JP3668457B2 - 自動刺繍機用上糸供給装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動刺繍機用上糸供給装置に関するものである。
【0002】
【背景】
自動刺繍機は衣類や履き物、ラベル等に多様な色の糸を利用して、あらかじめ構成されたプログラムにより自動的に刺繍をし、所定の紋様及び商標などを形成する自動裁縫機の一種である。
【0003】
このような自動刺繍機は色々な相異なる色合の上糸を選択的に使用するために、多数の色の糸を供給する糸供給部と、糸供給部から提供される色糸に各々対応する多数のヘッドステムを持っており、それ故、多頭式自動刺繍機と呼ばれたりする。
【0004】
自動刺繍機の各ヘッドステムには、上下往復運動により刺繍作業を行なう針と、針の進行方向に沿って刺繍をする布を押さえる布押さえと、上下回動により針に連結した糸を緊張及び弛緩させる天秤などが設置されている。
【0005】
ところで、こうした従来の多頭式自動刺繍機には使用される糸の種類に対応する数だけヘッドステムを必要とし、各、ヘッドステムには針、布押さえ、天秤及びこれらの駆動装置等が設置されるため、全般的な構造が非常に複雑である。
【0006】
また、多頭式自動刺繍機では、糸の色を変更しようとする時、新しく選択された糸をヘッドステムの天秤及び針に手動で結束させなければならないので、交替作業をスムーズに行い難く、多くの時間が所要されるという問題点がある。
【0007】
このような問題点を解決するために、ドイツ特許公開公報第196 24 344号に開示されている自動刺繍機は、1セットの針、布押さえと天秤が設置された単一のヘッドステムと、複数の色の糸を具備しヘッドステムに選択的に提供するための糸供給部を持つと共に、糸供給部から選択された糸は吸入ノズルにより引出されて案内管を通じ針に向けて移送される。
【0008】
ところで、この自動刺繍機は選択された糸を針に案内する案内管が一組の垂直区間及び両垂直区間の水平区間からなる二重曲線経路を形成しているために、糸の移動が円滑でないという問題点がある。
【0009】
また、水平区間の中には、天秤が糸供給経路に対し横方向に通過できるように常時離隔の間隔が設けられているために、糸がその離隔間隔を通過する時外部に離脱する可能性が非常に高いという問題点がある。
【0010】
【発明の開示】
したがって、本発明の目的は、ヘッドステムを単一化しながら糸の供給経路に曲線経路を排除することができ糸を円滑に供給できる自動刺繍機用上糸供給装置を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、前記の目的に加えて糸供給経路の離隔間隔を必要によってはなくするようにし、供給された糸が離脱することを防止することのできる自動刺繍機用上糸供給装置を提供することにある。
【0012】
前記の目的は、本発明による自動刺繍機用上糸供給装置であって、針作業部を持つヘッドステムと;相異なる色を持つ複数の糸の中から選択された何れか一つを供給する糸供給部と; 前記ヘッドステムに設けられ、前記の糸供給部からの糸を受領する第1案内管と、上端部が前記の第1案内管に対して垂直方向に沿って所定の離隔間隔を有し下端部が前記針作業部に隣接する第2案内管と、前記離隔間隔を遮断及び開放させる補助管と有する案内管組立体と;前記糸の供給経路と平行した平面内で搖動する揺動レバーと、前記揺動レバーの自由端部領域に前記揺動レバーの揺動方向に横方向に結びつき、前記揺動レバーの揺動運動によって前記離隔間隔を通じて往復動し、前記糸を緊張及び弛緩する糸掛け部材を持つ天秤を備えることを特徴とする自動刺繍機用上糸供給装置によって達成される。
【0013】
ここで、前記の糸供給部は、糸を選択的に供給するために、前記ヘッドステムの上部に前記第1案内管の軸線方向に横方向に並べて配列され、前記糸の末端部が各々待機する複数の糸待機管路と;前記糸の待機状態を維持及び解除する糸待機量調節部と;前記糸待機管路に空気を噴射して前記糸の末端を前記第1及び第2案内管を通じ移送させる糸移送ノズルから構成される。
【0014】
各糸待機管路と第1案内管を選択的に対応させるために、前記糸供給部と前記ヘッドステムを相対移動させることが望ましい。このため、前記ヘッドステムを支持する固定フレームと;前記糸供給部を支持し前記の固定フレーム上に設置され、前記糸待機管路の配列方向に沿って前記固定フレームに対しスライディング移動可能な可動フレームと;前記可動フレームを前記の固定フレームに対してスライディング移動させ、前記複数の糸待機管路中から選択された一つを前記第1案内管と軸線一致させたスライディング駆動部を設けることができる。
【0015】
また、前記糸供給部には前面から前記各糸待機管路に向かい下向傾斜角を持つように貫通されたエアー供給ホール等を形成し;前記糸移送ノズルは前記ヘッドステムの上部領域に結合し、前記糸供給部の移動により選択された糸待機管路に前記エアー供給ホールを通じて空気を噴出することによって、糸移送ノズルの数を節減することができる。
【0016】
の移送中、離隔間隔を通じ糸が離脱されること防止するために、前記補助管は前記第1案内管と前記第2案内管中の何れ一つに同軸的に設置され、補助管駆動部により前記補助管を昇降させて前記第1及び第2案内管間の前記離隔間隔を遮断及び開放させることが好ましい
【0017】
あるいは、別の方法として、前記補助管を回動または水平移動させて前記第1及び第2案内管の前記離隔間隔を遮断及び開放させることもできる。
【0018】
そして、前記天秤は前記第1案内管を間に置き相互平行するように揺動運動する一組の前記揺動レバーを持ち、前記糸掛け部材は前記一組の揺動レバーの自由端部領域をバー状に連結することができる。
【0019】
また、前記第1案内管に対し同軸的に上下昇降可能に設置された糸把持リングと、前記糸把持リングを昇降させるリング昇降駆動部を設け、前記糸掛け部材の下部領域でも前記糸を緊張させることが望ましい。
【0020】
一方、前記の目的は、針作業部を持つヘッドステムと;相異なる色を持つ複数の糸の中から選択された何れか一つを供給し、前記糸の末端部が各々待機する複数の糸待機管路を有する糸供給部と;前記ヘッドステムに設けられ前記糸供給部からの糸を受領すると共に下端部が前記針作業部に隣接する案内管と前記案内管を昇降させ前記糸待機管路に対し軸線方向に沿って所定の離隔間隔を持つことができるようにする案内管昇降駆動部を持つ案内管組立体と;前記糸の供給経路と平行した平面内で搖動する揺動レバーと、前記揺動レバーの自由端部領域に前記揺動レバーの揺動方向に横方向に結合し前記揺動レバーの揺動運動によって前記離隔間隔を通じて往復動し、前記糸を緊張及び弛緩する糸掛け部材を持つ天秤を備えていることを特徴とする自動刺繍機用上糸供給装置によっても達成することができる。
【0021】
ここで、を選択的に供給するために、前記糸待機管路は前記ヘッドステムの上部に前記案内管の軸線方向に対して横方向に並べて配列され、前記糸供給部は前記糸の待機状態を維持及び解除する糸待機量調節部と、前記糸待機管路に空気を噴出し前記糸末端を前記第1及び第2案内管を通じ移送させる糸移送ノズルとを備える。
【0022】
各糸待機管路と第1案内管を選択的に対応させるために、前記糸供給部と前記ヘッドステムを相対移動させることが望ましい。このためには、前記ヘッドステムを支持する固定フレームと;前記糸供給部を支持し、前記固定フレーム上に設置され、前記糸待機管路の配列方向に沿って前記固定フレームに対しスライディング移動可能な可動フレームと;前記可動フレームを前記固定フレームに対してスライディング移動させ、前記複数の糸待機管路中から選択された一つを前記第1案内管と軸線一致させたスライディング駆動部を設けるのが望ましい。
【0023】
また、前記糸供給部には前面から前記各糸待機管路に向かい、下向傾斜角を持つように貫通されたエアー供給ホール等を形成し;前記糸移送ノズルは、前記ヘッドステムの上部領域に結合し前記糸供給部の移動により選択された糸待機管路に前記エアー供給ホールを通じて空気を噴出するようにすることによって、糸移動ノズルの数を節減することができる。
【0024】
一方、糸の移送中、離隔間隔を通じて糸が離脱することを防止するために、前記案内管は、上端部が前記糸待機管路と離隔するよう前記ヘッドステムに垂直方向に結合する主案内管と、前記主案内管の上部に同軸的に設置される補助案内管を持つようにし;前記案内管昇降駆動部は、前記補助案内管を昇降させ前記糸待機管路と前記主案内管間の前記離隔間隔を遮断及び開放させることができる。
【0025】
そして、前記天秤は前記第1案内管を間に置き相互平行に揺動運動する一組の前記揺動レバーを持ち、前記糸掛け部材は前記一組の揺動レバーの自由端部領域をバー状に連結することができる。
【0026】
また、前記第1案内管に対し同軸的に上下昇降可能に設置される糸把持リングと、前記糸把持リングを昇降させるリング昇降駆動部を設け、前記糸掛け部材の下部領域でも前記糸を緊張させることが望ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下では添付図面を参照とし本発明について詳細に説明する。図1は本発明による自動刺繍機用上糸供給装置を示した斜視図であり、図2は図1の糸供給部領域を拡大した部分拡大斜視図であり、図3は図1のヘッド組立体領域を拡大した部分拡大斜視図であり、図4は図1の側面図である。
【0028】
これらの図面に図示したように、本発明による自動刺繍機用上糸供給装置は、固定フレーム10と、固定フレーム10に支持され案内レール4に沿って左右水平方向へ往復スライディング移動可能に設置される可動フレーム20を持ち、可動フレーム20と固定フレーム10の間には可動フレーム20を固定フレーム10に対し左右スライディング移動させるためのスライディング駆動部(図示せず)が設けられている。そして、可動フレーム20には糸供給部30が設置されており、固定フレーム10の下段には針作業部72が設置されているヘッド組立体70が結合している。
【0029】
可動フレーム20に設置された糸供給部30には、図示されていない複数の糸ボビンから延びた各糸5の供給張力を調節する糸張力維持部8と、糸張力維持部8を経た糸5の末端部が待機する糸待機ブロック40と、糸張力維持部8と糸待機ブロック40の間に設置され糸待機ブロック40に待機する糸5の待機量を調節する糸待機量調節部50と、糸待機ブロック40に待機する糸5を移送させるための糸移送ノズル93とが設けられている。
【0030】
糸待機ブロック40は可動フレーム20の前方に結合しており、この糸待機ブロック40には糸ボビン(図示せず)から延びた糸5の末端部が各々受容待機するよう上下垂直方向へ貫通した複数の糸待機管路45が左右の長さ方向に並んで配列されている。
【0031】
糸待機ブロック40は、可動フレーム20が固定フレーム10に対しスライディング移動することによって、糸待機管路45中から選択された何れか一つを後述する第1案内81と軸線が一致するように位置させる。そして、糸待機ブロック40には、前面から各糸待機管路45の一領域に向け下向傾斜するように貫通した複数のエアー供給ホール95が形成されている。
【0032】
ここで、糸待機管路45は直線上に配列されているが、場合によっては糸待機管路を円弧上に配列することもできる。この場合、糸供給部を支持する可動フレームは固定フレームに対し相対回動して糸待機管路中から選択された何れか一つを後述する第1案内管と軸線一致させる。
【0033】
また、日本特開平6-254277号公報に開示されているように、複数の糸待機管路が形成されている糸待機ブロックを漏斗形状にし、糸待機ブロックの下部に各糸待機管路から移送される糸を後述する第1案内管に案内する単一糸案内管路を形成し各糸待機管路に待機する糸がこの糸案内管路を経るようにすることによって、糸供給部がスライディング移動しないで固定された状態でも糸を選択的に移送できるようにすることができる。
【0034】
一方、糸待機量調節部50は、糸待機ブロック40の上部に配置される糸ホールディング部52と、糸ホールディング部52の後方に設置される複数の糸待機量調節バー61とを持つ。
【0035】
糸ホールディング部52には、糸待機管路45に対応する複数の糸分配口55が形成されている。そして、糸ホールディング部52の前面には各糸分配口55の中央領域を横切るように糸緊張バー57が結合している。
【0036】
また、糸ホールディング部52の前方には、糸分配口55の上部及び下部の連部に接近及び離隔した一組の糸待機状態維持バー59a,59bを持つ糸ホルダー54が設置されていると共に、糸ホールディング部52の後方には、糸ホルダー54を糸分配口55の上部及び下部縁部に接近及び離隔する図示されていない糸ホルダー駆動部が設置されている。ここで、糸ホルダー駆動部図示せずは油圧シリンダー、高圧シリンダーまたはソレノイドを利用することができる。
【0037】
糸待機量調節バー61は、糸ホールディング部52に向けて前後往復移動可能に設置されており、各糸待機量調節バー61の先端部には、前方移動時、各糸分配口55を部分的に通過する糸把持ホルダー63が結合している。
【0038】
糸把持ホルダー63は、糸分配口55の通過時、上部及び下部が糸緊張バー57の上部及び下部に位置されるよう一組に設けられると共に、各先端部には、糸5が通過するように糸通過孔65が形成されている。
【0039】
糸移送ノズル93は、ヘッド組立体70のヘッドステム71の上部に結合しており、図示されていないエアー供給部から空気の供給を受けて糸待機ブロック40のエアー供給ホール95に空気を噴出する。
【0040】
この糸移送ノズル93は、糸供給部30の往復移動によって複数のエアー供給ホール95中の何れか一つと選択的に連結すると共に、糸移送ノズル93から噴出される空気は、該当エアー供給ホール95を通じ、後述する第1案内管81と軸線が一致している糸待機管路45に噴出される。これにより、糸待機管路45内に待機している糸5の末端部は、後述する案内管組立体80を通じ針作業部72に隣接する領域へ移送される。
【0041】
一方、ヘッド組立体70は、固定フレーム10の前方に結合するヘッドステム71と、ヘッドステム71の下段に設置される針作業部72と、糸供給部30の糸待機管路45に待機する糸5が針作業部72に移送するように単一の糸供給経路を形成する案内管組立体80を備えていると共に、針作業部72に隣接した領域へ移送された糸5の末端部分を把持して針作業部72に設けられている針75に結束させる糸通し装置110と、案内管組立体80を通過する糸5の一部分を引っ張り、糸5を緊張及び弛緩させる天秤100とが設けられている。
【0042】
ヘッドステム71は、ほとんど四角枠組形状を有す。そして、針作業部72はヘッドステム71の下段に上下往復移動可能に設けられ、刺繍作業を実行する単一の針75と、針75の刺繍作業の実行時、針75の進行方向に沿って刺繍される布を押さえる布押さえ73を備えている。
【0043】
案内管組立体80は、ヘッドステム71の上部に配置される第1案内管81と、ヘッドステム71の下部に第1案内管81と同一軸線をなしながら、所定の離隔となるよう配置される第2案内管83と、昇降駆動により第1案内管81と第2案内管83間の離隔間隔を開放及び遮断する補助管85と、補助管85を昇降させる補助管駆動部87とを持つ。
【0044】
第1案内管81は、糸待機管路45に待機する糸5が円滑に受領できるように垂直方向に配置されており、第2案内管83は、その下端部が針75に隣接するように延びている。補助管85は、第2案内管83に比べ比較的大きな直径を持ち、第2案内管83に同軸的に配置されており、補助官85を昇降させる補助管駆動部87は、ヘッドステム71の一側に設置されるエアーシリンダーに設けられている。この時、補助管駆動部87はソレノイドまたは油圧シリンダーなどを利用することもできる。
【0045】
ここで、第1案内管81の上端部領域は、糸待機管路45から下向移送される糸5を円滑に受領することができるように広径されていることが望ましいと共に、第1案内管81の下端部は、受領された糸5が第2案内管83に円滑に移送できるように補助管85の上端部に挿入される方が効果的である。
【0046】
そして、補助官85を第1案内管81に同軸的に配置して上下昇降させ、第1案内管81と第2案内管83間の離隔間隔を開放及び遮断することもできる。
【0047】
また、図9及び図10に、第2実施例として図示したように、補助管85aを第1案内管81と第2案内管83間から軸線方向に対し横方向に移動可能に設置し、第1案内管81と第2案内管83間の離隔間隔を開放及び遮断することもできる。この時、補助管駆動部87aは往復運動する油圧シリンダー、空圧シリンダーまたはソレノイド等を利用する。
【0048】
そして、図11及び図12に、第3実施例として図示したように、補助管85bを第1案内管81と第2案内管83の離隔間隔の間に回転可能に設置し、補助管85を正逆回動させる回動駆動部87bを設け、第1案内管81と第2案内管83の間の離隔間隔を開放及び遮断することができる。
【0049】
一方、図13及び図14に、第4実施例として図示したように、補助管85を設けないで第1案内管81aを昇降させ第2案内管83と接触及び離隔することで、第1案内管81a及び第2案内管83の間の離隔間隔を開放及び遮断することができる。この時、第1案内管81aは昇降駆動部87cによる上昇時、その上端部領域が糸待機管路45内に挿入し、下端部が第2案内管83の上端部と離隔する。
【0050】
そして、第1案内管81aは、糸5の供給のために下降する時、その上端部が糸待機管路45の下端部領域に挿入した状態で掛かるよう位置するようになると共に、下端部は第2案内管83の上端部に所定の深さだけ挿入される。
【0051】
また、第一案内管81aは、糸供給部30のスライディング移動時、その上端部が糸待機管路45から抜け出し糸待機管路45の下端部との干渉なしに、下端部が第2案内管83の上端部に挿入するように下降する。
【0052】
ここで、前述した各実施例の第1案内管81及び第2案内管83は、垂直方向の糸供給経路を形成するように説明しているが、補助管85の経路を除外した区間では部分的に曲線区間を持つようにすることもできる。そして、各実施例において第1案内管及び第2案内管と、補助管の各端部領域は、後述する天秤の揺動時糸が接触して切れることを防止するために、軟らかいラウンド形状を持つようにすることが望ましい。
【0053】
また、前述した各実施例では、後述する天秤の糸掛け部材が通過できるように補助管、または案内管を昇降させて糸供給経路上の離隔間隔を開放及び遮断するように説明しているが、糸供給経路上の離隔間隔を糸が離脱しない範囲で最小化し、天秤の糸掛け部材が最小化した離隔間隔を通過できるように薄く形成することによって、補助管と補助管を昇降させる昇降駆動部及び案内管を昇降させる構成要素を設けなくても本発明の目的を達成することができる。
【0054】
一方、糸通し装置110は、針作業部72と隣接したヘッドステム71の下部に設けられるループ移送手段111と、ループ移送手段111により針75に形成された針75の穴に向けて前進及び後退するループ移送バー113と、ほとんど菱形でループ移送バー113の先端部に結びつく弾性体のループ115とを持つ。
【0055】
ループ115は、ループ移送バー113の前進時、弾性的に針75の穴を通過して第2案内管83の下部に位置し、移送される糸5の末端部領域を受領するようになる。そして、ループ115はループ移送バー113の後退時、弾性的に針75の穴を抜け出して糸5の末端部領域を針75の穴に通過させる。ここで、ループ移送手段111は油圧シリンダー、高圧シリンダーまたはソレノイドを利用できる。
【0056】
天秤100は、糸5の供給経路と平行した平面内で搖動する揺動レバー103と、揺動レバー103の自由端部に結合して第1案内管81と第2案内管83の間の離隔間隔を通じ往復運動して糸5を緊張及び弛緩させる糸掛け部材105と、揺動レバー103を揺動させる図示されていないレバー駆動部とを持つ。
【0057】
揺動レバー103は、第1案内管81を間に置いて平行するように一組に設けられており、糸掛け部材105は、各揺動レバー103の自由端部領域をバー状に連結するように結合している。
【0058】
揺動レバー103の揺動は、レバー駆動部(図示せず)による上下往復回動からなり、糸掛け部材105は、揺動レバー103の回動により第1案内管81と第2案内管83の間に形成される離隔間隔を通じ、上下往復回動しながら糸5を緊張及び弛緩させる。
【0059】
ここで、天秤100の揺動レバー103は、案内管組立体80の後方上部から案内管組立体80の前方下部で往復回動するように設置することもでき、また、案内管組立体80の後方から前方に向けて前後往復運動するようにも設置できる。
【0060】
そして、揺動レバー103を回動させるために、レバー駆動部(図示せず)をモーター、カム装置等に設けることができると共に、揺動レバー103を往復運動させるために、レバー駆動部(図示せず)を油圧シリンダー、高圧シリンダーまたはソレノイド等に設けることができる。
【0061】
また、前述では揺動レバー103を一組に設けているが、揺動レバー103を単一に構成することもできる。この時、糸掛け部材105は、持ちばり上状に揺動レバー103の自由端部に結合することができるが、糸掛け部材105をL字形状に形成し糸5が離脱しないようにする方が望ましい。
【0062】
一方、ヘッド組立体70には、天秤100の上下往復回動時、糸5を糸掛け部材105の回動半径の下部で緊張させる補助糸掛け120を設けることが望ましい。
【0063】
補助糸掛け120は、第1案内管81に対し同軸的に上下昇降可能に設置される糸把持リング125と、糸把持リング125を昇降させるリング昇降駆動部121とを持つ。
【0064】
糸把持リング125は、案内管組立体80に糸5が移送される前に上向き移動し第1案内管81に同軸的に位置するようになる。そして、案内管組立体80を通じ糸5が下向移送した後、天秤100が第1案内管81と第2案内管83の間の離隔間隔に露出された糸5を引っ張りあげると、糸把持リング125が下向移動し第1案内管81の下端部と天秤100の糸掛け部材105の間の領域の糸5を引っ張って降ろすようになる。
【0065】
これにより、糸5は糸掛け部材105の回動半径の下部で一次的に緊張する。ここで、糸把持リング125を昇降させるリング昇降駆動部121は、油圧シリンダー、高圧シリンダ−またはソレノイドを利用することができる。
【0066】
このような構成によって、本発明による刺繍機用上糸供給装置を動作させ刺繍作業をする時には、まず、糸待機量調節バー61を前方に移動させて、糸把持ホルダー63の各先端部が糸ホールディング部52に形成されている複数の糸分配口55及び糸緊張バー57の前方に突出するよう位置させる。
【0067】
その次に、複数の糸ボビン(図示しない)から複数の色の糸5を引いてきて各々糸張力維持部8に結束させた後、各糸5の末端を上側の糸待機状態維持バー59aと糸ホールディング部52の間を経て、各糸把持ホルダー63の糸通過孔65aに通過させる。この時、糸把持ホルダー63の糸通過孔65間の領域の糸5は、糸緊張バー57の前方に位置するようになっていると共に、糸ホルダー54は前方に前進している。
【0068】
そして、各糸把持ホルダー63の糸通過孔65を通過した各糸5の末端部を下側の糸待機状態維持バーと59bと糸ホールディング部52の間を経て糸供給部30に形成されている複数の糸待機管路45に各々受容待機させて準備作業を完了する。
【0069】
この時、糸待機量調節バー61は後方に後退し、糸ホルダー54の上側糸待機状態維持バー59aは糸5が後方に引っ張り寄せられるように糸ホールディング部52と所定の間隔を維持するようになる。
【0070】
そして、下側糸待機状態維持バー59bは、糸5が後方に引っ張り寄せられないように糸5を押さえた状態で、糸ホールディング部52に接触する。これにより、各糸5の末端部は図5のように、該当糸待機管路45に待機の状態を維持するようになる。
【0071】
一方、各糸待機管路45に糸5を待機させる準備作業が完了すれば、機器の電源をオンONにさせる。そうすれば、図示していない制御部は可動フレーム20を水平移動させ、複数の糸待機管路45の中から選択された何れか一つを第1案内管81と連通するように配置させる。このとき、エアー供給ホール95の中で、第1案内管81と連通するよう配置される糸待機管路45に対応するエアー供給ホール95が糸移送ノズル93と連結される。
【0072】
そして、制御部は図6に図示したように、補助管85を上昇させて第1案内管81及び第2案内管83を連結させる一方、糸通し装置110のループ移送バーを前進させループ115が針75の穴を通過して第2案内管83下部に待機されるようにする。
【0073】
また、該当糸待機管路45に対応する糸待機調節バー61を前進させて糸把持ホルダー63を糸分配口55に部分的に露出させることによって、待機状態の糸5を弛緩させると同時に、糸移送ノズル93で空気を噴出する。
【0074】
すると、噴出された空気はエアー供給ホール95を通じ糸待機管路45に供給されながら、糸待機管路45に待機する糸5の末端部を下方移送させるようになる。これにより、糸5の末端部は第1案内管81と補助管85及び第2案内管83を通じ下向移送された後、第2案内管83下部で針75の穴を通過した状態で待機しているループ115に受領される。
【0075】
この時、天秤100の糸掛け部材105は、補助管85の後方領域に待機しており、糸把持リング125は補助管85上部の第1案内管81下端部領域に位置している。
【0076】
糸5がループ115に受領できるよう移送された後に、制御部(図示しない)は、図7に図示したように、ループ移送バー113を後退させてループ115が針75の穴を抜け出すようにすることによって、糸5の末端部が針75の穴に挟まれるようにする。
【0077】
糸5の末端部が針75の穴に挟まれた後に、制御部(図示しない)は、補助管85を下降させ第1案内管81と第2案内管83を連結解除させる。その次に、天秤100の揺動レバー103を前方上部に回動させ、補助管85後方に待機していた糸掛け部材105が第1案内管81と第2案内管83の間の離隔間隔に露出した糸5を引っ張り上げるようにする。
【0078】
天秤100により引っ張り上げられた糸が、第1案内管81の下端部に接触し切れることを防止するために、第1案内管81の下端部は軟らかいラウンド形状を持つようにすることが望ましい。
【0079】
糸5が引っ張り上げられた後には、図8のように、糸把持リング125を下向移動させ、糸掛け部材105と第1案内管81の下端部間領域の糸5を引っ張り降ろすようにすることによって、刺繍作業の初期行程を完了する。
【0080】
そして、刺繍作業の初期行程が完了すれば、制御部(図示しない)は、針75と布押さえ73を作動させ刺繍作業が実行される。この時、天秤100は、針75の動作に対応して反復的に上下往復回動しながら糸5を緊張及び弛緩させるようになる。これにより、円滑な刺繍作業がなされる。
【0081】
一方、刺繍作業の実行時に糸5が切れる場合が発生すれば、制御部(図示しない)は、これを感知し糸待機量調節バー61を後方に後退させる。すると、糸待機量調節バー61の前方端部に結合した糸把握持ホルダー63が断絲した糸5の末端部を引き寄せ、引っ張られた糸5の末端部は第2案内管83及び第1案内管81を経て糸待機管路45に復帰して待機するようになる。
【0082】
切れた糸5の末端部が糸待機管路45に復帰して待機するようになれば、制御部(図示しない)は、再び前述したように、糸5の供給動作を再実行し刺繍作業を継続して実行させるようになる。
【0083】
また、該当糸5の刺繍作業が終了し、他の色の糸5で刺繍作業を継続して実行する時は、制御部(図示しない)が、まず、作業の完了した糸5を図示していない糸カッターで切断させる。
【0084】
すると、作業完了した糸5を弛緩させている糸待機量調節バー61を後方に後退させ、この糸5を糸待機管路45に復帰させる。そして、次に刺繍作業の対象になる糸5が待機している糸待機管路45が第1案内管81の上部に連結するように糸供給部30を水平方向へ移送させる。
【0085】
そうした後、制御部(図示しない)は、再び前述したように、糸5の供給動作を実行させ刺繍作業を続けて行なうことができるようにする。これにより、刺繍作業の途中で糸5が切れたり、他の色の糸5で刺繍作業を行う時、糸供給経路上に糸5が残留しなくなると共に、機械が停止しないで引続き刺繍作業をすることで、作業能率が向上する。
【0086】
図15及び図16は、本発明による自動刺繍機用上糸供給装置の第5実施例を示した要部拡大側断面図である。これらの図面に示されているように、本実施例による自動刺繍機用上糸供給装置は、案内管組立体及び天秤を除外した一般的な構成が前述した実施例とほとんど同一故、以下では案内管組立体及び天秤に対してのみ説明するようにする。この時、他の構成要素の名称及び符号は説明の便宜上前述した実施例と同一に使用するようにする。
【0087】
本実施例の案内管組立体180は、糸供給部30の糸待機管路45に待機する糸5を受領するように、ヘッドステム71に垂直方向に配置される案内管181と、案内管181を昇降させ糸待機管路45に対して軸線方向の離隔を持つことができるようにする案内管昇降駆動部187とを具備している。
【0088】
案内管181は、下端部がヘッドステム71の下部に設置された針作業部72に隣接するように延びた主案内管183と、主案内管183の上部に同軸的に配置される補助案内管185とからなっている。そして、案内管昇降駆動部187は、補助案内管185を昇降させるように、ヘッドステム71の一側に設置されている。
【0089】
ここで、案内管181は、補助管85を持たない単一の管で形成し昇降することもできるが、この時は、案内管181上端部と糸待機管路45の間に形成される離隔間隔の幅が、案内管181の下端部が針作業部72から過度に離隔しない範囲にすべきである。これは案内管181下端部を通じ引出される糸5の末端部が、糸通し装置110のループ115に安定的に受領できるようにするためである。
【0090】
そして、本実施例の天秤200は、案内管181の上端部と糸待機管路45の間に形成される離隔間隔を通じ案内管181の後方上部から前方下部に向かい往復回動するように設置されている。ここで、天秤200の構成は、前述した実施例と同じく、揺動レバー203と、揺動レバー203の自由端部に結合する糸掛け部材205とを有する。
【0091】
このような構成によって、本実施例による自動刺繍機用上糸供給装置は、糸待機管路45に待機する糸5を受領するために補助案内管185が図15のように上昇するようになる。
【0092】
そして、糸5の末端部が、案内管181を通じ針作業部72に隣接した領域へ移送された後には、図16のように、補助案内管185が下降し、案内管181の上端部と糸待機管路45の間に離隔間隔を形成するようになる。天秤200は、案内管181と糸待機管路45間に形成される離隔間隔を通じ上下に往復回動しながら糸5を緊張及び弛緩させる。
【0093】
このように、本発明による自動刺繍機用上糸供給装置は、ヘッドステムを単一化し構造を簡単にすることができると共に、糸の供給経路に曲線経路を排除できるので糸を円滑に供給することができる。また、糸供給経路の離隔間隔を必要によってなくすることができるようにし供給される糸が離脱されることを防止することができる。
【0094】
以上説明したように、本発明によればヘッドステムを単一化しながら、糸の供給経路に曲線経路を排除することができ、糸を円滑に供給することができる自動刺繍機用上糸供給装置が提供される。
【0095】
また、糸供給経路の離隔間隔を必要によってなくすることができるようにし、供給される糸が離脱することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による自動刺繍機用上糸供給装置の第1実施例を示した斜視図。
【図2】 図1の糸供給部の領域を拡大した部分拡大斜視図。
【図3】 図1のヘッド組立体領域を拡大した部分拡大斜視図。
【図4】 図1の側断面図。
【図5】 図1の自動刺繍機用上糸供給装置の作動過程を順次に説明するための部分拡大側面図。
【図6】 図1の自動刺繍機用上糸供給装置の作動過程を順次に説明するための部分拡大側面図。
【図7】 図1の自動刺繍機用上糸供給装置の作動過程を順次に説明するための部分拡大側面図。
【図8】 図1の自動刺繍機用上糸供給装置の作動過程を順次に説明するための部分拡大側面図。
【図9】 本発明による自動刺繍機用上糸供給装置の第2実施例を示した側断面図。
【図10】 本発明による自動刺繍機用上糸供給装置の第2実施例を示した側断面図。
【図11】 本発明による自動刺繍機用上糸供給装置の第3実施例を示した側断面図。
【図12】 本発明による自動刺繍機用上糸供給装置の第3実施例を示した側断面図。
【図13】 本発明による自動刺繍機用上糸供給装置の第4実施例を示した側断面図。
【図14】 本発明による自動刺繍機用上糸供給装置の第4実施例を示した側断面図。
【図15】 本発明による自動刺繍機用上糸供給装置の第5実施例を示した要部拡大側断面図。
【図16】 本発明による自動刺繍機用上糸供給装置の第5実施例を示した要部拡大側断面図。

Claims (16)

  1. 自動刺繍機用上糸供給装置において、
    針作業部を持つヘッドステムと;
    相異なる色を持つ複数の糸の中から選択された何れか一つを供給する糸供給部と;
    前記ヘッドステムに設けられ、前記糸供給部からの糸を受領する第1案内管と、上端部が前記第1案内管に対し軸線方向に沿って所定の離隔間隔を有し下端部が前記針作業部に隣接する第2案内管と、前記離隔間隔を遮断及び開放させる補助管と、を有する案内管組立体と;
    前記糸の供給経路と平行した平面内で搖動する揺動レバーと、前記揺動レバーの自由端部領域に前記揺動レバーの揺動方向に横方向に結合し、前記揺動レバーの揺動運動によって前記離隔間隔を通じて往復動し、前記糸を緊張及び弛緩する糸掛け部材を有する天秤と;を備えることを特徴とする自動刺繍機用上糸供給装置。
  2. 第1項において、前記糸供給部は、
    前記ヘッドステムの上部に前記第1案内管の軸線方向に横方向に並べて配列し、前記糸の末端部が各々待機する複数の糸待機管路と;
    前記糸の待機状態を維持及び解除する糸待機量調節部と;
    前記糸待機管路に空気を噴出し前記糸末端を前記第1及び第2案内管を通じ移送させる糸移送ノズルと;を有することを特徴とする自動刺繍機用上糸供給装置。
  3. 第2項において、
    前記ヘッドステムを支持する固定フレームと;
    前記糸供給部を支持し前記固定フレーム上に設置されると共に、前記糸待機管路の配列方向に沿って前記固定フレームに対しスライディング移動可能な可動フレームと;
    前記可動フレームを前記固定フレームに対しスライディング移動させて前記複数の糸待機管路中から選択された一つを前記第1案内管と軸線一致させるスライディング駆動部と;をさらに備えることを特徴とする自動刺繍機用上糸供給装置。
  4. 第1項において、
    前記糸供給部には、前面から前記各糸待機管路に向かい下向傾斜角を有するように貫通したエアー供給ホールが形成されており;
    前記糸移送ノズルは、前記ヘッドステムの上部領域に結合し前記糸供給部の移動により選択された糸待機管路に、前記エアー供給ホールを通じて空気を噴出することを特徴とする自動刺繍機用上糸供給装置。
  5. 第1項ないし第4項中の何れか一つの項において、
    前記補助管は、前記第1案内管と前記第2案内管中の何れ一つに同軸的に設置され、
    前記案内管組立体は、前記補助管を昇降させ前記第1及び第2案内管間の前記離隔間隔を遮断及び開放させる補助管駆動部を有することを特徴とする自動刺繍機用上糸供給装置。
  6. 第1項ないし第4項中の何れか一つの項において、
    前記案内管組立体は、前記補助管を前記軸方向に対して横方向に移動させて前記離隔間隔を遮断及び開放させる補助管駆動部を備えることを特徴とする自動刺繍機用上糸供給装置。
  7. 第1項ないし第4項中の何れか一つの項において、
    前記補助管は、前記第1案内管と前記第2案内管間の前記離隔間隔の間に回動可能に介装され、
    前記案内管組立体は、前記補助管を正逆回動させて前記第1及び第2案内管間の前記離隔間隔を遮断及び開放させる回動駆動部を有することを特徴とする自動刺繍機用上糸供給装置。
  8. 第1項において、
    前記天秤は、前記第1案内管を間に置いて、相互平行するように揺動運動する一組の前記揺動レバーを有すると共に、前記糸掛け部材は前記一組の揺動レバーの自由端部領域をバー状に連結することを特徴とする自動刺繍機用上糸供給装置。
  9. 第1項において、
    前記第1案内管に対し同軸的に昇降可能に設置される糸把持リングと、前記把持リングを昇降させるリング昇降駆動部を有し前記糸掛け部材の下部で前記糸を緊張させる補助糸掛けを備えることを特徴とする自動刺繍機用上糸供給装置。
  10. 自動刺繍機用上糸供給装置において、
    針作業部を有するヘッドステムと;
    異なる色を持つ複数の糸の中から選択された何れか一つを供給し、前記糸の末端部が各々待機する複数の糸待機管路を有する糸供給部と;
    前記ヘッドステムに設けられ前記糸供給部からの糸を受領し下端部が前記針作業部に隣接する案内管と、前記案内管を昇降させ前記糸待機管路に対し軸線方向に沿って所定の離隔間隔を持つことができるようにする案内管昇降駆動部を備えた案内管組立体と;
    前記糸の供給経路と平行した平面内で搖動する揺動レバーと、前記揺動レバーの自由端部領域に前記揺動レバーの揺動方向に横方向に結合し、前記揺動レバーの揺動運動によって前記離隔間隔を通じ往復動し、前記糸を緊張及び弛緩する糸掛け部材を有する天秤と;を備えることを特徴とする自動刺繍機用上糸供給装置。
  11. 第10項において、
    前記糸待機管路は、前記ヘッドステムの上部に前記案内管の軸線方向に対して横方向に並べて配列され、
    前記糸供給部は、前記糸の待機状態を維持及び解除する糸待機量調節部と;
    前記糸待機管路に空気を噴出し前記糸末端を前記案内管を通じ移送させる糸移送ノズルと;を有することを特徴とする自動刺繍機用上糸供給装置。
  12. 第1項において、
    前記ヘッドステムを支持する固定フレームと;
    前記糸供給部を支持し前記固定フレーム上に設置されると共に、前記糸待機管路の配列方向に沿って前記固定フレームに対しスライディング移動可能な可動フレームと;
    前記可動フレームを前記固定フレームに対しスライディング移動させ、前記複数の糸待機管路の中から選択された一つを前記案内管と軸線一致させるスライディング駆動部をさらに備えることを特徴とする自動刺繍機用上糸供給装置。
  13. 第1項において、
    前記糸供給部には、前面から前記各糸待機管路に向かい下向傾斜角を有するように貫通されたエアー供給ホールが形成されており、前記糸移送ノズルは前記ヘッドステムの上部領域に結合し、前記糸供給部の移動により選択された糸待機管路に前記エアー供給ホールを通じて空気を噴出することを特徴とする自動刺繍機用上糸供給装置。
  14. 第10項ないし第13項の中の何れか一つの項において、
    前記案内管は、上端部が前記糸待機管路と離隔するよう前記ヘッドステムに垂直方向に結合する主案内管と、前記主案内管の上部に同軸的に設置される補助案内管を有し、
    前記案内管昇降駆動部は、前記補助案内管を昇降させ前記糸待機管路と前記主案内管間の前記離隔間隔を遮断及び開放させることを特徴とする自動刺繍機用上糸供給装置。
  15. 第10項において、
    前記天秤は、前記案内管を間に置き相互平行するように揺動運動する一組の前記揺動レバーを有すると共に、前記糸掛け部材は前記一組の揺動レバーの自由端部領域をバー状に連結することを特徴とする自動刺繍機用上糸供給装置。
  16. 第1項において、
    前記第1案内管に対し同軸的に昇降可能に設置される糸把持リングと、前記糸把持リングを昇降させるリング昇降駆動部を備え、前記糸掛け部材の下部で前記糸を緊張させる補助糸掛けを有することを特徴とする自動刺繍機用上糸供給装置。
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