JP3669736B2 - ネジ締緩装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本願発明は、ボルトとナット、あるいは、ボルト等に螺合したナット同士、
更には、パイプと継手、等の二つの被締緩部材に同時に係合させ、一方側の被締緩部材を他方側の被締緩部材に対して締め付け又は緩めるのに使用するネジ締緩装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばボルトに対してナットを締め又は緩める場合において、ボルトが固定されていない場合、あるいは二つのナットを互いに締め付ける場合、一方側のみを回転させても他方もそれに伴って共に回ってしまう。その場合、例えば二つのスパナ部材を支持部材によって接続し、これらを並設した二つのナットに同時に係合させ、一方のスパナ部材に対し他方のスパナ部材を機械的に回動操作させることも考えられるが、二つのナットの外周に形成された六角部各々が同じ方向位置になるのは稀で、ほとんどの場合、夫々異なる任意な方向位置に配設されているため、二つのスパナ部材に形成した係合部夫々を同時に二つのナットの外周に係合させられない。
そこで、本出願人は、上記課題を解決するものとして、実願平5−75929号に、例えばねじ螺合したボルトとナットの各々の外周に互いの六角部同士の方向位置に係わらず常時同時に係合させられる装置を提案した。
この締付装置は、図13に示すように本体部aと、ナットを回動操作する回動操作部材bとから構成し、又、本体部aの一端側にボルトの頭部に係合し得る本体係合部cを備え、一方、回動操作部材bには、先端にナットの外周に係合する操作部材係合部b1を備えるとともに、後端にラチェット機構により接続した湾曲状の押圧部材b2を取り付けたものとしている。そして、ボルトとナットとを締め付ける場合、本体部aの本体係合部cにボルトの頭部を係合させ、その後、回動操作部材bを、ボルトに螺合したナットの外周に係合させる。その状態で回動操作部材bを本体部aの他端側に沿わし、外れ止めピンdを、回動操作部材bに設けた遊嵌溝b3に入れ外れないようにして回動自在に取付け、本体部aに設けたシリンダーeを可動させることにより、シリンダーeのピストンが押圧部材b2の端部を押圧して可動させる。これにより、ラチェット機構により回動操作部材bが押圧部材b2に押圧されて回動する。更に、回動操作部材bを回動させる場合は、ピストンを元に戻すとともに、押圧部材b2を回動操作部材bに対して手でピストン方向に押す。これにより、押圧部材b2がラチェット機構により回動操作部材bに対して押圧部材b2のみがピストン方向に可動し、再度ピストンで押圧可能状態にでき、同様にピストンによる押圧部材b2の押圧で回動操作部材bを回動することができる。
しかしながら、回動操作部材bの後端にラチェット機構を備えるとともに、湾曲状の押圧部材b2を取り付けているため、回動操作部材b全体が重く嵩張ったものとなっている。そのため、回動操作部材bを本体部aに取り付けるに際し、回動操作部材bの操作が難く、回動操作部材bの取付け作業が困難なものとなってしまう。特に、作業現場が狭いような場合には、大きく重量のある回動操作部材bを本体部aに取り付けるのは容易でない。しかも、回動操作部材bと本体部aとを外れないように手で支えながら外れ止めピンdで外れ止めしなければならず、操作が面倒なものになっているという課題がある。
【0003】
一方、例えばパイプに管状の継手を締め付ける場合は、パイプレンチを用いて行われるが、パイプレンチでもパイプ外周を滑り易く、特にパイプ及び継手の双方が固定されていない場合は、二つのパイプレンチを用いて行わなければならず、困難を極める。又、その場合に、例えば上記装置を利用し、本体係合部c及びナット係合部b1各々に、パイプ、継手をクランプできるクランプ部材を備えたものとする装置も考えられるが、パイプは継手に対して回ると同時に軸方向にも移動するため、クランプしてもパイプを継手に対して回すことができない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明は、以上の実情に鑑み提案されたもので、ネジ螺合した二つの被締緩部材双方に容易に係合させられ、回動操作部材を本体部に容易にセットできるネジ締緩装置を提供することを第1の目的とする。
本願発明は、ネジ螺合したボルト等とナット、あるいはボルト等に螺合した二つのナットの双方に容易に係合させられ、互いに締め付け又は緩められるネジ締緩装置を提供することを第2の目的とする。
本願発明は、ネジ螺合したパイプと菅状の継手との双方に容易に係合させられ、互いに締め付け又は緩められるネジ締緩装置を提供することを第3の目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
ネジ螺合した二つの被締緩部材各々に回動不能に係合させ、双方を相対的に反対方向に回動させることにより、一方側を他方側に対して締め付け又は緩められるようにしたネジ締緩装置において本願発明は、次の特徴を有するネジ締緩装置を提供することにより上記課題を解決する。
本願第1の発明のネジ締緩装置は、本体部1と、一方側の被締緩部材を他方側の被締緩部材に対して回動操作する回動操作部材2とが備えられる。この回動操作部材2は、一方側の被締緩部材の外周と係合し得る操作部材係合部21を備える。
本体部1の他端側には、他方側の被締緩部材の外周に係合し得る本体係合部14が備えられ、一端側には、回動操作部材2を支持する筒状の支持部3が備えられる。そして、支持部3の筒内が、一端側から回動操作部材2を回動自在且つ軸方向摺動自在に嵌挿し得る嵌挿部31をなし、本体部1の本体係合部14に連通されることにより、螺合した二つの被締緩部材が同時に本体係合部14と嵌挿部31側とに配位できるようになされるとともに、嵌挿部31への嵌挿に伴い回動操作部材2の操作部材係合部21が嵌挿部31側に配位された一方側の被締緩部材と係合できるようになされる。
そして、この支持部3は、嵌挿した回動操作部材2と支持部3とを回動不能に係止しうる係止機構23、52aを備える。又、支持部3が、本体部1に回動自在に配設されることにより、回動操作部材2と支持部3との係止状態において嵌挿部31に嵌挿した回動操作部材2を支持部3と共に回動するものである。
尚、本願発明でいうネジ螺合した二つの被締緩部材には、螺合によりボルト等に備えられたナットと、そのボルト等に螺合したナットとの二つも含むものである。
【0006】
本願第2のネジ締緩装置は、本願第1の発明に係る回動操作部材2の操作部材係合部21が、六角形状をなすナットやボルトの頭部の外周を嵌め入れられるように一端面側から軸方向に穿設された操作部材係合孔21から構成されることにより、ナットやボルトの頭部と係合できるようになされる。
そして、回動操作部材2が、操作部材係合孔21とナット等の外周とを係合させつつ、嵌挿部31の一端側から嵌挿部31内に嵌挿できるようになされたものである。
【0007】
本願第3のネジ締緩装置は、本願第1の発明に係る回動操作部材2が、支持部3の嵌挿部31に嵌挿される回動操作本体部320と、操作部材係合部21を有するパイプ固定部材330との二つから構成される。
パイプ固定部材330は、操作部材係合部としてのパイプ挾持手段333、334を備えることにより、パイプを挾持できるようになされる。
又、このパイプ固定部材330は、回動操作本体部320に回動不能且つ摺動可能に接続されることにより、支持部3による回動操作本体部320の回動に伴ってパイプを挾持したパイプ固定部材330が回動操作本体部320を本体部1の本体係合部14側に摺動しつつ回動操作本体部320と共に回動できるようになされたものである。
【0008】
【作用】
本願第1の発明においては、回動操作部材2を嵌挿部31内で操作するだけで、嵌挿部31側に配位した一方側の被締緩部材と操作部材係合部21とを容易に係合させることができる。その際、回動操作部材2が一方側の被締緩部材の外周と係合し得る操作部材係合部21を設けただけのものから構成するため、コンパクトなものとなり、嵌挿部31内に嵌挿する操作も容易に行うことができる。一方、回動操作部材2を嵌挿部31に嵌挿した後は、支持部3の係止機構23、52aにより、回動操作部材2と支持部3とを係止状態にでき、支持部3を回動させればそれに伴って嵌挿部31に嵌挿した回動操作部材2を共に回動操作できる。これにより、回動操作部材2を、本体部1に対して回動させることができ、回動操作部材2の操作部材係合部21に係合した一方側の被締緩部材を、本体係合部14に係合した他方側の被締緩部材に対して締緩できる。
【0009】
又、本願第2の発明においては、回動操作部材2の操作部材係合部21を、ナットNやボルトの頭部に嵌合することにより係合できる操作部材係合孔21から構成するため、例えば螺合したボルトとナットNとに係合させる場合は、ボルト頭部をその本体部1の本体係合部14に係合すれば、ナットNが嵌挿部31の嵌挿部31内に配位させることができる。そして、その状態から回動操作部材2の操作部材係合部21を嵌挿部31内のナットNの外周に嵌まるように周方向に回して位置合わせし嵌挿部31の他端側から嵌挿部31内に嵌挿すれば、その嵌挿に伴い自然と操作部材係合部21にナットNの外周を嵌め入れて係合させることができる。又、回動操作部材2の製作は、操作部材係合孔21を形成すれば良く、容易に製作でき、大きさの異なる種々のナット等に適合するものを予め容易に準備できる。
【0010】
一方、本願第3の発明においては、回動操作部材2を、支持部3の嵌挿部31に嵌挿される回動操作本体部320と、回動操作本体部320に回動不能且つ摺動可能に接続する操作部材係合部21を有するパイプ固定部材330との二つから構成し、そして、そのパイプ固定部材330の操作部材係合部21にパイプ挾持手段333、334を備え、回動操作部材2がパイプPを挾持できるものとする。これにより、例えばパイプPに螺合した継手Gを、本体部1の本体係合部14に係合させ、パイプ固定部材330の操作部材係合部21でパイプP外周を係合させることができる。又、パイプ固定部材330によってパイプPを継手Gに対して回すと、同時にパイプPが軸方向に移動しようとするが、その移動に合わせてパイプPと係合したパイプ固定部材330が回動操作本体部320を軸方向に摺動するため、パイプPを継手Gに対して円滑に回すことができる。
【0011】
【実施例】
以下、図面に基づき、本願発明の一実施例を説明する。
図1は、本願発明の第1実施例のナット締緩装置の分解斜視図である。
【0012】
第1実施例のネジ締緩装置は、ナット締緩装置とされており、雄ネジの刻設されたボルトやパイプ等に対しそれに螺合したナットを回動操作できるようになされたものである。このナット締緩装置1は、本体部1と、ナットをボルト等に対して回動操作する回動操作部材2とを備えている。
【0013】
本体部1は、右枠体11と、左枠体12と、回動操作部材2を支持する支持部3と、支持部3を回動操作する操作部4とを備えている。右枠体11と左枠体12とは、共に板状体から構成され、所定長さのブッシュ13を介してブッシュ13の長さ分だけの間隔を隔てて左部と右部とに並設され、その間に支持部3及び操作部4を収納し得るようになされている。右枠体11の上方側には、本体係合部14が穿設されている。この本体係合部14は、ナットと螺合したボルトの頭部、雄ネジの刻設された棒状体の外周、あるいは螺合によりボルトに備えられた他のナットの外周に係合させるためのものであり、この実施例では、六角形状に形成されたボルトの頭部等に嵌合することにより係合し得る形状に形成されている。又、この本体係合部14の上方側には、係合させるボルトの頭部等を通せる程度の幅で右枠体11の上面から開口された開口部14aが備えられており、この開口部14aを介して本体係合部14がボルトの頭部等の外周に径方向側(軸方向に直角な側方側)から嵌合して係合できるようになされている。又、右枠体11の左側面における本体係合部14の周部には、嵌合用溝15が備えられている。この嵌合用溝15は、本体係合部14の軸芯を中心とする円形状に所定幅で形成されている。
【0014】
一方、左枠体12の上部側には、支持部嵌挿用孔16が備えられている。又、この支持部嵌挿用孔16は、ナットの外周を通せる程度の幅で上端側から開口された開口部16aが備えられている。
【0015】
支持部3は、略円筒状のものから構成されている。この支持部3の内周部は、回動操作部材2を嵌挿する嵌挿部31をなし、回動操作部材2を嵌め入れられる程度の大きさから構成されている。又、この嵌挿部31の左端面側は、出し入れ口31bをなし、この出し入れ口31bから回動操作部材2を嵌挿部31内に入れ、又は、取り出せるようになされている。更に、嵌挿部31の上部には、左端側から右端側にかけてナットを通せる幅で開口された開口部31aが備えられ、この開口部31aからナットを嵌挿部31内に入れられるようになされている。支持部3の外周部の右方側には、右枠体11の嵌合用溝15に回動自在に嵌まり込む溝嵌合部32が備えられている。一方、支持部3の外周部における左端側には、左枠体12の支持部嵌挿用孔16に回動自在に嵌合する枠体嵌合部33が備えられている。そして、支持部3の溝嵌合部32が右枠体11の嵌合用溝15に嵌め込まれるとともに、枠体嵌合部33に左枠体12の支持部嵌挿用孔16が嵌挿された状態で、ブッシュ13が配設され、ボルト17とナット18とにより右枠体11と左枠体12とが固定される。尚、ブッシュ13、ボルト17及びナット18は、右枠体11と左枠体12との双方の四隅部に夫々四つずつ配設されているが、この図1では、一つだけ示し、他は省略している。このようにして、支持部3は、右枠体11と左枠体12との間に右枠体11の摺動用溝15に沿って周方向回動可能状態に支持される。又、支持された状態では、嵌挿部31と本体係合部14とが双方の軸芯が位置合わせされた状態で連通されるとともに、支持部3の開口部31aと、右枠体11の開口部14a及び左枠体12の開口部16aとが通常状態で位置合わせされている。
【0016】
支持部3における溝嵌合部32と枠体嵌合部33との間には、径大部34が備えられている。この径大部34は、溝嵌合部32や枠体嵌合部33より径大になされ、左枠体12と右枠体11との間に配設された際、左枠体12及び右枠体11の両内側面に当接して左枠体12の操作部嵌挿用孔16や右枠体11の本体係合部14から抜けないようになされている。一方、径大部34の厚さは、上記のブッシュ13の長さより薄くなされている。又、径大部34の後方側の下端部には、駆動部4を取り付ける駆動取付部34aを備えている。
【0017】
又、この支持部3の径大部34には、嵌挿部31に嵌挿した回動操作部材2を係止し、この支持部3に対し周方向の一方向側にのみ回動操作するためのラチェット機構部5、5が備えられている。この実施例におけるラチェット機構部5、5は、支持部3の径大部34における前部と後部との二箇所に設けられている。これらは、共に同じ構成を採り、図2に示すように支持部3の径大部34の外周面から内周面に貫通された貫通孔51内に配設された爪部材52と、爪部材52を付勢する付勢部材53と、蓋部材54とから構成されている。以下、図2における右側(以下、左右上下方向は、図2における方向)のものを、図2に基づき説明する。
【0018】
爪部材52は、所定厚さを有し、側面視で略三角形状を呈する。左側面には、全面に渡って複数の歯からなる係合歯52aが設けられている。この実施例における各歯は、モジュールが0.6、山高さが0.8mmに形成されている。又、手前側の前側面には、係合歯52a近傍に係合歯52aに沿って段部52bが形成されている。この段部52bは、爪部材52が支持部3の貫通孔51から支持部3の内周側に抜けないようにする抜け止め用としてのものであり、支持部3の貫通孔51内に下方側に突設された抜け止め用ピン51aに当接するようになされている。一方、上面には、爪案内部材55が備えられている。この爪案内部材55は、爪部材52を上下方向(X−Y方向)に回動させるためのもので、下部側の球面部55aと上部側の平面部55bとを有する。爪案内部材55の平面部55bは支持部3の貫通孔51の内上壁51aに沿わされ、一方、球面部55aの一部が、爪部材52の前側面に形成された球面部嵌合用孔56に嵌合され、球面部嵌合用孔56の内周面が球面部55aの外周に沿って滑り動くことにより、爪案内部材55に対し爪部材52がX−Y方向に回動する。
【0019】
そして、このように形成された爪部材52は、支持部3の貫通孔51内に支持部3の外周側から入れられる。貫通孔51内に収納された爪部材52は、爪部材52の係合歯52aの略山の高さ分だけが支持部3の内周面に突出した状態で段部52bが抜け止め用ピン51aに当接し、それ以上の支持部3の内周面側への移動が阻止される。その結果、図3に示すように、支持部3の内周面における左右中央の右側寄りに係合歯52aが突出する。又、爪案内部材55の平面部55bが貫通孔51の内上壁51aに当接して内上壁51aに沿って摺動することにより爪部材52全体が貫通孔51内を略左右方向に摺動可能とされるとともに、爪部材52が爪案内部材52bに対して回動することにより爪部材52が貫通孔51内でX−Y方向に回動可能に配設される。
【0020】
蓋部材54は、支持部3の貫通孔51を外周側から塞ぐようにして支持部3に取り付けられ、貫通孔51内に入れた爪部材52が外に出ないようにする。一方、付勢部材53は、コイルスプリング53からなり、貫通孔51内における蓋部材54と爪部材52との間に配設され、爪部材52を常時貫通孔51の内周側に付勢し、爪部材52の係合歯52aが常時支持部3の内周面に突出した状態に維持する。
【0021】
図1の戻って説明を続けると、操作部4は、本実施例ではシリンダー本体41と、シリンダー本体41を摺動するピストン42とを有するシリンダー4から構成されている。このシリンダー4は、支持部3の下方側における左枠体12と右枠体11との間に配設され、シリンダー本体41の下端側が左枠体12と右枠体11とに軸支されるとともに、ピストン42の先端側が支持部3の駆動取付部34aに軸支されている。尚、この操作部4としてのシリンダー4は、支持部3を本体1に対してピストン42の押引により回動操作するためのものであり、シリンダー4に替え、他の動力手段で行うようにしても良い。又、シリンダー4を使用する場合は、従来から一般に使用されているものを利用でき、適宜なものを選択して使用できる。
【0022】
回動操作部材2は、図4(A)(B)に示すように円柱状体からなり、中心部に操作部材係合部12としての操作部材係合部孔21を備えている。この操作部材係合孔21は、ナットの外周に係合させるためのもので、ナットの外周に形成された六角部に嵌合して係合し得るように形成されている。又、この操作部材係合孔21は、外周から開口された開口部22を備えている。この開口部22は、ナットの対辺の幅より狭く、且つナットに螺合したパイプ等の径より大きく設定され、この開口部22を介してナット係合部21にパイプ等の外周を径方向側から入れられるようにしている。
【0023】
又、この回動操作部材2の外周には、左端側から右端にかけて、全周に渡って複数の歯からなるラチェット歯23が備えられている。このラチェット歯23は、上記爪部材52の係合歯52aに歯合し得るようになされているとともに、ラチェット歯23全体の外周径が支持部3の嵌挿部31に周方向に回動可能に、且つ軸方向摺動自在に嵌挿できる程度の大きさに形成されており、回動操作部材2が嵌挿部31の出し入れ孔31aから嵌挿されることにより両歯23、52aが歯合できるようになされている。尚、このラチェット歯23は、左端側から右端にかけて設けたものに限らず、上記の支持部3の爪部材52に係合できれる幅で足り、例えば両端を平滑な外周面に形成しても良い。
【0024】
次に、上記実施例の装置の使用方法について、菅継手Tを操作する場合を例にして説明する。この菅継手Tによる接続は、図5に示すように右方の菅状棒部材K2に取り付けた菅継手Tに、左方の菅状棒部材K1に接続したナットNを、菅継手Tに設けられた雄ネジ部T1に螺合して締め付けることにより、二つの菅状棒部材K1、K2を、菅継手Tにより接続できるようになされたものである。
【0025】
まず、図5に示すように回動操作部材2を支持部3の嵌挿部31内の左方側に半分程度入れ、開口部31a、22同士を位置合わせしておく。そして、右方の菅状棒部材K2に取り付けたボルト状の菅継手Tに、左方の菅状棒部材K1と接続したナットNを菅継手Tの雄ネジ部T1に螺合させ、この状態から本体部1の本体係合部14を、菅継手Tの左右中央に設けられた六角形状の頭部T2の外周に、本体係合部14の開口部14aから通して係合させる。この係合操作により、菅状棒部材K1に螺合したナットNが支持部3の嵌挿部31内の軸芯位置に、嵌挿部31の開口部31aから自然と入るとともに、左方の菅状棒部材K1も回動操作部材2の開口部22から操作部材係合孔21内に入る。これにより、菅状棒部材K1、K2が邪魔になることなく、容易に本体係合部14に菅継手Tの頭部T2を係合させることができるとともに、支持部3の嵌挿部31内の軸芯位置にナットNを入れることができる。
【0026】
その後、回動操作部材2を周方向に回し、回動操作部材2の操作部材係合孔21が嵌挿部31内のナットNの外周に嵌まるように位置合わせしつつ、更に回動操作部材2を嵌挿部31内の奥に摺動させる。これにより、回動操作部材2のラチェット歯23が支持部3の爪部材52の係合歯52aに係合して係止される。尚、その際、回動操作部材2のラチェット歯23が支持部3の嵌挿部31の内周に突出した爪部材52の係合歯52aに当接する場合があるが、爪部材52の係合歯52aの山高さが小さいため、爪部材52が回動操作部材2のラチェット歯23に当接すると支持部3の貫通孔51内を径外方向側に逃げ、爪部材52が回動操作部材2を入れる際の邪魔になることはない。
【0027】
以上により、ナットN及び菅継手Tの頭部T2を同時に係合できるとともに、回動操作部材2と支持部3とを歯合可能状態にでき、セットが完了する。こうすることにより、円柱状の小さい回動操作部材2を支持部3の嵌挿部31内に押し入れるという操作だけで良く、容易に作業を行うことができる。特に、狭い所での作業の場合には、円滑に行うことができる適したものとなる。
【0028】
そして、その状態からシリンダー4が作動してピストン42が突出すると、図2に示すようにそれに伴い支持部3が所定量だけ右方向(図示のZ方向)に回転する。支持部3が回転し始めると即座に爪部材52の係合歯52aと回動操作部材2のラチェット歯23とが歯合し、支持部3の右回転に伴い、歯合した爪部材52は支持部3の貫通孔51内でX方向に回動し、内上壁51a側に寄せられて逃げられなくなり、これに歯合した回動操作部材2が共に回転し、これにより、ナットNを回すことができる。又、ナットNは、菅継手Tの雄ネジ部T1に沿って回ると、同時に菅継手Tの軸方向にも移動することになるが、この装置では、ナットNが係合した操作部材係合孔21の内壁面を滑ることにより移動する。一方、回動操作部材2を支持部3との歯合により回動させる際、爪部材52の係合歯52a及び回動操作部材2のラチェット歯23の山高さが低いが、同時に複数が歯合するため、歯合が滑って外れるようなことがない。
【0029】
その後、ピストン42が引かれると支持部3が左回転(図2のW方向)する。この支持部3の回転に際しては、爪部材52がコイルスプリング53に抗して支持部3の貫通孔51内を径外方向側に逃げ、爪部材52の係合歯52aと回動操作部材2のラチェット歯23との歯合が外れ、支持部3のみが回動して回動操作部材2は回転しない。以下、ピストン42の往復動に伴いナットNを一方向に回すことができる。以上により、ナットNを締め付けることができる。
【0030】
尚、上記実施例では、本体部1の本体係合部14に菅継手Tの頭部T2の外周を係合させ、回動操作部材2の操作部材係合孔21にナットNを係合させたが、本体部1の本体係合部14にナットNを係合させ、回動操作部材2の操作部材係合孔21に菅継手Tの頭部T2の外周を係合させるようにしても良い。又、本実施例では、本体部1の本体係合部14、支持部3及び回動操作部材2に夫々、開口部14a、31a、16aを設け、菅継手Tの頭部T2及びナットNに径方向側から係合できるようにしているが、例えばボルトにナットを締める場合のように軸方向側から本体係合部14に通せる場合は、開口部14a、31a、16aを設けなくても良い。
【0031】
次に、第2実施例について説明する。
第2実施例の装置は、本体部1の本体係合部14に、パイプ等の丸棒状部材の外周を係合できるようにした実施例に係るものである。この第2実施例の装置は、先の第1実施例の装置をそっくり利用し、右枠体11の右方側にクランプ部材6を付設したものである。従って、クランプ部材6を付けた以外は、先の実施例の構成と同構成を採るので、クランプ部材6のみを説明し、他は省略する。又、以下の実施例において、第1実施例と同構成の部分は、第1実施例に使用した番号を付す。
【0032】
このクランプ部材6は、従来から使用されているものと同様のもので、図6に示すように右枠体11に固定されたクランプ本体61と、クランプ本体61の上部に回動自在に取り付けられた湾曲状の挾持部材62と、挾持部材62を係止する係止部材63とを備えている。
【0033】
クランプ本体61は、上部側に、上面から下方側に半円形状に窪まされた イプ嵌挿部61aが備えられ、パイプを嵌挿できるようになされている。挾持部材62は、一端側がクランプ本体61の挾持部61aの側方に回動自在に取り付けられており、他端側には係止部材63に係止される係止突片62aが備えられている。又、中央部の下面には、上方側に半円形状に窪まされた挾持部62bが備えられ、クランプ本体61のパイプ嵌挿部61aに嵌挿されたパイプの略上部全体に当接できるようになされている。
【0034】
係止部材63は、図7に示すようにコの字状を呈し、上部に、挾持部材62の係止突片63aに着脱自在に係止する係止部63aを備え、下端に、クランプ本体61の下端に回動自在に取り付けられる操作用孔63bを備えている。この操作用孔63cは、クランプ本体61に固定された軸ピン61bと、クランプ本体61に設けられた棒状の操作ハンドル61cに形成された押圧片61dとに同時に通される。詳しくは、クランプ本体61の軸ピン61bは、操作用孔63cより径小に形成されている。又、操作ハンドル61cの先端が、軸ピン61bに軸支され、その軸支位置から軸方向に所定間隔だけ隔てた位置に円柱状の押圧片61dを備えており、又、軸ピン61bから押圧片61dまでの距離が操作用孔63cと同程度とされている。そして、操作用孔63c内に軸ピン61b及び押圧片61dが通されることにより、係止部材63がクランプ本体61に、操作用孔63cと軸ピン61bとの径の差分だけ上下左右方向に移動可能に回動自在に取り付けられる。尚、右枠体11の上部は、クランプ本体61のパイプ嵌挿部61aに嵌挿するパイプを通せる程度の孔を上面から穿設しておけば良く、先の実施例で形成した本体係合部14の幅がパイプ嵌挿部61aの径より小さいような場合は、別途にパイプを通せる程度に開ければ良い。
【0035】
このように構成された装置を用いて、例えばパイプPに螺合されたナットNを操作するには、まず、図7に示すようにパイプPをクランプ本体61のパイプ嵌挿部61aに嵌挿し、挾持部材62をパイプPの上部側に沿わす。その後、係止部材63の係止部63aを、挾持部材62の係止突片62aに係止する。その際、図7の一点鎖線で示すように操作ハンドル61cを上方側に回動させつつ行えば、係止部材63が操作用孔63cと軸ピン61bとの径の差分だけ上方側に移動し、容易に係止させることができる。そして、その状態から操作ハンドル61cを下方側に回動操作する。これにより、操作ハンドル61cの押圧片61dが操作用孔63cの内周を押圧し、係止部材63を操作用孔63cと軸ピン61bとの径の差分だけ下方側に移動させることができ、軸ピン61b位置が係止部材63の係止部63aと軸ピン61bとを結ぶ線を越えれば係止部材63を完全に係止できる。
【0036】
そして、このパイプPをクランプ本体61に係止した状態では、図8に示すようにパイプPに螺合したナットNが、先の実施例と同様に支持部3の嵌挿部31内における略軸芯位置に配位される。従って、先の実施例で説明した場合と同様に、回動操作部材2を嵌挿部31の出し入れ口から嵌挿すれば、回動操作部材2とナットNとを係合できる。尚、クランプ本体61のパイプ嵌挿部61a、挾持部材62の挾持部62bは、半円形状に形成してパイプ外周に面接させなくても、パイプ外周の少なくとも二点に当接できれば挾持でき、例えばV字状に形成しても良い。
【0037】
次に、第3実施例について説明する。
第3実施例の装置は、図9(A) に示すような足場サポートSのサポートジャッキS1に使用されるサポートジャッキ用締緩装置に係るものである。
まず、サポートジャッキ用締緩装置の説明に先立ち、この足場サポートSを簡単に説明すると、足場サポートSは、一般に建築現場において、仮枠等の建築部材を下方から支えるのに用いられるものであり、サポートジャッキS1は、足場サポートSの上端部に備えられている。このサポートジャッキS1は、図9(B) 上部にハンドル部S5を有するジャッキ本体S2と、ジャッキ本体S2に螺合されたジャッキ部S3とを有する。又、ジャッキ部S3は、上部に建築部材載置部S6を備え、下部に雄ネジ部の刻設された軸S4を備え、この軸S4がジャッキ本体S2のハンドル部S5に刻設された雌ネジ部に螺合され、ジャッキ本体S2のハンドル部S5の回動操作により、ジャッキ部S3が雌ネジ部に案内されて上下移動できるようになされている。
【0038】
このようなサポートジャッキS1は、ジャッキ部S3の建築部材載置部S6を所定高さに調整し、建築部材を載置した状態に維持させておくと、建築部材載置部に徐々に荷がかかり、後に取り外そうとしてもハンドル部S5を手で回し難くなってしまう。そのため、従来、ハンマー等でハンドル部S5を叩いて回しているのが現状であり、その結果、サポートジャッキS1に支障をきたす場合が多い。そこで、本願発明は、荷がかかってハンドル部S5を回し難くなった場合でも容易に回すことのできるものを提供することを目的に製作されたものである。
【0039】
この実施例のサポートジャッキ用締緩装置は、図10に示すように本体部1に、第2実施例で説明したと同様なクランプ部材5が付設され、一方、回動操作部材210は、図10(A)(B)(C) に示すようにジャッキ部S3の軸S4を嵌挿するための軸嵌挿溝211が、外周から軸芯部に至る深さで左端から右端にかけて軸方向に沿って穿設されている。又、回動操作部材21の右方側の外周部は、支持部3の嵌挿部31内に嵌挿される部分をなし、先の実施例と同様なラチェット歯23が形成されている。一方、左端面には、ジャッキ本体S2のハンドル部S5を嵌挿するためのハンドル嵌挿溝212が、左端面から所定深さで直径方向に軸嵌挿溝211と直交するように穿設されている。
【0040】
そして、このサポートジャッキ用締緩装置を用いてサポートジャッキS1のジャッキ部S3を下げるには、先ず、回動操作部材21の軸嵌挿溝211にジャッキ部S3の軸S4を嵌挿するとともに、ハンドル嵌挿溝212にジャッキ本体S2のハンドルS5を嵌挿する。これにより、回動操作部材21をジャッキ本体S2のハンドルS5に係止できる。そして、その状態から、回動操作部材21のラチェット歯23を形成した部分に、本体部1の嵌挿部31を嵌挿させる。又、本体部1の嵌挿部31を嵌挿させることにより、ジャッキ部S3の軸S4をクランプ部材5のパイプ嵌挿部51aに沿わすことができる。その後、挾持部材52と係止部材53とを操作してジャッキ部S3の軸S4とクランプ部材5とを係止することにより、セットが完了する。尚、回動操作部材21に本体部1の嵌挿部31を嵌挿させる際、回動操作部材21の端面と嵌挿部31内の奥端面との間に、所定の隙間が開く程度にしておく。
【0041】
そして、シリンダー4を作動させ、支持部3を回転し始めると、支持部3に歯合した回動操作部材2も共に回転し始め、これにより、ハンドルS5を回すことができる。その際、ハンドルS5が回るとジャッキ部S3が雌ネジ部に案内されて下方に移動し始めるが、それに伴い、本体部1の嵌挿部31の内面が回動操作部材21の外周を滑り、これにより、クランプ部材5に挾持されたジャッキ部S3をハンドルS5に対して円滑に下方に移動させることができる。このようにして、ハンドルS5を回すようにすれば、荷がかかってハンドルS5を回し難くなった場合でも、ハンマー等で叩かなくても容易に回すことができる。
【0042】
次に、第4実施例について説明する。
第4実施例の装置は、例えば図13に示すようにネジ螺合したパイプと管状の継手とを締め緩めするのに使用できるようにしたパイプ用締緩装置に係るものである。このパイプ用締緩装置は、本体部1に、第2、第3実施例で使用したと同様なクランプ部材6が付設されている。一方、回動操作部材31は、図12(A)(B)に示すように回動操作本体部320と、パイプ固定部材330との二つから構成されている。回動操作本体部320は、パイプ固定部材330を嵌挿するためのパイプ固定部材用嵌挿部321が、左端から右端にかけて軸方向に沿って穿設されている。又、このパイプ固定部材用嵌挿部321の内周には、複数の摺動溝322…322が左端から右端にかけて軸方向に沿って設けられている。一方、パイプ固定部材330の外周部には、先の実施例と同様なラチェット歯23が形成されている。
【0043】
パイプ固定部材330は、パイプを嵌挿させるための断面半円状のパイプ嵌挿部331が、左端から右端にかけて軸方向に沿って穿設されている。又、外周には、回動操作本体部320の摺動溝322…322に嵌挿される複数の摺動片332…332が設けられ、この外周部が回動操作本体部320のパイプ固定部材用嵌挿部321に嵌挿されることにより、パイプ固定部材330が回動操作本体部320に周方向回動不能且つ軸方向摺動可能に接続される。左端部には、パイプを挾持するためのパイプ挾持手段を備えている。このパイプ挾持手段は、本体部1に付設したクランプ部材5と同構成を採る。詳しくは、パイプ嵌挿部331に嵌挿したパイプを挾持するためのパイプ挾持部材333と、パイプ挾持部材333を係止するための係止部材334と、係止部材334を操作する操作ハンドル335とを備え、これらによりパイプを挾持できるようになされている。
【0044】
このパイプ用締緩装置の使用方法は、図13に示すようにまず、パイプPに螺合した継手Gに本体部1のクランプ部材301を固定する。次に、パイプ固定部材330と回動操作本体部320とを接続した回動操作部材320を、本体部1の支持部3側に出たパイプPにパイプ固定部材330のパイプ嵌挿部331を沿わすようにして、支持部3における嵌挿部の出し入れ口から嵌挿する。尚、パイプPを継手Gに対して締め付ける場合は、パイプ固定部材330を回動操作本体部320に対してやや引き、パイプ固定部材330を回動操作本体部320から図示左方側に突出させておき、パイプ固定部材330を回動操作本体部320に対し右方側に摺動できるようにしておく。尚、この回動操作部材31を、支持部の嵌挿部に嵌挿させる際、パイプ固定部材330と回動操作本体部320とを別途に順次行うようにしても良く、例えば、回動操作本体部320を予め支持部の嵌挿部に嵌挿させておき、継手Gに本体部1のクランプ部材301を固定した後に、パイプ固定部材330を回動操作本体部320のパイプ固定部材用嵌挿部321に嵌挿させるようにしても良い。そして、その状態から、パイプ固定部材330の挾持部材333及び係止部材334によって、パイプ嵌挿部331に沿わしたパイプPを固定する。以上で、セットが完了する。
【0045】
その後、シリンダー4を作動させ、支持部3を回転し始めると、支持部3に歯合した回動操作本体部320も共に回転し始め、同時に、パイプ固定部材330が回転する。これにより、パイプPを継手Gに対して回すことができる。その際、パイプPを継手Gに締め付ける場合は、パイプPの回動に伴いパイプPと継手Gとの間隔が徐々に短くなっていくが、その間隔に合わせてパイプ固定部材330が回動操作本体部320に対し摺動するため、円滑に両者を締め付けることができる。
【0046】
【発明の効果】
以上、本願第1の発明は、回動操作部材を嵌挿部内で操作すれば、嵌挿部側に配位された一方側の被締緩部材と操作部材係合部とを容易に係合できる。又、回動操作部材を、一方側の被締緩部材の外周と係合し得る操作部材係合部を設けただけのものから構成するため、コンパクトなものとなり、嵌挿部内に嵌挿する操作も容易に行うことができる。従って、コンパクトな回動操作部材を嵌挿部に嵌挿させるという操作で済み、作業を容易に簡単に行うことができる。
【0047】
又、本願第2の発明は、本願第1の発明の効果に加え、例えば螺合したボルトとナットとに係合させる場合は、ボルト頭部をその本体部の本体係合部に係合し、回動操作部材の操作部材係合部を嵌挿部内のナットの外周に嵌まるように位置合わせして嵌挿部の他端側から嵌挿部内に嵌挿すれば、その嵌挿に伴い自然と操作部材係合部にナットの外周を嵌めることができる。従って、作業を、より一層簡単に行うことができ、ボルトとナットや、ナット同士を締め緩めするのに適したものにできる。
【0048】
一方、本願第3の発明は、例えばパイプに螺合した継手を締め緩めする場合には、パイプ固定部材によってパイプを継手に対して回すと、パイプの軸方向への移動に合わせてパイプと係合したパイプ固定部材が回動操作本体部を軸方向に摺動するため、パイプを継手に対して円滑に回すことができる。従って、パイプと継手とを締め緩めする場合に適したものにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1実施例のネジ締緩装置の部分斜視図である。
【図2】支持部の縦断面図である。
【図3】本体部の要部中央横断面図である。
【図4】 (A) は、回動操作部材の正面図、(B) は、その左側面図である。
【図5】第1実施例の装置によりナットを操作する際の説明図である。
【図6】第2実施例の装置におけるクランプ部材の側面図である。
【図7】クランプ部材の説明図。
【図8】第2実施例の装置によりナットを操作する際の説明図である。
【図9】 (A) は、足場サポートの説明図、(B) は、足場サポートのサポートジャッキの説明図である。
【図10】 (A) は、第3実施例の回動操作部材の正面図、(B) は、その左側面図、(C) は、その平面図である。
【図11】第3実施例の装置によりサポートジャッキを操作する際の説明図である。
【図12】第4実施例の回動操作部材に係り、(A) は、回動操作本体部の斜視図、(B) は、パイプ固定部材の斜視図である。
【図13】第4実施例の装置によりパイプを操作する際の説明図である。
【図14】従来例の分解斜視図である。
【符号の説明】
1…本体部、2…回動操作部材、3…支持部、4…操作部、31…嵌挿部、21…操作部材係合孔

Claims (3)

  1. ネジ螺合した二つの被締緩部材各々に回動不能に係合させ、双方を相対的に反対方向に回動させることにより、一方側を他方側に対して締め付け又は緩められるようにしたネジ締緩装置において、
    この装置が、本体部(1) と、ネジ螺合した一方側の被締緩部材を他方側の被締緩部材に対して回動操作する回動操作部材(2) とを備え、回動操作部材(2) が、一方側の被締緩部材の外周と係合し得る操作部材係合部(21)を備え、
    本体部(1) の他端側には、他方側の被締緩部材の外周に係合し得る本体係合部(14)が備えられ、一端側には、回動操作部材(2) を支持する筒状の支持部(3) が備えられ、支持部(3) の筒内が、回動操作部材(2) を回動自在且つ軸方向摺動自在に嵌挿し得る嵌挿部(31)をなし、本体部(1) の本体係合部(14)に連通されることにより、螺合した二つの被締緩部材が同時に本体係合部(14)と嵌挿部(31)側とに配位できるようになされるとともに、嵌挿部(31)内への回動操作部材(2) の嵌挿に伴い回動操作部材(2) の操作部材係合部(21)が嵌挿部(31)側に配位された一方側の被締緩部材と係合可能とされ、
    この支持部(3) が、嵌挿部(31)内に嵌挿した回動操作部材(2) と支持部(3) とを回動不能に係止しうる係止機構(23)(52a) を備え、支持部(3) が、本体部(1) に回動自在に配設され、回動操作部材(2) と支持部(3) との係止状態において嵌挿部(31)に嵌挿した回動操作部材(2) を支持部(3) と共に回動できるようにしたものであることを特徴とするネジ締緩装置。
  2. 上記回動操作部材(2) の操作部材係合部(21)が、六角形状をなすナットやボルトの頭部の外周を嵌め入れられるように一端面側から軸方向に穿設された操作部材係合孔(21)から構成され、
    回動操作部材(2) が、操作部材係合孔(21)とナット等の外周とを係合させつつ嵌挿部(31)内に嵌挿できるようになされたものであることを特徴とする請求項1記載のネジ締緩装置
  3. 上記回動操作部材(2) が、支持部(3) の嵌挿部(31)に嵌挿される回動操作本体部(320) と、操作部材係合部(21)を有するパイプ固定部材(330) との二つからなるものであり、
    パイプ固定部材(330) が、操作部材係合部としてのパイプ挾持手段(333)(334)を備えることにより、パイプを挾持できるようになされ、
    このパイプ固定部材(330) が、回動操作本体部(320) に回動不能且つ摺動可能に接続されることにより、支持部(3) による回動操作本体部(320) の回動に伴ってパイプを挾持したパイプ固定部材(330) が回動操作本体部(320) を軸方向に摺動しつつ回動操作本体部(320) と共に回動できるようになされたものであることを特徴とする請求項1記載のネジ締緩装置
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