JP3675555B2 - 圧電着火式ガス燃焼器 - Google Patents
圧電着火式ガス燃焼器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3675555B2 JP3675555B2 JP02959496A JP2959496A JP3675555B2 JP 3675555 B2 JP3675555 B2 JP 3675555B2 JP 02959496 A JP02959496 A JP 02959496A JP 2959496 A JP2959496 A JP 2959496A JP 3675555 B2 JP3675555 B2 JP 3675555B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- burner
- piezoelectric
- pilot
- hammer
- flame hole
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Gas Burners (AREA)
- Feeding And Controlling Fuel (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、点火操作が異常にゆっくりなされた場合の圧電着火式ガス燃焼器の安全性の向上に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガスこんろ等の圧電着火式ガス燃焼器は、圧電素子を組み込んだ圧電装置と、この圧電装置に打撃を付与するハンマーを組み込んだ殴打機構とを備える。殴打機構は点火摘みを操作すると、スプリングなどの付勢手段に位置エネルギーが蓄積される。所定操作位置で位置エネルギーが開放され、ハンマーが付勢されて圧電装置を打撃する。この際に生じた電力は、バーナの炎孔に臨んで配されたスパーカーで火花放電し、着火がなされる。
【0003】
パイロットバーナまたはバーナは、火花放電の時期に合わせて燃料ガスが炎孔から吹き出しているように開弁時期が設定されている。この点火操作は、点火摘みを回動させたり、点火レバーをスライドさせるなどの操作で行われ、操作時間は通常、1秒以内で完了する。このため、パイロットバーナまたはバーナから吹き出した燃料ガスはバーナの炎孔の近傍のみに存在し、ハウジング内に充満することはない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、この点火操作が数秒以上と異常にゆっくりなされた場合は、パイロットバーナまたはバーナから吹き出した燃料ガスがハウジング内に充満する。このため、火花放電が生じたときにハウジング内に充満したガスが一時に燃焼してバーナの一次空気の吸入口内に火が入り、バーナの燃料ガスの噴射ノズルが着火して燃焼が継続する。この結果、バーナが過熱して、熱変形が生じたり耐久性が低下する問題が生じる。
【0005】
この発明の目的は、点火操作が異常にゆっくりなされた場合においても、バーナの一次空気の吸入口から火炎が侵入してバーナの燃料ガスの噴射ノズルに着火することを防止できる圧電着火式ガス燃焼器の提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、ハウジング内に、上流端に燃焼ガスの噴射ノズルおよび一次空気の吸入口を有し下流端に炎孔を有する主バーナと、該主バーナに着火させるためのパイロットバーナと、圧電体、該圧電体に打撃を付与するためのハンマー、および点火操作手段の操作により前記ハンマーの位置エネルギーを付与して前記ハンマーを前記圧電体に衝突させる殴打機構を有する圧電装置と、前記圧電体で発生させた電力を火花放電させ前記パイロットバーナの炎孔に点火させるスパーカーとを備えた圧電着火式ガス燃焼器において、前記一次空気の吸入口と、前記主バーナの炎孔および前記パイロットバーナの炎孔とを区隔する防炎部材を取り付けたことを特徴とする。
【0007】
【発明の作用および効果】
この発明では、ハウジング内に燃料ガスが充満している状態において火花放電がなされた場合でも、火炎は防炎部材により遮断されてバーナの一次空気の吸入口内に伝播することが阻止される。このため、点火操作が異常にゆっくりなされても、バーナの燃料ガスの噴射ノズルで着火、燃焼してバーナが過熱する不具合を防止できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
圧電着火式ガス燃焼器であるガスこんろ100は、偏平な箱状のハウジング1を備える。ハウジング1は、略正方形の底板11、該底板11の外周を上方に延長した側壁12、および該側壁12の上端の開口を塞ぐように着脱可能に締結されるとともにバーナ窓13が開けられた天板14からなる。ハウジング1内には、中央付近に主バーナ2が取り付けられ、該主バーナ2の前方にパイロットバーナ3(図3参照)が装着されている。
【0009】
ハウジング1内の右前部には、主バーナ2およびパイロットバーナ3への燃料ガスを供給するためのコック機構4が取り付けられている。パイロットバーナ3には、該パイロットバーナ3に点火するためのスパーカー31が付設されている。コック機構4にはスパーカー31(図3参照)に高圧電力を供給するための圧電装置5が装着されている。
【0010】
主バーナ2は、上流端に前方を指向したエジェクタ21、下流端に環状炎孔および中央炎孔を有するとともに、バーナ窓13に臨んだバーナヘッド22を有する。エジェクタ21とバーナヘッド22とは、略J字形の混合管23で連結されている。エジェクタ21には、一次空気の吸入口24を有する蓋板25が端面に回動可能に蓋着され、蓋板25の中心に燃料ガスの噴射ノズル26が差し込まれている。
【0011】
この実施例では、エジェクタ21および混合管23は、プレス成型され、膨出部と該膨出部を囲む平板部とからなる2枚の板を上下に合わせて形成され、膨出部により構成される流路部2Aと、平板部を重ねて形成され該流路部2Aの突き合わせ面から外方向に延設された縁板部2Bとを有する。
【0012】
パイロットバーナ3は、略L字形の保持板33、該保持板33の下面に固定された図示しないパイロットノズルを介して装着されたパイロット連結管34、およびパイロット連結管34のパイロット炎孔35の下方から斜め上方に取り付けた樋状の火炎ガイド板36を有する。パイロット連結管34は、バーナ火炎がバーナヘッド22の炎孔に近接する方向に指向して取り付けられている。
【0013】
コック機構4は、前後方向に設置された幹管41を有するコックボディ42、幹管41に前側から差し込まれるとともにハウジング1の側壁12の前板部を貫通して配された回動操作軸43、該回動操作軸43の先端部に取り付けられた操作摘み44を備える。幹管41から右方にガス供給パイプに連結されるガス管45が連結され、左方に噴射ノズル26へ接続する主バーナ支管46およびパイロットバーナ3へ接続するパイロット支管47が突設されている。
【0014】
圧電装置5は、回動操作軸43と交差して縦に固定された基板51と、その上部に横に列設された圧電体52および殴打機構53を備える。圧電体52は、耐電圧被覆リード線32によりスパーカー31に接続されている。殴打機構53は、係合面54が設けられたハンマー55と、該ハンマー55に背設されたスプリング56と、回動操作軸43に取り付けられた係合爪57付き駆動板58からなる。
【0015】
操作摘み44を左回転させると、回動操作軸43の回動に伴い係合爪57がハンマー55の係合面54に引っ掛かり、ハンマー55を左方向に変位させてスプリング56を圧縮する。回動操作の所定位置で係合爪57と係合面54との引っ掛かりが外れ、スプリング56の付勢力でハンマー55は圧電体52に衝突する。
【0016】
これにより、圧電装置5で発生した電力は、スパーカー31に火花放電が発生する。回動操作軸43に連動する弁体の作動により、火花放電の発生より幾分前に主バーナ2のコックおよびパイロットバーナ3のコック(いずれも図示せず)が開くように設定されている。このため、まずパイロットバーナ3のパイロット炎孔35が点火され、パイロット火炎が形成され、このパイロット火炎により主バーナ2の炎孔に着火がなされる。
【0017】
この点火操作は、通常、1秒以内なされるが、数秒という異常にゆっくり回動操作がなされると、主バーナ2およびパイロットバーナ3から吹き出した燃料ガスがハウジング1内に充満し、火花放電により大きな火炎が発生する。これは瞬間的な現象であり、あまり不都合はないが、この火炎が主バーナ2の一次空気の吸入口24からエジェクタ21に入りこみ、噴射ノズル26に引火すると、エジェクタ21内で燃焼が継続して主バーナ2が過熱し、主バーナ2の耐久性が損なわれたり、熱変形が生じたり、近くの機器に悪影響を与えたりする。
【0018】
この発明では、主バーナ2の一次空気の吸入口24と、並設されるパイロットバーナ3および主バーナ2の炎孔とを区隔する防炎部材としての鉄板製の区隔板6を設けている。区隔板6は、図5に示す如く、前後方向に長い天板部61、該天板部61の左側を斜め下方に延長した左側傾斜壁部62、該左側傾斜壁部62の下端を下方に延長した左側壁部63を有する。左側傾斜壁部62と左側壁部63との連結部にはスリット状の切り欠き64が形成されている。
【0019】
天板部61の右側には、右側壁部65が下方に延長されている。天板部61の前部には右側延長部66が設けられ、該右側延長部66の前端角には、締結穴67が形成されている。コックボディ42の前端部の上面にネジ穴付き締結座48が設けられており、区隔板6は、締結穴67を挿通させたネジ68により締結座48に締結されている。
【0020】
天板部61は、コックボディ42の主バーナ支管46およびパイロット支管47、エジェクタ21および混合管23の一部の上方を覆い、左側傾斜壁部62と左側壁部63は、バーナヘッド22およびパイロットバーナ3と、パイロット支管47、エジェクタ21および混合管23の一部とを区隔している。切り欠き64は、主バーナ2の縁板部2Bとの干渉を防ぐために形成されている。
【0021】
防炎部材は、パンチングメタルで形成した区隔板6であってもよく、一次空気の吸入口24とハウジング1の外部とを連通する筒体であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガスこんろの区隔板の組付斜視図である。
【図2】天板を外したガスこんろの斜視図である。
【図3】圧電装置の斜視図である。
【図4】区隔板の斜視図である。
【図5】区隔板の斜視図である。
【図6】ガスこんろの要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ハウジング
2 主バーナ
3 パイロットバーナ
4 コック機構
5 圧電装置
6 区隔板(防炎部材)
24 一次空気の吸入口
26 噴射ノズル
31 スパーカー
35 パイロット炎孔
44 操作摘み(点火操作手段)
52 圧電体
53 殴打機構
55 ハンマー
100 ガスこんろ(圧電着火式ガス燃焼器)
Claims (1)
- ハウジング内に、上流端に燃焼ガスの噴射ノズルおよび一次空気の吸入口を有し下流端に炎孔を有する主バーナと、該主バーナに着火させるためのパイロットバーナと、圧電体、該圧電体に打撃を付与するためのハンマー、および点火操作手段の操作により前記ハンマーの位置エネルギーを付与して前記ハンマーを前記圧電体に衝突させる殴打機構を有する圧電装置と、前記圧電体で発生させた電力を火花放電させ前記パイロットバーナの炎孔に点火させるスパーカーとを備えた圧電着火式ガス燃焼器において、
前記一次空気の吸入口と、前記主バーナの炎孔および前記パイロットバーナの炎孔とを区隔する防炎部材を取り付けたことを特徴とする圧電着火式ガス燃焼器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02959496A JP3675555B2 (ja) | 1996-02-16 | 1996-02-16 | 圧電着火式ガス燃焼器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02959496A JP3675555B2 (ja) | 1996-02-16 | 1996-02-16 | 圧電着火式ガス燃焼器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09222227A JPH09222227A (ja) | 1997-08-26 |
JP3675555B2 true JP3675555B2 (ja) | 2005-07-27 |
Family
ID=12280412
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02959496A Expired - Lifetime JP3675555B2 (ja) | 1996-02-16 | 1996-02-16 | 圧電着火式ガス燃焼器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3675555B2 (ja) |
-
1996
- 1996-02-16 JP JP02959496A patent/JP3675555B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09222227A (ja) | 1997-08-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3675555B2 (ja) | 圧電着火式ガス燃焼器 | |
JPH0718549B2 (ja) | ボイラ用直接点火型バーナ装置 | |
US6695610B2 (en) | Lighter | |
JP2510844B2 (ja) | ガスバ―ナ―装置 | |
JP3115368U (ja) | ガスライター | |
JPS5833418Y2 (ja) | ガス点火装置 | |
JPH0631308Y2 (ja) | 液体燃料燃焼装置 | |
US3844704A (en) | Burner and ignition system | |
JP3580987B2 (ja) | こんろバーナ | |
JP2639128B2 (ja) | バーナ装置 | |
JPH0262772B2 (ja) | ||
JP2764004B2 (ja) | コンロ用バーナ | |
JP3644048B2 (ja) | ガス調理器 | |
JPS605263Y2 (ja) | ガス器具の点火装置 | |
JP2947319B2 (ja) | 石油燃焼器の放電電極取付構造 | |
JPH0752529Y2 (ja) | 温風暖房機 | |
KR920005387Y1 (ko) | 가스 연소기 | |
KR0133638Y1 (ko) | 오방전 방지용 버너 | |
JPH0433764Y2 (ja) | ||
JP3464303B2 (ja) | ガスバーナ | |
JPS6210602Y2 (ja) | ||
JP2001132944A (ja) | ガスライター | |
JP2675991B2 (ja) | こんろのガス開閉装置とその製造法 | |
KR100187025B1 (ko) | 오일연소기의 냄새방지장치 | |
KR0135815Y1 (ko) | 캐비넷 히터의 역화방지용 버너 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050201 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050426 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050426 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090513 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100513 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110513 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110513 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120513 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120513 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130513 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140513 Year of fee payment: 9 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |