JP3673537B2 - 触媒部材の製造方法 - Google Patents

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【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、金属基材の表面に触媒層を形成した触媒部材の製造方法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
触媒部材は、液体燃料または気体燃料を空気と混合し触媒燃焼させる燃焼装置、あるいは自動車のエンジンなどの燃焼機器から発生した排気ガスを浄化する触媒コンバータなどの触媒反応を利用した装置に用いられている。この種の触媒部材として、圧力損失を低減するためフェライト系ステンレス鋼などの金属基材に触媒被覆層を形成した波型形状のものが使用されるようになった。
【0003】
この波型形状の触媒部材の構成、及び従来の触媒部材の製造方法について以下に図7を用いて説明する。図7の(a)は、従来の触媒部材をディップ法により作ったものの平面図であり、図7の(b)は同じ触媒部材の側面図である。
従来のディップ法では、波型形状の成形触媒体3’は、図7の(b)に示すように、予め断面が波型形状に作られた金属基材1と金属基材1の両面に形成された触媒層2とで構成される。一般的には金属基材1は、アルミニウムを添加したフェライト系ステンレス鋼などからなる厚さ50μmから100μmの金属薄体である。触媒層2は、例えば触媒担体粉末としてセラミック粉末BaO・Al23・CeOと、触媒としての白金を含む。
【0004】
次に、従来の触媒部材の製造方法について説明する。従来の製造方法では、まず、金属薄体を金属製歯車により所定の波型形状に加工する。すなわち、この加工工程では、所定の大きさの矩形状の金属基材1、例えば厚さ50μm、30×300mmのFe−Cr−Al系ステンレス鋼が、金属製歯車により所定の波型形状に加工される。
続いて、金属基材1の両面に触媒層2を形成する。すなわち、この形成工程では触媒層2を形成するためのスラリーとして、触媒担体粉末のBaO・Al23 ・CeO、1000g(比表面積120m2/g)に触媒金属塩のジニトロソアミン白金の水溶液を白金換算で4g加えて、さらに結合剤として100gのポリエチレングリコールを添加したものを用いる。なお、この有機結合剤は、スラリーに適当な粘性を与えて触媒層2の金属基材1の表面に製膜する工程で、上記スラリーが金属基材1への付着力を維持させるためのものであり、BaO・Al 23・CeOの触媒担体粉末の重量に対して5wt%から10wt%用いられる。
上記のように調整したスラリーをディップ液とし、また金属基材1を電磁石(図示せず)などにより吊り下げて、例えば図7の(a)の紙面に向って上から下に金属基材1をスラリーの中に所定の時間浸して、触媒層2を金属基材1の両面に製膜する。
続いて、触媒層2を所定の温度で加熱する。すなわち、この加熱工程では触媒層2に含まれる有機結合剤をとばすこと、触媒金属塩を熱分解して活性触媒金属を担体表面に生成させること、及び触媒層2の強度の向上のために、例えば電気炉を用いて、金属基材1と触媒層2とを500℃に加熱する。
従来の触媒部材は、以上のように製造される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の触媒部材の製造方法では、金属基材1を波型形状に加工した後で、触媒担体粉末を含んだスラリーをディップ液としたディップ法により触媒層2を金属基材1の両面に製膜しているので、例えば図7の(a)に示すように、部分的に所定の厚さより過剰に付着した触媒層11(以下、過剰付着層11と略称する)が、スラリーの表面張力により成形触媒体3’の波型形状の谷部のところに生じる。すなわち、従来の触媒部材の製造方法では、金属基材1の表面に均一な厚さを有する触媒層2を製膜できないという問題点があった。その結果、触媒燃焼を行なった場合に、過剰付着層11を含む触媒層2と他の部分の触媒層2との触媒燃焼の大きさが異なり、触媒層2が金属基材1より剥離する恐れがあった。
さらに、従来の触媒部材の製造方法では、金属基材1を金属製歯車を用いて波型形状に加工する。従って、その次のディップ法による触媒層を形成する工程において、波型形状の1個の金属基材1毎に電磁石を用いてスラリーに浸す必要があり、大量の触媒部材を製造する際に、触媒層を形成する工程に多くの時間を要し、大量の触媒部材を短時間で製造できないという問題点があった。
【0006】
この発明は、以上のような問題点を解決するためになされたものであり、触媒部材の製造工程を煩雑なものにすることなく、金属基材の表面に均一な膜厚の触媒層を有する触媒部材の製造方法を提供することを目的とする。
また、この発明は、金属基材の表面に均一な膜厚の触媒層を容易に製膜できて、大量の触媒部材を短時間で製造できる触媒部材の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係る触媒部材の製造方法は、
少なくとも触媒金属塩と触媒担体粉末とを含んだスラリーをディップ液に用いたディップ法により実質的に平坦な金属基材の表面に実質的に平坦な触媒層を製膜する工程と、
前記触媒層を有する金属基材を一対の合成樹脂製歯車のかみ合う歯の間を通して波型形状に成形する工程と、
前記波型形状に成形した金属基材を所定の温度で加熱する工程と、
を具備することを特徴とする。
【0008】
また、請求項2の発明に係る触媒部材の製造方法は、
少なくとも触媒金属塩と触媒担体粉末とを含んだスラリーをディップ液に用いたディップ法により実質的に平坦な金属基材の表面に実質的に平坦な触媒層を製膜する工程と、
前記触媒層を有する金属基材を所定の厚さの柔軟な板状部材で挟んだ後、一対の合成樹脂製歯車のかみ合う歯の間を通して波型形状に成形する工程と、
前記波型形状に成形した金属基材を所定の温度で加熱する工程と、
を具備することを特徴とする。
【0009】
また、請求項3の発明に係る触媒部材の製造方法は、
少なくとも触媒担体粉末を含んだスラリーをディップ液に用いたディップ法により実質的に平坦な金属基材の表面に実質的に平坦な触媒担体層を製膜する工程と、
前記触媒担体層を有する金属基材を一対の合成樹脂製歯車のかみ合う歯の間を通して波型形状に成形する工程と、
前記波型形状に成形した金属基材を所定の温度で加熱する工程と、
少なくとも触媒金属塩を含んだ水溶液を前記金属基材の触媒担体層に含浸する工程と、
前記金属基材を所定の温度で加熱する工程と、
を具備することを特徴とする。
【0010】
また、請求項4の発明に係る触媒部材の製造方法は、
少なくとも触媒担体粉末を含んだスラリーをディップ液に用いたディップ法により実質的に平坦な金属基材の表面に実質的に平坦な触媒担体層を製膜する工程と、
前記触媒担体層を有する金属基材を所定の厚さの柔軟な板状部材で挟んだ後、一対の合成樹脂製歯車のかみ合う歯の間を通して波型形状に成形する工程と、
前記波型形状に成形した金属基材を所定の温度で加熱する工程と、
少なくとも触媒金属塩を含んだ水溶液を前記金属基材の触媒担体層に含浸する工程と、
前記金属基材を所定の温度で加熱する工程と、
を具備することを特徴とする。
【0011】
また、請求項1〜4のいずれかに記載の触媒部材の製造方法は、
前記スラリーが、前記触媒担体粉末の重量に対して20%以上30%以下の量の有機結合剤を含むことを特徴とする。
【0012】
【作用】
請求項1の発明では、少なくとも触媒金属塩と触媒担体粉末とを含んだスラリーをディップ液に用いたディップ法により実質的に平坦な金属基材の表面に実質的に平坦な触媒層を製膜し、触媒層を有する金属基材を合成樹脂製歯車により波型形状に加工する。このため金属基材の表面に膜厚の均一な触媒層を有する触媒部材の製造工程が簡単となる。
また、触媒層を実質的に平坦な金属基材の表面に製膜するので、大きい寸法の金属基材に一度のディップ法で触媒層を形成することができ、従って大量の触媒部材を短時間で製造することができる。
【0013】
請求項2の発明では、少なくとも触媒金属塩と触媒担体粉末とを含んだスラリーをディップ液に用いたディップ法により実質的に平坦な金属基材の表面に実質的に平坦な触媒層を製膜し、触媒層を柔軟な板状部材で挟んで合成樹脂製歯車により波型形状に加工する。このため金属基材の表面に膜厚の均一な触媒層を有する触媒部材の製造工程が簡単となる。
また、触媒層を実質的に平坦な金属基材の表面に製膜するので、大きい寸法の金属基材に一度のディップ法で触媒層を形成することができ、従って大量の触媒部材を短時間で製造することができる。
【0014】
請求項3の発明では、少なくとも触媒担体粉末を含んだスラリーをディップ液に用いたディップ法により実質的に平坦な金属基材の表面に実質的に平坦な触媒担体層を製膜し、触媒担体層を有する金属基材を合成樹脂製歯車により波型形状に加工する。そして、少なくとも触媒金属塩を含んだ水溶液を金属基材の触媒担体層に含浸する。このため金属基材の表面に膜厚の均一な触媒層を有する触媒部材の製造工程が簡単となる。
【0015】
請求項4の発明では、少なくとも触媒担体粉末を含んだスラリーをディップ液に用いたディップ法により実質的に平坦な金属基材の表面に実質的に平坦な触媒担体層を製膜し、触媒担体層を柔軟な板状部材で挟んで合成樹脂製歯車により波型形状に加工する。そして、少なくとも触媒金属塩を含んだ水溶液を金属基材の触媒担体層に含浸する。このため金属基材の表面に膜厚の均一な触媒層を有する触媒部材の製造工程が簡単となる。
【0016】
請求項5の発明に係る触媒部材の製造方法においては、スラリーが、触媒担体粉末の重量に対して20%以上30%以下の量の有機結合剤を含むので、触媒層に亀裂を生じることなく、波型形状に加工することができ、金属基材の表面上に均一な膜厚の触媒層を有する触媒部材を製造することができる。
【0017】
【実施例】
[実施例1]
まず、触媒部材が取付けられる装置、例えば気体燃料と空気と混合させて触媒部材により燃焼させる燃焼装置の例について、図6を用いて以下に説明する。図6は、燃焼装置の一般的な構成を示す断面図である。この燃焼装置は、例えばアイロンあるいは吸入器などに用いられるものであり、触媒燃焼で得た熱エネルギーにより水蒸気を発生するものである。
図6において、燃焼装置10は、一端部がろう斗状に形成された直方体の容器10a内の空間に設けた2つの成形触媒体3’、3’、熱交換体6及び水気化室7で構成される。また、燃焼装置10では、例えばイソブタンガスなどの気体燃料と空気との混合ガス8を容器10aの一端に設けた吸入口10bから供給し、成形触媒体3’上で混合ガス8を触媒燃焼させ、その燃焼ガス9を排気口10cから排出する。尚、混合ガス8は、波型形状に成形された成形触媒体3’の山部の稜線及び谷部の谷線と平行に容器10a内を流れる。また、この燃焼装置10は、図6に示すように2つの成形触媒体3’、3’がアルミニウムなどの金属製の熱交換体6の一端の両面とそれぞれ接触して容器10a内に配置され、ボルトなどの取付け部材(図示せず)により容器10aに固定される。そして、触媒部材3’、3’は、上記触媒燃焼を行うことにより加熱され、熱交換体6の一端をそこの表面が900℃〜1000℃となるように加熱する。熱エネルギーは、加熱された熱交換体6の一端から他端に伝導される。熱交換体6の他端は、それに接触した水気化室7(加熱対象物)の表面を100℃〜200℃になるように加熱する。その結果、水気化室7の中に満たされた水は水蒸気となる。
【0018】
次に、図1を用いて、触媒部材の構成について以下に説明する。図1の(a)は、本発明の方法により製造された触媒部材の平面図であり、図1の(b)は、同触媒部材の側面図である。
図1の(b)において、触媒体3は、金属基材1と、金属基材1の両面にそれぞれ所定の膜厚で製膜された触媒層2とで構成される。また、成形触媒体3’は、上記燃焼装置などに取付けられるように触媒体3を波型形状に成形して製造される。
一般的には金属基材1は、アルミニウムを添加したフェライト系ステンレスなどからなる厚さ50μmから100μmの金属薄体である。また、触媒層2は、例えば触媒体粉末としてセラミック粉末BaO・Al23・CeOと、触媒としての白金を含む。
【0019】
次に、図2を用いて、本発明の触媒部材の製造方法の第1の実施例を以下に説明する。図2の(a)は、第1の実施例での触媒体を波型形状に成形する工程を示す説明図であり、図2の(b)は、上記成形工程で用いた歯車の拡大図である。
本実施例の触媒部材の製造方法では、まず、金属基材1の両面にディップ法により触媒層2をそれぞれ所定の膜厚に製膜し、触媒体3を形成する。すなわち、この形成工程では、金属基材1として、Cr含量20wt%、Al含量5wt%のFe−Cr−Al系のステンレス鋼からなる厚さ50μm、大きさ30×300mmの矩形状の薄板を用いる。また、触媒層2を形成するためのスラリーとして、触媒体粉末のBaO・Al23・CeO、1000g(比表面積120m2/g)に、触媒金属塩のジニトロソアミン白金の水溶液を白金換算で4g加えて、結合剤として100g、200g、及び300gのポリエチレングリコールをそれぞれ添加したものとポリエチレングリコールを全く添加しないものとの4種類のスラリーを用いた。尚、結合剤には、上記ポリエチレングリコールの代りにエチレングリコール、あるいはグリセリンポリオレフィンなどを用いてもよい。また、本実施例においては、この有機結合剤は触媒層2の亀裂を防止するためのものであり、亀裂防止効果を検証するために、上記のように4種類のスラリーをそれぞれ触媒層2の形成に用いた。
そして、上記のように調整したスラリーをディップ液とし、また金属基材1を電磁石(図示せず)などにより吊り下げて、金属基材1をスラリーの中に所定の時間浸して、所定の膜厚の触媒層2を金属基材1の両面にディップ法によりそれぞれ製膜し、触媒体3を形成した。尚、本実施例では、金属基材1をスラリーに浸した後、ハンドドライヤーを用いて触媒層2の乾燥を行った。この乾燥温度は60〜120℃が適当である。この形成工程においては、従来例に示したものと異なり、波型形状に加工されていない平坦な金属基材1に製膜されるので、触媒層2は均一な膜厚で金属基材1に製膜することができる。
続いて、触媒体3を一対の歯車4により所定の波型形状に形成する。この成形工程では、図2の(a)に示すように、触媒体3を一対の歯車4の間で図2の(a)の紙面に向って左から右に通す。その結果、触媒体3は所定の波型形状を有する成形触媒体3’に加工される。尚、本実施例においては、口径75mmの歯車4を用い、一対の歯車4の中心間の距離を70mmに固定して図示しない駆動装置により一対の歯車4を同時に回転した。
【0020】
また、本実施例においては、歯車の材質の違いによる触媒層2への影響の違いを検証するために、一対の歯車4には、66ーナイロンで形成された合成樹脂製歯車と鉄で形成された金属製歯車とを用いて、それぞれ上記成形工程を行なった。さらに、合成樹脂製歯車と金属製歯車において、表1に示す3種類のモジュールMを有する歯車をそれぞれ用いた。尚、周知のように、表1に示す全歯たけh、及び基準ピッチtは、図2の(b)の図面にそれぞれ対応する符号h及びtで示される寸法であり、これらとモジュールMとの間には以下の等式(1)の関係がある。
【0021】
【表1】
Figure 0003673537
【0022】
等式(1)
t=πM
【0023】
次に、成形触媒体3’を所定の温度で加熱する。すなわち、この加熱工程では、触媒層2に含まれる有機結合剤をとばすとともに、触媒金属塩を熱分解して触媒担体粉末に活性触媒金属を生成させ、さらに触媒担体粉末を凝集させて触媒層2の強度の向上するものである。加熱温度は400〜900℃が適当である。この例では、電気炉を用いて、成形触媒体3’を500℃に加熱した。触媒部材は、以上の工程により製造される。
次に、歯車の複数の材質と歯車の複数のモジュール及びスラリー中の有機結合剤の触媒担体粉末に対する複数の含有率を、種々組合せて、多数のサンプルの成形触媒体3’を作った。これらのサンプルを目視によりそれぞれ検証し、目視で触媒層2の剥離が認められないものについては、さらに走査線電子顕微鏡により触媒層2の表面を観察した。その各触媒層2の検証結果を表2及び表3に示す。尚、表2は、一対の歯車4に66ーナイロンで形成された合成樹脂製歯車を用いた場合の検証結果を示し、表3は、一対の歯車4に鉄で形成された金属製歯車を用いた場合の検証結果を示す。
【0024】
【表2】
Figure 0003673537
【0025】
【表3】
Figure 0003673537
【0026】
表2及び表3から明らかなように、合成樹脂製歯車を用いて加工工程を行なった場合は、触媒層2に亀裂、及び剥離がほとんど生じておらず、金属製歯車を用いて成形工程を行なった場合に比べて優れているのがわった。この理由は、触媒体3を加工する際に、金属製歯車は加工により触媒層2に生じる力を分散することができずに触媒層2に亀裂、あるいは剥離を生じているのに対して、合成樹脂製歯車は触媒層2に亀裂、あるいは剥離を生じことなく、加工により触媒層2に生じる力を分散することができるためと考えられる。
また、表2から明らかなように、触媒体粉末の重量に対して20%及び30%の量の有機結合剤をスラリーに加えたものは、触媒体3を波型形状に加工しても触媒層2に亀裂を全く生じておらず、有機結合剤が触媒層2の亀裂に対して有効に機能していることがわかった。尚、スラリーの触媒体粉末の重量に対して50%の量の有機結合剤をスラリーに添加した場合は、触媒体3の形成工程において、触媒層2の表面を平滑に形成することができなかった。また、亀裂や剥離のある、又は平滑でない表面に仕上がった触媒層2では、触媒燃焼をした場合に不均一な触媒燃焼を生じて、触媒層2が金属基材1から剥離する恐れがある。
【0027】
以上のように、本発明の第1の実施例によれば、実質的に平坦な金属基材1の表面に実質的に平坦な触媒層2を製膜した触媒体3を形成し、触媒体3を合成樹脂製歯車により波型形状に加工するので、金属基材1の表面に均一な膜厚の触媒層2を有する成形触媒体3’を容易に製造することができる。
また、金属基材1を波型形状に加工する前に、即ち平坦な形のままディップ法により触媒層2を製膜するので、大きい寸法の金属基材1に一度のディップ法で触媒層2を製膜することができ、従って大量の成形触媒体3’を短時間で製造することができる。
【0028】
[実施例2]
図3を用いて、本発明の触媒部材の製造方法の第2の実施例を以下に説明する。図3は、第2の実施例での触媒体を波型形状に成形する工程を示す説明図である。実施例1と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。実施例1との違いは、上記成形工程において、平坦な触媒体3を柔軟な板状部材5で挟んで、一対の歯車4により波型形状に加工する点である。
すなわち、図3に示すように、実施例1と同様に形成した平坦な触媒体3の両面を、例えば厚さ0.3mmの上質紙、あるいは厚さ0.03mmのポリエチレン樹脂などからなる板状部材5で挟んだまま、触媒体3を一対の歯車4の間で図3の紙面に向って左から右に通す。そして、所定の波型形状を有する成形触媒体3’に加工する。
【0029】
歯車の複数の材質と歯車の複数のモジュール及びスラリー中の有機結合剤の触媒担体粉末に対する複数の含有率を、実施例1の場合と同様に種々組合せて、多数のサンプルの成形触媒体3’を作った。これらのサンプルを、実施例の場合と同様に、目視及び走査線電子顕微鏡で検証した。表4は、一対の歯車4に66ーナイロンで形成された合成樹脂製歯車を用いた場合の検証結果を示し、表5は、一対の歯車4に鉄で形成された金属製歯車を用いた場合の検証結果を示す。尚、板状部材5としては、厚さ0.3mmの上質紙を用いた。
【0030】
【表4】
Figure 0003673537
【0031】
【表5】
Figure 0003673537
【0032】
本実施例の触媒部材の製造方法では、実施例1のものに比べて、表4及び表5から明らかなように、板状部材5が一対の歯車4から触媒層2へ加えられる圧力を低減しているのがわかる。
次に、本実施例の表4の有機結合剤を30%添加した成形触媒体3’と従来例に示した成形触媒体3’との燃焼寿命について、図6に示す燃焼装置を用いた燃焼寿命の検証結果を示す。まず、本実施例による成形触媒体3’では、700時間の触媒燃焼を続けても触媒層2の剥離は認められなかった。これに対して、従来例に示した成形触媒体3’では、300時間の触媒燃焼により上述の過剰付着層11(図7)の箇所を中心に触媒層2が金属基材1から剥離していた。このように、本実施例の成形触媒体3’の製造方法で製造された成形触媒体3’の燃焼寿命は、従来例のものに比べて非常に優れていることがわかった。
【0033】
[実施例3]
図4を用いて、本発明の触媒部材の製造方法の第3の実施例を以下に説明する。図4は、第3の実施例での製造方法の触媒担体を波型形状に成形する工程を示す説明図である。実施例1と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。実施例1との違いは、金属基材の表面に実質的に平坦な触媒担体層を製膜し、合成樹脂製歯車により波型形状に成形した後で、触媒金属塩の水溶液に浸すことにより触媒担体層に触媒金属塩を塗着、担持して触媒層を形成したことである。
本実施例の触媒部材の製造方法では、まず、金属基材1の両面にディップ法により触媒担体層12をそれぞれ所定の膜厚に製膜し、触媒担体13を形成する。すなわち、この形成工程で、ディップ液として、例えば触媒体粉末のBaO・Al23・CeO、1000g(比表面積120m2/g)に、ディップ液のpHが4程度になるまで硝酸アルミニウム粉末と水とを適宜添加し、さらに結合剤として300gのポリエチレングリコールを混合しスラリーを用いた。この形成工程においては、触媒担体層12が波型形状に加工されていない平坦な金属基材1に製膜されるので、触媒担体層12は均一な膜厚で金属基材1に製膜することができる。尚、本実施例では、触媒担体層12の乾燥にはハンドドライヤーを用いて行った。
続いて、触媒担体13を一対の歯車4により所定の波型形状に成形する工程を行なう。この触媒担体13を波型形状に成形する工程では、図4に示すように、触媒担体13を一対の歯車4の間で図4の紙面に向って左から右に通す。その結果、触媒担体13は所定の波型形状に成形される。尚、本実施例においては、一対の歯車4として口径75mmの合成樹脂製歯車を用い、一対の歯車4の中心間の距離を70mmに固定して図示しない駆動装置により一対の歯車4を同時に回転した。また、一対の歯車4のモジュールは、実施例1の表1に示した歯車のモジュール、M=0.5のものを用いた。
次に、触媒担体13を所定の温度で加熱する。すなわち、この加熱工程では、触媒担体層12に含まれる有機結合剤の分解または蒸発させること、及び触媒担体層12の強度の向上のために、例えば電気炉を用いて、触媒担体13を500℃に加熱する。
次に、触媒金属塩の水溶液、例えばジニトロソアミン白金の水溶液をディップ液に用いて、ディップ法により波型形状の触媒担体13の表面に含浸させる。その結果、実施例1に示した成形触媒体3’と同一のものが形成される。
続いて、活性触媒金属を生成させるために、例えば電気炉を用いて、成形触媒体3’を500℃に加熱する。以上の工程により、成形触媒体3’は製造される。
【0034】
本実施例の触媒部材の製造方法では、少なくとも触媒担体粉末を含んだスラリーをディップ液として用いたディップ法により実質的に平坦な金属基材の表面に実質的に平坦な触媒担体層を製膜した触媒担体を形成し、触媒担体を合成樹脂製歯車により波型形状に成形する。このためスラリーが、触媒担体13の波型形状の谷部に過剰に付着することがない。そして、少なくとも触媒金属塩の水溶液をディップ液として用いたディップ法により触媒担体の表面に触媒を担持させた。このため金属基材上の膜厚の均一な触媒層を有する触媒部材の製造を簡単にできる。
【0035】
[実施例4]
図5を用いて、本発明の触媒部材の製造方法の第4の実施例を以下に説明する。図5は、第4の実施例での触媒担体を波型形状に成形する工程を示す説明図である。実施例3と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。実施例3との違いは、触媒担体13を一対の合成樹脂製歯車により所定の波型形状に成形する工程において、触媒担体13を柔軟な板状部材5で挟んで、一対の合成樹脂製歯車により波型形状に加工することである。
すなわち、図5に示すように、実施例3と同様に形成した触媒担体13の両面を、例えば厚さ0.3mmの紙で挟んだ後、一対の歯車4の間で図3の紙面に向って左から右に触媒担体13を通す。そして、触媒担体13を所定の波型形状に成形する。
【0036】
【発明の効果】
請求項1の発明では、少なくとも触媒金属塩と触媒担体粉末とを含んだスラリーをディップ液に用いたディップ法により実質的に平坦な金属基材の表面に実質的に平坦な触媒層を製膜し、触媒層を有する金属基材を合成樹脂製歯車により波型形状に加工する。このため金属基材の表面に膜厚の均一な触媒層を有する触媒部材の製造工程が簡単となる。
また、触媒層を実質的に平坦な金属基材の表面に製膜するので、大きい寸法の金属基材に一度のディップ法で触媒層を形成することができ、従って大量の触媒部材を短時間で製造することができる。
【0037】
請求項2の発明では、少なくとも触媒金属塩と触媒担体粉末とを含んだスラリーをディップ液に用いたディップ法により実質的に平坦な金属基材の表面に実質的に平坦な触媒層を製膜し、触媒層を柔軟な板状部材で挟んで合成樹脂製歯車により波型形状に加工する。このため金属基材の表面に膜厚の均一な触媒層を有する触媒部材の製造工程が簡単となる。
また、触媒層を実質的に平坦な金属基材の表面に製膜するので、大きい寸法の金属基材に一度のディップ法で触媒層を形成することができ、従って大量の触媒部材を短時間で製造することができる。
【0038】
請求項3の発明では、少なくとも触媒担体粉末を含んだスラリーをディップ液に用いたディップ法により実質的に平坦な金属基材の表面に実質的に平坦な触媒担体層を製膜し、触媒担体層を有する金属基材を合成樹脂製歯車により波型形状に加工する。そして、少なくとも触媒金属塩を含んだ水溶液を金属基材の触媒担体層に含浸する。このため金属基材の表面に膜厚の均一な触媒層を有する触媒部材の製造工程が簡単となる。
【0039】
請求項4の発明では、少なくとも触媒担体粉末を含んだスラリーをディップ液に用いたディップ法により実質的に平坦な金属基材の表面に実質的に平坦な触媒担体層を製膜し、触媒担体層を柔軟な板状部材で挟んで合成樹脂製歯車により波型形状に加工する。そして、少なくとも触媒金属塩を含んだ水溶液を金属基材の触媒担体層に含浸する。このため金属基材の表面に膜厚の均一な触媒層を有する触媒部材の製造工程が簡単となる。
【0040】
請求項5の発明に係る触媒部材の製造方法においては、スラリーが、触媒担体粉末の重量に対して20%以上30%以下の量の有機結合剤を含むので、触媒層に亀裂を生じることなく、波型形状に加工することができ、金属基材の表面上に均一な膜厚の触媒層を有する触媒部材を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の方法により製造された触媒部材の平面図、及び側面図。
【図2】この発明の触媒部材の製造方法の第1の実施例での触媒体を波型形状に成形する工程を示す説明図、及びこの成形工程で用いた歯車の拡大図。
【図3】この発明の触媒部材の製造方法の第2の実施例での触媒体を波型形状に成形する工程を示す説明図。
【図4】この発明の触媒部材の製造方法の第3の実施例での触媒担体を波型形状に成形する工程を示す説明図。
【図5】この発明の触媒部材の製造方法の第4の実施例での触媒担体を波型形状に成形する工程を示す説明図。
【図6】触媒燃焼装置の一般的な構成を示す断面図。
【図7】従来の方法でのディップ法による触媒層形成後の触媒部材の平面図、及び側面図。
【符号の説明】
1 金属基材
2 触媒層
4 歯車
5 板状部材
12 触媒担体層

Claims (5)

  1. 少なくとも触媒金属塩と触媒担体粉末とを含んだスラリーをディップ液に用いたディップ法により実質的に平坦な金属基材の表面に実質的に平坦な触媒層を製膜する工程と、
    前記触媒層を有する金属基材を一対の合成樹脂製歯車のかみ合う歯の間を通して波型形状に成形する工程と、
    前記波型形状に成形した金属基材を所定の温度で加熱する工程と、
    を具備する触媒部材の製造方法。
  2. 少なくとも触媒金属塩と触媒担体粉末とを含んだスラリーをディップ液に用いたディップ法により実質的に平坦な金属基材の表面に実質的に平坦な触媒層を製膜する工程と、
    前記触媒層を有する金属基材を所定の厚さの柔軟な板状部材で挟んだ後、一対の合成樹脂製歯車のかみ合う歯の間を通して波型形状に成形する工程と、
    前記波型形状に成形した金属基材を所定の温度で加熱する工程と、
    を具備する触媒部材の製造方法。
  3. 少なくとも触媒担体粉末を含んだスラリーをディップ液に用いたディップ法により実質的に平坦な金属基材の表面に実質的に平坦な触媒担体層を製膜する工程と、
    前記触媒担体層を有する金属基材を一対の合成樹脂製歯車のかみ合う歯の間を通して波型形状に成形する工程と、
    前記波型形状に成形した金属基材を所定の温度で加熱する工程と、
    少なくとも触媒金属塩を含んだ水溶液を前記金属基材の触媒担体層に含浸する工程と、
    前記金属基材を所定の温度で加熱する工程と、
    を具備する触媒部材の製造方法。
  4. 少なくとも触媒担体粉末を含んだスラリーをディップ液に用いたディップ法により実質的に平坦な金属基材の表面に実質的に平坦な触媒担体層を製膜する工程と、
    前記触媒担体層を有する金属基材を所定の厚さの柔軟な板状部材で挟んだ後、一対の合成樹脂製歯車のかみ合う歯の間を通して波型形状に成形する工程と、
    前記波型形状に成形した金属基材を所定の温度で加熱する工程と、
    少なくとも触媒金属塩を含んだ水溶液を前記金属基材の触媒担体層に含浸する工程と、
    前記金属基材を所定の温度で加熱する工程と、
    を具備する触媒部材の製造方法。
  5. 前記スラリーが、前記触媒担体粉末の重量に対して20%以上30%以下の量の有機結合剤を含む請求項1〜4のいずれかに記載の触媒部材の製造方法。
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