JP3671066B2 - 棒状麺生地の圧延装置及び方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、棒状麺生地の圧延装置及び方法に関し、更に詳しくは、例えば混練機から繰り出された棒状麺生地を複数段において徐々に圧延してより細い棒状麺生地にするための圧延装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、いわゆる「腰」があって煮崩れしない麺として、手延麺が知られている。これは、円盤状の生地に包丁を渦巻き状に入れて、幅8cmの帯状にする。この帯状のものを「いたぎ」加工、すなわち、引き延ばしながら、付着と乾燥を防ぐために表面に油を塗り、棚に渦状に重ねて巻き込む。この状態で数時間寝かせた後、「ほそめ」あるいは「こなし」と言われる加工、すなわち「いたぎ」加工と同様な加工によってさらに引き延ばして巻き込む。「ほそめ」加工あるいは「こなし」加工は数回繰り返えして、鉛筆の太さ程度にする。鉛筆の太さ程度になった麺生地は、「かけば」加工、すなわち間隔をおいて平行に配置した2本の巻付けバーに幾重にも巻付け、その後両巻付けバーを人手によって引き広げて巻き付けた麺生地をさらに引き延ばす。
麺生地を圧延する装置としては、特開昭60ー41434号公報に開示された製麺装置であって、平面状の麺生地を圧延ローラによって圧延した後、該麺生地を圧延面内で90°回転させ、さらに圧延ローラによって圧延し、これを繰り返すことによって所定の厚さまで圧延する。
【0003】
さらに、従来、混練された麺生地を押出機から押し出すことによって棒状麺生地を製造することが可能であたったが、この棒状麺生地は腰が弱く煮崩れも生じ勝ちだった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の人手でによる手延麺の圧延方法は、麺は食感・調理処理のいずれにおいても大変に優れているが、その作業に熟練を要しまた大きな引張力を要するため、これを行う作業者を確保できない問題がある。また、上記手延麺の圧延方法は、非常に製造効率が低く製造コストが高いという問題もあった。
上記特開昭60ー41434号公報に開示された製麺装置においては、製造された平面状の麺生地を棒状に切断すると、切断表面が荒れて煮崩れが発生し、食感・喉越しが劣ったものとなってしまう。また、製造される棒状麺生地の最大長さは、平面状の麺生地の縦横長さによって決まってしまい、産業上実施可能な寸法の装置によっては、短い棒状麺生地の製造に限定されてしまう。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、従来の麺生地の圧延に関する上述した問題点に鑑みてなされたものであって、上記手延麺と同じようにいわゆる腰があって煮崩れしない麺を、人手による上記「かけば」加工の作業を非常に少なくすることができ、従って手延麺を効率的に製造することができる麺生地の圧延装置及び方法を提供することを目的とする。
本発明はまた、比較的小型の装置であって、しかも実質上長さに制限のない棒状麺生地を製造することができる棒状麺生地の圧延装置及び方法を提供することを目的とする。
【0006】
【発明の構成】
本発明は、外周面に円周方向に延び丸みをもった凹面を設けた成形ローラの一対を、該凹面を対向させて配置させてなる成形ローラ対を少なくとも2段設け、上記成形ローラ対は相似形であって、段が進む毎に上記丸み及び上記成形ローラの間隔を小さくし、さらに隣合う段の上記成形ローラの配置方向が互いに直交していることを特徴とする棒状麺生地の圧延装置である。実施態様としては、上記成形ローラ対の隣合う対の相似面積比が、60ないし80%であることを特徴とする。ここで、相似面積比とは、成形ローラ対の相似比の2乗である。相似面積比が60%以下では、成形ローラによる圧延による剪断力が大きくなり、形成されたグルテン構造が破壊されてしまう。また、上記凹面の断面は、上記成形ローラ対の対称中心から見て中心角度50ないし70°の範囲が上記対称中心を中心とする円弧であり、その両側が該円弧の接線であることを特徴とする。上記中心角度が50°に満たないと、圧延された棒状麺生地材料の断面が円形から大きく離れて平板状になり、次の段の圧延において平板状麺生地材料が屈折されて圧延されるか、あるいは過度の圧延力が加わり麺生地材料のグルテン構造を破壊する等の恐れがある。また、上記中心角度が70°を超えると、圧延された棒状麺生地材料の断面が略円形になり、棒状麺生地材料が進行方向にのみ圧延されてグルテン構造が進行方向のみに形成され、良好な混練を効率的に行うことができない。
【0007】
本発明はまた、棒状麺生地材料を連続搬送し、その搬送路において、上記棒状麺生地材料を第1方向において対向する両側から凹面によって押し付けて圧延し、上記搬送路のその下流側において、上記第1方向に対し直交する第2方向において対向する両側から上記棒状麺生地材料を凹面によって押し付けて圧延することを特徴とする棒状麺生地の圧延方法である。実施態様としては、上記棒状麺生地材料が、一回の圧延によって断面積が60ないし80%減少することを特徴とする。上記棒状麺生地材料の太さが直径30〜60mmであり、最終圧延された棒状麺生地の太さが直径7〜15mmであることを特徴とする。
【0008】
【作用】
上記構成の本発明によれば、棒状麺生地材料を連続搬送し、その搬送路において、上記棒状麺生地材料を第1方向において対向する両側から凹面によって押し付けて圧延し、上記搬送路のその下流側において、上記第1方向に対し直交する第2方向において対向する両側から上記棒状麺生地材料を凹面によって押し付けて圧延する。この圧延を繰替えして行うことによって、例えば直径10mmの太さとし、これに綾掛け加工を加えて手延麺にすることは比較的簡易であり、またこの棒状麺生地を偏平化して手延麺と同じようにいわゆる腰があって煮崩れしない平うどんやひもかわうどんにすることができる。
【0009】
【実施例】
以下、本発明の実施例の圧延装置を含む製麺装置を図に基づいて説明する。製麺装置1は、図2に示すように、麺生地粉に均一に水を加える加水機4と、加水機4から供給されたそぼろ状麺生地材料を混練して棒状麺生地材料にする混練装置6と、本発明の実施例の圧延装置10とからなる。混練装置6は、例えば特開平6ー54641号公報に開示された麺生地用脱気混練装置である。
圧延装置10は、図1及び図2に示すように、棒状麺生地材料Nの搬送路に沿って複数対、本実施例では8対の第1成形ローラ対ないし第8ローラ対20、22、24、26、28、30、32、34を配置している。棒状麺生地材料Nの搬送路には、該搬送路を適宜屈曲させるためのガイドローラGが複数個配置されている。各成形ローラ対は、最終段の成形ローラ対を除き相似形状であって、外周面に円周方向に延び丸みをもった凹面Pを設けた成形ローラRの一対を、該凹面Pを対向させて配置させてなる。凹面Pは、図3に示すように、成形ローラ対の対称中心Oから見て中心角度60°の範囲が上記対称中心を中心とする円弧Aであり、その両側が該円弧Aの接線Bである。最終段の成形ローラ対の圧延を行う間隙は、図4に示すように、ほぼ円形である。
【0010】
第1成形ローラ対ないし第4ローラ対20、22、24、26は、図1に示すように、隣合う成形ローラ対がその圧延方向を互いに直交させて配置されている。第5成形ローラ対ないし第8ローラ対28、30、32、34も同様である。第1成形ローラ対ないし第8ローラ対20、22、24、26、28、30、32、34の寸法(弧Aの直径)、搬送速度、断面比、延断面比を、図5に示す。
ここで、搬送速度(cm/sec) は、成形ローラ対の間における麺生地材料の速度であって、成形ローラ対への投入前後の麺生地材料の速度は両者の断面積に反比例する。断面比n(%)は、成形ローラ対が形成する間隙の断面の内接円の半径をrとし、次の段の成形ローラ対が形成する間隙の断面の内接円の半径をr’とするとき、 n=r2 / r’2
である。延断面比(%)は、その段の成形ローラ対までに通過した成形ローラ対の断面比nを乗算したものである。
【0011】
【発明の効果】
本発明によれば、手延麺と同じようにいわゆる腰があって煮崩れしない麺を、人手による上記綾掛け加工の作業を非常に少なくすることができ、従って手延麺を効率的に製造することができる効果を有する。
本発明によればまた、比較的小型の装置であって、しかも実質上長さに制限のない棒状麺生地を製造することができる棒状麺生地の圧延装置を構成することができる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の圧延装置の部分斜視図である。
【図2】本発明の実施例の圧延装置を含む製麺装置の側面図である。
【図3】本発明の実施例の圧延装置の圧延ローラの形状説明図である。
【図4】本発明の実施例の最終段ローラ対の形状説明図である。
【図5】本発明の実施例の圧延装置のローラ対の寸法、搬送速度、断面比、延断面比を示す図表である。
【0012】
【符号の説明】
N 棒状麺生地材料
G ガイドローラ
P 凹面
A 円弧
B 接線
1 製麺装置
4 加水機
6 混練装置
10 圧延装置
20 第1成形ローラ対
22 第2成形ローラ対
24 第3成形ローラ対
26 第4成形ローラ対
28 第5成形ローラ対
30 第6成形ローラ対
32 第7成形ローラ対
34 第8成形ローラ対
Claims (7)
- 外周面に円周方向に延び丸みをもった凹面を設けた成形ローラの一対を、該凹面を対向させて配置させてなる成形ローラ対を少なくとも2段設け、
上記成形ローラ対は相似形であって、段が進む毎に上記丸み及び上記成形ローラの間隔を小さくし、さらに隣合う段の上記成形ローラの配置方向が互いに直交していることを特徴とする棒状麺生地の圧延装置。 - 上記成形ローラ対とその前の成形ローラ対の相似面積比が、60ないし85%であることを特徴とする請求項1記載の棒状麺生地の圧延装置。
- 上記凹面の断面は、上記成形ローラ対の対称中心から見て中心角度50ないし70°の範囲が上記対称中心を中心とする円弧であり、その両側が該円弧の接線であることを特徴とする請求項1記載の棒状麺生地の圧延装置。
- 棒状麺生地材料を連続搬送し、その搬送路において、上記棒状麺生地材料を第1方向において対向する両側から凹面によって押し付けて圧延し、上記搬送路のその下流側において、上記第1方向に対し直交する第2方向において対向する両側から上記棒状麺生地材料を凹面によって押し付けて圧延することを特徴とする棒状麺生地の圧延方法。
- 上記棒状麺生地材料の断面積が、一回の圧延によって60ないし85%減少することを特徴とする請求項4記載の棒状麺生地の圧延方法。
- 最終段の成形ローラが形成する間隙の断面が略円形であって、かつその断面積が前段の成形ローラ対が形成する間隙の断面積に略等しいことを特徴とする請求項4記載の棒状麺生地の圧延方法。
- 上記棒状麺生地材料の太さが直径30ないし60mmであり、最終圧延された棒状麺生地の太さが直径7ないし15mmであることを特徴とする請求項4記載の棒状麺生地の圧延方法。
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JP01373495A JP3671066B2 (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | 棒状麺生地の圧延装置及び方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH08205752A JPH08205752A (ja) | 1996-08-13 |
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JP01373495A Expired - Lifetime JP3671066B2 (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | 棒状麺生地の圧延装置及び方法 |
Country Status (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN112450239A (zh) * | 2020-08-11 | 2021-03-09 | 青岛海科佳智能装备科技有限公司 | 渐缩式连续压延出条设备 |
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1995
- 1995-01-31 JP JP01373495A patent/JP3671066B2/ja not_active Expired - Lifetime
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