JP2005055829A - 半透過反射膜の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 反射効率に優れた半透過反射膜を効率的にローコストで製造することが可能な半透過反射膜の製造方法を提供する。
【解決手段】 図7bに示すように、インクジェットプリンタ47を用いて、半透過反射膜の開口を象ったマスク層45を有機膜11の表面にプリント形成する。こうしたマスク層45の形成工程は、例えば、マスキング材46を充填したインクタンクをインクジェットプリンタ47に装填し、所定のパターン(開口の形成パターン)でマスキング材46を有機膜11の表面に噴射して、有機膜11上にマスク層45を形成する。
【選択図】 図7

Description

本発明は、表面に微細な凹部が形成された半透過反射膜の製造方法に関するものである。
携帯電話や携帯用ゲーム機などの携帯電子機器では、そのバッテリ駆動時間が使い勝手に大きく影響するために、消費電力を抑えることができる反射型液晶表示装置を表示部として備えている。反射型液晶表示装置には、例えば、その前面から入射する外光を全反射させる反射体や、その前面から入射する外光を反射するとともに後方からのバックライト光を透過させる反射体などが備えられている。このような反射体は、反射光率を最大限まで高めるために、多数の微細な凹部又は凸部を形成したものが知られている(例えば、特許文献1)。
特開2003−14912号公報
これら反射体のうち、特に外光を反射するとともに後方からのバックライト光を透過させる反射体は、半透過反射体などと称される。半透過反射体は、例えば、表面に微細な凹部(ディンプル)が多数形成された金属薄膜の一部に、液晶表示パネルのそれぞれの画素に対応した透過開口を設けて、半透過反射膜としたものが用いられる。
こうした半透過反射膜は、透過開口によってバックライトなど照明装置からの光を液晶表示パネルに向けて透過させるとともに、透過開口以外の反射領域で外光を液晶表示パネルに向けて反射させる。これによって、外光および照明装置のいずれの光源でも、液晶表示パネルを明るく照明できるものである。
上述したような半透過反射膜の製造にあたっては、従来、表面に予め微細な凹部を形成した樹脂板等の基板表面に金属等の反射膜を成膜する。そして、反射膜に透過開口を形成する領域以外をマスキングした後、酸などを用いてウエットエッチングを行い、反射膜に透過開口を形成して半透過反射膜を得る方法が知られている。
しかしながら、上述したような従来の半透過反射膜の製造方法では、反射膜に透過開口を形成するためにウエットエッチング工程が必須なため、例えば反射膜をアルミニウムで形成した場合などでは、エッチング時のパターンエッジからエッチャントが浸透し、これが工程内を通る間に領域が広がって目視判別可能なレベルまで反射領域が白化、黒化しやすい。反射領域が白化や黒化すると反射率が大幅に低下してしまう。また、ウエットエッチングを行った後は半透過反射膜の端部が基板表面から捲れ上がるといった不具合も生じ易かった。もとより、こうした透過開口の形成のためのウエットエッチング工程自体が半透過反射膜の製造における製造時間および製造コストの増大をもたらしていた。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、反射効率に優れた半透過反射膜を効率的にローコストで製造することが可能な半透過反射膜の製造方法を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明によれば、インクジェットプリンタを用いて、一面に微細な凹部が多数形成された基板の表面に所定のパターンでマスキング材をプリントしてマスク層を形成する工程と、前記基板の表面に光反射性材料を成膜して反射部を形成する工程と、前記マスク層を除去して透過部を形成し、前記反射部と前記透過部とからなる半透過反射膜を得る工程とを備えたことを特徴とする半透過反射膜の製造方法が提供される。
このような半透過反射膜の製造方法によれば、反射部に透過部を形成する際にウエットエッチング工程が全く不用になるため、反射部が白化、黒化によって反射率が大幅に低下してしまうことがない。こうした製造方法によって形成された半透過反射膜は反射特性に優れ、液晶表示装置に適用すれば、視認性を大いに高めることが可能になる。透過部の形成にあたっては、インクジェットプリンタを用いてマスキング材をプリントするだけなので、透過部の形成が極めて容易であり、また、透過部の形状を自在に形成することが可能になる。
前記マスキング材には、プロセス上容易に除去可能な材料であれば用いることができ、フォトレジスト、沸点200℃以上の有機化合物等が採用可能であるが、特にパーフルオロアルキルエーテル系の化合物を用いるのが好ましい。こうしたパーフルオロアルキルエーテル系の化合物によって形成されたマスク層は優れたマスク機能を発揮するとともに、基板からマスク層を除去する際にも優れた剥離性を有するので好適である。
また、前記凹部は、その断面形状において左右非対称な形状に形成されていても良い。前記透過部は、略円形の開口であれば好ましい。透過部を略円形の開口にすれば、液晶表示装置に適用した際にモアレや虹模様の発生を防止して、液晶表示装置の鮮明な表示を可能にする。
本発明によれば、反射部に透過部を形成する際にウエットエッチング工程が全く不用になるため、反射部が白化、黒化によって反射率が大幅に低下してしまうことがない。こうした製造方法によって形成された半透過反射膜は反射特性に優れ、液晶表示装置に適用すれば、視認性を大いに高めることが可能になる。透過部の形成にあたっては、インクジェットプリンタを用いてマスキング材をプリントするだけなので、透過部の形成が極めて容易であり、また、透過部の形状をデータの変更だけで任意に変更できるので、高価なマスクが不要になり、自在に形成することが可能になる。
前記マスキング材には、パーフルオロアルキルエーテル系の化合物を用いるのが好ましい。こうしたパーフルオロアルキルエーテル系の化合物によって形成されたマスク層は優れたマスク機能を発揮するとともに、基板からマスク層を除去する際にも優れた剥離性を有するので好適である。
また、前記凹部は、その断面形状において左右非対称な形状に形成されていても良い。前記透過部は、略円形の開口であれば好ましい。透過部を略円形の開口にすれば、液晶表示装置に適用した際にモアレや虹模様の発生を防止して、液晶表示装置の鮮明な表示を可能にする。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の半透過反射膜を備えたフルカラー表示タイプの液晶表示装置の概略を示す拡大断面図である。液晶表示装置1は、液晶層30を挟持して対向する透明なガラスなどからなる第1の基板10と、第2の基板20とをこれら2枚の基板10、20の周縁部に環状に設けられたシール材40で接着一体化した液晶表示パネル9と、照明装置であるバックライト5とから構成されている。
第1の基板10の液晶層30側には順に、反射膜12に凹部(ディンプル)31を形成するための有機膜(基板)11と、液晶表示装置1に入射した光を反射させ、またバックライト5からの光を透過させる半透過反射膜12と、カラー表示を行うためのカラーフィルタ13と、有機膜12と半透過反射膜13を被覆して保護するとともに有機膜11やカラーフィルタ13による凹凸を平坦化するためのオーバーコート膜14と、液晶層30を駆動するための電極層15と、液晶層30を構成する液晶分子の配向を制御するための配向膜16とが積層形成されている。また、第2の基板20の液晶層30側には順に、電極層25、オーバーコート膜24、配向膜26が積層形成されている。
カラーフィルタ13は、例えば光の三原色であるR,G,Bの3色が繰り返しパターンで形成されればよい。そして、各カラーフィルタ13の間には、隣接するカラーフィルタ13との間で光の混色を防ぐために、一般にブラックマトリクスと称される遮光壁35が形成されている。こうした遮光壁35で区画された1つ1つの領域が画素領域36を構成する。
第1の基板10の液晶層30側と反対側(第1の基板10の外面側)に、偏光板18および位相差板(図示せず)が設けられており、第2の基板20の液晶層30側と反対側(第2の基板20の外面側)には、位相差板27と、偏光板28がこの順で積層されている。
また、第1の基板10の偏光板18の外側には、液晶表示装置1において透過表示を行うための照明装置としてのバックライト5が配設されている。
有機膜11は、その上に形成されている半透過反射膜12に凹部31を与えることによって、半透過反射膜12の表面で反射光を効率よく散乱させるために設けられているものである。このように半透過反射膜12に凹部31を形成することにより、液晶表示装置1に入射する外光を効率よく反射することができるため、外光反射による照明時における明るい表示を実現することができる。
半透過反射膜12は、例えば、アルミニウムなど高反射率の金属薄膜などで形成されている。半透過反射膜12には、液晶表示パネル9の各画素に対応して、後ほどその形態を詳述する開口(透過部)32が形成されている。こうした開口32は、バックライト(照明装置)5から照射された光が金属薄膜などで形成された半透過反射膜12を透過できるようにするためのものである。
以上のような構成により、液晶表示装置1は、例えば日中の屋外などでは、 外光Nが液晶表示パネル9に入射すると、金属薄膜などで形成された半透過反射膜12の開口32以外の反射部33で反射され、液晶表示パネル9を明るく照らし出す。一方、夜間や暗い室内など外光が不足している環境下では、バックライト5を点灯させると、バックライト5から照射された照明光Bが半透過反射膜12の開口32を透過して液晶表示パネル9を明るく照らし出す。このように、液晶表示装置1は、光源として外光およびバックライト5のいずれを用いても、半透過反射膜12の作用によって液晶表示パネル9を高輝度で明るく照らし出すことができる。
図2は有機膜11と、その上に形成された半透過反射膜12を含む部分を示す斜視図である。この図に示すように、有機膜11の表面には、その内面が球面の一部をなす多数の凹部11aが左右に重なり合うようにして連続して形成されており、その面上に半透過反射膜12が積層されている。こうした有機膜11の表面に形成された凹部11aによって、半透過反射膜12に凹部31が形成される。また、半透過反射膜12の一部には略円形の開口32が形成されている。こうした半透過反射膜12の製造方法は後ほど詳述する。
凹部31は、例えば深さを0.1μm〜3μmの範囲でランダムに形成し、隣接する凹部31のピッチを5μm〜50μmの範囲でランダムに配置し、凹部31内面の傾斜角を−30度〜+30度の範囲に設定することが望ましい。特に、凹部31の内面の傾斜角分布を−30度〜+30度の範囲に設定する点、および隣接する凹部31のピッチを平面全方向に対してランダムに配置する点が特に重要である。なぜならば、仮に隣接する凹部31のピッチに規則性があると、光の干渉色が出て反射光が色付いてしまうという不具合があるからである。
また、凹部31の内面の傾斜角分布が−30度〜30度の範囲を超えると、反射光の拡散角が広がりすぎて反射強度が低下し、明るい表示が得られない(反射光の拡散角が空気中で36度以上になり、液晶表示装置内部の反射強度ピークが低下し、全反射ロスが大きくなるからである。)からである。さらに、凹部31の深さが3μmを超えると、後工程で凹部31を平坦化する場合に凸部の頂上が平坦化膜(オーバーコート膜14)で埋めきれず、所望の平坦性が得られなくなり、表示ムラの原因となる。平坦化膜(オーバーコート膜14)の厚みは、液晶表示パネル9の信頼性の点からできるだけ薄いほうが好ましい。こうした平坦化膜(オーバーコート膜14)の厚みは種々の試験から厚みが3μm程度が好適な厚みの上限であることが確認されている。
隣接する凹部31のピッチが5μm未満の場合、有機膜11を形成するために用いる転写型の製作上の制約があり、加工時間が極めて長くなる、所望の反射特性が得られるだけの形状が形成できない、干渉光が発生する等の問題が生じる。また、実用上、前記転写型の製作に使用しうる30μm〜100μm径のダイヤモンド圧子を用いる場合、隣接する凹部31のピッチを5μm〜50μmとすることが望ましい。
このような構成によって、半透過反射膜12はバックライト5からの照明光Bを開口32で透過させるとともに、凹部31が多数形成された反射部33で外光Nを効率よく反射させることができる。
図3は、図2に示す半透過反射膜を上面から見た時の1画素領域分の詳細な様子を示した拡大平面図である。半透過反射膜12に形成された、透過部を形成する開口32は、透過時の輝度(明るさ)と反射時の輝度とを考慮して最適化が行われるものであり、1つの画素領域36の表面積に対して開口率が例えば25〜45%に設定される。開口32は、例えば直径が数十μmの略円形に形成され、矩形の画素領域36内で一個〜数十個設けられている。こうした開口32は、1つの画素領域36内でランダムに配置されれば好ましい。
半透過反射膜に光を透過させるための開口を矩形に形成したり、規則的に配置したりすると、光の干渉によってモアレや虹模様が発生して液晶表示装置の視認性を低下させる恐れがある。しかし、本発明の半透過反射膜12のように開口(透過部)32を円形や略円形に形成したり、画素領域36内で複数の開口32をランダムに配置することによって、こういったモアレや虹模様の発生を防止して鮮明な表示が可能な液晶表示装置1を得ることが可能になる。
図4に示すように、半透過反射膜12に形成される凹部31の特定縦断面Xにおける内面形状は左右非対称な形状に形成され、凹部31の一の周辺部S1から最深点Dに至る第1曲線Aと、この第1曲線Aに連続して凹部31の最深点Dから他の周辺部S2に至る第2曲線Bとからなる曲線形状である。これらの曲線A,Bは、凹部31の最深点Dにおいて、ともに平坦面Sに対する傾斜角がゼロとなり、互いに接続されている。
第1曲線Aの平坦面Sに対する傾斜角は、第2曲線Bの傾斜角よりも急であって、最深点Dは、凹部31の中心Oからx方向にずれた位置にある。すなわち、第1曲線Aの平坦面Sに対する傾斜角の絶対値の平均値は、第2曲線Bの平坦面Sに対する傾斜角の絶対値の平均値より大きくなっている。本実施形態においても、複数形成された各々の凹部31を構成する第1曲線Aの傾斜角の絶対値の平均値は、1〜89°の範囲で互いに不規則にばらついていることが好ましい。また、各々の凹部31の第2曲線Bの傾斜角の絶対値の平均値も、0.5〜30°の範囲で互いに不規則にばらついていることが好ましい。
上記両曲線A,Bの傾斜角は、凹部31の周辺部から最深点Dに至るまでなだらかに変化しているので、図4,5に示す第1曲線Aの最大傾斜角δaは(絶対値)は、第2曲線Bの最大傾斜角δbよりも大きくなっている。また、第1曲線Aと、第2曲線Bとが接する最深点Dの平坦面Sに対する傾斜角はゼロとなっており、この最深点Dにおいて傾斜角の正負が異なる両曲線A,Bがなだらかに連続している。
例えば、各々の凹部31の最大傾斜角δaは、5〜90°の範囲内で不規則にばらついている。しかし、多くの凹部31は最大傾斜角δaが4〜35°の範囲内で不規則にばらついている。また、図4,5に示す凹部31は、その凹面が単一の極小点(傾斜角がゼロとなる曲面上の点)Dを有している。そしてこの極小点Dと平坦面Sとの距離が凹部31の深さdを形成し、この深さdは、多数形成された凹部31についてそれぞれ0.3〜3μmの範囲内で不規則にばらついている。
複数の凹部31の第1曲線Aは、単一の方向に配向されていることが好ましい。このような構成とすることで、半透過反射膜12で反射された反射光の方向を、正反射の方向から特定の方向へずらすこともできる。その結果、特定縦断面の総合的な反射特性としては、第2曲線B周辺の面によって反射される方向の反射率が増加したものとなり、特定の方向に反射光を集中させた反射特性とすることもできる。図6に、上記凹部31の第1曲線Aを単一の方向に配向させた半透過反射膜に入射角30°で外光を照射し、受光角を平坦面Sに対する正反射の方向である30°を中心として半透過反射膜の垂線位置(0°)から60°まで振った時の受光角(θ°)と明るさ(反射率)との関係を示す。
図6から明らかなように、上記第1曲線Aが単一方向に配向された半透過反射膜では、反射特性が20°〜50°と広い範囲で高く、しかも平坦面Sに対する正反射の角度である30°より小さい受光角における反射率の積分値が、正反射の角度より大きい受光角における反射率の積分値より大きくなっている。すなわち、受光角20°付近においてより大きな反射強度を得ることができる。
以上のような構成の液晶表示装置における、本発明の半透過反射膜の製造方法について説明する。半透過反射膜12の製造にあたっては、図7aに示すように、一面に微細な凹部11aが多数形成された有機膜(基板)11を準備する。なお、有機膜11は、例えば周面に微細な凸型を形成した成型ローラを用いて、樹脂板に凹部11aを押し付け成型してたものを用いればよい。
次に、図7bに示すように、インクジェットプリンタ47を用いて、半透過反射膜12の開口32(図2参照)を象ったマスク層45を有機膜11の表面にプリント形成する。こうしたマスク層45の形成工程は、例えば、マスキング材46を充填したインクタンクをインクジェットプリンタ47に装填し、所定のパターン(開口32の形成パターン)でマスキング材46を有機膜11の表面に噴射して、有機膜11上にマスク層45を形成する。
マスク層45を形成するためのマスキング材46は、例えば、パーフルオロアルキルエーテル系の化合物を用いればよい。こうしたパーフルオロアルキルエーテル系の化合物は、この後工程で金属薄膜を形成する際に優れたマスク機能を発揮するとともに、有機膜11からマスク層45を除去する際にも優れた剥離性を有するので好適である。
マスク層45の形成に用いるインクジェットプリンタ47としては、例えばピエゾ方式のインクジェットプリンタを用いるのが好ましい。熱印加によるインクジェットプリンタの場合、マスキング材46の安定したプリントが難しい場合がある。また、マルチノズル化されたプリントヘッドを備えたインクジェットプリンタ47や、多数のプリントヘッドを備えたインクジェットプリンタ47を用いれば、多数の画素分のマスク層45を1ストロークのプリント工程で有機膜11上に効率よく形成することが可能になる。
マスク層45を形成する際には、インクジェットプリンタ47にマスク層45の形成パターンデータを送ればよい。こうしたマスク層45の形成パターンデータは、実際に有機膜11上にマスク層45を形成したサンプル品をスキャナ等で読み取り、この読み取りデータを形成パターンデータとしてインクジェットプリンタ47に入力すればよい。
こうしたマスク層45の形成パターンデータは、実際に有機膜11上にマスキング材46を噴射した際に、有機膜11との濡れ性からマスキング材46が滲んで広がる割合を考慮して形成パターンデータを補正するのが好ましい。これにより、マスキング材46が滲んで有機膜11上に広がったあとに、ちょうど想定したサイズのマスク層45を有機膜11上に形成することができる。
所定のパターンでマスク層45が形成された有機膜11には、続いて図7cに示すように、光反射性材料、例えばアルミニウムの金属薄膜48を一面に成膜する。金属薄膜48の形成工程は、例えば、特開平6−136513号公報等に示されるパターン蒸着法が好ましく挙げられる。こうしたパターン蒸着法によれば、減圧環境でアルミニウム蒸気を有機膜11に蒸着させると、パーフルオロアルキルエーテル系の化合物で形成されたマスク層45の上にはアルミニウムは降り積もらずに、マスク層45で覆われていない有機膜11の露出部分だけに金属薄膜48が形成される。これにより、有機膜11上には、有機膜11の凹部11aに倣った凹部31を備えた金属薄膜48が形成される。この金属薄膜48の表面が反射部33を構成する。
そして、こうしたパターン蒸着法による金属薄膜48の形成と平行して、図7dに示すように、マスク層45を構成するパーフルオロアルキルエーテル系の化合物が減圧環境によって徐々に蒸発する。マスク層45が完全に蒸発すると、金属薄膜48には開口(透過部)32が形成される。以上のような工程によって、有機膜11上には、微細な凹部31を備えた反射部33と略円形の開口(透過部)32とからなる半透過反射膜12が形成される。
なお、上述した実施形態では、半透過反射膜に凹部を形成しているが、これ以外にも、半透過反射膜71の表面に微細な凸部を多数形成したものにも、全く同様に適用可能である。また、フルカラー表示タイプの液晶表示装置を採り上げているが、モノクロタイプの液晶表示装置向けの半透過反射膜の製造にも全く同様に適用可能である。あるいは、これまでの説明では、駆動用電極を上下基板間にストライプ状にクロスさせた単純マトリクス型液晶表示素子を想定して説明を行ってきたが、本発明は、いわゆるアクティブマトリクス型液晶表示素子にも全く同様に適用可能である。この場合には、開口形成のフォトリソグラフィー工程を簡略化しうるので好ましく用いることができる。
図1は、本発明の半透過反射膜の製造方法によって製造された半透過反射膜を備えた液晶表示装置を示す断面図である。 図2は、図1に示す半透過反射膜の拡大斜視図である。 図3は、図1に示す半透過反射膜の1画素分の拡大平面図である。 図4は、半透過反射膜に形成された凹部を模式的に示す斜視図である。 図5は、図4に示す凹部の縦断面Xにおける内面形状を示す断面図である。 図6は、半透過反射膜の反射特性例を示すグラフである。 図7は、本発明の半透過反射膜の製造方法を示す断面図である。
符号の説明
1 液晶表示装置
5 バックライト(照明装置)
9 液晶表示パネル
11 有機膜(基板)
12 半透過反射膜
31 凹部(ディンプル)
32 開口(透過部)
33 反射部
36 画素領域
45 マスク層
46 マスキング材
47 インクジェットプリンタ

Claims (5)

  1. インクジェットプリンタを用いて、一面に微細な凹部が多数形成された基板の表面に所定のパターンでマスキング材をプリントしてマスク層を形成する工程と、前記基板の表面に光反射性材料を成膜して反射部を形成する工程と、前記マスク層を除去して透過部を形成し、前記反射部と前記透過部とからなる半透過反射膜を得る工程とを備えたことを特徴とする半透過反射膜の製造方法。
  2. 前記マスキング材は、容易に除去可能な部材であることを特徴とする請求項1に記載の半透過反射膜の製造方法。
  3. 前記マスキング材には、パーフルオロアルキルエーテル系の化合物を用いることを特徴とする請求項1または2に記載の半透過反射膜の製造方法。
  4. 前記凹部は、非対称な反射特性を与える様にその断面形状において少なくとも一方向に非対称な形状をもつことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の半透過反射膜の製造方法。
  5. 前記透過部は、略円形の開口であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の半透過反射膜の製造方法。

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