JP3674553B2 - 燃料中の硫黄含有成分除去装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車などの燃料中に含まれる含硫化合物を、燃料タンクとエンジンのエジェクタとの間、ガソリンスタンドのタンク内又はタンクローリー内で除去するための装置であり、特に車載用装置として有用である。
【0002】
【従来の技術】
化石燃料中に含有される含硫化合物は、燃焼後の排ガス中の硫黄酸化物の直接の原因物質であり、さらに排気ガス中の粒状物質発生の原因物質でもある。さらに、含硫化合物の燃焼前除去は、排気ガス中の窒素酸化物の除去のための触媒系の寿命の維持のためにも重要である。
化石燃料中に含有される含硫化合物の中でも特に、ベンゾチオフェン、やジベンゾチオファン等により代表される芳香族含硫化合物の除去は困難とされていた。
【0003】
特開平2−235992号公報には、燃料中の芳香族物質等の不純物を除する手段として、クロム酸塩化合物を充填した第1のセルロースフィルターに燃料を通過させ、さらに水を充填した第2のフィルターに通すことにより不純物を除去する方法が記載されている。しかしながら、含硫芳香族化合物の除去についての具体的な記載はない。
【0004】
特開平11−9293号公報には、アルキル化ベンゾチオフェン又はアルキル化ジベンゾチオフェンを分解することができる細菌について記載されているが、この細菌を、燃料中の含硫芳香族化合物の除去のためにいかにして利用するかについての具体的な開示はない。
特開平10−117799号公報には、ジベンゾチオフェン等をカワラタケ等の微生物を用いて分解する方法が記載されているが、燃料中のジベンゾベンゼン等を除去するための具体的な方法については記載されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明は、自動車などの化石燃料中に比較的微量に含有される含硫化合物、特にベンゾチオファンやジベンゾチオフェン等により代表される芳香族含硫化合物を、該燃料の燃焼前に効率よく除去するための装置を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく種々検討した結果、燃料中の含硫化合物をまず、吸着剤に吸着せしめることにより濃縮し、濃縮された含硫化合物を酸化剤又は酸化触媒によって化学酸化することにより、従来除去が困難であった含硫芳香族化合物を効率よく除去することができることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
従って本発明は、燃料タンクとエンジンのインジェクタとの間、ガソリンスタンドのタンク内又はタンクローリー内に設置される含硫化合物除去装置であって、
(1)燃料中の含硫化合物を吸着するための含硫化合物吸着剤;
(2)上記(1)の含硫化合物吸着剤に固定化されているか又はそれと混在している、含硫化合物を酸化して含硫酸化物を生成せしめるための含硫化合物酸化剤又は酸化触媒;並びに
(3)前記(1)の含硫化合物吸着剤及び(2)の含硫化合物酸化剤と混在しているか、又はそれらの下流に設置された、
(3−a)前記含硫酸化物を吸着するための含硫酸化物吸着剤;及び/又は
(3−b)前記含硫酸化物をその塩として除去するための含硫酸化物塩除去手段;
を有する含硫化合物除去装置を提供する。
【0008】
本発明はまた、燃料タンクとエンジンのインジェクタとの間、ガソリンスタンドのタンク内又はタンクローリー内に設置される含硫化合物除去装置であって、
(1)燃料中の含硫化合物を吸着するための含硫化合物吸着剤;
(2)前記(1)の含硫化合物吸着剤に固定化されているか又はそれと混在している、含硫化合物を酸化して含硫酸化物を生成せしめるための含硫化合物酸化剤又は酸化触媒;
(3)前記(1)の含硫化合物吸着剤及び(2)の含硫化合物酸化剤と混在するか又はその下流に設置された、前記含硫酸化物を硫酸塩又は亜硫酸塩にまで酸化することができる微生物を固定した微生物固定化担体;並びに
(4)前記(3)の微生物固定化担体と混在しているか又はその下流は設置された、
(4−a)前記硫黄酸化物を吸着するための含硫酸化物吸着剤、及び/又は
(4−b)前記含硫化合物又は硫酸塩もしくは亜硫酸塩をその不溶性塩として除去するための含硫酸化物塩除去手段;
を有する含硫化合物除去装置を提供する。
【0009】
前記含硫化合物塩除去手段(3−b)又は(4−b)は、例えば、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の酸化物又は塩を担持するフィルター又は多孔体である。
前記含硫化合物塩除去手段(3−b)又は(4−b)は、例えば、不溶性硫酸塩濾去フィルターである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の装置により除去される化合物は、化石燃料中に含有される含硫化合物、特に芳香族含有化合物であり、特にベンゾチオフェン及びジベンゾチオフェン並びにこれらの置換誘導体、特にメチル基を有する置換誘導体である。
本発明の装置は、燃料タンクとエンジンのエジェクタとの間、ガソリンスタンドのタンク内又はタンクローリー内に設置して、エンジン内での燃焼に先立って燃料中の含硫化合物を酸化除去するための装置であり、特に車載用装置として好ましい。ガソリンスタンドのタンク内又はタンクローリー内に設置された装置は、タンク内の燃料中に浸すことにより燃料と接触させることができる。この場合燃料の自然流動を利用してもよく、又は強制循環を用いてもよい。
【0011】
本発明の装置は、燃料中の含硫化合物を、酸化に先立って含硫化合物吸着剤により吸着することにより該吸着剤中に濃縮し、この濃縮された含硫化合物を化学酸化剤(含硫化合物酸化剤)、又は酸化触媒(含硫化合物酸化触媒)により酸化する。従って、吸着濃縮された含硫化合物は含硫化合物酸化剤又は酸化触媒と接触しなければならない。この接触を確保するため、本発明の装置の1つの態様によれば、含硫化合物酸化剤又は酸化触媒を含硫化合物吸着剤に担持させ、例えばそれに固定化する。他の態様によれば含硫化合物吸着剤と含硫化合物酸化剤又は酸化触媒を単に混在させればよく、例えば両者を混合すればよい。
【0012】
含硫化合物吸着剤としては、含硫化合物、特に芳香族含硫化合物、特にベンゾチオフェンもしくはジベンゾチオフェン又はこれらの誘導体を吸着できるものであればよく、例えばメソポーラスシリカ多孔体(FSM)、ゼオライト、酸性白土、活性白土等が挙げられる。また含硫化合物酸化剤としては、芳香族含硫化合物を酸化することができるものであればよく、例えば酸化チタン(TiO2 )、酸化ニッケル(NiO)、二酸化マンガン(MnO2 )、過マンガン酸カリウム(KMnO4 )、硫酸マンガン(MnSO4 )+アスコルビン酸、酸化バナジウム(V2 O3 )、酸化モリブデン(MoO3 )等の、酸化金属系の酸化剤が挙げられる。また、酸化触媒としては、白金、ニッケル等の金属触媒が挙げられる。
【0013】
上記のごとき含硫化合物吸着剤と含硫化合物酸化剤又は酸化触媒の共存下に、処理すべき燃料を通過させることにより、燃料の含硫化合物が含硫化合物吸着剤により吸着され、燃料から除去される。次に、含硫化合物吸着剤に吸着されその結果濃縮された含硫化合物は、含硫化合物酸化剤により供給される酸素により、又は含硫化合物酸化触媒の触媒作用によりジベンゾチオフェンスルホキシド(>S=O化合物)又はジベンゾチオフェンスルホン(>S(=O)2 化合物)にまで酸化される。酸化触媒により酸化のための酸素は燃料中に含まれる酸素により賄われる。
【0014】
一旦含硫化合物吸着剤に吸着された含硫化合物が酸化されて含硫酸化物に変化すると、含硫化合物吸着剤から脱着して燃料中に放出される。従って、この燃料中の含硫酸化物を回収・除去する必要がある。この回収・除去の方法としては、燃料中の含硫酸化物を固体吸着剤に吸着・固定して除去する方法と、含硫酸化物を塩基と反応させて不溶性塩として除去する方法とがある。
【0015】
従って、本発明の第1の態様によれば、含硫化合物除去装置は、含硫酸化物吸着剤を有する。この含硫酸化物吸着剤は、前記含硫化合物吸着剤及び含硫化合物酸化剤又は酸化触媒と混在させてもよく、あるいは、燃料の流れ方向に関し、前記含硫化合物吸着剤及び含硫化合物酸化剤又は酸化触媒の下流に設置してもよい。
【0016】
含硫酸化物吸着剤としては、燃料中の極性化した含硫酸化物を吸着除去できる材料であれば特に限定されないが、例えば活性白土、ゼオライト等を使用することができる。なお、含硫化合物吸着剤として活性白土、ゼオライト等、極性化した含硫酸化物に対しても強い吸着性を有する材料の場合、これらを、含硫化合物吸着剤及び含硫酸化物吸着剤の両方として使用することもできる。
【0017】
本発明の第2の態様によれば、燃料中に放出された含硫酸化物をその不溶性塩として除去のために、本発明の含硫化合物除去装置は、酸化物塩除去手段を有する。これは特に、含硫酸化物が無機硫酸塩又は硫酸塩として遊離している場合に有用である。この酸化物塩除去手段としては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の酸化物又は塩を担持したフィルターや多孔性材料から構成される酸化物塩除去手段が挙げられる。
【0018】
この場合の金属酸化物又は金属塩としては、硫酸イオン(SO4 --)又は亜硫酸イオン(SO3 --)と反応して不溶性の塩を形成するものであればよく、例えば酸化カルシウムや、塩化カルシウム等のカルシウム塩(不溶性の硫酸カルシウムや亜硫酸カルシウムが形成される)、又は酸化バリウムや、塩化バリウム等のバリウム塩(不溶性の硫酸バリウムや亜硫酸バリウムが形成される)を用いることができる。
【0019】
あるいは、カルシウム塩やバリウム塩等の金属塩、例えば塩化カルシウム、塩化バリウム等をあらかじめ燃料に添加しておき、含硫化合物の酸化により含硫酸化物、特に硫酸塩又は亜硫酸塩が生成した時、これを不溶性の硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、硫酸バリウム、亜硫酸バリウム等に変化せしめ、これをフィルターで濾去することもできる。この場合、含硫酸化物塩除去手段としては、上記の不溶性塩を濾去することができるフィルターである。
【0020】
本発明の上記の態様によれば、燃焼前に芳香族含硫化合物を除去することにより、エンジンから排出される排ガス中の硫黄酸化物の量を減少させることができるのみならず、排ガス中の粒状物質を約50%減少させることができ、また窒素酸化物除去用触媒の耐久性をおよそ2倍に向上させることができる。
【0021】
本発明の別の態様によれば、前記の含硫化合物酸化剤又は酸化触媒により生成した含硫酸化物を、微生物の作用により、さらに硫酸塩又は亜硫酸塩にまで酸化した後に、これらの硫酸塩又は亜硫酸塩を不溶性塩として除去する。従ってこの態様によれば、本発明の含硫化合物除去装置は、含硫酸化物を硫酸塩又は亜硫酸塩にまで酸化することができる微生物を固定した微生物固定化担体を有する。
【0022】
芳香族含硫化合物として代表的なジベンゾチオファンを硫酸塩にまで酸化することができる多くの微生物が知られており、例えばロドコッカス・ロドコラス(Rhodococcus rhodochrous)ATCC53968などが挙げられる。この微生物は、ジベンゾチオフェンを、ジベンゾチオフェンスルホキシド(>S=O化合物)、ジベンゾチオフェンスルホン(>S(=O)2 化合物)、及び2−ヒドロキシビフェニル−2−スルフィン酸(−SO(OH)化合物)を経て、2−ヒドロキシビフェニルと硫酸塩に酸化すると考えられている。
【0023】
これによれば、ジベンゾチオフェンが硫酸塩にまで酸化される過程が多数であり酸化速度が低いため、燃料タンクからエンジンのインジェクタまでの間に設置する脱硫装置のユニットとしては実用性がない。しかしながら、本発明によれば、ジベンゾチオフェンからジベンゾチオフェンスルホン(>S(=O)2 )までの酸化を含硫化合物酸化剤又は酸化触媒により行い、その後硫酸塩までの酸化のみを微生物により行えばよいので、十分高い酸化速度を達成することができ、燃料タンクからエンジンのインジェクタまでの間に設置される脱硫装置の1ユニットとして十分に実用性がある。
【0024】
モノベンゾチオフェンやジベンゾチオフェンを硫酸塩にまで酸化する能力を有する微生物は、ロドコッカス・ロドクロウス(Rhodococcus rhodochrous)ATCC53968を含めて多く知られており、且つ容易に入手可能である。従って本発明の脱硫装置に使用する微生物としては、それらの入手可能な任意の微生物を使用することができる。
【0025】
微生物を固定化する担体としては、微生物の固定化に常用されている任意の担体を用いることができるが、表面にOH基を有するメソポーラスシリカ多孔体、例えばFMSやゼオライト等や、粘土鉱物類、例えばカオリン、モンモリロナイト、ベントナイト等が特に好ましい。燃料中に含有される水分と、燃料との分離が容易になり、システムが簡素化できるからである。微生物菌体を固定化担体に固定化するには、常用の固定化手段、例えばセルロース、ポリビニルアルコール、樹脂ポリマー等を用いることができる。
【0026】
含硫酸化物を含有する燃料を上記の微生物を固定した担体に通すことにより、燃料中に含有される含硫酸化物の少なくとも1部分は硫酸塩にまで酸化されるが、燃料中の含硫酸化物がすべて硫酸塩にまで酸化されるとは限らない。従って多くの場合微生物を固定化した担体を通過した燃料は前記含硫化合物酸化剤又は酸化触媒による酸化により生成した含硫酸化物と硫酸塩との両者を含有している。従って、これらを回収除去するため、前に詳細に説明した、含硫酸化物吸着剤と含硫酸化物塩除去手段とを併用することが望ましい。
【0027】
本発明の上記微生物を用いる態様によれば、燃焼前に芳香族含硫化合物を除去することにより、エンジンから排出される排ガス中の硫黄酸化物の量を減少させることができるのみならず、排ガス中の粒状物質を約50%減少させることができ、また窒素酸化物除去用触媒の耐久性をおよそ2倍に向上させることができる。
【0028】
【発明の効果】
本発明の脱硫装置により、燃焼前に芳香族含硫化合物を除去することにより、エンジンから排出される排ガス中の硫黄酸化物の量を減少させることができるのみならず、排ガス中の粒状物質を減少させることができ、また窒素酸化物除去用触媒の耐久性を向上させることができる。
Claims (6)
- 燃料タンクとエンジンのインジェクタとの間、ガソリンスタンドのタンク内又はタンクローリー内に設置される含硫化合物除去装置であって、
(1)燃料中の含硫化合物を吸着するための含硫化合物吸着剤;
(2)上記(1)の含硫化合物吸着剤に固定化されているか又はそれと混在している、含硫化合物を酸化して含硫酸化物を生成せしめるための含硫化合物酸化剤又は酸化触媒;並びに
(3)前記(1)の含硫化合物吸着剤及び(2)の含硫化合物酸化触媒と混在しているか、又はそれらの下流に設置された、
(3−a)前記含硫酸化物を吸着するための含硫酸化物吸着剤;及び/又は
(3−b)前記含硫酸化物をその塩として除去するための含硫酸化物塩除去手段;
を有する、含硫化合物を吸着濃縮した後に酸化することを特徴とする含硫化合物除去装置。 - 前記含硫酸化物塩除去手段(3−b)が、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の酸化物又は塩を担持するフィルター又は多孔体である、請求項1に記載の装置。
- 前記含硫酸化物塩除去手段(3−b)が、不溶性硫酸塩濾去フィルターである、請求項2に記載の装置。
- 燃料タンクとエンジンのインジェクタとの間、ガソリンスタンドのタンク内又はタンクローリー内に設置される含硫化合物除去装置であって、
(1)燃料中の含硫化合物を吸着するための含硫化合物吸着剤;
(2)前記(1)の含硫化合物吸着剤に固定化されているか又はそれと混在している、含硫化合物を酸化して含硫酸化物を生成せしめるための含硫化合物酸化剤又は酸化触媒;
(3)前記(1)の含硫化合物吸着剤及び(2)の含硫化合物酸化触媒と混在しているか又はその下流に設置された、前記含硫酸化物を硫酸塩又は亜硫酸塩にまで酸化することができる微生物を固定した微生物固定化担体;並びに
(4)前記(3)の微生物固定化担体と混在しているか又はその下流に設置された、
(4−a)前記硫黄酸化物を吸着するための含硫酸化物吸着剤、及び/又は
(4−b)前記含硫酸化物又は硫酸塩もしくは亜硫酸塩をその不溶性塩として除去するための含硫酸化物塩除去手段;
を有する、、含硫化合物を吸着濃縮した後に酸化することを特徴とする含硫化合物除去装置。 - 前記含硫化合物塩除去手段(4−b)が、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の酸化物又は塩を担持するフィルター又は多孔体である、請求項4に記載の装置。
- 前記含硫化合物塩除去手段(4−b)が、不溶性硫酸塩濾去フィルターである、請求項5に記載の装置。
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