JP3678881B2 - 反射体及びそれを用いた反射型液晶表示装置 - Google Patents

反射体及びそれを用いた反射型液晶表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属反射膜の剥離や劣化を防止できる反射体と、視差に起因する混色がなく、高コントラストであり、しかも製品として信頼性の高い反射型液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ハンディタイプのコンピュータなどの表示部として、特に消費電力が小さいことから、反射型液晶表示装置が広く利用されている。
従来の反射型液晶表示装置は、図9に示すように上下一対のガラス基板51,52の上側ガラス基板51の対向面側にカラーフィルタ層51a、透明電極層53、液晶の配向膜55が順に設けられ、下側ガラス基板52の対向面側に透明電極層54、液晶の配向膜56が順に設けられ、これら配向膜55,56間に液晶層57が配設されている。上記ガラス基板51,52の外側にはそれぞれ第1、第2の偏光板58,59が設けられ、第2の偏光板59の外側に反射板60が反射膜62の面を第2の偏光板59側に向けて取り付けられている。なお、上記液晶層57は、封止体(図示略)によりガラス基板51,52間に封止されている。
【0003】
上記カラーフィルタ層51aは、図10に示すように上側ガラス基板51の表面にレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の3原色の各画素がパターニングされたものである。このカラーフィルタ層51aの上にはオーバーコート51bが形成されている。なお、カラーフィルタ層51aの3原色の各画素の周りには、コントラスト向上を目的としたブラックマトリックス(BM)がパターニングされる場合もある。
上記反射板60は、例えば、図11に示すように厚さ300ないし500μmのポリエステルフィルム63を加熱することによってその表面に高さが数μmの凹凸からなるランダムな凹凸面を形成し、さらにこの凹凸面上にアルミニウムや銀などからなる反射膜62を蒸着等で成膜することにより形成されており、表面にランダムな凹凸面60aを有しているものである。
かかる従来の反射型液晶表示装置においては、第1の偏光板58に入射した光はこの偏光板58によって直線偏光され、偏光された光が液晶層57を通過することによって楕円偏光される。楕円偏光された光は第2の偏光板59を通過することによって直線偏光される。この直線偏光は反射板60にて反射されて、再び第2の偏光板59、液晶層57を通過して第1の偏光板58から出射するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら図9に示す反射型液晶表示装置においては、反射板60とカラーフィルタ層51aとの間にミクロンオーダー以上の他の層、例えば下側ガラス基板52などがあるため、視差によりカラーフィルタ層51aの隣接する画素間の混色が起こったり、コントラストが低下してしまうという問題点があった。また、カラーフィルタ層51aにBMが形成されている場合も、視差により明表示が暗くなってしまい、コントラストが低下してしまうという問題があった。
そこで、反射板60を下側ガラス基板52の対向面側に設けた反射型液晶表示装置が考えられているが、かかる反射型液晶表示装置においても反射板とカラーフィルタ層との間に視差により影響が出る他の層があるため視差に起因する混色やコントラストを十分改善できなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、視差に起因する混色がなく、高コントラストであり、しかも製品として信頼性の高い反射型液晶表示装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、凹凸面を有する反射体用基材上に、上記凹凸面の外形形状に合わせた凹凸面を有する金属反射膜が形成されてなり、該金属反射膜の上または下にあるいは上下の両方に酸化ケイ素膜が設けられたことを特徴とする反射体を上記課題の解決手段とした。
上記凹凸面を有する反射体用基材としては、ガラス基板上に感光性樹脂を塗布して感光性樹脂層を形成し、該感光性樹脂層に対して型面に凹凸部を有する型を押しつけた状態で光線を照射して上記感光性樹脂層を硬化させて硬化樹脂層を形成し、次いで上記型を上記硬化樹脂層から剥離させて表面にランダムな凹凸部を転写してなるもの、あるいはガラス基板の表面をフッ酸処理することにより形成されたものであってもよい。ガラス基板に微細な凹凸面を形成する際のフッ酸処理は、例えば、ガラス基板を50゜C程度に加熱した約5%のフッ酸水溶液に10分間程度浸漬するなどの方法により行われる。
上記酸化ケイ素膜としては、SiO膜、SiO2膜などが用いられる。この酸化ケイ素膜は、CVD(化学気相蒸着)、蒸着、スパッタ、ディップ、スピンコート等の方法により成膜することができる。
金属反射膜上に酸化ケイ素膜を形成する場合に酸化ケイ素膜の膜厚が厚過ぎると、視差により混色が生じてしまい、一方、膜厚が薄過ぎると、反射体上にカラーフィルタ層や透明電極層等を形成する際に金属反射膜が溶解したり、酸化することにより劣化して反射特性が低下してしまい、また、金属反射膜下に酸化ケイ素膜を形成する場合に酸化ケイ素膜の膜厚が厚過ぎると、金属反射膜が反射体用基材の凹凸面の外形形状に合わせた凹凸面を有することができず、一方、膜厚が薄過ぎると、反射体上にカラーフィルタ層や透明電極層等を形成する際に金属反射膜が下地膜から剥離してしまう場合があることから、酸化ケイ素膜の膜厚は、100〜1000オングストロームとすることが好ましい。
【0006】
上記反射体は、凹凸面の凹凸が大き過ぎると、カラーフィルタ層を形成する際にカラーフィルタ層形成用のレジスト膜が反射体中心から放射状にむらになってしまい、カラーフィルタ層の形成に支障を来し、一方、凹凸面の凹凸が小さ過ぎると、得られる反射型液晶表示装置の正反射が大きくなり、視野角の狭い表示となってしまうことから、凹凸面は表面粗さが1μm以下であることと、凹部の深さが0.4〜2μmであることと、凹部の幅が45μm以下であることのうち少なくとも一つの条件を満たすことが好ましい。本発明において凹部の深さとは、凸部の頂部から凹部の底部までの距離のことをいう。
本発明に係わる反射体によれば、凹凸面を有する反射体用基材と金属反射膜との間に酸化ケイ素膜が形成されたことにより、金属反射膜の密着性が向上し、下地膜から剥離するのを防止できる。また、金属反射膜上に酸化ケイ素膜が形成されたことにより、金属反射膜が酸化ケイ素膜により保護されるので、反射体上にカラーフィルタ層や透明電極層等を形成する際に金属反射膜が劣化して反射特性が低下するのを防止できる。
【0007】
本発明は上記のいずれかに記載の反射体を内蔵したことを特徴とする反射型液晶表示装置を上記課題の解決手段とした。
また、本発明は、上記内蔵した反射体上にカラーフィルタ層が直接または酸化ケイ素膜を介して形成されたことを特徴とする反射型液晶表示装置を上記課題の解決手段とした。
上記反射体上に設けられるカラーフィルタ層の配列は、レッド、グリーン、ブルーの3原色の各画素がレッド、グリーン、ブルーの順に画素毎に交互に縦または横に並べられたストライプ型と、上記3原色の各画素がレッド、グリーン、ブルーの順に画素毎に交互に三角状に並べられたデルタ型と、上記3原色の各画素がレッド、グリーン、ブルーの順に画素毎に交互に縦及び横に並べられたモザイク型のうちから選択されるいずれかのものであり、これらの中でもストライプ型が好ましい。
このようなカラーフィルタ層のレッド、グリーン、ブルーの3原色の各画素の周りには、表示の明るさの向上の点からブラックマトリックスが形成されていないことが好ましい。
上記カラーフィルタ層は、顔料を分散させたカラーフィルタ層形成用レジストを反射体の表面に塗布しパターン形成する顔料分散法や、印刷板に形成したパターンをブランケットを介して反射体の表面に転写する印刷法によって形成することができる。
【0008】
本発明に係わる反射型液晶表示装置によれば、凹凸面を有する反射体用基材上に、上記凹凸面の外形形状に合わせた凹凸面を有する金属反射膜が形成されてなり、該金属反射膜の上または下にあるいは上下の両方に酸化ケイ素膜が設けられた反射体を内蔵したことにより、カラーフィルタ層や透明電極層等を形成する際に金属反射膜が下地膜から剥離したり、劣化したりするのを防止できるので、製品として信頼性の高いものが得られる。
また、本発明に係わる反射型液晶表示装置によれば、上記内蔵した反射体上にカラーフィルタ層が直接または酸化ケイ素膜を介して形成されたことにより、反射体とカラーフィルタ層との間に、視差を生じるような他の層が介在されていないものとなり、視差に起因する混色がなく、高コントラストとすることできる。
【0009】
上記反射体の凹凸面は、ガラス基板の一方向に沿って頂上部をほぼ同じ高さに連続させた複数の長尺凸部と、これら長尺の凸部の間に設けられた凹部とが上記一方向に対して直交する方向に並設されてなり、各長尺凸部の高さと幅をランダムに形成されてなるものであることが好ましい。このような凹凸面を有する反射体によれば、不要な方向からの光の反射を抑え、特定の方向から入射した光を特定の方向を中心として効率良く反射できる。
従って、このような凹凸面を有する反射体を内蔵し、該反射体上にカラーフィルタ層を直接または酸化ケイ素膜を介して形成した反射型液晶表示装置によれば、金属反射膜の上または下にあるいは上下の両方に酸化ケイ素膜が設けられた反射体を内蔵するので、カラーフィルタ層や透明電極層等を形成する際に金属反射膜が下地膜から剥離したり、劣化したりするのを防止できるので製品として信頼性の高いものが得られ、また、反射体とカラーフィルタ層との間に視差を生じるような他の層が介在されていないので、視差に起因する混色がなく、また、内外からの不要な光の反射を抑制し、必要な方向の光の反射を効率良く行うものが得られるので高コントラストとなる。
【0010】
また、上記反射体の凹凸面は、曲面断面形状が同一R(曲率半径)でかつ同一方向に延びる多数のストライプ溝が連設され、かつこれら溝からの反射光によって干渉縞を発生させないようこれら溝幅を不規則に変えられたものであることが好ましい。このような凹凸面を有する反射体によれば、特に、ストライプ溝方向に直交する方向から入射する光の反射方向が広範囲に亘るために反射効率がよくなり、明るい表示面を与えることができる。また、この反射体は、特に隣接する上記溝の溝幅が相互に異ならせることにより、反射方向を広範囲にさせることができる。上記Rは100μmを越えるとそのストライプ溝が視認され、液晶表示素子の表示品位を大幅に低下させることから100μm以下が望ましい。一方、Rが可視光オーダ以下の数値すなわち0.4μmより小さい場合、有効な反射特性が得られないことから、Rは0.4μm以上とするのが望ましい。
従って、このような凹凸面を有する反射体を内蔵し、該反射体上にカラーフィルタ層が直接または酸化ケイ素膜を介して形成された反射型液晶表示装置によれば、カラーフィルタ層や透明電極層等を形成する際に金属反射膜が下地膜から剥離したり、劣化したりするのを防止できるので製品として信頼性の高いものが得られ、また、反射体とカラーフィルタ層との間に他の層が介在されていないので、視差に起因する混色がなく、また、ストライプ溝方向と直交する方向から見た表示面の視野角を広くし、且つ表示面を全体的に明るくできるので、高コントラストとなる。
【0011】
また、上記反射体の凹凸面は、 曲面断面形状が同一Rでかつ同一方向に延び る多数のストライプ溝が連設され、かつこれらストライプ溝が交差する方向に形成され、これら溝からの反射光によって干渉縞を発生させないよう上記交差するストライプ溝のそれぞれ同一方向に延びるストライプ溝の横幅が不規則に変えられてなるものであることが好ましい。このような凹凸面を有する反射体によれば、特に、交差するストライプ溝のそれぞれの方向に直交する方向から入射する光の反射方向が広範囲に亘るために、反射効率がよくなり、明るい表示面を与えることができる。上記交差するストライプ溝の交差方向は、直交でもよいし、また所定の角度にて交差していてもよい。いずれにしても、上述の作用をもたらすなら、その交差角度は問わない。また、この反射体は、特に同一方向に延びるストライプ溝の隣接する溝の溝幅を相互に異ならせたことにより、反射方向をさらに広範囲にさせることができる。
従って、このような凹凸面を有する反射体を内蔵し、該反射体上にカラーフィルタ層が直接または酸化ケイ素膜を介して形成された反射型液晶表示装置によれば、カラーフィルタ層や透明電極層等を形成する際に金属反射膜が下地膜から剥離したり、劣化したりするのを防止できるので製品として信頼性の高いものが得られ、また、反射体とカラーフィルタ層との間に他の層が介在されていないので、視差に起因する混色がなく、また、交差するストライプ溝のそれぞれの方向と直交する方向から見た表示面の視野角を広くし、且つ表示面を全体的に明るくできるので高コントラストとなる。
【0012】
上記反射体の凹凸面のストライプ溝または交差するストライプ溝は、湾曲していることが好ましい。このような凹凸面を有する反射体は、特に、ピッチ及び深さがランダムなストライプ溝であるために反射効率がより向上し、さらにまたストライプ溝方向が湾曲しているために視野角の広い明るい表示面を与えることができる。
従って、このような凹凸面を有する反射体を内蔵し、該反射体の凹凸面上にカラーフィルタ層が直接または酸化ケイ素膜を介して形成された反射型液晶表示装置によれば、カラーフィルタ層や透明電極層等を形成する際に金属反射膜が下地膜から剥離したり、劣化したりするのを防止できるので製品として信頼性の高いものが得られ、また、反射体とカラーフィルタ層との間に他の層が介在されていないので、視差に起因する混色がなく、また、表示面を全体的により明るくできるので高コントラストとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係わる反射体が備えられた第一の実施形態の反射型液晶表示装置の要部を示す断面図である。図1中、符号25は本発明の第一の実施形態の反射体25である。
この第一の実施形態の反射体25は、該ガラス基板2上に設けられた、表面に転写型によりランダムな凹凸面18aが形成された感光性樹脂層(微細な凹凸面を有する反射体用基材)18と、該感光性樹脂層18の凹凸面18a上に第一の酸化ケイ素膜15aを介して形成された金属反射膜14と、該金属反射膜14上に形成された第二の酸化ケイ素膜15bからなるものである。
【0014】
上記金属反射膜14は、上記反射体用基材18のランダムな凹凸面18aの外形形状どうりの形状の凹凸面25aを表面に有しており、この凹凸面25aが反射面となる。
上記金属反射膜14の凹凸面25aは、図2に示すように曲面断面形状が同一R(曲率半径)でかつ同一方向に延びる多数のストライプ溝26・・・が連設され、かつこれら溝26・・・からの反射光によって干渉縞を発生させないようこれら溝幅が不規則に変えられてなるものである点である。
金属反射膜14をなす材料としては、AlまたはAl合金もしくはAgまたはAg合金からなるものを用いることができるが、この他の材料であっても反射性の優れたものであれば、適宜用いることができるのは勿論である。金属反射膜14の厚みとしては、1000〜2000オングストローム程度である。
【0015】
第一、第二の酸化ケイ素膜15a,15bとしては、SiO膜、SiO2膜などが用いられる。第一、第二の酸化ケイ素膜15a,15bの膜厚は、それぞれ100〜1000オングストロームとすることが好ましい。
第一の酸化ケイ素膜15aの膜厚が1000オングストロームを超えると、金属反射膜14が感光性樹脂層18の凹凸面18aの外形形状に合わせた凹凸面を有することができず、一方、100オングストローム未満であると、カラーフィルタ層や透明電極層等を形成する際に金属反射膜が下地膜から剥離してしまう場合がある。
第二の酸化ケイ素膜15bの膜厚が1000オングストロームを超えると、視差により混色が生じてしまい、一方、100オングストローム未満であると、反射体25上にカラーフィルタ層や透明電極層等を形成する際に金属反射膜14が溶解したり、酸化することにより劣化して反射特性が低下してしまうからである。
【0016】
反射体25は、凹凸面14aの凹凸が大き過ぎると、後述のカラーフィルタ層16を形成する際にカラーフィルタ層形成用のレジスト膜が反射体中心から放射状にむらになってしまい、カラーフィルタ層の形成に支障を来し、一方、凹凸面14aの凹凸が小さ過ぎると、得られる反射型液晶表示装置の正反射が大きくなり、視野角の狭い表示となってしまうことから、凹凸面14aは表面粗さ(Raが1μm以下であることと、凹部(ストライプ溝)の深さが0.4〜2μmであることと、凹部の幅が45μm以下であることのうち少なくとも一つの条件を満たすことが好ましい。この凹凸面14aのより好ましい条件は、表面粗さ(Ra)が0.2〜0.8μmであることと、凹部の深さが0.5〜1.5μmであることと、凹部の幅が5〜30μm以下であることのうち少なくとも一つの条件を満たすことである。
また、上記ストライプ溝26のR(曲率半径)は100μm以下であることが好ましい。Rが100μmを越えるとそのストライプ溝が視認され、液晶表示素子の表示品位を大幅に低下させてしまう。一方、Rが可視光オーダ以下の数値すなわち0.4μmより小さい場合、有効な反射特性が得られないことから、Rは0.4μm以上とするのが望ましい。
【0017】
第一の実施形態の反射体25は、例えば、以下に示す製造方法により製造することができる。
まず、図2(a)に示すように、例えば銅合金や鉄合金などからなる表面が平坦な平板状の母型30の表面を、切先が例えば半径Rが30ないし100μmであるバイト等の研削治具31によって直線状に切削しつつ、溝方向と直交する方向に送りピッチを変えながら研削して、図2(b)に示す隣接するストライプ溝30aの溝幅が相互に異なる型面を持つ母型30を形成する。
研削治具31の研削時での送りピッチPは、例えば13μmのP1、16μmのP2、17μmのP3及び18μmのP4の4種類とし、これら4種類の送りピッチPを不規則に変えながら送る。例えば送りピッチが順に18μm、13μm、13μm、16μm、17μm、13μm、13μm、17μm、13μmのユニットごとに、同一深さにて刃先がR30μmであるバイトを用いた切削を行う。
なお、研削用の研削治具31の切先の形状は、円弧状の面ではなくその他種々の曲面形状でもよいが、円弧状の面が最も治具自体の加工がし易いことから望ましい。送りピッチも上述の4種類の寸法に限定されるものではなく、数種類の寸法を不規則な順序に組み合わせればよい。
【0018】
また、送りピッチを同一にして削り深さをストライプ溝ごとに変えてある数のストライプ溝からなるユニットを繰り返し切削することにより、図2(b)に示す隣接するストライプ溝30aの溝幅が相互に異なる型面を持つ母型30を形成してもよい。
さらにまた、送りピッチを変えながらかつ削り深さをストライプ溝ごとに変えてある数のストライプ溝からからなるユニットを繰り返し切削することにより、図2(b)に示す隣接するストライプ30aの溝幅が相互に異なる型面を持つ母型30を形成してもよい。
【0019】
次に、図2(c)に示すように母型30を箱形容器32に収納配置し、容器32に例えばシリコーンなどの樹脂材料33を流し込んで、常温にて放置硬化させ、この硬化した樹脂製品を容器32から取り出して不要な部分を切除して、図2(d)に示すような母型30の型面をなす多数のストライプ溝30aと逆の凹凸形状とした多数の逆ストライプ溝34aをもつ型面を有する転写型34を得る。さらに図2(e)に示すように、転写型34の型面を反射体用の樹脂材料からなる樹脂層18の表面に押し当てて、樹脂層18を硬化させることにより、図2(f)に示すように、表面に転写型34の型面を転写してなるストライプ溝35a・・・を形成すると、ストライプ溝35a・・・からなる凹凸面18aを表面に有する樹脂層18が得られる。
最後に、上記樹脂層18のストライプ溝35a・・・からなる凹凸面18a上に第一の酸化ケイ素膜15aをCVD(化学気相蒸着)、蒸着、スパッタ、ディップ、スピンコート等の方法により成膜した後、該第一の酸化ケイ素膜15a上に金属反射膜14をスパッタ、蒸着、CVD(化学気相蒸着)、イオンプレーティング、無電界メッキ等の方法により成膜し、さらに該金属反射膜14上に第二の酸化ケイ素膜15bをCVD(化学気相蒸着)、蒸着、スパッタ、ディップ、スピンコート等の方法により成膜すると、曲面断面形状が同一R(曲率半径)でかつ同一方向に延びる多数のストライプ溝26・・・が連設され、かつこれら溝26・・・からの反射光によって干渉縞を発生させないようこれら溝幅が不規則に変えられてなる凹凸面25aを有する反射体25が得られる。
【0020】
また、反射体25は、以下に述べるような他の製法によっても製造することができる。まず、図2(d)に示したような転写型34を母型として用意し、この母型34を箱形容器に型面を上にして配置し、そこにエポキシ樹脂を流し込み硬化させ、この硬化した樹脂製品を上記箱形容器から取り出して不要な部分を切除して中間型を得る。そしてこの中間型の表面に電鋳法によってNi等の金属を電着させ、電着金属をこの中間型から剥離して第二の転写型を得る。この第二の転写型の裏面に適当な補強部材を補強して、この第二の転写型の型面を樹脂基材の表面に押し当て樹脂基材を硬化させることにより、表面に図2(b)に示した母型30のストライプ溝30aを転写した同一形状の多数のストライプ溝からなる凹凸面を備えた樹脂基材を得る。ついでこの樹脂基材に備えられた凹凸面上に第一の酸化ケイ素膜15a、金属反射膜14、第二の酸化ケイ素膜15bの順に上述の方法と同様にして形成することにより、反射体25を得ることができる。
【0021】
第一の実施形態の反射体25にあっては、凹凸面18aを有する感光性樹脂層18と金属反射膜14との間に第一の酸化ケイ素膜15aが形成されたことにより、金属反射膜14の密着性が向上し、下地膜から剥離するのを防止できる。また、この第一の実施形態の反射体25にあっては、さらに金属反射膜14上に第二の酸化ケイ素膜15bが形成されたことにより、金属反射膜14が第二の酸化ケイ素膜15bにより保護されるので、反射体25上に後述するカラーフィルタ層16や透明電極層等を形成する際に金属反射膜が劣化して反射特性が低下するのを防止できる。さらに、この第一の実施形態の反射体25は、ストライプ溝26・・・方向に直交する方向から入射する光の反射方向が広範囲に亘るために反射効率がよくなり、明るい表示面を与えることができる。また、この反射体25は、特に隣接する上記溝26・・・の溝幅が相互に異ならせることにより、反射方向を広範囲にさせることができる。
【0022】
このような反射体25上にはカラーフィルタ層16が形成されている。このカラーフィルタ層16は、レッド(以下、 Rと略記する)、グリーン(以下、Gと略記する)、ブルー(以下、Bと略記する)の着色パターンからなるものである。このようなカラーフィルタ層16の形成方法は、顔料を分散させたカラーフィルタ層形成用レジストを反射体25上に塗布しパターン形成する顔料分散法や、印刷板に形成したパターンをブランケットを介して反射体25の表面に転写する印刷法などの方法により形成することができる。
カラーフィルタ層16の着色パターン配列は、図4に示すようなR、G、Bの3原色の各画素がR、G、Bの順に画素毎に交互に縦または横に並べられたストライプ型と、上記3原色の各画素がR、G、Bの順に画素毎に交互に三角状に並べられたデルタ型と、上記3原色の各画素がR、G、Bの順に画素毎に交互に縦及び横に並べられたモザイク型のうちから選択されるいずれかのものであり、これらの中でもストライプ型が好ましい。
また、このカラーフィルタ層16には、コントラストを向上させる点から上記3原色の各画素の周りに線状のブラックマトリックス(以下、BMと略記する。)がパターンニングされている。このようなBMは、上述のR、G、Bの3原色のパターンの形成時あるいはこれら3原色のパターンの形成前に形成されるのが好ましい。なお、表示の明るさを向上させる点では、上記3原色の各画素の周りにBMが形成されていないことが好ましい。
カラーフィルタ層16の厚みとしては、反射体25の凹凸面14aの凹部の深さ以上が好ましく、0.4〜2.5μm、より好ましくは0.5〜1.5μmである。
【0023】
第一の実施形態の反射型液晶表示装置にあっては、金属反射膜14の上下に酸化ケイ素膜15a,15bが設けられた第一の実施形態の反射体25を内蔵したことにより、カラーフィルタ層16や透明電極層等を形成する際に金属反射膜が下地膜から剥離したり、劣化したりするのを防止できるので、製品として信頼性が高いという利点がある。また、第一の実施形態の反射型液晶表示装置にあっては、上記内蔵した反射体25上にカラーフィルタ層16が形成されたことにより、反射体25とカラーフィルタ層16との間に、視差を生じるような他の層が介在されていないものとなり、視差に起因する混色がなく、また、凹凸面25aのストライプ溝26・・・方向と直交する方向から見た表示面の視野角を広くし、且つ表示面を全体的に明るくできるので、高コントラストとすることができるという利点がある。
【0024】
なお、上述の第一の実施形態の反射型液晶表示装置においては、反射体25の凹凸面25aの各ストライプ溝26が直線状ものである形態を示したが、反射体25の凹凸面25aの各ストライプ溝26が湾曲したタイプのものであってもよい。このような湾曲したストライプ溝26・・・が連設された凹凸面25aを有する反射体25は、特に、ピッチ及び深さがランダムなストライプ溝であるために反射効率がより向上し、ストライプの溝方向が湾曲しているために視野角の広い明るい表示面を与えることができる。
従って、湾曲したストライプ溝26・・・が連設された凹凸面25aを有する反射体25を内蔵し、該反射体25上にカラーフィルタ層16が形成された反射型液晶表示装置にあっては、特に、ストライプの溝方向が湾曲しているために視角が広く、表示面を全体的により明るくできるので高コントラストとすることができる。
【0025】
次に、本発明に係わる反射体が備えられた第二の実施形態の反射型液晶表示装置について説明する。
この第二の実施形態の反射型液晶表示装置が上述の第一の実施形態の反射型液晶装置と異なるところは、反射体25の凹凸面25aが、図5に示すように曲面断面形状が同一Rでかつ同一方向に延びる多数のストライプ溝26・・・(図5における縦方向溝)、27・・・(図5における横方向溝)が連設され、かつこれらストライプ溝26・・・及び27・・・が相互に交差する方向に形成され、さらにこれら交差する溝それぞれからの反射光によって干渉縞を発生させないよう同一方向に延びかつ隣接するストライプ溝の溝幅が相互に異なるように形成されており、隣り合う略四角錐形状の凸部の高さが異なるような形状とされてなるものである点である。図5に示した反射体25は、本発明の反射体の第二の実施形態のものである。
【0026】
この第二の実施形態の反射体25の製造方法は、母型の表面をバイト等の研削治具によって直線状に切削しつつ、溝方向と直交する方向に送りピッチを変えながら研削するとともに、この切削方向と交差する方向にも同様に切削して、図3(b)に示すように直交するストライプ溝30a(縦方向溝)、30b(横方向溝)のそれぞれ同一方向に延びる隣接するストライプ溝の横幅が相互に異なる型面を持つ母型30を形成する以外は、上述の第一の実施形態の反射型液晶表示装置に備えられた反射体25とほぼ同様にして製造することができる。
【0027】
第二の実施形態の反射体25にあっては、金属反射膜14の上下に第一の酸化ケイ素膜15a,15bが設けられたことにより、第一の実施形態の反射体25と同様の作用効果がある。さらに、この第二の実施形態の反射体25は、交差するストライプ溝26,27のそれぞれの方向に直交する方向から入射する光の反射方向が広範囲に亘るために、反射効率がよくなり、明るい表示面を与えることができる。上記交差するストライプ溝26,27の交差方向は、直交でもよいし、また所定の角度にて交差していてもよい。いずれにしても、上述の作用をもたらすなら、その交差角度は問わない。また、この反射体25は、特に同一方向に延びるストライプ溝26・・・またはストライプ溝27・・・の隣接する溝の溝幅を相互に異ならせたことにより、反射方向をさらに広範囲にさせることができる。
【0028】
第二の実施形態の反射型液晶表示装置にあっては、金属反射膜14の上下に酸化ケイ素膜15a,15bが設けられた第二の実施形態の反射体25を内蔵し、該反射体25上にカラーフィルタ層16が形成されたことにより、カラーフィルタ層16や透明電極層等を形成する際に金属反射膜が下地膜から剥離したり、劣化したりするのを防止できるので、製品として信頼性が高いという利点があり、また、第二の実施形態の反射体25とカラーフィルタ層16との間に、視差を生じるような他の層が介在されていないものとなり、視差に起因する混色がなく、、さらに、交差するストライプ溝26・・・,27・・・のそれぞれの方向と直交する方向から見た表示面の視野角を広くし、且つ表示面を全体的に明るくできるので高コントラストとすることができるという利点がある。
【0029】
次に、本発明に係る反射体を用いたSTN方式の反射型液晶表示装置の第三の実施形態を図6を用いて詳しく説明する。
この第三の実施形態の反射型液晶表示装置は、例えば、厚さ0.7mmの一対の表示側ガラス基板1と背面側ガラス基板2との間に液晶層3が設けられ、表示側ガラス基板1の上面側にポリカーボネート樹脂やポリアリレート樹脂などからなる一枚の位相差板4が設けられ、さらに位相差板4の上面側に偏光板5が配設されている。
表示側ガラス基板1の対向面側にはITO(インジウムスズ酸化物)などからなる透明電極層8が形成され、透明電極層8上にポリイミド樹脂などからなる配向膜10が設けられている。
【0030】
背面側ガラス基板2の対向面側には、表面に反射面である凹凸面25aを備えた第三の実施形態の反射体25が設けられ、該反射体25の凹凸面25a上にカラーフィルタ層16が形成されている。このカラーフィルタ層16上には、カラーフィルタ層16を保護するための保護層(オーバーコート)17が設けられている。さらにこの保護層17上には、ITO(インジウムスズ酸化物)などからなる透明電極層9が形成され、該透明電極層9上にポリイミド樹脂などからなる配向膜11が設けられている。これら配向膜10,11等の関係により液晶層3中の液晶は、240度捻れた配置となっている。上記液晶層3は、封止体(図示略)によりガラス基板1、2間に封止されている。
上記保護層17をなす材料としては、カラーフィルタ層16と密着性の高いPVA、アクリル系樹脂などが用いられる。
上記第三の実施形態の反射体25が、図1に示した第一の実施形態の反射体25と異なるところは、凹凸面18aを有する感光性樹脂層18と金属反射膜14との間に第一の酸化ケイ素膜15aが設けられていない点である。
【0031】
この第三の実施形態の反射型液晶表示装置にあっては、金属反射膜14上に酸化ケイ素膜15bが設けられた第三の実施形態の反射体25を内蔵したことにより、カラーフィルタ層16や透明電極層9等を形成する際に金属反射膜が劣化したりするのを防止できるので、製品として信頼性の高いという利点がある。さらに、第三の実施形態の反射型液晶表示装置にあっては、上記内蔵した反射体25上にカラーフィルタ層16が形成されたことにより、反射体25とカラーフィルタ層16との間に、視差を生じるような他の層が介在されていないものとなり、視差に起因する混色がなく、また、凹凸面25aのストライプ溝26・・・方向と直交する方向から見た表示面の視野角を広くし、且つ表示面を全体的に明るくできるので高コントラストとすることができるという利点がある。
【0032】
なお、上述の実施形態では本発明に係る反射型液晶表示装置をSTN方式のもので説明したが、液晶層の液晶分子の捩れ角を90度に設定したTN(Twisted Nematic)方式の反射型液晶表示装置にも本発明を適用し得ることは勿論である。
また、上述の実施形態では、表示側ガラス基板の上面側に一枚の位相差板4を設けた形態を説明したが、本発明に係わる反射型液晶表示装置においては、二枚の位相差板を設けたタイプのものであってもよい。
また、上述の実施形態では、金属反射膜14の上下の両方に酸化ケイ素膜を設けた反射体あるいは金属反射膜の上側のみ酸化ケイ素膜が設けられた反射体が備えられた反射型液晶表示装置について説明したが、金属反射膜の下側のみに酸化ケイ素膜が設けられた反射体を適用し得ることは勿論であり、その場合にはカラーフィルタ層が備えられていないタイプのものであってもよい。
また、カラーフィルタ層16と透明電極層9との間に保護層17を設けた形態を示したが、本発明に係る反射型液晶表示装置においては、カラーフィルタ層上に直接透明電極層を設けたタイプのものであってもよい。また、R、G、Bの3原色の周りに線状のBMを形成したカラーフィルタ層が備えられた形態を示したが、本発明に係る反射型液晶表示装置においてはBMが形成されていないカラーフィルタ層が備えられたタイプのものであってもよい。
【0033】
【実施例】
以下、本発明を、実施例および比較例により、具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
スピンコートでガラス基板上にアクリル系感光性樹脂(商品名;CFPRCL−017S、東京応化社製)を厚さ5μmになるように塗布し、80゜Cでプリベークして感光性樹脂層を得た。
ついで、図3に示した転写型34と同様にして作製したシリコン型を用意し、上記感光性樹脂層に50kg/cm2の圧力で押し付けて上部にシリコン型の凹凸部を転写した。そして、このシリコン型を感光性樹脂層に押し付けたままで基板裏面側から紫外線を照射した。
紫外線照射後、感光性樹脂層上面の凹凸面上に厚さ500オングストロームのSiO2膜、1500オングストロームのAl膜、500オングストロームのSiO2膜を順に連続蒸着して反射面である凹凸面の凹部(ストライプ溝)の深さが0.9μmである反射体を得た。
ついで、スピンコータでこの反射体の凹凸面上に赤色カラー用感光性樹脂(商品名;CFPR R−ST、東京応化社製)を塗布した。ついで、80℃でプリベークして感光性樹脂層を形成した後、この層上にフォトマスクを配置し露光し、その後現像して、200゜Cでポストベークを行うことにより、R(レッド)のパターンを形成した。ついで、G(グリーン)のパターンとB(ブルー)のパターンについても、それぞれ緑色カラー用感光性樹脂(商品名;CFPR G−ST、東京応化社製)、青色カラー用感光性樹脂(商品名;CFPR B−ST、東京応化社製)を用いる以外は、上述のRのパターンを形成する方法とほぼ同様にしてGのパターンとBのパターンを形成することにより、反射体の凹凸面上にカラーフィルタ層を直接形成した。
ついで、スピンコータによってカラーフィルタ層上に保護膜形成用のアクリル系のオーバーコート剤(商品名;SS6699 L、日本合成ゴム社製)を塗布した。この後、この反射体を80℃でプリベークした後、200゜Cでポストベークを行って保護膜を形成した。
【0034】
(実施例2)
上記実施例1と同様にして作製した反射体をスピンコータで反射体の凹凸面上に黒色カラー用感光性樹脂(商品名;CFPR BK708S、東京応化社製)を塗布した。ついで、これを80゜Cでプリベークして感光性樹脂層を形成し、この層上にフォトマスクを配置し露光し、その後現像して、200゜Cでポストベークを行うことにより、BM(ブラックマトリックス)を形成した。
ついで、BMを形成した反射体の凹凸面上に上述の実施例1で用いたものと同様の赤色カラー用感光性樹脂を塗布した。ついで、80゜Cでプリベークして感光性樹脂層を形成した後、この層上フォトマスクを配置し露光し、その後現像して、200゜Cでポストベークを行うことにより、Rのパターンを形成した。ついで、GのパターンとBのパターンについてもそれぞれ上述の実施例1で用いたものと同様の緑色カラー用感光性樹脂、青色カラー用感光性樹脂を用いる以外は、上述のRのパターンを形成する方法とほぼ同様にしてGのパターンとBのパターンを形成することにより、反射体の凹凸面上にカラーフィルタ層を直接形成した。 ついで、スピンコータによってカラーフィルタ層上に上述の実施例1で用いたものと同様の保護膜形成用のアクリル系のオーバーコート剤を塗布した。この後、この反射体を80℃でプリベークした後、200゜Cでポストベークを行って保護膜を形成した。
【0035】
(比較例1)
Al膜の凹凸面の凹部の最大深さが3.5μmである反射体を用いる以外の条件は実施例1と同様にして反射体上にカラーフィルタ層を形成し、さらにこのカラーフィルタ層上に保護膜を形成した。
この比較例1においては反射体上にカラーレジストを塗布した際に、レジスト膜が反射体の中心から放射状にむらになってしまい、良好なカラーフィルタ層を形成するのに支障が生じてしまった。
(比較例2)
Al膜の凹凸面の凹部の最大深さが0.2μmである反射体を用いる以外の条件は実施例1と同様にして反射体上にカラーフィルタ層を形成し、さらにこのカラーフィルタ層上に保護膜を形成した。
(比較例3)
ガラス基板の上面に上述の実施例1と同様にしてカラーフィルタ層を形成し、上記ガラス基板の下面に上述の実施例1と同様にして作製した反射体を光の屈折率に悪影響を与えることのないグリセリンからなる粘着体を介して配置した。
(比較例4)
ガラス基板の上面に上述の実施例2と同様にしてカラーフィルタ層を形成し、上記ガラス基板の下面に上述の実施例1と同様にして作製した反射体を光の屈折率に悪影響を与えることのないグリセリンからなる粘着体を介して配置した。
【0036】
(参考例1)
Al膜上にSiO2膜を形成しない以外は上記実施例1と同様にして反射体を得た。ついで、この反射体上に上記実施例1と同様にしてカラーフィルタ層、保護膜を順に形成した。
この参考例1においては、カラーレジストを現像する際に、Al膜のエッジ周辺1mm程度が酸化され、しかも全面にピンホールが発生し、反射特性が不良であった。
(参考例2)
シリコン型の凹凸部が転写された感光性樹脂層とAl膜との間にSiO2膜を形成しない以外は上記実施例1と同様にして反射体を得た。ついで、この反射体上に上記実施例1と同様にしてカラーフィルタ層、保護膜を順に形成した。
この参考例2においては、オーバーコート剤のポストベークを行う際に、Al膜が下地膜のレジスト膜から剥離してしまった。
【0037】
次に、実施例1〜2、比較例2〜4で得られた反射体とカラーフィルタ層(CF)及び保護膜(OC)を用いて各種の液晶表示パネル(サンプルNo.1〜5)を作製した。ここでの液晶表示パネルを構成する上下の配向膜としては、PSI−2501(商品名;チッソ株式会社製)を用い、ツイスト角が240゜になるように配向処理を行った。また、上下の透明電極層としては、ITOからなるものを用いた。STN液晶としてはAP−4132LA(商品名;チッソ株式会社製)を用いた。位相差板としては、ポリカーボネートからなるものを用いた。偏光板としては、NPF−EG1225DU(商品名;日東電工株式会社製)を用いた。
サンプルNo.1〜5の各種の液晶表示パネルについて入射光に対する反射特性、混色状態、コントラストについて調べた。その結果を下記表1に示す。ここでの反射特性は、反射体の反射面(凹凸面)上に配置した点光源からの入射光を反射体表面に対する垂線に対して凹部の長さ方向と直交する方向から入射角度30度と一定にしたとき、反射光の反射角度を0〜60度に変化させた場合の反射率を調べることにより評価した。
なお、表1中の反射率は、液晶パネル評価装置(大塚電子社製LCD5000機種)を用い、白色板(MgO標準白色面を持つ板)に入射角度30度で照射した際の反射角度20度における反射光の出力を基準として、サンプルNo.1〜5の反射光の出力をそれぞれ上記基準出力で除算して百分率(%)で表した値である。
また、混色状態は、反射体のないカラーフィルタの色調をx,y色度図で表したものを基準として、サンプルNo.1〜5の反射光の色を上記基準色調との差で表し、基準色調との差がx,y共に0.4以内のものを○、0.4を超えるものを×とした。
【0038】
【表1】
Figure 0003678881
【0039】
表1及び反射特性の測定結果から反射体の凹凸面の凹部が0.2μmであり、この凹凸面上にカラーフィルタ層を形成した比較例2のものを用いたサンプルNo.3の液晶表示パネルは、入射角度と同じ角度(30゜)の反射光(正反射)が大きく、視野角が±4゜と狭い表示であることが分かった。
また、反射体とカラーフィルタ層との間にガラス基板が介在されている比較例3,4のものを用いたサンプルNo.4,5の液晶表示パネルは、視差に起因する混色が生じており、コントラストも2程度のものしか得られていない。これに対してサンプルNo.1の液晶表示パネルは、反射角度20゜における反射率が25%と十分であり、また、反射角度30゜を中心にして反射角度±15゜までの範囲、特に、±10゜の範囲に亘って十分に高い反射率が得られており、さらに視差に起因する混色も改善されており、コントラストも5と高いものが得られていることが分かった。また、サンプルNo.2の液晶表示パネルは、サンプルNo.1のものとほぼ同様に十分に高い反射率が得られており、視差に起因する混色が改善されており、コントラストも高いものが得られていることが分かった。
【0040】
次に、上記実施例1、参考例1で作製したものを用いて反射体内付け型の液晶表示パネル(サンプルNo.1、6)を作製する際してITOエッチャントとレジスト剥離液にそれぞれ浸漬する時間を1〜10分の範囲で変更したときの金属反射膜のITOエッチャント耐性とレジスト剥離液耐性について調べた。その結果を下記表2に示す。
【0041】
【表2】
Figure 0003678881
【0042】
上記表2に示した結果から明らかなように金属反射膜上にSiO2膜を形成していない参考例1の反射体を用いたサンプルNo.6の液晶表示パネルは、ITOエッチャントとレジスト剥離液にそれぞれ1分浸漬したときにAl膜が溶解していることが認められる。これに対して金属反射膜の上下にSiO2膜を形成した実施例1の反射体を用いたサンプルNo.1の液晶表示パネルは、ITOエッチャントに10分浸漬してもAl膜に変化がなく、また、レジスト剥離液に1分浸漬しただけではAl膜に変化がなく、4分浸漬しても酸化するだけで、溶解はしておらず、金属反射膜のITOエッチャント耐性とレジスト剥離液耐性が優れていることがわかる。
【0043】
次に、上記実施例1、参考例2で得られた反射体の金属反射膜の密着性について評価した。ここでの密着性は、カッターナイフを用いて反射体のAl膜に下地膜まで達する平行な切れ目を1ミリ間隔で縦横に切れ目を入れて、碁盤目を300個つくり、この上にセロハンテープを圧着させ、直ちに剥ぎとった後の碁盤目エッジを光学顕微鏡(透過モード)を用いて観察する碁盤目剥離試験により評価した。その結果を図7、図8に示す。図7は、実施例1の反射体からセロハンテープを剥離した後の金属反射膜の金属組織を示す写真の模式図である。図8は、参考例2の反射体からセロハンテープを剥離した後の金属反射膜の金属組織を示す写真の模式図である。
図7〜図8に示した結果から明らかなように参考例2の反射体は切れ目周辺の金属反射膜が大きく剥離していた。これに対して実施例1の反射体は、参考例2のものに比べて切れ目周辺の金属反射膜の剥離が少なく、金属反射膜の密着性が優れていることがわかる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の反射体は、凹凸面を有する反射体用基材と上記凹凸面の外形形状に合わせた凹凸面を有する金属反射膜との間に酸化ケイ素膜が形成されたことにより、金属反射膜の密着性が向上し、下地膜から剥離するのを防止できる。また、金属反射膜上に酸化ケイ素膜を形成したものにあっては、金属反射膜が酸化ケイ素膜により保護されるので、反射体上にカラーフィルタ層や透明電極層等を形成する際に金属反射膜が劣化して反射特性が低下するのを防止できる。また、金属反射膜の上下の両方に酸化ケイ素膜が形成されたものにあっては、金属反射膜の密着性を向上できるとともに劣化を防止できる。
本発明に係わる反射型液晶表示装置によれば、上記の反射体を内蔵したことにより、カラーフィルタ層や透明電極層等を形成する際に金属反射膜が下地膜から剥離したり、劣化したりするのを防止できるので、製品として信頼性の高いものが得られる。
また、本発明に係わる反射型液晶表示装置によれば、上記内蔵した反射体上にカラーフィルタ層が直接または酸化ケイ素膜を介して形成されたことにより、反射体とカラーフィルタ層との間に、視差を生じるような他の層が介在されていないものとなり、視差に起因する混色がなく、高コントラストとすることできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる反射体が備えられた第一の実施形態の反射型液晶表示装置の要部を示す断面図である。
【図2】 本発明に係わる反射体の第一の実施形態を示す斜視図である。
【図3】 本発明に係わる反射体の製造例を工程順に示す断面図である。
【図4】 本発明に係わる反射型液晶表示装置に備えられたカラーフィルタ層のストライプ型の着色パターン配列の例を示す正面図である。
【図5】 本発明に係わる反射体の第二の実施形態を示す斜視図である。
【図6】 本発明に係わる反射体を用いた反射型液晶表示装置の第三の実施形態を示す断面図である。
【図7】 実施例1の反射体からセロハンテープを剥離した後の金属反射膜の金属組織を示す写真の模式図である。
【図8】 参考例2の反射体からセロハンテープを剥離した後の金属反射膜の金属組織を示す写真の模式図である。
【図9】 従来の反射型液晶表示装置を示す断面図である。
【図10】 従来の反射型液晶表示装置に備えられたカラーフィルタ層を示す断面図である。
【図11】 従来の反射型液晶表示装置に備えられた反射体を示す斜視図である。
【符号の説明】
2・・・背面側ガラス基板(反射体用基材)、25a・・・凹凸面、25・・・反射体、15a・・・第一の酸化ケイ素膜、15b・・・第二の酸化ケイ素膜、16・・・カラーフィルタ層、18・・・感光性樹脂層(反射体用基材)。

Claims (9)

  1. 凹凸面を有する反射体用基材上に、前記凹凸面の外形形状に合わせた凹凸面を有する金属反射膜が形成されてなり、該金属反射膜の上または下にあるいは上下の両方に酸化ケイ素膜が設けられ、前記凹凸面は、曲面断面形状が同一曲率半径でかつ同一方向に延びる多数のストライプ溝が連設され、かつこれら溝幅が不規則に変えられたものであることを特徴とする反射体。
  2. 凹凸面を有する反射体用基材上に、前記凹凸面の外形形状に合わせた凹凸面を有する金属反射膜が形成されてなり、該金属反射膜の上または下にあるいは上下の両方に酸化ケイ素膜が設けられ、前記凹凸面は、曲面断面形状が同一曲率半径でかつ同一方向に延びる多数のストライプ溝が連設され、かつこれらストライプ溝が交差する方向に形成され、前記交差するストライプ溝のそれぞれ同一方向に延びるストライプ溝の溝幅が不規則に変えられてなるものであることを特徴とする反射体。
  3. 前記ストライプ溝または交差するストライプ溝は、湾曲していることを特徴とする請求項1又は2に記載の反射体。
  4. 凹凸面を有する反射体用基材上に、前記凹凸面の外形形状に合わせた凹凸面を有する金属反射膜が形成されてなる反射体であって、
    反射体の凹凸面は、凹部の深さが0.4μm〜2μmであり、凹部の幅が45μm以下であり、凹部の曲率半径が0.4μm以上100μm以下であることを特徴とする反射体。
  5. 前記反射体基材の凹凸面は、凹凸形状が予め形成された母型の型面に樹脂を流し込み硬化させ、この硬化した樹脂製品から中間型が形成され、該中間型から電鋳により第二の転写型が形成され、該第二の転写型から樹脂による転写により凹凸が形成されたものであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の反射体。
  6. 前記凹凸面を有する反射体用基材は、ガラス基板上に感光性樹脂を塗布して感光性樹脂層を形成し、該感光性樹脂層に対して型面に凹凸部を有する型を押しつけた状態で光線を照射して前記感光性樹脂層を硬化させて硬化樹脂層を形成し、次いで前記型を前記硬化樹脂層から剥離させて表面に前記凹凸部を転写してなるものであることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の反射体。
  7. 前記凹凸面を有する反射体用基材は、ガラス基板の表面をフッ酸処理することにより形成されたものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の反射体。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の反射体を内蔵したことを特徴とする反射型液晶表示装置。
  9. 前記内蔵した反射体上にカラーフィルタ層が直接または酸化ケイ素膜を介して形成されたことを特徴とする請求項8に記載の反射型液晶表示装置。
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