JP3674296B2 - 自動車のフード跳ね上げ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、走行中の車両が障害物(例えば歩行者)に衝突した際、跳ね上げられてフード上に倒れ込んだ障害物を保護する自動車のフード跳ね上げ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のフード跳ね上げ装置は、走行中の車両が障害物に衝突した際、フードの後端を跳ね上げてエンジンルーム内の構造物とフードとの間にクリアランスを確保し、フード上面に障害物が2次衝突した場合の衝撃を吸収、緩和するというものである。
【0003】
従来の自動車のフード跳ね上げ装置としては、例えば実開昭49ー110432号公報に記載された図18に示すものや、特開昭59ー26370号公報に記載された図19に示すものがある。
【0004】
図18の装置では、後端側が開く形式のフード301の下側に、バネ302で上方に付勢された突き上げロッド304が配置され、常時は、突き上げロッド303をロック304によって下方位置に保持したものである。そして、衝突時の衝撃力によってロック304が機械的に解除され、突き上げロッド303の上昇によってフード301の後端が跳ね上げられる。
【0005】
また、図19に示す装置では、ピン支点401で上下荷重回動可能に支持されたヒンジリンク402の先端に2つのピン403、404が設けられ、後ろ側のピン403は、フード410の下面に設けたブラケット405の長穴406に係合し、前側のピン404は、ブラケット405の切り欠き407が係合している。
【0006】
非衝突時は、ブラケット405が2個のピン403、404に係合しているので、フード410は、ヒンジリンク402を介してピン支点401回りに回動可能となり、フード410の前側を上方に開くことができる。
【0007】
また、衝突時は、フード410が後方へ押されて切り欠き407がピン404からはずれ、ブラケット405が一方のピン403のみに係合した状態になる。従って、フード410に加わる衝撃力によりヒンジリンク402にモーメントが働き、ヒンジリンク402の先端がフード410を直接押し上げる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図18の装置では、衝突時にフード301の後端を跳ね上げるが、エンジンルーム点検時にフード301の前側を開閉する形式とすることが困難となっている。
【0009】
また、図19の装置では、衝突時にフード410に働く水平方向力をヒンジリンク402によって垂直方向力に変換する必要があるため、ヒンジリンク402が大型化し、機構のコンパクト化が困難となっていた。更に、衝突時の衝撃力で直接フード410の後端を跳ね上げる形式としているため、衝突以外の衝撃でもフード410に跳ね上げ方向の力が作用する可能性があり、フード410ががたつく恐れがある。
【0010】
本発明は、上記事情を考慮し、エンジンルーム点検時等にフードの前側を開閉する形式とすることができ、しかもコンパクトな機構でフードのがたつきの心配がなく、フード後端を確実に拘束できる自動車のフード跳ね上げ装置を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、車両の前端が障害物に衝突したとき車両の前部に設けられたフードを跳ね上げる自動車のフード跳ね上げ装置において、前記フードの後端を車体側の定位置に拘束すると共に、該定位置を支点にして該フードを上下方向に開閉自在に支持し、且つフードの所定荷重による後方移動に応じて前記拘束を解除可能なヒンジ機構と、前記フードが後方移動する際の前記所定荷重を設定する荷重設定手段と、前記フードの前端を、車体に閉じ状態でフード開閉方向にロックすると共に、前記フードの後方移動を許容する解除自在なフードロック機構と、車両の前端が前記障害物に衝突したことを検出する衝突検出手段と、前記フードの後端を跳ね上げる跳ね上げ手段と、前記障害物がフード前端に衝突したときの力で前記ヒンジ機構によるフードの後端の拘束が解かれたとき、前記衝突検出手段の検出出力に応じて前記跳ね上げ手段に跳ね上げ指令を出力するコントローラとを備え、前記ヒンジ機構は、支点ピンとブラケットとピンロック部材とを備え、前記支点ピンは、前記フードの後端に設けられ、前記ブラケットは、前記支点ピンを収容して下方向及び前方向の移動を阻止する拘束部と前記ピンロック部材の一定以上の回転を阻止するストッパとを有して車体側に固定され、前記ピンロック部材は、前記ブラケットに車体後方へ回転可能に支持されると共に、前記拘束部に収容された支点ピンに対向して定位置に保持され該定位置で前記支点ピンの上方向及び後ろ方向の移動を阻止する押さえ部を有し、前記フードの後方移動により車体後方へ回転して前記ストッパに当たり前記押さえ部による支点ピンの上方向の移動阻止を解くことを特徴とする
【0012】
したがって、非衝突時はヒンジ機構によりフードの後端を定位置に拘束し該定位置を支点にしてフードの前側を上下方向に開閉することができる。また、フードの定位置では、フードロック機構によってフードの前端を車体に閉じ状態で開閉方向にロックすることができる。車両の前端が障害物に衝突したときは、フードロック機構がフードの後方移動を許容し、ヒンジ機構がフードの所定荷重による後方移動に応じてフードの後端の拘束を解除する。ヒンジ機構によるフードの後端の拘束が解かれたとき、衝突検出手段の検出出力に応じてコントローラーが跳ね上げ手段に跳ね上げ指令を出力し、跳ね上げ手段はフードの後端を跳ね上げる。
【0014】
また、非衝突時は、フードの後端に設けられた支点ピンが車体側のブラケットの拘束部と、ピンロック部材の押さえ部とにより車体上下前後方向への移動が阻止されてフードの後端が定位置に拘束され、支点ピンを支点にしてフードの前側を上下方向に開閉することができる。障害物がフード前端に衝突したときは、その力でピンロック部材が車体後方へ回転してストッパに当たり、押さえ部による支点ピンの上方行の移動阻止を解くことができる。
【0015】
請求項2の発明は、請求項1記載の自動車のフード跳ね上げ装置であって、前記ピンロック部材とブラケットとの間に、該ピンロック部材を定位置に保持する付勢部材を設けたことを特徴とする。
【0016】
したがって、請求項1の発明の作用に加え、ピンロック部材を付勢部材によって定位置に保持することができ、ピンロック部材の押さえ部とブラケットの拘束部とによって支点ピンを確実に収容支持することができる。
【0017】
請求項3の発明は、請求項1又は記載の自動車のフード跳ね上げ装置であって、前記ブラケットの支持部は、略水平な上向き拘束面及び略垂直な後ろ向き拘束面を有し、前記ピンロック部材の押さえ部は、前記上向き拘束面及び後ろ向き拘束面に対向する略水平な下向き係合面及び略垂直な前向き係合面を有し、該ピンロック部材が車体後方へ回転して前記ストッパに当たるとき前記下向き係合面が前記支点ピンに対し斜面を形成することを特徴とする。
【0018】
したがって、請求項1又はの発明の作用に加え、支点ピンは、ブラケットの拘束部の上向き拘束面及び後ろ向き拘束面と、ピンロック部材の係合部の下向き係合面、及び前向き係合面によって上下前後方向の移動を阻止することができる。また、障害物がフード前端に衝突したときの力でピンロック部材が車体後方へ回転してストッパに当たるとき、上向き係合面が支点ピンに対し斜面を形成し、フード跳ね上げ時の支点ピンの移動を案内することができる。
【0019】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか1つに記載の自動車のフード跳ね上げ装置であって、前記ブラケットに、車体前後方向に伸びる直線部及び後端で下方に曲がる鍵溝部からなるスライド溝を設け、一端が前記支点ピンに回転自在に支持されると共に、他端に前記スライド溝に係合する係合ピンを有する中間リンクを設け、前記フードの後端が定位置にあるとき前記係合ピンは前記スライド溝の直線部に位置すると共に、同跳ね上げ位置にあるとき鍵溝部に保持されることを特徴とする。
【0020】
したがって、請求項1〜3のいずれかの発明の作用に加え、フードが跳ね上げられるとき、フード側の支点ピンの上方移動に伴って中間リンクの一端が上昇し、これに伴って他端の係合ピンがスライド溝の直線部を移動し、フードが跳ね上げ位置に至ると係合ピンは鍵溝部に保持される。これにより、中間リンクは、跳ね上げ位置でフードと車体側との連結を行うと共に、フードの支持を行うことができる。
【0021】
請求項5の発明は、請求項1〜のいずれか1つに記載の自動車のフード跳ね上げ装置であって、前記車体とフード後端とを、ワイヤで連結し、該ワイヤは前記フードが少なくとも跳ね上げ位置を越えると張力を発生することを特徴とする。
【0022】
したがって、請求項1〜のいずれかの発明の作用に加え、車体とフード後端とをワイヤによって連結し、フードが少なくとも跳ね上げ位置を越えるとき張力を発生することができる。
【0023】
請求項6の発明は、請求項1〜のいずれか1つに記載の自動車のフード跳ね上げ装置であって、前記跳ね上げ手段は、インフレータの点火によりガス圧を上昇させて伸びるアクチュエータであることを特徴とする。
【0024】
したがって、インフレータの点火によりガス圧を上昇させるアクチュエータの伸びによってフードを跳ね上げることができる。
【0025】
請求項7の発明は、請求項1〜のいずれか1つに記載の自動車のフード跳ね上げ装置であって、前記フードロック機構は、前記フードと車体との一方に設けられた可動ロック金具と他方に設けられた固定ロック金具とを備え、前記可動ロック金具は、車幅方向に回動して前記固定ロック金具に係合し、前記固定ロック金具は、車体前後方向に伸びて前記可動ロック金具を前後相対移動可能に係合させる長尺係合部を有することを特徴とする。
【0026】
したがって、請求項1〜のいずれかの発明の作用に加え、非衝突時は、可動ロック金具が固定ロック金具に係合し、フードの前端を車体に閉じ状態で開閉方向にロックすることができる。また、固定ロック金具の長尺係合部が可動ロック金具に対し前後相対移動可能に係合し、フードの後方移動を許容することができる。
【0027】
請求項8の発明は、請求項7記載の自動車のフード跳ね上げ装置であって、前記荷重設定手段は、前記可動ロック金具を固定ロック金具への係合方向へ付勢する付勢手段であることを特徴とする。
【0028】
したがって、請求項7の発明の作用に加え、フード前端に障害物が衝突したとき、フードに働く力が所定荷重になるまでフードを定位置とし、該力が所定荷重になるとフードを後方へ移動させることができる。
【0029】
請求項9の発明は、請求項1〜のいずれか1つに記載の自動車のフード跳ね上げ装置であって、前記衝突検出手段は、車両前部のバンパーに設けられたバンパースイッチ又は前記フードに設けられたフードスイッチの少なくとも一方であり、前記コントローラは、前記バンパースイッチ又はフードスイッチの検出信号を受けてから所定の遅れ時間をもって前記跳ね上げ手段に跳ね上げ指令を出力することを特徴とする。
【0030】
したがって、請求項1〜のいずれかの発明の作用に加え、コントローラは、バンパースイッチ、又はフードスイッチの検出信号を受けてから所定の遅れ時間を持って跳ね上げ手段に跳ね上げ指令を出力することができる。これによって障害物がフード前端に衝突したときの力でヒンジ機構によるフードの後端の拘束が解かれたとき、跳ね上げ指令を出力することになる。
【0031】
請求項10の発明は、請求項9記載の自動車のフード跳ね上げ装置であって、前記フードスイッチの検出信号を受けてから跳ね上げ指令を出力するときの遅れ時間は、前記バンパースイッチの検出信号を受けてから跳ね上げ指令を出力するときの遅れ時間よりも短いことを特徴とする。
【0032】
したがって、請求項9の発明の作用に加え、フードスイッチの検出信号を受けてからより短い遅れ時間によって跳ね上げ指令を出力することができる。
【0033】
【発明の効果】
請求項1の発明では、非衝突時はフードの前側を開閉することができるためエンジンルームの点検が容易となる。また、フードの跳ね上げはヒンジ機構とは別の跳ね上げ手段によって直接行うことができ、ヒンジ機構などが大型化することなくコンパクトな機構にすることができる。更に、衝突時にフードロック機構がフードの後方移動を許容し、フードの所定荷重による後方移動に応じてヒンジ機構がフード後端の拘束を解除するようにしたため、非衝突時にはヒンジ機構とフードロック機構とによってフードを車体側に確実に保持することができ、フードのがたつきを防止することができる。
【0034】
また、ヒンジ機構は、支点ピンをブラケットの拘束部と、ピンロック部材の押さえ部とによって上下前後方向に確実に拘束することができ、フードのがたつきをより確実に防止することができる。また、車両の前端が障害物に衝突してもフードの跳ね上げが必要でない場合、ピンロック部材は、衝突したときの力で車体後方へ回転してもストッパに当たるためそれ以上の後方移動が防止され、フードのそれ以上の後方移動を確実に防止することができる。
【0035】
請求項2の発明では、請求項1の発明の効果に加え、ピンロック部材を付勢部材によって定位置に確実に保持することができ、フードのがたつきをより確実に防止することができる。
【0036】
請求項3の発明では、請求項1又は2の発明の効果に加え、非衝突時にフード後端に上方向の異常外力の入力があった場合でも、支点ピンの当たり面であるピンロック部材の下向き係合面がほぼ水平な面であるため、支点ピンからの上方荷重に対して滑らない摩擦角を有することになり、支点ピンの上方への変位をピンロック部材で確実に押さえることができ、フードのがたつきをより確実に防止することができる。しかも、ピンロック部材を定位置に保持する力は、主にピンロック部材を支点ピンに直接押しつける荷重で良いため、該力を保持する付勢部材、例えばバネなどを含め、装置の小型化を図ることができる。
【0037】
請求項4の発明では、請求項1〜3の発明の効果に加え、フードの跳ね上げを中間リンクによって案内し、且つ跳ね上げ位置を保持することができ、フードの跳ね上げ位置を確実に保持し、フードと車体側の構造物との間のクリアランスを確実に確保することができる。
【0038】
請求項5の発明では、請求項1〜のいずれかの発明の効果に加え、ワイヤによってフードの後方移動を確実に防止することができる。
【0039】
請求項6の発明では、請求項1〜のいずれかの発明の効果に加え、インフレータの点火によりガス圧を上昇させるアクチュエータによってフードを確実、且つ迅速に跳ね上げることができる。
【0040】
請求項7の発明では、請求項1〜のいずれかの発明の効果に加え、フードの前端を車体に閉じ状態でフード開閉方向に確実にロックすることができると共に、フードの後方移動を確実に許容することができる。
【0041】
請求項8の発明では、請求項7の発明の効果に加え、フードの後方移動を所定荷重で確実に行わせることができる。
【0042】
請求項9の発明では、請求項1〜のいずれかの発明の効果に加え、遅れ時間により、ヒンジ機構によるフードの後端の拘束を確実に解いた後で、跳ね上げ手段によってフードを跳ね上げることができる。したがって、確実な跳ね上げを行うことができる。
【0043】
請求項10の発明では、請求項9の発明の効果に加え、より短い遅れ時間を設定することができ、ヒンジ機構によるフードの後端の拘束を解いた後に跳ね上げ指令を出力するタイミングの精度がより向上し、フードをより速く確実に所定高さまで跳ね上げることができる。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
【0045】
図1は、実施例にかかるフード跳ね上げ装置を備えた車両1の概略斜視図を示している。車両1は、車体2の前部にエンジンルーム3を有し、車体2の前端にバンパ4が備えられている。前記エンジンルーム3の上部は、開閉自在なフード5によって覆われている。フード5は、後端5bの左右両側が左右のヒンジ機構6によって車体側の定位置に拘束され、該定位置を支点として該フード5が上下方向に回転自在に支持されている。
【0046】
また、ヒンジ機構6は、フード5の所定荷重による後方移動に応じてフード5の後端5bの車体側への拘束を解除可能となっている。フード5の前端5aは、フードロック機構7によって車体に閉じ状態でフード開閉方向にロックされている。また、フードロック機構7は、フード5の後方移動を許容する構造となっている。
【0047】
車両の前端が障害物に衝突したことを検出する衝突検出手段として、前記バンパ4が障害物(主として歩行者が考えられるので、ここでは歩行者として説明する)に衝突したことを検出するバンパーセンサ9と、フード5の前端5aに設けたフードセンサ79とが設けられている。
【0048】
前記フード5の後端5b側において、左右両側にフード5の後端5bを跳ね上げる跳ね上げ手段としてアクチュエータ8が設けられている。
【0049】
前記バンパーセンサ9とフードセンサ79との検出出力に応じて、フード5の後端5bを跳ね上げるか否かを判断して跳ね上げ指令の作動信号を出力するコントローラ10が設けられている。
【0050】
したがって、障害物がフード5の前端5aに衝突したときの力でヒンジ機構6によるフード5の後端5bの拘束が解かれ、バンパーセンサ9とフードセンサ79との検出出力に応じてコントローラ10がアクチュエータ8に作動信号を出力し、図2(a)のようにフード5の後端5bを跳ね上げることができる。
【0051】
非衝突時は、フードロック機構7によるロック解除を行えば、図2(b)、図3のようにヒンジ機構6を支点としてフード5の前側を上下方向に開閉することができ、エンジンルーム3内の点検等を行うことができる。
【0052】
前記左右のヒンジ機構6は、左右勝手違いに構成され、具体的には、図4の側面図と図5の平面図とに示すように構成されている。なお、図4、図5では、車幅方向左側のヒンジ機構6を示している。
【0053】
前記ヒンジ機構6は、通常時にフード5の前側を開く際の回動支点となる支点ピン23を有する。支点ピン23は、フード5の後端5bにボルト48止めされたフード側ブラケット20の後方延出端に配置固定されている。フード側ブラケット20のフード幅方向外側には,フード5を跳ね上げたときの高さを固定するための一定長の中間リンク22が配置され、該中間リンク22の一端が、前記支点ピン23に上下方向回動可能に連結されている。
前記中間リンク22より車幅方向外側で前記支点ピン23には、図4、図5に示すように、中間リンク22の一端の軸線方向のズレを防ぐフランジ部23aが設けられ、更に該フランジ部23aの外側に、円柱状の先端部23bが突設されている。
【0054】
前記中間リンク22の他端には、車幅方向外向きに係合ピン24が突設されている。この係合ピン24には、前記支点ピン23と同様に、フランジ部24bと、その車幅方向外側に突出した円柱状の先端部24aとが設けられている。
【0055】
一方、車体(車体フレーム)2には、車両の前後方向に沿わせて略水平状態に車体側のブラケット30が固定されている。ブラケット30は、上方に起立した側板31を有している。側板31の後端には、前記支点ピン23を前方向と下方向との定位置に規制する拘束部32が設けられ、側板31の下部にはフード5幅方向外側にL形に曲げられたストッパ36が設けられ、側板31の前端にはフード5幅方向外側にL形に曲げられたバネ掛け片35が設けられている。
【0056】
前記拘束部32には、前記支点ピン23の先端部23bを、上方から嵌合し得るL字形をなす上向き拘束面32a及び後ろ向き拘束面32bが形成されている。
【0057】
また、前記ブラケット30の側板31には、回動ピン47によって回動自在にピンロック部材40が取り付けられ、前記拘束部32に嵌合された支点ピン23に対向している。ピンロック部材40は、ブラケット30の側板31に沿う平面部41を有し、該平面部41が、その高さ方向の下部で回動ピン47によりブラケット30に連結され、上端にはピンロック片44が設けられている。ピンロック片44付近にはバネ掛け穴43が設けられ、ブラケット30のバネ掛け片35との間とで、弾性部材である引張りバネ50が張設され、この引張りバネ50によってピンロック部材40は支点ピン23方向(図4中、左回り)に付勢されている。従って、前記ピンロック片44は、引張りバネ50による付勢力により拘束部32内に嵌合された支点ピン23を押さえ、拘束部32からの支点ピン23の抜けを阻止し、支点ピン23を定位置に拘束している。すなわち、ピンロック部材40のピンロック片44は、拘束部32内の支点ピン23の先端部23bに当接し、上方向と後ろ方向を拘束するためコの字形の押さえ部45を有している。この押さえ部45は、支点ピン23の先端部23bの上方向は略水平な下向き係合面45aで当接し、後ろ方向は略垂直な前向き係合面45bで当接している。
【0058】
したがって、非衝突時、支点ピン23に上向きの力が作用しても支点ピン23の先端部23bは、ピンロック部材40の押さえ部45のほぼ水平な下向き係合面45aに当接して確実に拘束される。また、フード5への衝突力でピンロック部材40が、引張りバネ50の付勢力に抗して回動ピン47を中心にブラケット30のストッパ36に当たるまで後方に回動し、押さえ部45の下向き係合面45aが支点ピン23の先端部23bに対し斜面を形成して拘束部32からの支点ピン23の抜けを許すように構成している。
【0059】
また、ブラケット30の側板31には、略水平に前後方向に延びるスライド溝34が形成され、このスライド溝34に、前記中間リンク22の他端に設けた係合ピン24の先端部24aがスライド可能に係合している。このスライド溝34は、直線部34aと、直線部34aの後端で下方に折れ曲がった鍵溝部34bとからなる。中間リンク22は、通常時は、略水平状態に折り畳められており、係合ピン24が直線部34aに嵌合している。鍵溝部34bは、係合ピン24の先端部24aが落ち込める大きさに形成され、係合ピン24がスライド溝34を後端側へスライドしてこの鍵溝部34bに落ち込んで収容されることにより、そのスライド方向の移動限を定めると共に、反対方向への戻りを阻止する。つまり、鍵溝部34bはスライドのストッパ部として機能する。
【0060】
更に、ヒンジ機構6にはワイヤ80が備えられている。ワイヤ80は、一端82がフード側ブラケット20に回転自在に連結され、他端81が車体2に回転自在に連結されている。したがって、前面衝突時に何らかの異常で支点ピン23が脱落、損傷等をしてフード5が跳ね上げ位置以上に後方へ移動しようとしても、ワイヤ80が、張力を発生することによりフード5の後方移動が規制され、安全性をより向上させることができる。
【0061】
前記フードロック機構7は、図6、図7のようになっている。
【0062】
すなわち、フードロック機構7は、図6、図7に示す車体2側にブラケット75を介して回転自在に取り付けられた可動ロック金具である車体側ロック金具71と、フード5側に固定された固定ロック金具であるフードロック金具72とからなっている。
【0063】
前記車体側ロック金具71は、車幅方向に回動して前記フードロック金具72に係合し、フードロック金具72は、車体前後方向に延びて前記車体側ロック金具71に対し前後相対移動可能に係合させる長尺係合部72aを有している。そして、車体側ロック金具71は、引張りバネ76によりフードロック金具72を押しつけ、フード5の後方移動を所定荷重まで阻止している。つまり、バネ力に基ずく所定荷重に打ち勝つ後方への力が作用した場合は、フード5のスライドが可能となる。
【0064】
図7(a)のように車体側ロック金具71によるロックは、車室内からワイヤー73(図ではそのガイドを示す)で解除でき、その状態で安全ロックレバー74を手で外すことによりフード5を開くことができる。
【0065】
前記跳ね上げ手段としてのアクチュエータ8は、図1、図2、図4、図8のようになっている。
【0066】
すなわち、アクチュエータ8は、コントローラ10からの電気信号により火薬式のインフレーター69が点火し、ガス圧室60のガス圧を上昇させ、ピストン65を介しフード5を持ち上げるものである。ピンストン65のピストンロッド65a先端には、半球状の当接部65bが設けられ、該当接部65bがフード5側の受け部81に当接している。受け部81は、フード5側のインナーパネル5aの膨出部46に前記フード側ブラケット20と共にボルトナット48によって締結されている。なお、跳ね上げ手段として筒式で火薬を使用したアクチュエータ8を使用したが、エアバッグ式や空圧、油圧を使用したシリンダなどを用いることもできる。
【0067】
また、制御系は概略図9の概略ブロック図のように構成されている。
【0068】
コントローラ10には車速センサ90及びバンパセンサ9の検出信号が入力され、コントローラ10は、それらの信号によりフード5の後端を跳ね上げるべきか否かを判断し、跳ね上げると判断した場合、アクチュエータ8に作動信号を出力する。
【0069】
この場合の制御動作は、図10のフローチャートに示すように、ステップS101で車速Vが設定車速以上であるかどうかを判断すると共に、ステップS102でバンパーセンサ9がONしたかどうかを判断し、両方ともYESの場合のみ、ステップS103で前記バンパーセンサ9が作動してからの遅れ時間T1後にフード跳ね上げ用のアクチュエータ8を作動させる。なお、車速の条件を入れたのは、停車中の車両にいたずら等で衝撃が加えられたときに作動しないようにするためである。
【0070】
図11に歩行者をある車速で跳ねたときに歩行者に加わる衝撃力と今まで説明した各センサ9、90の作動とアクチュエータ8の作動との時系列変化を示す。図11の最上段のように、歩行者衝撃力の最初のピークは、バンパー1に脚部が当たる際のものである。次に腰部がフード5前面に当たり(次のピーク)、更に頭部がフード5に衝突したときの衝撃力が発生する(最後のピーク)。衝撃力発生のタイミングは、脚部が当たってから頭部が当たるまでの時間cが約70msec、腰部が当たってから頭部が当たるまでの時間dが約50msecである。
【0071】
即ち、バンパー1に脚部が当たってバンパーセンサ9が作動してから遅れ設定時間T1後にアクチュエータ8がONする(図11第二段、第三段)。この遅れ時間T1の間に腰部がフード5に当るように設定している。アクチュエータ8のONにより、フード5が跳ね上げられ、直後にフードストロークがフード跳ね上げ設定高さとなり、頭部がフード5に当たる前に余裕を持ってフード跳ね上げが完了する(図11最下段)。
【0072】
次に作用の説明をする。
【0073】
この装置では、非衝突時は図12のように、ヒンジ機構6のピンロック部材40が支点ピン23を車体側ブラケット30の拘束部32内の定位置に保持する。即ち、支点ピン23は、拘束部32の上向き拘束面32a、後ろ向き拘束面32b、及びピンロック部材40の下向き係合面45a、前向き係合面45bに囲まれて定位置に支持されている。この定位置にある支点ピン23を中心にしてフード5を上下方向に開閉することができる。よって、図2(b)に示すように、エンジンルーム3点検時に支点ピン23を中心にフード5の前側を開けることができる。
【0074】
ここで、フード5の跳ね上げを必要としない車両相互や壁等への前面衝突時、フード5は所定荷重により図6、図13のように後方へ移動し、支点ピン23からピンロック部材40の下向き係合面45aに衝突力Fが作用する。衝突力Fは、水平分力Fxと垂直分力Fyとに分けることができ、水平分力Fxによりピンロック部材40が後方へ回転しストッパ部36に当たって回転が規制される。同時に、支点ピン23は、垂直分力Fyによって上昇しようとするが、垂直分力Fyは小さいため下向き係合面45aとの間の摩擦力に勝てず、支点ピン23は押さえ部45に押さえられ、フード5の後方移動が規制される。衝突の程度によってはフードロック装置7と、支点ピン23とを支点にフード5ほぼ中央に設けられた折れビード(図示せず)よりくの字に折れ曲がり、フード5の車室内侵入を防ぐことができる。
【0075】
一方、車両1の前端が障害物(特に歩行者)に衝突したときには次のように動作する。
【0076】
まず、設定車速以上で車両1の前端が障害物に衝突したことをコントローラ10が判断すると遅れ設定時間T1後に作動信号が出力されて、アクチュエータ8が作動する(図10、図11)。
【0077】
このとき、前記同様図6、図13のように、障害物の衝突力Fでフード5は遅れ設定時間T1までに後方に移動し、上方への移動を規制するピンロック部材40はストッパ部36に当たるまで回動し、支点ピン23の上方移動の規制を解く。
【0078】
図13から図14のようにアクチュエータ8が作動を開始し、支点ピン23に上昇力が与えられる。この時の垂直力は傾斜した下向き係合面45aとの間の摩擦力に打ち勝つものであるため、下向き係合面45aによる斜面に沿って上昇する。跳ね上げと共に支点ピン23に引きずられて中間リンク22他端の係合ピン24が、スライド溝34を車両後方へスライドするとともに、スライド溝34の鍵溝部34bに係合ピン24が嵌合することで、中間リンク22がいずれの方向にもスライドできないようにロックされ、フード5が図14のように一定の跳ね上げ高さで固定される。
【0079】
したがって、フード5とエンジンルーム3内の構造物との間に中間リンク22によって確実に一定のクリアランスが確保され、衝突後の歩行者がフード5上に倒れ込んだ場合のフード5の上面との2次衝突の衝撃を吸収緩和し、歩行者を保護することができる。
【0080】
ここで、フード5の跳ね上げ時の支点ピン23のピンロック部材40からの解除を次のように構成することもできる。即ち、、障害物検出手段からの信号により作動するアクチュエータ(図示せず)によりピンロック部材40を回転させて支点ピン23の拘束を解除し、その後、跳ね上げ用のアクチュエータ8を作動させ、フード5を跳ね上げて所定高さにすることもできる。
【0081】
なお、前面衝突時に何らかの異常で支点ピン23が脱落、損傷等をしてフード5が跳ね上げ位置以上に後方へ移動しようとしたとき、ワイヤ80が、張力を発生することによりフード5の後方移動が規制されるのは前述のとうりである。 図15〜図17に制御系の他の実施例として、衝突検出手段にフードセンサ79を加えたときの概略ブロック図と制御動作フローチャートと作動の時系列変化を示す。
【0082】
即ち、図15では、上記実施例の図9の構成にフードセンサ79を加え、その信号をコントローラへ入力するようにしたものである。この場合の制御動作は、図10に示す動作と同様、図16のように、ステップS101で車速Vが設定車速以上であるかどうかを判断すると共に、ステップS102でバンパーセンサ9がONしたかどうかを判断し、両方ともYESの場合のみステップS104へ移行する。一方、本実施例ではステップ104でフードセンサ79がONしたかどうかが判断され、YESの場合にステップ105へ移行し、ステップS105で前記フードセンサ79が作動してからの遅れ設定時間T2後にフード跳ね上げ用のアクチュエータ8を作動させる。なお、車速の条件を入れたのは、上記同様、停車中の車両にいたずら等で衝撃が加えられたときに作動しないようにするためである。
【0083】
図17は、図11と同様に、歩行者をある車速で跳ねたときに歩行者に加わる衝撃力と今まで説明した各センサ9、79、90の作動とアクチュエータ8の作動との時系列変化を示す。したがって、図17最上段のように、歩行者衝撃力の最初のピークは、バンパー1に脚部が当たる際のものである。次に腰部がフード5前面に当たり(次のピーク)、更に頭部がフード5に衝突したときの衝撃力が発生する(最後のピーク)。衝撃力発生のタイミングは、脚部が当たってから頭部が当たるまでの時間cが約70msec、腰部が当たってから頭部が当たるまでの時間dが約50msecである。
【0084】
即ち、バンパー1に脚部が当たってバンパーセンサ9が作動し(図17第二段)、且つフード5前面に腰部が当たってフードセンサ79が作動してから遅れ設定時間T2後にアクチュエータ8がONする(図17第三段、第四段)。アクチュエータ8のONにより、フード5が跳ね上げられ、直後にフードストロークがフード跳ね上げ設定高さとなり、頭部がフード5に当たる前に余裕を持ってフード跳ね上げが完了する(図17最下段)。
【0085】
従って、本実施例でも上記実施例と同様な作用効果を奏することができる他、バンパセンサ9とフードセンサ79とで障害物検出手段を構成しているため、より精度良く歩行者の衝突を検出でき、アクチュエータ8への指令の遅れ設定時間T2を短くでき、フード5の跳ね上げ完了時間をより短縮でき、確実、迅速に跳ね上げることができる。
【0086】
尚、フード5がスラントしてフードロック装置7の位置に対しヒンジ機構6の位置が比較的高い車両の場合、フード5のスラントが少ない車両1に比較して図13で示す垂直成分力Fyは大きくなる。この場合、支点ピン23とピンロック部材40の回動ピン47との間の距離を長くすることでフード5の移動時にピンロック部材40の下向き係合面45aで形成する斜面角を変更でき、フード5の後方移動による支点ピン23の上方への抜けを防止することができる。また、ピンロック部材40の定位置への保持は、引張りバネ50による付勢力を用いることなく、ブラケット30とピンロック部材40との間の摩擦力などによっても行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる実施例のフード跳ね上げ装置を搭載した車両の斜視図である。
【図2】(a)は、フードを跳ね上げた状態の概略側面説明図、(b)は、フードを開いたときの概略側面説明図である。
【図3】車両のフードを開いたときの斜視図である。
【図4】実施例にかかるはね上げ機構の側面図である。
【図5】実施例にかかるはね上げ機構の平面図である。
【図6】実施例にかかるフードロック機構の側面図である。
【図7】(a)は、実施例にかかるフードロック機構を説明する斜視図、(b)は、フードロック機構の正面図である。
【図8】アクチュエータの断面図である。
【図9】実施例にかかる制御系のブロック図である。
【図10】実施例にかかる制御系のフローチャートである。
【図11】実施例にかかり、歩行者が衝突したときの歩行者に発生する衝撃力と、バンパーセンサと、フードセンサと、アクチュエータとの作動、及びフードの上昇状況の時系列変化を示すグラフである。
【図12】実施例にかかり、フードを開いた状態のヒンジ機構の側面図である。
【図13】実施例にかかり、障害物衝突直後(フードへの衝突状態)のヒンジ機構を示す側面図である。
【図14】実施例にかかり、跳ね上げ状態のヒンジ機構を示す側面図である。
【図15】他の実施例にかかる制御系のブロック図である。
【図16】他の実施例にかかる制御系のフローチャートである。
【図17】他の実施例にかかり、歩行者が衝突したときの歩行者に発生する衝撃力と、バンパーセンサと、フードセンサと、アクチュエータとの作動、及びフードの上昇状況の時系列変化を示すグラフである。
【図18】従来例にかかるフード跳ね上げ装置の概略構成図である。
【図19】従来例にかかるフード跳ね上げ装置の要部側面図である。
【符号の説明】
1 車両
5 フード
5a 前端
5b 後端
6 ヒンジ機構
7 フードロック機構
8 アクチュエータ(跳ね上げ手段)
9 バンパーセンサ(衝突検出手段)
10 コントローラ
22 中間リンク
23 支点ピン
31 ブラケット
32 拘束部
32a 上向き拘束面
32b 後ろ向き拘束面
34 スライド溝
34a 直線部
34b 鍵溝部
36 ストッパ
40 ピンロック部材
45 押さえ部
45a 下向き係合面
45b 前向き係合面
71 車体側ロック金具(可動ロック金具)
72 フード側ロック金具(固定ロック金具)
72a 長尺係合部
79 フードセンサ(衝突検出手段)
80 ワイヤー
T1 バンパースイッチの検出信号を受けてから跳ね上げ指令を出力するときの遅れ時間
T2 フードスイッチの検出信号を受けてから跳ね上げ指令を出力するときの遅れ時間

Claims (10)

  1. 車両の前端が障害物に衝突したとき車両の前部に設けられたフードを跳ね上げる自動車のフード跳ね上げ装置において、
    前記フードの後端を車体側の定位置に拘束すると共に、該定位置を支点にして該フードを上下方向に開閉自在に支持し、且つフードの所定荷重による後方移動に応じて前記拘束を解除可能なヒンジ機構と、
    前記フードが後方移動する際の前記所定荷重を設定する荷重設定手段と、
    前記フードの前端を、車体に閉じ状態でフード開閉方向にロックすると共に、前記フードの後方移動を許容する解除自在なフードロック機構と、
    車両の前端が前記障害物に衝突したことを検出する衝突検出手段と、
    前記フードの後端を跳ね上げる跳ね上げ手段と、
    前記障害物がフード前端に衝突したときの力で前記ヒンジ機構によるフードの後端の拘束が解かれたとき、前記衝突検出手段の検出出力に応じて前記跳ね上げ手段に跳ね上げ指令を出力するコントローラと
    を備え、前記ヒンジ機構は、支点ピンとブラケットとピンロック部材とを備え
    前記支点ピンは、前記フードの後端に設けられ
    前記ブラケットは、前記支点ピンを収容して下方向及び前方向の移動を阻止する拘束部と前記ピンロック部材の一定以上の回転を阻止するストッパとを有して車体側に固定され
    前記ピンロック部材は、前記ブラケットに車体後方へ回転可能に支持されると共に、前記拘束部に収容された支点ピンに対向して定位置に保持され該定位置で前記支点ピンの上方向及び後ろ方向の移動を阻止する押さえ部を有し、前記フードの後方移動により車体後方へ回転して前記ストッパに当たり前記押さえ部による支点ピンの上方向の移動阻止を解くことを特徴とする自動車のフード跳ね上げ装置
  2. 請求項1記載の自動車のフード跳ね上げ装置であって、
    前記ピンロック部材とブラケットとの間に、該ピンロック部材を定位置に保持する付勢部材を設けたことを特徴とする自動車のフード跳ね上げ装置。
  3. 請求項1又は2記載の自動車のフード跳ね上げ装置であって、
    前記ブラケットの拘束部は、略水平な上向き拘束面及び略垂直な後ろ向き拘束面を有し、
    前記ピンロック部材の押さえ部は、前記上向き拘束面及び後ろ向き拘束面に対向する略水平な下向き係合面及び略垂直な前向き係合面を有し、該ピンロック部材が車体後方へ回転して前記ストッパに当たるとき前記下向き係合面が前記支点ピンに対し斜面を形成することを特徴とする自動車のフード跳ね上げ装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の自動車のフード跳ね上げ装置であって、
    前記ブラケットに、車体前後方向に伸びる直線部及び後端で下方に曲がる鍵溝部からなるスライド溝を設け、
    一端が前記支点ピンに回転自在に支持されると共に、他端に前記スライド溝に係合する係合ピンを有する中間リンクを設け、
    前記フードの後端が定位置にあるとき前記係合ピンは前記スライド溝の直線部に位置すると共に、同跳ね上げ位置にあるとき鍵溝部に保持されることを特徴とする自動車のフード跳ね上げ装置。
  5. 請求項1〜のいずれか1つに記載の自動車のフード跳ね上げ装置であって、
    前記車体とフード後端とを、ワイヤで連結し、該ワイヤは前記フードが少なくとも跳ね上げ位置を越えると張力を発生することを特徴とする自動車のフード跳ね上げ装置。
  6. 請求項1〜のいずれか1つに記載の自動車のフード跳ね上げ装置であって、
    前記跳ね上げ手段は、インフレータの点火によりガス圧を上昇させて伸びるアクチュエータであることを特徴とする自動車のフード跳ね上げ装置。
  7. 請求項1〜のいずれか1つに記載の自動車のフード跳ね上げ装置であって、
    前記フードロック機構は、前記フードと車体との一方に設けられた可動ロック金具と他方に設けられた固定ロック金具とを備え、前記可動ロック金具は、車幅方向に回動して前記固定ロック金具に係合し、前記固定ロック金具は、車体前後方向に伸びて前記可動ロック金具を前後相対移動可能に係合させる長尺係合部を有することを特徴とする自動車のフード跳ね上げ装置。
  8. 請求項7記載の自動車のフード跳ね上げ装置であって、
    前記荷重設定手段は、前記可動ロック金具を固定ロック金具への係合方向へ付勢する付勢手段であることを特徴とする自動車のフード跳ね上げ装置。
  9. 請求項1〜のいずれか1つに記載の自動車のフード跳ね上げ装置であって、
    前記衝突検出手段は、車両前部のバンパーに設けられたバンパースイッチ又は前記フードに設けられたフードスイッチの少なくとも一方であり、
    前記コントローラは、前記バンパースイッチ又はフードスイッチの検出信号を受けてから所定の遅れ時間をもって前記跳ね上げ手段に跳ね上げ指令を出力することを特徴とする自動車のフード跳ね上げ装置。
  10. 請求項9記載の自動車のフード跳ね上げ装置であって、 前記フードスイッチの検出信号を受けてから跳ね上げ指令を出力するときの遅れ時間は、前記バンパースイッチの検出信号を受けてから跳ね上げ指令を出力するときの遅れ時間よりも短いことを特徴とする自動車のフード跳ね上げ装置。
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