JP3669358B2 - 箱型荷室の開閉構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は箱型荷物車や箱型コンテナ等の箱型荷室の開閉構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
箱型荷物車等の後部開口には従来両開きの観音扉が多用されているが、この構造では扉開放のために車両後方に十分なスペースを要するとともに、開放状態の扉が他と干渉することがあるという問題があった。そこで、この問題を解決するために、引き上げシャッター式の扉で上記後部開口を開閉する構造が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記シャッター式の開閉構造では、シャッター持ち上げ力の軽減を図るために後部開口の上縁にコイルスプリング機構を設けることが多く、このために後部開口の高さが制限されて背の高い荷物台車等の積載が困難になるという問題があった。
【0004】
そこで、本発明はこのような課題を解決するもので、荷室外に大きな扉開放スペースを要さず、かつ十分な荷室開口高さを確保することができる箱型荷室の開口構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本第1発明では、箱型荷室(1)の開口(11)を複数の引き戸(2A〜2C)で閉鎖し、荷室開口(11)を開放した状態でこれら引き戸(2A〜2C)が互いに内外位置で重なって位置するようになし、かつ最も外側の引き戸(2C)の開閉動作に伴い順次各引き戸(2B,2A)に設けられた当接部(81〜85,91,92)が互いに当接して、各引き戸(2A〜2C)が開閉作動を順次開始するようになした箱型荷室の開口構造であって、上記各引き戸(2A〜2C)の上縁の両端にそれぞれ設けたローラ(42)を、上記荷室開口の上縁に並設した、下方へ開口するU字形断面の上側レール(5A〜5C)の開口縁の水平フランジ部(51)上に位置させてそれぞれ移動自在に支持させるとともに、上記各引き戸(2A〜2C)の下端を荷室開口の下縁に並設した下側レール(7A〜7C)にそれぞれ移動自在に案内させ、上記複数の引き戸のうち最も外側の引き戸(2C)以外の引き戸(2A,2B)の上縁をその戸幅を越えて水平方向へ延出させるとともに、上記複数の引き戸のうち最も外側の引き戸(2C)では、当該引き戸(2C)の戸幅方向両端部に設けた各一対のローラ(42,62)で上側レール(5C)に形成された水平壁(51)を上下から挟む。
【0006】
本第1発明においては、箱型荷室の開口を複数の引き戸で開閉するとともに、開口を開放した状態で引き戸は互いに内外位置で重なって位置する。したがって、十分な開口面積を確保できるとともに、開口を開放する際に従来の観音扉のように外方に大きなスペースを要したり、開放時に扉が他と干渉する等の不具合はない。また、シャッター式の扉のようにコイルスプリング機構を設ける必要がないから、十分な開口高さを確保できる。さらに、各引き戸が当接部によって開閉作動を順次開始するから、開閉操作に手間を要しない。また、引き戸の上縁をその戸幅を越えて水平方向へ延出させて、このような引き戸を開口上縁に設けた上側レールに移動自在に支持させるようにしたから、移動時の引き戸の傾倒を効果的に防止することができる。
【0010】
なお、上記カッコ内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1には箱型荷物車を示し、その箱型荷室1の後部開口11は複数枚の引き戸2A〜2Cで閉鎖されている。すなわち、箱型荷室の後部開口11を正面から見た図2において、後部開口11は幅方向へ4等分されており、向かって左端に位置する1/4部分は最奥にあって固定壁3となっている。引き戸2A〜2Cは残る3/4部分に同形のものが3枚設けられて、順次手前側の車両外側に位置し、右端に位置する引き戸2Cには下半部に開閉操作用の取手21が設けられている。
【0012】
固定壁3は図3に示すように、その上端部と下端部がそれぞれ後部開口の天井と床にL字アングル31,32で固定されている。一方、三枚の引き戸2A〜2Cにはそれぞれ上端部に吊り具41が固着されている。吊り具41は図4に示すように引き戸2Cの戸幅と同一長で、下方へ開放するU字形の下半部411が引き戸2Cの上端部に覆着されるとともに、下半部411中央上で立壁となった上半部412には両端に水平の支軸413(図3)が設けられて、これら支軸413の両端にそれぞれ主ローラ42が設けられている。
【0013】
荷室の天井には図3に示すように、固定壁3の外側に内方から外方へ隣接して上側レール5A〜5Cが並設されている。各上側レール5A〜5Cはその下方開口縁に水平に屈曲するフランジ部51を有するU字形断面をなし、左右の水平フランジ部51上にそれぞれ主ローラ42が位置して引き戸2A〜2Cを移動自在に支持している。また、最外側に位置する引き戸2Cにはその戸幅方向の両端(図4)の外側面にそれぞれ上方へ延びるステー61が設けられ、これらステー61の先端には補助ローラ62が設けられて(図3)、当該補助ローラ62とその直上に位置する主ローラ42とで水平フランジ部51を上下から挟持している。
【0014】
図3において、後部開口11のフロア上にはL字アングルとU字アングルの下側レール7A,7Bが隣接して設けられて開口11の幅方向(図3の紙面垂直方向)へ延びており、これら下側レール7A,7Bの垂直壁71〜73に、各引き戸2A〜2Cの下端部に設けられたガイド部材43のU字溝431が嵌装されている。これにより、各引き戸2A〜2Cは内外方向へ振れることなく移動案内される。
【0015】
図5には閉鎖状態での固定壁3と各引き戸2A〜2Cの位置関係を示す。図において、固定壁3の開口側側縁の外面、引き戸2A,2Bの左右両側縁の内面と外面、および引き戸2Cの左側縁内面と右側縁端面には全高に亙ってシール部材81〜87が設けられ、閉鎖状態では固定壁3と引き戸2A、および引き戸2A,2B,2Cの各シール部材81〜86が互いに当接して戸間隙を閉鎖するとともに、引き戸2Cのシール部材87は開口11の内壁に当接してこれとの間隙を閉鎖している。上記シール部材81〜86は角ブロック状のゴム体で、各引き戸2A〜2Cおよび固定壁3の側縁に設けられた縁部材10に一辺が接合されたL字形のステー88の他辺に接合されてこれに背後から支持されている。また、最外側の引き戸2Cとその内側の引き戸2Bの右側縁内面にはそれぞれL字形の当接片91,92が設けられている。これらシール部材81〜86および当接片91,92は縁部材10とは別部品となっている(図6参照)。
【0016】
このような構造の箱型荷室において、図1の矢印で示すように閉鎖状態で右端に位置する最外側の引き戸2Cをその取手21を持って左方へ引くと、引き戸2Cの左方への移動に伴ってその当接片91がその内側に位置する引き戸2Bのステー88の背面に当接してこれを左方へ押しやり、さらに引き戸2Bの左方への移動に伴ってその当接片92がさらにその内側に位置する引き戸2Aのステー88の背面に当接してこれを左方へ押しやって、図6に示すように、三枚の引き戸2A〜2Cが全て固定壁3の外側位置に重なるように移動して、後部開口11が開放される。
【0017】
引き戸2A〜2Cを再び閉鎖する場合には、最外側の引き戸2Cの取手21を持ってこれを図6の右方へ移動させると、背後をステー88で支持されたシール部材86が内側の引き戸2Bの同じく背後をステー88で支持されたシール部材85に当接してこれを右方へ移動させ、続いて同様に背後をステー88で支持されたシール部材84が背後をステー88で支持されたシール部材83に当接してさらに内側の引き戸2Aが右方へ移動させられて図5に示す閉鎖状態となる。
【0018】
なお、開閉の際には引き戸2Cに図2の破線で示すようにこれを傾倒させようとする力が作用するが、既に説明したように引き戸2Cにはその幅方向の両端部に補助ローラ62が設けられて(図4)主ローラ42とで水平フランジ部51を挟持しているから、引き戸2Cの傾倒は防止され、スムーズな移動が保証される。
【0019】
上記実施形態では補助ローラ62を最外側の引き戸2Cにのみ設けたが、他の引き戸2A,2Bに設けることもできる。また、上記実施形態では箱型荷物車の箱型荷室へ本発明を適用した場合について説明したが、これ以外の例えば箱型コンテナ等の箱型荷室にも適用することができる。さらに上記実施形態では、引き戸2A〜2Cを主ローラ42で吊り下げる構造としたが、ローラを各引き戸の下端面に装着して戸重量を受けるような構造としても良い。
【0020】
(第1参考例)
上記第1実施形態では各引き戸2B,2Cの縁部材10に別体の当接片91,92(図5参照)を設けるとともに、各引き戸2A〜2Cおよび固定壁3の縁部材10に別体のシール部材81〜86を設けて、これらを隣接する引き戸2A〜2Cの側縁ないしシール部材81〜86に当接させることによって順次引き戸2A〜2Cを開放移動ないし閉鎖移動させている。これに対して本参考例においては、図7に示すように、各引き戸2A〜2Cおよび固定壁3の側縁に装着した各縁部材10A,10Bの一部に当接部104,134,140を形成することによって、各引き戸2A〜2Cを順次開放移動ないし閉鎖移動させている。
【0021】
すなわち、図8には図7のA部拡大図を示し、縁部材10Aはアルミ材の押出し成形品で、U字断面に成形された基部101が引き戸2Aの右側縁に装着されて鍔付きナット110と皿ネジ120で固定されている。縁部材10Aの先端部102の一側面は、隣接する引き戸2Bに設けられた後述の縁部材10Bに漸次接近しつつ緩やかに湾曲する傾斜面103となっており、この傾斜面103に続く部分は上記縁部材10Bに向けて突出する当接部104になるとともに、その側面は鉤型に湾曲する係合面105となっている。縁部材10Aの先端中央には挟幅の開放口を有する矩形断面の溝部106が長手方向(紙面垂直方向)へ貫通形成されており、ここにゴム製のシール部材107がその基部を嵌め込み固定されている。シール部材107の本体部は中空で、これより縁部材10Bに向けて平行に一対のリップ108,109が延出している。
【0022】
一方、縁部材10Bは上記縁部材10Aと同様の押出し成形品で、引き戸2Bの左側縁に鍔付きナット110と皿ネジ120で固定されている。縁部材10Bの形状は後述する当接部140が形成されている点を除いて縁部材10Aと対称形をなし、縁部材10Aに漸次接近しつつ緩やかに湾曲する傾斜面133や、鉤型に湾曲する係合面135を有する当接部134が形成されている。当接部140は上記当接部134とは反対側に形成されて車両後方(図7、図8の下方)へ大きく突出している。また、シール部材137は上記シール部材107と同形で溝部136にシール部材107とは反対向きに装着されており、その平行なリップ138,139の先端が縁部材10Aの傾斜面103へ延びてこれに接している。また、上記縁部材10Aに設けたシール部材107のリップ108,109の先端は縁部材10Bの傾斜面133へ延びてこれに接している。
【0023】
このような構造において、図7に示す閉鎖状態から引き戸を開放する場合には、最外側の引き戸2Cをその取手21(図2参照)を持って左方へ引くと、引き戸2Cの左方への移動に伴ってシール部材137(図8)がその内側に位置する引き戸2Bの縁部材10Bの当接部140に当接してこれを左方へ押しやり、さらに引き戸2Bの左方への移動に伴ってそのシール部材137がさらにその内側に位置する引き戸2Aの縁部材10Bの当接部140に当接してこれを左方へ押しやって、図9に示すように、三枚の引き戸2A〜2Cが全て固定壁3の外側位置に重なるように移動し、後部開口11が開放される。
【0024】
引き戸2A〜2Cを再び閉鎖する場合には、最外側の引き戸2Cの取手21を持ってこれを図9の右方へ移動させると、その縁部材10Bの当接部134(図8)が内側の引き戸2Bの縁部材10Aの当接部104に当接してこれを右方へ移動させ、続いて引き戸2Bの縁部材10Bの当接部134が内側の引き戸2Aの縁部材10Aの当接部104に当接してこれを右方へ移動させて図7に示す閉鎖状態となる。
【0025】
この閉鎖移動時に、図8に示すように、縁部材10A,10Bの当接部104,134の鉤型に湾曲する係合面105,135が互いに当接し係合しているから、引き戸2A〜2Cが互いに離間する方向、すなわち後部開口11の内外方向へ移動するのは規制され、これにより引き戸2A〜2Cが下側レール7A,7B(図3参照)から外れる等の不具合が未然に防止される。また、シール部材107,137のリップ108,109,138,139先端が当接する面を、既述したような緩やかに湾曲する傾斜面103,133としてあるから、互いの当接部104,134が当たった図8の閉鎖状態に各引き戸2A〜2Cがなって初めてこれらに設けたシール部材107,137のリップ108,109,138,139先端が上記傾斜面103,133に圧接する。したがって、閉鎖状態になるまでは各引き戸2A〜2Cの開閉操作力を十分小さくすることができる。
【0026】
(第2参考例)
なお、第1参考例における当接部104,134に代えて、図10に示すように、直角のL字形に屈曲する当接部150,160を各縁部材10A,10Bに形成しても良く、この場合にはL字形に屈曲する係合面151,161で互いに当接係合して、引き戸2A〜2Cの開放移動と、離間方向への引き戸2A〜2Cの移動規制がなされる。
【0027】
(第2実施形態)
第1実施形態では移動時の引き戸2Cの傾倒を防止するために補助ローラ62を設けたが(図4参照)、スペース的に補助ローラを設けることが困難な引き戸2A,2Bでは、その構造を図11に示すようなものとしても良い。すなわち、引き戸2Aの上端部に固着された吊り具41の上半部412(図4)を引き戸2Aの戸幅よりも大きく水平に延出させて、延出端にさらに主ローラ42を設ける。この水平方向へ延長された吊り具41を上側レール5A(図3)内に位置させることにより、移動時の引き戸2Aの傾倒を効果的に防止することができる。なお、引き戸2Bについても同様の構造を採用することができる。
【0028】
(第3参考例)
図12に示すように、上側レール5A〜5Cの両側壁上端部を内方へ凹陥させて、この凹陥部52を主ローラ42の外周に近接させる構造を採用しても、移動時の引き戸2A〜2Cの傾倒を効果的に防止することができる。
【0029】
(第4参考例)
図13において、固定壁3と引き戸2A,2Bには外面の上下方向中間位置に戸幅方向へ水平に延びる長尺凹所22が形成されており、これら長尺凹所22内に、各引き戸2A〜2Cの左側縁に設けた当接片23がそれぞれ進入している。その詳細を図14、図15で説明すると、引き戸2B(他の引き戸2Aおよび固定壁3も同様)に形成された長尺凹所22は矩形断面をなして凹陥しており(図14)、一方、当接片23は略長方形の金属板体で、その基端は、外側に位置する引き戸2Cの側縁を覆う縁部材201にボルト231で固定されている。
【0030】
引き戸2Bの両側縁には縁部材202,203が固定され(図15)、矩形断面をなして戸幅方向へ延びる長尺凹所22の両端開口がそれぞれ縁部材202,203で閉鎖されて当接面221,222が形成されている。なお、縁部材201,203と202の溝部にはそれぞれシール部材204,205が装着されている(縁部材201,202のもののみを図14および図15に図示)。他の構造は既に説明した第1実施形態等と同様である。
【0031】
図13に示す引き戸2A〜2Cを閉鎖した状態では、各引き戸2A〜2Cの当接片23はそれぞれ内側の引き戸2A,2Bおよび固定壁3に設けられた長尺凹所22の右側当接面221(図15)に当接している。この状態から最外側の引き戸2Cの取手21を持ってこれを図13の左方向へ開放操作すると、当接片23が引き戸2Bの長尺凹所23内を左方へ移動して左側当接面222(図15)に当接し、引き戸2Bを左方の開放方向へ移動させる。さらに、引き戸2Bが移動する途中で当接片23が引き戸2Aの左側当接面222に当接してこれを開放方向へ移動させる。このようにして、引き戸2A〜2Cが順次移動させられて、3枚の引き戸2A〜2Cが全て固定壁3の外側に重なるように位置させられ、荷室1の後部開口が開放される。引き戸2A〜2Cを閉める場合には、引き戸2Cを図13の右方向へ移動させると、当接片23が各引き戸2B,2Aの長尺凹所23内を順次移動してその右側当接面221に当接し、引き戸2A,2Bが順次右方の閉鎖方向へ移動させられる。
【0032】
本参考例によれば、当接片23を長尺凹所22内へ進入させる構造としているから、上記各実施形態および参考例の作用効果に加えて、内外方向で互いに接する引き戸2A〜2Cおよび固定壁3の相対間隔を小さくすることができ、この結果、車体長が同じでも荷室の室内長を長く確保することができる。また、当接片23が長尺凹所22内をガイドされて移動するから、引き戸2A〜2C開閉の際にこれらが傾倒する(図2の破線)という不具合も防止できる。
【0033】
(第5参考例)
本参考例の基本構造は第4参考例と同一であり、以下、相違点を中心に説明する。図16は第4参考例の図14に対応するもので、引き戸2Bの戸面に形成された長尺凹所24の断面は、中央が開放する略T字形となっている。一方、引き戸2Bの外側に位置する引き戸2Cに設けた当接片23は先端部232を略T字形に成形して、上記長尺凹所24内にこれに沿って移動可能に進入させてある。
【0034】
このような構造によれば、上記第4参考例の作用効果に加えて、引き戸2A〜2Cが互いに離間方向へ移動することも規制されるから、図17に示すように、最外側の引き戸2Cのみに下側レール7Cを設け、内側の引き戸2A,2Bの下側レールを省略することができる。
【0035】
(第6参考例)
図18に示すように、引き戸2B(他の引き戸も同様)に形成される長尺凹所25の断面を一方へ開放する略L字形とし、これに、同じく略L字形に成形された当接片23の先端部232を進入させた構造としても、上記第5参考例と同様の効果が得られる。
【0036】
(第7参考例)
第1参考例で説明した(図8)縁部材10Bに装着されるシール部材137のリップ138に、図19に示すように当接部134の係合面135に延びてこれを覆うクッション部141を形成する。これにより、上記係合面135が、縁部材10Aに形成した当接部104の係合面105に当接し係合する際の異音の発生が防止される。
【0037】
(その他の参考例)
上記第4〜第6参考例では、外側の引き戸に当接片を設け、内側の引き戸ないし固定壁に長尺凹所を形成したが、これを逆にすることも可能である。
【0038】
なお、上記各実施形態および各参考例において、荷室開口11に固定壁3を設けず、全て引き戸で開閉するようにしても良い。
【0039】
【発明の効果】
以上のように、本発明の箱型荷室の開口構造によれば、荷室外に大きな扉開放スペースを確保する必要がない上に、十分な開口高さを確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す、箱型荷物車の後方斜視図である。
【図2】閉鎖状態での荷室後部開口の正面図である。
【図3】荷室後部開口の垂直断面図である。
【図4】引き戸の上部の斜視図である。
【図5】引き戸を閉鎖した状態の水平断面図である。
【図6】引き戸を開放した状態の水平断面図である。
【図7】本発明の第1参考例を示す、引き戸を閉鎖した状態の水平断面図である。
【図8】図7のA部拡大断面図である。
【図9】引き戸を開放した状態の水平断面図である。
【図10】本発明の第2参考例を示す要部概略断面図である。
【図11】本発明の第2実施形態を示す、引き戸の正面図である。
【図12】本発明の第3参考例を示す、荷室後部開口の上部の垂直断面図である。
【図13】本発明の第4参考例を示す、箱型荷物車の後方斜視図である。
【図14】図13のB部拡大図である。
【図15】図13のXV−XV線に沿った断面図である。
【図16】本発明の第5参考例を示す、引き戸の拡大斜視図である。
【図17】荷室後部開口内で重ねられた引き戸下半部の垂直断面図である。
【図18】本発明の第6参考例を示す、長尺凹所設置部の垂直断面図である。
【図19】本発明の第7参考例を示す、引き戸を閉鎖した状態の拡大水平断面図である。
【符号の説明】
1…箱型荷室、11…後部開口、2A,2B,2C…引き戸、22,24,25…長尺凹所、221,222…当接面、23…当接片、3…固定壁、41…吊り具、412…上半部、42…主ローラ、5A,5B,5C…上側レール、51…水平フランジ部、62…副ローラ、7A,7B…下側レール、81〜85…シール部材、91,92…当接片、10A,10B…縁部材、104,134,140,150,160…当接部、105,135,151,161…係合面、107,137…シール部材、108,109,138,139…リップ。
Claims (1)
- 箱型荷室の開口を複数の引き戸で閉鎖し、前記荷室開口を開放した状態でこれら引き戸が互いに内外位置で重なって位置するようになし、かつ最も外側の前記引き戸の開閉動作に伴い順次各引き戸に設けられた当接部が互いに当接して、各引き戸が開閉作動を順次開始するようになした箱型荷室の開閉構造であって、前記各引き戸の上縁の両端にそれぞれ設けたローラを、前記荷室開口の上縁に並設した、下方へ開口するU字形断面の上側レールの開口縁の水平フランジ部上に位置させてそれぞれ移動自在に支持させるとともに、前記各引き戸の下端を前記荷室開口の下縁に並設した下側レールにそれぞれ移動自在に案内させ、前記複数の引き戸のうち最も外側の引き戸以外の引き戸の上縁をその戸幅を越えて水平方向へ延出させるとともに、前記複数の引き戸のうち最も外側の引き戸では、当該引き戸の戸幅方向両端部に設けた各一対のローラで前記上側レールに形成された水平壁を上下から挟んだことを特徴とする箱型荷室の開閉構造。
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JP2003193748A (ja) | 2003-07-09 |
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