JP3242132U - 試料ホルダ及び側面照射型蛍光x線分析装置 - Google Patents

試料ホルダ及び側面照射型蛍光x線分析装置 Download PDF

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Abstract

【課題】試料の交換作業が簡便であり、かつ、装置内部の汚染を防止するとともに高精度な分析が可能な試料ホルダ及び側面照射型蛍光X線分析装置を提供する。【解決手段】側面照射型蛍光X線分析装置に用いられる試料ホルダ100であって、試料を含み平行平板の表面と裏面を有する被測定体の表面の1次X線照射部分の周囲に部分的に当接する被測定体押さえ106と、前記被測定体を裏面側から付勢して前記被測定体を前記被測定体押さえに押し付けるバネと、を有する。【選択図】図1

Description

本考案は、試料ホルダ及び側面照射型蛍光X線分析装置に関する。
試料に含まれる元素や当該元素の濃度を測定する装置として、蛍光X線分析装置が知られている。蛍光X線分析装置には、試料に対し下側から1次X線を照射する下面照射型の蛍光X線分析装置と、試料に対し上側から1次X線を照射する上面照射型の蛍光X線分析装置がある。
蛍光X線分析装置を用いた測定を行う際に、試料が配置される治具(例えば試料セルや試料ホルダ)を用いることがある。例えば下記特許文献1及び特許文献2は、樹脂フィルムを用いて液体試料を封入する試料ホルダを記載している。
また、蛍光X線分析装置を用いた測定を行う際に、試料ホルダが用いられない場合もある。例えば、下記特許文献3は、測定セルの背面に液体試料の供給と排出を行うバルブを設け、測定毎に測定セル内部の液体試料を入れ替えることができる蛍光X線液分析計を記載している。
特開2005-345442号公報 特開2018-205290号公報 特開2011-127954公報
上記特許文献3によれば、試料を入れ替えたときに入れ替える前の試料の一部が測定セルに残存し、分析精度が低下するおそれがある。一方、上記特許文献1及び特許文献2のような試料ホルダを用いることで前の測定時に用いられた測定試料を測定位置に残存させることなく測定を行うことができる。しかしながら、試料ホルダを用いたとしても、下面照射型の蛍光X線分析装置の場合、試料ホルダの樹脂フィルムがX線照射によって破損し、装置内部が汚染されるおそれがある。また、上面照射型の蛍光X線分析装置の場合、試料の蒸発や揮散によって1次X線を正確に照射することができなくなり、分析精度が低下するおそれがある。
本開示は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、試料の交換作業が簡便であり、かつ、装置内部の汚染を防止するとともに高精度な分析が可能な試料ホルダ及び側面照射型蛍光X線分析装置を提供することである。
(1)本開示の一側面に係る試料ホルダは、側面照射型蛍光X線分析装置に用いられる試料ホルダであって、試料を含み平行平板の表面と裏面を有する被測定体の表面の1次X線照射部分の周囲に部分的に当接する被測定体押さえと、前記被測定体を裏面側から付勢して前記被測定体を前記被測定体押さえに押し付けるバネと、を有することを特徴とする。
(2)本開示の上記態様において、さらに、前記被測定体の底部を支持する底板を有することを特徴とする。
(3)本開示の上記態様において、さらに、前記バネと前記被測定体押さえを固定し、前記被測定体の裏面に配置される裏板を有することを特徴とする。
(4)本開示の上記態様において、さらに、前記被測定体と前記裏板との間に配置されるスペーサを有する、ことを特徴とする。
(5)本開示の上記態様において、前記被測定体押さえは、前記被測定体の両側面に配置される側壁と、前記被測定体と当接する押さえ部と、を有することを特徴とする。
(6)本開示の上記態様において、前記被測定体は、1次X線が照射される位置に孔が形成され、前記試料の前記表面側に配置されるマスクと、前記試料の前記裏面側に配置される支持板と、を有する、ことを特徴とする。
(7)本開示の上記態様において、前記バネは、板バネであることを特徴とする。
(8)本開示の一側面に係る側面照射型蛍光X線分析装置は、上記いずれかの試料ホルダに含まれる前記被測定体に1次X線を照射するX線源と、1次X線の照射される位置に配置され、前記試料ホルダが立てて取り付けられる試料台と、を有することを特徴とする。
(9)本開示の上記態様において、前記試料台が複数配置されたターレットを有し、前記ターレットは、前記蛍光X線分析装置の内部に回転可能に軸支され、水平面内に回転軸が存在する軸部と、前記試料台が複数配置され、前記軸部に固定されて回転する回転部と、を有することを特徴とする。
(10)本開示の上記態様において、前記回転部は、前記被測定体の照射位置が円錐台の側面に位置するように前記被測定体を支持し、測定位置で所定の前記被測定体に1次X線が照射されるように前記被測定体を配置する、ことを特徴とする。
本開示によれば、試料の交換作業が簡便であり、蛍光X線分析装置の内部でばらけてしまうおそれのない試料ホルダを提供できる。
試料ホルダを俯瞰して見た図である。 試料ホルダの各部を説明するための図である。 被測定体をはめ込む様子を示す図である。 被測定体を示す図である。 側面照射型蛍光X線分析装置の概略図である。 試料ホルダが設置された側面照射型蛍光X線分析装置を示す図である。 試料台に試料ホルダを設置する様子を示す図である。 測定時における側面照射型蛍光X線分析装置の概略を示す図である。 変形例に係る側面照射型蛍光X線分析装置の概略を示す図である。 ターレットの上面図及び側面図である。 試料ホルダを取り外すした状態のターレットを示す図である。 変形例に係る測定時における側面照射型蛍光X線分析装置の概略を示す図である。 変形例に係る被測定体を示す図である。
以下、本考案を実施するための好適な実施の形態(以下、実施形態という)を図を参照しつつ説明する。図1は、試料ホルダ100を俯瞰して見た図である。図2は、被測定体102及びスペーサ108を取り外した状態の試料ホルダ00の各部を説明するための図である。図3は、試料ホルダ100に被測定体102をはめ込む様子を示す図である。なお、以下において、被測定体102が見える面を表面側、裏板104が見える面を裏面側、側壁110が見える面を側面側、底板204が見える面を下面側と呼称する。また、図3に示す被測定体102がはめ込まれる向きが上側から下側に向かう方向であるとする。
図1乃至図3に示すように、試料ホルダ100は、被測定体押さえ106と、バネ202と、底板204と、裏板104と、スペーサ108と、を含む。試料ホルダ100には、被測定体102が配置される。
被測定体102は、試料304を含み平行平板の表面と裏面を有する。具体的には、例えば、図4(a)は、被測定体102の平面図であって、図4(b)は、図4(a)のIV-IV断面を示す図である。本実施形態では、試料304がパウチセルに封入される液体である場合について説明する。被測定体102は、マスク302と、試料304が封入されるパウチセルと、支持板306と、を含み、パウチセルはマスク302及び支持板306によって挟んで配置される。マスク302は、1次X線が照射される位置に孔408が形成され、パウチセルの表面側に配置される。マスク302に設けられた孔408は、被測定体102の表面の1次X線照射部分である。支持板306は、パウチセルの裏面側に配置される。マスク302は平行平板の表面であり、支持板306は平行平板の裏面である。マスク302及び支持板306は、例えば、薄い矩形状の金属板である。
パウチセルは、第1樹脂フィルム402と、第2樹脂フィルム404と、樹脂製フィルム406と、を含む。第1樹脂フィルム402は、1次X線の照射側に配置され、該1次X線を透過する分析窓を有する。具体的には、例えば、第1樹脂フィルム402は、アルミラミネートやポリプロピレンやポリエステルなどの樹脂で形成されたフィルムである。第1樹脂フィルム402の材料は、熱可塑性樹脂であることが望ましい。第1樹脂フィルム402の形状は、例えば矩形状であって、丸い孔を有する。丸い孔は、第1樹脂フィルム402のおよそ中央に設けられる。第1樹脂フィルム402に設けられた孔にポリイミドなどのごく薄い樹脂製フィルム406が配置され、測定時に分析窓として機能する。なお、分析窓として設けられる孔の形状は、任意の形状であってよい。また、第1樹脂フィルム402が1次X線を透過する材料で形成される場合、分析窓は省略されてもよい。
第2樹脂フィルム404は、試料304を挟んで第1樹脂フィルム402と対向して配置される樹脂フィルムである。具体的には、例えば、第2樹脂フィルム404は、第1樹脂フィルム402と同じ材料で形成されたフィルムである。第2樹脂フィルム404は第1樹脂フィルム402と異なり孔を有しないが、外形形状は第1樹脂フィルム402と対応する形状であることが望ましい。
第2樹脂フィルム404は、第1樹脂フィルム402と接着される。具体的には、図4(a)の破線は、第1樹脂フィルム402と第2樹脂フィルム404が接着される領域の一例を示している。当該接着される領域のうち下側、左側及び右側の領域が接着された状態で第1樹脂フィルム402と第2樹脂フィルム404の間に試料304を注いだ後、上側の領域を接着する。上側の領域を接着する際、第1樹脂フィルム402と第2樹脂フィルム404の間に空気が残らないように気密に封止することにより試料304が封入されたパウチセルが完成する。なお、図4(a)に示す第1樹脂フィルム402と第2樹脂フィルム404が接着される領域は矩形状であるが、接着される領域は分析窓を囲っていれば他の位置に設けられてもよい。接着の方法は、任意であってよく、例えば、熱融着や接着剤を塗布する方法である。また、パウチセルに封入される試料は液体の他、粉体や固体であってもよい。
なお、被測定体102は、パウチセルのみによって構成されてもよく、マスク302と支持板306の一方または両方が省略されてもよい。例えば、パウチセルの表面が被測定体押さえ106によって押さえられれば、マスク302は省略されてもよい。また、例えば、パウチセルの裏面がバネ202によって被測定体押さえ106に押さえられれば、支持板306は省略されてもよい。
被測定体押さえ106は、被測定体102の表面の1次X線照射部分の周囲に部分的に当接する。具体的には、例えば、図2に示すように、被測定体押さえ106は、被測定体102の両側面に配置される側壁110と、被測定体102と当接する押さえ部112と、を有する。側壁110は、側面から見て矩形状を有し、裏板104にねじで固定される。押さえ部112は、側壁110の前方端面から被測定体102の中央側に向かって張り出した形状を有し、被測定体の表面側の一部と当接する。すなわち、被測定体押さえ106は、側壁110と押さえ部112をあわせると、上面側から見てL字型の形状である。なお、図1乃至図3に示す押さえ部112は被測定体102の側方端部の上端から下端まで隙間なく押さえているが、1次X線照射部分の周囲の他の部分に当接していてもよい。被測定体押さえ106が被測定体102を押さえることができれば、押さえ部112の形状は任意である。
バネ202は、被測定体102を裏面側から付勢して被測定体102を被測定体押さえ106に押し付ける。具体的には、例えば、バネ202は裏板104にネジで固定され、被測定体102を裏面側から付勢する。バネ202は、巻きバネであってもよいが、板バネであることが望ましい。例えば図2に示すように、板バネは、上側から下側に向かうほど裏板104から被測定体102に近づく形状を有する。当該形状によれば、図3に示すように、被測定体102を試料ホルダ100の板バネに沿って内部に差し込むことができるため、試料304交換の作業が容易になる。なお、バネ202は、被測定体102を押さえ部112に押し付けることができれば、裏板104ではなく被測定体押さえ106や底板204に固定されてもよい。
底板204は、被測定体102の底部を支持する。具体的には、例えば、底板204は、下側からみて略矩形状であって、上側に裏板104と被測定体押さえ106とが固定される。底板204により、被測定体102が下側に落下することを防止できる。
裏板104は、バネ202と被測定体押さえ106を固定し、被測定体102の裏面に配置される。具体的には、例えば、裏板104は、表面側から見て矩形状であって、一定の厚さの金属製の板である。また、裏板104は、マスク302の孔408と対応する位置に孔を有する。当該孔により、1次X線が被測定体102を透過することによって生じるバックグラウンドの影響を抑えることができる。裏板104の孔は省略されてもよい。
スペーサ108は、被測定体102と裏板104との間に配置される。具体的には、例えば、スペーサ108は、被測定体102とバネ202の間に配置される金属製の板であって、支持板306と対応する形状を有する。スペーサ108は、バネ202が被測定体102の裏面に接しないときにスペースを調整するための部材であって、被測定体102の裏面と裏板104の距離が大きい場合に配置される。また、スペーサ108は、マスク302の孔408と対応する位置に孔が設けられていてもよい。なお、図2ではスペーサ108を省略している。
続いて、上記試料ホルダ100を用いる側面照射型蛍光X線分析装置500について説明する。図5(a)は、側面照射型蛍光X線分析装置500の外観を示す図である。図5(b)は、側面照射型蛍光X線分析装置500の試料台506の近傍を拡大した図であって、試料台506が見えるように蓋502が開いた状態を示す図である。側面照射型蛍光X線分析装置500は、試料ホルダ100が試料台506に立てて配置される構造を有する。ここで、試料ホルダ100が立てて配置されるとは、重力の働く方向が試料ホルダ100の1次X線が照射される面内(すなわちマスク302の表面内)に存在するように、試料ホルダ100が配置されることを意味する。
図6(a)乃至図6(c)は、図5(b)の試料台506が配置される空間(以下、試料室と呼称する)をさらに拡大した図であって、試料ホルダ100が設置された状態を示す図である。図6(a)は、側面照射型蛍光X線分析装置500を表面側から見た図である。図6(b)は、図6(a)のVI-VI断面を示す図である。図6(c)は、図6(a)のVI’-VI’断面を示す図である。以下において、図6(a)における試料室壁504の試料室側をvとし、反対側(紙面奥行方向)を裏面側と呼称する。
試料室は、蓋502と試料室壁504とによって囲われた空間であって、試料台506が配置される。蓋502及び試料室壁504は、X線を透過しない鉛などの重金属を含んだ材料で形成される。試料室壁504は、試料台506が配置された部分に開口を有し、試料台506の上方に窪み508を有する。試料台506は、試料室壁504の試料室側(表面側)に固定される裏側部材510と、試料室壁504の裏面側(以下、裏面側の空間を測定室と呼称する)に固定される表側部材512と、を有する。裏側部材510は、図6(a)に示すように表面側から見て矩形状を有し、図6(b)に示す断面図において直角に2回折れ曲がった形状を有する。表側部材512は、試料ホルダ100の1次X線が照射される側を支持する部材であって、試料ホルダ100の1次X線が照射される位置を避けて配置される。
なお、試料ホルダ100が測定室側に落下しない構成であれば、表側部材512は、省略されてもよい。例えば、試料室壁504の開口が試料ホルダ100よりも小さく、試料室壁504の一部が試料ホルダ100の一部に当接する構成とすることで、試料ホルダ100が測定室側に落下しないようにしてもよい。
図7(a)及び図7(b)は、試料台506に試料ホルダ100を設置する様子を示す図である。図7(a)に示すように、使用者は、試料ホルダ100の1次X線が照射される側が測定室を向くように試料ホルダ100を指で挟み、試料室壁504に対して試料ホルダ100を傾けながら試料台506に配置する。この際、試料室壁504に窪み508が設けられているため、指を当該窪み508に入れることにより試料ホルダ100の取り付け及び取り外しが容易になる。図6(a)乃至図6(c)及び図7(b)に示すように、取り付けられた試料ホルダ100は、裏板104が裏側部材510に支持され、マスク302が表側部材512に支持され、側壁110は開口が設けられた試料室壁504によって支持される。また、試料室壁504の開口により、試料ホルダ100の1次X線が照射される位置は、測定室に露出している。
図8は、測定時における側面照射型蛍光X線分析装置500の概略を示す図である。図8は、側面照射型蛍光X線分析装置500を上側から見た断面図である。また、側面照射型蛍光X線分析装置500が波長分散型の蛍光X線分析装置である場合について説明するが、側面照射型蛍光X線分析装置500はエネルギー分散型の蛍光X線分析装置であってもよい。側面照射型蛍光X線分析装置500は、X線源802と、分光素子804と、検出器806と、を含む。X線源802は、試料ホルダ100に含まれる被測定体102に含まれる試料304に1次X線を照射する。ここで、X線源802は、1次X線の進む方向がおよそ水平面内に存在するように配置される。従って、立てて配置された試料ホルダ100に対して横方向から1次X線が照射される。1次X線が照射された試料304から、蛍光X線が出射される。
分光素子804は、蛍光X線を分光する。具体的には、例えば、分光素子804は、試料304から発生した複数の波長の蛍光X線のうち、ブラッグの条件式を満たす特定の波長の蛍光X線のみを分光する。試料304から発生した蛍光X線の進む方向と分光素子804表面との成す入射角度をθとする。
試料台506は、1次X線の照射される位置に配置され、試料ホルダ100が立てて取り付けられる(図7(a)及び図7(b)参照)。
検出器806は、例えば、シンチレーションカウンタである。検出器806は、蛍光X線の強度を測定し、測定した蛍光X線のエネルギーに応じた波高値を有するパルス信号を出力する。
分光素子804及び検出器806は、ゴニオメータ(図示なし)によって、一定の角度関係を保ちながら回動する。具体的には、分光素子804は、分光素子804表面に対する蛍光X線の入射角度θが所定の範囲内で変化するように、ゴニオメータによって回動する。2次X線は分光素子804により回折され、分光素子804からブラッグの条件式を満たす蛍光X線(すなわち出射角度θである蛍光X線)が出射する。検出器806は、ゴニオメータによって、分光素子804から出射角度θで出射された蛍光X線が入射される位置に移動する。
検出器806から出力されるパルス信号を波高値に応じて計数することにより、側面照射型蛍光X線分析装置500は、蛍光X線の強度とエネルギーの関係を表すスペクトルを取得する。当該スペクトルに基づいて、試料304に含まれる元素の分析が行われる。特定元素のみを分析する場合、側面照射型蛍光X線分析装置500はゴニオメータを有さず、分光素子804及び検出器806の位置は固定されていてもよい。
以上のように、本実施形態に係る試料ホルダ100が立てて配置されることにより、試料304の交換作業が簡便であり、かつ、装置内部の汚染を防止するとともに高精度な分析が可能となる。
続いて、上記実施形態に係る側面照射型蛍光X線分析装置500の変形例について説明する。本変形例では、側面照射型蛍光X線分析装置500が、試料台506が複数配置されたターレット900を有する点で上記実施形態と異なる。図9は、変形例に係る側面照射型蛍光X線分析装置500の概略を示す図であって、図5(b)に示す試料台506に代えてターレット900が配置されている。ターレット900以外の構成については同様であるため説明を省略する。
図10(a)は、ターレット900の上面図であり、図10(b)は、ターレット900の側面図である。また、図11(a)は、ターレット900を俯瞰した図であって、試料ホルダ100を取り外した状態を示す図である。ターレット900は、軸部1002と、回転部1004と、を有する。
軸部1002は、蛍光X線分析装置の内部に回転可能に軸支され、水平面内に回転軸が存在する。具体的には、軸部1002は、一方の端部が試料室壁504に回転可能に軸支され、他方の端部に円板状のハンドル部が設けられる。軸部1002は、回転軸が水平面内に存在し、かつ、試料室壁504に対して所定の角度を有するように、試料室壁504に対して軸支される。ユーザは、ハンドル部を握って軸部1002を回転させることにより、ターレット900を回転させる。
回転部1004は、試料台506が複数配置され、軸部1002に固定されて回転する。具体的には、回転部1004は、図11の下側に示す第1部材1006と、上側に示す第2部材1008と、を有する。第1部材1006は、およそ円錐台の頂部の面と側面のみからなる形状を有し、側面に一定の間隔で試料ホルダ100の形状に対応する孔を6個有する。当該孔の近傍にそれぞれ、各孔に配置される試料ホルダ100を識別するための符号として数字が付されている。また、第1部材1006は、頂部の面の中央に軸部1002が嵌合する孔を有する。
第2部材1008は、第1部材1006が有する6個の孔の位置と対応する位置に、試料ホルダ100を押さえる試料ホルダ押さえを有する。すなわち、第2部材1008は、試料ホルダ押さえが、回転軸を中心に所定の間隔で連結された構造を有する。また、第2部材1008は、第1部材1006と同様中央に軸部1002が嵌合する孔を有する。第1部材1006及び第2部材1008は、それぞれ中央に有する孔が軸部1002に嵌合することにより、軸部1002の回転に伴って回転する。
第1部材1006に設けられた6個の孔の周囲と、第2部材1008に設けられた6個の試料ホルダ押さえと、によって6個の試料台506が構成される。試料ホルダ100は、第1部材1006の側面に設けられた孔にはめ込まれ、第2部材1008の試料ホルダ押さえによって固定されることで、試料台506に配置される。
図12は、本変形例において、測定時の側面照射型蛍光X線分析装置500の概略を示す図である。図12は、試料台506に代えてターレット900が設けられている点を除き、図8と同様である。図12に示すように、回転部1004は、被測定体102の照射位置が円錐台の側面に位置するように被測定体102を支持し、測定位置で所定の被測定体102に1次X線が照射されるように被測定体102を配置する。具体的には、ターレット900の側面に支持された試料ホルダ100は、1次X線が照射される位置に試料ホルダ100内の試料304の表面が位置するように配置される。この際、軸部1002が試料室壁504に対して所定の角度を有するように試料室壁504に対して軸支されているため、試料ホルダ100内の試料304の表面は試料室壁504と略平行となる。
すなわち、試料ホルダ100は、試料ホルダ100内の試料304の位置が、図8に示す試料304の位置関係と同じとなるように配置される。また、軸部1002が回転することによって、他の試料ホルダ100が1次X線が照射される位置に移動する。ターレット900は60度ごと回転するように構成されており、それぞれ1から6の符号が付された孔にはめ込まれた試料ホルダ100を1次X線の照射位置に配置することができる。
本変形例によれば、先に試料ホルダ100をターレット900に配置することにより、交換することなく複数の試料304を測定することができる。なお、変形例で示したターレット900の形状は任意であってよく、回転によって試料ホルダ100を1次X線の照射位置に配置することができれば他の形状(例えば角錐台の形状など)であってもよい。また、1つのターレット900に配置できる試料ホルダ100の数は6個に限られず他の数であってもよい。
また、上記においては、試料304がパウチセルに封入される液体である場合について説明したが、本試料ホルダ100によれば、種々の試料304の測定が可能である。例えば、図13(a)に示すように、試料304は、薄膜や基板などの板状の試料304であってもよい。また、図13(b)に示すように、試料304は、金属のインゴットや粉体をプレスにより固められた不規則な形状を有する試料304であってもよい。さらに、試料304は、パウチセル等に封入された基板や粉体試料などであってもよい。
この場合においても、被測定体102は、試料304のみによって構成されてもよく、マスク302と支持板306の一方または両方が省略されてもよい。例えば、試料304の表面が平坦な面を有し被測定体押さえ106によって押さえられれば、マスク302は省略されてもよい。また、例えば、試料304の裏面がバネ202によって被測定体押さえ106に押さえられれば、支持板306は省略されてもよい。
100 試料ホルダ、102 被測定体、104 裏板、106 被測定体押さえ、108 スペーサ、110 側壁、112 押さえ部、202 バネ、204 底板、302 マスク、304 試料、306 支持板、402 第1樹脂フィルム、404 第2樹脂フィルム、406 樹脂製フィルム、408 マスクの孔、500 側面照射型蛍光X線分析装置、502 蓋、504 試料室壁、506 試料台、508 窪み、510 裏側部材、512 表側部材、802 X線源、804 分光素子、806 検出器、900 ターレット、1002 軸部、1004 回転部、1006 第1部材、1008 第2部材。

Claims (10)

  1. 側面照射型蛍光X線分析装置に用いられる試料ホルダであって、
    試料を含み平行平板の表面と裏面を有する被測定体の表面の1次X線照射部分の周囲に部分的に当接する被測定体押さえと、
    前記被測定体を裏面側から付勢して前記被測定体を前記被測定体押さえに押し付けるバネと、
    を有することを特徴とする試料ホルダ。
  2. さらに、前記被測定体の底部を支持する底板を有することを特徴とする請求項1に記載の試料ホルダ。
  3. さらに、前記バネと前記被測定体押さえを固定し、前記被測定体の裏面に配置される裏板を有することを特徴とする請求項1または2に記載の試料ホルダ。
  4. さらに、前記被測定体と前記裏板との間に配置されるスペーサを有する、ことを特徴とする請求項3に記載の試料ホルダ。
  5. 前記被測定体押さえは、前記被測定体の両側面に配置される側壁と、前記被測定体と当接する押さえ部と、を有することを特徴とする請求項1または2に記載の試料ホルダ。
  6. 前記被測定体は、
    1次X線が照射される位置に孔が形成され、前記試料の前記表面側に配置されるマスクと、
    前記試料の前記裏面側に配置される支持板と、
    を有する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の試料ホルダ。
  7. 前記バネは、板バネであることを特徴とする請求項1または2に記載の試料ホルダ。
  8. 請求項1または2に記載の試料ホルダに含まれる前記被測定体に1次X線を照射するX線源と、
    1次X線の照射される位置に配置され、前記試料ホルダが立てて取り付けられる試料台と、
    を有することを特徴とする側面照射型蛍光X線分析装置。
  9. 前記試料台が複数配置されたターレットを有し、
    前記ターレットは、
    前記蛍光X線分析装置の内部に回転可能に軸支され、水平面内に回転軸が存在する軸部と、
    前記試料台が複数配置され、前記軸部に固定されて回転する回転部と、
    を有することを特徴とする請求項8に記載の側面照射型蛍光X線分析装置。
  10. 前記回転部は、前記被測定体の照射位置が円錐台の側面に位置するように前記被測定体を支持し、測定位置で所定の前記被測定体に1次X線が照射されるように前記被測定体を配置する、ことを特徴とする請求項9に記載の側面照射型蛍光X線分析装置。
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