JP3669401B2 - 地盤強化方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する利用分野】
この発明は、基礎直下などの地盤を強化するための地盤強化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の技術には、例えば、図7乃至図9に示すようなトップベース工法がある。この工法は、地盤1を堀り起こした掘削部1bの底1c部分に、井桁状の筏マット7を敷設して三角部7aにコマ型ブロック8の軸脚部8aを通して埋設し、それぞれの連結筋8bを鉄筋9で連結して全体を緊結した後に、円錐部8c間に砕石10を突き詰めて地盤1を締め固めする方法である。
【0003】
これによって、コマ型ブロック8と砕石10で応力集中を防いで上方からの荷重の分散を行って、軸脚部8aと地盤1の間に摩擦抵抗を働かせて軸脚部8a周辺の側方変形を拘束して地盤支持力及び沈下(不同沈下含む)抑制を図るようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような技術によると、成型された多くのコマ型ブロック8、筏マット7、鉄筋9等を必要とするのでコスト高になるという経済上の問題点がある。そして、工数が多くなると共に、コマ型ブロック8の連結筋8b間を鉄筋9で連結して全体を緊結する必要があるので、作業手間を要して工期が長期化するという問題点もある。
【0005】
この発明は前記問題点を解決するためになされたもので、低コストで且つ工数を低減して工期の短縮化を図れるような地盤強化方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明では、地盤又は地盤を掘削して設けた掘削部の底部分に、孔径がペットボトルの外径よりも小さい円筒形状又は上方開口径がペットボトルの外径と略同じかそれ以下の円錐形状をした挿入孔を多数形成すると共に、注ぎ口周辺が曲面であり、且つ、軽量コンクリート詰めされたペットボトルを垂直にし、上方側に底部を位置すると共に下方側に前記注ぎ口を位置して、該注ぎ口から各前記挿入孔に圧入して埋設することにある。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明する。
【0009】
この発明の地盤強化方法は、図1乃至図3に示すように、地盤1に多数の挿入孔1aを形成して、これら挿入孔1aに所謂ペットボトル2を埋設するものである。具体的な方法の一手順について説明すると、図2、図3に示すように、基礎3直下の地盤1においては、先ず、通常と同じように地盤1を掘削機等で掘削して掘削部1bを設けて、この底1c部分にハンドオーガー等を用いて多数の円筒形状の挿入孔1aを形成して、これら挿入孔1aに軽量コンクリート詰めされたペットボトル2全体を圧入して埋設する。この場合、挿入孔1aの孔径はペットボトル2の外径よりも小さくして、圧入時は垂直にして下方側に注ぎ口2aを位置すると共に上方側に対向する底部2bを位置して、この底部2bにバイブレータ等で振動を与えながら行う。
【0010】
ここで使用するペットボトル2は、飲料水や調味料等の液体を入れる1l容量以上等の比較的に容量の大きい樹脂容器であって、特に廃品であるのもが適している。軽量コンクリートとしては種類限定されないが、火山砂利や人工軽量骨材などの軽量骨材を用いたものや、起泡剤又は発泡剤でセメントペースト中に多量の気泡をもたせた気泡コンクリートなどが挙げられる。内部への軽量コンクリートの充填の仕方については特定されないが、注ぎ口2aを通じて、又は、底部2bを切除して設けた開口部分を通じて、或いは、側面を切欠して設けた開口部分を通じて充填される。
【0011】
このような圧入によると、ペットボトル2の外面によって挿入孔1a周辺の地盤1が押し詰めされて密となって締め固められる。特に、軟質地盤や粘性地盤では効果は大きい。そして、注ぎ口2a周辺が曲面となっているので、地盤1の挿入孔1aへの埋設が容易となって作業を迅速化して労力は軽減される。
【0012】
地盤1へのペットボトル2の埋設範囲の大きさとしては限定されないが、基礎3直下では基礎ベース3a幅よりも大きくするのが適している。例えば、基礎ベース3a幅から外側にペットボトル2が1個分又はそれ以上はみ出る程度がよい。これによって、地盤支持力の向上や沈下(不同沈下含む)の抑制等を高めることができる。
【0013】
ペットボトル2の埋設後は、通常のように締め固めた掘削部1bの底1c部分にクラッシャラン4を敷き込んでプレートランマー等で転圧して突き固め、その上に所定の順序を経て基礎3を構築する。このようにすると、地盤1が締め固められて地盤反力が大きくなると共に、ペットボトル2の外面と地盤1の間(矢印部分)に摩擦抵抗力が付与されて地盤支持力が増強され、沈下の抑制が高まる。特に、地盤の強度が均一化されるので不同沈下も防がれる。
【0014】
また、廃品のペットボトル2を再使用することで、作製コストはかからず、また、廃棄処理やリサイクル処理を行う必要もない。
【0015】
更に、ペットボトル2内には軽量コンクリートを充填しているので、通常のコンクリートよりも軽量であることから地盤1に与える荷重を軽減することができて負担を抑えることができる。
【0016】
次に、他の施工の仕方について説明する。前記方法において、地盤1の掘削部1bの底1c部分に挿入孔1aを形成するときは、掘削機5のバケット5aの底面に円錐形状の打ち爪6を着脱自在に設けて、この打ち爪6を掘削部1bの底1c部分に強打することで円錐形状の挿入孔1aを形成して、挿入孔1a形成後は、同様に垂直で注ぎ口を下向きにして入れて、その対向側の底部2bを、挿入孔1a形成時に用いた打ち爪6を取外した底面で強打して圧入する。
【0017】
この場合、掘削部1bの底1c部分の挿入孔1aは、その上方開口径をペットボトル2の外径よりも略同じかそれ以下にして、その孔径が上方開口から下方尖部に向かって小さくなることから、ペットボトル2の圧入によって挿入孔1a周辺の地盤1が押し詰めされて密となって締め固められ、前記と同様に地盤強化の効果が得られる。
【0018】
このような方法を用いると、掘削機の機械動力を使って地盤1の掘削部1bの底1c部分に多数の挿入孔1aを形成し、そして、この挿入孔1aにペットボトル2を圧入するので、作業者の労力を軽減することができると共に、挿入孔1a開けの作業時間を短縮することができて作業能率の向上を図ることができる。
【0019】
以上、この発明に係る地盤強化方法について、基礎3直下の地盤1を例に挙げて説明したが、当該方法を適用するにあたっては建築物の基礎3直下に限定されるものではなく、あらゆる地盤1を強化する際に用いることができる。例を挙げると、擁壁、ボックスカルバート、各種水路、道路、低盛土、橋台及び橋脚、上下水道管やマンホール、浄化槽や貯水槽等の各種タンク、鉄塔や広告塔、土間コンクリート等の直下の地盤1を強化する際にも適用できる。また、精密機械の吸振や防振等を行う場合、仮設道の路盤及び路床の代用にも適用することが可能である。更には、河川、河床の浸食や洗掘防止用、海岸構造物の直下にも適用が可能である。これらの場合、各用途に応じて、地盤1への掘削部1aの形成の要否や深度の程度、ペットボトル2の埋設範囲等は必要に応じて適宜選択される。
【0020】
【発明の効果】
以上のような内容から、請求項1に係る発明の地盤強化方法では、地盤又は地盤を掘削して設けた掘削部の底部分に、孔径がペットボトルの外径よりも小さい円筒形状又は上方開口径がペットボトルの外径と略同じかそれ以下の円錐形状をした挿入孔を多数形成すると共に、注ぎ口周辺が曲面であり、且つ、軽量コンクリート詰めされたペットボトルを垂直にし、上方側に底部を位置すると共に下方側に注ぎ口を位置して、その注ぎ口から各挿入孔に圧入して埋設することによって、これら挿入孔周辺の地盤が締め固められる。その結果、地盤反力が大きくなると共に、ペットボトルの外面と地盤の間に摩擦抵抗力が付与されて地盤支持力が増強され、沈下の抑制が高まる。特に、地盤の強度が均一化されるので不同沈下も防がれる。また、前記注ぎ口周辺が曲面であることから挿入孔への埋設が容易となって作業の迅速化、労力の軽減を図ることができる。
【0021】
そして、挿入孔に埋設するペットボトルは軽量な樹脂容器であると共に、その内部に充填されるものが軽量コンクリートであることから、地盤にかかる荷重を軽減することができて、重量のある通常のコンクリートよりも沈下、不同沈下等を抑制することができる。
【0022】
更に、廃品のペットボトルを再使用すると、作製コストはかからず、また、廃棄処理やリサイクル処理を行う必要もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】基礎直下の地盤を強化した状態を示す断面図。
【図2】地盤を掘削して掘削部を形成した状態を示す断面図。
【図3】地盤の掘削部の底部分に多数の挿入孔を形成した状態を示す断面図。
【図4】地盤の掘削部の底部分に掘削機のバケットに設けた打ち爪で挿入孔を形成した状態を示す説明図。
【図5】地盤の掘削部の底部分に形成した挿入孔に掘削機のバケットでペットボトルを圧入する状態を示す説明図。
【図6】基礎直下の地盤を強化した状態を示す他の断面図。
【図7】従来のトップベース工法によって地盤を強化したときの断面図。
【図8】従来のトップベース工法に用いる筏マットの平面図。
【図9】従来のトップベース工法によって地盤を強化したときの平面図。
【符号の説明】
1 地盤
1a 挿入孔
1b 掘削部
1c 底
2 ペットボトル
2a 注ぎ口
2b 底部
Claims (1)
- 「地盤又は地盤を掘削して設けた掘削部の底部分に、孔径がペットボトルの外径よりも小さい円筒形状又は上方開口径がペットボトルの外径と略同じかそれ以下の円錐形状をした挿入孔を多数形成すると共に、注ぎ口周辺が曲面であり、且つ、軽量コンクリート詰めされたペットボトルを垂直にし、上方側に底部を位置すると共に下方側に前記注ぎ口を位置して、該注ぎ口から各前記挿入孔に圧入して埋設することを特徴とする地盤強化方法。」
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JP17919797A JP3669401B2 (ja) | 1997-07-04 | 1997-07-04 | 地盤強化方法 |
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JPH1121912A JPH1121912A (ja) | 1999-01-26 |
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JP17919797A Expired - Fee Related JP3669401B2 (ja) | 1997-07-04 | 1997-07-04 | 地盤強化方法 |
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Families Citing this family (2)
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1997
- 1997-07-04 JP JP17919797A patent/JP3669401B2/ja not_active Expired - Fee Related
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