JP3679845B2 - 電気音響装置の遠隔制御システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばアンプやグラフィックイコライザ等の電気音響装置を、これとは離れた位置から制御することができる電気音響装置の遠隔制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記のようなシステムとして、例えば図4に示すようなものがある。同図に示すシステムは、操作装置1により、この操作装置1から離れた位置にある電気音響装置、例えばアンプ本体2を遠隔制御できるようにしたもので、上記操作装置1とアンプ本体2とは、このシステム専用の遠隔制御ケーブル103によって互いに接続されている。なお、上記遠隔制御ケーブル103は、操作装置1及びアンプ本体2に各々設けられている遠隔制御端子11、21に接続されている。
【0003】
ところで、アンプ本体2は、例えば図示しないマイクロホンやカセットテープレコーダ等の外部音源から入力された音声信号を、内蔵のバッファアンプ22及びパワーアンプ23によって増幅し、これを図示しないスピーカへ出力するものである。そして、上記音声信号に対する増幅率(スピーカの音量調整)については、このアンプ本体2内に設けられている可変抵抗器24によって可変できるよう構成されているが、このシステムによれば、上記可変抵抗器24の可変操作(スピーカの音量調節)等を操作装置1から遠隔制御できるように構成されている。以下に、例えば上記スピーカの音量を最小(−∞)にするよう操作装置1によりアンプ本体2内の可変抵抗器24の可変操作を遠隔制御する場合について説明する。
【0004】
即ち、操作装置1は、中央演算処理装置(以下、CPUと称す。)12を有しており、このCPU12に対して操作部、例えばキーボード13から、上記スピーカの音量を最小にするようアンプ本体2内の可変抵抗器24を可変する旨の動作指令を与える。CPU12は、この動作指令に従って、これに対応する制御データを出力し、この制御データは、入出力インタフェース(以下、I/Oと称す。)14を介して遠隔制御端子11から出力される。そして、この遠隔制御端子11から出力された上記制御データは、遠隔制御ケーブル103を通じてアンプ本体2へと伝送され、このアンプ本体2の遠隔制御端子11を介してアンプ本体2内に供給される。
【0005】
アンプ本体2もまた、上記操作装置1と同様に、I/O25とCPU26とを内蔵している。そして、上記遠隔制御端子21を介してこのアンプ本体2内に供給された制御データは、上記I/O25を介してCPU26に入力される。CPU26は、入力された上記制御データに従って(詳しくは上記制御データを解読し、その解読結果に基づいて)スピーカの音量を最小にするよう可変抵抗器24を可変する。これにより、スピーカの音量が最小になり、即ちスピーカの音量調整についての遠隔制御が成される。
【0006】
なお、アンプ本体2内のCPU26は、操作装置1側から上記制御データが供給されたとき、この制御データを受信したことを示す確認信号を、操作装置1側へ、詳しくは操作装置1内のCPU12へ送信する。操作装置1内のCPU12は、上記確認信号を受信することにより、上記制御データが確かにアンプ本体2側で受信されたことを確認すると共に、この確認信号を受信した上で次の制御データをアンプ本体2側へ送信する準備を行う。即ち、操作装置1及びアンプ本体2間においては、非同期確認方式(ハンドシェイク方式)によりデータ伝送を行っており、これによって遠隔制御の確実性を向上させている。なお、アンプ本体2内のCPU26から出力される上記確認信号についても、アンプ本体2内のI/O25、遠隔制御端子21、遠隔制御ケーブル103、そして操作装置1側の遠隔制御端子11及びI/O14を介して操作装置1内のCPU12に供給されることは言うまでもない。
【0007】
また、操作装置1には、表示部、例えばディスプレイ(CRT)15が設けられており、このディスプレイ15には、CPU12が上記確認信号を受信したとき、このことを示すメッセージが表示されるよう構成されている。これによって、操作装置1を操作するオペレータは、上記制御データが確かにアンプ本体2側で受信されたということを確認することができる。なお、上述した各CPU12及び26の動作は、操作装置1及びアンプ本体2内に各々設けられた図示しない記憶部に記憶されているプログラムに基づいて制御されており、この記憶部は、例えばROMやRAMにより構成されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この図4に示す従来技術においては、上記のように、操作装置1とアンプ本体2とを専用の遠隔制御ケーブル103によって接続しているので、この遠隔制御システムを構成するためには、上記遠隔制御ケーブル103を敷設する必要がある。従って、この遠隔制御ケーブル103の敷設作業を必要とし、そのためのコストも掛かるため、特に操作装置1及びアンプ本体2間の距離が遠くなるほど、作業的にもコスト的にも上記遠隔制御ケーブル103の敷設が困難になるという問題がある。
【0009】
また、操作装置1とアンプ本体2との間の距離が上記のように遠いわけではないという場合でも、操作装置1及びアンプ本体2のどちらか一方でも別の場所に移動させるとなると、これに伴い、遠隔制御ケーブル103をわざわざ敷設し直さなけらばならないという問題がある。
【0010】
そこで、本発明は、上記遠隔制御ケーブル103に代えて、公衆電話回線により操作装置1とアンプ本体2とを接続することによって、上記問題を解決することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、外部から与えられた動作指令に従って制御データを出力する操作装置と、この操作装置から離れた位置に設けられ上記制御データに従って音声信号を処理しその処理後の音声信号をスピーカに出力する状態に制御される電気音響装置とを、一般の電話回線で接続し、この電話回線を介して上記制御データを伝送させるものである。さらに、電気音響装置が、制御データによる当該電気音響装置自体の被制御結果を検知しその被制御結果に応じた検知信号を出力する検知手段と、スピーカから出力される音声を収音するマイクロホンと、検知信号に対応する検知データとマイクロホンから出力されるモニタ信号とを時分割多重化して電話回線を介して操作装置に送信する送信手段と、を備える。そして、操作装置が、電話回線を介して送信されてくる検知データとモニタ信号とを分離する分離手段と、この分離手段によって分離された検知データに応じて電気音響装置の被制御結果を出力する出力手段と、当該分離手段によって分離されたモニタ信号に応じた音声をモニタ用スピーカから出力させるモニタ手段と、を備える、ものである。
【0012】
請求項2に記載の発明は、外部から与えられた動作指令に従って制御データを出力する操作装置と、この操作装置から離れた位置に設けられ上記制御データに従って音声信号を処理しその処理後の音声信号をスピーカに出力する状態に制御される電気音響装置とを、一般の電話回線で接続し、この電話回線を介して上記制御データを伝送させるものである。さらに、電気音響装置が、制御データによる当該電気音響装置自体の被制御結果を検知しその被制御結果に応じた検知信号を出力する検知手段と、検知信号に対応する検知データを出力する手段と、スピーカから出力される音声を収音するマイクロホンと、検知データが出力されているときは当該検知データを電話回線を介して操作装置に送信し、検知データが出力されていないときはマイクロホンから出力されるモニタ信号を電話回線を介して操作装置に送信する送信手段と、を備える。そして、操作装置が、出力手段と、モニタ手段と、電話回線を介して送信されてくるのが検知データであるか或いはモニタ信号であるかを識別し、検知データである場合には当該検知データを出力手段に供給し、モニタ信号である場合には当該モニタ信号を上記モニタ手段に供給する識別手段と、を備え、出力手段は供給された検知データに応じて電気音響装置の被制御結果を出力し、モニタ手段は供給されたモニタ信号に応じた音声をモニタ用スピーカから出力させる、ものである。
【0013】
即ち、これらの発明では、操作装置から送信した制御データによる電気音響装置自体の被制御結果を、操作装置側の出力手段の出力によって検知(確認)することができる。
【0015】
そして、電気音響装置側のスピーカから出力される音声を、操作装置側のモニタ用スピーカから出力される音声によって確認(モニタ)することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明に係る電気音響装置の遠隔制御システムについて、その第1の実施の形態を、図1を参照して説明する。同図に示すシステムは、上述した図4に示す従来技術のものと同様、操作装置1により、この操作装置1から離れた位置にある電気音響装置、例えばアンプ本体2を遠隔制御できるよう構成したものである。ただし、この図1に示すシステムは、上記操作装置1とアンプ本体2とを接続するのに一般の電話回線(公衆電話回線又は交換回線とも呼ばれている。)3を使用し、この電話回線3を介してデータ伝送を行うよう構成されており、この点が、専用の遠隔制御ケーブル103を使用する上記従来技術と大きく異なる点である。
【0017】
なお、この図1に示すシステムにおいては、上記電話回線3を使用してのデータ伝送を可能とするために、操作装置1及びアンプ本体2の各遠隔制御端子11及び21は、各々モデム31及び32を介して電話回線3に接続されている。また、操作装置1とアンプ本体2とは、通常、非接続状態にあり、即ち、操作装置1によりアンプ本体2を制御する場合には、操作装置1からアンプ本体2(モデム32)を呼び出し、これにより操作装置1とアンプ本体2とが接続状態になって初めて上記制御が可能となるように構成されている。これ以外の構成については、上記従来技術と同様であるので、同等部分には同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0018】
即ち、今、操作装置1とアンプ本体2とが非接続状態にあるとする。この状態から、操作装置1により、例えばアンプ本体2に接続されたスピーカの音量を最小(−∞)にするようアンプ本体2内の可変抵抗器24の可変操作を遠隔制御する場合について説明する。
【0019】
まず、操作装置1において、キーボード(操作部)13からCPU12に対し、アンプ本体2側のモデム32を呼び出す(ダイヤルする)旨の動作指令を与えると、CPU12は、この動作指令に従ってアンプ本体2側のモデム32を呼び出す。アンプ本体2側のモデム32は、この呼び出しが掛かっていることを表す被呼表示(CI)の信号をアンプ本体2内のCPU26に送信し、CPU26は、この被呼表示を受信してからデータ受信の準備を行い、その後モデム32との接続動作に入る。これによって、モデム32が上記呼び出しに対して応答し、即ち操作装置1とアンプ本体2とが接続状態となり、操作装置1内のCPU12とアンプ本体2内のCPU26との間でのデータ伝送(送受信)が可能な状態となる。
【0020】
そして、上記のように操作装置1とアンプ本体2とが接続された状態において、操作装置1のキーボード13からCPU12に対して、上記スピーカの音量を最小にするようアンプ本体2内の可変抵抗器24を可変する旨の動作指令を与える。CPU12は、この動作指令に従って、これに対応する制御データを出力する。この制御データは、I/O14を介して遠隔制御端子11から出力され、モデム31内で変調(アナログ信号に変換)された後、電話回線3を通じてアンプ本体2側へと伝送される。そして、このアンプ本体2側のモデム32により復調(デジタル信号に変換)され、遠隔制御端子21を介してアンプ本体2内に供給される。
【0021】
アンプ本体2内に供給された上記制御データは、I/O25を介してCPU26に入力される。CPU26は、入力された上記制御データに従って(詳しくは上記制御データを解読し、その解読結果に基づいて)スピーカの音量を最小にするよう可変抵抗器24を可変する。これにより、スピーカの音量が最小になり、即ち、操作装置1から電話回線3を介してのアンプ本体2の遠隔制御が実現される。
【0022】
なお、この図1に示すシステムにおいても、上述の従来技術と同様に、非同期確認方式によりデータ伝送を行っている。即ち、アンプ本体2側のCPU26は、操作装置1側から上記制御データを受信したとき、これを表す確認信号を操作装置1側に送信し、操作装置1側のCPU12は、この確認信号を受信した上で次の制御データをアンプ本体2側へ送信する準備を行うように構成されている。また、この確認信号の伝送(送受信)についても、アンプ本体2側のCPU26から遠隔制御端子21及びI/O25を介してモデム32に供給され、ここで変調(アナログ信号に変換)された後、電話回線3を通じて操作装置1側のモデム31に伝送され、ここで復調(デジタル信号に変換)された後、遠隔制御端子11及びI/O14を介して操作装置1内のCPU12に供給される。そして、操作装置1側のCPU12が上記確認信号を受信したときには、上記従来技術と同様に、それを示すメッセージがディスプレイ15に表示されるように構成されている。
【0023】
また、遠隔制御を終了する場合には、その旨を表す動作指令を操作装置1のキーボード13からCPU12に対して与えることにより、操作装置1内のCPU12とアンプ本体2側のCPU26との間で上記と同様のデータ伝送が行われ、これによって互いに非接続状態となり遠隔制御を終了するよう構成されている。なお、上記各CPU12、26間における呼び出し/被呼動作、及び遠隔制御(通話)終了動作についても、これを制御するプログラムは、上述した記憶部に記憶されている。
【0024】
上記のように、本第1の実施の形態によれば、操作装置1とアンプ本体2とを一般の電話回線3で接続しているので、上述した図4に示す従来技術のように専用の遠隔制御ケーブル103を敷設する必要がない。従って、操作装置1及びアンプ本体2間の距離に関係なく容易にシステムを構成することができる。また、操作装置1とアンプ本体2とのどちらか一方でも別の場所に移動させる場合においても、その移動先の場所に電話回線3が予め敷設されてさえいれば、容易にシステムを再構成することができる。
【0025】
なお、本第1の実施の形態においては、操作装置1によりアンプ本体2内の音量調整用の可変抵抗器24を遠隔制御する場合について説明したが、これに限らず、音色調整用の可変抵抗器を制御したり、アンプ本体2の電源のON/OFF動作を制御する等、他の機能の制御についてもこの技術を適用してもよい。また、アンプ本体2に限らず、グラフィックイコライザや音声切換器等、他の電気音響装置にこの技術を応用してもよい。
【0026】
更に、1台の操作装置1に対して複数台のアンプ本体(電気音響装置)2を設け、上記1台の操作装置1により任意のアンプ本体2を呼び出して遠隔制御できるように構成してもよい。逆に、1台のアンプ本体2に対して複数台の操作装置1を設け、任意の操作装置1から上記1台のアンプ本体2を呼び出して遠隔制御できるようにしてもよい。更に、操作装置1及びアンプ本体2の両方を各々複数台設け、任意の操作装置1から任意のアンプ本体2を呼び出して遠隔制御できるようにしてもよい。なお、電気音響装置を複数台設ける場合には、アンプ本体2のみに限らず、上述のグラフィックイコライザや音声切換器等の他の装置を混合させて設けてもよい。
【0027】
また、操作装置1からアンプ本体2(モデム32)を呼び出して、操作装置1とアンプ本体2とが接続状態になったとき、このことを表すメッセージが、操作装置1のディスプレイ15に表示されるように構成してもよい。このように構成することにより、オペレータは、操作装置1とアンプ本体2とが接続状態になったこと、即ち操作装置1によりアンプ本体2を制御できる状態になったことをディスプレイ15上の表示で確認することができる。
【0028】
そして、このシステムにおいては、非同期確認方式により操作装置1とアンプ本体2との間のデータ伝送を行ったが、これに限らず、例えば確認信号の送受信を行わない同期非確認方式等の他の伝送方式に基づいてデータ伝送を行ってもよい。
【0029】
更に、モデム31、32については、各々操作装置1及びアンプ本体2内に内蔵させた構造としてもよい。
【0030】
次に、本発明に係る第2の実施の形態について、図2を参照して説明する。同図に示すように、この遠隔制御システムは、上記図1に示すシステムのアンプ本体2に対して、検知器(センサ)27を設けたものである。この検知器27は、例えば可変抵抗器24の可変状態を検知して、その可変状態に応じた検知信号を出力するもので、この検知信号をCPU26が読み込める(アクセスできる)ように構成されている。そして、CPU26は、上記検知信号に対応する検知データを操作装置1に送信し、操作装置1においては、上記検知データに従って上記可変抵抗器24の可変状態をディスプレイ15上に表示するよう構成されている。なお、これ以外の構成については、図1に示すものと同様であるので、同等部分には同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0031】
即ち、上述した第1の実施の形態と同様に、例えばスピーカの音量を最小にするよう操作装置1からアンプ本体2内の可変抵抗器24を遠隔制御する場合、操作装置1側から送信された制御データを受信したアンプ本体2内のCPU26は、上記制御データに従って可変抵抗器24を可変制御した後、検知器27から出力される検知信号を読み込む。そして、この検知信号に対応する検知データを、I/O25を介して遠隔制御端子21から出力し、つまりはモデム32、電話回線3、モデム31を通じて操作装置1へ送信する。
【0032】
この検知データを受信する操作装置1側においては、上記検知データは、遠隔制御端子11及びI/O14を介してCPU12に入力される。CPU12は、この入力された検知データに従って(詳しくは検知データを解読し、その解読結果に基づいて)上記可変抵抗器24の可変状態、即ち可変抵抗器24がスピーカの音量を最小にするように可変されたことを、文字又は画像(グラフィック)によりディスプレイ15上に表示する。従って、操作装置1側においては、このディスプレイ15上の表示により、アンプ本体2内の可変抵抗器24の被制御結果を確認することができる。
【0033】
なお、アンプ本体2内に設けられた検知器27が、特許請求の範囲に記載の検知手段に対応する。また、操作装置1側のディスプレイ15と、このディスプレイ15上に上記検知データに対応する文字又は画像を表示するよう構成された(プログラムされた)CPU12とが、特許請求の範囲に記載の出力手段に対応する。
【0034】
上記のように、本第2の実施の形態によれば、操作装置1側においてアンプ本体2の被制御結果を把握することができるので、このシステムにおける遠隔制御の確実性が、上述した非同期確認方式だけの場合に比べて向上するという効果がある。特に、操作装置1及びアンプ本体2間の距離が遠距離である場合には、オペレータがアンプ本体2の被制御状態を実際に目で確認するということが困難であるので、上記効果は非常に有効である。
【0035】
なお、本第2の実施の形態においては、アンプ本体2内の可変抵抗器24の可変状態を検出する検知器27についてのみ説明したが、これに限らず、例えば音色調整用の可変抵抗器を検出する検知器や、アンプ本体2の電源のON/OFF動作を検出する検知器等を設け、これらの検知器の出力に応じたメッセージが操作装置1側のディスプレイ15に表示されるよう構成してもよい。また、このディスプレイ15に限らず、例えばLEDやパイロットランプ等の単なる表示器により、上記アンプ本体2の被制御状態を表すよう構成してもよい。
【0036】
また、上記ディスプレイ15等の表示(可視)手段を使用してアンプ本体2の被制御状態を表現するのではなく、例えばスピーカを使用し、このスピーカから出力される音声によって上記アンプ本体2の被制御状態を表すよう構成してもよい。
【0037】
図3に示すシステムは、本発明に係る第3の実施の形態を示すものである。このシステムは、上述の図2に示すシステム(第2の実施の形態のシステム)において、アンプ本体2に接続されたスピーカ41から出力される音声を、操作装置1側において聴取する(モニタする)ことができるよう構成したものである。
【0038】
即ち、このシステムにおいては、上記スピーカ41の音声をマイクロホン42によって収音し(モニタし)、このマイクロホン42から出力される所謂モニタ信号を所定のレベルまで増幅するマイクロホンアンプ43を設けている。そして、このマイクロホンアンプ43によって増幅されたモニタ信号を、結合器44によって電話回線3に結合させている。
【0039】
結合器44は、アンプ本体2の遠隔制御端子21とモデム32との間に配置されており、上記マイクロホンアンプ43を介して供給されるモニタ信号を符号化(デジタル化)すると共に、この符号化したモニタ信号を、上述したアンプ本体2内のCPU26から出力される検知データと時分割多重化し、これをモデム32に供給するよう構成されている。そして、モデム32は、この結合器44から供給されたデータを変調(アナログ信号に変換)した後、これを電話回線3を通じて操作装置1側のモデム31に送信する。なお、結合器44は、上記モニタ信号を符号化する際に、一般に広く使用されている音声データの圧縮技術(音声データの伝送において量子化雑音によるデータの品質劣化を抑えるための圧縮技術)に基づいて上記モニタ信号を圧縮し、この圧縮したモニタ信号を符号化するよう構成されている。
【0040】
一方、操作装置1側においては、遠隔制御端子11とモデム31との間に分配器51が設けられており、上記アンプ本体2側のモデム31から送信されてくるデータは、モデム31によって復調(デジタル化)された後、この分配器51に供給される。分配器51は、モデム31から供給されたデータを、上記検知データと符号化されたモニタ信号とに分離し、このうち検知データについては遠隔制御端子11を介して操作装置1内に供給する。一方、モニタ信号については、これをアナログ信号に変換し、更にこのアナログ信号に変換したモニタ信号を上記アンプ本体2側の結合器44における圧縮技術とは全く逆の特性を有する伸長技術に基づいて伸長した後、パワーアンプ52を介してモニタ用スピーカ53に供給するよう構成されている。モニタ用スピーカ53は、操作装置1の近傍に設けられており、上記モニタ信号の供給により音声を出力する。
【0041】
なお、本第3の実施の形態において、操作装置1側の分配器51、パワーアンプ52及びモニタ用スピーカ53による構成が、特許請求の範囲に記載のモニタ手段に対応する。
【0042】
上記のように、本第3の実施の形態によれば、操作装置1側において、アンプ本体2側のスピーカ41から出力される音声を聴取する(モニタする)ことができるので、アンプ本体2が確実に制御されているかだけではなく、その制御通りの音声が確実にスピーカ41から出力されているか、即ちアンプ本体2が正常に動作しているか否かを確認することができる。従って、遠隔制御システムとしての信頼性が、上述した第1及び第2の実施形態におけるシステムよりも遙に向上する。また、操作装置1を操作するオペレータが、操作装置1側に居ながらにしてアンプ本体2側における臨場感を味わうことができるので、操作装置1の操作性がより向上する。
【0043】
なお、本第3の実施の形態においては、マイクロホン42から出力されるモニタ信号を増幅するマイクロホンアンプ43を設けたが、特に上記モニタ信号を増幅する必要の無い場合には、このマイクロホンアンプ43を設けなくてもよい。同様に、操作装置1側においても、分配器51によって分配して得たモニタ信号を増幅するパワーアンプ52を設けたが、これについても、特に上記モニタ信号を増幅する必要の無い場合には設けなくてもよい。
【0044】
また、この実施の形態では、アンプ本体2側において、結合器44によりモニタ信号を符号化し、この符号化したモニタ信号と検知データとを時分割多重化して操作装置1側に送信し、操作装置1側においては、上記アンプ本体2側から送信されてくるデータを分配器51によって検知データとモニタ信号とに分離するよう構成したが、これに限らず、例えば次のように構成してもよい。
【0045】
即ち、アンプ本体2側においては、結合器44により、アンプ本体2内のCPU26から検知データが出力されているか否かを常に検知する。そして、上記検知データが出力されているときには、この検知データを操作装置1側に送信し、検知データが出力されていないときには、マイクロホン42からのモニタ信号を操作装置1側に送信するよう上記結合器44を構成する。なお、モニタ信号を送信する場合には、上記と同様に結合器44内でデジタル信号に変換した信号を送信してもよいし、また、デジタル信号に変換せずにアナログ信号のまま上記モニタ信号を送信するように構成してもよい。
【0046】
一方、操作装置1側においては、分配器51により、上記アンプ本体2側から送信されてくるデータが、検知データであるか、或いはモニタ信号であるかを識別する。そして、上記データが検知データである場合には、これを操作装置1内に供給し、モニタ信号である場合には、これをパワーアンプ52を介してモニタ用スピーカ53に供給するよう上記分配器51を構成する。
【0047】
このように構成することにより、アンプ本体2内のCPU26が検知データを出力しているとき以外、即ち操作装置1からアンプ本体2を遠隔制御しているとき以外は、操作装置1側のモニタ用スピーカ53によりアンプ本体2側のスピーカ41から出力される音声を聴取(モニタ)することができる。
【0048】
【発明の効果】
この発明は、操作装置と電気音響装置とを一般の電話回線で接続したものである。従って、上述した図4に示す従来技術とは異なり、専用の遠隔制御ケーブル103を敷設する必要がないので、操作装置及び電気音響装置間の距離に関係なく容易にシステムを構成することができるという効果がある。また、操作装置と電気音響装置とのどちらか一方でも別の場所に移動させる場合においても、その移動先の場所に電話回線が予め敷設されてさえいれば、容易に装置を移動させてシステムを構成することができるという効果がある。
【0049】
また、操作装置から送信した制御データによる電気音響装置自体の被制御結果を操作装置側で確認できるように構成されている。即ち、操作装置側において、電気音響装置の被制御結果を把握することができるので、このシステムにおける遠隔制御の確実性が、上述した従来技術における非同期確認方式だけの場合よりも更に向上するという効果がある。特に、操作装置及び電気音響装置間の距離が遠距離である場合には、操作装置を操作するオペレータが、電気音響装置の被制御状態を実際にオペレータ自身の目で確認するということが困難であるので、この効果は非常に有効である。
【0050】
さらに、電気音響装置側のスピーカから出力される音声を、操作装置側のモニタ用スピーカによってモニタできように構成されている。即ち、電気音響装置が確実に制御されているかだけではなく、その制御された通りの音声が確実にスピーカから出力されているかを操作装置側で確認することができ、つまりは電気音響装置の動作状態を操作装置側で確認することができる。従って、遠隔制御システムとしての信頼性が向上するという効果がある。また、操作装置を操作するオペレータは、操作装置側に居ながらにして電気音響装置側における臨場感を味わうことができるので、当該操作装置をより操作し易くなるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気音響装置の遠隔制御システムについて、その第1の実施の形態を示す概略構成図である。
【図2】同発明に係る第2の実施の形態を示す概略構成図である。
【図3】同発明に係る第3の実施の形態を示す概略構成図である。
【図4】従来の電気音響装置の遠隔制御システムの一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 操作装置
2 アンプ本体(電気音響装置)
3 公衆電話回線
11、21 遠隔制御端子
12、26 中央演算処理装置(CPU)
13 キーボード(操作部)
14、25 入出力インタフェース(I/O)
15 ディスプレイ(表示部)
22 バッファアンプ
23 パワーアンプ
24 可変抵抗器
31、32 モデム
Claims (2)
- 外部から与えられた動作指令に従って制御データを出力する操作装置と、
上記制御データを伝送させる電話回線と、
上記操作装置から離れた位置に設けられ上記電話回線が接続される遠隔制御端子を有しておりこの遠隔制御端子を介して供給される上記制御データに従って音声信号を処理しその処理後の音声信号をスピーカに出力する状態に制御される電気音響装置と、
を具備し、
上記電気音響装置は、上記制御データによる該電気音響装置自体の被制御結果を検知しその被制御結果に応じた検知信号を出力する検知手段と、上記スピーカから出力される音声を収音するマイクロホンと、上記検知信号に対応する検知データと上記マイクロホンから出力されるモニタ信号とを時分割多重化して上記電話回線を介して上記操作装置に送信する送信手段と、を備え、
上記操作装置は、上記電話回線を介して送信されてくる上記検知データと上記モニタ信号とを分離する分離手段と、該分離手段によって分離された上記検知データに応じて上記電気音響装置の被制御結果を出力する出力手段と、上記分離手段によって分離された上記モニタ信号に応じた音声をモニタ用スピーカから出力させるモニタ手段と、を備える、
電気音響装置の遠隔制御システム。 - 外部から与えられた動作指令に従って制御データを出力する操作装置と、
上記制御データを伝送させる電話回線と、
上記操作装置から離れた位置に設けられ上記電話回線が接続される遠隔制御端子を有しておりこの遠隔制御端子を介して供給される上記制御データに従って音声信号を処理しその処理後の音声信号をスピーカに出力する状態に制御される電気音響装置と、
を具備し、
上記電気音響装置は、上記制御データによる該電気音響装置自体の被制御結果を検知しその被制御結果に応じた検知信号を出力する検知手段と、該検知信号に対応する検知データを出力する手段と、上記スピーカから出力される音声を収音するマイクロホンと、上記検知データが出力されているときは該検知データを上記電話回線を介して上記操作装置に送信し、上記検知データが出力されていないときは上記マイクロホンから出力されるモニタ信号を上記電話回線を介して上記操作装置に送信する送信手段と、を備え、
上記操作装置は、出力手段と、モニタ手段と、上記電話回線を介して送信されてくるのが上記検知データであるか或いは上記モニタ信号であるかを識別し、上記検知データである場合には該検知データを上記出力手段に供給し、上記モニタ信号である場合には該モニタ信号を上記モニタ手段に供給する識別手段と、を備え、上記出力手段は供給された上記検知データに応じて上記電気音響装置の被制御結果を出力し、上記モニタ手段は供給された上記モニタ信号に応じた音声をモニタ用スピーカから出力させる、
電気音響装置の遠隔制御システム。
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