JP3675798B2 - プラズマディスプレイ装置の駆動回路及びプラズマディスプレイ装置の駆動方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、プラズマディスプレイパネルや液晶表示パネル、あるいはエレクトロルミネッセンスパネルなどのマトリクス表示装置の駆動回路及びその駆動方法に関し、特に、その消費電力の低減するための機能を備えた駆動回路及びその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図22は、従来の交流(AC)型プラズマディスプレイの駆動回路の概略構成図であり、図23は、このプラズマディスプレイの駆動波形の一例である。
【0003】
プラズマディスプレイパネル(以下、PDPという)12はマトリクス状に配置された複数の放電セルを有する。各放電セルは、アドレス電極配線13と、これに直交する走査維持電極配線15および維持電極配線14とによってその放電・非放電が制御されて、パネル12全体として所望の発光表示画像を得ている。
【0004】
アドレス電極配線13は、その奇数番目(W1、W3・・W2n−1)と、偶数番目(W2、W4・・W2n)がそれぞれ別のデータドライバ19に接続されている。また、走査維持電極配線Y1、Y2・・Yi(15)が走査維持ドライバ11に接続され、維持電極配線X1、X2・・Xi(14)が維持ドライバ10に接続され、これら各電極配線W,Y,Xは、それぞれ対応するドライバ19,11,10によって駆動されている。
【0005】
外部から供給される入力画像データ1は、コントローラ20に供給され、コントローラ20は、この入力画像データ1をプラズマディスプレイパネルの表示に適した順番に並べ替えて、ディスプレイの各放電セルの放電・非放電を示す駆動データ16を作成し、データドライバ19に出力する。
【0006】
2つのデータドライバ19は、この駆動データ16に基づいて、アドレス電極配線W1、W2・・W2n−1、W2nに対し、順次駆動信号として、図23に示すようなアドレスパルス101を印加する。
【0007】
また、このアドレスパルス101の印加と同時に、対応する放電セルの走査維持電極配線15(Y1〜Yi)には、走査パルス102が順次印加されて、PDP12の各放電セルに発光・非発光の情報が書き込まれる。続いて維持電極配線14と走査維持電極配線15に交互に維持パルス103が印加され、放電状態が維持され、PDP12で所望の画像が発光表示されることとなる。
【0008】
次に、図22のデータドライバ19の構成および動作について図24を用いて説明する。
【0009】
コントローラ20からシリアルデータとして出力される駆動データ16は、シフトレジスタ124に順次供給され、ここでパラレルデータに変換されて(パラレル駆動データS1、S2・・Sm)、ラッチ回路125に向けて出力される。ラッチ回路125に供給されるラッチイネーブル信号LEがオン(例えばHレベル)となると、ラッチ回路125は、上記シフトレジスタ124からの出力をラッチし、ラッチされた駆動データS1〜Smは、ラッチデータ131(L1〜Lm)として、対応するレベルシフタ126およびFET駆動バッファ127と、反転FET駆動バッファ128とにそれぞれ供給され、これらを介してトーテムポール回路を構成する電解効果トランジスタ(FET)29、30のオンオフをコントロールする。このようにしてFET29、30がコントロールされることにより、トーテムポール回路の出力端O1〜OmからそれぞれVwまたは0Vの電圧が出力され、この出力が対応するアドレス電極配線13にアドレスパルスとして印加されることとなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来のプラズマディスプレイなどのマトリクス表示装置の駆動回路では、上述のように、基板上にマトリクス状に配置した電極配線によって放電セルや液晶などの容量成分である負荷を駆動して表示画像を得ている。このため、等価回路的には、互いに隣接する電極配線間に容量成分が形成され、後述するこの容量成分の充放電のために、データドライバの消費電力を低く抑えることが困難であるという第1の問題があった。
【0011】
また、表示画像が精細になり、さらに、例えば千鳥模様などの高域成分を多く含むような画像を表示する場合には、後述するような原理により上記容量成分の充放電量がさらに多くなりデータドライバでの消費電力が増大してしまう。このように、入力画像データに応じてデータドライバの消費電力が決まってしまい、これを所定範囲内に抑えることができないという第2の問題があった。
【0012】
以下、図25〜図27を用いて第1の問題点である電極配線間の容量成分とデータドライバにおける消費電力との関係について説明する。なお、図25は、図22のデータドライバ19の出力部とPDP12上での等価回路を示している。
【0013】
PDP12は、データドライバ19側から見ると、アドレス電極配線W間の静電容量Cwと、維持電極配線Xおよび走査維持電極配線Yとの静電容量Cxyとが存在している。静電容量Cw、Cxyの値は、PDP12のパネルサイズや、電極配線のレイアウトなどによって異なるが、例えば、対角100cmクラス(40型)のプラズマディスプレイパネルでは静電容量Cw、Cxyは、いずれも数10pF程度となる。
【0014】
このような構成において、データドライバ19の出力Oが、0VとVwとで切り替わると、静電容量CxyおよびCwで充放電が行われ、この充放電に伴ってデータドライバ19内で電力が消費される。
【0015】
上記静電容量CxyおよびCwにおける充放電により消費されるエネルギは、以下のように見積もることができる。
【0016】
まず、静電容量Cxyへの充放電による消費エネルギは、以下のようになる。
【0017】
アドレス電極配線Wに電圧Vwが印加されて、静電容量Cxyが充電されるとき、データドライバ19のドライバ電源からはCxy・Vw2のエネルギが出力され、そのうち(Cxy・Vw2)/2が静電容量Cxyに蓄積され、残りの(Cxy・Vw2)/2は、データドライバ19内で消費される。
【0018】
また、静電容量Cxyの放電のときは、静電容量Cxyに蓄積されていた(Cxy・Vw2)/2のエネルギがデータドライバ19内に引き込まれてここで消費される。
【0019】
従って、放電セルに対する一回のスイッチングに際して、アドレスパルスが立ち上がる場合にも、立ち下がる場合にも、1つの静電容量cxyあたり(Cxy・Vw2)/2のエネルギが消費されることになる。
【0020】
次に、静電容量Cwへの充放電による消費エネルギは、以下のようになる。
【0021】
なお、この静電容量Cwへの充放電による消費エネルギについては、図26に示すように、データドライバ19の各出力にそれぞれ対応するアドレス電極配線Wへ印加するアドレスパルスが、電極配線Wkで立ち上がるタイミングと同時に、電極配線Wkに隣接する電極配線Wk+1で立ち下がる場合を考える。
【0022】
データドライバ19の出力が切り替わる前には、静電容量Cwには、図26の(a)および図27(a)に示すように、電極配線Wk+1が正となる向きに、電圧Vwが印加されて充電される。
【0023】
この状態から、データドライバ19の出力が切り替わって、電極配線Wkが0からVwに変化し、電極配線Wk+1がVwから0に変化すると、図27(b)に矢印で示すように電流が流れ、静電容量Cwには、電極配線Wkが正となる向きに電圧Vwが印加されて充電される。このときドライバ電源から静電容量Cwに流れ込む電荷量は、2(Cw・Vw)となる。ドライバ電源から供給されるエネルギは、(電源電圧)×(電荷量)であり、図27(b)から明らかなように、このエネルギが全てデータドライバ19内で消費される。
【0024】
つまり、一回のスイッチングで1つの静電容量Cwあたり2(Cw・Vw2)のエネルギが消費されることとなる。このため、例えば静電容量Cxyと静電容量Cwとが同じ値であるとした場合、静電容量Cwで消費されるエネルギは、Cxyによるエネルギ消費の4倍にもなってしまう。
【0025】
以上のように、データドライバ19では、その出力が切り替わる毎にエネルギが消費され、特に、以下に説明するように隣接する画素での点灯・非点灯が交互に切り替わるような高域成分を多く含む画像を表示する場合には、アドレス電極配線W間の静電容量Cwにおける充放電によるエネルギ損失が極めて大きくなる。
【0026】
以下、第2の問題点である表示画像のパターンと、データドライバにおける消費電力との関係を図25、図28および図29を用いて説明する。図28は、PDPの各放電セルにおける点灯(ハッチングあり)・非点灯(ハッチングなし)を示しており、図29は、図28のようなパターンを表示する場合に各電極配線に印加する電圧波形を示している。
【0027】
各放電セルに表示させるパターンに応じてアドレス電極配線Wk−1、Wk、Wk+1にアドレスパルス121が印加され、これと同時に走査維持電極配線Yl−1、Yl、Yl+1に順次負の走査パルス122を印加することにより、各放電セルに表示画像パターンに応じた点灯・非点灯データが書き込まれる。
【0028】
ここで、tlのタイミングについて着目すると、アドレス電極配線Wkに印加される電圧は、Vw(約60V)から0に変化するため、静電容量Cxyに蓄積されていた電荷(Cxy・Vw)がアドレス電極配線Wkからデータドライバ19に流れ込む。また、アドレス電極配線Wk+1から静電容量Cwを通って(Cw・Vw)の電荷が、アドレス電極配線Wkに向かって流れ込む。さらに、アドレス電極配線Wk−1では、アドレス電極配線Wkとは反対に、0からVwへと印加電圧が変化してるので、アドレス電極配線Wk−1から静電容量Cwを通り、2(Cw・Vw)の電荷が、アドレス電極配線Wkに向かって流れ込み、データドライバ19で消費される。以上のように、タイミングtlにおいては、次式(1)のような電力がアドレス電極配線Wkで、つまりデータドライバ19で消費されることとなる。
【0029】
[数1]
(Cxy+3×Cw)×Vw2/2 ・・・・(1)
一方、タイミングt+1の瞬間には、図28に示されるようにl行目とl+1行目の表示パターンが同じであるため、各アドレス電極配線の電位は変化しない。従って、このtl+1のタイミングでは、データドライバ19には電流は流れ込まず、電力も消費しない。
【0030】
このように、データドライバ19から出力されるアドレスパルスのスイッチング動作の度に、Cw、Cxyへの充放電によって電力が消費されるので、細かい模様の画像が入力され、それを表示すればするほど、つまり、入力画像の高域成分が多くなればなるほどデータドライバ19の出力のスイッチング回数が増え、対応して消費電力が大きくなってしまっていた。そして、このような表示画像に応じた消費電力増大を緩和する方法は全く提案されていなかった。また、消費電力の増大によってデータドライバ19内での発熱が起こり、ドライバに発熱対策を講ずる必要などが生じ、コストアップの原因ともなっていた。
【0031】
以上説明したように、従来の駆動回路においては、隣接する電極配線間の静電容量に起因したドライバでの電力消費量が大きく、また、このようなドライバでの消費電力を所定範囲内に抑えることができなかった。
【0032】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、第1の目的は、マトリクス表示装置の駆動回路において、駆動信号が印加される列または行方向の電極配線間に存在する静電容量による消費電力を低減することである。
【0033】
また、第2の目的は、駆動電極ドライバにおける消費電力を一定範囲内に抑えることである。
【0034】
【課題を解決するための手段】
この発明は、1フィールド期間を複数のサブフィールド期間に分割することにより階調表示を行うプラズマディスプレイ装置の駆動回路において、前記複数のサブフィールド期間毎に、アドレス電極にアドレスパルスを印加することにより、前記アドレス電極と走査維持電極との間で書き込み放電を行わせるデータドライバ手段と、入力画像データに基づき、前記データドライバ手段での1画面あたりの消費電力を、前記アドレス電極の電位の変化に伴って生じる、前記アドレス電極に係わる静電容量への充放電に起因した電力消費の積算値を元に予測する予測手段と、前記予測手段における予測結果に基づいて、前記複数のサブフィールドの一部について、重み付けが最も軽いサブフィールドから順にその表示を省略するように制御する表示画像制御手段と、を備えることを特徴とするものである。
【0035】
この発明の他の態様は、1フィールド期間を複数のサブフィールド期間に分割することにより階調表示を行うプラズマディスプレイ装置の駆動回路において、前記複数のサブフィールド期間毎に、アドレス電極にアドレスパルスを印加することにより、前記アドレス電極と走査維持電極との間で書き込み放電を行わせるデータドライバ手段と、入力画像データに基づき、前記データドライバ手段での1画面あたりの消費電力を、前記アドレス電極の電位の変化に伴って生じる、前記アドレス電極に係わる静電容量への充放電に起因した電力消費の積算値を元に予測する予測手段と、前記予測手段における予測結果に基づいて、前記入力画像データからその画像の空間周波数の高域成分を除去するように制御する表示画像制御手段と、を備えることを特徴とするものである。
【0036】
また、この発明は、1フィールド期間を複数のサブフィールド期間に分割することにより階調表示を行うプラズマディスプレイ装置の駆動回路において、前記複数のサブフィールド期間毎に、アドレス電極にアドレスパルスを印加することにより、前記アドレス電極と走査維持電極との間で書き込み放電を行わせるデータドライバ手段と、前記データドライバ手段での消費電力を検出する検出手段と、前記検出手段での検出結果に基づいて、前記複数のサブフィールドの一部について、重み付けが最も軽いサブフィールドから順にその表示を省略するように制御する表示画像制御手段と、を備え、前記データドライバ手段は複数のデータドライバブロックに分割され、前記検出手段は、分割された前記データドライバブロック毎に消費電力を検出し、その中の最大値を前記検出結果とすることを特徴とするものである。
【0037】
さらに、この発明は、1フィールド期間を複数のサブフィールド期間に分割することにより階調表示を行うプラズマディスプレイ装置の駆動回路において、前記複数のサブフィールド期間毎に、アドレス電極にアドレスパルスを印加することにより、前記アドレス電極と走査維持電極との間で書き込み放電を行わせるデータドライバ手段と、前記データドライバ手段での消費電力を検出する検出手段と、前記検出手段での検出結果に基づいて、入力画像データからその画像の空間周波数の高域成分を除去するように制御する表示画像制御手段と、を備え、前記データドライバ手段は複数のデータドライバブロックに分割され、前記検出手段は、分割された前記データドライバブロック毎に消費電力を検出し、その中の最大値を前記検出結果とすることを特徴とするものである。
【0038】
この発明の他の態様は、一画面の表示期間を維持放電の回数で重み付けされた複数のサブフィールド期間に分割し、前記サブフィールドの組み合わせにより階調表示を行うプラズマディスプレイ装置の駆動方法であって、前記複数のサブフィールド期間毎に、アドレス電極にアドレスパルスを印加するすることにより、前記アドレス電極と走査維持電極との間で書き込み放電を行わせる工程と、入力画像データに基づき、前記書き込み放電を行わせる工程での1画面あたりの消費電力を、前記アドレス電極の電位の変化に伴って生じる、前記アドレス電極に係わる静電容量への充放電に起因した電力消費の積算値を元に予測する工程と、前記予測値に基づき、前記複数のサブフィールドの一部について、重み付けが最も軽いサブフィールドから順にその表示を省略する工程と、を備えたことを特徴とするものである。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好適な実施の形態(以下、実施の形態という)及び関連形態について、図面を用いて説明する。
【0046】
関連形態1.
この発明に関連する形態1では、プラズマディスプレイ、液晶表示装置、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ等のマトリクス表示装置の各画素を駆動するための電極配線にそれぞれ駆動信号を印加するにあたり、隣接する電極配線間で駆動信号の立ち上がりと立ち下がりのタイミングがずれるように制御する。
【0047】
図1は、関連形態1に係るプラズマディスプレイ装置の駆動回路の概略構成を示している。
【0048】
図1において、外部から入力画像データ1が供給されると、これがドライバコントローラ20内の画像データ並べ替え部3に供給される。画像データ並べ替え部3は、この入力画像データ1をプラズマディスプレイでの表示に適した順番に並べ替え、ディスプレイの各放電セルの放電・非放電を示す駆動データ16を2つのデータドライバ9にそれぞれ出力する。ただし、データドライバ9は、単一の構成の場合もある。
【0049】
データドライバ9は、この駆動データ16に基づき、プラズマディスプレイ装置における駆動電極配線に相当するアドレス電極配線W1、W3・・W2n−1と、W2、W4・・W2nとに対し、それぞれ駆動信号として、アドレスパルスを印加し、各放電セルの点灯・非点灯を決定している。
【0050】
そして、本関連形態1においては、後述するようにこのデータドライバ9内に、信号印加タイミング制御手段として立ち上がり遅延回路を設け、これにより隣接するアドレス電極配線13に印加するアドレスパルスの立ち上がりと立ち下がりのタイミングがずれるように制御する。
【0051】
また、コントローラ20に設けられたシーケンスコントローラ5によって、アドレスパルスの印加と同時に、対応するマトリクス表示装置の走査電極配線、プラズマディスプレイ装置では走査維持電極配線15(Y1〜Yi)に、走査信号である走査パルスが印加され、PDPパネル12の各放電セルに点灯・非点灯の情報を書き込まれる。さらに維持電極配線14と走査維持電極配線15に交互に維持パルスが印加され、PDP12で所望の画像が発光表示される。
【0052】
次に、図1のデータドライバ9の構成および動作について図2を用いて説明する。
【0053】
コントローラ20からシリアルデータとして駆動データ16が出力されると、これがシフトレジスタ24に順次供給されてパラレルデータに変換される。次に、ラッチ回路25に向けてパラレル駆動データS1、S2・・Smが出力され、ラッチ回路25は、供給されるラッチイネーブル信号LEがオン(例えばHレベル)となると、これに応じて、シフトレジスタ24からの出力をラッチし、ラッチされた駆動データS1〜Smは、ラッチデータL1〜Lmとして、それぞれ出力される。
【0054】
ラッチ回路25の各ラッチデータ出力経路には、それぞれ信号印加タイミング制御手段として立ち上がり遅延回路32が設けられており、ラッチデータL1〜Lmのパルスの立ち上がりだけを遅延させる。立ち上がり遅延回路32は、例えば図5に示すような簡易な構成で実現でき、このような回路構成により図6に示すようにラッチデータのパルスの立ち上がりだけが遅延した信号(出力OUTb)が得られる。
【0055】
図5に示す立ち上がり遅延回路32は、ラッチ回路25から出力されるラッチデータを遅延させる遅延回路40と、アンド回路44とにより構成される。遅延回路40は、バッファ41、42とコンデンサ43とを備え、図6のようにラッチデータである入力INaをtdだけ遅延させて、これを遅延回路出力(OUTa)としてアンド回路44の一方の入力端に供給する。アンド回路44のもう一方の入力端には、ラッチデータ(入力INa)が直接供給される。アンド回路44は、遅延のないラッチデータとtdだけ遅延を受けたデータとのアンドをとり、これにより図6の出力OUTbのようにパルスの立ち上がりだけがtdだけ遅延した信号がアンド回路44から出力される。
【0056】
このようにして立ち上がり遅延回路32において立ち上がりタイミングの遅延された各ラッチデータL1〜Lmは、対応するレベルシフタ26およびFET駆動バッファ27と、反転FET駆動バッファ128とにそれぞれ供給され、これらを介してトーテムポール回路を構成する電界効果トランジスタ(FET)29、30のオンオフが制御される。これにより、トーテムポール回路の出力端O1〜OmからそれぞれVwまたは0Vの電圧が出力され、この出力、つまり立ち上がりタイミングの遅延したアドレスパルスが、対応するアドレス電極配線13に印加されることとなる。
【0057】
なお、データドライバ9は、図2に示すような回路ブロックを集積して形成されるが、実際には、数10ビット程度の出力ごとに集積回路化し、これを組み合わせて用いて一枚の表示パネルを駆動することが多い。
【0058】
次に、図1、図3および図4を用いて本関連形態1によるデータドライバ9での消費電力の低減作用について説明する。
【0059】
上述のように、データドライバ9において、各アドレス電極配線Wに印加するアドレスパルスの立ち上がりが遅延される。よって、PDP12上で互いに隣接して配置されたアドレス電極配線Wk、Wk+1について着目すると、各電極配線でのアドレスパルスは、例えば図3に示すような電圧波形となり、隣接する電極配線間では、一方のアドレスパルスの立ち上がりと、他方のアドレスパルスの立ち下がりとはそのタイミングがtdだけずれている。このタイミングのずれtdは、アドレスパルスの立ち上がりおよび立ち下がりに要する期間とほぼ等しくなるように設定しておくことで、確実に、隣接する電極配線間でアドレスパルスの立ち上がりと、立ち下がりタイミングをずらすことが可能となる。なお、このずれtdは、遅延回路40のコンデンサ43の容量を調整することにより容易に変更することができる。
【0060】
図3の期間(a)において、アドレス電極配線Wkは0Vであり、隣接するアドレス電極配線Wk+1がVwであると、電極配線間の静電容量Cwは、図4(a)のようにアドレス電極配線Wk+1側が正となるように充電される。
【0061】
図3の期間(b)においてアドレス電極配線Wk+1がVwから0Vに立ち下がるとする。従来であれば、アドレス電極配線Wk+1のアドレスパルスの変化と同一タイミングでアドレス電極配線Wkが、0VからVwへと変化するのであるが、本関連形態1では、パルスの立ち上がりタイミングが遅延されているので、アドレス電極配線Wkのアドレスパルスは、この期間(b)では変化しない。このため、静電容量Cwでは、アドレス電極配線Wk+1側のみがVwから0Vに変化して、図4(b)に示すような向きに電流が流れて、静電容量Cwが放電し、(Cw・Vw2)/2の電力がデータドライバ9で消費される。
【0062】
期間(c)に、アドレス電極配線Wkのアドレスパスルが、0からVwに立ち上がると、図4(c)に示すように電流が流れて静電容量Cwが充電される。このときドライバ電源からは、Cw・Vw2のエネルギが供給され、そのうち、(Cw・Vw2)/2が静電容量Cwに蓄積され、残りの(Cw・Vw2)/2がデータドライバ9内で消費される。
【0063】
以上の説明から明らかなように、関連形態1のように制御することにより、1回のアドレスパルスのスイッチング動作において、1つの静電容量CwあたりCw・Vw2の電力が消費されることとなる。そして、この消費量は、従来の(2×Cw・Vw2)の1/2であり、アドレスパルスの立ち上がりタイミングを遅延させることにより、確実にデータドライバ9の消費電力が低減することが可能となっている。但しCxyへの充放電による電力消費は、前述の計算と同一になるため、ここでは説明を省略した。
【0064】
なお、以上の説明ではアドレスパルスの立ち上がりタイミングのみを遅延させるが、必ずしも立ち上がりタイミングには限られず、立ち下がりタイミングを遅延させてもよい。つまり、データドライバ9の消費電力低減の観点からは、隣接するアドレス電極配線において、互いのアドレスパルスの立ち上がりと、立ち下がりのタイミングが一致しなければ、立ち上がりと立ち下がりのどちらが先でもよい。
【0065】
しかし、表示パネルの特性上からはアドレスパルスの立ち下がりが先のほうがよい。つまり、アドレスパルスの立ち上がりタイミングを遅延させる方が、立ち下がりタイミングを遅延させるよりも好ましい。これは、立ち下がりタイミングを遅延させると、隣接するアドレス電極配線間で一方のアドレスパルスが立ち下がる前に他方のアドレスパルスが立ち上がって、2つの電極配線の出力がHレベルになるタイミングが生じ、このタイミングがさらに走査パルスと重なると両方の電極配線に係る2つの放電セルが発光状態となるような誤動作が生ずる可能性があるからである。
【0066】
さらに、上記表示パネルでの誤動作を最小限とするためには、図7(a)、(b)に示すように、アドレスパルス21の立ち下がりを先に行うと共に、図7(c)、(d)に示すように、このアドレスパルス21の立ち上がりと走査維持電極配線Y(15)への走査パルス22の印加タイミングを揃えることが好ましい。これは、例えば、走査維持ドライバ11内に図5と同様な遅延回路40を設け、走査パルス22の立ち上がりおよび立ち下がりタイミングをアドレスパルス21の立ち上がりタイミングtdと同じだけ遅延させることにより、実現できる。
【0067】
関連形態2.
次に、関連形態2について図8および図9を用いて説明する。プラズマディスプレイ装置の駆動回路全体構成は図1と同様である。なお、本関連形態以降において、既に説明した図面と同様な構成には同一符号を付して説明を省略する。
【0068】
本関連形態2では、アドレス電極配線13に印加するアドレスパルスの立ち上がりおよび立ち下がりタイミングを外部信号によって制御する。具体的には、信号印加タイミング制御手段として、図8に示すようなパルス制御回路23を設け、この回路23を外部からの制御信号(立ち上がりラッチイネーブル信号LE、立ち下がりラッチイネーブル信号LE)によって制御する。
【0069】
パルス制御回路23は、2つのアンド回路23a、23bと、この2つのアンド回路の出力のオアをとって出力するオア回路23cによって構成される。アンド回路23aの反転入力端と、アンド回路回路23bの一方の入力端にはシフトレジスタからの出力S1〜Smの対応する出力が供給されている。各アンド回路23aの非反転入力端には、立ち下がりラッチイネーブル信号LEが供給され、アンド回路23bの他方の入力端には立ち上がりラッチイネーブル信号LEが供給されている。さらに、シフトレジスタ24からの出力データをそれぞれラッチするラッチ回路25のラッチ制御端子には、対応するオア回路23cの出力が、ラッチイネーブル信号LEとして供給される。そして、ラッチ回路25は、この信号LEがオンになるとそれぞれシフトレジスタ24からの出力信号をラッチする。
【0070】
本関連形態2のデータドライバ9の動作は次のようになる。
【0071】
シフトレジスタ24からの所定の出力データSk、Sk+1について着目すると、図9(a)、(b)のように出力データSkがHレベル、出力データSk+1がLレベルの場合において、図9(c)のように立ち下がりラッチイネーブル信号LEがオン(Hレベル)となると、出力データSk+1を入力とするk+1番目のアンド回路23aの出力がHとなって、これがそのままオア回路23cからHレベルのラッチイネーブル信号LEk+1として、対応するk+1番目のラッチ回路25に印加される。このため、k+1番目のラッチ回路25がシフトレジスタのLレベル出力Sk+1をラッチして、図9(h)のように、トーテムポール回路の出力Ok+1がLレベルとなる)。
【0072】
次に、図9(d)のように立ち上がりラッチイネーブル信号がHレベルとなると、k番目のパルス制御回路23のアンド回路23bの出力がHレベルとなり、オア回路23cからHレベルのラッチイネーブル信号LEkとしてk番目のラッチ回路25に印加される。k番目のラッチ回路25は、これにより図9(g)に示すように、Hレベルの出力データSkをラッチし、出力OkがHレベルに立ち上がる。
【0073】
以上のようにしてデータドライバ9を構成することにより、アドレスパルスの立ち上がりタイミング(あるいは立ち下がりタイミング)を簡単な構成で、外部から選択的に制御することが可能であり、また関連形態1と同様にデータドライバにおける消費電力を低減することができる。
【0074】
特に、本関連形態2においては、関連形態1と異なって、アドレスパルスのタイミングを外部からコントロールすることができるため、図5の遅延回路40のばらつきに起因したアドレスパルスの出力タイミングのずれ等をなくすことが可能である。さらに、駆動する負荷の特性、つまり表示パネルにおける静電容量の大きさ等に合わせて、アドレスパルスの立ち上がりと立ち下がりのタイミングを微調整することも容易である。従って、駆動パルスとしてのアドレスパルスのタイミングを最適化でき、ディスプレイにおける表示特性を安定化することが可能となる。
【0075】
また、これらアドレスパルスの出力タイミングを制御する立ち上がりラッチイネーブル信号を外部信号とすることで、この信号を図1に示す走査維持ドライバ11への走査パルスの出力タイミングを制御する信号としても利用でき、より簡単に、アドレスパルスの立ち上がりと走査パルスの立ち上がりとを同期させることが可能となる。
【0076】
関連形態3.
次に、関連形態3について図10を用いて説明する。本関連形態3における最大の着目点は、図示するように、データドライバが、例えば大きくみて2つのブロックに分割されており、データドライバ(Aブロック)51が奇数番目のアドレス電極配線W1、W3・・W2n−1を駆動し、データドライバ(Bブロック)52が偶数番目のアドレス電極配線W2、W4・・W2nを駆動していることである。
【0077】
つまり、本関連形態3では、2つのデータドライバ51、52が、PDP12上で隣接するアドレス電極配線を駆動するので、この2つのデータドライバ51、52が別のタイミングでアドレスパルスを出力するように制御することによって、自動的に、隣接する駆動電極配線で、印加される駆動電極の立ち上がり立ち下がりタイミングとをずらすことを可能としている。
【0078】
具体的には、信号印加タイミング制御手段として遅延回路50を設け、これを、コントローラ20から各データドライバ51、52のいずれかに供給されるラッチイネーブル信号の出力配線経路に設け(本関連形態3ではデータドライバ52側)、データドライバ51、52の一方の内部のラッチ回路でのラッチタイミングを遅延させる。
【0079】
これにより、一方のデータドライバ(ここでは、データドライバ52)からのアドレスパルスの出力タイミングを遅延させ、PDP12上で隣接するアドレス電極配線間で、アドレスパルスの立ち上がりと立ち下がりのタイミングが一致しないように制御している。
【0080】
このように関連形態3では、上記関連形態のようにデータドライバとして専用に集積回路を製造してこれを用いる必要がなく、隣接するアドレス電極配線を駆動するデータドライバのいずれか一方に対応して遅延回路50を設けるだけで、関連形態1と同程度にデータドライバの消費電力を低減することが可能となる。
【0081】
実施の形態1.
データドライバでの消費電力を低減する方法として、上記関連形態においては、主としてアドレスパルスの出力タイミングを調整する方法を採用している。本実施の形態1では、このような方法に代えて、或いはこのような方法に加えて、データドライバでの消費電力を検出し、その値に応じて原画像データから特定成分を除去してデータドライバの消費電力が所定範囲内に収まるようにする。
【0082】
PDP上に、例えば画素ごとに点灯・非点灯が入れ替わるような高域成分を含んだ画像を表示すると、図28および図29からも明らかなように、アドレスパルスの反転が頻繁に起こり、これによって、上述したように電極配線間の静電容量Cwに起因してデータドライバの消費電力が増加してしまう。
【0083】
そこで、本実施の形態1においては、上記のようにデータドライバの消費電力を検出し、その値に応じて、表示画像制御手段によって、原画像データ(入力画像データ)から特定成分として例えば高域成分を除去し、データドライバの消費電力が所定範囲内となるようにフィードバック制御している。
【0084】
図11は、このような制御を行うためのプラスマディスプレイ装置の駆動回路の構成を示している。図1と異なる点は、まず、データドライバの消費電力に応じて入力画像データ1の高域成分を除去する表示画像制御手段として、コントローラ70内に、入力画像データ1から高域成分を除去する高域成分除去フィルタ2と、このフィルタ2をコントロールするフィルタコントローラ4とを有することである。
【0085】
また、駆動回路の電源部60のうち、データドライバ電源6の消費電力を検出するため検知手段として、電流検出器8を有し、この検出器8での検出結果34に応じて、高域成分除去フィルタ2で高域成分の除去が行われている。
【0086】
図12は、高域成分除去フィルタ2の構成例である。本実施の形態1においては、離散コサイン変換部(DCT:Discrete Cosine Transform)61を設けて入力画像データ1を離散コサイン変換し、高域成分除去部62が、得られた空間周波数成分データからフィルタコントローラ4の制御に基づいて検出結果34に応じて高域成分を高域側から優先的に除去する。除去後、逆離散コサイン変換部(IDCT:Inverse DCT)63が空間周波数成分データをもとの形式の画像データに復調する。図13は、表示画像の空間周波数に対する高域成分除去フィルタ2の特性(ゲイン)を示したものである。図13に示されるように、電流検出の結果、データドライバ消費電力が大であれば、画像の空間周波数が高くなるほどフィルタゲインを通常値より低くして、入力画像データからの高域成分の除去量を多くする。
【0087】
データドライバ消費電力が比較的小さい場合には、表示画像の空間周波数が消費電力「大」の場合に比べ、より高い範囲まで入力画像に対する高域成分除去は行わない。
【0088】
次に、電流検出器8の構成例について図14を用いて説明する。図14に示す電流検出器8は、データドライバ電源6からデータドライバ9までの電源供給線に電流検出抵抗80を挿入し、この抵抗80での電圧降下に基づいて電流量を求める。データドライバ9における消費電力が、電源6からデータドライバ9に供給される電力に対応しているので、図14のように電源供給線で検出された電流値に基づいてデータドライバ9での消費電力を検知する事ができる。また、検出抵抗80を電源供給線に挿入する構成とすれば、データドライバ電源電圧などに応じた外付回路を用いてこの電流検出抵抗80を構成することができる。
【0089】
また、データドライバ電源の出力電圧は、60V程度と高電圧であるので、電流検知のためには、まず、図14のようにレベルシフタ82、84で低電圧にシフトさせて低電圧にしてから、差動増幅器86において電圧差を求め、電流値を求めている。差動増幅器86で求められた検出結果34は、フィルタコントローラ4に供給され、フィルタコントローラ4は、上述のようにこの検出結果34に基づいて入力画像データ1からの高域成分の除去を制御する。
【0090】
図15は、従来の駆動方式と本実施の形態1の駆動方式との場合で、原画像の細かさ(入力画像の高域成分の多さ)と、データドライバにおける消費電力との比較例を示している。従来の駆動方式では、入力画像が高域成分を含んでいても、それをそのままディスプレイに表示するため、図15の点線に示されるように入力画像の高域成分が増加するほど、これに比例してデータドライバでの消費電力が増大している。
【0091】
一方、実施の形態1では、電流検出器8での検出結果に基づいて、データドライバでの消費電力が大きくなるに従い、画像の高域成分を除去して消費電力が一定値以上を越えないようにフィードバック制御する。従って、図15において実線で示すように、本実施の形態1では、データドライバにおける消費電力のピークをカットして、データドライバの消費電力を所定値以下にクランプすることができる。
【0092】
なお、検出される消費電力を所定値でクランプするには、検出電流値に応じて、フィルタコントローラ4が、高域成分除去フィルタ2での高域除去の程度が適切になるように制御することによって、比較的容易に達成することができる。
【0093】
また、本実施の形態1においては、フィルタコントローラ4における電流検出器8からの電流の検出結果34に対する応答性に適度な時定数を与えれば、入力画像データ1の変化に対して、高域成分の除去が少し遅れて追従することになる。このため、入力画像データ1から高域成分を除去したことによる表示画像の変化を目視上わかりにくくすることができる。
【0094】
以上のように、本実施の形態1においては、データドライバにおける消費電力に基づいて画像の高域成分を除去し、消費電力が過大にならないように制御する。従って、最大許容損失の小さいドライバ回路もデータドライバとして使用することができ、ドライバ回路のコストダウンを容易とすることが可能となる。さらに、電力消費による発熱量を考慮した熱耐性設計も容易となる。なお、表示画像データにおける高域成分は、目視上、感知されにくいので、高域成分除去による画質の劣化を比較的小さく抑えることも可能である。
【0095】
ところで、上述の関連形態1〜3においては、信号印加タイミング制御手段を設けて、隣接するアドレス電極配線13間で、アドレスパルスの立ち上がりと立ち下がりとが一致しないようにパルスの立ち上がり立ち下がりを制御している。本実施の形態1においても、関連形態1、2のようにデータドライバ9内に立ち上がり遅延回路32や、パルス制御回路23を設け、あるいは関連形態3のように遅延回路50を設けて、隣接するアドレス電極配線13間でアドレスパルスの立ち上がりと立ち下がりのタイミングをずらすように制御する構成が適用可能である。このように、アドレスパルスのタイミングを制御するともに、データドライバの消費電力が一定レベル以上にならないように画像データの高域成分を適宜除去すれば、データドライバ9における消費電力の低減効果をより一層高くすることが可能となる。
【0096】
実施の形態2.
本実施の形態2では、上記実施の形態1と同様に、データドライバ電源6における電流検出結果に基づいて、原画像つまり入力画像データの高域成分を除去する。実施の形態1と異なる点は、図11の高域成分除去フィルタ2における高域除去方式である。実施の形態1では、離散コサイン変換によって入力画像データ1の空間周波数データを得て高域成分を除去している(図12参照)。これに対して、実施の形態2では、図16に示すように原画像データを縦h画素×横j画素のブロックに分割し(hおよびjは、正の整数)、各ブロック内における各画素の画像データをブロック内で共通のデータに変換することにより、高域成分を除去する。以下、図11および図16を用いて実施の形態2について説明する。
【0097】
まず、フィルタコントローラ4は、実施の形態1と同様に電流検出器8にて検出された電流検出値に基づいて高域成分除去フィルタ2に制御信号33を出力する。これに応じて、高域成分除去フィルタ2は、画像データを共通化する単位ブロックの大きさ(縦h画素×横j画素)を決定する。
【0098】
例えば、検出されたデータドライバの消費電力が小さいときは、図16(a)のように入力画像データ1が細かくても、入力画像データ1をそのまま表示画素データとしてPDP12に表示する。
【0099】
データドライバの消費電力が大きくなった場合、図16(b)に示すように、高域成分除去フィルタ2は、例えば入力画像データ1を縦2×横2のブロックに分解し、各ブロック内を共通のデータに変換して(例えば、点灯・非点灯状態が同一となるようにして)、これにより高域成分を除去する。なお、ブロック毎の点灯・非点灯は、原画像である入力画像データ1でのブロック内の点灯・非点灯数の数に応じて、例えば多数決などにより決定することができる。
【0100】
高域成分除去フィルタ2は、さらに消費電力が大きくなると、入力画像データ1をより大きいブロック、例えば図16(c)に示すように縦3×横2のブロックに分解して、各ブロック内で点灯・非点灯を決定し、図示されるような画像をPDP12上に表示する。
【0101】
以上のような構成によっても、データドライバの消費電力に応じて、入力画像データの高域成分を除去することができ、画質の劣化を抑えながら消費電力を所定範囲内に抑えるように制御することが可能となる。
【0102】
また、上述のような画像処理は、デジタルRGB画像データの表示にあたり、同一ブロック内の各画素についてのデジタルデータに対し、その低ビット成分(LSB)側から優先的にブロック内で共通化すれば、表示画像の画質の低下を最小限に抑えつつ、画像の高域成分を除去することができ、データドライバ9における消費電力を所定範囲内に維持することができる。
【0103】
実施の形態3.
次に、図17および図18を用いて本実施の形態3について説明する。本実施の形態3では、プラズマディスプレイ装置において階調表示を行う場合に、1つのフィールド(例えばテレビ画面表示の場合に、1TVフィールドは16.7ms)を複数のサブフィールドに分割して表示するいわゆるサブフィールド階調表示法を用いている。
【0104】
サブフィールド階調表示法では、図18に示すように、1フィールドが、表示階調ビット数Nに応じて、そのビット数の最高ビット(MSB)側から順に第1サブフィールドSF1、第2サブフィールドSF2・・・第6サブフィールドSF6(最低ビット(LSB)側)に割り当てられている(実施の形態3では、N=6)。各サブフィールドは、各放電セルにそれぞれアドレスパルスおよび走査パルスが印加されて各放電セルに点灯・非点灯情報が書き込まれるアドレス期間56と、維持パルスが印加されて表示放電が維持される表示維持期間57とにより構成されている。各サブフィールドSF1〜SF6における動作の相違点は、1サブフィールド期間中における維持パルスの印加数の違いであり、表示階調ビットが低くなるにつれて、維持パルスの印加数が少なくなるように割り当てられている。即ち表示階調ビットが低くなるにつれて対応するサブフィールは重み付けが軽いこととなる。よって、各サブフィールドにおけるデータドライバの消費電力は、維持パルス数違いだけであるので、さほど変わらない値である。
【0105】
実施の形態3においては、このようなサブフィールド階調表示法により画像表示を行った場合において、電流検出器8での検出電流値に基づいて、データドライバ9の消費電力が高くなった場合に、その度合いに応じて、低ビット側(LSB)側のサブフィールドSF6から順にその表示を省略することとしている。
【0106】
プラズマディスプレイ装置において、通常、サブフィールド階調表示の制御は、シーケンスコントローラ5が行っている。そこで、実施の形態3の場合には、電流検出器8からの検出結果34をシーケンスコントローラ5に供給し、シーケンスコントローラ5が本実施の形態3の表示画像制御手段として、この検出結果34に基づいてサブフィールドの休止をコントロールする。
【0107】
図18(b)は、サブフィールドSF6について、そのアドレス期間56における書き込み動作と、表示維持期間57における維持動作とを休止した場合の例を示している。これにより、図18(a)のように全てのサブフィールドSF1〜SF6を表示した場合と比較すると、同一の表示データの場合において、単純計算でデータドライバ9における消費電力を5/6とすることが可能となる。
【0108】
図18(c)では、さらにデータドライバ9における消費電力が大きくなった場合に、サブフィールドSF6、SF5の2つのサブフィールドの動作を休止した状態を示している。よって、サブフィールドSF6,SF5が表示されないので、図18(a)に比較すると、上記同様に単純計算でデータドライバ消費電力を2/3に低減することができる。
【0109】
以上のように、本実施の形態3に係る駆動方式によれば、電流検出器8と、シーケンスコントローラ5によってデータドライバの消費電力のコントロールが可能であり、実施の形態1、2のように高域成分除去フィルタ2およびフィルタコントローラ4を設ける必要はない。よって、簡単な構成によって、データドライバにおける消費電力が大きい場合に、階調を多少低くすることによって、確実にデータドライバ9の消費電力のピークを低減することができる。
【0110】
なお、本実施の形態3と、アドレスパルスの立ち上がり立ち下がりタイミングをずらす関連形態1の構成や、さらには原画像の高域成分を除去する実施の形態1、2などとを組み合わせれば、より確実にデータドライバの消費電力を低減することが可能となる。
【0111】
実施の形態4.
実施の形態4における特徴は、上記実施の形態1、2、3のような単一の電流検出器8ではなく、データドライバ9を構成する回路ブロックが所定数毎に集積されてなる複数の集積回路毎に、対応して電流検出器を設けることである。上述のように、データドライバ9は、多くの場合、例えば図2、8に示すような回路ブロックが所定数の出力毎に集積化された複数の集積回路を用いて構成されている。
【0112】
このため、表示画像の内容によっては、各集積回路や、互いに熱伝達されうる複数の集積回路ごとにその消費電力が異なることもあり、また、消費電力の許容範囲にバラツキが存在する場合もある。よって、データドライバ9全体としてはその消費電力が所定の許容範囲内であっても、いずれかの集積回路ではその許容範囲を超えてしまう可能性がある。
【0113】
そこで、実施の形態4では、個々の集積回路、または近接配置などによって互いに熱伝達されうる複数の集積回路を1つのドライバブロックとし、図19に示すように、このような各ドライバブロック92に対して個別に電流検出器91を設け、また、最大値検出器93を設けて各電流検出器91での検出結果をこの最大値検出器93に供給している。そして、最大値検出器93が、各電流検出器91で得られた電流検出結果のいずれかが所定値を超えた場合に、これを検出して、コントローラ70内のフィルタコントローラ4またはシーケンスコントローラ5に検出結果34を供給する。
【0114】
このように個別のドライバブロック92での電流検出結果に基づいて高域成分除去またはサブフィールドの除去動作にフィードバックをかけることにより、いずれのドライバブロック92でも消費電力の許容範囲を超えないように制御することが可能である。従って、実施の形態4により、データドライバの信頼性をより向上することができる。
【0115】
実施の形態5.
本実施の形態5の特徴は、上述の実施の形態1〜4のように、電流検出器によってデータドライバの消費電力を直接検出するのではなく、コントローラ70に供給される入力画像データ1に基づいてデータドライバ9における消費電力を予測することである。データドライバ9における消費電力は、図28および図29を用いて説明したように、アドレスパルスのスイッチング、つまりデータドライバ出力Omのスイッチング回数によって決まる。
【0116】
そこで、実施の形態5においては、図20に示すようにコントローラ70内にドライバ電力予測演算部72を設け、入力画像データ1に基づいてデータドライバ9での消費電力を予測している。予測結果35は、フィルタコントローラ4に供給され、消費電力が大きくなると予測された場合には、フィルタコントローラ4がこれを判定して、高域成分除去フィルタ2に所定の制御信号33を出力する。高域成分除去フィルタ2は、この制御信号33に基づいて、実施の形態1、2と同様な方法によって、入力画像データ1から高域成分を除去する。なお、予測演算部72の算出結果に基づいて、シーケンスコントローラ5を制御し、一部のサブフィールドの休止を行ってもよい。
【0117】
次に、入力画像データ1に基づくデータドライバ9での消費電力の算出方法について図21、図25、表Aおよび表示Bを用いて説明する。なお、図21において、列方向はアドレス電極配線Wであり、行方向は走査維持電極配線Yであり、さらに、各電極配線の交点D(W,XY)はマトリクス状の放電セルを表している。
【0118】
放電セルD(k,l−1)およびD(k、l)の表示が次の表(1)の(1)〜(4)ように変化する場合、アドレス電極配線Wkと、走査維持電極配線Yおよび維持電極配線Xとで形成される静電容量Cxyに起因した消費電力は、それぞれ下記表Aの(5)欄に示すようになる。
【表1】
【0119】
次に、アドレス電極配線Wkと隣接するアドレス電極配線Wk−1との間に形成される静電容量Cwに起因した消費電力は以下のようになる。各アドレス電極配線Wk、Wk−1に印加されるアドレスパルスは、l−1行選択期間からl行選択期間へと移行する際に、下表Bの(1)〜(16)のような組み合わせのいずれかで変化する。そして、これらの(1)〜(16)の場合における静電容量Cwに起因した消費電力は、表Bの(17)欄に示すようになる。
【表2】
【0120】
以上の表Aおよび表Bのように、表示パターンに応じたアドレスパルスの変化から各放電セル毎に、データドライバの消費電力を求めることができる。よって、ドライバ電力予測演算部72は、入力画像データ1から得られる点灯・非点灯情報に基づいて、表示パネル上の放電セルD(W,XY)のそれぞれについて、例えば、別途格納しておいた上記表A、Bを参照して消費電力を求め、その総和を求めれば、一画面分のデータをPDP12の各放電セルに書き込む際に要するデータドライバ消費電力を求めることができる。
【0121】
以上、この実施の形態5のようにデータドライバ消費電力を予測演算して、その結果に基づいて入力画像データから特定成分を除去する事とすれば、1フィールド毎の入力画像の明暗変化が大きい場合などにおいても、一時的にデータドライバでの消費電力が規定値を超えてしまうことを未然に防止できる。
【0122】
なお、以上に説明した各実施の形態1〜5及び関連形態1〜3においては、マトリクス表示装置としてプラズマディスプレイ装置を例にとって説明したが、これには限らず、液晶表示装置あるいはエレクトロルミネッセンス表示装置の各駆動回路においても、上述のような構成を採用することにより駆動電極ドライバの消費電力を低減あるいは一定範囲内に維持することができる。また、液晶表示装置およびエレクトロルミネッセンス表示装置において、駆動信号とは、プラズマディスプレイ装置でのアドレスパルスと同様に、各画素における点灯・非点灯を決定する信号であり、駆動電極配線は、このような駆動信号が印加される電極配線を意味する。また、走査信号とは、各画素でのより具体的な表示内容(輝度、階調など)を示す信号であり、走査電極配線とは、この走査信号が印加される電極配線である。
【0123】
例えば、アクティブマトリクス型液晶表示装置を例にとると、上記駆動電極配線はゲート電極配線、駆動信号はゲート信号、走査電極配線はソースあるいはドレイン電極配線、走査信号はデータ信号に相当する。
【0124】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、入力画像データに基づいて、アドレス電極の電位の変化に伴って生じる、アドレス電極に係わる静電容量への充放電に起因した電力消費の積算値を元に、駆動電極ドライバ手段での消費電力を予測演算によって検出する構成とすれば、未然に消費電力の増加を防止することができる。また、データドライバにおける消費電力が大きい場合に、階調を多少低くすることによって、確実にデータドライバの消費電力のピークを低減することができる。更に、一画面表示期間(1フィールド)毎に、表示画面の明暗が反転するなど、明暗の変化が速い画像などを表示する場合であっても、一時的にドライバ手段での消費電力が許容範囲を超えてしまうといった可能性を確実になくすことができる。
【0125】
また、この発明において、駆動電極ドライバ手段が、複数のドライバブロックに分割されている場合、各ドライバブロック毎にそのドライバブロックにおける消費電力を検出して、その最大値の基づいて消費電力を抑制する様にしているため、いずれのドライバブロックでも消費電力の許容範囲を超えないように制御することが可能となり、従ってデータドライバの信頼性をより向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の関連形態1に係るプラズマディスプレイ装置およびその駆動回路の構成を示す図である。
【図2】 図1のデータドライバ9の構成を示す図である。
【図3】 関連形態1に係るアドレス電極配線の駆動波形を示す図である。
【図4】 関連形態1の駆動方式におけるデータドライバでの消費電力を説明するための図である。
【図5】 図1の立ち上がり遅延回路32の構成を示す図である。
【図6】 図5の立ち上がり遅延回路32での駆動波形を示す図である。
【図7】 関連形態1のアドレス電極配線と走査維持電極配線との駆動例を示す波形図である。
【図8】 この発明の関連形態2に係るデータドライバの構成を示す図である。
【図9】 図8のデータドライバでの駆動波形を示す図である。
【図10】 この発明の関連形態3に係るプラズマディスプレイ装置の駆動回路の構成を示す図である。
【図11】 この発明の実施の形態1に係るプラズマディスプレイ装置の駆動回路の構成を示す図である。
【図12】 図11の高域成分除去フィルタ2の構成を示す図である。
【図13】 入力画像の空間周波数とフィルタゲインとの関係を示す図である。
【図14】 図11の電流検出器8の構成を示す図である。
【図15】 入力画像の空間周波数とデータドライバの消費電力との関係について従来と実施の形態1の駆動方式の比較を示す図である。
【図16】 この発明の実施の形態2に係るプラズマディスプレイ装置の駆動方式を説明する概念図である。
【図17】 この発明の実施の形態3に係るプラズマディスプレイ装置の駆動回路の構成を示す図である。
【図18】 実施の形態3における駆動方式を説明する概念図である。
【図19】 この発明の実施の形態4に係るプラズマディスプレイ装置の駆動回路の構成を示す図である。
【図20】 この発明の実施の形態5に係るプラズマディスプレイ装置の駆動回路の構成を示す図である。
【図21】 実施の形態5の駆動方式を説明するための図である。
【図22】 従来のブラズマディスプレイ装置およびその駆動回路を示す図である。
【図23】 従来のブラズマディスプレイ装置の駆動方法を示す駆動波形図である。
【図24】 図22のデータドライバ19の構成を示す図である。
【図25】 プラズマディスプレイ装置およびデータドライバの等価回路を示す図である。
【図26】 従来のプラズマディスプレイ装置のアドレス電極配線の駆動波形の一例を示す図である。
【図27】 従来の駆動方式におけるデータドライバでの消費電力を説明するための図である。
【図28】 プラズマディスプレイパネル上での表示例を示す図である。
【図29】 図28の表示を行うための従来の駆動波形を示す図である。
【符号の説明】
1 画像データ(入力画像データ)、2 高域成分除去フィルタ、3 画像データ並べ換え部、4 フィルタコントローラ、5 シーケンスコントローラ、6データドライバ電源、8,91 電流検出器、9 データドライバ、10 維持ドライバ、11 走査維持ドライバ、12 PDP(プラズマディスプレイパネル)、13 アドレス電極配線、14 維持電極配線、15 走査維持電極配線、16 駆動データ、20,70 コントローラ、21 アドレスパルス、22 走査パルス、23 パルス制御回路、23a,23b,44 アンド回路、23c オア回路、24 シフトレジスタ、25 ラッチ回路、29,30 FET、32 立ち上がり遅延回路、33 制御信号、40,50 遅延回路、43 コンデンサ、51 データドライバ(Aブロック)、52 データドライバ(Bブロック)、61 DCT、62 高域成分除去部、63 IDCT、72ドライバ電力予測演算、80 電流検出抵抗、92 ドライバブロック、93最大値検出器。
Claims (5)
- 1フィールド期間を複数のサブフィールド期間に分割することにより階調表示を行うプラズマディスプレイ装置の駆動回路において、
前記複数のサブフィールド期間毎に、アドレス電極にアドレスパルスを印加することにより、前記アドレス電極と走査維持電極との間で書き込み放電を行わせるデータドライバ手段と、
入力画像データに基づき、前記データドライバ手段での1画面あたりの消費電力を、前記アドレス電極の電位の変化に伴って生じる、前記アドレス電極に係わる静電容量への充放電に起因した電力消費の積算値を元に予測する予測手段と、
前記予測手段における予測結果に基づいて、前記複数のサブフィールドの一部について、重み付けが最も軽いサブフィールドから順にその表示を省略するように制御する表示画像制御手段と、
を備えることを特徴とするプラズマディスプレイ装置の駆動回路。 - 1フィールド期間を複数のサブフィールド期間に分割することにより階調表示を行うプラズマディスプレイ装置の駆動回路において、
前記複数のサブフィールド期間毎に、アドレス電極にアドレスパルスを印加することにより、前記アドレス電極と走査維持電極との間で書き込み放電を行わせるデータドライバ手段と、
入力画像データに基づき、前記データドライバ手段での1画面あたりの消費電力を、前記アドレス電極の電位の変化に伴って生じる、前記アドレス電極に係わる静電容量への充放電に起因した電力消費の積算値を元に予測する予測手段と、
前記予測手段における予測結果に基づいて、前記入力画像データからその画像の空間周波数の高域成分を除去するように制御する表示画像制御手段と、
を備えることを特徴とするプラズマディスプレイ装置の駆動回路。 - 1フィールド期間を複数のサブフィールド期間に分割することにより階調表示を行うプラズマディスプレイ装置の駆動回路において、
前記複数のサブフィールド期間毎に、アドレス電極にアドレスパルスを印加することにより、前記アドレス電極と走査維持電極との間で書き込み放電を行わせるデータドライバ手段と、
前記データドライバ手段での消費電力を検出する検出手段と、
前記検出手段での検出結果に基づいて、前記複数のサブフィールドの一部について、重み付けが最も軽いサブフィールドから順にその表示を省略するように制御する表示画像制御手段と、
を備え、
前記データドライバ手段は複数のデータドライバブロックに分割され、前記検出手段は、分割された前記データドライバブロック毎に消費電力を検出し、その中の最大値を前記検出結果とすることを特徴とするプラズマディスプレイ装置の駆動回路。 - 1フィールド期間を複数のサブフィールド期間に分割することにより階調表示を行うプラズマディスプレイ装置の駆動回路において、
前記複数のサブフィールド期間毎に、アドレス電極にアドレスパルスを印加することにより、前記アドレス電極と走査維持電極との間で書き込み放電を行わせるデータドライバ手段と、
前記データドライバ手段での消費電力を検出する検出手段と、
前記検出手段での検出結果に基づいて、入力画像データからその画像の空間周波数の高域成分を除去するように制御する表示画像制御手段と、
を備え、
前記データドライバ手段は複数のデータドライバブロックに分割され、前記検出手段は、分割された前記データドライバブロック毎に消費電力を検出し、その中の最大値を前記検出結果とすることを特徴とするプラズマディスプレイ装置の駆動回路。 - 一画面の表示期間を維持放電の回数で重み付けされた複数のサブフィ ールド期間に分割し、前記サブフィールドの組み合わせにより階調表示を行うプラズマディスプレイ装置の駆動方法であって、
前記複数のサブフィールド期間毎に、アドレス電極にアドレスパルスを印加することにより、前記アドレス電極と走査維持電極との間で書き込み放電を行わせる工程と、
入力画像データに基づき、前記書き込み放電を行わせる工程での1画面あたりの消費電力を、前記アドレス電極の電位の変化に伴って生じる、前記アドレス電極に係わる静電容量への充放電に起因した電力消費の積算値を元に予測する工程と、
前記予測値に基づき、前記複数のサブフィールドの一部について、重み付けが最も軽いサブフィールドから順にその表示を省略する工程と、
を備えたことを特徴とするプラズマディスプレイ装置の駆動方法。
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