JP3673687B2 - インタフェース共用カード及びその自動インタフェース切り替え方法並びにその方法を記録した記録媒体 - Google Patents

インタフェース共用カード及びその自動インタフェース切り替え方法並びにその方法を記録した記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はインタフェース共用カード及びその自動インタフェース切り替え方法並びにその方法を記録した記録媒体に関し、特に加入者線伝送装置におけるインタフェース共用カード及びその自動インタフェース切り替え方法並びにその方法を記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、ISDN(サービス総合ディジタル通信網)の加入者と、交換局(機)との接続(部)システムを図4に示す。すなわち、図4において、加入者側に設置される加入者端末1〜nからは、加入者回線aを介して交換機(図示せず)側の加入者線伝送装置10に接続される。加入者線伝送装置10には、加入者端末1〜nに対応して加入者回線aのインタフェースを多重分離部15に合わせるための変換を行うアナログ/ディジタルインタフェース共用(専用)カード31〜3nを有する。また、加入者端末1〜nと交換機との間の信号の多重/分離を行う多重分離部15を有する。
【0003】
さらに、加入者端末1〜nは、加入者と直接接するアナログ電話機14、ISDN端末12、パソコン等の端末13、加入者回線aのディジタル信号を終端し、ISDN端末12及びパソコン13に、接続する加入者終端装置21〜2nを有する。さらにまた、アナログ/ディジタルインタフェース共用(専用)カード31〜3nは、加入者線aから入力された主信号のアナログ/ディジタル変換あるいは終端とフレームアライメント(フレーム変換)を行い、多重分離部15に出力する。多重分離部15はアナログ/ディジタルインタフェース共用(専用)カード31〜3nから入力された主信号を多重すると共に、交換機側の上位装置のインタフェースに合わせて出力(i)する。
【0004】
また、逆方向に交換機側から入力された主信号iは多重分離部15に入力されて分離された後、アナログ/ディジタルインタフェース共用(専用)カード31〜3nへ出力(b)される。アナログ/ディジタルインタフェース共用(専用)カード31〜3nは多重分離部15から入力された信号bを終端後、フォーマット変換あるいはアナログ信号に変換して加入者回線aを介して加入者端末1〜nへ出力する。加入者端末1〜nの加入者終端装置21〜2nはマルチフレーム信号の終端及び主信号の分離を行い、各端末12,13にそれぞれの主信号を出力する。
【0005】
従来、加入者端末1〜nの端末形式(例えばディジタル、アナログ)を変更する際は、図5〜7に示すように、交換機(加入者線伝送装置10)側に、予め端末形式に対応するインタフェース共用カード(図7参照)あるいは専用のインタフェースカード(図5,6参照)を形式種別数分用意しておく。その結果、加入者の申告により形式変更を行う際は、人手あるいは交換機側からのリモート制御にて端末形式変更作業を行っていた。
【0006】
なお、図5〜7において、インタフェース共用(専用)カード31〜3nは、加入者回線aから/への信号をアナログ/ディジタル信号に応じてアナログ/ディジタルインタフェース17,18へ切り替えるスイッチ(SW)16を有する。また、加入者回線aにインタフェースするアナログあるいはディジタルインタフェース17,18、フレーム終端及びインタフェース変換を行う共通部19を有して構成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来、加入者端末1〜nの形式を変更する際は、図5〜7に示すように、交換機(加入者線伝送装置10)側に、予め端末形式に対応するインタフェース共用カード(図7参照)あるいは専用のインタフェースカード(図5,6参照)を形式種別数分用意しておく必要がある。その結果、加入者の申告により形式変更を行う際は、人手あるいは交換機側からのリモート制御にて端末形式変更作業を行っていた。従って、カード交換作業コストや変更時間等が大となる問題があった。
【0008】
本発明の目的は、作業コストや変更時間等を最小とするインタフェース共用カード及びその自動インタフェース切り替え方法、並びにその方法を記録した記録媒体を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明によるインタフェース共用カードは、加入者端末と加入者回線を介して接続されるインタフェース共用カードであって、前記加入者端末の端末形式であるアナログモード及びディジタルモードにそれぞれ対応するアナログ及びディジタルインタフェースと、電源投入または起動指令に応答して前記アナログ及びディジタルインタフェースの一方を選択設定する初期設定手段と、前記加入者端末への給電をなす給電手段と、この給電に応答して前記加入者端末からのループ電流を検出してこの検出値に応じて前記インタフェースの切り替え制御をなすインタフェース切り替え制御手段とを含むことを特徴とする。
【0010】
そして、前記インタフェース切り替え制御手段は、前記ループ電流の値が、前記初期設定手段により設定されたインタフェースのモード時の値に等しい場合に、このインタフェースに設定制御するようにしたことを特徴とし、また前記インタフェース切り替え制御手段は、前記ループ電流の値が、前記初期設定手段により設定されたインタフェースのモード時の値に等しくない場合に、他のインタフェースに切り替えて、前記給電手段による給電をなすようにしたことを特徴とする。
【0011】
更に、前記インタフェース切り替え手段による設定制御されたインタフェースのモードにおいて、前記加入者端末からのデータに一定のパターンが一定の回数繰り返されたとき同期パターンとして検知する同期パターン検知手段と、前記加入者端末からのデータから制御信号を分離する制御信号分離手段と、前記制御信号からフレーム信号を検出するフレーム信号検出手段と、前記同期パターンあるいは前記フレーム信号を基にフレーム同期の確立を検知するフレーム同期検知手段とを含むことを特徴とする。
【0012】
本発明によるインタフェース切り替え方法は、加入者端末と加入者回線を介して接続される前記加入者端末の端末形式であるアナログモード及びディジタルモードにそれぞれ対応するアナログ及びディジタルインタフェースを有するインタフェース共用カードのインタフェース切り替え方法であって、電源投入または起動指令に応答して前記アナログ及びディジタルインタフェースの一方を選択設定する初期設定ステップと、前記加入者端末への給電をなすステップと、この給電に応答して前記加入者端末からのループ電流を検出してこの検出値に応じて前記インタフェースの切り替え制御をなすステップとを含むことを特徴とする。
【0013】
更に、前記ループ電流の値が、前記初期設定ステップにより設定されたインタフェースのモード時の値に等しい場合に、このインタフェースに設定制御するステップを含むことを特徴とする。更にはまた、前記ループ電流の値が、前記初期設定ステップにより設定されたインタフェースのモード時の値に等しくない場合に、他のインタフェースに切り替えて給電をなすステップを含むことを特徴とする。また、前記加入者端末からのデータに一定のパターンが一定の回数繰り返されたとき同期パターンとして検知するステップと、前記加入者端末からのデータから制御信号を分離するステップと、前記制御信号からフレーム信号を検出するステップと、前記同期パターンあるいは前記フレーム信号を基にフレーム同期の確立を検知するステップとを更に含むことを特徴とする。
【0014】
本発明による記録媒体は、加入者端末と加入者回線を介して接続される前記加入者端末の端末形式であるアナログモード及びディジタルモードにそれぞれ対応するアナログ及びディジタルインタフェースを有するインタフェース共用カードのインタフェース切り替え方法を制御するプログラムを記録した記録媒体であって、前記プログラムは、電源投入または起動指令に応答して前記アナログ及びディジタルインタフェースの一方を選択設定する初期設定ステップと、前記加入者端末への給電をなすステップと、この給電に応答して前記加入者端末からのループ電流を検出してこの検出値に応じて前記インタフェースの切り替え制御をなすステップとを含むことを特徴とする。
【0015】
更に、前記プログラムは、前記ループ電流の値が、前記初期設定ステップにより設定されたインタフェースのモード時の値に等しい場合に、このインタフェースに設定制御するステップを含むことを特徴とし、更にはまた、前記プログラムは、前記ループ電流の値が、前記初期設定ステップにより設定されたインタフェースのモード時の値に等しくない場合に、他のインタフェースに切り替えて給電をなすステップを含むことを特徴とする。
【0016】
本発明の作用を述べる。本発明によるインタフェース共用カードは、予めすべての端末形式に対応可能なインタフェース共用カードである。すなわち、インタフェース機能切り替えにおいて、加入者線から入力された信号を、該当するインタフェースに接続するためのスイッチ部と、インタフェース共用カードが有している複数の機能を有したインタフェース部とを有する。また、スイッチ部の制御とテスタ部の試験制御と、共通部の多重分離された制御信号の挿抜(挿入/分離)制御と、自動的に加入者側の装置のインタフェース機能に合わせる機能を禁止するためのプロテクト制御とを行う制御部とを有する。
【0017】
さらに、複数のインタフェース部からの信号を多重分離し、伝送路同期検出、フレーム終端・制御信号同期検出と制御部への通知と、フレームアライメント制御を行う共通部と、テストパターン信号を発生及び照合しデータのエラーを検出するためのテスタ部とを有して構成される。特に、制御部と、制御部における制御用同期信号の検出信号の出力部に、テスタ部とを設けたことにより、端末形式変更作集を端末からの信号検出により自動的に実現できる。従って、加入者からの一切の申告を不要とし、加入者からの信号形式の自動検出をトリガとして自動的に切り替わり、業者は、加入者が如何なる端末形式を使用しているかを知ることなくネットワークが運用できる。
【0018】
また、制御部においては、加入者側が断りなく機能を替えたため、交換機側にてのサービスの管理が不能となる問題を防止するために、加入者側の装置のインタフェース機能に合わせる自動モード切り替え機能を禁止するプロテクト機能を有している。この機能は、マニュアルスイッチにてプロテクトの許可/非許可を行うローカル制御方法と、リモートから交換機の主信号に制御信号を多重し、その多重されたの制御信号を分離し、制御コマンドを検出して、プロテクトの許可/非許可を行うリモート制御方法とがあり、これら両方法(双方)の論理和(OR)をとってどちらの方法にても動作するようになっている。さらに、接続されている加入者端末を自動認識してインタフェース共用カード内の機能を自動的に加入者側の装置のインタフェース機能に合わせた後、テストパターン信号の発生及び照合を行い回線状態を試験するためのテスタ部を有している。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。先ず、図4を参照すると、本発明に関連するシステム構成である。図4において、加入者側に設置される加入者端末1〜nからは、加入者回線aを介して交換機(図示せず)側の加入者線伝送装置10に接続される。
【0020】
加入者線伝送装置10には、加入者端末1〜nに対応して加入者回線aのインタフェースを多重分離部15に合わせるための変換を行うインタフェース共用カード31〜3nを有する。また、加入者端末1〜nと交換機との間の信号の多重/分離を行う多重分離部15を有する。加入者端末1〜nは、加入者と直接接するアナログ電話機14、ISDN端末12、パソコン等の端末13、加入者回線aから/へのディジタル信号を終端し、ISDN端末12及びパソコン13に接続する加入者終端装置21〜2nを有する。
【0021】
インタフェース共用カード31〜3nは加入者線aから入力された主信号のアナログ/ディジタル変換、あるいは終端とフレームアライメント(フレーム変換)を行い多重分離部15に出力する。多重分離部15はインタフェース共用カード31〜3nから、それぞれ入力された主信号を多重すると共に、交換機側の装置のインタフェースに合わせて出力(i)する。
【0022】
また、逆方向に交換機側から入力された主信号iは多重分離部15に入力されて分離された後、インタフェース共用カード31〜3nへそれぞれ出力bされる。インタフェース共用カード31〜3nは多重分離部15から入力された信号bを終端後、フォーマット変換あるいはアナログ信号に変換し加入者回線aを介して加入者端末1〜nへ出力する。加入者端末1〜nの加入者終端装置21〜2nはマルチフレーム信号の終端及び主信号の分離を行い、各端末12,13にそれぞれの主信号を出力する。
【0023】
図1は図4のインタフェース共用カード31〜3nの具体例を示すブロック図であり、本発明の実施例を示すものである。図1において、本発明によるインタフェース共用カード31〜3nは加入者線aから入力された(主)信号(ディジタルデータ)を該当する(端末形式;例えばディジタル;ISDN、アナログ;通常電話回線の)インタフェース17,18に、選択・接続するためのスイッチ部(SW)16を有する。
【0024】
また、インタフェース共用カード31〜3nが有している複数のインタフェース部(ここでは、アナログインタフェース17とディジタルインタフェース18とを例示している)を有する。さらに、スイッチ部16を該当のインタフェース17,18に切り替え制御する機能と、テスタ部30の試験制御を行う機能と、共通部19にて多重/分離された制御信号の挿入/分離する機能と、自動的に加入者端末1〜nとのインタフェースに合わせることを禁止するプロテクト機能とを有した制御部20を有する。
【0025】
さらにまた、複数のインタフェース部17,18からの信号を多重/分離し、フレーム終端及びインタフェース変換を行う共通部19、テストパターン信号を発生及び照合し、データのエラーを検出することにより、回線状況を試験するためのテスタ部30を有して構成される。
【0026】
なお、制御部20のプロテクト機能においては、プロテクトスイッチからのマニュアル操作cにて、プロテクトの許可/非許可を行うローカル制御方法を有する。また、リモート端末からの制御信号が、交換機側(の上位装置)からの信号bにこの制御信号が多重されており、その多重されたの制御信号eを分離し、制御コマンドを検出してプロテクトの許可/非許可を行うリモート制御方法も有する。さらに、双方の論理和(OR)をとっているため、どちらの方法にても動作し、遠く離れた場所に設置されていても遠隔制御が行える構成になっている。
【0027】
本発明の実施例の動作を図2のフローチャートにより説明する。本発明によるインタフェース共用カード31〜3nに電源が投入されるかまたは起動指令があると、外部から制御部20に対してパワーオンリセット信号dが入力される(ステップS1)。その際、制御部20はインタフェース共用カード31〜3nの状態を、例えば、ディジタルモードになるようにスイッチ部16及び共通部19に、スイッチ切り替え情報、ディジタル同期回路選択情報、通信制御情報(CO/ST信号)を抽出する回路選択情報の初期設定情報を出力する。
【0028】
この設定にてスイッチ部16は加入者回線aがディジタルインタフェース18に接続され、アナログインタフェース17は加入者回線aに接続されない状態になる。また、共通部19は、ディジタルインタフェース18からの信号が選択され、信号処理ができるモードに設定され、ディジタルモードの立ち上げが完了する(ステップS2)。
【0029】
次に、この動作により、インタフェース共用カード31〜3nは加入者終端装置21〜2nと接続され、ディジタルモードとして通信することになるため、加入者線aにインタフェース共用カード31〜3nから直流電圧の印加を行う。この直流電圧は、通常の極性とは逆極性であるリバース給電である(ステップS3)。この状態では、端末側がオンフック状態にあるため、通常の給電では電流が流れないので、起動をかけるために給電極性を反転させて給電(リバース給電)させることにより、直流電流を流すのである。
【0030】
この時、この直流電圧の印加を受けた加入者端末1〜nの加入者終端装置21〜2nは、この直流電圧(リバース給電)を送り返す。この送り返されたリバース給電を、受けたインタフェース共用カード31〜3nの制御部20はループ電流検出を行う(ステップS4)。端末がディジタルモードに対応した端末であれば、当該ループ電流は固定値の39mAであることから、このループ電流が39mAかどうかを検出し、39mAであれば、ディジタル回線が接続されていると判断し、ディジタルモードに移行する。もし、ステップS4で、39mAが検出できなければ、アナログ回線(端末)が接続されていると判断し、アナログモードに移行する(ステップS6)。
【0031】
次に、ディジタル回線が接続されていると判断された場合、加入線伝送(ディジタル)フレームと、チャネル単位の制御信号であるフレーム(信号)情報を含むCO(Control )信号とにより、フレーム同期確立の判定を行う(ステップS5)。なお、加入線伝送フレームの同期確立の判定方法は、加入者端末1〜nと加入者線伝送装置10との間にて、定められたパターンを連続して一定の回数受信できた場合、同期パターンとして判定する。同時に、チャネル単位の制御信号であるCO信号のフレーム同期(信号)検出を行う。CO信号によるフレーム同期確立も、加入線伝送フレームによる同期確立と同様、一定の回数受信した場合に同期確立状態と判断する。
【0032】
この場合、ディジタルモードでの同期信号は6マルチフレーム構成であり、これに対してアナログモードでの同期信号は3マルチフレーム構成であり、よってディジタルモードでは6マルチフレーム構成を検出することで同期確立状態を判断できる。また逆に、加入線伝送フレームの同期パターンが、連続して一定回数受信できなかった場合は同期はずれと判断し、再同期検出状態に入る。
【0033】
もし、ここで同期確立すれば、加入者終端装置21〜2nと通信できるかどうかを確認するため、制御部20から共通部19を経由し、ディジタルインタフェース18及びスイッチ部16を介して、加入者終端装置21〜2nに対し、加入者終端装置21〜2nにおいて、主信号と制御信号とを折リ返すためのリモートループ信号fを出力する。そして、共通部19では、加入線伝送フレームとチャネル単位のステータス信号であるST(Status)信号とのフレーム同期検出を行う。同期が確立していれば、リモートループ状態を示すステータスビットを監視し、正常リモートループが行われているかどうかを判断できる。
【0034】
もし、加入線伝送フレームとチャネル単位のステータス信号であるST信号とのフレーム同期検出ができなければ、一定の時間再同期検出状態にて監視を継続する。リモートループが正常に行われると判断した場合に、テスタ30は共通部19に、ある定められた生成多項式にて発生させたランダム的なテスト信号hを送出する。
【0035】
共通部19では、通常ユーザデータを割り当てられる主信号スロットにテスト信号hを強制的に挿入し加入者終端装置21〜2nへ送出する。それと共に、加入者終端装置21〜2nからループされてきたテスト信号gを主信号スロットから分離してテスタ30へ出力する。テスタ30では、送出したテスト信号hとループされて受信したテスト信号gとを、上述のテスト信号hを発生させた方法と、同じ定められた生成多項式の回路にて復元を行い、比較することによってエラーの有無をチェックすることができる。
【0036】
さらに、テスタ30では、任意の時間間隔にてエラーの検出を行う機能も有する。エラーがある場合は、エラーアラーム表示を行うと共に、上述の時間間隔にてエラー回数をカウントしてエラーレートを計算する。このエラーレートから通信に支障をきたすか否かの判断を行い、エラーレートが一定値以下であれば(ステップS5がOK)、そのまま通常の通信状態とする(ステップS7)。もし、一定値以上のエラーレートあるいはST同期確立ができなければ回線異常と判断し(ステップS5がNG)、回線を切断する。すなわち、インタフェース共用カード31〜3nの動作としては、動作不能と判断してアラーム発生を行って停止モードに移行する(ステップS8)。
【0037】
次に、アナログ端末と判定された場合、制御部20は同期非確立情報eを共通部19から受信し、スイッチ部16に対して加入者線aをアナログインタフェース17に接続するように切り替え制御を行う(ステップS6)。この動作により、インタフェース共用カード31〜3nはアナログ電話機14と接続されるアナログモードとして通信するためのリバース給電を行う(ステップS9)。
【0038】
この場合のループ電流は、アナログ端末の種類(通常の加入者端末や公衆電話等)よって20mA,30mA,40mAと異なる電流値を示すが、このいずれかの電流値が共通部19にて検出されれば、加入者線aにアナログ電話機14が接続されていると判断することができる(ステップS10)。もし、上記の電流値のいずれかが検出されれば(ステップS10がOK)、アナログ電話機14が接続されていると判断し、上述したディジタルモードの場合と同様に、SD(制御信号)及びSCN(ステータス信号)同期確立を判定を行う。この場合、上述したように、アナログモードの場合は、同期信号は3マルチフレームであることから、このマルチフレーム構成の検出を行うことで、同期確立の判断が可能である。同期確立すれば、アナログモードとして運用される(ステップS12)。
【0039】
また、ステップS10において、20mA,30mA,40mAの電流値以外であれば、回線異常あるいは装置故障と判断して、アラームを発生させる(ステップS8)。そして、インタフェース共用カード31〜3nの動作としては、動作不能と判断して停止モードに移行する。この停止モードから脱出するには、交換機側からの上位制御により、パワーオンリセット(d)を行うことにより、再起動(ステップS1)を行うことができる。
【0040】
次に、図3に共通部19の詳細構成図を示し、各ブロックの詳細動作について説明する。まず、加入者回線aから交換機側方向bについて説明する。アナログインタフェース17とディジタルインタフェース18とからの信号には、データ信号j,lとクロック信号k,mとがあり、それぞれ入力される。データ信号j及びクロック信号kとデータ信号l及びクロック信号mとはスイッチ(SW)41にて選択される。
【0041】
入力されたデータ信号jあるいはlとクロック信号kあるいはmとは、バッファメモリー(BUFF)部42にて、加入者回線aからのクロックkあるいはm位相を、バッファメモリー42を介して交換機側のクロックpの周波数と位相に乗せ替えられる。すなわち、入力されたデータ信号jあるいはlをクロック信号kあるいはmにてバッファメモリー42に一時格納(固定)し、交換機側のクロックpにて読み出すことにより、出力データをクロック信号pに同期させる。
【0042】
そして、同期検出部43においては、BuFF部42から出力されたデータ信号から、ビットシフトによる多点監視により、(ディジタル)フレーム(ワード)の(フレーム)同期信号を検出し、主信号データoと制御信号qとに分離する。制御信号qは、加入者終端装置21〜2nからの予め決められた内容の状態を、通知するためのステータス(状態)信号であり、ディジタルインタフェース18の場合は、ステータス信号(ST信号)がこれに当たる。この制御信号qの中にはフレーム同期信号がアサインされており、この同期信号を検出して、同期がとれていれば制御(DSP)部45に対して、同期状態にあることと制御信号qとを出力する。DSP部45にては、この情報を基にリモートループを行うための制御指令信号rを制御部20に出力し、モード切り替え設定フローの動作を行う。
【0043】
送信フレームアライメント部44にては、同期検出回路43からの主信号oを交換機と接続できるインタフェースに変換し、交換機側へ出力(b)する。また逆に、受信フレームアライメント部48は交換機側からの主信号bをインタフェース共用カード31〜3nと接続できるインタフェースに変換し、制御信号の分離と終端を行う。さらに、受信フレームアライメント部48では、同期検出部43にて同期が検出でき、かつモード切り替え設定のプロテクトrが解除され、リモートループ指令が入出力(インタフェース)部46を介してDSP部45に入力された場合、モード切り替えフローに入る。
【0044】
この動作にてリモートループできた場合、テスタ部30はテスト信号uを入出力部46及びDSP部45を介して受信フレームアライメント部48に出力し、受信フレームアライメント部48にてテスト信号uを主信号に多重する。多重された主信号は同期挿入部49にて制御信号(CO信号)に(フレーム)同期信号を付加し、アナログインタフェース17とディジタルインタフェース(部)18とに出力(v)する。この出力された主信号vは加入者終端装置21〜2nにてリモートループされて戻ってくる。そのため、送信アライメント部44から受信した主信号bは、テスタ部30にてテスト信号hを発生させた方法と、同じ定められた生成多項式にて復元を行い、比較することによってエラーの有無をチェックし、回線状態の判定を行う。
【0045】
なお、図1に示す実施例においては、アナログインタフェース(一般電話機及び公衆電話網対応)と、ディジタルインタフェース(ISDN)について説明してきた。
【0046】
しかし、xDSL(Digital Subscriber Line )、データモデム等の加入者回線を利用したデータ通信を、目的としたインタフェース機能を追加しても良い。さらに、これらすべての機能を搭載しなくても、2種類のインタフェース以上のいかなる組み合わせを用いても良い。
【0047】
また、図2のフローチャートにおいては、ディジタルモードから立ち上げているが、逆にアナログモードから立ち上げても良いことは勿論である。更に、アナログ及びディジタルの各モードの検出のために、リバース給電を行って、その時のループ電流値によりモードの判定を行っているが、上述したように、アナログモードの時には、同期信号は3マルチフレームであり、ディジタルモードの時は、6マルチフレーム構成であるので、このマルチフレームの検出結果に基づきモード判定ができるものである。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、従来人手にて対応してきた一連の端末形式変更作業を、加入者からの形式変更申告なしに、端末からの信号検出によって自動的に実現できるため、パッケージの交換作業コスト・時間が削減できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のブロック図である。
【図2】本発明の実施例のフローチャートである。
【図3】本発明の実施例の共通部の詳細ブロック図である。
【図4】本発明の関連するシステムのブロック図である。
【図5】従来のインタフェースカードの一例のブロック図である。
【図6】従来のインタフェースカードの他の一例のブロック図である。
【図7】従来のインタフェースカードのさらに他の一例のブロック図である。
【符号の説明】
16 スイッチ
17 アナログインタフェース
18 ディジタルインタフェース
19 共通部
20 制御部
30 テスタ
31〜3n インタフェース共用カード

Claims (11)

  1. 加入者端末と加入者回線を介して接続されるインタフェース共用カードであって、前記加入者端末の端末形式であるアナログモード及びディジタルモードにそれぞれ対応するアナログ及びディジタルインタフェースと、電源投入または起動指令に応答して前記アナログ及びディジタルインタフェースの一方を選択設定する初期設定手段と、前記加入者端末への給電をなす給電手段と、この給電に応答して前記加入者端末からのループ電流を検出してこの検出値に応じて前記インタフェースの切り替え制御をなすインタフェース切り替え制御手段とを含むことを特徴とするインタフェース共用カード。
  2. 前記インタフェース切り替え制御手段は、前記ループ電流の値が、前記初期設定手段により設定されたインタフェースのモード時の値に等しい場合に、このインタフェースに設定制御するようにしたことを特徴とする請求項1記載のインタフェース共用カード。
  3. 前記インタフェース切り替え制御手段は、前記ループ電流の値が、前記初期設定手段により設定されたインタフェースのモード時の値に等しくない場合に、他のインタフェースに切り替えて、前記給電手段による給電をなすようにしたことを特徴とする請求項2記載のインタフェース共用カード。
  4. 前記インタフェース切り替え手段による設定制御されたインタフェースのモードにおいて、前記加入者端末からのデータに一定のパターンが一定の回数繰り返されたとき同期パターンとして検知する同期パターン検知手段と、前記加入者端末からのデータから制御信号を分離する制御信号分離手段と、前記制御信号からフレーム信号を検出するフレーム信号検出手段と、前記同期パターンあるいは前記フレーム信号を基にフレーム同期の確立を検知するフレーム同期検知手段とを、更に含むことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のインタフェース共用カード。
  5. 加入者端末と加入者回線を介して接続される前記加入者端末の端末形式であるアナログモード及びディジタルモードにそれぞれ対応するアナログ及びディジタルインタフェースを有するインタフェース共用カードのインタフェース切り替え方法であって、電源投入または起動指令に応答して前記アナログ及びディジタルインタフェースの一方を選択設定する初期設定ステップと、前記加入者端末への給電をなすステップと、この給電に応答して前記加入者端末からのループ電流を検出してこの検出値に応じて前記インタフェースの切り替え制御をなすステップとを含むことを特徴とするインタフェース切り替え方法。
  6. 前記ループ電流の値が、前記初期設定ステップにより設定されたインタフェースのモード時の値に等しい場合に、このインタフェースに設定制御するステップを、更に含むことを特徴とする請求項5記載のインタフェース切り替え方法。
  7. 前記ループ電流の値が、前記初期設定ステップにより設定されたインタフェースのモード時の値に等しくない場合に、他のインタフェースに切り替えて給電をなすステップを、更に含むことを特徴とする請求項6記載のインタフェース切り替え方法。
  8. 前記加入者端末からのデータに一定のパターンが一定の回数繰り返されたとき同期パターンとして検知するステップと、前記加入者端末からのデータから制御信号を分離するステップと、前記制御信号からフレーム信号を検出するステップと、前記同期パターンあるいは前記フレーム信号を基にフレーム同期の確立を検知するステップとを、更に含むことを特徴とする請求項5〜7いずれか記載のインタフェース切り替え方法。
  9. 加入者端末と加入者回線を介して接続される前記加入者端末の端末形式であるアナログモード及びディジタルモードにそれぞれ対応するアナログ及びディジタルインタフェースを有するインタフェース共用カードのインタフェース切り替え方法を制御するプログラムを記録した記録媒体であって、
    前記プログラムは、
    電源投入または起動指令に応答して前記アナログ及びディジタルインタフェースの一方を選択設定する初期設定ステップと、前記加入者端末への給電をなすステップと、この給電に応答して前記加入者端末からのループ電流を検出してこの検出値に応じて前記インタフェースの切り替え制御をなすステップとを含むことを特徴とする記録媒体。
  10. 前記プログラムは、前記ループ電流の値が、前記初期設定ステップにより設定されたインタフェースのモード時の値に等しい場合に、このインタフェースに設定制御するステップを、更に含むことを特徴とする請求項9記載の記録媒体。
  11. 前記プログラムは、前記ループ電流の値が、前記初期設定ステップにより設定されたインタフェースのモード時の値に等しくない場合に、他のインタフェースに切り替えて給電をなすステップを、更に含むことを特徴とする請求項10記載の記録媒体。
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