JP3673499B2 - 平面リニアモータ用プラテン - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、平面リニアモータの固定子としてのプラテンに関し、特に、多数枚の磁性薄板からなるプラテンに関する。
背景技術
先ず、ソーヤのリニアモータの原理を説明すると、第30図に示すように、磁性厚板の表面にドットピッチPの空間周期でプラテンドットDを繰り返して形成したプラテン(固定子)10と、バイアス磁束を生成するための永久磁石M、その磁極面に接合して進行方向に相縦列し、それぞれ第1及び第2の分岐磁路脚部A,A′(B,B′)を備えた第1及び第2のヨーク(継鉄)Y1(Y2)、第1のヨークY1の第1及び第2の分岐磁路脚部A,A′にそれぞれ巻装された直列接続の第1及び第2のA相励磁コイルCA,CA′、第2のヨークY2の第1及び第2の分岐磁路脚部B,B′にそれぞれ巻装された直列接続の第1及び第2のB相励磁コイルCB,CB′、並びに、第1及び第2の分岐磁路脚部A,A′(B,B′)の下端部にそれぞれ形成され、ドットピッチPの1/2の間隔をおいて進行方向に相並ぶ2つの極歯(突極部)KA,KA′(KB,KB′)から成る可動子(走行体)20とで構成されている。ここで、同分岐磁路脚部の極歯は唯一でも構わないが、複数個の場合はプラテンドットDの至近ドットに対して持つ空間位相が同一である。また、第1の分岐磁路脚部A(B)と第2の分岐磁路脚部A′(B′)との間隔は至近ドットに対する空間位相がP/2だけ進行方向にずれるように配置されており、更に、第2の分岐磁路部A′と第1の分岐磁路部Bとの間隔は至近ドットに対する空間位相がP/4だけ進行方向にずれるように配置されている。
可動子20は圧空噴出口を持ち、圧空の吹き付けによりプラテン10の表面から僅少浮上しているが、第30図(a)に示す如く、第2のヨークY2の第1及び第2のB相励磁コイルCB,CB′の端子にのみ図示の極性のB相電流を流すと、第2の分岐磁路脚部B′の極歯KB′とその至近ドットD1,D2とのエアギャップには永久磁石Mによるバイアス磁束のほか第2の励磁コイルCB′による交番磁束が重畳して強まり集中磁束部αが発生し、至近ドットD1,D2に極歯部KB′を強く磁気吸着すると共に、第1の分岐磁路脚部Bの極歯CBにはバイアス磁束を打ち消す向きに交番磁束が加わるので磁束消滅部βとなる。他方、第1のヨークY1の第1及び第2の分岐磁路脚部A,A′には第2のヨークY2の第2の分岐磁路脚部B′からの集中磁束がプラテン10内部を介して分岐した磁束が通過するが、第1の分岐磁路脚部Aの極歯KAが至近ドットD15,D14に対しP/4だけ進行方向に遅れているので、一方の分岐磁束により至近ドットD15,D14がその極歯KAを進行方向に引き付けると共に、他方の分岐磁束より第2の分岐磁路脚部A′の極歯KA′が至近ドットD10,D9に対しP/4だけ進行方向に進んでいるので、至近ドットD10,D9がその極歯KA′を進行方向とは逆向きに引き付けるため、進行方向への推力と逆方向への引き戻し力とが丁度拮抗し、第1のヨークY1の全体はバランスする。つまり、第1の分岐磁路脚部Aの極歯KAと至近ドットD15,D14とのエアギャップには推力分岐磁束部δが発生し、第2の分岐磁路脚部Bの極歯KBと至近ドットD10,D9とのエアギャップには引き戻し分岐磁束部γが発生するので、第1のヨークY1自身は磁力吸着ポテンシャルの安定点にある。
次いで第30図(b)に示す如く、第1のヨークY1の第1及び第2のA相励磁コイルCA,CA′の端子にのみ図示の極性のA相電流を流すと、第1の分岐磁路脚部Aの極歯KAと至近ドットD15,D14とのエアギャップは直前で推力分岐磁束部δであったものが、バイアス磁束のほか第2の励磁コイル4による交番磁束が重畳して集中磁束部αに切り替わり、また第2の分岐磁路脚部A′の極歯KA′では引き戻し分岐磁束部γから磁束消滅部βに切り替わるので、至近ドットD15,D14が極歯KAを強く磁気吸着して進行推力が可動子20に起こる。他方、第2のヨークY2の第1及び第2の分岐磁路脚部B,B′にはプラテン10内部を介して第1のヨークY1の第1の分岐磁路脚部Aでの集中磁束となるべき分岐磁束が通過するが、第1の分岐磁路脚部Bの極歯KBでは磁束消滅部βから推力分岐磁束部δに切り替わり、また第2の分岐磁路脚部B′の極歯KB′では集中磁束部αから引き戻し分岐磁束部γに切り替わる。このため、2相電流の切り替わりにより、可動子20はP/4だけ歩進する。第30図(c),(d)の励磁パターンを含めると、2相電流では励磁コイルの励磁パターンは4通りであるため、励磁パターンの1巡回では可動子20は4回歩進して1ピッチ分だけ進行する。2相電流の切り替わり過程では、推力分岐磁束部δから集中磁束部αへと転移する極歯で推進力が発生する。
このようなソーヤのリニアモータを用いてプラテン上を可動子がX軸及びY軸の方向に平面(2次元)移動する平面リニアモータを実現するためには、例えば特開昭9−261944号公報に見られるように、第31図及び第32図に示す如く、プラテン表面に略正方形頂面のプラテンドットDを格子点(マトリクス)状に配列形成したプラテン10と、Y軸に平行なストライプ状の突条極歯KA,KA′(KB,KB′)を持ちX軸方向へ駆動するX軸可動子20X及びX軸に平行なストライプ状の突条極歯KA,KA′(KB,KB′)を持ちY軸方向へ駆動するY軸可動子20Yを平面内直交関係で支持板30を以って連結して成る複合可動子とで構成するものである。
他方、平面リニアモータに必須の固定子としてのプラテンは、1枚のブロック材で形成された純鉄製の板をプラテン本体とし、その裏面に溶接で張り合わせた厚鋼板の裏当て補強板を有し、プラテン本体の表面においてプラテンドットDを切削加工によりマトリクス状に配列形成し、ドット間の格子状溝に樹脂等を埋め込んだ後、表面平担化の精密研磨工程を施したものである。この裏当て補強板は、プラテン面を精密研磨する際に、プラテン面の反り等を防止し平担化を担保するために必要である。ところが、この純鉄製のプラテン本体を用いると、一様連続板のプラテン本体内を通過する磁束により渦電流が広範囲に自然発生するため、交流磁化特性が悪く、電力損失(鉄損)が大きいので、可動子の高速化及び高推進力が得難く、大電流容量を必要とする。駆動周期電流(電流パルス)を高周波数化して進行速度の高速化を図る程、推進力が急激に低下し、効率(速度×推進力/消費電力)が非常に悪い。
そこで、本発明者らは、プラテン本体における渦電流の発生を抑制し、高速化,高推力,高効率の平面リニアモータを実現するために、多数の磁性薄板(例えば1mm以下の板厚)を積層して成る積層体を用い、その積層体の板筋並行面側をプラテン面とすることに着眼した。薄板積層体をプラテン本体として用いると、磁性薄板の積層境界面(合わせ面)では渦電流が貫通し難いため、渦電流の発生を抑制できるので、高速化,高推力,高効率の平面リニアモータが実現できる。
ここで、積層体内の磁束は薄板合わせ面では屈折又は非透過となり、逆に、磁気抵抗が高いことから、合わせ面の法線方向に沿っては進行磁束のための磁気回路を事実上形成することができず、板筋方向に対し直交する方向への1軸可動子の運行は不可能であると考えられたが、本出願人が特願2000−56721を以って開示したように、n相駆動電流で可動子が2n個の極歯からなる極歯パターンを持つ場合、各極歯を磁性薄板の板筋方向に配列した至近ドットに対して持つ空間位相が相等しい関係の横並び配置としながら、2n個の極歯を磁性薄板の合わせ面の法線方向に1ドットピッチ(P)以内の食い違い配置に収めた上、法線方向に配列した至近ドットに対して持つ空間位相が空間位相差(P/2n)ずつ相異なる関係とすると、このような極歯パターンを持つ可動子は板筋方向に対し直交する方向へ匍匐前進的な運動により移動することが判明した。
多数の磁性薄板を積層して成る積層体をプラテン本体として利用する場合、上記のリニアモータの性能上の利点の外に、プラテンドットを切削工程ではなくエッチング加工や予め打ち抜きプレスなどで磁性薄板に形成できることなどの製造上の利点を得ることができるものの、積層面ではなく、積層体の板筋並行面(板筋横断面)側をプラテン面とするものであるから、例えば、板厚1mmの帯状磁性薄板を用いて広さ1m×1mのプラテン面を得るには、1000枚以上の積層数を必要とすることになり、帯状の磁性薄板の幅(プラテン本体の厚みに相当)に比し積層厚みの方が十数倍以上遥かに厚くなる積層構造であることからみて、積層体自身の保形や変形の防止に十分顧慮する必要がある。
そこで、上記問題点に鑑み、本発明の第1の課題は、磁性薄板相互の連綴構造を実現することにより、磁性薄板の積層体を利用した平面リニアモータ用プラテンを実用的に供することにある。本発明の第2の課題は、積層体の捩れ変形を規制する構造を実現することにより、磁性薄板の積層体を利用した平面リニアモータ用プラテンを実用的に供することにある。本発明の第3の課題は、積層体の軽量化を実現することにより、磁性薄板の積層体を利用した平面リニアモータ用プラテンを実用的に供することにある。
発明の開示
本発明に係る平面リニアモータ用プラテンは、多数枚の磁性薄板を揃えて積層してなる積層体を用い、その積層体の一方の板筋並行面(プラテン面)側に多数のプラテンドットが2次元配列で形成されてなるプラテン本体を備えるものであるが、積層体の他方の板筋並行面側において、板筋方向の離散的位置毎に積層体を支持する連結ビーム部材と、他方の板筋並行面側と連結ビームの間に磁性薄板を連綴する連綴手段と、を有するものである。
斯かる構成によれば、連綴手段を構成する連結ビーム部材により積層体が他方の板筋並行面側において板筋方向とは交差方向に連綴されているため、積層体の崩れや変形を抑制できると共に、積層体の一方の板筋並行面側がフリーであるため、プラテン面としての平担性を担保できる。また、連綴手段が他方の板筋並行面の全域を占めるのではなく、連結ビーム部材間は非連綴領域となっているため、連綴工程に伴う磁性薄板の加工変形や歪等がプラテン面側へ波及するのを極力抑制できるので、積層体の厚み(磁性薄板の幅)の低域により、プラテンの低コスト化及び軽量化を実現できる。勿論、連結ビーム部材自身は積層体の支持部材として機能するものであるから、可動子の搭載移動や吊り下げ移動などの実使用時でも積層体の保形性を担保できる。
一般に、連綴工程に伴う磁性薄板の加工変形等のプラテン面への波及と積層体の薄形化とにはトレードオフの関係がある。前者の問題を吟味すると、連綴工程において積層体を構成する磁性薄板自体に対する機械的加工操作による初期応力の発生が近因となるものであるから、磁性薄板の幅狭化によるプラテンの軽量化を実現するには、積層体の他方の板筋並行面側に初期応力が生じ難い連綴手段を採用することが必要となる。例えば、積層体の積層方向に貫通した孔を綴じ孔とし、これに貫通棒を圧入した連綴手段を採用する場合、貫通棒の圧入時に綴じ孔の周辺から圧縮応力が波及し、また綴じ孔の確保のために綴じ代の分だけ磁性薄板を余分に幅広にしなければならない。従って、応力発生を伴う連綴手段の採用は積層体の薄形化には適切ではない。
本発明者らは、加工応力が発生し難いない連綴手段について誠意研究した結果、流動性硬化(固化)材料の注入法を用いた連綴手段に着目した。ロウ着け・溶接(融接)による溶着部もある意味では流動性硬化材料(溶加材)を用いた連綴手段と言えるが、ロウ着け・溶接の際には母材(積層体)の溶着予定域を予熱高温化せねば溶着し難いため、母材たる薄板磁性板に熱影響部と急冷による収縮変形が生じ、磁性薄板の絶縁被膜の熱劣化と共に、残留応力や反り等の変形を招来する。
そこで、連綴手段としては、積層体の他方の板筋並行面の交差方向に亘って雄形部又は雌形部を形成し、これに固着する埋め込み連通部と、当該埋め込み連通部に連続して連結ビーム部材の一部を挟着する埋め込み接合部とを有する流動性硬化材の継手部を採用する。本発明に係る連綴手段としては、積層体の多数枚の磁性薄板相互を綴じるという連綴機能と、積層体と支持部材としての連結ビームとを相互連結するという連結機能とを同時に担うものであるが、積層体の雄形部又は雌形部にて付き回り硬化して固着する埋め込み連通部が連綴機能を担持し、連結ビーム部材の一部を挟着する埋め込み接合部が連結機能を担持する。流動性硬化材を注入する前の工程において、積層体に予め雄形部又は雌形部を形成するのは、流動性硬化材の付き回りないしアンカー作用の領域を確保することにより連綴機能を発揮させるためであり、また挟着接合構造とするのは、抜け止め締結を発揮させるためであり、特にプラテンを吊り下げ支持する場合に有益である。雄形部としては磁性薄板に設けた突片部の積層条でも良い。その突片部に貫通孔があっても良いし、突片部の周縁を鋸歯状に形成して付き回り性を高めても良い。また、雌形部としては磁性薄板に設けた切欠きを積層した溝でも良い。雄形部と雌形部とを併有する場合でも構わない。また、綴じ孔や切り込みスリットでも構わない。連綴手段が流動性硬化材であるため、流動性硬化材の注入工程の前に、成形型の賦形部として、雄形部又は雌形部の外、埋め込み接合部を形成するための貫通孔等を連結ビーム部材等の支持部側に形成するだけで済み、また、流動性硬化材の注入により埋め込み連通部と同時に複数個の埋め込み接合部を一挙に形成できるので、製造工数の削減により低コスト化を期待できる。複数の埋め込み貫通部は恰も線状地下茎から分かれた分岐茎に喩えることができるが、雄形部又は雌形部と埋め込み連通部との付着力は付着面積で確保されるものであるから、プラテンを吊り下げ支持する場合でも、複数の埋め込み接合部により支持力が分散するので、雄形部又は雌形部と埋め込み連通部との剥離点が生じ難く、連綴機能と連結機能とが両立する。
ここで、流動性硬化材としての選定が重要である。接着剤でも相当の付着力を得ることができるが、接着強度だけが強くても、接着剤の固化体自身の強度が脆弱な場合にはその固化体部分で破損等が生じ易いことから、溶融樹脂材又は溶融金属材を用いることが望ましい。溶融金属材を用いる場合、溶融温度が高くても、溶融金属材を注入すると、急冷硬化するから、熱歪の問題はさほど深刻ではない。ただ、積層体を冷却しながら注湯することが望ましい。プラテン面側を冷却するだけも良い。比較的低温で融解する溶加材を用いても良い。望ましくは融点が200〜400℃であるアルミニウム合金(商品名アルミット)やハンダが適している。低温ハンダの場合は、積層体によるヒートシンクで鋳込みが不完全となり、州の生じる虞れがある。溶融金属材の場合、埋め込み部の機械強度が上がるものの、母材との相性により、雄形部又は雌形部と融着し難く、接合強度が確保できない虞れがある。
そこで、接合強度を補完するためには、機械的な抜け止め対偶を併有することによりアンカー効果を高めることで解決できる。即ち、雄形部の場合は、突条部とし、その横断面を例えば先広基狭状とすることにより、自ずと埋め込み連通部が雌形部として成形されるので、抜け止め対偶となり、アンカー効果を高めることができる。また、雌形部の場合、溝部とし、その横断面を例えば口狭奥広状とすることにことにより、自ずと埋め込み連通部が雄形部として成形されるので、抜け止め対偶となり、アンカー効果を高めることができる。融着の相性が悪い溶融金属材でも使用することが可能となり、溶融金属材の選定の自由度が増す。むしろ、融着の相性が悪い方が磁性薄板(珪素鋼板等)に熱影響部が生じ難く、収縮変形等を抑制できる。
このように、流動性硬化材の注入式継手部を採用することにより、連綴機能と連結機能とを同時に達成できるものであるが、積層体と連結ビーム部材だけの部材点数に限らず、積層体と連結ビーム部材との間に種々の補助的部材を介装しても良い。積層体は連結ビームで支持されるものであるが、これだけでプラテンを構成した場合、プラテン輸送時などにおいては積層体に横からの外力や慣性力が作用すると、磁性薄板に捩れが生じ、捩れ癖により板筋の曲がりが生じ、例えば可動子の食い違い極歯間における進行磁界が非同期となり、歩進不能となる虞れがある。特に、磁性薄板の板厚や板幅を小さくするほど、捩れが深刻化する。
このため、積層体の少なくとも積層方向の両側面に衝合して積層体を挟み込む外枠体を設けることが望ましいものであるが、その外枠体自身の変形をも抑制するために、積層体の他方の板筋並行面に裏当て板(基板)を重ねることが有効である。裏当て板は外枠体の相対向する側板同士の間隔を規制するためのスペーサとして機能すると共に、他方の板筋並行面のうち連結ビームに対峙しない領域においては裏当て板が支持することになるため、積層体の変形を直接的に防止でき、また、裏当て板の平担面上に他方の板筋並行面が合わさるため、磁性薄板の幅寸法が高精度に管理されていれば、プラテン面の平担化が担保でき、予めプラテンドット用突片部を持つ帯状磁性薄板の使用が可能となり、積層後において積層体にプラテンドットを形成する工程を排除できる。なお、プラテン本体と外枠体とが箱型構造を構成するのが適切である。
他方、裏当て板を用いずに、積層体の変形を防止できる構造としては、相隣る磁性薄板の間に張り合わせ層を介装してなる積層体とすることである。勿論、裏当て板を併用しても良い。張り合わせ層としてエポキシ樹脂等の接着剤の塗布膜で良い。張り合わせ層を介装しながら磁性薄板を繰り返し積層して積層体を得ることができる。多少の張りむらがあっても構わない。張り合わせ層の厚みを管理するには、例えば、磁性薄面に接着剤を塗布した後、磁性薄板の裁断片等のスペーサ材を散布してから、次の磁性薄板を押し付けて、ギャップ間の余分な接着剤を押し出す操作を繰り返す。貫通孔や切り込み付き磁性薄板の上に磁性薄板の裁断片等のスペーサ材を散布して次の磁性薄板を重ね合わせて必要積層数の積層体を準備した後、接着剤中に浸漬し、貫通孔や切り込みを介して各薄板間のギャップを接着剤で充満させて張り合わせ層を一挙に形成しても良い。貫通孔も同時に塞がるため積層体の変形防止や強度確保を実現でき、また貫通孔や切り込みは渦電流を抑制する電流抵抗部やプラテン面側に進行磁路を集中させる役目を果たすため、リニアモータの高性能化に寄与する。
なお、接着剤の張り合わせ層を介装した積層体について、溶融金属材の注入式継手部を採用する場合、溶融金属材の硬化は瞬時であり、接着剤の劣化は問題とならないことはもとより、むしろ、余熱により接着剤の速乾硬化を期待でき、乾燥養生を簡略化できる。
プラテンドットは積層体の板筋並行面に形彫放電加工を以って形成することもできるし、また、エッチング加工を以って形成しても良い。ここで、張り合わせ層がない積層体の場合には、加工液が薄板合わせ隙間から深部へと徒に浸透する虞れがある。張り合わせ層がある積層体の場合、密着度が高いときは、張り合わせ層が加工液のマスクとして機能するため、加工液の深部浸透を防止できる。
さて、以下に具体的な連綴手段を説明すると、裏当て板を用いる場合、プラテン本体として、積層体とその板筋並行面に重ねた裏当て板とから構成し、裏当て板の雌形部としての溝部に対峙する帯状部分に亘り離散的に縦列した複数の第1の貫通孔を形成し、連結ビーム部材には裏当て板に重なる折曲側端部が設けられており、この折曲側端部のビーム長手方向に亘り離散的に縦列した複数の第2の貫通孔を形成し、埋め込み連通部としては溝部に充填されてなる雄形成形部とし、埋め込み接合部としては第1及び第2の貫通孔を充塞してなる鋲状成形部とするものである。溝部の横断面が例えば口狭奥広状である場合は、アンカー効果を発揮し、アルミニウム合金等の流動性硬化材を用いることができる。溝部はアリ溝でも良いし、横断面円欠状でも構わない。横断面逆T字状の切り込み、横断面逆L字状の切り込み、横断面F字状の切り込み、横断面横断面S字状の切り込みなど、積層前に磁性薄板にパンチ加工で溝横断面を象る切欠きないし切り込みを形成できるため、雌形対偶部は自在に形成できる。前述した様に、他方の板筋並行面に雌形部の開口又はスリットなどが露出する場合に限らず、他方の板筋並行面に寄せた位置に湯道となるべき積層方向の板貫通孔を設け、この板貫通孔に離散的に接続し他方の板筋並行面に露出する開口又はスリットを形成したものでも良い。
裏当て板を用いない場合、連綴手段としては、連結ビーム部材の側面と板筋並行面との突き合わせ隅筋に沿ってレーザービーム溶接してなる溶接継手部でも構わない。アーク溶接やガス溶接等ではなく、溶接域を限定した瞬間溶接であるため、積層体の熱歪等を防止できる。ただ、プラテン面側を冷却しながらレーザービーム溶接を施すのが良い。温度勾配ができるので、プラテン面に波及する熱歪を回避できる。
ここで、連結ビーム部材の側端部が板端である場合、その側端面を板筋並行面に突き合わせると、溶接継手部はT形継手部となるので、積層体の支持範囲が板厚寸法に限定され、また板の表裏隅部に溶接して連結の強度バランスを担保する場合、隅肉溶着部同士が板厚間隔で接近しているため、突合せ部分に熱歪等が重畳して大きくなる。このため、逆L字状の折曲側端部を持つ連結ビーム部材を用い、その折曲側端部の外側面を板筋並行面に突き合わせることが望ましい。支持範囲が広がり安定し、また隅肉溶着部同士が折曲側端部の幅だけ離れるため、熱歪等の重畳を回避できる。
積層体と連結ビームとのレーザービーム溶接の相性が悪い場合、相性の良いスペーサを用いる。即ち、連結ビーム部材は、折曲側端部を有するビーム本体と、その折曲側端部の外側面に重ねて締着した長尺状スペーサで構成し、連綴手段としては、長尺状スペーサと他方の板筋平行面との突き合わせ隅筋に沿ってレーザービーム溶接してなる溶接継手部とするものである。
前述した流動性硬化材の注入式継手部の場合、埋め込み連通部と埋め込み接合部とに機能を分担させるものであるが、実質的同一部分が両機能を兼備する構成も存在する。例えば、積層体は他方の板筋並行面の交差方向に亘って穿たれた溝部を有し、連結ビーム部材は、折曲側端部を有するビーム本体と、折曲側端部の外側に締着又は一体的に設けた長尺状雄形部とを備え、連綴手段は、長尺状雄形部と溝部とを隙間嵌めした遊隙に充填されてなる流動性硬化材とする。流動性硬化材が融接性のある溶融金属である場合は、遊隙に沿って形成された埋め込み連通部が連綴機能を発揮すると共に、長尺状雄形部との融着により連結機能を果たす。ただ、非融着性の流動性硬化材では連綴機能は得られるものの、連結機能は得られないが、溝部の横断面を例えば口狭奥広状とし、長尺状雄形部の横断面を例えば先広基狭状とすることにより、抜け止め作用を発揮するため、連結機能が得られる。斯かる場合、長尺状雄形部の端部を溝部の端口から挿嵌するの言うまでもない。逆に、積層体に例えば断面が先広基狭状の長尺状雄形部を設け、ビーム本体側に例えば断面が口狭奥広状の溝部を形成し、長尺状雄形部と溝部とを隙間嵌めした遊隙に流動性硬化材を充填した構造でも、上記の場合と同様の作用効果を奏する。ただ、このように、ビーム本体側に長尺状雄形部又は溝部を設ける構造は、別部材の締着又は切削加工を必要とすることから、製造コスト高に繋がる。
そこで、更に裏当て板を用いない簡易な連綴手段を構成するには、積層体の雌形部を溝部とし、連結ビーム部材は折曲側端部を有し、この折曲側端部はビーム長手方向に亘り離散的に縦列した複数の貫通孔を有し、埋め込み連通部としては溝部に充填されてなる雄形成形部とし、埋め込み接合部としては貫通孔を充塞してなる鋲状成形部とするのが望ましく、溝部の横断面を口狭奥広状とすればなお良い。鋲状成形部による締着力に強く、抜け止め作用が高いので、稼動時にプラテンに振動が発生しても、緩みが生じ難い。
逆に、積層体に雄形部としては突条部を形成し、連結ビーム部材は溝底にビーム長手方向に沿って複数の貫通孔が離散的に縦列した溝部を有し、埋め込み連通部は溝部が突条部を収容する状態で当該溝部の残余空隙に充填されてなる雌形成形部であり、埋め込み接合部は貫通孔に充塞してなる鋲状成形部としても良い。突条部の横断面を先広基狭状とすればなお良い。
また、雌形部は横断面が口狭奥広状であり、ビーム部材はその側端面のビーム長手方向に沿って離散的に形成した複数の切欠きを有し、埋め込み連通部は側端面を溝部の底面に突き合わせた状態で生じる残余空隙に充填してなる雄形成形部であり、埋め込み接合部は溝部の溝口から溢出してなる鋲状成形部とする構成も採用できる。積層体と埋め込み連通部との抜け止めが連続的でなくとも、離散的であれば充分である。
更に、積層体の雌形部は横断面が口狭奥広状である第1の溝部であり、連結ビーム部材は折曲側端部を有し、折曲側端部はその外側面にビーム長手方向に亘って形成され、横断面が口狭奥広状である第2の溝部を有し、連綴手段は第1及び第2の溝部を合致させた状態で充填されてなる括れ付き両端膨出状成形部とした構成も採用できる。積層体の第1の溝部と括れ付き両端膨出状成形部の一方の膨出部分とが連綴機能と抜け止め機能を果たし、括れ付き両端膨出状成形部の他方の膨出部分と連結ビーム部材とが抜け止め連結機能を果たす。これはいわば埋め込み鋲着部に相当する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係るプラテンを適用する2相平面リニアモータの概略構成を示す斜視図である。
第2図は、同モータにおけるX軸可動子を示す斜視図である。
第3図は,同X軸可動子の極歯とプラテンドットとの空間位相関係を示す平面図である。
第4図は、同X軸可動子をX軸方向に見た状態を示す側面図である。
第5図(a)乃至(d)はそれぞれ第3図中のB′−B′線,B−B線,A′−A′線,A−A線に沿って切断した状態を示す断面図である。
第6図は、本発明の実施形態に係るプラテン構造体を示す斜視図である。
第7図は、本発明の実施例1に係るプラテンを示す斜視図である。
第8図は、本発明の実施例1に係るプラテンを示す正面図である。
第9図は、本発明の実施例1に係るプラテンを示す側面図である。
第10図は、本発明の実施例1に係るプラテンにおける積層体の連綴構造を示す斜視図である。
第11図(A)は同積層体を示す平面図、第11図(B)は第11図(A)中のb−b線に沿って切断して見た切断矢視図、第11図(C)は第11図(A)中のc−c線に沿って切断して見た切断矢視図である。
第12図は、本発明の実施例2に係るプラテンを示す斜視図である。
第13図は、本発明の実施例2に係るプラテンを示す正面図である。
第14図は、本発明の実施例2に係るプラテンを示す側面図である。
第15図は、本発明の実施例2に係るプラテンにおける積層体の連綴構造を示す斜視図である。
第16図は、本発明の実施例2に係るプラテンにおける張り合わせ層を介装した積層体の連綴構造を示す斜視図である。
第17図は、本発明の実施例3に係る連綴構造を示す斜視図である。
第18図は、本発明の実施例4に係る連綴構造を示す斜視図である。
第19図は、本発明の実施例5に係る連綴構造を示す斜視図である。
第20図は、本発明の実施例5に係る連綴構造の変形例を示す斜視図である。
第21図(A)乃至(G)はそれぞれ帯状磁性薄板の形状を示す平面図である。
第22図は、本発明の実施例6に係る連綴構造を示す斜視図である。
第23図は、本発明の実施例7に係る連綴構造を示す斜視図である。
第24図は、実施例7に用いる連結ビーム部材の側端部を示す斜視図である。
第25図は、本発明の実施例8に係る連綴構造を示す斜視図である。
第26図は、本発明の実施例8に係る連綴構造の変形例を示す斜視図である。
第27図は、本発明の実施例9に係る連綴構造を示す斜視図である
第28図は、本発明の実施例10に係る連綴構造を示す斜視図である
第29図は、本発明の実施例11に係る連綴構造を示す斜視図である
第30図(a)乃至(d)はそれぞれソーヤモータ(2相リニアモータ)の原理を説明するための歩進動作図である。
第31図は、従来の2相平面リニアモータの概略構成を示す斜視図である。
第32図(a)は第31図中の2相平面リニアモータの平面図、第32図(b)は同2相平面リニアモータの右側面図、第32図(c)は同2相平面リニアモータの正面図である。
発明を実施するための最良の形態
まず、本発明に係る平面リニアモータ用プラテンを詳述する前に、平面リニアモータの概略構成を説明する。
第1図は2相平面リニアモータの概略構成を示す斜視図、第2図は同モータのX軸可動子を示す斜視図、第3図は同X軸可動子の極歯とプラテンドットとの空間位相関係を示す平面図、第4図は同X軸可動子をX軸方向に見た状態を示す側面図、第5図(a)乃至(d)はそれぞれ第3図中のB′−B′線,B−B線,A′−A′線,A−A線に沿って切断した状態を示す断面図である。
2相平面リニアモータは、多数のプラテンドットDを格子点配列で形成したプラテン面51を有するプラテン本体50と、2個のX軸可動子60Xと2個のY軸可動子20Yとを面内直交関係で支持板30を以って連結して成る複合可動子70とから構成されている。複合可動子70は圧空噴出口(図示せず)を持ち、圧空の吹き付けによりプラテン本体50のプラテン面51から僅少浮上しつつ平面移動するものである。
この2相平面リニアモータは例えばICテストハンドラや部品実装機等に適用できる。ICテストハンドラは、搬入位置のIC(半導体集積回路装置)を吸着保持してテスト位置まで移動した後、下降させてICソケットにICの端子を所定時間押圧し続け、しかる後、ICを上昇させて搬出位置に差し置くコンタクトトランスファを備えるものであり、このICテストハンドラではプラテン本体50は図示状態とは上下が逆になって吊り下げ支持されており、複合可動子70はコンタクトトランスファの基体としてプラテン本体50の真下でプラテン面に沿って平面走行するものである。
プラテン本体50は、後述するように多数枚の帯状磁性薄板Tを積層して成る積層体を有し、第1図及び第2図に示す通り、その一方の板筋並行面側をプラテン面51として利用するものである。帯状磁性薄板Tは例えば0.35〜0.5mm程度の絶縁皮膜付き珪素鋼板である。プラテンドットDの1ドットピッチP(1空間周期)は例えば数ミリ程度である。
Y軸可動子20Yは磁性薄板Tの板筋方向(Y軸方向)に進行する可動子であって、第1及び第2のヨークY1(Y2)は、従来と同様に、X軸と平行なストライプ状の突条極歯KA,KA′(KB,KB′)を持つ。
他方、X軸可動子60Xの第1のヨークY1の第1及び第2の分岐磁路脚部A,A′(B,B′)の極歯KAx,KA′x(KBx,KB′x)は第4図に示す如くY軸方向にはフラットであって、磁性薄板Tの板筋方向に配列した至近ドットDに対して持つ空間位相が相等しい。極歯KAx,KA′x(KBx,KB′x)のY軸方向の長さはプラテンドットDの2ピッチ分であり、いずれの間隔もまた2ピッチ分である。しかしながら、極歯KAx,KA′x(KBx,KB′x)は磁性薄板Tの合わせ面の法線方向(X軸方向)には1ドットピッチ(1空間周期=P)毎に繰り返し配列されて、歯列を形成しており、第3図及び第5図に示す如く、1ピッチ以内に収まる横並びの任意の組(極歯パターン)を構成する極歯KAx,KA′x(KBx,KB′x)は、磁性薄板Tの合わせ面の法線方向に1ドットピッチP以内の食い違い配置である。そして、法線方向に配列した至近ドットに対して持つ空間位相が空間位相差(P/4)ずつ相異なる。
第3図中の2点鎖線で囲まれた極歯パターン61では極歯KAxが至近ドットDと一致しており、第5図(d)に示す如くそのエアギャップに集中磁束部αを発生し、また極歯KA′xは至近ドットDに対して半ピッチだけ食い違っており、第5図(c)に示す如くそのエアギャップは磁束消滅部βとなり、極歯KBxは至近ドットDに対してP/4だけ進んで食い違っており、更に第5図(b)に示す如くそのエアギャップは引き戻し分岐磁束部γとなり、そして極歯KB′xは至近ドットDに対してP/4だけ遅れて食い違っており、第5図(a)に示す如くそのエアギャップは推力分岐磁束部δとなっている。X軸可動子60Xは例えば上記の極歯パターン61を1ピッチ周期でX軸方向に繰り返し展開したパターン群を有するものである。
極歯パターン61の極歯KAx,KA′x(KBx,KB′x)はどれも磁性薄板Tの板筋方向(Y軸方向)に配列した至近ドットDに対して相等しい空間位相であるため、X軸可動子60XはY軸方向への推進力を受けないものの、極歯KAx,KA′x(KBx,KB′x)がX軸方向の1ピッチ以内に収まっているので、進行磁束のための磁気回路は積層体の板筋方向に沿って形成される。第3図及び第5図に示す状態(A相電流による励磁状態)では極歯KB′xが推力分岐磁束部δを発生しているので、A相電流からB相電流への切り替わり過程においては極歯KB′xにX軸方向の推進力が作用し、2番目の相切り替え過程では極歯KA′xにX軸方向の推進力が作用し、3番目の相切り替え過程では極歯KBxにX軸方向の推進力が作用し、4番目の相切り替え過程では極歯KAxにX軸方向の推進力が作用する。Y軸方向に横長の極歯パターン61の4個の極歯には集中磁束部αと分岐磁束部γδとの組み合わせ循環によりX軸方向の推進力が順序的に作用し、X軸可動子60Xは匍匐運動でX軸方向へ並進する。勿論、ブロック材で構成したプラテンの場合でもX軸方向へ並進する。
このように、積層体の合わせ面の法線方向へ推動するX軸可動子60Xを実現できるので、磁性薄板Tの積層体をプラテン本体50とする利用を現実化できる。駆動周期電流(電流パルス)を高周波数化して進行速度を高速化しても、高速域(約2m/秒)まで推進力はさほど低下しない。従って、高速化,高推力,高効率のリニアモータの実現が可能となる。
X軸可動子60X側の極歯KAx,KA′x(KBx,KB′x)とプラテン50側のX軸方向に配列したプラテンドットDとの空間位相関係は相対的であるので、極歯KAx,KA′x(KBx,KB′x)の相互間で食い違い配置を持たせる代わりに、プラテン本体50側のX軸方向に配列したプラテンドットDの相互間において食い違い配置を持たせても良い。ただ、プラテン面のドット数は膨大であるため、プラテン本体50の製造に不都合となるが、小面積のプラテンの場合や、プラテン製造の高精度化の開発により実現も可能である。
推力分岐磁束部δから集中磁束部αへ切り替わる極歯に推進力が作用するものであるが、推力分岐磁束部δと集中磁束部αとが互いに逆のヨークの極歯で生じるものであるから、X軸可動子60Xに作用する回りモーメントは正逆交互に生じ、X軸可動子60Xは回り振動を伴って並進する。ただ、高速走行になる程、走行速度に対する回り振動の比率は僅少になる。
ここで、プラテン50のドットピッチP(X軸可動子60Xの極歯ピッチと同じ)と磁性薄板Tとの関係を考察すると、磁性薄板Tの板厚はドットピッチ以下であっても以上であっても構わないが、高速化,高推力,高効率を達成するにはドットピッチ以下であることが望ましい。磁気回路における磁束消滅部βを生じる極歯に着目すると、この極歯は可動子の推進力にも安定にも直接関係がない。いわば順番的に割り当てられるだけである。そして、この磁束消滅部βを生じる極歯は集中磁束部αを生じる極歯に対して他の極歯よりも一番食い違っており、半ピッチの空間位相差がある。このため、本例のように、板厚が半ピッチ以内の磁性薄板Tを用いたプラテン50の場合、板筋方向に沿って形成される磁気回路は元々その磁束消滅部δを生じる極歯とは磁気結合を持ち難いので、バイアス磁束を丁度打ち消す程の強さの交番磁束を発生させる必要がなく、設計の自由度が増す。これは積層板をプラテンとして用いる利点でもある。3相駆動の場合は、磁性薄板の板厚はドットピッチの1/3以下とすれば良い。プラテン50が磁性薄板Tの積層体であることから、X軸方向の相隣るドット間はプラスチック等の非磁性材を挟み込んだ積層体でも構わず、またドット間に凹みを設けずに済み、プラテンの製造容易化も実現できる。しかも、漏れ磁束を低減でき、更なる高効率化に寄与する。
さて、第6図は本実施形態に係るプラテン構造体を示す斜視図である。このプラテン構造体80は、多数枚の帯状磁性薄板(珪素鋼板)を積層した積層体91を有するプラテン本体90と、このプラテン本体90を取り囲む4枚の側板81a〜81dを相互連結した外枠体81とを有してなる。外枠体81の相対向する一対の側板81a,81cは積層体91の積層方向の両面に衝合して積層体91を挟み込んでいると共に、他の一対の側板81b,81dにより挟み込まれている。このため、プラテン構造体80は箱形構造であり、積層体91の捩れ変形を抑制できる。
(実施例1)
第7図は実施例1に係るプラテンを示す斜視図、第8図はその正面図、第9図はその側面図である。このプラテン本体90は積層体91の裏面である板筋並行面に重ねた裏当て板92を有し、この裏当て板92はその裏面において複数の断面コ字状の連結ビーム部材93で支持されている。連結ビーム部材93は、板筋方向の離散的位置毎に設けられており、第8図に示す如く、積層体91の中央を境に左右に振り分けられた連結ビーム部材93は相互に逆向きに対向している。この連結ビーム部材93は上折曲側端部94を有し、上折曲側端部94は第9図に示す如く板筋方向に対し直交する方向に延びており、上折曲側端部94に沿ってこの上折曲側端部94と裏当て板92と積層体91の裏面との部分に注入されて多数枚の磁性薄板Tを連綴するための連綴手段たる流動性硬化材の継手部100が埋め込み形成されている。
第10図に示す如く、積層体91の裏面には板筋方向に対し直交する方向に亘ってアリ溝91aが形成されている。また、裏当て板92はアリ溝91aに対峙する帯状部分に亘り離散的に縦列した複数の第1の貫通孔92aを有し、上折曲側端部94は、ビーム長手方向に亘り離散的に縦列し、第1の貫通孔92aに重なる第2の貫通孔94aを有している。そして、第2の貫通孔94aの開口又はアリ溝91aの開口から接着剤,溶融樹脂材,溶融金属材等の流動材を注入し、アリ溝91a及び貫通孔94a,92a内に充満して硬化した流動性硬化材の継手部100が埋め込み成形されている。この流動性硬化材の継手部100は、アリ溝91aに付き回り固着する埋め込み連通部101と、当該埋め込み連通部101に連続して貫通孔94a,92a内に充満し、裏当て板92及び連結ビーム部材93の上折曲側端部94を挟着する埋め込み接合部102とから成る。埋め込み連通部101はアリ足に相当する様な雄形成形部であり、埋め込み貫通部102は上折曲側端部94に露出した鋲頭を持つ鋲状成形部であって上折曲側端部94に鋲着している。このため、積層体91は埋め込み連通部101により連綴されると共に、プラテン本体90と連結ビーム92とは埋め込み接合部102により挟着接される。本例で用いた流動性硬化材はアルミニウム合金であるが、接着剤、樹脂材や溶接法に用いる溶加材でも構わない。貫通孔の形成は孔加工で済むため、低コスト化に寄与する。
第11図(A)は積層体91の平面図、第11図(B)は第11図(A)中のb−b線に沿って切断して見た切断矢視図、第11図(C)は第11図(A)中のc−c線に沿って切断して見た切断矢視図である。積層体91の表面には帯状磁性薄板Tの突片部が重なり平面正方形を成すプラテンドットDがマトリクス状に配列形成されている。ドット間の格子溝には樹脂材Wが埋め込まれており、表面が平坦面に仕上げられている。このプラテンドットDは積層体91を上記の連綴手段で連綴した後、積層体91の表面に形彫放電加工やエッチング加工を以って施しても良いが、板幅約5cmの帯状磁性薄板Tにプラテンドット用突片部を備えたファイン・ブランキング(高精度打ち抜きプレス製品)とし、その帯状磁性薄板Tを多数枚積層し、プラテンドット用突片部同士を揃えたものでも良い。斯かる場合はプラテンドットの形成工程を排除することができ、大幅コストダウンを図ることができる。
(実施例2)
第12図は実施例2に係るプラテンを示す斜視図、第13図はその正面図、第14図はその側面図である。なお、本例において実施例1と同一部分には同一参照符号を付し、その説明は省略する。
本例のプラテン本体90は実施例1の様な裏当て板92を具備しておらず、積層体91を直接連結ビーム93が支持している。本例もまた実施例1と同様の連綴手段たる流動性硬化材の継手部100Aを有しているが、第15図に示す如く、実施例1の様な裏当て板92の貫通孔92aがない分、鋲軸長さが短い埋め込み接合部102Aとなっている。この流動性硬化材部の継手部100Aが連綴機能と連結機能とを発揮するものであるが、本例では裏当て板92を具備していないため、外枠体81(第6図参照)で積層体91を緊締できるものの、プラテン輸送時などには外枠体81の変形を充分に抑制できない虞れがあり、外枠体81自体が変形すると、積層体91に歪み変形を多少なりとも生じ易い。
そこで、第16図に示す如く、積層体91Aとしては相隣る磁性薄板Tの間にエポキシ樹脂等の張り合わせ層(接着層)Bを介装したものが適切である。この張り合わせ層Bを介装した積層体91Aについて、溶融金属材を注湯すると、その硬化は瞬時であり、張り合わせ層Bの劣化はさほど問題とならず、むしろ、余熱により張り合わせ層Bの速乾硬化を期待でき、乾燥養生を簡略化できる利点がある。
(実施例3)
第17図は実施例3に係る連綴構造を示す斜視図である。この連綴構造では、連結ビーム部材の上折曲側端部94に形成した貫通孔94bの孔口がテーパー状になっており、流動性硬化材の継手部100Bの埋め込み接合部102Bは上折曲側端部94の下面に面一の皿状鋲頭を有している。埋め込み接合部102Bの皿状鋲頭は耐せん断性が高く、連結ビーム部材93と挟着接合強度を向上できる。
(実施例4)
第18図は実施例4に係る連綴構造を示す斜視図である。この連綴構造では、実施例4より更に進んで、連結ビーム部材の上折曲側端部94にも積層体91Aのアリ溝91aと同様なアリ溝94bがビーム長手方向に形成されており、流動性硬化材の継手部100Cの埋め込み接合部102Cもアリ足に相当する様な雄形成形部である。従って、継手部100Cは括れ付き両端膨出部として成形されており、いわば埋め込み鋲着部に相当している。連結ビーム部材93との連結強度は頗る堅牢となる。ただ、上折曲側端部94のアリ溝94bの形成はおおよそ切削加工によることになるため、製造コスト高を若干招く。
(実施例5)
第19図は実施例5に係る連綴構造を示す斜視図である。この連綴構造では、積層体91A側にアリ足91bが形成されている。また、連結ビーム部材93は溝94c付き側端部94Dを有し、その溝94cの溝底にはビーム長手方向に沿って離散的に貫通孔94aが形成されている。溝94cがアリ足91bを囲むように連結ビーム部材93を積層体91Aに突き合わせた状態で流動性硬化材が注入されており、継手部100Dは、溝94c内の残余空隙に充填された雌形状の埋め込み連結部101Dと、これに連続し貫通孔94aを充塞する鋲状の埋め込み接合部102Dとから成る。第19図に示す態様では貫通孔94aが溝94cの中央に形成されているが、第20図に示す様に、溝94cの中央からオフセットした位置に形成しても良い。かかる構成によれば、積層体91Aへの付き回り面積が広くなるので、連綴機能が増強する。
第19図及び第20図に示す様な形状に係る溝付き側端部を有する連結ビーム部材93は既成品として入手し難いものであろうが、例えば、入手容易な溝付き側端部を持つ鋼材等を利用することができる。なお、貫通孔列を2列以上としても良い。
積層体91Aの裏面にアリ溝等の雌形部やアリ足等の雄形部を形成するのは、埋め込み流動性硬化材との機械的対偶部を自己成形的に得て、流動性硬化材の付き回り付着力の上に機械的アンカー作用を重畳するためである。雌形部又は雄形部付きの積層体91Aは、切欠き又は突片部付きの帯状磁性薄板Tを揃えて積層することにより得ることができる。この帯状磁性薄板Tとしては、例えば,第21図(A)に示すように、アリ形切欠きaを有するもの、第21図(B)に示すように、返し先縁を鈍頭にしたアリ形切欠きbを有するもの、第21図(D)に示すように、円欠状の切欠きdを有するもの、第21図(E)に示すように、返し先縁を鈍頭にした円欠状の切欠きeを有するものである。いずれの切欠きも口狭奥広状であって、掛け止め作用を発揮するものが良い。また、第21図(C)に示すように、アリ形突片部cや、第21図(F)に示すように、円欠状の突片部fを有するものでも良い。突片部を持つ磁性薄板Tを用いると、熱的影響がプラテン面に波及し難くなる利点がある。切欠きを持つ磁性薄板Tを用いると、自ずと湯道が限定できるので連結ビーム部材93側に加工作業を簡単化できると共に、出っ張りがないため磁性薄板Tの取り扱い性が良いという利点がある。
(実施例6)
第22図は実施例6に係る連綴構造を示す斜視図である。本例の積層体91Aとしては、第21図(G)に示す切欠きgの中にアリ形突片部cを有する磁性薄板Tを用いて成る。第19図に示す継手部100Dと同様の継手部100D′が埋め込み形成されているが、切欠きgの深さの分だけ、連結ビーム部材93の溝94cの深さを浅くでき、溝加工が容易であるばかりか、切欠きgでの流動性硬化材の付き回りが向上し、連綴作用が増す。特に、溶融金属材を用いる場合、引け収縮が生じることから、アリ形突片部cに対する締め付け力が増強する。
(実施例7)
第23図は実施例7に係る連綴構造を示す斜視図である。この連綴構造では、第24図に示す如く、側端面のビーム長手方向に沿って離散的に形成した複数のアリ形切欠き93aを有する連結ビーム部材93を用いる。連結ビーム部材93の側端面を積層体91Aのアリ溝91aの底面に突き合わせた状態で流動性硬化材を注入して継手部100Eを得る。埋め込み連通部101Eに連続する埋め込み接合部102Eは、アリ溝91aの返し先縁と連結ビーム部材93の板面との隙間から溢出してなる鋲状成形部である。第22図では図示してないが、埋め込み連通部101Eではアリ形切欠き93aにも流動性硬化材が埋め込まれているため、埋め込み連通部101Eと連結ビーム部材93の側端部とはアリ溝91a内で相貫構造を形成しており、埋め込み連通部101は連綴機能の外に連結機能を果たしている。このして継手部100Eでは二重の連結構造を実現しているため、連結強度が堅牢である。また、アリ形切欠き93aの形成は溶断加工を採用できるため、低コスト化に寄与する。
(実施例8)
第25図は実施例8に係る連綴構造を示す斜視図である。この連綴手段は、連結ビーム部材93の板側面と積層体91Aの裏面とのT字状に突き合わせ、その突き合わせ隅筋に沿ってレーザービーム溶接で隅肉溶接してなるT形溶接継手部100Fである。隅肉溶着部が連綴機能と連結機能を具備する。この連綴手段は最もシンプルな構造であるが、アーク溶接やガス溶接でなく、レーザービーム溶接を行うこと必要である。レーザービーム溶接は溶接域を狭く限定でき、短時間溶接であることから、母材たる積層体91Aの表面への熱的影響を極力抑制できる。積層体91Aの少なくとも表面側を冷却しながらレーザービーム溶接を施す。
連結ビーム部材93の側端部が板端である場合、積層体91Aの支持範囲が板厚寸法に限定され、また板両面を隅肉溶接すると、T形溶接継手部100Fとなり、隅肉溶着部同士が板厚間隔で接近しているため、突合せ部分に熱歪等が重畳して大きくなる。このため、第26図に示す如く、逆L字状の折曲側端部94を持つ連結ビーム部材93を用い、その折曲側端部94の外側面を突き合わせて溶接するのが適切である。支持範囲が広がり安定し、また隅肉溶着部同士が折曲側端部94の幅だけ離間した溶接継手部100F′を得ることができるため、熱歪等の重畳を回避できる。
(実施例9)
第27図は実施例9に係る連綴構造を示す斜視図である。この連綴手段では、折曲側端部94の外側面に重ねてボルトVで締着する長尺状スペーサ110を用いる。長尺状スペーサ110と積層体91Aの裏面との突き合わせ隅筋に沿ってレーザービーム溶接で隅肉溶接してなる溶接継手部100Gである。積層体(珪素鋼板積層体)91Aと連結ビーム部材(例えばアルミニウム材)93との溶接相性が悪い場合に、鋼材製の長尺状スペーサ110を用いると良い。プラテンの軽量化に寄与する。
(実施例10)
第28図は実施例10に係る連綴構造を示す斜視図である。この連綴手段では、折曲側端部94の外側面に重ねてボルトVで締着する長尺状雄形部材120を用いる。積層体91Aの裏面には断面矩形状の溝部91cが形成されており、長尺状雄形部材120と溝部91cとを隙間嵌めした状態でその遊隙に流動性硬化材が注入されて、流動性硬化材の継手部100Hが埋め込み形成されている。この継手部100Hは雄が長尺状雄形部材120と溝内壁との間に充填されたものであるから、連綴機能は十分であるものの、連結機能が比較的弱いと言える。ただ、吊り下げ支持を行わないプラテンでは遜色がない。
第29図は実施例11に係る連綴構造を示す斜視図である。この連綴手段では、実施例28の改善に係わるものであり、積層体91Aの裏面にはアリ溝91aが形成されており、長尺状雄形部材120aはアリ足に形成されている。この長尺状雄形部材120aはその端部をアリ溝91aの端口から挿嵌してアリ溝91a内に収めた後、その遊隙に流動性硬化材が注入されて、流動性硬化材の継手部100Iが埋め込み形成されている。機械的な雌雄対偶による掛け止め作用が発揮するため、連結力は強い。また、この長尺状雄形部材120aは磁性薄板Tの整列積層用冶具として機能するため、磁性薄板Tの張り合わせ工程で用いることができ、積層体の取り扱い性が増す。
なお、上記の実施例は連綴手段の例示として詳述したが、本発明の技術思想の具現化においては細部において各種の変形例を採用できることは言う迄もない。
産業上の利用可能性
本発明に係るプラテンは次のような効果を奏するものであるから、平面リニアモータの固定子として有用である。
(1) 積層体の崩れや変形を抑制できると共に、積層体の一方の板筋並行面側がフリーであるため、プラテン面としての平坦性を担保できる。また、連結ビーム部材間は非連綴領域となっているため、連綴工程に伴う磁性薄板の加工変形や歪等がプラテン面側へ波及するのを極力抑制できるので、積層体の厚み(磁性薄板の幅)の低減により、高性能が得られる積層プラテンの低コスト化及び軽量化を実現できる。
(2) 流動性硬化材の継手部を連綴手段として採用すると、連綴加工時に初期応力が発生し難いため、積層体のプラテン面の変形波及を抑制でき、積層体の薄型化を実現できる。
(3) 積層体側に雌形部又は雄形部を形成すると、雌雄対偶部が自己成形的に形成できるため、アンカー作用が増し、連結強度を高めることができる。
(4) 積層体の少なくとも積層方向の両側面に衝合して積層体を挟み込む外枠体を設けると、プラテン輸送時などにおいて積層体に横からの外力や慣性力が作用しても、磁性薄板に捩れを防止できる。
(5) 積層体の他方の板筋並行面に裏当て板を重ねると、外枠体の相対向する側板同士の間隔を規制するためのスペーサとして機能すると共に、他方の板筋並行面のうち連結ビーム部材に対峙しない領域においては裏当て板が支持することができるため、積層体の変形を直接的に防止でき、また、裏当て板の平坦面上に他方の板筋並行面が合わさるため、磁性薄板の幅寸法が高精度に管理されていれば、プラテン面の平坦化が担保できる。
(6) 相隣る磁性薄板の間に張り合わせ層を介装してなる積層体とすると、積層体の変形を防止できる。接着剤の張り合わせ層を介装した積層体について、溶融金属材の注入式継手部を採用する場合、余熱により接着剤の速乾硬化を期待でき、乾燥養生を簡略化できる。
(7) 流動性硬化材の継手部を形成するための切欠きや突片部やプラテンドット用突片部を持つ磁性薄板を高精度打ち抜き製品で得ることができ、積層後における2次元配列のプラテンドットの形成工程を排除できる。
(8) 連綴手段がレーザービーム溶接継手部の場合、溶接域を限定した瞬間溶接であるため、積層体の熱歪等を防止できる。その際、プラテン面側を冷却することができるため、プラテン面に波及する熱歪を回避できる。

Claims (26)

  1. 多数枚の磁性薄板を揃えて積層してなる積層体を用い、前記積層体の一方の板筋並行面側に多数のプラテンドットが2次元配列で形成されてなるプラテン本体を備えた平面リニアモータ用プラテンであって、
    前記積層体の他方の板筋並行面側において、板筋方向の離散的位置毎に前記積層体を支持する連結ビーム部材と、前記他方の板筋並行面側と前記連結ビーム部材の間に前記磁性薄板を連綴する連綴手段と、を有することを特徴とする平面リニアモータ用プラテン。
  2. 請求項1において、前記連綴手段は、前記他方の板筋並行面の交差方向に亘って形成された雄形部又は雌形部に固着する埋め込み連通部と、当該埋め込み連通部に連続して前記連結ビーム部材の一部を挟着する埋め込み接合部とを有する流動性硬化材の継手部であることを特徴とする平面リニアモータ用プラテン。
  3. 請求項2において、前記雌形部は溝部であり、前記プラテン本体は前記他方の板筋並行面に重ねた裏当て板を有し、前記裏当て板は前記溝部に対峙する帯状部分に亘り離散的に縦列した複数の第1の貫通孔を有し、前記連結ビーム部材は前記裏当て板に重なる折曲側端部を有し、前記折曲側端部はビーム長手方向に亘り離散的に縦列した複数の第2の貫通孔を有し、前記埋め込み連通部は前記溝部に充填されてなる雄形成形部であり、前記埋め込み接合部は前記第1及び第2の貫通孔を充塞してなる鋲状成形部であることを特徴とする平面リニアモータ用プラテン。
  4. 請求項3において、前記溝部はその横断面が口狭奥広状であることを特徴とする平面リニアモータ用プラテン。
  5. 請求項1において、前記連綴手段は、前記連結ビーム部材の側面と前記他方の板筋並行面との突き合わせ隅筋に沿ってレーザービーム溶接してなる溶接継手部であることを特徴とする平面リニアモータ用プラテン。
  6. 請求項5において、前記連結ビーム部材は折曲側端部を有し、前記側面は前記折曲側端部の外側面であることを特徴とする平面リニアモータ用プラテン。
  7. 請求項1において、前記連結ビーム部材は、折曲側端部を有するビーム本体と、前記折曲側端部の外側面に重ねて締着又は一体化した長尺状スペーサとを備え、前記連綴手段は、前記長尺状スペーサと前記他方の板筋並行面との突き合わせ隅筋に沿ってレーザービーム溶接してなる溶接継手部であることを特徴とする平面リニアモータ用プラテン。
  8. 請求項1において、前記積層体は前記他方の板筋並行面の交差方向に亘って穿たれた溝部を有し、前記連結ビーム部材は、折曲側端部を有するビーム本体と、前記折曲側端部の外側面に重ねて締着又は一体化した長尺状雄形部とを備え、前記連綴手段は、前記長尺状雄形部と前記溝部とを隙間嵌めした遊隙に充填されてなる流動性硬化材の継手部であることを特徴とする平面リニアモータ用プラテン。
  9. 請求項8において、前記溝部はその横断面が口狭奥広状であり、前記長尺状雄形部はその横断面が先広基狭状であり、前記長尺状雄形部の端部を前記溝部の端口から挿嵌してなることを特徴とする平面リニアモータ用プラテン。
  10. 請求項2において、前記雌形部は溝部であり、前記連結ビーム部材は折曲側端部を有し、前記折曲側端部はビーム長手方向に亘り離散的に縦列した複数の貫通孔を有し、前記埋め込み連通部は前記溝部に充填されてなる雄形成形部であり、前記埋め込み接合部は前記貫通孔を充塞してなる鋲状成形部であることを特徴とする平面リニアモータ用プラテン。
  11. 請求項10において、前記溝部はその横断面が口狭奥広状であることを特徴とする平面リニアモータ用プラテン。
  12. 請求項2において、前記雄形部は突条部であり、前記連結ビーム部材は溝底にビーム長手方向に沿って複数の貫通孔が離散的に縦列した溝部を有し、前記埋め込み連通部は前記溝部が前記突条部を収容する状態で当該溝部の残余空隙に充填されてなる雌形成形部であり、前記埋め込み接合部は前記貫通孔に充塞してなる鋲状成形部であることを特徴とする平面リニアモータ用プラテン。
  13. 請求項12において、前記突条部はその横断面が先広基狭状であることを特徴とする平面リニアモータ用プラテン。
  14. 請求項2において、前記雌形部はその横断面が口狭奥広状であり、前記ビーム部材はその側端面のビーム長手方向に沿って離散的に形成した複数の切欠きを有し、前記埋め込み連通部は前記側端面を前記溝部の底面に突き合わせた状態で生じる残余空隙に充填してなる雄形成形部であり、前記埋め込み接合部は前記溝部の溝口から溢出してなる鋲状成形部であることを特徴とする平面リニアモータ用プラテン。
  15. 請求項14において、前記雌形部はその横断面が口狭奥広状である第1の溝部であり、前記連結ビーム部材は折曲側端部を有し、前記折曲側端部はその外側面にビーム長手方向に亘って形成され、横断面が口狭奥広状である第2の溝部を有し、前記連綴手段は前記第1及び第2の溝部を合致させた状態で充填されてなる括れ付き両端膨出状成形部であることを特徴とする平面リニアモータ用プラテン。
  16. 請求項10乃至請求項15のいずれか一項において、前記積層体は相隣る磁性薄板の間に張り合わせ層を介装してなることを特徴とする平面リニアモータ用プラテン。
  17. 請求項10乃至請求項16のいずれか一項において、前記流動性固化材は溶融金属材であることを特徴とする平面リニアモータ用プラテン。
  18. 請求項17において、前記溶融金属材は溶加材であることを特徴とすることを特徴とする平面リニアモータ用プラテン。
  19. 請求項18において、前記溶加材はアルミニウム合金であることを特徴とすることを特徴とする平面リニアモータ用プラテン。
  20. 請求項10乃至請求項16のいずれか一項において、前記流動性固化材は溶融樹脂材であることを特徴とする平面リニアモータ用プラテン。
  21. 請求項10乃至請求項16のいずれか一項において、前記流動性固化材は接着剤であることを特徴とする平面リニアモータ用プラテン。
  22. 請求項1乃至請求項21のいずれか一項において、前記磁性薄板はその一側縁に沿って所定空間周期毎にプラテンドット用突片部を備えたブランキングであることを特徴とする平面リニアモータ用プラテン。
  23. 請求項1乃至請求項21のいずれか一項において、前記プラテンドットは前記積層体の一方の板筋並行面に形彫放電加工を以って施されてなることを特徴とする平面リニアモータ用プラテンプラテン。
  24. 請求項1乃至請求項21のいずれか一項において、前記プラテンドットは前記積層体の一方の板筋並行面にエッチング加工を以って施されてなることを特徴とする平面リニアモータ用プラテンプラテン。
  25. 請求項1乃至請求項24のいずれか一項において、前記積層体の少なくとも積層方向の両側面に衝合して前記積層体を挟み込む外枠体を設けてなる平面リニアモータ用プラテン。
  26. 請求項25において、前記プラテン本体と前記外枠体とが箱型構造を構成してなることを特徴とする平面リニアモータ用プラテン。
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