JP3671718B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真技術を用いて用紙等の記録材にトナー画像を形成することのできるプリンター、ファクシミリ、複写機等の画像形成装置に関する。より詳しくは、その定着器に関し、特に無端ベルトを用いた定着器における離型オイル塗布技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子写真技術を用いて用紙等の記録材上にトナー画像を形成する画像形成装置は、回転駆動される感光体と、この感光体に露光して表面に静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像を現像してトナー画像となす現像手段と、そのトナー画像を記録材に転写させる転写手段と、この転写手段によりトナー画像が転写された記録材を通過させつつ加熱して記録材上にトナー画像を定着させる定着器とを有している。
【0003】
従来の定着器として、図4に示すようないわゆるベルト定着方式の定着器が知られている(特開平8−334997号公報)。
【0004】
この定着器は、回転駆動される定着ローラ2と、加熱ローラ3との間に定着ベルト1を巻掛け張架し、定着ベルト1を介して定着ローラ2に加圧ローラ4を圧接させ、この圧接部Nに、トナー画像Tが形成された記録材Sを図示矢印方向に通し、前記トナー画像Tを加熱溶融して記録材S上に定着させるようになっている。
【0005】
また、この定着器は、記録材上のトナーが定着ベルト1の表面に転移してしまうという現象(いわゆるオフセット現象)を防止するために、定着ベルト1の表面に離型剤としてシリコーンオイル等の離型オイルを塗布するオイル塗布ローラ5を備えている。
【0006】
そして、この従来の定着器におけるオイル塗布手段としてのオイル塗布ローラ5によるオイル塗布幅は、定着ベルト1の幅よりも長く形成されており、したがって、定着ベルト1の全幅に亙ってオイルが塗布される構成となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、オイル塗布ローラは軸と、その回りに設けられたフェルト等からなるオイル保持層とを有しており、オイル塗布対象となる回転体(ベルトを含む)に圧接されることで、オイル塗布層からオイルがしみ出して塗布されるようになっている。そして、オイル塗布ローラの回転体への圧接力は、その構造上ローラの端部の方が中央部に比べて大きくなるため、中央部に比べて端部の方がより大きく圧縮され、したがって、オイル塗布量は中央部よりも端部の方が多くなる。
【0008】
また、画像形成装置におけるベルト定着方式の定着器は、その機能上当然のことではあるが、ベルトの幅(軸線方向長さ)は、画像形成に供され得る記録材のうち最大通過幅を有する記録材のその幅(すなわち最大通過幅)よりも長く構成されている。
【0009】
このため、上述した従来の画像形成装置における定着器では、定着ベルト1における、最大通過幅を有する記録材と接触しない両端部においては、比較的多量のオイルが塗布されるにもかかわらず、そのオイルが記録材によっては吸収されずあるいは記録材に転移されないために累積され、そのオイルが、定着ベルト1の裏面1aへ回り込み易くなるという問題があった。
【0010】
定着ベルト1の裏面1aへ回り込んだオイルは、定着ベルト1とその駆動ローラである定着ローラ2との間に徐々に侵入するため、その侵入量がある限度を越えると、このオイルの存在によって定着ローラ2と定着ベルト1との間にスリップが生じ、結果として、安定した定着動作がなされなくなるおそれがあった。
【0011】
本発明の目的は、以上のような問題を解決し、上記スリップが生じ難く、安定した定着動作がなされる画像形成装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の画像形成装置は、加熱され循環駆動される無端ベルトと、この無端ベルトに圧接される回転体と、その圧接部において前記無端ベルトを内方から支持するバックアップ部材と、前記無端ベルトの表面に離型オイルを塗布するオイル塗布ローラとを有する定着器を備え、記録材上にトナー画像を形成し、その記録材を、前記定着器における前記圧接部に通して前記トナー画像を加熱溶融して記録材上に定着させる画像形成装置であって、
前記無端ベルトに対し、その循環方向に関して前記圧接部よりも上流側で前記オイル塗布ローラによるオイル塗布位置よりも下流側において、前記オイル塗布ローラにより塗布されたオイルのうちオイル塗布ローラの端部により塗布された部分のオイルを無端ベルトの中央側に向けて掻き寄せるブレードが設けられており,
前記ブレードは、画像形成に供され得る記録材のうち最大通過幅を有する記録材の通過領域の縁部よりも幅方向外方に伸びる位置に対応した位置において前記無端ベルトに当接してオイルを少なくとも前記最大通過幅内へ掻き寄せることを特徴とする。
【0014】
請求項記載の画像形成装置は、請求項記載の画像形成装置において、前記オイル塗布ローラによるオイル塗布幅は、前記無端ベルトの幅よりも小さく構成されていることを特徴とする。
【0015】
請求項記載の画像形成装置は、請求項1または2記載の画像形成装置において、前記ブレードで掻き寄せられた後のオイル幅は、記録材上に形成され得る最大画像形成幅よりも大きいことを特徴とする。
【0016】
請求項記載の画像形成装置は、請求項1,2,または3記載の画像形成装置において、前記画像形成装置は、前記記録材の両面にトナー画像を形成可能であることを特徴とする。
【0017】
請求項記載の画像形成装置は、請求項1,2,3,または4記載の画像形成装置において、前記画像形成装置は、複数色のトナーの重ね合わせによるフルカラー画像を形成可能であることを特徴とする。
【0018】
【作用効果】
請求項1記載の画像形成装置によれば、記録材上にトナー画像が形成され、その記録材が、加熱され循環駆動される無端ベルトと、この無端ベルトに圧接される回転体と、その圧接部において前記無端ベルトを内方から支持するバックアップ部材とを備えた定着器における前記圧接部を通過することにより、前記トナー画像が加熱溶融されて記録材上に定着させられる。定着器は、前記無端ベルトの表面に離型オイルを塗布するオイル塗布ローラを備えているので、オフセット現象が生じ難くなる。
【0019】
そして、前記無端ベルトに対し、その循環方向に関して前記圧接部よりも上流側で前記オイル塗布ローラによるオイル塗布位置よりも下流側において、前記オイル塗布ローラにより塗布されたオイルのうちオイル塗布ローラの端部により塗布された部分のオイルを無端ベルトの中央側に向けて掻き寄せるブレードが設けられているので、オイル塗布ローラにより塗布されたオイルのうちオイル塗布ローラの端部により塗布された部分のオイルは、ブレードによって無端ベルトの中央側に向けて掻き寄せられることとなる。
【0020】
したがって、オイル塗布ローラの端部によって比較的多量のオイルが塗布されたとしても、そのオイルは前記圧接部に達する前にブレードによって無端ベルトの中央側に向けて掻き寄せられることとなるため、無端ベルトの表面に塗布されたオイルが無端ベルトの裏面へ回り込むという事態もほとんど生じなくなる(少なくとも著しく軽減される)。
【0021】
このため、この請求項1記載の画像形成装置によれば、無端ベルトをその内方に配置した駆動ローラで駆動する場合はもちろん、外方に配置した駆動ローラで駆動する場合も安定した駆動が可能となり、結果として、安定した定着動作がなされることとなる。
【0022】
請求項2記載の画像形成装置によれば、請求項1記載の画像形成装置において、前記ブレードは、画像形成に供され得る記録材のうち最大通過幅を有する記録材の通過領域の縁部よりも幅方向外方に伸びる位置に対応した位置において前記無端ベルトに当接してオイルを少なくとも前記最大通過幅内へ掻き寄せる構成となっているので、ブレードによって無端ベルトの中央側に向けて掻き寄せられたオイルは、画像形成に供される記録材が前記最大通過幅を有する記録材である場合には、この記録材にほとんど吸収され、あるいはほとんど記録材に転移することとなる。また、種々のサイズの記録材が画像形成に供され、したがって通過幅の小さな記録材が供されることによりその通過幅外にオイルが残存することがあったとしても、その後、最大通過幅を有する記録材が画像形成に供され、定着器を通過した時点で、先に残存したオイルは、最大通過幅を有する記録材にほとんど吸収され、あるいはほとんど記録材に転移することとなる。
【0023】
したがって、オイル塗布ローラの端部によって比較的多量のオイルが塗布されたとしても、そのオイルが無端ベルトの裏面へ回り込むという事態が一層生じ難くなり、結果として、より一層安定した定着動作がなされることとなる。
【0024】
請求項3記載の画像形成装置によれば、請求項1または2記載の画像形成装置において、前記オイル塗布ローラによるオイル塗布幅は、前記無端ベルトの幅よりも小さく構成されているので、無端ベルトの表面縁部には、本来的にオイルが塗布されない領域が存在することとなる。この領域はオイルの広がりを阻止する領域として作用するので、無端ベルトの表面に塗布されたオイルが無端ベルトの裏面へ回り込むという事態がより一層生じ難くなり、結果として、さらに一層安定した定着動作がなされることとなる。
【0025】
請求項4記載の画像形成装置によれば、請求項1,2,または3記載の画像形成装置において、前記ブレードで掻き寄せられた後のオイル幅は、記録材上に形成され得る最大画像形成幅よりも大きくなっているので、オフセット現象が確実に防止されることとなる。
【0026】
請求項5記載の画像形成装置は、請求項1,2,3,または4記載の画像形成装置において、前記記録材の両面にトナー画像を形成可能となっているので、この画像形成装置によれば、両面にトナー画像が形成された記録材が定着器における圧接部を通過する場合がある。
【0027】
記録材上のトナーは、記録材へのオイルの吸収を阻害する存在となるため、トナー画像が記録材の両面に形成されていると、トナー画像が片面にのみ形成されている場合に比べてオイルが記録材に吸収され難くなる。このため、前述した従来の構成であると、記録材の両面にトナー画像を形成した場合には、前述したスリップが一層生じ易くなるおそれが大きくなる。
【0028】
これに対し、この請求項5記載の画像形成装置によれば、少なくとも、前記無端ベルトに対し、その循環方向に関して前記圧接部よりも上流側で前記オイル塗布ローラによるオイル塗布位置よりも下流側において、前記オイル塗布ローラにより塗布されたオイルのうちオイル塗布ローラの端部により塗布された部分のオイルを無端ベルトの中央側に向けて掻き寄せるブレードが設けられているので、記録材の両面にトナー画像を形成した場合でも、安定した定着動作がなされることとなる。
【0029】
すなわち、この請求項5記載の画像形成装置によれば、記録材の両面に安定した定着動作で画像を形成(定着)することが可能となる。
【0030】
請求項6記載の画像形成装置は、請求項1,2,3,4,または5記載の画像形成装置において、複数色のトナーの重ね合わせによるフルカラー画像を形成可能となっているので、この画像形成装置によれば、少なくとも片面に上記フルカラー画像が形成された記録材が定着器における圧接部を通過する場合がある。
【0031】
前述したように記録材上のトナーは、記録材へのオイルの吸収を阻害する存在となるため、複数色のトナーの重ね合わせによるフルカラー画像が記録材上に形成されていると、単色のトナー画像のみが形成されている場合に比べてオイルが記録材に吸収され難くなる。このため、前述した従来の構成であると、記録材に複数色のトナーの重ね合わせによるフルカラー画像を形成した場合には、前述したスリップが一層生じ易くなるおそれが大きくなる。
【0032】
これに対し、この請求項6記載の画像形成装置によれば、少なくとも、前記無端ベルトに対し、その循環方向に関して前記圧接部よりも上流側で前記オイル塗布ローラによるオイル塗布位置よりも下流側において、前記オイル塗布ローラにより塗布されたオイルのうちオイル塗布ローラの端部により塗布された部分のオイルを無端ベルトの中央側に向けて掻き寄せるブレードが設けられているので、記録材上に複数色のトナーの重ね合わせによるフルカラー画像を形成した場合でも、安定した定着動作がなされることとなる。
【0033】
すなわち、この請求項6記載の画像形成装置によれば、安定したフルカラー画像を形成することが可能であり、上記請求項5記載の構成と組み合わせた場合には、記録材の両面に安定したフルカラー画像を形成(定着)することが可能となる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0035】
図1は本発明に係る画像形成装置の一実施の形態を示す概略図である。
【0036】
先ず、この画像形成装置の概要について説明し、後にその定着器について詳しく説明する。
【0037】
この画像形成装置は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の4色のトナーによる現像器を用いて単色画像およびフルカラー画像を形成することのできる装置である。
【0038】
図1において、10は感光体ユニットであり、その感光体11が、図示しない適宜の駆動手段によって図示矢印方向に回転駆動される。
【0039】
感光体11は、導電性基材と、その表面に形成された感光層とを有している。
【0040】
感光体11の周りには、その回転方向に沿って、帯電手段としての帯電ローラ12、露光手段としての露光ユニット20、現像手段としての現像器30(Y,C,M,K)、転写手段としての中間転写ユニット40、およびクリーニング手段13が配置される。なお、感光体ユニット10には、感光体11、帯電ローラ12、およびクリーニング手段13が組み込まれている。
【0041】
帯電ローラ12は、感光体11の外周面に当接して外周面を一様に帯電させる。一様に帯電した感光体11の外周面には、露光ユニット20によって所望の画像情報に応じた選択的な露光L1がなされ、この露光L1によって感光体11上に静電潜像が形成される。
【0042】
この静電潜像は、現像器30でトナーが付与されて現像される。
【0043】
現像器として、イエロー用の現像器30Y、シアン用の現像器30C、マゼンタ用の現像器30M、およびブラック用の現像器30Kが設けられている。これら現像器30Y,30C,30M,30Kは、それぞれ揺動可能に構成されており、選択的に1つの現像器の現像ローラ31のみが感光体11に当接し得るようになっている。したがって、これらの現像器30は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックのうちのいずれかのトナーを感光体11の表面に付与して感光体11上の静電潜像を現像しトナー画像を形成する。
【0044】
トナー画像は、中間転写ユニット40の中間転写体をなす中間転写ベルト46上に転写される。
【0045】
クリーニング手段13は、上記転写後に、感光体11の外周面に残留し付着しているトナーを掻き落とすクリーナブレードと、このクリーナブレードによって掻き落とされたトナーを受ける受け部とを備えている。
【0046】
中間転写ユニット40は、駆動ローラ41と、4本の従動ローラ42,43,44,45と、これら各ローラの回りに張架された中間転写体としての無端状の中間転写ベルト46とを有している。
【0047】
駆動ローラ41は、その端部に固定された図示しない歯車が、感光体11の端部に設けられた駆動用歯車(図示せず)と噛み合っていることによって、感光体11と略同一の周速で回転駆動され、したがって中間転写ベルト46が感光体11と略同一の周速で図示矢印方向に循環駆動されるようになっている。
【0048】
従動ローラ45は、駆動ローラ41との間で中間転写ベルト46がそれ自身の張力によって感光体11に圧接される位置に配置されており、感光体11と中間転写ベルト46との圧接部において一次転写部T1が形成されている。
【0049】
駆動ローラ41には、中間転写ベルト46を介して図示しない電極ローラが配置されており、この電極ローラを介して、中間転写ベルト46に一次転写電圧が印加される。
【0050】
従動ローラ42はテンションローラであり、図示しない付勢手段によって中間転写ベルト46をその張り方向に付勢している。
【0051】
従動ローラ43は、二次転写部T2を形成するバックアップローラである。このバックアップローラ43には、中間転写ベルト46を介して二次転写手段としての二次転写ローラ48が対向配置されている。二次転写ローラ48は、図示しない接離機構により中間転写ベルト46に対して接離可能である。二次転写ローラ48には、二次転写電圧が印加される。
【0052】
従動ローラ44は、ベルトクリーナ49のためのバックアップローラである。ベルトクリーナ49は、中間転写ベルト46と接触してその外周面に残留し付着しているトナーを掻き落とすクリーナブレード49aと、このクリーナブレード49aによって掻き落とされたトナーを受ける受け部49bとを備えている。このベルトクリーナ49は、図示しない接離機構によって中間転写ベルト46に対して接離可能である。
【0053】
中間転写ベルト46は、導電層と、この導電層の上に形成され、感光体11に圧接される抵抗層とを有する複層ベルトで構成されている。導電層は、合成樹脂からなる絶縁性基体の上に形成されており、この導電層に、前述した電極ローラを介して、一次転写電圧が印加される。
【0054】
中間転写ベルト46が循環駆動される過程で、一次転写部T1において、感光体11上のトナー画像が中間転写ベルト46上に転写され、中間転写ベルト46上に転写されたトナー画像は、二次転写部T2において、二次転写ローラ48との間に供給される用紙等のシート(記録材)Sに転写される。
【0055】
なお、中間転写ユニット40には、前記電極ローラ、テンションローラ42の付勢手段、二次転写ローラ48、およびベルトクリーナ49も組み込まれている。
【0056】
記録材Sは、給紙手段をなす給紙装置50から給送され、ゲートローラ対Gによって所定のタイミングで二次転写部T2に供給される。51は記録材Sを積層保持する給紙カセット、52はピックアップローラである。
【0057】
二次転写部T2でトナー画像が転写された記録材Sは、定着手段をなす定着器100を通ることによってそのトナー画像が記録材S上に定着される。
【0058】
定着器100は、後に図2を参照して詳しく説明するように、加熱され循環駆動される無端ベルト110と、この無端ベルト110に圧接される回転体としての加圧ローラ120と、その圧接部Nにおいて無端ベルト110を内方から支持するバックアップ部材としてのバックアップローラ130と、前記無端ベルトの表面に離型オイルを塗布するオイル塗布ローラ150とを有しており、無端ベルト110と加圧ローラ120との圧接部Nによって、通過する記録材Sを挟圧しつつ加熱して、トナー画像Tを記録材S上に溶融定着させる。
【0059】
定着器100を通った記録材Sは、最終的には、排紙経路60を通って、装置本体のケース70上に形成されたシート受け部71上に排出されるが、この画像形成装置は、定着器100を通過した記録材Sの表裏を反転させて再び二次転写部T2に記録材Sを返送することのできる反転返送経路60’を備えている。すなわち、この実施の形態における記録材Sの搬送手段は、排紙経路60および反転返送経路60’を有しており、排紙経路60が反転返送経路60’の一部を構成している。
【0060】
反転返送経路60’は、定着器100を通過した記録材Sを搬入し、かつ、一旦搬入した記録材Sを逆送することのできる互いに独立した2つの排紙経路61,62を有するスイッチバック経路63と、このスイッチバック経路63から逆送された記録材Sを再び前記二次転写部T2に向けて返送する返送路64とを有している。したがって、この反転返送経路60’によって再び二次転写部T2に返送される記録材Sは、その表裏が反転されて二次転写部T2に返送されることとなる。
【0061】
このような画像形成装置は、記録材Sの表面(第1面)にのみトナー画像を形成することもできるし、両面(表裏である第1面および第2面)にトナー画像を形成することもできる。
【0062】
以上のような画像形成装置全体の作動の概要は次の通りである。
【0063】
(i)図示しないホストコンピュータ等(パーソナルコンピュータ等)からの印字指令信号(画像形成信号)が画像形成装置の図示しない制御部に入力されると、感光体11、現像器30の各ローラ31、および中間転写ベルト46が回転駆動される。
【0064】
(ii)感光体11の外周面が帯電ローラ12によって一様に帯電される。
【0065】
(iii)一様に帯電した感光体11の外周面に、露光ユニット60によって第1色目(例えばイエロー)の画像情報に応じた選択的な露光L1がなされ、イエロー用の静電潜像が形成される。
【0066】
(iv)感光体11には、第1色目(例えばイエロー)用の現像器30Yの現像ローラのみが接触し、これによって上記静電潜像が現像され、第1色目(例えばイエロー)のトナー画像が感光体11上に形成される。
【0067】
(v)中間転写ベルト46には上記トナーの帯電極性と逆極性の一次転写電圧が印加され、感光体11上に形成されたトナー画像が、一次転写部T1において中間転写ベルト46上に転写される。このとき、二次転写ローラ48およびベルトクリーナ49は、中間転写ベルト46から離間している。
【0068】
(vi)感光体11上に残留しているトナーがクリーニング手段13によって除去された後、除電手段21からの除電光L2によって感光体11が除電される。
【0069】
(vii)上記(ii)〜(vi)の動作が必要に応じて繰り返される。すなわち、上記印字指令信号の内容に応じて、第2色目、第3色目、第4色目、と繰り返され、上記印字指令信号の内容に応じたトナー画像が中間転写ベルト46上において重ね合わされて中間転写ベルト46上に形成される。
【0070】
(viii)所定のタイミングで給紙装置50から記録材Sが供給され、記録材Sの先端が二次転写部T2に達する直前にあるいは達した後に(要するに記録材S上の所望の位置に、中間転写ベルト46上のトナー画像が転写されるタイミングで)二次転写ローラ48が中間転写ベルト46に押圧されるとともに二次転写電圧が印加され、中間転写ベルト46上のトナー画像(基本的には4色のトナー画像が重ね合わせられたフルカラー画像)が記録材S上に転写される。また、ベルトクリーナ49が中間転写ベルト46に当接し、二次転写後に中間転写ベルト46上に残留しているトナーが除去される。
【0071】
(ix)記録材Sが定着器100を通過することによって記録材S上にトナー画像が定着し、その後、記録材Sが所定の位置に向け(両面印刷でない場合にはシート受け部71に向け、両面印刷の場合には、スイッチバック経路63を経て返送路64に向け)搬送される。
【0072】
すなわち、表面(第1面)にのみ画像を形成する場合には、給紙装置50から給送された記録材Sは、その第1面に二次転写部T2でトナー画像が転写され、定着器100で定着された後、排紙経路61または62を経てシート受け部71上に排出される。なお、排紙経路61,62の入り口部分60Aには、図示しない経路切換手段が設けられており、これによってどちらの排紙経路(61,62)に記録材Sが搬入されるかが決定される。
【0073】
両面(第1面および第2面)に画像を形成する場合には、給紙装置50から給送された記録材Sは、その第1面に二次転写部T2でトナー画像が転写され、定着器100で定着された後、一旦排紙経路61または62(スイッチバック経路63)に入り、逆送されて返送路64を経て、ゲートローラ対Gによって所定のタイミングで再び二次転写部T2に返送され、第2面にもトナー画像が転写される。その後、定着器100で第2面にもトナー画像が定着され、排紙経路61または62を経てシート受け部71上に排出される。
【0074】
以上、この実施の形態の画像形成装置の概要について説明したが、次に、その定着器100について詳しく説明する。
【0075】
図2は定着器100の主要部を示す概略図、図3は同じく主要部を示す部分省略展開図である。
【0076】
前述したように、定着器100は、加熱され循環駆動される無端ベルト110と、この無端ベルト110に圧接される回転体としての加圧ローラ120と、その圧接部Nにおいて無端ベルト110を内方から支持するバックアップ部材としてのバックアップローラ130と、前記無端ベルトの表面に離型オイルを塗布するオイル塗布ローラ150とを有しており、無端ベルト110と加圧ローラ120との圧接部Nによって、通過する記録材Sを挟圧しつつ加熱して、トナー画像Tを記録材S上に溶融定着させるようになっている。
【0077】
無端ベルト110は、薄肉金属製(例えばニッケル製)のベルト基材の表面に、記録材およびトナーに対する剥離性に優れた表層(例えばシリコーンゴム層)を形成したものであり、この実施の形態では3本のローラ130,160,および140に張架されている。
【0078】
これら無端ベルト110および各ローラを回転させるための駆動ローラとしては、上記3本のローラ130,160,140のうちいずれかのローラを用いることができるが、この実施の形態では、ローラ160を駆動ローラとして用いている。ローラ130は、無端ベルト110と加圧ローラ120との圧接部Nを形成するために無端ベルト110を内方から支持するバックアップローラとして構成してある。また、ローラ140は、無端ベルト110を加熱する加熱手段としての加熱ローラとして構成してあり、同時に無端ベルト110に張力を付与するテンションローラとして構成してある。
【0079】
すなわち、無端ベルト110は、駆動ローラ160が画像形成装置本体に設けられた図示しない駆動手段によって図2の矢印方向(時計方向)に回転駆動されることにより同図の矢印方向(時計方向)に循環駆動され、加熱ローラ140で加熱された後、バックアップローラ130の位置で、加圧ローラ120との間で、記録材Sを挟圧しつつ加熱してトナー画像Tを記録材S上に溶融定着させる圧接部Nを形成している。
【0080】
バックアップローラ130は、金属製の軸131と、この軸131の回りに設けられた比較的肉厚の弾性層132とを有しており、軸131で定着器100のフレーム(図示せず)に対して回転可能に支持されている。
【0081】
加熱ローラ140は、熱伝導性に優れた材料(例えばアルミニウム)でパイプ状に形成されており、その内部に熱源である発熱体141が配置されている。この加熱ローラ140は、無端ベルト110の巻掛け部において無端ベルト110を急速に加熱することが可能である。この実施の形態の加熱ローラ140は前述したようにテンションローラとして構成されており、その軸受部材142を介して適宜の付勢手段143で無端ベルト110の張り方向(図2において右方)に付勢されている。
【0082】
加圧ローラ120は、パイプ状の熱伝導性に優れた芯材121と、この芯材121の表面に設けられた比較的肉薄で前記バックアップローラ130の弾性層132よりは硬い弾性層122と、この弾性層122の表面に形成された、記録材およびトナーに対する剥離性に優れた表層122aとを備え、芯材121の内部に熱源であるハロゲンランプ123が配置されている。
【0083】
加圧ローラ120は、その軸受部材124を介して適宜の付勢手段125でバックアップローラ130に向けて付勢されている。したがって、加圧ローラ120は、その付勢手段125で無端ベルト110を介してバックアップローラ130に圧接されており、その圧接部Nは、バックアップローラ130の弾性層132が加圧ローラ120の弾性層122よりも肉厚で柔らかいことから、バックアップローラ130側に凸状に形成される。
【0084】
オイル塗布ローラ150は、軸151と、この軸151の回りに固定された肉厚の多孔質材料または繊維質材料からなるオイル保持層152とを備えている。オイル保持層152には、離型オイルが含浸させてあり、その表面は、オイル塗布量を調整するためのオイル透過性を有する薄膜シート、例えば、多孔質PTFEシート153で被覆してある。
【0085】
オイル塗布ローラ150は、その軸受部材154を介し適宜の付勢手段155で無端ベルト110に圧接されて従動回転し、無端ベルト110の表面に、シリコーンオイル等の離形オイルを塗布する。オイル塗布ローラ150は、駆動ローラ160と加熱ローラ140との間において、無端ベルト110に圧接されている。
【0086】
図2、図3において、170はブレードである。
【0087】
ブレード170は、表面に離型オイルが塗布される無端ベルト110に対し、その回転方向に関して前記圧接部Nよりも上流側で前記オイル塗布ローラ150によるオイル塗布位置150aよりも下流側に設けられている。
【0088】
ブレード170は、適宜の支持部材171によって定着器100のフレーム(図示せず)に支持されており、その下縁172が無端ベルト110に対して圧接されている。
【0089】
ブレード170は無端ベルト110の両側縁部に対向した位置において、ベルト面と直交する方向からみて(図3において)「ハ」の字状に一対設けられており、前記オイル塗布ローラ150により塗布されたオイルO1のうちオイル塗布ローラ150の端部150bにより塗布された部分のオイルO2を無端ベルト110の中央側に向けて掻き寄せるようになっている。この実施の形態のブレードブレード170,170は、画像形成に供され得る記録材のうち最大通過幅Pを有する記録材Sの通過領域の縁部Peよりも幅方向外方に伸びる位置に対応した位置(図3における領域D1,D2参照)において無端ベルト110に当接してオイルO2を前記最大通過幅P内へ掻き寄せる。
【0090】
なお、図2に示すように、定着器100には、二次転写部T2(図1参照)によりトナー画像Tが形成(転写)された記録材Sを無端ベルト110と加圧ローラ120との圧接部(ニップ部)Nに導く、ガイド102が設けられている。また、圧接部Nの下流側には、定着後の記録材Sを排紙経路60(図1参照)に導く図示しないガイドが設けられている。
【0091】
次に、図3を参照して無端ベルト110およびブレード170等の寸法について説明する。
【0092】
Bは無端ベルト110の幅、
Oはオイル塗布ローラ150のオイル保持層152の長さすなわちオイル塗布幅、
D1,D2は、それぞれ無端ベルト110の循環方向からみたブレード170と無端ベルト110との当接長さである。
【0093】
Pは画像形成に供され得る記録材Sの最大通過幅である。この実施の形態の画像形成装置は、最大でA3サイズの記録材を縦置き状態で通過させることができるので、記録材Sの最大通過幅Pは、A3サイズの記録材の短手方向の長さ(A4サイズの記録材の長手方向長さ)である。
【0094】
Iは記録材上に形成され得る最大画像形成幅である。
【0095】
以上から分かるように、この実施の形態では、無端ベルト110の幅Bよりもオイル塗布ローラ150によるオイル塗布幅Oが小さく構成されている。
【0096】
また、ブレード170で掻き寄せられた後のオイル幅(この実施の形態ではPに等しい)は、記録材S上に形成され得る最大画像形成幅Iよりも大きく設定されている。
【0097】
以上のような画像形成装置によれば、次のような作用効果が得られる。
【0098】
(a)記録材S上にトナー画像Tが形成され、その記録材Sが、加熱され循環駆動される無端ベルト110と、この無端ベルト110に圧接される回転体としての加圧ローラ120と、その圧接部Nにおいて無端ベルト110を内方から支持するバックアップ部材としてのバックアップローラ130とを備えた定着器における前記圧接部Nを通過することにより、前記トナー画像Tが加熱溶融されて記録材S上に定着させられる。定着器100は、無端ベルト110の表面に離型オイルを塗布するオイル塗布ローラ150を備えているので、オフセット現象が生じ難くなる。
【0099】
そして、無端ベルト110に対し、その循環方向に関して前記圧接部Nよりも上流側でオイル塗布ローラ150によるオイル塗布位置150aよりも下流側において、オイル塗布ローラ150により塗布されたオイルO1のうちオイル塗布ローラ150の端部150bにより塗布された部分のオイルO2を無端ベルト110の中央側に向けて掻き寄せるブレード170が設けられているので、オイル塗布ローラ150により塗布されたオイルO1のうちオイル塗布ローラ150の端部150bにより塗布された部分のオイルO2は、ブレード170によって無端ベルト110の中央側に向けて掻き寄せられることとなる。
【0100】
したがって、オイル塗布ローラ150の端部150bによって比較的多量のオイルO2が塗布されたとしても、そのオイルO2は前記圧接部Nに達する前にブレード170によって無端ベルト110の中央側に向けて掻き寄せられることとなるため、無端ベルト110の表面に塗布されたオイル、特にオイル塗布ローラ150の端部150bにより塗布された部分のオイルO2が無端ベルト110の裏面へ回り込むという事態もほとんど生じなくなる(少なくとも著しく軽減される)。
【0101】
このため、この実施の形態の画像形成装置によれば、無端ベルト110をその内方に配置した駆動ローラ(例えば駆動ローラ160)で駆動する場合はもちろん、外方に配置した駆動ローラで駆動する場合(例えば加圧ローラ120を駆動ローラとして用いる場合)も安定した駆動が可能となり、結果として、安定した定着動作がなされることとなる。
【0102】
(b)ブレード170は、画像形成に供され得る記録材のうち最大通過幅Pを有する記録材Sの通過領域の縁部Peよりも幅方向外方に伸びる位置に対応した位置(図3における領域D1,D2参照)において無端ベルト110に当接してオイルO2を少なくとも前記最大通過幅P内へ掻き寄せる構成となっているので、ブレード170によって無端ベルト110の中央側に向けて掻き寄せられたオイルは、画像形成に供される記録材が最大通過幅Pを有する記録材Sである場合には、この記録材Sにほとんど吸収され、あるいはほとんど記録材Sに転移することとなる。また、種々のサイズの記録材が画像形成に供され、したがって通過幅の小さな記録材が供されることによりその通過幅外にオイルが残存することがあったとしても、その後、最大通過幅Pを有する記録材Sが画像形成に供され、定着器100を通過した時点で、先に残存したオイルは、最大通過幅Pを有する記録材Sにほとんど吸収され、あるいはほとんど記録材Sに転移することとなる。
【0103】
したがって、オイル塗布ローラ150の端部150bによって比較的多量のオイルO2が塗布されたとしても、そのオイルO2が無端ベルト110の裏面へ回り込むという事態が一層生じ難くなり、結果として、より一層安定した定着動作がなされることとなる。
【0104】
(c)オイル塗布ローラ150によるオイル塗布幅Oは、無端ベルト110の幅Bよりも小さく構成されているので、無端ベルト110の表面縁部には、本来的にオイルが塗布されない領域A1,A2(図3参照)が存在することとなる。この領域A1,A2はオイルの広がりを阻止する領域として作用するので、無端ベルト110の表面に塗布されたオイルが無端ベルト110の裏面へ回り込むという事態がより一層生じ難くなり、結果として、さらに一層安定した定着動作がなされることとなる。
【0105】
(d)ブレード170で掻き寄せられた後のオイル幅(この実施の形態ではPに等しい)は、記録材S上に形成され得る最大画像形成幅Iよりも大きくなっているので、オフセット現象が確実に防止されることとなる。
【0106】
(e)この画像形成装置によれば、記録材Sの両面にトナー画像を形成可能となっているので、両面にトナー画像が形成された記録材Sが定着器100における圧接部Nを通過する場合がある。
【0107】
記録材S上のトナーは、記録材Sへのオイルの吸収を阻害する存在となるため、トナー画像が記録材Sの両面に形成されていると、トナー画像Tが片面にのみ形成されている場合に比べてオイルが記録材Sに吸収され難くなる。このため、前述した従来の構成であると、記録材Sの両面にトナー画像を形成した場合には、前述したスリップが一層生じ易くなるおそれが大きくなる。
【0108】
これに対し、この実施の形態の画像形成装置によれば、少なくとも、表面に離型オイルが塗布される無端ベルト110に対して、その回転方向に関して前記圧接部Nよりも上流側でオイル塗布ローラ150によるオイル塗布位置150aよりも下流側において、オイル塗布ローラ150により塗布されたオイルO1のうちオイル塗布ローラ150の端部150bにより塗布された部分のオイルO2を無端ベルト110の中央側に向けて掻き寄せるブレード170が設けられているので、記録材Sの両面にトナー画像を形成した場合でも、安定した定着動作がなされることとなる。
【0109】
すなわち、この画像形成装置によれば、記録材Sの両面に安定した定着動作で画像を形成(定着)することが可能となる。
【0110】
(f)この画像形成装置によれば、複数色のトナーの重ね合わせによるフルカラー画像を形成可能となっているので、少なくとも片面に上記フルカラー画像が形成された記録材Sが定着器100における圧接部Nを通過する場合がある。
【0111】
前述したように記録材S上のトナーは、記録材Sへのオイルの吸収を阻害する存在となるため、複数色のトナーの重ね合わせによるフルカラー画像が記録材S上に形成されていると、単色のトナー画像のみが形成されている場合に比べてオイルが記録材Sに吸収され難くなる。このため、前述した従来の構成であると、記録材Sに複数色のトナーの重ね合わせによるフルカラー画像を形成した場合には、前述したスリップが一層生じ易くなるおそれが大きくなる。
【0112】
これに対し、この実施の形態の画像形成装置によれば、少なくとも、表面に離型オイルが塗布される無端ベルト110に対して、その回転方向に関して前記圧接部Nよりも上流側でオイル塗布ローラ150によるオイル塗布位置150aよりも下流側において、オイル塗布ローラ150により塗布されたオイルO1のうちオイル塗布ローラ150の端部150bにより塗布された部分のオイルO2を無端ベルト110の中央側に向けて掻き寄せるブレード170が設けられているので、記録材S上に複数色のトナーの重ね合わせによるフルカラー画像を形成した場合でも、安定した定着動作がなされることとなる。
【0113】
すなわち、この画像形成装置によれば、安定したフルカラー画像を形成することが可能であり、しかも、記録材Sの両面に安定したフルカラー画像を形成(定着)することが可能となる。
【0114】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
【0115】
【発明の効果】
請求項1〜5記載のいずれの画像形成装置によっても、安定した定着動作がなされることとなる。
【0116】
さらに、
請求項記載の画像形成装置によれば、より一層安定した定着動作がなされることとなる。
【0117】
請求項記載の画像形成装置によれば、さらに一層安定した定着動作がなされることとなる。
【0118】
請求項記載の画像形成装置によれば、オフセット現象が確実に防止されることとなる。
【0119】
請求項記載の画像形成装置によれば、記録材の両面に安定した定着動作で画像を形成(定着)することが可能となる。
【0120】
請求項記載の画像形成装置によれば、安定したフルカラー画像を形成することが可能となる。
【0121】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施の形態を示す概略図。
【図2】定着器100の主要部を示す概略図。
【図3】定着器100の主要部を示す部分省略展開図。
【図4】従来技術の説明図。
【符号の説明】
S 記録材
100 定着器
110 無端ベルト
120 加圧ローラ(回転体)
130 バックアップ部材(バックアップローラ130)
150 オイル塗布ローラ
150a オイル塗布位置
150b 端部
170 ブレード
B ベルト幅
N 圧接部
P 記録材の最大通過幅
I 最大画像形成幅

Claims (5)

  1. 加熱され循環駆動される無端ベルトと、この無端ベルトに圧接される回転体と、その圧接部において前記無端ベルトを内方から支持するバックアップ部材と、前記無端ベルトの表面に離型オイルを塗布するオイル塗布ローラとを有する定着器を備え、記録材上にトナー画像を形成し、その記録材を、前記定着器における前記圧接部に通して前記トナー画像を加熱溶融して記録材上に定着させる画像形成装置であって、
    前記無端ベルトに対し、その循環方向に関して前記圧接部よりも上流側で前記オイル塗布ローラによるオイル塗布位置よりも下流側において、前記オイル塗布ローラにより塗布されたオイルのうちオイル塗布ローラの端部により塗布された部分のオイルを無端ベルトの中央側に向けて掻き寄せるブレードが設けられており,
    前記ブレードは、画像形成に供され得る記録材のうち最大通過幅を有する記録材の通過領域の縁部よりも幅方向外方に伸びる位置に対応した位置において前記無端ベルトに当接してオイルを少なくとも前記最大通過幅内へ掻き寄せることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記オイル塗布ローラによるオイル塗布幅は、前記無端ベルトの幅よりも小さく構成されていることを特徴とする請求項記載の画像形成装置。
  3. 前記ブレードで掻き寄せられた後のオイル幅は、記録材上に形成され得る最大画像形成幅よりも大きいことを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
  4. 前記画像形成装置は、前記記録材の両面にトナー画像を形成可能であることを特徴とする請求項1,2,または3記載の画像形成装置。
  5. 前記画像形成装置は、複数色のトナーの重ね合わせによるフルカラー画像を形成可能であることを特徴とする請求項1,2,3,または4記載の画像形成装置。
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