JP3677132B2 - 写真用ロールフイルムの製造方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真用ロールフイルムの製造方法及び装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
写真用ロールフイルムには、一般に120タイプ,220タイプと呼ばれる種類がある。220タイプの写真用ロールフイルムは、円柱形状の軸部に軸方向に沿ってスリットが形成されたスプールと、このスプールの軸部に巻き込まれる写真フイルムストリップと、この写真フイルムストリップを遮光するために、写真フイルムストリップの先端と後端とに接着テープで接続される帯状のリーダーとトレーラーと、これらの巻き緩みを防止するためにリーダーの外周に巻き付けられる開封シールと、撮影後に別のスプールに巻き付けられた写真フイルムストリップの巻き緩み防止するためにトレーラーの外周に巻き付けられる封印シールとから構成されている。
【0003】
上記220タイプの写真用ロールフイルムは、写真フイルムストリップをスプールに向けて搬送する途中で、搬送方向の先頭側にトレーラーを接着テープで接続し、搬送方向の後部側にリーダーを接着テープで接続し、トレーラーの端部をスプールのスリットに挿入し、その後にスプールを巻込み方向に回転させてトレーラー,写真フイルムストリップ,リーダーをスプールの軸部に巻き込んで製造されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記製造方法では、写真フイルムストリップの搬送状態によっては、トレーラーとリーダーとが位置ずれした状態で接続されてしまうことがある。これによれば、写真フイルムストリップとトレーラー及びリーダーをスプールに巻き込む際にまっすぐに巻き込まれなくなってしまい、巻径が太くなったり、スプールのフランジに乗り上げてしまう等の巻き込み不良が発生するという問題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点を解決するためのもので、写真フイルムストリップとトレーラー及びリーダーの巻込み不良を防止することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、本発明の写真用ロールフイルムの製造方法は、スプールに向けてトレーラーを供給する第1の工程と、トレーラーをスプールの軸部に巻き付ける第2の工程と、スプールに向けて写真フイルムストリップを供給する第3の工程と、トレーラーと写真フイルムストリップとを接着テープで接続する第4の工程と、写真フイルムストリップをスプールの軸部に巻き付ける第5の工程と、スプールに向けてリーダーを供給する第6の工程と、リーダーと写真フイルムストリップとを接着テープで接続する第7の工程と、リーダーをスプールの軸部に巻き付ける第8の工程とから構成したものである。
【0007】
また、本発明の写真用ロールフイルムの製造装置は、スプールを保持するとともに巻込み方向に回転させるスプール保持手段と、スプールに向けてトレーラーを搬送するトレーラー供給手段と、スプールに向けて写真フイルムストリップを搬送する写真フイルムストリップ供給手段と、写真フイルムストリップとトレーラーとを接着テープで接続する第1テープ貼付手段と、スプールに向けてリーダーを搬送するリーダー供給手段と、写真フイルムストリップとリーダーとを接着テープで接続する第2テープ貼付手段とから構成したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
図2及び図3は、本発明の製造方法及び装置により製造される220タイプの写真用ロールフイルム2を示すものである。写真用ロールフイルム2は、プラスチックで成形されたスプール3と、長尺の写真フイルムが規定長さに切断された写真フイルムストリップ4と、この写真フイルムストリップ4の先端4aと後端4bとに接続されるリーダー5及びトレーラー6と、接着テープ7及び8,開封シール9,封印シール10とから構成されている。
【0009】
スプール3は、円柱形状の軸部12の両端に円板形状のフランジ13が設けられたもので、この軸部12に写真フイルムストリップ4とリーダー5及びトレーラー6とが巻き付けられる。フランジ13の端面には、カメラ等のキー軸に係合されるチャッキング溝14が形成されている。また、軸部12には、細長いスリット15が軸方向に沿って形成されている。
【0010】
リーダー5とトレーラー6とは遮光紙によって形成されており、写真フイルムストリップ4の先端4aと後端4bとに接続される一端5a,6aがそれぞれ真っ直ぐにされ、他端5b,6bがそれぞれ幅狭にされている。トレーラー6の他端6bは、写真用ロールフイルム2の製造段階でスリット15に挿入され、リーダー5の他端5bはカメラに装填される際にカメラ内のスプール3のスリット15に挿入される。また、リーダー5の他端5bには円形の係止孔17が形成されている。
【0011】
接着テープ7及び8は、リーダー5とトレーラー6とを写真フイルムストリップ4の先端4aと後端4bとに接続する。接着テープ7には、フイルムタイプ,フイルムサイズ,フイルム種等のフイルム情報を表すバーコード19が印刷されている。このバーコード19は、例えばカメラ等に組み込まれたバーコードリーダーで読み取られ、カメラでの各種設定の切り換えや制御に用いられる。
【0012】
開封シール9は、写真用ロールフイルム2が未使用の時にリーダー5の外周に巻き付けられ、写真フイルムストリップ4,リーダー5,トレーラー6が巻き緩むのを防止する。この開封シール9は、斜線で示す部分がリーダー5の他端5b側の表面に貼着されてから、スプール3の軸部12に巻き付けられたリーダー5の外周に巻き付けられる。
【0013】
封印シール10は、撮影後にカメラ側のスプール3に巻き付けられた写真フイルムストリップ4とリーダー5及びトレーラー6との巻緩みを防止するためにトレーラー6の外周に巻き付けられる。この封印シール10は、製造時に斜線で示す一端のみがトレーラー6の他端6b側の表面に貼付され、トレーラー6と一緒にスプール3に巻き付けられる。
【0014】
図4に示すように、スリット15の一方の内壁面15aには、略T字型の係止爪21が一体に形成されており、この係止爪21をリーダー5の係止穴17に挿入することによって、スプール3にリーダー5を係止できるようになっている。これにより、カメラへの写真用ロールフイルム2の装填を容易にすることができる。なお、スリット15の他方の内壁面15bには、係止穴17が係止爪21から外れないようにリーダー5を押さえる一対の押さえリブ22が一体に形成されている。
【0015】
図5は、上記220タイプの写真用ロールフイルム2を製造する製造装置の概略を示すものである。この製造装置は、スプール3の供給を行うスプール供給ライン25と、トレーラー6をスプール3に向けて搬送するトレーラー供給手段であるトレーラー供給ライン26と、写真フイルムストリップ4をスプール3に向けて搬送するフイルム供給手段であるフイルム供給ライン27と、リーダー5をスプール3に向けて搬送するリーダー供給手段であるリーダー供給ライン28とから構成されている。
【0016】
スプール供給ライン25は、副制御部30に制御されるモータ31によって軸32を中心に間欠に回転される円板形状のスプールターレット33と、このスプールターレット33の外周に配置された各装置部とから構成されている。副制御部30は、マイクロコンピュータや各種制御回路からなり、製造装置全体を制御する主制御部35によって制御され、また適宜得たデータを主制御部35に入力する。
【0017】
スプールターレット33は、軸32に回転自在に取り付けられており、モータ31によって図中時計方向に30度ずつ間欠回転される。このスプールターレット33には、スプール3を保持するとともに巻き込み方向にスプール3を回転させるモータ(図示せず)をそれぞれ備えたスプール保持手段である12個のスプールホルダ37が設けられている。各スプールホルダ37が停止する位置は、スプール3に対して各種作業が行われる第1ステーションST1〜第10ステーションST10となっている。
【0018】
第1ステーションST1は、別のラインで製造され搬送されてきたスプール3をスプール供給部39から受け取ってスプールホルダ37にセットする。第2ステーションST2は、スプール位置決め部40によってスプール3のスリット15の向きを位置決めする。
【0019】
第3ステーションST3は、トレーラー6をスプール3の軸部12に巻き込む工程となっている。トレーラー6は、トレーラー供給ライン26から第3ステーションST3のスプール3に向けて搬送されてきて、他端6bがスプール3のスリット15に挿入される。副制御部30は、スリット15にトレーラー6が挿入されるとスプール3を巻き込み方向に回転させ、トレーラー6を軸部12に巻き込む。
【0020】
第4ステーションST4は、写真フイルムストリップ4をスプール3の軸部12に巻き込む工程となっている。写真フイルムストリップ4は、フイルム供給ライン27から第4ステーションST4のスプール3に向けて後端4bを先頭に搬送されてきて、その搬送途中でトレーラー6の一端6aに接着テープ8によって接続される。副制御部30は、トレーラー6に写真フイルムストリップ4が接続されるとスプール3を巻き込み方向に回転させ、写真フイルムストリップ4を軸部12に巻き込む。
【0021】
第5ステーションST5は、リーダー5をスプール3の軸部12に巻き込む工程となっている。リーダー5は、リーダー供給ライン28から第5ステーションST5のスプール3に向けて搬送されてきて、その搬送途中で一端5aが接着テープ7によって写真フイルムストリップ4の先端4aに接続される。副制御部30は、写真フイルムストリップ4にリーダー5が接続されるとスプール3を巻込み方向に回転させ、リーダー5を軸部12に巻き込む。
【0022】
第3〜第5ステーションでトレーラー6,写真フイルムストリップ4,リーダー5が巻き込まれたスプール3は、これらが巻き緩まないように押さえられたままスプールターレット33の回転によって次の第6ステーションST6に搬送される。第6ステーションST6では、折込み部42によってリーダー5の他端5bを内側に折り込む。
【0023】
第7ステーションST7は、副制御部30によって制御されるシール巻付け部44によって、リーダー5の外周に開封シール9が巻き付けられる。シール巻付け部44は、ロール状に巻かれた離型紙ロール45から開封シール9を剥がしてリーダー5の外周に巻き付ける。また、その際に、開封シール9に製造番号等の製造情報を印字する。
【0024】
第8ステーションST8には、写真用ロールフイルム2の巻径を計測する巻径計測部47が設けられている。第9ステーションST9には、不良品であると判断された写真用ロールフイルム2を装置外に排出する排出部48が設けられている。第10ステーションST10は、良品であると判断された写真用ロールフイルム2を次の包装装置等に搬送するために集積する集積部49が設けられている。
【0025】
トレーラー供給ライン26の端部には、長尺トレーラー51がロール状に巻かれたトレーラーロール52が配置されている。このトレーラーロール52は、予めトレーラー6が連続して印刷された帯状の遮光紙からなり、トレーラー6の他端6bが先頭となるように裏面側が上方を向いている状態で図中左方に搬送される。この搬送路沿いには、搬送ローラ対53,可動ローラ54,シール貼付部55,トリミング部56,搬送ローラ対57,トレーラーカッター58が配置されている。これらはマイクロコンピュータや各種制御回路からなる副制御部60によって制御される。副制御部60は、製造装置全体を制御する主制御部35によって制御され、また適宜得たデータを主制御部35に入力する。
【0026】
搬送ローラ対53は、長尺トレーラー51を挟み込んで回転してトレーラーロール52から長尺トレーラー51を引き出すためのもので、副制御部60に接続されたモータ62によって回転駆動される。可動ローラ54は、上下方向で移動自在とされており、図示しないがバネによって下方に向けて引っ張られている。この可動ローラ54の近傍には、可動ローラ54の下方への移動を検出するセンサ63が設けられており、このセンサ63の検出信号は副制御部60に入力される。なお、図示しないが、可動ローラ54の近傍には長尺トレーラー51の静電気を除去する除電装置が配置されている。
【0027】
シール貼付部55は、ロール状に巻かれた離型紙ロール65から封印シール10を剥がし、長尺トレーラー51の表面の所定の位置に貼り付ける。
【0028】
トリミング部56は、長尺トレーラー51の外形のトリミングを行うもので、ダイス部56aとパンチ部56bとから構成されている。長尺トレーラー51は、このトリミング部56でトレーラー6の他端6bに該当する部分が幅狭にされる。
【0029】
搬送ローラ対57は、長尺トレーラー51を第3ステーションST3のスプールホルダ37にセットされたスプール3に向けて搬送し、長尺トレーラー51の端部(トレーラー6の他端6b)をスプール3のスリット15に挿入する。トレーラーカッター58は、スプール3が巻き込み方向に回転して長尺トレーラー51がスプール3の軸部12に巻き込まれた後に、長尺トレーラー51を規定長さのトレーラー6に切断する。
【0030】
フイルム供給ライン27は、暗室内に設けられている。フイルム供給ライン27の端部には、長尺写真フイルム67がロール状に巻かれたフイルムロール68が配置されている。フイルムロール68から引き出された長尺写真フイルム67は、乳剤面が上方に向けられた状態で図中左方に向けて搬送される。この搬送路沿いには、搬送ローラ対69,可動ローラ70,サクションドラム71,搬送ローラ対72,フイルムカッター73が配置されている。これらはマイクロコンピュータや各種制御回路からなる副制御部75によって制御される。副制御部75は、製造装置全体を制御する主制御部35によって制御され、また適宜得たデータを主制御部35に入力する。
【0031】
搬送ローラ対69は、長尺写真フイルム67を挟み込んで回転してフイルムロール68から長尺写真フイルム67を引き出すためのもので、副制御部75に接続されたモータ77によって駆動される。可動ローラ70は、上下方向で移動自在とされており、図示しないがバネによって下方に向けて引っ張られている。この可動ローラ70の近傍には、可動ローラ70の下方への移動を検出するセンサ78が設けられており、このセンサ78の検出信号は副制御部75に入力される。
【0032】
サクションドラム71は、モータ77によって回転されるとともに周面に多数のエアー吸引孔が設けられており、長尺写真フイルム67をエアーの吸引によって密着させながらスリップを生じさせないようにして搬送する。サクションドラム71で支持された長尺写真フイルム67の乳剤面に対面して、プリントヘッド80が設けられている。
【0033】
プリントヘッド80は、長尺写真フイルム67の搬送方向に対して直交する向きにライン状に配列された多素子発光部と、これらからの光を長尺写真フイルム67のエッジ部分に縮小して結像させる光学系とから構成され、副制御部75に含まれる制御回路とともにサイドプリント部を構成している。このサイドプリント部は、入力されたプリントデータにしたがって長尺写真フイルム67にサイドプリントを行う。サイドプリント部に入力されるプリントデータは、例えばオペレータ等によって主制御部35に入力されるフイルム情報と製造情報とが副制御部75に送出され、副制御部75によってプリントデータに変換されてサイドプリント部に入力される。
【0034】
サクションドラム71の下流側に配置された搬送ローラ対72は、長尺写真フイルム67を下流側に配置されたフイルムカッター73に向けて搬送する。このフイルムカッター73は、可動刃と固定刃とからなり、副制御部75に制御されて長尺写真フイルム67を規定長さの写真フイルムストリップ4に切断する。
【0035】
フイルムカッター73によって切断された写真フイルムストリップ4はフイルム搬送路82に送り込まれ、このフイルム搬送路82内をスプールターレット33の第4ステーションST4に向けて搬送される。フイルム搬送路82の途中には、第3ステーションST3でスプール3に巻き込まれたトレーラー6の一端6aと写真フイルムストリップ4の後端4bとを接着テープ8で接続する第1テープ貼付手段である第1テープ貼付部83が配置されている。
【0036】
第1テープ貼付部83は、接着テープ8が連続して貼付された長尺離型紙から接着テープ8を剥がして供給するテープ供給部85と、このテープ供給部85から供給された接着テープ8を例えばエアー吸引等によって吸着保持し、トレーラー6と写真フイルムストリップ4とに貼り付ける吸着ヘッド86とから構成されている。この第1貼付部83は、副制御部75によって制御される。
【0037】
リーダー供給ライン28の端部には、長尺リーダー88がロール状に巻かれたリーダーロール89が配置されている。このリーダーロール89は、予めリーダー5が連続して印刷された帯状の遮光紙からなり、リーダー5の一端5aが先頭となるように裏面側が上方を向いている状態で図中左方に搬送される。この搬送路沿いには、搬送ローラ対90,可動ローラ91,トリミング部92,搬送ローラ対93,リーダーカッター94,第2テープ貼付部95が配置されている。これらはマイクロコンピュータや各種制御回路からなる副制御部96によって制御される。副制御部96は、製造装置全体を制御する主制御部35によって制御され、また適宜得たデータを主制御部35に入力する。
【0038】
搬送ローラ対90は、長尺リーダー88を挟み込んで回転して、リーダーロール89から長尺リーダー88を引き出すためのもので、副制御部96に接続されたモータ98によって回転駆動される。可動ローラ91は、上下方向で移動自在とされており、図示しないがバネによって下方に向けて引っ張られている。この可動ローラ91の近傍には、可動ローラ91の下方への移動を検出するセンサ99が設けられており、このセンサ99の検出信号は副制御部96に入力される。なお、図示しないが、可動ローラ91の近傍には長尺リーダー88の静電気を除去する除電装置が配置されている。
【0039】
トリミング部92は、長尺リーダー88の外形のトリミングを行うもので、ダイス部92aとパンチ部92bとから構成されている。長尺リーダー88は、このトリミング部92でリーダー5の他端5bに該当する部分が幅狭にされ、更に係止穴17が穿孔される。
【0040】
搬送ローラ対93は、長尺リーダー88を第5ステーションST5のスプールホルダ37にセットされたスプール3に向けて搬送し、長尺リーダー88の端部(リーダー5の一端5a)を写真フイルムストリップ4の先端4aに突き合わせる。リーダーカッター94は、長尺リーダー88の端部が写真フイルムストリップ4の接着テープ7で接着された後に、長尺リーダー88を規定長さのリーダー5に切断する。
【0041】
第2テープ貼付部95は、第1テープ貼付部83と同様の構成とされており、接着テープ7が連続して貼付された長尺離型紙から接着テープ7を剥がして供給するテープ供給部101と、このテープ供給部101から供給された接着テープ7を例えばエアー吸引等によって吸着保持し、リーダー5と写真フイルムストリップ4とに貼り付ける吸着ヘッド102とから構成されている。
【0042】
次に、上記実施形態の作用について、図1のフローチャートを参照しながら説明する。図5に示す製造装置によって写真用ロールフイルム2を製造する際には、まず始めに製造する写真用ロールフイルム2に使用するスプール3がスプール供給部39に、トレーラーロール52がトレーラー供給ライン26に、フイルムロール68がフイルム供給ライン27に、リーダーロール89がリーダー供給ライン28に、それぞれオペレータ等によってセットされる。
【0043】
製造装置がスタートされると、副制御部30は主制御部35の制御によってスプール供給ライン25を作動させる。副制御部30は、制御下にあるモータ31でスプールターレット33を軸32を中心に図中時計方向に間欠に回転させる。
【0044】
スプールターレット33の回転により、空のスプールホルダー37が第1ステーションST1に停止すると、スプール供給部39から供給されたスプール3がスプールホルダ37にセットされる。更にスプールターレット33が回転されるとスプール3は第2ステーションST2に搬送され、スプール位置決め部40によってスリット15の向きが位置決めされる。また、更にスプールターレット33が回転されると、スプール3は第3ステーションST3に搬送される。
【0045】
上記スプール供給ライン25の作動と同時に、トレーラー供給ライン26も作動されている。副制御部60は主制御部35の制御によって、制御下にあるモータ62で搬送ローラ対53を回転駆動する。搬送ローラ対53は、長尺トレーラー51を挟み込んで回転し、長尺トレーラー51をトレーラーロール52から引き出す。これにより、可動ローラ54がバネの付勢によって下方に移動し、可動ローラ54がセンサ63によって検出される。センサ63の検出信号は副制御部60に入力され、副制御部60はこの検出信号に基づいて搬送ローラ対53の回転を停止し、搬送ローラ対57を回転させる。これにより、可動ローラ54の移動によって溜められた一定長さの長尺トレーラー51は、シール貼付部55に向けて搬送される。また、搬送ローラ対53の回転・停止の制御は、長尺トレーラー51に印刷されたトレーラー6のマークを光電センサ等で検知して行うこともできる。
【0046】
シール貼付部55では、離型紙ロール65から封印シール10が剥離され、長尺トレーラー51の表面の所定位置に貼り付けられる。
【0047】
封印シール10が貼付された長尺トレーラー51は、トリミング部56に搬送される。トリミング部56では、パンチ部56bが下降してダイス部56aとで長尺トレーラー51を挟み込み、印刷されているトレーラー6の他端6bに該当する部分を幅狭にトリミングする。また、このトリミング時に長尺トレーラー51のトレーラー6へのカットを同時に行うこともできる。
【0048】
トリミング部56でトリミングが施された長尺トレーラー51は、搬送ローラ対57の回転によって第3ステーションST3に停止されているスプール3に向けて搬送され、端部(トレーラー6の他端6b)がスプール3のスリット15に挿入される。すると、スプールホルダ37のモータ(図示せず)が駆動され、スプール3が巻込み方向に回転されて軸部12に長尺トレーラー51が数回転分巻き込まれる。
【0049】
長尺トレーラー51が所定長さ分スプール3に巻き込まれると、スプール3の回転が停止され、トレーラーカッター58によって長尺トレーラー51がトレーラー6となるように切断される。スプールターレット33は、トレーラー6が巻き緩まないように軸部12をスプールホルダ37で押さえ、トレーラー6の一端6a側がスプール3から飛び出している状態のまま第4ステーションST4に搬送する。
【0050】
また、スプール供給ライン25,トレーラー供給ライン26と同時にフイルム供給ライン27も作動されている。副制御部75は主制御部35の制御によって、制御下にあるモータ77で搬送ローラ対69を回転駆動する。搬送ローラ対69は、長尺写真フイルム67を挟み込んで回転し、長尺写真フイルム67をフイルムロール68から引き出す。これにより、可動ローラ70がバネの付勢によって下方に移動し、可動ローラ70がセンサ78によって検出される。センサ78の検出信号は副制御部75に入力され、副制御部75はこの検出信号に基づいて搬送ローラ対69の回転を停止し、搬送ローラ対72を回転させる。これにより、可動ローラ70の移動によって溜められた一定長さの長尺写真フイルム67は、サクションドラム71に向けて搬送される。
【0051】
サクションドラム71に搬送された長尺写真フイルム69は、エアー吸引によってサクションドラム71の周面に密着され、スリップしないように搬送される。また、主制御部35に入力されていたフイルム情報と製造情報は、副制御部75によってプリントデータに変換され、プリントヘッド80によって長尺写真フイルム67の端縁にサイドプリントされる。
【0052】
サイドプリントが行われた長尺写真フイルム67は、搬送ローラ対72によってフイルムカッター73に向けて搬送される。このフイルムカッター73は、副制御部75からの指令によって撮影規定枚数に応じた長さに長尺写真フイルム69を切断し、撮影可能コマ数に応じた所定の長さの写真フイルムストリップ4にする。
【0053】
写真フイルムストリップ4は、後端4bを先頭にしてフイルム搬送路82内をスプール供給ライン25の第4ステーションST4に向けて搬送され、スプール3に巻き込まれているトレーラー6の一端6aに後端4bが突き合わされる。
【0054】
フイルム搬送路82上に配置された第1テープ貼付部83は、テープ供給部85によって接着テープ8を吸着ヘッド86に供給する。吸着ヘッド86は、接着テープ8をエアー吸引等で吸着保持し、突き合わされているトレーラー6の一端6aと写真フイルムストリップ4の後端4bとに貼り付け、これらを接合する。
【0055】
副制御部30は、トレーラー6と写真フイルムストリップ4とが接合されると、スプールホルダ37のモータを駆動させ、スプール3を巻込み方向に回転させる。これにより、トレーラー6の一端6a側とともに写真フイルムストリップ4がスプール3の軸部12に巻き込まれる。スプールターレット33は、写真フイルムストリップ4が巻き緩まないようにスプールホルダ37で軸部12を押さえ、写真フイルムストリップ4の先端4a側がスプール3から飛び出している状態のまま、スプール3を第5ステーションST5に搬送する。
【0056】
また、上記スプール供給ライン25,トレーラー供給ライン26,フイルム供給ライン27の作動と同時に、リーダー供給ライン28も作動されている。副制御部96は、主制御部35の制御によって制御下にあるモータ98で搬送ローラ対90を回転駆動する。搬送ローラ対90は、長尺リーダー88を挟み込んで回転し、長尺リーダー88をリーダーロール89から引き出す。これにより、可動ローラ91がバネの付勢によって下方に移動し、可動ローラ91がセンサ99によって検出される。センサ99の検出信号は副制御部96に入力され、副制御部96はこの検出信号に基づいて搬送ローラ対90の回転を停止し、搬送ローラ対93を回転させる。これにより、可動ローラ91の移動によって溜められた一定長さの長尺リーダー88は、トリミング部92に向けて搬送される。また、搬送ローラ対90の回転・停止の制御は、長尺リーダー88に印刷されたリーダー5のマークを光電センサ等で検知して行うこともできる。
【0057】
トリミング部92では、パンチ部92bが下降してダイス部92aとで長尺リーダー88を挟み込み、印刷されているリーダー5の一端5bに該当する部分を幅狭にトリミングするとともに、係止穴17を穿孔する。また、このトリミング時に長尺リーダー88のリーダー5へのカットを同時に行うこともできる。
【0058】
トリミング部92でトリミングが施された長尺リーダー88は、搬送ローラ対93の回転によってスプール供給ライン25の第5ステーションST5に向けて搬送され、スプール3から突出されている写真フイルムストリップ4の先端4aに端部(リーダー5の一端5a)が突き合わされる。
【0059】
第2テープ貼付部95は、テープ供給部101によって接着テープ7を吸着ヘッド102に供給する。吸着ヘッド102は、接着テープ7をエアー吸引等で吸着保持し、突き合わされている長尺リーダー88の他端と写真フイルムストリップ4の先端4aとに貼り付け、これらを接合する。副制御部96は、長尺リーダー88と写真フイルムストリップ4とが接合されると、リーダーカッター94によって長尺リーダー88を規定長さのリーダー5に切断する。
【0060】
また、接着テープ7は、第4ステーションST4で写真フイルムストリップ4の先端4aがスプール3から飛び出している状態の時点、あるいはフイルム搬送路82上に写真フイルムストリップ4の先端4aがある時点で、別装置にて貼り付けを行い、第2テープ貼付部95では接着テープ7を押圧して圧着させて写真フイルムストリップ4とリーダー5とを接合することもできる。
【0061】
また、副制御部30は、スプールホルダ37のモータを駆動させ、スプール3を巻込み方向に回転させる。これにより、写真フイルムストリップ4の先端4a側とともにリーダー5がスプール3の軸部12に全て巻き込まれる。スプールターレット33は、リーダー5が巻き緩まないように軸部12をスプールホルダ37で押さえた状態で、スプール3を第6ステーションST6に搬送する。
【0062】
第6ステーションST6では、折込み部42によってリーダー5の他端5bが内側に折り込まれる。また、第7ステーションST7では、シール巻付け部44によって離型紙ロール45に貼付されている開封シール9に製造情報等が印字され、この開封シール9が離型紙ロール45から剥離されてリーダー5の外周に巻き付けられる。
【0063】
開封シール7が巻き付けられて完成した写真用ロールフイルム2は、スプールターレット33の回転によって第8ステーションST8に搬送される。このステーションでは、巻径計測部47によって巻径の太さが計測される。この計測結果は、副制御部30から主制御部35に入力されて保存される。
【0064】
第9ステーションST9に搬送された写真用ロールフイルム2は、主制御部35に保存された巻径計測結果が規定値内にない場合に、排出部48によってスプールホルダ37から取り出され、装置外に排出される。また、巻径計測結果が規定値内にあった写真用ロールフイルム2は、第10ステーションST10で集積部49に送り出され、次の包装装置等に搬送される。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の写真用ロールフイルムの製造方法及び装置によれば、スプールにトレーラーを巻き込んでからトレーラーと写真フイルムストリップとを接合し、この写真フイルムストリップをスプールに巻き込んでからリーダーと接合するようにしたので、それぞれの接合に位置ずれが発生しにくくなる。また、それぞれの接合に位置ずれが発生しても巻き込み時の影響が少なくなるので、巻き込み不良等は発生しなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】写真用ロールフイルムの製造方法を示すフローチャートである。
【図2】写真用ロールフイルムの外観を示す斜視図である。
【図3】写真用ロールフイルムの構成を示す分解斜視図である。
【図4】スプールのスリット内を示す正面図である。
【図5】写真用ロールフイルムの製造装置の構成を示す概略図である。
【符号の説明】
2 写真用ロールフイルム
3 スプール
4 写真フイルムストリップ
5 リーダー
6 トレーラー
7,8 接着テープ
12 軸部
25 スプール供給ライン
26 トレーラー供給ライン
27 フイルム供給ライン
28 リーダー供給ライン
37 スプールホルダ
83 第1テープ貼付部
95 第2テープ貼付部
Claims (2)
- 円柱形状の軸部を備えたスプールと、先端と後端とに遮光能を有する帯状のリーダーとトレーラーとが接着テープで接続され、トレーラー側からスプールの軸部に巻き付けられる写真フイルムストリップとからなる写真用ロールフイルムの製造方法において、
前記スプールに向けてトレーラーを供給する第1の工程と、トレーラーをスプールの軸部に巻き付ける第2の工程と、スプールに向けて写真フイルムストリップを供給する第3の工程と、トレーラーと写真フイルムストリップとを接着テープで接続する第4の工程と、写真フイルムストリップをスプールの軸部に巻き付ける第5の工程と、スプールに向けてリーダーを供給する第6の工程と、リーダーと写真フイルムストリップとを接着テープで接続する第7の工程と、リーダーをスプールの軸部に巻き付ける第8の工程とからなることを特徴とする写真用ロールフイルムの製造方法。 - 円柱形状の軸部を備えたスプールと、先端と後端とに遮光能を有する帯状のリーダーとトレーラーとが接着テープで接続され、トレーラー側からスプールの軸部に巻き付けられる写真フイルムストリップとを備えた写真用ロールフイルムの製造装置において、
前記スプールを保持するとともに巻込み方向に回転させるスプール保持手段と、スプールに向けてトレーラーを搬送するトレーラー供給手段と、スプールに向けて写真フイルムストリップを搬送するフイルム供給手段と、写真フイルムストリップとトレーラーとを接着テープで接続する第1テープ貼付手段と、スプールに向けてリーダーを搬送するリーダー供給手段と、写真フイルムストリップとリーダーとを接着テープで接続する第2テープ貼付手段とからなることを特徴とする写真用ロールフイルムの製造装置。
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- 1996-12-09 JP JP32851596A patent/JP3677132B2/ja not_active Expired - Fee Related
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