JP3677442B2 - 蛍光x線分析装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蛍光X線分析装置に関し、特に、蛍光X線分析法により試料の定量分析を行うものに関する。
【0002】
【従来の技術】
試料例えばセラミックス、鉄鉱石、セメント、金属材料、薄膜材料等の元素の含有量を求めるのに、元素の含有量により蛍光X線強度が異なることを利用した蛍光X線分析が一般に広く用いられている。この蛍光X線分析を行う場合には、試料の分析面の形状が分析精度に影響するため、試料の分析面は平坦平滑にして、蛍光X線分析に適した形態に調整する必要がある。
【0003】
この調整を行う方法としては、例えばセラミックス、鉄鉱石、セメントなどの酸化物を主体とする材料では、粉末プレス法、ガラスビード法などが知られている。
【0004】
ガラスビード法は、粉末試料と融剤とを配合し、ガラスビード作製皿内において加熱融解した後、冷却固化(鋳込み)させてガラスビード試料を作製して、作製皿と接した底面を分析面とする。ガラスビード作製皿は、白金(Pt)を主成分とする貴金属で作られており、この皿の中で、融解と鋳込みの両方を行う場合と、融解と鋳込みを別の皿で行う場合がある。通常は、融解と鋳込みは同じ皿で連続して行われる。
【0005】
また、金属材料では、研削、研磨した面を分析面とする。さらに、薄帯状の試料や薄膜材料では、分析面よりひと回り大きなリングなどに貼り付けて測定する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ガラスビード法にあっては、ガラスビード分析面の平坦・平滑を実現するために鋳込皿の底面の平坦・平滑を維持することを行っている。すなわち、鋳込み皿は定期的にその底面の研磨を行い、数個のガラスビード試料を作製する。そして、各試料について分析を行い、数個のガラスビード試料を作製し、分析値のバラツキが所定値以下になるかを調べる。ここで、ガラスビード分析面は、ガラスビード内外の熱膨張の差のため、必ず毎回異なる形状となってしまい、分析精度が低下するという問題があった。
【0007】
さらに、薄帯、薄膜試料においては、自重によるたわみや貼り付け時の力が加わることによって、分析面が変形し、平坦でなくなるという問題がある。
【0008】
また、金属材料などの分析面の研削・研磨は、平坦・平滑になるものの汚染などの問題があり、試料調整の十分な管理が必要となってしまう。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、分析面が十分に平坦平滑でなくとも、分析精度が低下しない蛍光X線分析装置を提供することにある。
【0010】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、試料の分析面の形状の測定に基づいて、前記試料の蛍光X線分析を行う蛍光X線分析装置であって、前記試料の蛍光X線強度を検出する検出手段と、前記試料の分析の基準となる基準面に対する分析面の高さ変位を測定する分析面形状測定手段と、予め設定された前記分析面の高さと前記蛍光X線強度との相関関係を定義した相関テーブルを格納した格納手段と、前記相関テーブルと、前記分析面形状測定手段での測定結果に基づき、前記蛍光X線強度を補正する補正演算手段とを有し、前記格納手段の相関テーブルは、試料の中心から所定の径位置までの前記分析面の高さに対するX線強度の相関テーブルであって、複数の異なる前記径位置までの各々の前記相関テーブルを含むことを特徴としている。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、前記格納手段の相関テーブルは、複数の異なる成分元素での各々の前記相関テーブルを含むことを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態の一例について、図面を参照して具体的に説明する。
【0024】
(概略説明)
先ず、本発明の全体の概略構成について、図1を参照して説明する。図1は、本発明を実施する際に使用される蛍光X線分析装置の一例の構成を概略的に示す機能ブロック図である。
【0025】
本例では、蛍光X線分析装置10と、この分析結果を出力処理するためのデータ処理装置30と、を含んで構成されている。
【0026】
蛍光X線分析装置10は、図1に示すように、支持台に支持される試料12と、この試料12に照射される励起X線を発生するX線発生手段14と、照射された励起X線によって試料12から発生する蛍光X線の強度をこの強度に比例した電気信号(パルス)に変換するためのX線検出手段16と、前記X線検出手段16からのパルスを増幅し、特定の波高範囲のパルスを選別してその数を計数することにより蛍光X線強度を算出する蛍光X線算出手段18と、前記試料の分析面形状を測定するための分析面形状測定手段20と、各種データが格納される格納手段である記憶手段22と、この記憶手段22に格納されたデータと、前記分析面形状測定手段20からの測定結果と、に基づき、蛍光X線強度の補正係数(補正関数)を算出する第1の算出手段である補正係数算出手段24と、この補正係数算出手段24での補正係数と、前記蛍光X線算出手段18での蛍光X線強度と、に基づき、補正X線強度を算出する第2の算出手段である補正X線強度算出手段26と、この補正X線強度算出手段26での補正X線強度に基づき、定量計算を行う(試料の含有量を算出する)定量演算手段(含有量算出手段)28と、を含んで構成される。
【0027】
なお、本例では、補正係数算出手段24と補正X線強度算出手段26とで本発明の補正演算手段を構成している。また、X線検出手段16と蛍光X線強度算出手段18とで本発明の検出手段を構成している。
【0028】
分析面形状測定手段20は、図3に示す試料12の基準面Aからの高さを検出する、図1に示す分析面高さ検出手段20aを含む。
【0029】
記憶手段22は、前記分析面高さの平均高さと、X線強度との相関関係を定義した相関テーブルである平均高さ−X線強度相関テーブル22a等を有する。
【0030】
より詳細には、図4に示すように、平均高さ−X線強度相関テーブル22a、平均高さ−X線強度変化率相関テーブル22b、等を含む。
【0031】
なお、本例では、上記テーブルとして分析面の「平均高さ」を一例として挙げたが、「平均高さ」に限定されるものではない。すなわち、分析面の「高さ」であってもよく、さらには、この「高さ」に限定されずに分析面の3次元的な「形状」であってもよい。
【0032】
平均高さ−X線強度相関テーブルは、図3に示す試料12の中心線Cより直径が約10mm(φ10)の範囲内における平均的な分析面高さZ1の変化に対する、X線強度の変化の相関を示した、試料12の主成分元素例えばPb(鉛)等に関する第1のテーブルを含む。
【0033】
さらに、φ10について、試料12の他の複数の主成分元素例えばZn(亜鉛)、Ti(チタン)、Zr(ジルコニウム)、Sr(ストロンチウム)、Nb(ニオブ)等に関する各テーブルが格納されている。また、φ15、φ20、φ23、φ25、φ26についても各々上記各種主成分元素Pb、Zn、Ti、Zr、Sr、Nb等に関する各テーブルが格納されている。
【0034】
以上があるタイプの機種のX線蛍光分析装置Aについてのデータである。結果として平均高さ−X線強度変化率相関テーブルは、装置が検出可能な元素のテーブルを形成している。
【0035】
前記データ処理装置30は、測定結果や各種の分析データ、記憶手段22内のデータ等を表示するための表示手段36と、各種データの操作入力や操作指示を行うための操作入力手段32と、測定結果等を印字記録出力するための記録手段34と、これらの制御を司るデータ処理手段38と、を含んで構成される。
【0036】
(機械的構成)
ここで、上述の蛍光X線分析装置10の機械的構成について、図2及び図3を用いて説明する。
【0037】
蛍光X線分析装置10は、図2に示すように、試料12を支持する支持台と、この支持台を支持するとともに弾性変形により基準面に弾性圧着する弾性部材13と、前記試料12の分析面を所定の範囲にマスクするマスク部材15と、これらマスク部材15・弾性部材13・支持台を支持固定する筒状の筺体と、前記筺体と対向して配置されるX線発生手段であるX線管14と、を含んで構成される。
【0038】
前記試料12は、たとえばガラスビード作製皿にて形成されるものであり、図3にて誇張して示すように、分析面が平坦ではない。
【0039】
そして、マスク部材15の底面位置を基準面Aとして、この基準面Aからの高さを測定することにより、分析面の形状を3次元の数値データとし、この数値データと強度変化の補正係数からX線強度の補正を行う。
【0040】
(蛍光X線分析装置A〜D)
図5から図8には、複数例えば4台の多元素同時型X線分析装置において、分析面の高さが変化したときに蛍光X線強度がどう変化するかを示した図を開示している。
【0041】
ここで言う分析面の高さとは、図3に示す分析用試料ホルダーの試料マスクと分析試料12が接する面の高さを基準面の高さとし、分析面がどれだけ高いのかを(正の高さ)、あるいは低いのか(負の高さ)を示すものである。
【0042】
図5〜図8で明らかなように、装置毎、元素毎に分析面高さが変化すると、蛍光X線強度も変化する。
【0043】
例えば、図5に示す特性を示す装置Aでは、元素Pbのみが異なる特性を示している。図6に示す特性を示す装置Bでは、元素Ba、Si等が異なる特性を示している。
【0044】
図7に示す特性を示す装置Cでは、分析面高さが800μm以上で一部の元素で特性がやや異なるものの、全ての元素がほぼ同一の特性を示している。
【0045】
図8に示す特性を示す装置Dでは、全ての元素がほぼ同一の特性を示ししている。
【0046】
いづれの装置でも分析面高さが変化すると蛍光X線強度が変化している。
【0047】
このように、各々の装置A〜Dは、各々元素毎に分析面高さに対する蛍光X線強度の変化率は異なるが、同じ装置の同じ元素の測定では元素の含有量が異なっても高さの変化に対する蛍光X線強度の変化率は一定である。
【0048】
図9は、ZrO2の含有量の異なる試料において、分析面高さと蛍光X線強度の変化率との関係を示す図である。
【0049】
ZrO2の含有量の異なる試料でも、分析面高さに対する蛍光X線強度の変化率は一定であり、基準面での強度に補正できることとなる。
【0050】
ここで、図10、図11は、同じ粉末試料から2個のガラスビード作製皿を使い、各々連続して作製した試料(ガラスビード)の分析面の断面形状を示したものである。
【0051】
例えば皿Aにおいては、ビード位置と基準面からの高さ(分析面高さ)との関係は、試料の中心領域にて凸状に形成され、この凸状の頂部では、略平面に形成される。
【0052】
ここで、皿Aにて作製された複数例えば4つの試料のうち、分析面高さのバラツキは、高さが約120μm前後〜160μm前後のオーダーとなっている。このように、同一の皿Aにて作製された複数例えば4個の試料においても分析面高さにバラツキが存在する。
【0053】
同様に、図11に示すように、皿Bにて作製された複数例えば4つの試料においては、分析面高さのバラツキは、上述の皿Aの場合に比して広くなっている。
【0054】
以上のように、同じ作製皿を用いても分析面形状は異なる。この分析面形状は曲線で構成されており、この場合の分析面高さは分析面内のある領域の平均高さを指すことにする。
【0055】
図12〜図17は、同一の粉末試料から、複数例えば6個のガラスビード作製皿を用いて、複数例えば10個の試料(ガラスビード)を作製し、分析面の中心からの領域別に、平均高さと蛍光X線強度の関係を示したものである。
【0056】
例えば図12では、Pbにおける平均高さとX線強度との相関を示し、特に中心からφ10mmの領域での高さを示している。
【0057】
ここで、この領域での特性に基づき、分析面平均高さXと測定X線強度から補正X線強度を算出するためには、例えば以下のような(式1)にて算出することができる。
補正X線強度=測定X線強度+(1E―05)X2−0.0279X・・・・・・・・・・・・・・(式1)
ここで、(1E―05)は、1×10-5を意味する。例えば、平均高さXが169μmであれば、補正X線強度=499.54+0.00001×1692−0.0279×169≒459.11となる。この計算結果が図18に開示されている。
【0058】
同様に、図13では、φ15mmの領域での特性を示しており、この場合の補正X線強度を算出するためには、以下のような(式2)にて算出することができる。
補正X線強度=測定X線強度+(2E―05)X2−0.0312X・・・・・・・・・・・・・(式2)
同様に、図14では、φ20mmの領域での特性を示しており、この場合の補正X線強度を算出するためには、以下のような(式3)にて算出することができる。
補正X線強度=測定X線強度+(2E―05)X2−0.0373X・・・・・・・・・・・・・(式3)
同様に、図15では、φ23mの領域での特性を示しており、この場合の補正X線強度を算出するためには、以下のような(式4)にて算出することができる。
補正X線強度=測定X線強度+(3E―05)X2−0.0428X・・・・・・・・・・・・・(式4)
同様に、図16では、φ25mmの領域での特性を示しており、この場合の補正X線強度を算出するためには、以下のような(式5)にて算出することができる。
補正X線強度=測定X線強度+(4E―05)X2−0.047X・・・・・・・・・・・・・(式5)
同様に、図17では、φ26mmの領域での特性を示しており、この場合の補正X線強度を算出するためには、以下のような(式6)にて算出することができる。
補正X線強度=測定X線強度+(4E―05)X2−0.0498X・・・・・・・・・・・・・(式6)
このように、いずれの領域の平均高さを用いても、平均高さと蛍光X線強度との相関関係は、図12〜図17中の各数式にて表せるような状態にある。
【0059】
基準面の高さでの強度(補正X線強度)は、分析面の平均高さと測定強度から補正計算することができる。
【0060】
なお、上述の各特性は、上述したように各々テーブルとして記憶手段に格納されることとなり、補正計算に利用されることとなる。
【0061】
図18には、補正X線強度に基づいて算出された補正強度と、実際に測定される「生強度」とを比較するための各種のデータが開示されている。
【0062】
なお、同図において、Avは、平均を示し、Rは最大最小差を示し、SDは標準偏差を各々示す。
【0063】
この例では、異なる白金皿で作製した10個のガラスビードのPbの測定蛍光X線強度と補正蛍光X線強度のバラツキを示している。
【0064】
この図18から明らかなように、補正強度のほうがバラツキが少なく、補正された蛍光X線強度から分析値を計算するため、分析精度が改善されることがわかる。
【0065】
図19〜図24は、上記10個の試料(ガラスビード)に含まれる例えば6元素の蛍光X線強度と平均高さとの関係を示したものである。
【0066】
これらは、領域がφ10mmのとなる場合の各元素における、平均高さ−X線強度特性である。
【0067】
例えば図19では、Pbにおける平均高さとX線強度との相関を示し、特に中心からφ10mmの領域での高さを示している。
【0068】
ここで、この領域での特性に基づき、分析面平均高さXから補正X線強度を算出するためには、例えば以下のような(式7)にて算出することができる。
補正X線強度=測定X線強度+(1E―05)X2−0.0279X・・・・・・・・・・・・・・(式7)
同様に、図20では、Znの特性を示しており、この場合の補正X線強度を算出するためには、以下のような(式8)にて算出することができる。
補正X線強度=測定X線強度+(5E―07)X2−0.001X・・・・・・・・・・・・・(式8)
同様に、図21では、Tiの特性を示しており、この場合の補正X線強度を算出するためには、以下のような(式9)にて算出することができる。
補正X線強度=測定X線強度―(1E―07)X2−0.0004X・・・・・・・・・・・・・(式9)
同様に、図22では、Zrの特性を示しており、この場合の補正X線強度を算出するためには、以下のような(式10)にて算出することができる。
補正X線強度=測定X線強度+(3E―06)X2−0.0078X・・・・・・・・・・・・(式10)
同様に、図23では、Srの特性を示しており、この場合の補正X線強度を算出するためには、以下のような(式11)にて算出することができる。
補正X線強度=測定X線強度+(2E―06)X2−0.0035X・・・・・・・・・・・・・(式11)
図19〜図23までのPb、Zn、Ti、Zr、Srは、各々パターンは異なるが、高さの影響を受け、蛍光X線強度が変化する。このような場合は、基準面高さでの補正強度を計算し、濃度への計算を行うと効果的である。
【0069】
一方、図24のNbのように、平均高さが変化しても蛍光X線強度がほとんど変化しない場合は補正計算を行わなくてもよい。それぞれの元素毎に補正計算の計算式や計算の有無を予め、調べておけばよい。
【0070】
さらに、図25には、従来の蛍光X線分析装置により算出された分析値と、本例での分析結果とを比較するための各種データが開示されている。
【0071】
同図から明らかなように、補正強度で分析値を算出したほうがばらつきが改善している。
【0072】
(処理について)
次に、上述のような構成の蛍光X線分析装置における蛍光X線分析の処理について図26を参照しつつ説明する。
【0073】
先ず、図26に示すように、分析試料をホルダーに装着する(ステップ、以下「S」101)。次に、分析試料の形状、特に、基準面からの高さを測定する(S102)。そして、蛍光X線強度を測定する(S103)。
【0074】
次いで、形状の数値データにより、蛍光X線強度の補正演算を行う(S104)。そして、補正した蛍光X線強度に基づき、定量計算を行う。すなわち、含有量の算出を行う(S105)。
【0075】
このように算出された算出結果を、記録手段に出力することにより結果報告を行う(S106)。
【0076】
以上のように本実施の形態によれば、分析面の形状のデータからX線強度の補正を行うことで分析精度を高めることができる。これにより、従来のような分析面の加工によって生じる分析面の形状のバラツキが生じたり、平坦、平滑でない分析面が形成されたとしても、既知のデータに基づき補正できるので、分析精度を高めることができる。
【0077】
なお、本発明にかかる装置は、そのいくつかの特定の実施の形態に従って説明してきたが、当業者は本発明の主旨および範囲から逸脱することなく本発明の本文に記述した実施の形態に対して種々の変形が可能である。例えば、各種データを格納した記憶手段は、操作入力に基づき、常時更新できる構成であってもよい。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、分析面の形状のデータからX線強度の補正を行うことで分析精度を高めることができる。これにより、従来のような分析面の加工によって生じる分析面の形状のバラツキが生じたり、平坦、平滑でない分析面が形成されたとしても、既知のデータに基づき補正できるので、分析精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蛍光X線分析装置の全体の概略構成の一例を示す機能ブロック図ある。
【図2】図1の蛍光X線分析装置を示す外観図である。
【図3】図1の蛍光X線分析装置にて測定される試料の部分を一部を誇張して表した説明図である。
【図4】図1の蛍光X線分析装置に格納されるテーブルの一例を示す説明図である。
【図5】分析面平均高さと蛍光X線強度の変化率との関係を示す特性図である。
【図6】分析面平均高さと蛍光X線強度の変化率との関係を示す特性図である。
【図7】分析面平均高さと蛍光X線強度の変化率との関係を示す特性図である。
【図8】分析面平均高さと蛍光X線強度の変化率との関係を示す特性図である。
【図9】分析面高さとX線強度の変化率との関係を示す特性図である。
【図10】皿Aで鋳込まれたガラスビードの断面形状を示す説明図である。
【図11】皿Bで鋳込まれたガラスビードの断面形状を示す説明図である。
【図12】平均高さとX線強度との関係を示す特性図である。
【図13】平均高さとX線強度との関係を示す特性図である。
【図14】平均高さとX線強度との関係を示す特性図である。
【図15】平均高さとX線強度との関係を示す特性図である。
【図16】平均高さとX線強度との関係を示す特性図である。
【図17】平均高さとX線強度との関係を示す特性図である。
【図18】測定X線強度と補正後のX線強度との比較を説明するための説明図である。
【図19】平均高さとX線強度との関係を示す特性図である。
【図20】平均高さとX線強度との関係を示す特性図である。
【図21】平均高さとX線強度との関係を示す特性図である。
【図22】平均高さとX線強度との関係を示す特性図である。
【図23】平均高さとX線強度との関係を示す特性図である。
【図24】平均高さとX線強度との関係を示す特性図である。
【図25】測定算出された分析値と、補正された分析値との比較を説明するための説明図である。
【図26】図1の蛍光X線分析装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 蛍光X線分析装置
12 試料
14 X線発生手段
16 X線検出手段
18 蛍光X線強度算出手段
20 分析面形状測定手段
22 記憶手段
22a 平均高さ−X線強度相関テーブル
26 補正X線強度算出手段
28 定量演算手段
30 データ処理装置
32 操作入力手段
34 記録手段
36 表示手段
38 データ処理手段

Claims (2)

  1. 試料の分析面の形状の測定に基づいて、前記試料の蛍光X線分析を行う蛍光X線分析装置であって、
    前記試料の蛍光X線強度を検出する検出手段と、
    前記試料の分析の基準となる基準面に対する分析面の高さ変位を測定する分析面形状測定手段と、
    予め設定された前記分析面の高さと前記蛍光X線強度との相関関係を定義した相関テーブルを格納した格納手段と、
    前記相関テーブルと、前記分析面形状測定手段での測定結果に基づき、前記蛍光X線強度を補正する補正演算手段とを有し、
    前記格納手段の相関テーブルは、試料の中心から所定の径位置までの前記分析面の高さに対するX線強度の相関テーブルであって、複数の異なる前記径位置までの各々の前記相関テーブルを含む
    ことを特徴とする蛍光X線分析装置。
  2. 前記格納手段の相関テーブルは、複数の異なる成分元素での各々の前記相関テーブルを含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の蛍光X線分析装置。
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