JP3670811B2 - プロペラ - Google Patents

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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば舶用プロペラとして適用することができるプロペラに関する。
【0002】
【従来の技術】
図13は直線状のレーキ分布を持つ従来のプロペラの要部側面図、図14は図13の従来のプロペラの正面図、図15は翼根側が前方レーキを有し、翼端側が後方レーキを有した従来のプロペラの要部側面図、図16は翼根側が後方レーキを有し、翼端側が前方レーキを有した従来のプロペラの要部側面図、図17(1)は従来のプロペラの翼先端におけるプロペラ後方側から前方側へと流れる2次流れを示した要部側面図、図17(2)は図17(1)のプロペラの要部正面図である。
【0003】
従来、プロペラ翼1の翼端の翼幅6を有限としたプロペラとしては、例えばサイドスラスターやノズルプロペラのインペラ等に用いられるプロペラが一般的であり、通常の船舶の推進機として用いられるプロペラのプロペラ翼の輪郭は、図13および図14に示すように、翼端までも連続した曲線となっており、翼端における翼幅6が零であるのが一般的である。
【0004】
他方、レーキ分布については、プロペラ翼の強度を保持する観点から、図13に示したように前方向または後方向に直線的に変化させるか、図15において最大翼厚部断面3として示したように、プロペラ翼1の翼根4側においてはプロペラボス2の中心線に垂直なプロペラ母線に対して前方側にレーキをとり、翼端5側においてはプロペラ母線に対して後方向きにレーキをとるとともに、レーキ分布の変曲点の位置7をプロペラ半径の40〜70%の位置とするか、あるいは図16において最大翼厚部断面3として示したように、プロペラ翼1の翼根4側においてはプロペラ母線に対して後方側にレーキをとり、翼端5側においてはプロペラ母線に対して前方向きにレーキをとるとともに、レーキ分布の変曲点の位置7をプロペラ半径の40〜70%の位置としたプロペラが一般的である。
【0005】
プロペラ翼端5の翼幅6が零で、かつレーキ分布として上述の分布を採用したプロペラは、プロペラの強度上の観点から、翼面上の応力集中を緩和させる目的で採用されているものであり、プロペラの効率に関して考慮されたプロペラ形状を有していない。
【0006】
ところで、プロペラ翼の翼面上の圧力分布について見ると、通常、プロペラの前方側に面した翼面すなわちバック面上の圧力が、プロペラの後方側に面した翼面すなわちフェース面上の圧力よりも低く、その圧力差がプロペラに前進方向の推力を与えている。
【0007】
また、通常、プロペラ翼の翼面上においては、図17(1)および図17(2)において矢印8で示すように、プロペラ翼の前縁側から後縁側へと向かう翼幅方向の流れが生じるが、翼端部5においては、矢印9で示したように、矢印8で示した流れに対してほぼ直角な方向に、翼のフェース面からバック面へ向けて、翼端5を通る2次流れが発生する。これは、バック面の圧力がフェース面の圧力よりも低いために、圧力の高いところから、低いところ、つまり、フェース面側からバック面側へと流れが発生するためである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
翼端5部に発生する矢印9で示すような2次流れは、バック面とフェース面における圧力差を小さくしてしまうため、翼端5部で発生する推力が小さくなり、その分、プロペラの効率が低下することとなる。
【0009】
そこで、本発明は、翼のフェース面から翼端を通ってバック面へと向かう2次流れを抑制することができるようにし、そうすることによって翼端部におけるバック面とフェース面との間の圧力差を大きく保って、プロペラの推力の低下を防止するようにし、その結果プロペラ効率の低下を少なくすることができるようにし、同時にプロペラ翼上の応力集中を避けることができるようにし、プロペラ翼の強度を保つことができるようにしたプロペラを提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、本発明のプロペラにおいては、プロペラ翼端の翼幅がプロペラ半径の10〜30%であり、プロペラ翼のレーキ分布の変化が連続的で、プロペラ半径の80%以上の位置から翼端側においては、同位置から翼根側に直近のプロペラ半径位置のレーキよりも後方向きにレーキをとっている。
【0011】
また、本発明のプロペラにおいて、プロペラ翼端の翼幅がプロペラ半径の10〜30%であり、プロペラ翼のレーキ分布の変化が連続的で、翼根側においては前方側にレーキをとり、翼端側においては後方側にレーキをとるとともに、その変曲点がプロペラ半径の80%以上の位置にある。
【0012】
さらに、本発明のプロペラにおいて、プロペラ翼端の翼幅がプロペラ半径の10〜30%であり、プロペラ翼のレーキ分布の変化が連続的で、翼根側から翼端側にかけて後方側にレーキをとるとともに、プロペラ半径の80%以上の位置に変曲点を有し、同変曲点よりも翼端側においては、同変曲点よりも翼根側の後方レーキよりも大きな後方レーキをとっている。
【0013】
また、本発明のプロペラにおいて、プロペラ翼端の翼幅がプロペラ半径の10〜30%であり、プロペラ翼のレーキ分布の変化が連続的で、レーキ分布に2ケ所の変曲点を有し、翼根側においては後方側にレーキをとり、プロペラ半径の40〜70%位置にある第1の変曲点からは前方レーキに向きを変え、プロペラ半径の80%以上の位置にある第2の変曲点から翼端側においては後方側にレーキをとっている。
【0014】
さらに、本発明のプロペラにおいて、プロペラ翼端の翼幅がプロペラ半径の10%以上であり、プロペラ翼のレーキ分布の変化が連続的で、翼根部においてはレーキ量を零とし、プロペラ半径の40〜70%位置においてレーキを前方側に転向し、プロペラ半径の80%以上の位置にある変曲点から翼端側においては後方向きにレーキをとっている。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の1実施の形態に係るプロペラの要部側面図、図2は図1のプロペラの要部正面図、図3(1)はプロペラ翼先端におけるプロペラ後方側から前方側へと流れる2次流れを示すプロペラの要部側面図、図3(2)は図3(1)のプロペラの要部正面図、図4は図1のプロペラの性能を数値計算により求めた際に用いた計算モデルの正面図、図5は図1のプロペラの性能を数値計算により求めた際に用いた計算モデルの側面図、図6はプロペラ推力の変化に対するプロペラ効率の変化について、本発明に係るプロペラ(実線)と従来のプロペラ(点線)とを対比して示すグラフ、図7はプロペラ翼端の翼幅とプロペラ効率との関係を示すグラフ、図8はレーキ分布の変曲点の半径方向位置とプロペラ効率との関係を示すグラフである。
【0016】
図1および図2において、プロペラ翼1の翼端5における翼幅6がプロペラ半径の10〜30%であり、プロペラ翼1のレーキ分布の変化が連続的で、翼根4側においてはプロペラボス2の中心線に垂直なプロペラ母線に対し前方側にレーキをとり、翼端側においては後方側にレーキをとるとともに、その変曲点の位置7がプロペラ半径の80%以上の位置にある。
【0017】
本発明によれば、図3に示したプロペラ翼1の翼端5部におけるフェース面からバック面へと向けて発生する矢印9で示すような2次流れの強さが、図17に示した従来プロペラの2次流れよりも弱いために、翼端5部におけるバック面とフェース面の圧力差が保たれ、推力の低下を小さくすることができ、プロペラ効率の低下を少なくすることができる。
【0018】
本発明に係るプロペラと従来のプロペラとの効率を比較するために、パネル法による計算を行った。本発明のプロペラの効率を計算するために用いたプロペラ計算モデルは、図4および図5に示したとおりである。図4および図5に示した本発明のプロペラの計算モデルは、4翼プロペラである。
【0019】
図6において、実線のグラフで示した本発明のプロペラの効率は、点線のグラフで示した従来のプロペラの効率に比べて、広範囲のプロペラ推力にわたって高い。すなわち本発明のプロペラは、広範囲のプロペラ推力にわたって、高いプロペラ効率のプロペラとなる。本発明のプロペラによれば、船舶用推進器として、通常用いられるプロペラ推力状態において、すなわち通常のプロペラ作動状態において、従来のプロペラよりも高いプロペラ効率を得ることができる。
【0020】
本発明のプロペラのレーキ分布は、連続的に変化させているために、不連続点を有するレーキ分布を用いた場合に比べて、応力集中を避けることができ、強度が保たれる。
【0021】
図7はプロペラ翼端5の翼幅6とプロペラ効率との関係を示す。プロペラ翼端5の翼幅6がプロペラ半径の10%以上あるとき、プロペラの大きな効率向上が期待できる。プロペラ翼端5の形状は直線状、又は円弧状のどちらでも良いが、そのようなプロペラ翼端5を持つプロペラ翼のプロペラ効率向上の効果を大きく期待することのできるプロペラ翼端5の翼幅6の範囲は、プロペラ半径の10%から30%程度である。好ましくは15〜25%であるこの範囲のプロペラ翼端5の翼幅6を採用した際の、レーキの変曲点位置7はプロペラ半径の80%以上とする必要がある。図8に、レーキの変曲点位置7とプロペラ効率との関係を示す。レーキの変曲点位置7は、プロペラ半径の80%以上とした際に、プロペラ効率の向上を期待することができる。
【0022】
図7に示したように、プロペラ翼端5の翼幅6をプロペラ半径の10〜30%の範囲とし、図1および図2に示したように、レーキ分布の変化は連続で、その変化は翼根側4では前方レーキをとり、翼端側5では後方レーキをとるとともに、かつ図8に示したように、その変曲点の位置7がプロペラ半径の80%以上好ましくは85%以上の位置にある場合には、プロペラ効率の向上が期待できるとともに、プロペラ翼における応力集中が避けられ、強度が保たれる。
【0023】
プロペラ翼端5の翼幅6をプロペラ半径の10%以下としたプロペラや、また、単にレーキ分布の変化は連続で、その変化は翼根4側では前方レーキをとり、翼端5側では後方向きにレーキをとるとともに、その変曲点の位置7をプロペラ半径の80%以上の位置としたプロペラでは、プロペラ効率の大きな向上は期待できない。
【0024】
本発明プロペラのレーキ分布の方向とは反対のレーキ分布を有するプロペラ、すなわち、プロペラ翼端5の翼幅6がプロペラ半径の10〜30%とし、レーキ分布の変化は連続で、その変化は翼根側4では後方レーキをとり、翼端側5では前方レーキをとるとともに、かつその変曲点の位置7がプロペラ半径の80%以上の位置にあるプロペラの場合は、翼端部におけるバック面にキャビテーションが多く発生し、キャビテーションエロージョンの危険が高くなる。
【0025】
図9は本発明の第2の実施の形態に係るプロペラの側面図、図10はプロペラ翼端と船体との間の距離的関係を示した要部側面図である。図9のプロペラにおいて、プロペラ翼端5の翼幅がプロペラ半径の10〜30%であり、プロペラ翼のレーキ分布の変化が連続的で、翼根側から翼端側にかけて後方側にレーキをとるとともに、プロペラ半径の80%以上の位置に変曲点を有し、同変曲点よりも翼端側においては、同変曲点よりも翼根側の後方レーキよりも大きな後方レーキをとっている。
【0026】
図9において、プロペラ翼端5部におけるフェース面からバック面へ向けて発生する2次流れの強さは、従来プロペラの2次流れよりも弱いために、翼端5部におけるバック面とフェース面の圧力差が保たれ、推力の低下を小さくすることができ、プロペラ効率の低下を小さくすることができる。したがって、従来プロペラよりも効率向上が期待できる。
【0027】
図9に示したプロペラは、図1に示したプロペラの効果に加えて、プロペラが回転することにより船体表面に誘起されるサーフェースフォースが、図1のプロペラの場合よりも小さくなる。すなわち、図10に示したように、図9のプロペラのプロペラ翼端5と船体10との間の距離12が、図1のプロペラの場合のプロペラ翼端5と船体10との距離12′よりも大きくなるためである。サーフェースフォースの低減により、船体振動を図1のプロペラの場合よりも小さくすることが可能となる。
【0028】
図11は、本発明の第3の実施の形態に係るプロペラの要部側面図である。図11のプロペラにおいて、プロペラ翼端5の翼幅がプロペラ半径の10〜30%であり、プロペラ翼のレーキ分布の変化が連続的で、レーキ分布に2ケ所の変曲点を有しており、翼根4側においては、後方側にレーキをとり、プロペラ半径の40〜70%位置にある第1の変曲点からは前方レーキに向きを変え、プロペラ半径の80%以上の位置にある第2の変曲点から翼端側においては後方側にレーキをとっている。
【0029】
図11に示したプロペラにおいては、プロペラ翼端部5におけるフェース面からバック面へ向けて発生する2次流れの強さは、従来プロペラの2次流れよりも弱いために、翼端5部におけるバック面とフェース面の圧力差が保たれ、推力の低下を小さくすることができ、プロペラ効率の低下を小さく抑えることができる。その結果、図11のプロペラは、従来プロペラよりもプロペラ効率を向上させることができる。
【0030】
図11に示したプロペラは、図16に示した従来プロペラのレーキ分布の一部分と同様に、レーキ分布の翼根4側の変曲点の位置7が、プロペラ半径の40〜70%位置としているために、翼面上の応力集中を緩和することができる。そのため、図11のプロペラは、図1に示したプロペラや図9に示したプロペラよりもプロペラ強度上優れている。
【0031】
図12は本発明の第4の実施の形態に係るプロペラの要部側面図である。この図12に示したプロペラにおいて、プロペラ翼端5の翼幅がプロペラ半径の10〜30%であり、プロペラ翼1のレーキ分布の変化が連続的で、翼根4部においてはレーキ量を零とし、プロペラ半径の40〜70%位置においてレーキを前方側に転向し、プロペラ半径の80%以上の位置7′にある変曲点から翼端側においては後方向きにレーキをとっている。
【0032】
図12のプロペラにおいては、プロペラ翼端5部におけるフェース面からバック面へ向けて発生する2次流れの強さは、従来プロペラの2次流れよりも弱いために、翼端5部におけるバック面とフェース面の圧力差が保たれ、推力の低下を小さくすることができることによって、プロペラ効率の低下を小さく抑えることができる。したがって、図12に示したプロペラは、従来のプロペラよりもプロペラ効率を大幅に向上させることができる。
【0033】
図12のプロペラは、図11のプロペラと同様に、レーキ分布の翼根側4の変曲点の位置7がプロペラ半径の40〜70%位置としているために、翼面上の応力集中を緩和することができる。そのため、図12のプロペラは、図1のプロペラおよび図9のプロペラに比べると、プロペラ強度は一層優れている。また、翼根4部でレーキ量を零としているので、翼根4部におけるプロペラ形状が簡単になり、プロペラの加工がし易い。
【0034】
【発明の効果】
本発明のプロペラによれば、以下のような効果が得られる。
(1)プロペラ翼端の翼幅がプロペラ半径の10〜30%であり、プロペラ翼のレーキ分布の変化が連続的で、プロペラ半径の80%以上の位置から翼端側においては、同位置から翼根側に直近のプロペラ半径位置のレーキよりも後方向きにレーキをとったので、翼のフェース面から翼端を通ってバック面へと向かう2次流れを抑制することができ、翼端部におけるバック面とフェース面との間の圧力差を大きく保って、プロペラの推力の低下を防止することができ、その結果プロペラ効率を向上させることができ、同時にプロペラ翼のレーキ分布の変化が連続的であることにより、プロペラ翼上の応力集中を避けることができ、プロペラ翼の強度が保たれる(請求項1)。
(2)プロペラ翼端の翼幅がプロペラ半径の10〜30%であり、プロペラ翼のレーキ分布の変化が連続的で、翼根側においては前方側にレーキをとり、翼端側においては後方側にレーキをとるとともに、その変曲点がプロペラ半径の80%以上の位置にあるので、翼のフェース面から翼端を通ってバック面へと向かう2次流れを抑制することができ、翼端部におけるバック面とフェース面との間の圧力差を大きく保って、プロペラの推力の低下を防止することができ、その結果プロペラ効率を向上させることができ、同時にプロペラ翼のレーキ分布の変化が連続的で、翼根側においては前方側にレーキをとり、翼端側においては後方側にレーキをとったことにより、プロペラ翼上の応力集中を避けることができ、プロペラ翼の強度が保たれる(請求項2)。
(3)プロペラ翼端の翼幅がプロペラ半径の10〜30%であり、プロペラ翼のレーキ分布の変化が連続的で、翼根側から翼端側にかけて後方側にレーキをとるとともに、プロペラ半径の80%以上の位置に変曲点を有し、同変曲点よりも翼端側においては、同変曲点よりも翼根側の後方レーキよりも大きな後方レーキをとったので、翼のフェース面から翼端を通ってバック面へと向かう2次流れを抑制することができ、そうすることによって翼端部におけるバック面とフェース面との間の圧力差を大きく保って、プロペラの推力の低下を防止し、その結果プロペラ効率を向上させることができ、同時にプロペラ翼のレーキ分布の変化が連続的であることにより、プロペラ翼上の応力集中を避けることができ、プロペラ翼の強度が保たれるほか、さらに翼根側から翼端側にかけて後方側にレーキをとったことにより、プロペラ翼端と船体との間の距離を大きく保つことができ、プロペラの回転に伴って船体表面に誘起されるサーフェースフォースが、小さくて済む(請求項3)。
(4)プロペラ翼端の翼幅がプロペラ半径の10〜30%であり、プロペラ翼のレーキ分布の変化が連続的で、レーキ分布に2ケ所の変曲点を有し、翼根側においては後方側にレーキをとり、プロペラ半径の40〜70%位置にある第1の変曲点からは前方レーキに向きを変え、プロペラ半径の80%以上の位置にある第2の変曲点から翼端側においては後方側にレーキをとったので、翼のフェース面から翼端を通ってバック面へと向かう2次流れを抑制することができ、そうすることによって翼端部におけるバック面とフェース面との間の圧力差を大きく保って、プロペラの推力の低下を防止し、その結果プロペラ効率を向上させることができ、同時にプロペラ翼のレーキ分布の変化が連続的にした上、翼根側においては後方側にレーキをとり、プロペラ半径の40〜70%位置にある第1の変曲点からは前方レーキに向きを変えたことにより、プロペラ翼面上の応力集中を大幅に防止し、プロペラ翼の強度を大きく保つことができる(請求項4)。
(5)プロペラ翼端の翼幅がプロペラ半径の10〜30%であり、プロペラ翼のレーキ分布の変化が連続的で、翼根部においてはレーキ量を零とし、プロペラ半径の40〜70%位置においてレーキを前方側に転向し、プロペラ半径の80%以上の位置にある変曲点から翼端側においては後方向きにレーキをとったので、翼のフェース面から翼端を通ってバック面へと向かう2次流れを抑制することができ、そうすることによって翼端部におけるバック面とフェース面との間の圧力差を大きく保って、プロペラの推力の低下を防止、その結果プロペラ効率を向上させることができ、同時にプロペラ翼のレーキ分布の変化が連続的であることにより、プロペラ翼上の応力集中を避けることができ、プロペラ翼の強度が保たれ、さらに翼根部でレーキ量を零としているので、翼根部におけるプロペラ形状が簡単になり、プロペラの加工がし易い(請求項5)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施の形態に係るプロペラの要部側面図である。
【図2】図1のプロペラの要部正面図である。
【図3】(1)図はプロペラ翼先端におけるプロペラ後方側から前方側へと流れる2次流れを示すプロペラの要部側面図、(2)図は図3(1)のプロペラの要部正面図である。
【図4】図1のプロペラの性能を数値計算により求めた際に用いた計算モデルの正面図である。
【図5】図1のプロペラの性能を数値計算により求めた際に用いた計算モデルの側面図である。
【図6】プロペラ推力の変化に対するプロペラ効率の変化について、本発明に係るプロペラ(実線)と従来のプロペラ(点線)とを対比して示すグラフである。
【図7】 プロペラ翼端の翼幅とプロペラ効率との関係を示すグラフである。
【図8】レーキ分布の変曲点の半径方向位置とプロペラ効率との関係を示すグラフである。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係るプロペラの側面図である。
【図10】プロペラ翼端と船体との間の距離的関係を示した要部側面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係るプロペラの要部側面図である。
【図12】本発明の第4の実施の形態に係るプロペラの要部側面図である。
【図13】直線状のレーキ分布を持つ従来のプロペラの要部側面図である。
【図14】図13の従来のプロペラの正面図である。
【図15】翼根側が前方レーキを有し、翼端側が後方レーキを有した従来のプロペラの要部側面図である。
【図16】翼根側が後方レーキを有し、翼端側が前方レーキを有した従来のプロペラの要部側面図である。
【図17】(1)図は従来のプロペラの翼先端におけるプロペラ後方側から前方側へと流れる2次流れを示した要部側面図であり、(2)図は図17(1)のプロペラの要部正面図である。
【符号の説明】
1 プロペラ翼
2 プロペラボス
3 プロペラ翼の最大翼厚部断面
4 翼根
5 翼端
6 プロペラ翼端の翼幅
7 レーキ分布の変曲点の位置
7′ レーキ分布の翼端側における第2の変曲点の位置
8 翼面上を前縁側から後縁側へと翼幅方向に流れる流れの方向を示す矢印
9 プロペラ翼端部におけるフェース面からバック面へと流れる2次流れ
10 船体
11 舵
12 プロペラ翼端と船体との間の距離

Claims (5)

  1. プロペラ翼端の翼幅がプロペラ半径の10〜30%であり、プロペラ翼のレーキ分布の変化が連続的で、プロペラ半径の80%以上の位置から翼端側においては、同位置から翼根側に直近のプロペラ半径位置のレーキよりも後方向きにレーキをとったことを特徴とする、プロペラ。
  2. プロペラ翼端の翼幅がプロペラ半径の10〜30%であり、プロペラ翼のレーキ分布の変化が連続的で、翼根側においては前方側にレーキをとり、翼端側においては後方側にレーキをとるとともに、その変曲点がプロペラ半径の80%以上の位置にあることを特徴とする、プロペラ。
  3. プロペラ翼端の翼幅がプロペラ半径の10〜30%であり、プロペラ翼のレーキ分布の変化が連続的で、翼根側から翼端側にかけて後方側にレーキをとるとともに、プロペラ半径の80%以上の位置に変曲点を有し、同変曲点よりも翼端側においては、同変曲点よりも翼根側の後方レーキよりも大きな後方レーキをとったことを特徴とするプロペラ。
  4. プロペラ翼端の翼幅がプロペラ半径の10〜30%であり、プロペラ翼のレーキ分布の変化が連続的で、レーキ分布に2ケ所の変曲点を有し、翼根側においては後方側にレーキをとり、プロペラ半径の40〜70%位置にある第1の変曲点からは前方レーキに向きを変え、プロペラ半径の80%以上の位置にある第2の変曲点から翼端側においては後方側にレーキをとったことを特徴とする、プロペラ。
  5. プロペラ翼端の翼幅がプロペラ半径の10〜30%であり、プロペラ翼のレーキ分布の変化が連続的で、翼根部においてはレーキ量を零とし、プロペラ半径の40〜70%位置においてレーキを前方側に転向し、プロペラ半径の80%以上の位置にある変曲点から翼端側においては後方向きにレーキをとったことを特徴とする、プロペラ。
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