしてもよい。
【0044】
このような構成とすることによって、画像修飾処理が行われないときには通常レベルの解像度補正が施された画像信号を2値化した信号がそのまま出力され、前記画像修飾処理を行うように指令を受けたときには、補正量の小さい解像度補正が施された画像信号或いは解像度補正が施されていない画像信号を2値化した信号に対して前記画像修飾処理が施されるようになるので、解像度補正が施された画像信号に対して画像修飾処理を施すと生じ得る黒ノイズの問題から解消されることとなる。
【0045】
図2から図4は、図1の補正量変更手段300 および2値化手段400 の具体的な接続態様を示したブロック図である。
【0046】
図2に示す画像処理装置は、補正量変更手段301 が、補正量の異なる解像度補正手段201,202および解像度補正手段201,202の出力信号の何れかを選択する選択手段310 とから構成されたものであって、補正量変更手段301 により補正量の変更を行った後に2値化する構成としたものである。選択手段310 は、画像修飾処理が行われないときには解像度補正手段201 (補正量が通常レベル)によって解像度補正が施された画像信号を選択し、前記画像修飾処理を行うように指令を受けたときには、解像度補正手段202 (補正量が小さなレベル)によって解像度補正が施された画像信号を選択するものである。選択手段310 によって選択された画像信号は、2値化手段400 によって2値化され、この2値化された信号S2に対して画像修飾処理手段500 が画像修飾処理を施す。なお、解像度補正手段202 は補正量をゼロとするもの即ち解像度補正を行わないものであってもよく、解像度補正手段202 を備えるのではなく画像信号S1を直接選択手段310 に入力してもよい。
【0047】
この構成例においては、解像度補正手段202 として1つを用いたものを示したが、本発明は必ずしも1つに限るものではなく、補正量の小さな複数の解像度補正手段を備えた構成とすることもできる。このようにすれば、反転処理や中抜き処理などのようにノイズの見え方が異なるものに対応して、補正量を小さくする程度を変えることもできる。なお、この考え方は、以下の図3から図5に示したものにおいても同様である。
【0048】
図3に示す画像処理装置は、補正量変更手段302 が、補正量の異なる解像度補正手段201,202、解像度補正手段201,202の出力信号の夫々を2値化する2値化手段401,402、2値化手段401,402によって2値化された信号の何れかを選択する選択手段311 とから構成されたものである。選択手段311 は、画像修飾処理が行われないときには解像度補正手段201 (補正量が通常レベル)によって解像度補正が施された画像信号の2値化手段401 により2値化された信号を選択し、前記画像修飾処理を行うように指令を受けたときには、解像度補正手段202 (補正量が小さなレベル)によって解像度補正が施された画像信号の2値化手段402 により2値化された信号を選択するものである。画像修飾処理手段500 が、選択手段311 によって選択された信号に対して画像修飾処理を施す。なお、この構成においても、解像度補正手段202 は補正量をゼロとするもの即ち解像度補正を行わないものであってもよく、解像度補正手段202 を備えるのではなく画像信号S1を直接2値化手段402 に入力してもよい。
【0049】
図4に示す画像処理装置においては、補正量変更手段303 が、補正量可変の解像度補正手段203 からなるものであって、補正量変更手段303 により補正量の変更を行った後に2値化する構成としたものである。補正量変更手段303 は、画像修飾処理が行われないときには通常レベルの解像度補正を施し、前記画像修飾処理を行うように指令を受けたときには、補正量の小さなレベルの解像度補正を施すものである。解像度補正手段203 によって解像度補正が施された画像信号は、2値化手段400 によって2値化され、この2値化された信号に対して画像修飾処理手段500 が画像修飾処理を施す。ここで、補正量の小さなレベルとあるのは、補正量ゼロとするものであってもかまわない。
【0050】
また、上記何れの画像処理装置においても、補正量変更手段300〜303が、前記画像修飾処理を行うように指令を受けたときに、全ての画像信号S1に対して補正量の小さい解像度補正が施された画像信号が画像修飾処理手段500 に入力されるよう構成したり、或いは、指令に基づく領域信号を参照して補正量の小さい解像度補正が施されるようにすれば、指令を受けた部分の画像信号のみに対して補正量の小さい解像度補正が施された画像信号が画像修飾処理手段500 に入力されるように構成することもできる。
【0051】
また、図5は本発明にかかる第2の画像処理装置の基本的な構成を示したブロック図であって、画像修飾処理は常に補正量の小さな画像信号に対して施し、画像修飾処理を行うべき旨の指示がないときには通常レベルの解像度補正が施された画像信号を2値化した信号を選択し、画像修飾処理を行うべき旨の指示を受けたときには、画像修飾処理が施された信号を選択するように構成したものである。
【0052】
この画像処理装置は、補正量の異なる解像度補正手段201,202、解像度補正手段201,202の出力信号の夫々を2値化する2値化手段401,402、2値化手段402 によって2値化された信号に対して画像修飾処理を施す画像修飾処理手段500 、2値化手段401 の出力信号と画像修飾処理手段500 の出力信号の何れかを選択する選択手段321 とから構成されたものである。選択手段321 は、画像修飾処理が行われないときには解像度補正手段201 (補正量が通常レベル)によって解像度補正が施された画像信号の2値化された信号を選択し、前記画像修飾処理を行うように指令を受けたときには、解像度補正手段202 (補正量が小さなレベル)によって解像度補正が施された画像信号の2値化された信号に対して画像修飾処理が施された信号を選択するものである。なお、この構成においても、解像度補正手段202 は補正量をゼロとするもの即ち解像度補正を行わないものであってもよく、解像度補正手段202 を備えるのではなく画像信号S1を直接2値化手段402 に入力してもよい。これにより、画像修飾処理が行われないときには通常レベルの解像度補正が施された画像信号を2値化した信号が選択され、前記画像修飾処理を行うように指令を受けたときには、補正量の小さい解像度補正が施された画像信号或いは解像度補正が施されていない画像信号を2値化した信号に対して前記画像修飾処理が施された信号が選択されるから、図1から図4に示した画像処理装置と同様に、解像度補正が施された画像信号に対して画像修飾処理を施すと生じ得る黒ノイズの問題から解消されることとなる。
【0053】
なお、この第2の画像処理装置においても、上記第1の画像処理装置と同様に、選択手段321 による信号選択は、選択手段321 に入力される制御信号CNT1を制御信号CNT2と略同等の信号となるようにして、指定されたエリアに対応して画像修飾処理が施された信号を選択するようにしてもよいし、画像修飾処理を行うべき旨の指示を受けたときに、取り扱う画像信号全体について画像修飾処理が施された信号を選択するようにしてもよい。
【0054】
次に本発明にかかる画像処理装置のより具体的な実施の形態について説明する。図6は製版機と印刷機を一緒にした一体型印刷機において、本発明にかかる第1の具体的な実施の形態による画像処理装置を構成する部分を示したブロック図である。なお、製版機のみの構成とすることができるのは勿論であり、図6のブロック図を同様に用いることができる。
【0055】
この第1の具体的な実施の形態による画像処理装置は、デジタイザ等の修飾処理制御手段(以下デジタイザ部80と称す。)から、当該画像処理装置またはその制御CPU94に対して、反転処理または中抜き処理の修飾エリア指定有りを表す制御信号83の伝達手段(本例ではデジタイザ制御CPU82)を設け、その伝達手段が反転処理または中抜き処理の修飾エリア指定が有ると示したときには、製版開始前(画像修飾処理開始前)にMTF補正を弱めたり、或いはMTF補正を無しにしたりする処理を行うものである。
【0056】
この第1の具体的な実施の形態による画像処理装置は、上述の図2に示した構成を採ったものであり、反転処理または中抜き処理が含まれる製版を行う場合は、全体のMTF補正を弱めたりMTF補正を無しにしてしまう方法なので、画像処理装置が大きくならずに黒いノイズを防ぐことができる。また、反転処理または中抜き処理が含まれない製版を行う際には、デジタイザ等の反転処理や中抜き処理以外の処理とMTF補正有りの高解像度の画像処理を両立できるようになる。以下、この第1の具体的な実施の形態にかかる画像処理装置の構成および作用について詳細に説明する。
【0057】
この画像処理装置は、図示しない原稿イメージ(光学情報)を走査してアナログ画像信号S10を得るラインイメージセンサ等に代表されるイメージセンサ10、アナログ画像信号S10をデジタル画像信号S12に変換するA/Dコンバータ12、選択信号S94の指令を受けてデジタル画像信号S12に対して異なる補正量のMTF補正を施して補正信号S30を出力する補正量変更手段30、多値信号である補正量変更手段30からの補正信号S30に対して2値化処理を施して出力信号(2値化信号)S40を出力する2値化手段40、2値化手段40の出力信号S40に対して反転処理や中抜き処理などの画像修飾処理を施す画像修飾処理手段50、画像修飾処理手段50により前記画像修飾処理が施された出力信号S56を元に発熱体でマスターに画像情報を記録するラインTPH(Thermal Print Head)等のTPH90、前記各処理回路を同期させるための副走査同期信号,ライン(主走査)同期信号、画像同期信号、画像有効信号等の同期信号S92を発生する同期信号発生回路92、および当該画像処理装置および図示されていない印刷機および製版機部の制御を行う制御CPU94とから構成されている。
【0058】
補正量変更手段30は、デジタル画像信号S12に対してMTF補正を施して補正信号S20を出力するMTF補正手段20と、該MTF補正手段20からの補正信号S20とデジタル画像信号S12の何れかを選択する選択手段32によって構成されている。選択手段32は選択信号S94に基づいてデジタル画像信号S12とMTF補正信号S20との何れかを選択するものであって、MTF補正無し(選択信号S94がオフ:0)の場合にはデジタル画像信号S12を、MTF補正有り(選択信号S94がオン:1)の場合にはMTF補正信号S20を選択して出力信号S30として出力するものである。
【0059】
選択信号S94は当該画像処理装置、並びに印刷機および製版機部(何れも図示せず)の制御を行う制御CPU94により設定されるものである。デジタイザ部80の座標入力回路81は、当該画像処理装置の使用者が指示した中抜き処理、反転処理等の修飾指定、エリア指定等の座標を、制御信号S81としてデジタイザ制御CPU82に送る。デジタイザ制御CPU82は制御信号S81に基づいて、修飾内容、エリアを決定し、中抜き処理または反転処理の何れか1つでも修飾指定が指令された場合には、デジタイザ制御CPU82が反転中抜き処理有りを表す制御信号S83を制御CPU94に出力する。そして制御CPU94がこの制御信号S83を受けて、2値化された信号S40に対して画像修飾処理を施す前に選択信号S94をオフにする。これにより、補正量変更手段30の出力信号S30は中抜き処理または反転処理の何れかが指令されたときにはMTF補正が施されていないデジタル画像信号S12が選択されるようになる。
【0060】
また、デジタイザ制御CPU82は修飾処理制御回路85に制御信号S82を出力しており、修飾処理制御回路85はこの制御信号S82の内容に応じて、修飾処理制御回路85から同期信号S92に同期して中抜き処理回路を制御する制御信号S85および反転処理回路を制御する制御信号S86を出力する。この制御信号S85,S86は何れも指令された夫々の処理の対象となるエリア情報をも含むものである。
【0061】
ここで、本例においては、デジタル画像信号S12に対して、何ら補正を施されていない信号が選択されるように構成されているが、同図破線で示すMTF補正手段22を備え、該MTF補正手段22によりMTF補正手段20よりも弱い補正が施されるようにして、MTF補正なし(選択信号S94がオフ:0)の場合には、補正量変更手段30が、MTF補正手段22からの出力信号を選択し出力するように構成することもできる。
【0062】
また、選択信号S94に変えて後述の制御信号S85,S86に従ってS12とS20の何れかの信号を選択するように構成することもできる。
【0063】
このように制御信号S85,S86に従った選択を行うと共に、MTF補正の補正量が強弱2種類の画像信号を2値化することによって、反転処理または中抜き処理等の何れかの画像修飾処理が施されるエリアに応じて、MTF補正が弱い方の2値化信号を選択し、反転処理と中抜き処理等の何れの画像修飾処理も施されない場合には、MTF補正が強い方の2値化信号を選択するようにできる。このような構成とすることによって、画像処理装置が大きくなるものの、同一製版内であっても反転処理または中抜き処理以外の領域全てに対して、MTF補正有りの高解像度画像にすることができるようにもなる。
【0064】
画像修飾処理手段50は、FIFO構造になっているラインメモリ51,52、中抜き処理回路54、反転処理回路56とから構成されている。
【0065】
ラインメモリ51は2値化信号S40の1ライン(主走査)分の信号を保持するものであって、同期信号発生回路92からの同期信号S92に同期して、前ライン信号S51を出力しながら、現ライン信号S40を取り込む。このラインメモリ51から出力される前ライン信号S51が、注目画素が含まれるラインの信号になる。また、ラインメモリ52は、前ライン信号S51の1ライン(主走査)分の信号を保持するものであって、タイミング発生回路92からの同期信号S92に同期して、前々ライン信号S52を出力しながら、前ライン信号S51を取り込む。
【0066】
中抜き処理回路54は、信号S40,S51,S52に基づいて、上述の図15に示した中抜き処理を施して中抜き信号S54を出力するものである。なお、デジタイザ部80のデジタイザ制御CPU82からの制御信号S82の内容に応じて、修飾処理制御回路85から同期信号S92に同期して出力される制御信号S85に従って、この中抜き処理回路54における中抜き処理が行われる。また、図15の上画素Bのラインの信号が現ライン信号S40、注目画素Aおよび隣接画素D,Eのラインの信号が前ライン信号S51、下画素Cのラインの信号が前々ライン信号S52に相当し、選択信号Jがデジタイザ部80の修飾処理制御回路85から出力される制御信号S85に相当する。
【0067】
反転処理回路56は、中抜き信号S54に対して上述の図12に示した反転処理を施して反転信号S56を出力するものである。なお、デジタイザ部80のデジタイザ制御CPU82からの制御信号S82の内容に応じて、修飾処理制御回路85から同期信号S92に同期して出力される制御信号S86に従って、この反転処理回路56における反転処理が行われる。また、図12の注目画素Aおよび隣接画素B,Cを含む信号が中抜き信号S54であり、選択信号Cがデジタイザ部80の修飾処理制御回路85から出力される制御信号S86になる。
【0068】
上記構成の画像処理装置における制御CPU94の処理の流れを簡単なフローチャートで示したものが図7である。以下、この制御CPU94の処理について簡単に説明する。
【0069】
制御CPU94は、操作パネル(図1では示していない)のスタートキーの押下げを確認し、スタートキーが押下げされない場合は、押下げされるまで待つ。スタートキーが押下げされたならば、反転中抜き有りを表す制御信号S83を確認する。制御信号S83がオフならば、反転中抜き無しを意味するので、制御CPU94は選択信号S94にオン:1を出力して、選択手段32をMTF補正有りに切り換えてMTF補正信号S20を選択手段32から出力させる。反対に制御信号S83がオンならば、反転中抜き有りを意味するので、制御CPU94は選択信号S94にオフ:0を出力して、選択手段をMTF補正無しに切り換えてデジタル画像信号S12を選択手段32から出力させる。
【0070】
制御CPU94は、選択手段32を切り換え後、製版動作や印刷動作を行い、再びスタートキー押下げの確認を行う。
【0071】
このように、この第1の具体的な実施の形態による画像処理装置によれば、反転処理や中抜き処理が施されるような画像修飾処理が指令されたときには、反転処理または中抜き処理等の画像修飾処理の修飾エリア指定が有ると示したときには、画像修飾処理開始前に画像信号の全体に対してMTF補正を弱めたり或いはMTF補正を無しにしたりする処理を行うので、上述のように比較的簡単な構成でもって、反転処理や中抜き処理が施される信号エリア内に黒い点(ノイズ)が発生させることが無くなる。また、反転処理または中抜き処理が含まれない製版を行う際には、デジタイザ等の反転処理や中抜き処理以外の処理とMTF補正有りの高解像度の画像処理を両立できるようにもなる。
【0072】
次に図8および図9を参照して、本発明にかかる画像処理装置の第2の具体的な実施の形態について説明する。なおこの図8において、図6中の要素と同等の要素には同番号を付し、それらについての説明は特に必要の無い限り省略する。
【0073】
図8に示す第2の具体的な実施の形態にかかる画像処理装置は、MTF補正手段20により補正量の大きい解像度補正が施されたMTF補正信号S20を2値化処理する2値化手段42、MTF補正手段22により補正量の小さい解像度補正が施されたMTF補正信号S22を2値化処理する2値化手段44を専用に備え、画像修飾処理手段60が2値化手段44により2値化処理された2値化信号S44に対して反転処理や中抜き処理を行うものであって、選択手段70が画像修飾処理手段60の後段に配設されているという点で、第1の具体的な実施の形態にかかる画像処理装置と異なる。
【0074】
この第2の具体的な実施の形態による画像処理装置は、上述の図5に示した構成を採ったものであり、反転処理または中抜き処理が含まれる製版を行う場合は、反転処理または中抜き処理等の何れかの画像修飾処理が施されるエリアに応じて、MTF補正が弱い方の画像信号に対して画像修飾処理が施された信号を選択し、反転処理と中抜き処理等の何れの画像修飾処理も施されない場合には、MTF補正が強い方の2値化信号を選択するようにできる。このような構成とすることによって、画像処理装置が大きくなるものの、同一製版内であっても反転処理または中抜き処理以外の領域全てに対して、MTF補正の強い(補正量の大きい)高解像度画像にすることができるようになる。以下、この第2の具体的な実施の形態にかかる画像処理装置の構成および作用について詳細に説明する。
【0075】
画像修飾処理手段60は、FIFO構造になっているラインメモリ61,62、中抜き処理回路64、反転処理回路66とから構成されている。
【0076】
ラインメモリ61は、MTF補正の弱い(補正量の小さい)2値化信号S44の1ライン分の信号を保持するものであって、同期信号発生回路92からの同期信号S92に同期して、前ライン信号S61を出力しながら、現ライン信号S44を取り込む。このラインメモリ61から出力される前ライン信号S61が、注目画素が含まれるラインの信号になる。また、ラインメモリ62は、MTF補正の弱い2値化信号S44の前ライン信号S61の1ライン分の信号を保持するものであって、タイミング発生回路92からの同期信号S92に同期して、前々ライン信号S62を出力しながら、前ライン信号S61を取り込む。
【0077】
中抜き処理回路64は、信号S44,S61,S62に基づいて、第1の具体的な実施の形態にかかる画像処理装置と同様に上述の図15に示した中抜き処理を施して中抜き信号S64を出力するものである。なお、デジタイザ部80のデジタイザ制御CPU82からの制御信号S82の内容に応じて、修飾処理制御回路85から同期信号S92に同期して出力される制御信号S85に従って、この中抜き処理回路54における中抜き処理が行われる。また、図15の上画素Bのラインの信号が現ライン信号S44、注目画素Aおよび隣接画素D,Eのラインの信号が前ライン信号S61、下画素Cのラインの信号が前々ライン信号S62に相当し、選択信号Jがデジタイザ部80の修飾処理制御回路85から出力される制御信号S85に相当する。
【0078】
反転処理回路66は、中抜き信号S64に対して上述の図12に示した反転処理を施して反転信号S56を出力するものであって、上述の第1の具体的な実施の形態にかかる画像処理装置の反転処理回路56と同様の作用をするものである。
【0079】
FIFO構造になっているラインメモリ73は、MTF補正の強い2値化信号S42の1ライン分の信号を保持するものであって、同期信号発生回路92からの同期信号S92に同期して、前ライン信号S73を出力しながら、現ライン信号S42を取り込む。このラインメモリ73は、このラインメモリ73の出力信号S73とラインメモリ61から出力される注目画素が含まれるラインの信号である前ライン信号S61とが、ライン方向に対して同じ位相関係で出力信号が得られるように(これを「画像信号の同期が採れる」と称す。)設けているものである。
【0080】
選択手段70は、第1の具体的な実施の形態にかかる画像処理装置と同様に修飾処理回路82から出力される制御信号S85,S86に基づいて、ラインメモリ73の出力信号S73と画像修飾処理手段60の出力信号S66の何れかを選択するものである。この選択手段70は、制御信号S85およびS86が共にオフ:0ならば、反転中抜き無しを意味するので、ラインメモリ73の出力信号S73を出力し、制御信号S85がオン:1ならば中抜き処理があることを、制御信号S86がオン:1ならば反転処理があることを意味するので、制御信号S85,S86の何れかがオン:1ならば、画像修飾処理手段60の出力信号S66を出力する。このような処理を、処理対象となる全画像信号(全画素)について施すことによって、2値化処理が完了する。この選択手段70の動作の流れを簡単なフローチャートで示したものが図9である。
【0081】
このように、この第2の具体的な実施の形態による画像処理装置によっても、反転処理や中抜き処理が施されるような画像修飾処理が指令されたときには、その指定エリアに応じて、補正量の小さなMTF補正が施された信号が選択されるようになるから、MTF補正が施された画像信号に対して画像修飾処理を施すと生じ得る黒ノイズの問題から解消され、反転中抜き処理エリア内に黒い点(ノイズ)が発生することが無く製版および印刷を行うことができるようになる。
【0082】
もちろん、第2の具体的な実施の形態にかかる画像処理装置においても、MTF補正を弱めるだけでなく、MTF補正を全く施さない、即ち補正量0とする方法を選択することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる第1の画像処理装置の基本的な構成を示すブロック図
【図2】上記第1の画像処理装置における補正量変更手段の具体的な接続態様を示すブロック図(その1)
【図3】上記第1の画像処理装置における補正量変更手段の具体的な接続態様を示すブロック図(その2)
【図4】上記第1の画像処理装置における補正量変更手段の具体的な接続態様を示すブロック図(その3)
【図5】本発明にかかる第2の画像処理装置の基本的な構成を示すブロック図
【図6】本発明にかかる第1の具体的な実施の形態である画像処理装置の構成を示すブロック図
【図7】上記第1の具体的な実施の形態である画像処理装置における制御CPUの処理の流れを示すフローチャート
【図8】本発明にかかる第2の具体的な実施の形態である画像処理装置の構成を示すブロック図
【図9】上記第2の具体的な実施の形態である画像処理装置における選択手段の動作の流れを示すフローチャート
【図10】印刷機で印刷した黒画素の面積比率割合と人間の視覚との関係を示す図
【図11】一般的なMTF補正の手法を示す図
【図12】反転処理の一例を示す図
【図13】所定の画像にMTF補正を施した例を示す図
【図14】MTF補正が施されたデータを2値化した後、反転処理を施した例を示す図
【図15】中抜き処理のアルゴリズムを示す図
【図16】中抜き処理を画素パターンを用いて説明する図
【図17】MTF補正が施されたデータを2値化した後、中抜き処理を施した例を示す図
【図18】MTF補正を施さないで2値化した後、反転処理を施した例を示す図
【図19】MTF補正を施さないで2値化した後、中抜き処理を施した例を示す図
【符号の説明】
20,200〜203 解像度(MTF)補正手段
30,300〜303 補正量変更手段
40,400〜402 2値化手段
50,60,500 画像修飾処理手段
70 選択手段

Claims (9)

  1. ノイズ信号を含む画像信号に対して画像の空間解像度を高める解像度補正を施す解像度補正手段と、該解像度補正手段により解像度補正の施された画像信号を2値化する2値化手段と、所定の指令により前記2値化手段によって2値化された信号の少なくとも一部を反転する画像修飾処理を施す画像修飾処理手段とを備えた画像処理装置において、
    前記所定の指令により、前記解像度補正の補正量を小さくする補正量変更手段を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記補正量変更手段が、前記解像度補正の補正量が異なる2つの解像度補正手段と、該2つの解像度補正手段によって解像度補正が施された画像信号の何れかを選択する選択手段とを備えたものであって、
    該選択手段が、前記所定の指令により、前記2つの解像度補正手段によって解像度補正が施された画像信号のうち補正量の小さい方の画像信号を選択するものであることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記補正量変更手段が、前記解像度補正の補正量が異なる2つの解像度補正手段と、該解像度補正手段により解像度補正が施された画像信号を夫々2値化する2つの2値化手段と、該2つの2値化手段によって2値化された信号の何れかを選択する選択手段とを備えたものであって、
    該選択手段が、前記所定の指令により、前記2つの解像度補正手段によって解像度補正が施された画像信号のうち補正量の小さい方の画像信号を2値化した信号を選択するものであることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  4. 前記補正量変更手段が、補正量可変の解像度補正手段からなるものであることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  5. 前記補正量変更手段が、前記所定の指令により、1つの画像全体を構成する画像信号の全てに対して前記補正量を小さくするものであることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の画像処理装置。
  6. 前記補正量変更手段が、前記所定の指令により、該指令を受けた部分の画像信号のみに対して前記補正量を小さくするものであることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の画像処理装置。
  7. ノイズ信号を含む画像信号に対して画像の空間解像度を高める解像度補正を施す解像度補正手段と、該解像度補正手段により解像度補正の施された画像信号を2値化する2値化手段と、所定の指令により前記2値化手段によって2値化された信号の少なくとも一部を反転する画像修飾処理を施す画像修飾処理手段とを備えた画像処理装置において、前記解像度補正の補正量が異なる2つの解像度補正手段と、該解像度補正手段により解像度補正が施された画像信号を夫々2値化する2つの2値化手段と、前記2つの解像度補正手段によって解像度補正が施された画像信号のうち補正量の小さい方の画像信号を2値化した信号に対して前記画像修飾処理を施す画像修飾処理手段と、該画像修飾処理手段によって画像修飾処理が施された画像信号と、前記2つの解像度補正手段によって解像度補正が施された画像信号のうち補正量の大きい方の画像信号を2値化した信号との何れかを選択する選択手段とを備え、該選択手段が、前記所定の指令により、前記画像修飾処理手段によって画像修飾処理が施された画像信号を選択するものであることを特徴とする画像処理装置。
  8. 前記選択手段が、前記所定の指令により、1つの画像全体を構成する画像信号の全てに対して、前記画像修飾処理手段によって画像修飾処理が施された画像信号を選択するものであることを特徴とする請求項7記載の画像処理装置。
  9. 前記選択手段が、前記所定の指令により、該指令を受けた部分の画像信号のみに対して、前記画像修飾処理手段によって画像修飾処理が施された画像信号を選択するものであることを特徴とする請求項7記載の画像処理装置。
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