JP3668291B2 - 新規なピペリジン誘導体 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、抗アレルギー作用および/または抗ヒスタミン作用を有する新規なピペリジン誘導体に関する。さらに詳細には、本発明は、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎および気管支喘息等の種々のアレルギー疾患ならびに慢性関節リウマチ等の自己免疫疾患の治療剤または予防剤として有用な新規なピペリジン誘導体またはその医薬品として有用な付加塩に関するものである。
【0002】
【背景技術】
抗アレルギー作用、抗喘息作用を有するジフェニルメトキシエチルピペリジン誘導体としては、例えば、特開昭63−68564号公報、特開平2−212472号公報、特開平3−173868号公報等に種々の化合物が提案されている。また、抗ヒスタミン作用を有するベンズイミダゾール誘導体としては塩酸クレミゾールが医薬品として用いられている。しかしながら、含窒素複素環化合物とピペリジン誘導体がメチレン基を介して連結した化合物は知られておらず、ましてや抗アレルギー作用および/または抗ヒスタミン作用、その中でも特にI型アレルギー反応抑制作用およびIV型アレルギー反応(細胞性免疫)抑制作用を合わせ持つ化合物は未だ知られていない。
【0003】
従来の抗アレルギー剤は、I型アレルギー反応の抑制を主とするものであり、即時型のアレルギー疾患に用いられてきた。他方、IV型アレルギー反応は、アトピー性皮膚炎および種々の自己免疫疾患の発症に深く関与していると言われている。それらの治療には、ステロイド剤や免疫抑制剤が用いられているが、強力な副作用のため使用が制限されている。ステロイド剤や免疫抑制剤にかわる副作用の少ない薬剤の開発が望まれる。
【0004】
【発明の開示】
本発明者らは、抗アレルギー作用および/または抗ヒスタミン作用を有する化合物を創製すべく、鋭意研究を重ねた結果、優れた抗アレルギー作用および/または抗ヒスタミン作用を有し、眠気等副作用の少ない新規な複素環誘導体を見いだした。本発明は、かかる知見に基づくものである。
【0005】
本発明は、一般式(I)
【化6】
〔式中、R1は水素原子、低級アルキル基、無置換または置換フェニル基を、R2は無置換または置換フェニル基、ピリジル基、N位に低級アルキル基、低級アルコキシアルキル基もしくは無置換または置換アルアルキル基を有する2−ベンズイミダゾリル基を、mは0または1の整数を、nは0〜3の整数を、Yは、>S、>NHもしくは>N−CH3を、Zは、=S、=NH、=O、=NC(=NH)NH2、=NCO−R3もしくは=NSO2−R3(ここでR3は、直鎖または分枝状の低級アルキル基、トリフルオロメチル基またはアリール基を示す)を意味する。〕で表わされるピペリジン誘導体およびその製薬学的に許容される付加塩、並びにこれらの化合物を有効成分とする抗アレルギー剤および/または抗ヒスタミン剤を提供するものであり、さらに本発明は、一般式(I)の化合物を合成するために有用な中間体を提供するものである。
【0006】
本発明に係る新規なピペリジン誘導体は、抗アレルギー作用および/または抗ヒスタミン作用を有し、メディエーター遊離抑制作用・合成阻害作用、メディエーター拮抗作用および免疫・アレルギー性炎症制御作用等を有する広義の抗アレルギー薬として極めて有用な化合物であり、特にI型アレルギー反応を抑制するのみならず、IV型アレルギー反応をも抑制し、即時型および遅延型の両方のアレルギー疾患の治療に効果を奏するという新しいタイプの薬剤ということができる。
【0007】
以下、本発明を詳細に説明する。
前記一般式(I)を更に具体的に説明すると式中の
R1は、水素原子、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等の低級アルキル基、無置換または置換フェニル基を示す。
【0008】
置換フェニル基とは、水酸基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等の低級アルキル基、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、iso−プロポキシ、n−ブトキシ、iso−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ等の低級アルコキシ基を1ないし2個置換したフェニル基を意味する。
【0009】
R2は、無置換または置換フェニル基、ピリジル基、N位に低級アルキル基、低級アルコキシアルキル基もしくは無置換または置換アルアルキル基を有する2−ベンズイミダゾリル基を示す。
【0010】
置換フェニル基とは、水酸基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等の低級アルキル基、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、iso−プロポキシ、n−ブトキシ、iso−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ等の低級アルコキシ基、カルボキシル基、カルボキシメチル基、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等の低級アルコキシカルボニル基、メトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、n−プロポキシカルボニルメチル、tert−ブトキシカルボニルメチル等の低級アルコキシカルボニルメチル基、トリフルオロメチル基を1ないし2個置換したフェニル基を意味する。
【0011】
N位に低級アルキル基を有する2−ベンズイミダゾリル基とは、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等の低級アルキル基が1位または3位の窒素原子上に置換した2−ベンズイミダゾリル基を意味する。
【0012】
N位に低級アルコキシアルキル基を有する2−ベンズイミダゾリル基とは、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチル、エトキシエチル、n−プロポキシメチル、n−プロポキシエチル、tert−ブトキシメチル、tert−ブトキシエチル等の低級アルコキシアルキル基が1位または3位の窒素原子上に置換した2−ベンズイミダゾリル基を意味する。
【0013】
N位に置換アルアルキル基を有する2−ベンズイミダゾリル基とは、水酸基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等の低級アルキル基、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、iso−プロポキシ、n−ブトキシ、iso−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ等の低級アルコキシ基を1ないし2個の置換基に持つアルアルキル基が1位または3位の窒素原子上に置換した2−ベンズイミダゾリル基を意味する。アルアルキル基とは、ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、ナフチルメチル、ナフチルエチル、ジナフチルメチル等のフェニルまたはナフチルのようなアリール基が1ないし2個置換した低級アルキル基を意味する。
【0014】
Yは、S、NHおよびN−CH3を、Zは、S、NH、O、NC(=NH)NH2、NCO−R3およびNSO2−R3(ここでR3は、直鎖または分枝状の低級アルキル基、トリフルオロメチル基またはアリール基を示す)を意味する。R3は、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等の低級アルキル基、トリフルオロメチル基、フェニル、ナフチル、ピリジル、フラニル、チエニル等のアリール基を意味する。
【0015】
前記一般式(I)で表わされる化合物は、必要に応じて薬理学上許容し得る塩にすることができる。酸付加塩としてはフッ化水素塩、塩酸塩、臭化水素酸塩およびヨウ化水素酸塩のようなハロゲン化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、燐酸塩、炭酸塩等の無機塩、メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩およびエタンスルホン酸塩のような低級アルキルスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩およびp−トルエンスルホン酸塩のようなアリールスルホン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、蓚酸塩、酒石酸塩およびマレイン酸塩等の有機酸塩、グルタミン酸塩およびアスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩などの有機酸の酸付加塩または、置換基にカルボン酸を持つ場合、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩およびバリウム塩のようなカルボン酸のアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩を形成することができる。
【0016】
なお、本発明の化合物においては、二重結合部に基づくシス、トランス異性体および不斉炭素原子を有している場合には光学異性体が存在するが、本発明はこれらの立体異性体並びにそれらの混合物を包含するものである。
【0017】
次に、本発明に係る一般式(I)で表わされる化合物の一製造例について説明する。本発明の化合物は下記の製造法Iに準じて得ることができるが、これらの製造法と化学的に類似した他の方法あるいは全く異なった他の方法によっても製造することができるものである。
【0018】
製造法I
【化7】
〔式中、R1、R2、Y、Z、mおよびnは前記と同じ意味である。〕
【0019】
式(1)で表わされるアルデヒド誘導体と式(2)で表わされる五環式複素環化合物を、不活性溶媒(例えばベンゼン、トルエンおよびピリジンなどの芳香族炭化水素類、メタノール、エタノールおよびプロパノールなどのアルコール類、ジメチルホルムアミドおよびジメチルアセトアミドなどのアミド類、酢酸および無水酢酸などの有機酸)中、0.5〜2倍モルの塩基の存在下、0.5〜6時間、50℃〜150℃にて加熱することにより、一般式(I)で表わされる化合物を合成することができる。使用される塩基としては特に限定されないが、好適には、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ナトリウムエチラートなどの無機塩基、酢酸ナトリウム、ピペリジン、ピロリジンなどの有機塩基を挙げることができる。
【0020】
次に、式(1)中のR2が2−ベンズイミダゾリル基で表わされる中間体化合物の製造例を説明する。
【0021】
製造法II
【化8】
〔式中、R8およびpは前記したものと同じ意味である。Halは、ハロゲン原子を意味する。〕
【0022】
(5→Va)
式(4)の化合物と式(3)の化合物とから得られた式(5)の化合物と式(6)の化合物とを塩基の存在下、不活性溶媒(例えばベンゼン、トルエンおよびピリジンなどの芳香族炭化水素類、メタノール、エタノールおよびプロパノールなどのアルコール類、ジメチルホルムアミドおよびジメチルアセトアミドなどのアミド類)中で反応させることにより、一般式(Va)で表わされる化合物を得ることができる。使用される塩基としては特に限定されないが、好適には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウムおよびアルコキシナトリウムなどの無機塩基を挙げることができる。
【0023】
(Va→Vb)
次に上記工程で得られた一般式(Va)で表わされる化合物を、不活性溶媒(例えばベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、エーテル、THFなどのエーテル類)中、一般に使用される還元剤を用いて、0.5〜3時間、−20℃〜100℃で反応させることにより一般式(Vb)で表わされる化合物を得ることができる。還元剤としては、水素化アルミニウムリチウム、水素化アルミニウムナトリウムなどが好ましい。
【0024】
(Vb→Vc)
さらに、上記工程で得られた一般式(Vb)で表わされる化合物を、不活性溶媒(例えばベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、エーテル、THFのようなエーテル類)中、一般に使用される酸化剤1〜3倍モルを用いて、0.5〜3時間、−78℃〜100℃で反応させることにより一般式(Vc)で表わされる化合物を得ることができる。上記の酸化剤としては、クロム酸、活性化DMSO、二酸化マンガンなどが用いられる。
【0025】
(Va→Vc)
一方、上記一般式(Va)で表わされる化合物は、ベンゼン、トルエン、エーテル、THFなどの不活性溶媒中、ジイソブチルアルミニウムヒドリド等の還元剤を用いて、0.5〜3時間、−20℃〜20℃で還元、加水分解反応させることにより直接上記一般式(Vc)で表わされる化合物とすることができる。
【0026】
なお、前記製造法I、IIにより得られた本発明化合物のうちアルコキシカルボニル基を有する化合物(R2が低級アルコキシカルボニル基および低級アルコキシカルボニルメチル基を有するフェニル基の場合)のエステル残基は、水−メタノール、水−エタノール等の低級アルコール水溶液中、2〜10倍モルの塩酸および硫酸等の無機酸または2〜10倍モルの水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム等の無機塩基を用いて加水分解することによりカルボキシル基に導くことができる。反応温度は室温から100℃が好ましい。反応時間は1〜24時間でよい。
【0027】
前記一般式(5)、(Va)、(Vb)および(Vc)の化合物は本発明の目的物である一般式(I)の化合物を合成するための中間化合物として重要な化合物である。
本発明に係る化合物は、そのまま、もしくは公知の薬学的に許容される担体、賦形剤などと混合した医薬組成物、すなわち錠剤、カプセル剤、マイクロカプセル剤、トローチ剤、液剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、シロップ剤等の経口剤、坐剤、ローション剤、点眼剤、点鼻剤、液剤、ゲル剤、軟膏剤、クリーム剤、エアゾール剤、貼付剤(シップ剤、硬軟剤、リザーバー型貼付剤)等の局所適用の外用剤、あるいは注射剤といった適宜の剤形として、通常全身的あるいは局所的に、経口または非経口的に安定に投与することができる。その使用量は症状、年令等により異なるが、1日0.1〜300mg、好ましくは0.5〜100mgを成人に対して、1日1回または数回に分けて投与することができる。
【0028】
以下に参考例および実施例を示し本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
参考例
1−(2−ベンズイミダゾリル)メチル−4−エトキシカルボニルピペリジンの合成
57gの2−クロロメチルベンズイミダゾールおよび71gの炭酸カリウムを300mlのDMFに懸濁させて、20〜40℃にて59gのイソニペコチン酸エチルを徐々に滴下した。滴下後1時間撹拌を続けた後反応液を約600mlの氷水中に注ぎ、同量の酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗、乾燥後濃縮し、残渣にイソプロピルエーテルを加えて濾過することにより目的物65g(収率66%)を得た。融点131〜134℃
NMR、δ(ppm,CDCl3)
9.69(1H,br)、7.73−7.71(1H,m)、7.44−7.42(1H,m)、7.27−7.20(2H,m)、4.14(2H,q)、3.80(2H,s)、2.92−2.86(2H,m)、2.37−2.18(3H,m)、1.96−1.71(4H,m)、1.26(3H,t)
【化9】
【0029】
【実施例】
実施例1
5−〔1−(2−ビス(4−フルオロフェニル)メトキシエチル)ピペリジン−4−イル〕メチレン−2−アセチルイミノ−1−メチル−4−イミダゾリジノンの合成
1−(2−ビス(4−フルオロフェニル)メトキシエチル)−4−ピペリジンカルボキシアルデヒド14.5g、クレアチニン5.2g、酢酸ナトリウム3.9gを酢酸64ml、無水酢酸16mlに溶解し80℃で、1時間撹拌した。反応液を氷浴上の3N−水酸化ナトリウム水溶液500mlにあけ、酢酸エチルで抽出し、得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(流出液、酢酸エチル/メタノール=4/1)により精製し目的物10.5g(収率53%)を得た。融点154〜156℃
NMR、δ(ppm,CDCl3)
10.72(1H,br)、7.31−6.96(8H,m)、5.43(1H,d)、5.33(1H,s)、3.56(2H,s)、3.56−3.39(1H,m)、3.18(3H,s)、2.94−2.69(3H,m)、2.21(3H,s)、2.21(3H,s)、2.23−2.13(2H,m)、1.73−1.39(4H,m)
【化10】
【0030】
実施例2
5−〔1−(2−フェニルエチル)ピペリジン−4−イル〕メチレン−2−チオキソ−4−イミダゾリジノンの合成
1−(2−フェニルエチル)−4−ピペリジンカルボキシアルデヒド4.3g、2−チオヒダントイン2.5g、ピペリジン2.4mlをピリジン10mlに溶解し80℃で、1時間撹拌した。反応液を減圧濃縮して得られた残留物にエタノールを加え結晶を析出させた。得られた結晶をエタノールで再結晶することにより目的物4.8g(収率77%)を得た。190℃から分解。
NMR、δ(ppm,DMSO−d6)
11.87(2H,br)、7.30−7.13(5H,m)、5.52(1H,d)、2.92−2.88(2H,m)、2.73(2H,t)、2.65−2.49(3H,m)、2.06−1.98(2H,m)、1.63−1.59(2H,m)、1.48−1.34(2H,m)
【化11】
【0031】
実施例3
5−〔1−(3−エトキシカルボニルフェニル)メチルピペリジン−4−イル〕メチレン−2−チオキソ−4−チアゾリジノンの合成
1−(3−エトキシカルボニルフェニル)メチル−4−ピペリジンカルボキシアルデヒド1.4g、ロダニン0.75g、酢酸ナトリウム0.5g、をピリジン10mlに溶解し80℃で、1.5時間撹拌した。反応液を水に注ぎ酢酸エチルで抽出、減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(流出液、酢酸エチル/ヘキサン=4/1)により精製し目的物0.66g(収率33%)を得た。
NMR、δ(ppm,DMSO−d6)
12.10(1H,br)、7.95−7.48(4H,m)、6.51(1H,s)、4.33(2H,q)、3.78(2H,s)、2.96−2.92(2H,m)、2.38−2.30(2H,m)、2.25−2.11(1H,m)、1.76−1.70(2H,m)、1.64−1.54(2H,m)、1.33(3H,t)
【化12】
【0032】
実施例4
5−〔1−(3−カルボキシフェニル)メチルピペリジン−4−イル〕メチレン−2−チオキソ−4−チアゾリジノンナトリウム塩の合成
5−〔1−(3−エトキシカルボニルフェニル)メチルピペリジン−4−イル〕メチレン−2−チオキソ−4−チアゾリジノン0.34gを濃塩酸3.4mlに溶かし100℃で、1時間撹拌した。炭酸水素ナトリウムを加えpH9〜10に調製後溶媒を減圧除去した。残留物をエタノールに溶かし活性炭処理後、溶媒を減圧濃縮、2−プロパノールにより結晶化させて目的物0.19g(収率59%)を得た。融点88〜91℃
NMR、δ(ppm,DMSO−d6)
7.81−7.19(4H,m)、6.07(1H,s)、3.21(2H,s)、2.79−2.74(2H,m)、2.06−1.85(3H,m)、1.71−1.62(2H,m)、1.53−1.36(2H,m)
【化13】
実施例1〜4に記載の方法に準じて合成した本発明の化合物の製造例(実施例5〜68)を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】
【表4】
【0037】
【表5】
【0038】
【表6】
【0039】
【表7】
【0040】
【表8】
【0041】
【表9】
【0042】
実施例69
1−(1−(4−クロロベンジル)−2−ベンズイミダゾリルメチル)−4−ピペリジンカルボン酸エチルの合成
1−(2−ベンズイミダゾリルメチル)−4−ピペリジンカルボン酸エチル6.4gをジメチルホルムアミド22mlに溶かし氷冷下、水素化ナトリウム(60%)1gを加えた。30分間撹拌後4−クロロベンジルクロリド4gを入れ室温で2時間撹拌した。反応液を水に注ぎ酢酸エチルで抽出、減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(流出液、酢酸エチル)により精製し目的物5.6g(収率60%)を得た。融点127〜129℃
NMR、δ(ppm,CDCl3)
7.78−6.70(8H,m)、5.54(2H,s)、4.12(2H,q)、3.71(2H,s)、2.83−2.77(2H,m)、2.32−2.23(1H,m)、2.19−2.10(2H,m)、1.87−1.81(2H,m)、1.66−1.51(2H,m)、1.24(3H,t)
【化14】
【0043】
実施例70
1−(1−(4−クロロベンジル)−2−ベンズイミダゾリルメチル)−4−ヒドロキシメチルピペリジンの合成
1−(1−(4−クロロベンジル)−2−ベンズイミダゾリルメチル)−4−ピペリジンカルボン酸エチル5.6gをTHF 13mlに溶かした溶液をリチウムアルミニウムハライド0.53g、THF 13mlの懸濁液に氷冷下で滴下した。滴下後30分間撹拌し反応液を氷に注ぎ酢酸エチルで抽出、MgSO4で脱水、活性炭処理後、溶媒を除去、残留物をエーテルで洗浄することにより目的物4.1g(収率82%)を得た。融点150〜153℃
NMR、δ(ppm,CDCl3)
7.79−7.00(8H,m)、5.54(2H,s)、3.72(2H,m)、3.45(2H,d)、2.84−2.80(2H,m)、2.15−2.05(2H,m)、1.69−1.6(2H,m)、1.55−1.42(2H,m)、1.16−1.01(2H,m)
【化15】
【0044】
実施例71
1−(1−(4−クロロベンジル)−2−ベンズイミダゾリルメチル)−4−ピペリジンカルボキシアルデヒドの合成
ジメチルスルホキシド1.75mlを塩化メチレン11mlに溶解、−78℃に冷却した。オキザリルクロリド1.75mlを滴下、−78℃、30分間撹拌した。1−(1−(4−クロロベンジル)−2−ベンズイミダゾリルメチル)−4−ヒドロキシメチルピペリジン4.1gを塩化メチレン50mlに溶解した溶液を滴下、−78℃で、1時間撹拌後、トリエチルアミン4mlを加え1時間室温で放置した。反応液を水で洗浄後、溶媒を除去、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(流出液、酢酸エチル/メタノール=5/1)により精製しエーテルで結晶化することにより目的物3.8g(収率94%)を得た。融点98〜99℃
NMR、δ(ppm,CDCl3)
9.61(1H,s)、7.79−6.99(8H,m)、5.52(2H,s)、3.73(2H,s)、2.83−2.76(2H,m)、2.30−2.17(3H,m)、1.87−1.81(2H,m)、1.55−1.41(2H,m)
【化16】
実施例1、2、69〜71の方法に準じて合成した本発明の化合物の製造例(実施例72〜91)を表2に示す。
【0045】
【表10】
【0046】
【表11】
【0047】
【表12】
【0048】
処方例1
実施例2の化合物0.5gにベンジルアルコール2g、セバシン酸ジイソプロピル5g、ミリスチン酸イソプロピル10g、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート(TS−10、日光ケミカルズ製)5gを加え、50℃に加熱して溶解した。これに65.88gの精製水に1,3−ブチレングリコール5g、メチルパラベン0.2gを50℃で溶解した水相を加え、50℃で乳化した。この溶液にカルボキシビニルポリマー0.8gを加え、室温まで冷却しながら撹拌した。次に、この溶液にジイソプロパノールアミン0.8gおよび亜硫酸水素ナトリウム0.02gを精製水10gに溶解した溶液を加え均一になるまで撹拌してクリーム製剤を得た。
【0049】
処方例2
実施例5の化合物0.3gにクロタミトン2g、2−オクチルドデカノール5g、ミリスチン酸イソプロピル10g、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート(TS−10、日光ケミカルズ製)5g、BHT 0.03gを加え、70℃に加熱して溶解した。これに60.84gの精製水に1,3−ブチレングリコール5g、メチルパラベン0.2gを50℃で溶解した水相を加え、50℃で乳化した。この溶液にカルボキシビニルポリマー0.8gを加え、室温まで冷却しながら撹拌した。次に、この溶液にジイソプロパノールアミン0.8gおよび亜硫酸水素ナトリウム0.03gを精製水10gに溶解した溶液を加え均一になるまで撹拌してクリーム製剤を得た。
【0050】
処方例3
実施例35の化合物0.3gにベンジルアルコール1.5gを加え70℃に加熱して溶解した。これに白色ワセリン15g、セトステアリルアルコール10g、ポリオキシエチレン(23)セチルエーテル(BC−23、日光ケミカルズ製)、BHT 0.02gおよび流動パラフィン3gを加え、75℃に加熱して溶解して油相を得た。別に精製水60.86gを75℃に加熱し、メチルパラベン0.3g、1,3−ブチレングリコール5gを加えて溶解した。これを先の油相に加え撹拌して乳化した。次に亜硫酸水素ナトリウム0.02gを加え、更に撹拌して室温まで冷却してクリーム製剤を得た。
【0051】
処方例4
実施例10の化合物0.2g、BHT 0.01gに1,3−ブチレングリコール60gを加え70℃に加熱して溶解した。この溶液に精製水39.77gおよびピロ亜硫酸ナトリウム0.02gを加え、撹拌して液剤を得た。
【0052】
処方例5
実施例2の化合物0.5gにクロタミトン4gを加え70℃に加熱して溶解した。これに白色ワセリン85.45g、モノステアリン酸グリセリン5g、牛脂5gを加え、70℃に加熱して溶解した。この溶液に撹拌しながら亜硫酸水素ナトリウム0.05gを加え、更に撹拌しながら室温まで冷却して軟膏剤を得た。
【0053】
処方例6
実施例5の化合物0.5gにセバシン酸ジイソプロピル2g、1,3−ブチレングリコール50gを加え70℃に加熱して溶解した。これに0.7gのカルボキシビニルポリマーを精製水36.27gに膨潤した溶液を加え撹拌した。次に亜硫酸水素ナトリウム0.03gおよびジイソプロパノールアミン0.5gを精製水10gに溶解した溶液を加えて撹拌し、ゲル剤を得た。
【0054】
処方例7
実施例35の化合物0.3gにクロタミトン2g、2−オクチルドデカノール5g、ミリスチン酸イソプロピル5g、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート(TS−10、日光ケミカルズ製)5g、コレステロール0.5g、BHT 0.03gを加え、70℃に加熱して溶解した。これに66.74gの精製水に1,3−ブチレングリコール5g、メチルパラベン0.2gを50℃で溶解した水相を加え、室温まで冷却しながら撹拌した。次に、この溶液にジイソプロパノールアミン0.2gおよび亜硫酸水素ナトリウム0.03gを精製水10gに溶解した溶液を加え均一になるまで撹拌してローション剤を得た。
【0055】
処方例8
実施例10の化合物0.5gにクロタミトン4gを加え70℃に加熱して溶解した。これに白色ワセリン85.3g、モノステアリン酸グリセリン5g、牛脂5gを加え、70℃に加熱して溶解した。この溶液に撹拌しながら亜硫酸水素ナトリウム0.2gを加え、更に撹拌しながら室温まで冷却して軟膏剤を得た。
【0056】
処方例9
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体カリフレックスTR−1107(シェル化学製)30.5重量部と流動パラフィン18.0重量部、粘着付与剤としてアルコンP−85(荒川化学製)46.0重量部を加熱溶解し、次いで実施例35の化合物0.1重量部と吸収促進剤としてのハッカ油5.5重量部および亜硫酸水素ナトリウム0.03重量部との混合物を添加混合し、その後シリコーン処理の施されたポリエステルフィルムに厚さ100μmになるように展延し、アルミ蒸着の施されたナイロン−ポリエステル不織布で覆い、圧着転写させ所望の大きさに切断して本発明のテープ剤とした。このテープ剤は含有薬物の高い放出性を有しており、生物学的利用率も非常に高く、皮膚刺激も皆無のものであった。
【0057】
処方例10
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体カリフレックスTR−1107(シェル化学製)30.0重量部と流動パラフィン15.0重量部、粘着付与剤としてアルコン(荒川化学製)46重量部を加熱溶解し、次いで実施例5の化合物0.2重量部と亜硫酸水素ナトリウム0.02重量部とを吸収促進剤としてのハッカ油5.0重量部に溶解したものを添加混合し、その後ポリエステルフィルムを張り合わせた塩ビフィルムに厚さ100μmになるように展延し、シリコーン処理の施されたポリエステルフィルムで覆い所望の大きさに切断して本発明のテープ剤とした。このテープ剤も処方例9のテープ剤と同様に優れた特性を有するものであった。
【0058】
上記の▲1▼〜▲5▼を充分に混合し、水を添加して造粒する。
次に乾燥させ、得られた顆粒を整粒したのち、▲6▼を加えて混合し、これを圧縮成形して一錠100mgの錠剤を調製した。
【0059】
常法に従って、上記の▲1▼〜▲6▼の各成分を混和して顆粒としたのち、これをカプセルに充填し、100mg含有のカプセル剤を調製した。
【0060】
試験例
本発明化合物がI型アレルギーに対する効果を有することについて実験例を示して説明する。
実験方法(a)
I型アレルギー反応のモデルとしてラット腹腔マスト細胞からの抗原誘発ヒスタミン遊離反応を用いた。すなわち抗オブアルブミン(以下ovと略す)ラット血清で48時間前に感作したWistar系ラットから腹腔細胞浮遊液を得た。腹腔細胞浮遊液を37℃で4分間インキュベートした後、ov溶液を添加して反応を惹起し、20分間の反応中に遊離したヒスタミン量を測定した。なお、発明化合物はDMSO溶液に1×10-6Mあるいは1×10-5Mとなるように溶解し、反応惹起3分前に腹腔細胞浮遊液に添加した。抑制率は下記式により算出した。その結果を表3に示す。
【0061】
【表13】
【0062】
実験方法(b)
I型アレルギー反応のモデルとしてラット腹腔マスト細胞からのコンパウンド48/80誘発ヒスタミン遊離反応を用いた。すなわちWistar系ラットから腹腔細胞浮遊液を得た。腹腔細胞浮遊液を37℃で4分間インキュベートした後、コンパウンド48/80溶液を添加して反応を惹起し、10分間の反応中に遊離したヒスタミン量を測定した。なお、発明化合物はDMSO溶液に3×10-6Mあるいは3×10-5Mとなるように溶解し、反応惹起3分前に腹腔細胞浮遊液に添加した。抑制率は下記式により算出した。その結果を表4に示す。
【0063】
【表14】
【0064】
実験方法(c)
抗ヒスタミン作用を検討した。すなわち、32℃に保ったタイロード(Tyrode)液中にHartley系モルモットの回腸を懸垂し、ヒスタミン(終濃度10-7g/ml)を添加して回腸の収縮を測定した。なお、発明化合物はDMSO溶液に1×10-7Mあるいは1×10-6Mとなるように溶解し、反応惹起1分前にTyrode液に添加した。抑制率は下記式により算出した。その結果を表5に示す。
抑制率(%)=(対照群の収縮−検体群の収縮)/(対照群の収縮)×100
【0065】
【表15】
【0066】
実験方法(d)
I型アレルギー反応のモデルとしてラット48時間受動皮膚過敏症(以下PCAと略す)反応を用いた。すなわち、ovラット血清を48時間前に背部皮内に感作したWistar系ラットに、2.0mg/mlのovを含む2%ポンタミンスカイブルー溶液を0.5ml静脈内投与して反応を惹起した。なお、発明化合物は0.5%CMC−Naに10mg/kgあるいは30mg/kgとなるように懸濁し、反応惹起1時間前に経口投与した。抑制率は下記式により算出した。その結果を表6に示す。
【0067】
【表16】
【0068】
IV型アレルギーに対する効果を有することについて実験例を示して説明する。実験方法(e)
IV型アレルギー反応のモデルとしてマウスSRBC誘発遅延型過敏反応を用いた。すなわち、Balb/Cマウスに5×106 cells/mlのヒツジ赤血球(SRBC)を0.2ml静脈投与して感作し、4日後に左足蹠皮内に5×108 cells/mlのSRBCを50μl投与して反応を惹起した。24時間後の両足足蹠の厚さを測定し、左足から右足の厚さを差し引いて腫脹とした。なお、発明化合物は0.5% CMC−Naに3mg/kgあるいは30mg/kgとなるように懸濁し、反応惹起1時間前と6時間後に経口投与した。抑制率は下記式により算出した。その結果を表7に示す。
抑制率(%)=(対照群の腫脹−検体群の腫脹)/(対照群の腫脹)×100
【0069】
【表17】
【0070】
リンパ球に対する効果を有することについて実験例を示して説明する。
実験方法(f)
リンパ球の増殖に及ぼす影響を検討するため、マウス混合リンパ球反応を用いた。すなわち、マイトマイシンC処理したBalb/Cマウスの脾細胞とDBA2マウスの脾細胞を用い、4日間混合培養後に5−ブロモ−2′−デオキシウリジン(BrdU)の取込み量を酵素免疫測定法(ELISA)にて測定した。なお、本発明の化合物はDMSO溶液に1×10-6Mあるいは3×10-6Mとなるように溶解し、混合培養開始と同時に培養液へ添加した。抑制率は下記式により算出した。その結果を表8に示す。
抑制率(%)=(対照群の増殖−検体群の増殖)/(対照群の増殖)×100
【0071】
【表18】
【0072】
結果
これらの結果から明らかなように本発明に係る一般式(I)で表わされる新規なピペリジン誘導体は、抗アレルギー作用および/または抗ヒスタミン作用を有し、特にI型アレルギー反応抑制作用およびIV型アレルギー反応(細胞性免疫)抑制作用を併有することが認められた。
【0073】
【発明の効果】
以上、本発明に係る一般式(I)で表わされる新規なピペリジン誘導体は、顕著な抗アレルギー作用および/または抗ヒスタミン作用を有し、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎および気管支喘息等の種々のアレルギー疾患ならびに慢性関節リウマチ等の自己免疫疾患の治療剤または予防剤として極めて有用である。
【産業上の利用分野】
本発明は、抗アレルギー作用および/または抗ヒスタミン作用を有する新規なピペリジン誘導体に関する。さらに詳細には、本発明は、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎および気管支喘息等の種々のアレルギー疾患ならびに慢性関節リウマチ等の自己免疫疾患の治療剤または予防剤として有用な新規なピペリジン誘導体またはその医薬品として有用な付加塩に関するものである。
【0002】
【背景技術】
抗アレルギー作用、抗喘息作用を有するジフェニルメトキシエチルピペリジン誘導体としては、例えば、特開昭63−68564号公報、特開平2−212472号公報、特開平3−173868号公報等に種々の化合物が提案されている。また、抗ヒスタミン作用を有するベンズイミダゾール誘導体としては塩酸クレミゾールが医薬品として用いられている。しかしながら、含窒素複素環化合物とピペリジン誘導体がメチレン基を介して連結した化合物は知られておらず、ましてや抗アレルギー作用および/または抗ヒスタミン作用、その中でも特にI型アレルギー反応抑制作用およびIV型アレルギー反応(細胞性免疫)抑制作用を合わせ持つ化合物は未だ知られていない。
【0003】
従来の抗アレルギー剤は、I型アレルギー反応の抑制を主とするものであり、即時型のアレルギー疾患に用いられてきた。他方、IV型アレルギー反応は、アトピー性皮膚炎および種々の自己免疫疾患の発症に深く関与していると言われている。それらの治療には、ステロイド剤や免疫抑制剤が用いられているが、強力な副作用のため使用が制限されている。ステロイド剤や免疫抑制剤にかわる副作用の少ない薬剤の開発が望まれる。
【0004】
【発明の開示】
本発明者らは、抗アレルギー作用および/または抗ヒスタミン作用を有する化合物を創製すべく、鋭意研究を重ねた結果、優れた抗アレルギー作用および/または抗ヒスタミン作用を有し、眠気等副作用の少ない新規な複素環誘導体を見いだした。本発明は、かかる知見に基づくものである。
【0005】
本発明は、一般式(I)
【化6】
〔式中、R1は水素原子、低級アルキル基、無置換または置換フェニル基を、R2は無置換または置換フェニル基、ピリジル基、N位に低級アルキル基、低級アルコキシアルキル基もしくは無置換または置換アルアルキル基を有する2−ベンズイミダゾリル基を、mは0または1の整数を、nは0〜3の整数を、Yは、>S、>NHもしくは>N−CH3を、Zは、=S、=NH、=O、=NC(=NH)NH2、=NCO−R3もしくは=NSO2−R3(ここでR3は、直鎖または分枝状の低級アルキル基、トリフルオロメチル基またはアリール基を示す)を意味する。〕で表わされるピペリジン誘導体およびその製薬学的に許容される付加塩、並びにこれらの化合物を有効成分とする抗アレルギー剤および/または抗ヒスタミン剤を提供するものであり、さらに本発明は、一般式(I)の化合物を合成するために有用な中間体を提供するものである。
【0006】
本発明に係る新規なピペリジン誘導体は、抗アレルギー作用および/または抗ヒスタミン作用を有し、メディエーター遊離抑制作用・合成阻害作用、メディエーター拮抗作用および免疫・アレルギー性炎症制御作用等を有する広義の抗アレルギー薬として極めて有用な化合物であり、特にI型アレルギー反応を抑制するのみならず、IV型アレルギー反応をも抑制し、即時型および遅延型の両方のアレルギー疾患の治療に効果を奏するという新しいタイプの薬剤ということができる。
【0007】
以下、本発明を詳細に説明する。
前記一般式(I)を更に具体的に説明すると式中の
R1は、水素原子、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等の低級アルキル基、無置換または置換フェニル基を示す。
【0008】
置換フェニル基とは、水酸基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等の低級アルキル基、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、iso−プロポキシ、n−ブトキシ、iso−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ等の低級アルコキシ基を1ないし2個置換したフェニル基を意味する。
【0009】
R2は、無置換または置換フェニル基、ピリジル基、N位に低級アルキル基、低級アルコキシアルキル基もしくは無置換または置換アルアルキル基を有する2−ベンズイミダゾリル基を示す。
【0010】
置換フェニル基とは、水酸基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等の低級アルキル基、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、iso−プロポキシ、n−ブトキシ、iso−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ等の低級アルコキシ基、カルボキシル基、カルボキシメチル基、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等の低級アルコキシカルボニル基、メトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、n−プロポキシカルボニルメチル、tert−ブトキシカルボニルメチル等の低級アルコキシカルボニルメチル基、トリフルオロメチル基を1ないし2個置換したフェニル基を意味する。
【0011】
N位に低級アルキル基を有する2−ベンズイミダゾリル基とは、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等の低級アルキル基が1位または3位の窒素原子上に置換した2−ベンズイミダゾリル基を意味する。
【0012】
N位に低級アルコキシアルキル基を有する2−ベンズイミダゾリル基とは、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチル、エトキシエチル、n−プロポキシメチル、n−プロポキシエチル、tert−ブトキシメチル、tert−ブトキシエチル等の低級アルコキシアルキル基が1位または3位の窒素原子上に置換した2−ベンズイミダゾリル基を意味する。
【0013】
N位に置換アルアルキル基を有する2−ベンズイミダゾリル基とは、水酸基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等の低級アルキル基、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、iso−プロポキシ、n−ブトキシ、iso−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ等の低級アルコキシ基を1ないし2個の置換基に持つアルアルキル基が1位または3位の窒素原子上に置換した2−ベンズイミダゾリル基を意味する。アルアルキル基とは、ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、ナフチルメチル、ナフチルエチル、ジナフチルメチル等のフェニルまたはナフチルのようなアリール基が1ないし2個置換した低級アルキル基を意味する。
【0014】
Yは、S、NHおよびN−CH3を、Zは、S、NH、O、NC(=NH)NH2、NCO−R3およびNSO2−R3(ここでR3は、直鎖または分枝状の低級アルキル基、トリフルオロメチル基またはアリール基を示す)を意味する。R3は、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等の低級アルキル基、トリフルオロメチル基、フェニル、ナフチル、ピリジル、フラニル、チエニル等のアリール基を意味する。
【0015】
前記一般式(I)で表わされる化合物は、必要に応じて薬理学上許容し得る塩にすることができる。酸付加塩としてはフッ化水素塩、塩酸塩、臭化水素酸塩およびヨウ化水素酸塩のようなハロゲン化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、燐酸塩、炭酸塩等の無機塩、メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩およびエタンスルホン酸塩のような低級アルキルスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩およびp−トルエンスルホン酸塩のようなアリールスルホン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、蓚酸塩、酒石酸塩およびマレイン酸塩等の有機酸塩、グルタミン酸塩およびアスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩などの有機酸の酸付加塩または、置換基にカルボン酸を持つ場合、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩およびバリウム塩のようなカルボン酸のアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩を形成することができる。
【0016】
なお、本発明の化合物においては、二重結合部に基づくシス、トランス異性体および不斉炭素原子を有している場合には光学異性体が存在するが、本発明はこれらの立体異性体並びにそれらの混合物を包含するものである。
【0017】
次に、本発明に係る一般式(I)で表わされる化合物の一製造例について説明する。本発明の化合物は下記の製造法Iに準じて得ることができるが、これらの製造法と化学的に類似した他の方法あるいは全く異なった他の方法によっても製造することができるものである。
【0018】
製造法I
【化7】
〔式中、R1、R2、Y、Z、mおよびnは前記と同じ意味である。〕
【0019】
式(1)で表わされるアルデヒド誘導体と式(2)で表わされる五環式複素環化合物を、不活性溶媒(例えばベンゼン、トルエンおよびピリジンなどの芳香族炭化水素類、メタノール、エタノールおよびプロパノールなどのアルコール類、ジメチルホルムアミドおよびジメチルアセトアミドなどのアミド類、酢酸および無水酢酸などの有機酸)中、0.5〜2倍モルの塩基の存在下、0.5〜6時間、50℃〜150℃にて加熱することにより、一般式(I)で表わされる化合物を合成することができる。使用される塩基としては特に限定されないが、好適には、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ナトリウムエチラートなどの無機塩基、酢酸ナトリウム、ピペリジン、ピロリジンなどの有機塩基を挙げることができる。
【0020】
次に、式(1)中のR2が2−ベンズイミダゾリル基で表わされる中間体化合物の製造例を説明する。
【0021】
製造法II
【化8】
〔式中、R8およびpは前記したものと同じ意味である。Halは、ハロゲン原子を意味する。〕
【0022】
(5→Va)
式(4)の化合物と式(3)の化合物とから得られた式(5)の化合物と式(6)の化合物とを塩基の存在下、不活性溶媒(例えばベンゼン、トルエンおよびピリジンなどの芳香族炭化水素類、メタノール、エタノールおよびプロパノールなどのアルコール類、ジメチルホルムアミドおよびジメチルアセトアミドなどのアミド類)中で反応させることにより、一般式(Va)で表わされる化合物を得ることができる。使用される塩基としては特に限定されないが、好適には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウムおよびアルコキシナトリウムなどの無機塩基を挙げることができる。
【0023】
(Va→Vb)
次に上記工程で得られた一般式(Va)で表わされる化合物を、不活性溶媒(例えばベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、エーテル、THFなどのエーテル類)中、一般に使用される還元剤を用いて、0.5〜3時間、−20℃〜100℃で反応させることにより一般式(Vb)で表わされる化合物を得ることができる。還元剤としては、水素化アルミニウムリチウム、水素化アルミニウムナトリウムなどが好ましい。
【0024】
(Vb→Vc)
さらに、上記工程で得られた一般式(Vb)で表わされる化合物を、不活性溶媒(例えばベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、エーテル、THFのようなエーテル類)中、一般に使用される酸化剤1〜3倍モルを用いて、0.5〜3時間、−78℃〜100℃で反応させることにより一般式(Vc)で表わされる化合物を得ることができる。上記の酸化剤としては、クロム酸、活性化DMSO、二酸化マンガンなどが用いられる。
【0025】
(Va→Vc)
一方、上記一般式(Va)で表わされる化合物は、ベンゼン、トルエン、エーテル、THFなどの不活性溶媒中、ジイソブチルアルミニウムヒドリド等の還元剤を用いて、0.5〜3時間、−20℃〜20℃で還元、加水分解反応させることにより直接上記一般式(Vc)で表わされる化合物とすることができる。
【0026】
なお、前記製造法I、IIにより得られた本発明化合物のうちアルコキシカルボニル基を有する化合物(R2が低級アルコキシカルボニル基および低級アルコキシカルボニルメチル基を有するフェニル基の場合)のエステル残基は、水−メタノール、水−エタノール等の低級アルコール水溶液中、2〜10倍モルの塩酸および硫酸等の無機酸または2〜10倍モルの水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム等の無機塩基を用いて加水分解することによりカルボキシル基に導くことができる。反応温度は室温から100℃が好ましい。反応時間は1〜24時間でよい。
【0027】
前記一般式(5)、(Va)、(Vb)および(Vc)の化合物は本発明の目的物である一般式(I)の化合物を合成するための中間化合物として重要な化合物である。
本発明に係る化合物は、そのまま、もしくは公知の薬学的に許容される担体、賦形剤などと混合した医薬組成物、すなわち錠剤、カプセル剤、マイクロカプセル剤、トローチ剤、液剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、シロップ剤等の経口剤、坐剤、ローション剤、点眼剤、点鼻剤、液剤、ゲル剤、軟膏剤、クリーム剤、エアゾール剤、貼付剤(シップ剤、硬軟剤、リザーバー型貼付剤)等の局所適用の外用剤、あるいは注射剤といった適宜の剤形として、通常全身的あるいは局所的に、経口または非経口的に安定に投与することができる。その使用量は症状、年令等により異なるが、1日0.1〜300mg、好ましくは0.5〜100mgを成人に対して、1日1回または数回に分けて投与することができる。
【0028】
以下に参考例および実施例を示し本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
参考例
1−(2−ベンズイミダゾリル)メチル−4−エトキシカルボニルピペリジンの合成
57gの2−クロロメチルベンズイミダゾールおよび71gの炭酸カリウムを300mlのDMFに懸濁させて、20〜40℃にて59gのイソニペコチン酸エチルを徐々に滴下した。滴下後1時間撹拌を続けた後反応液を約600mlの氷水中に注ぎ、同量の酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗、乾燥後濃縮し、残渣にイソプロピルエーテルを加えて濾過することにより目的物65g(収率66%)を得た。融点131〜134℃
NMR、δ(ppm,CDCl3)
9.69(1H,br)、7.73−7.71(1H,m)、7.44−7.42(1H,m)、7.27−7.20(2H,m)、4.14(2H,q)、3.80(2H,s)、2.92−2.86(2H,m)、2.37−2.18(3H,m)、1.96−1.71(4H,m)、1.26(3H,t)
【化9】
【0029】
【実施例】
実施例1
5−〔1−(2−ビス(4−フルオロフェニル)メトキシエチル)ピペリジン−4−イル〕メチレン−2−アセチルイミノ−1−メチル−4−イミダゾリジノンの合成
1−(2−ビス(4−フルオロフェニル)メトキシエチル)−4−ピペリジンカルボキシアルデヒド14.5g、クレアチニン5.2g、酢酸ナトリウム3.9gを酢酸64ml、無水酢酸16mlに溶解し80℃で、1時間撹拌した。反応液を氷浴上の3N−水酸化ナトリウム水溶液500mlにあけ、酢酸エチルで抽出し、得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(流出液、酢酸エチル/メタノール=4/1)により精製し目的物10.5g(収率53%)を得た。融点154〜156℃
NMR、δ(ppm,CDCl3)
10.72(1H,br)、7.31−6.96(8H,m)、5.43(1H,d)、5.33(1H,s)、3.56(2H,s)、3.56−3.39(1H,m)、3.18(3H,s)、2.94−2.69(3H,m)、2.21(3H,s)、2.21(3H,s)、2.23−2.13(2H,m)、1.73−1.39(4H,m)
【化10】
【0030】
実施例2
5−〔1−(2−フェニルエチル)ピペリジン−4−イル〕メチレン−2−チオキソ−4−イミダゾリジノンの合成
1−(2−フェニルエチル)−4−ピペリジンカルボキシアルデヒド4.3g、2−チオヒダントイン2.5g、ピペリジン2.4mlをピリジン10mlに溶解し80℃で、1時間撹拌した。反応液を減圧濃縮して得られた残留物にエタノールを加え結晶を析出させた。得られた結晶をエタノールで再結晶することにより目的物4.8g(収率77%)を得た。190℃から分解。
NMR、δ(ppm,DMSO−d6)
11.87(2H,br)、7.30−7.13(5H,m)、5.52(1H,d)、2.92−2.88(2H,m)、2.73(2H,t)、2.65−2.49(3H,m)、2.06−1.98(2H,m)、1.63−1.59(2H,m)、1.48−1.34(2H,m)
【化11】
【0031】
実施例3
5−〔1−(3−エトキシカルボニルフェニル)メチルピペリジン−4−イル〕メチレン−2−チオキソ−4−チアゾリジノンの合成
1−(3−エトキシカルボニルフェニル)メチル−4−ピペリジンカルボキシアルデヒド1.4g、ロダニン0.75g、酢酸ナトリウム0.5g、をピリジン10mlに溶解し80℃で、1.5時間撹拌した。反応液を水に注ぎ酢酸エチルで抽出、減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(流出液、酢酸エチル/ヘキサン=4/1)により精製し目的物0.66g(収率33%)を得た。
NMR、δ(ppm,DMSO−d6)
12.10(1H,br)、7.95−7.48(4H,m)、6.51(1H,s)、4.33(2H,q)、3.78(2H,s)、2.96−2.92(2H,m)、2.38−2.30(2H,m)、2.25−2.11(1H,m)、1.76−1.70(2H,m)、1.64−1.54(2H,m)、1.33(3H,t)
【化12】
【0032】
実施例4
5−〔1−(3−カルボキシフェニル)メチルピペリジン−4−イル〕メチレン−2−チオキソ−4−チアゾリジノンナトリウム塩の合成
5−〔1−(3−エトキシカルボニルフェニル)メチルピペリジン−4−イル〕メチレン−2−チオキソ−4−チアゾリジノン0.34gを濃塩酸3.4mlに溶かし100℃で、1時間撹拌した。炭酸水素ナトリウムを加えpH9〜10に調製後溶媒を減圧除去した。残留物をエタノールに溶かし活性炭処理後、溶媒を減圧濃縮、2−プロパノールにより結晶化させて目的物0.19g(収率59%)を得た。融点88〜91℃
NMR、δ(ppm,DMSO−d6)
7.81−7.19(4H,m)、6.07(1H,s)、3.21(2H,s)、2.79−2.74(2H,m)、2.06−1.85(3H,m)、1.71−1.62(2H,m)、1.53−1.36(2H,m)
【化13】
実施例1〜4に記載の方法に準じて合成した本発明の化合物の製造例(実施例5〜68)を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】
【表4】
【0037】
【表5】
【0038】
【表6】
【0039】
【表7】
【0040】
【表8】
【0041】
【表9】
【0042】
実施例69
1−(1−(4−クロロベンジル)−2−ベンズイミダゾリルメチル)−4−ピペリジンカルボン酸エチルの合成
1−(2−ベンズイミダゾリルメチル)−4−ピペリジンカルボン酸エチル6.4gをジメチルホルムアミド22mlに溶かし氷冷下、水素化ナトリウム(60%)1gを加えた。30分間撹拌後4−クロロベンジルクロリド4gを入れ室温で2時間撹拌した。反応液を水に注ぎ酢酸エチルで抽出、減圧濃縮して得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(流出液、酢酸エチル)により精製し目的物5.6g(収率60%)を得た。融点127〜129℃
NMR、δ(ppm,CDCl3)
7.78−6.70(8H,m)、5.54(2H,s)、4.12(2H,q)、3.71(2H,s)、2.83−2.77(2H,m)、2.32−2.23(1H,m)、2.19−2.10(2H,m)、1.87−1.81(2H,m)、1.66−1.51(2H,m)、1.24(3H,t)
【化14】
【0043】
実施例70
1−(1−(4−クロロベンジル)−2−ベンズイミダゾリルメチル)−4−ヒドロキシメチルピペリジンの合成
1−(1−(4−クロロベンジル)−2−ベンズイミダゾリルメチル)−4−ピペリジンカルボン酸エチル5.6gをTHF 13mlに溶かした溶液をリチウムアルミニウムハライド0.53g、THF 13mlの懸濁液に氷冷下で滴下した。滴下後30分間撹拌し反応液を氷に注ぎ酢酸エチルで抽出、MgSO4で脱水、活性炭処理後、溶媒を除去、残留物をエーテルで洗浄することにより目的物4.1g(収率82%)を得た。融点150〜153℃
NMR、δ(ppm,CDCl3)
7.79−7.00(8H,m)、5.54(2H,s)、3.72(2H,m)、3.45(2H,d)、2.84−2.80(2H,m)、2.15−2.05(2H,m)、1.69−1.6(2H,m)、1.55−1.42(2H,m)、1.16−1.01(2H,m)
【化15】
【0044】
実施例71
1−(1−(4−クロロベンジル)−2−ベンズイミダゾリルメチル)−4−ピペリジンカルボキシアルデヒドの合成
ジメチルスルホキシド1.75mlを塩化メチレン11mlに溶解、−78℃に冷却した。オキザリルクロリド1.75mlを滴下、−78℃、30分間撹拌した。1−(1−(4−クロロベンジル)−2−ベンズイミダゾリルメチル)−4−ヒドロキシメチルピペリジン4.1gを塩化メチレン50mlに溶解した溶液を滴下、−78℃で、1時間撹拌後、トリエチルアミン4mlを加え1時間室温で放置した。反応液を水で洗浄後、溶媒を除去、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(流出液、酢酸エチル/メタノール=5/1)により精製しエーテルで結晶化することにより目的物3.8g(収率94%)を得た。融点98〜99℃
NMR、δ(ppm,CDCl3)
9.61(1H,s)、7.79−6.99(8H,m)、5.52(2H,s)、3.73(2H,s)、2.83−2.76(2H,m)、2.30−2.17(3H,m)、1.87−1.81(2H,m)、1.55−1.41(2H,m)
【化16】
実施例1、2、69〜71の方法に準じて合成した本発明の化合物の製造例(実施例72〜91)を表2に示す。
【0045】
【表10】
【0046】
【表11】
【0047】
【表12】
【0048】
処方例1
実施例2の化合物0.5gにベンジルアルコール2g、セバシン酸ジイソプロピル5g、ミリスチン酸イソプロピル10g、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート(TS−10、日光ケミカルズ製)5gを加え、50℃に加熱して溶解した。これに65.88gの精製水に1,3−ブチレングリコール5g、メチルパラベン0.2gを50℃で溶解した水相を加え、50℃で乳化した。この溶液にカルボキシビニルポリマー0.8gを加え、室温まで冷却しながら撹拌した。次に、この溶液にジイソプロパノールアミン0.8gおよび亜硫酸水素ナトリウム0.02gを精製水10gに溶解した溶液を加え均一になるまで撹拌してクリーム製剤を得た。
【0049】
処方例2
実施例5の化合物0.3gにクロタミトン2g、2−オクチルドデカノール5g、ミリスチン酸イソプロピル10g、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート(TS−10、日光ケミカルズ製)5g、BHT 0.03gを加え、70℃に加熱して溶解した。これに60.84gの精製水に1,3−ブチレングリコール5g、メチルパラベン0.2gを50℃で溶解した水相を加え、50℃で乳化した。この溶液にカルボキシビニルポリマー0.8gを加え、室温まで冷却しながら撹拌した。次に、この溶液にジイソプロパノールアミン0.8gおよび亜硫酸水素ナトリウム0.03gを精製水10gに溶解した溶液を加え均一になるまで撹拌してクリーム製剤を得た。
【0050】
処方例3
実施例35の化合物0.3gにベンジルアルコール1.5gを加え70℃に加熱して溶解した。これに白色ワセリン15g、セトステアリルアルコール10g、ポリオキシエチレン(23)セチルエーテル(BC−23、日光ケミカルズ製)、BHT 0.02gおよび流動パラフィン3gを加え、75℃に加熱して溶解して油相を得た。別に精製水60.86gを75℃に加熱し、メチルパラベン0.3g、1,3−ブチレングリコール5gを加えて溶解した。これを先の油相に加え撹拌して乳化した。次に亜硫酸水素ナトリウム0.02gを加え、更に撹拌して室温まで冷却してクリーム製剤を得た。
【0051】
処方例4
実施例10の化合物0.2g、BHT 0.01gに1,3−ブチレングリコール60gを加え70℃に加熱して溶解した。この溶液に精製水39.77gおよびピロ亜硫酸ナトリウム0.02gを加え、撹拌して液剤を得た。
【0052】
処方例5
実施例2の化合物0.5gにクロタミトン4gを加え70℃に加熱して溶解した。これに白色ワセリン85.45g、モノステアリン酸グリセリン5g、牛脂5gを加え、70℃に加熱して溶解した。この溶液に撹拌しながら亜硫酸水素ナトリウム0.05gを加え、更に撹拌しながら室温まで冷却して軟膏剤を得た。
【0053】
処方例6
実施例5の化合物0.5gにセバシン酸ジイソプロピル2g、1,3−ブチレングリコール50gを加え70℃に加熱して溶解した。これに0.7gのカルボキシビニルポリマーを精製水36.27gに膨潤した溶液を加え撹拌した。次に亜硫酸水素ナトリウム0.03gおよびジイソプロパノールアミン0.5gを精製水10gに溶解した溶液を加えて撹拌し、ゲル剤を得た。
【0054】
処方例7
実施例35の化合物0.3gにクロタミトン2g、2−オクチルドデカノール5g、ミリスチン酸イソプロピル5g、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート(TS−10、日光ケミカルズ製)5g、コレステロール0.5g、BHT 0.03gを加え、70℃に加熱して溶解した。これに66.74gの精製水に1,3−ブチレングリコール5g、メチルパラベン0.2gを50℃で溶解した水相を加え、室温まで冷却しながら撹拌した。次に、この溶液にジイソプロパノールアミン0.2gおよび亜硫酸水素ナトリウム0.03gを精製水10gに溶解した溶液を加え均一になるまで撹拌してローション剤を得た。
【0055】
処方例8
実施例10の化合物0.5gにクロタミトン4gを加え70℃に加熱して溶解した。これに白色ワセリン85.3g、モノステアリン酸グリセリン5g、牛脂5gを加え、70℃に加熱して溶解した。この溶液に撹拌しながら亜硫酸水素ナトリウム0.2gを加え、更に撹拌しながら室温まで冷却して軟膏剤を得た。
【0056】
処方例9
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体カリフレックスTR−1107(シェル化学製)30.5重量部と流動パラフィン18.0重量部、粘着付与剤としてアルコンP−85(荒川化学製)46.0重量部を加熱溶解し、次いで実施例35の化合物0.1重量部と吸収促進剤としてのハッカ油5.5重量部および亜硫酸水素ナトリウム0.03重量部との混合物を添加混合し、その後シリコーン処理の施されたポリエステルフィルムに厚さ100μmになるように展延し、アルミ蒸着の施されたナイロン−ポリエステル不織布で覆い、圧着転写させ所望の大きさに切断して本発明のテープ剤とした。このテープ剤は含有薬物の高い放出性を有しており、生物学的利用率も非常に高く、皮膚刺激も皆無のものであった。
【0057】
処方例10
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体カリフレックスTR−1107(シェル化学製)30.0重量部と流動パラフィン15.0重量部、粘着付与剤としてアルコン(荒川化学製)46重量部を加熱溶解し、次いで実施例5の化合物0.2重量部と亜硫酸水素ナトリウム0.02重量部とを吸収促進剤としてのハッカ油5.0重量部に溶解したものを添加混合し、その後ポリエステルフィルムを張り合わせた塩ビフィルムに厚さ100μmになるように展延し、シリコーン処理の施されたポリエステルフィルムで覆い所望の大きさに切断して本発明のテープ剤とした。このテープ剤も処方例9のテープ剤と同様に優れた特性を有するものであった。
【0058】
上記の▲1▼〜▲5▼を充分に混合し、水を添加して造粒する。
次に乾燥させ、得られた顆粒を整粒したのち、▲6▼を加えて混合し、これを圧縮成形して一錠100mgの錠剤を調製した。
【0059】
常法に従って、上記の▲1▼〜▲6▼の各成分を混和して顆粒としたのち、これをカプセルに充填し、100mg含有のカプセル剤を調製した。
【0060】
試験例
本発明化合物がI型アレルギーに対する効果を有することについて実験例を示して説明する。
実験方法(a)
I型アレルギー反応のモデルとしてラット腹腔マスト細胞からの抗原誘発ヒスタミン遊離反応を用いた。すなわち抗オブアルブミン(以下ovと略す)ラット血清で48時間前に感作したWistar系ラットから腹腔細胞浮遊液を得た。腹腔細胞浮遊液を37℃で4分間インキュベートした後、ov溶液を添加して反応を惹起し、20分間の反応中に遊離したヒスタミン量を測定した。なお、発明化合物はDMSO溶液に1×10-6Mあるいは1×10-5Mとなるように溶解し、反応惹起3分前に腹腔細胞浮遊液に添加した。抑制率は下記式により算出した。その結果を表3に示す。
【0061】
【表13】
【0062】
実験方法(b)
I型アレルギー反応のモデルとしてラット腹腔マスト細胞からのコンパウンド48/80誘発ヒスタミン遊離反応を用いた。すなわちWistar系ラットから腹腔細胞浮遊液を得た。腹腔細胞浮遊液を37℃で4分間インキュベートした後、コンパウンド48/80溶液を添加して反応を惹起し、10分間の反応中に遊離したヒスタミン量を測定した。なお、発明化合物はDMSO溶液に3×10-6Mあるいは3×10-5Mとなるように溶解し、反応惹起3分前に腹腔細胞浮遊液に添加した。抑制率は下記式により算出した。その結果を表4に示す。
【0063】
【表14】
【0064】
実験方法(c)
抗ヒスタミン作用を検討した。すなわち、32℃に保ったタイロード(Tyrode)液中にHartley系モルモットの回腸を懸垂し、ヒスタミン(終濃度10-7g/ml)を添加して回腸の収縮を測定した。なお、発明化合物はDMSO溶液に1×10-7Mあるいは1×10-6Mとなるように溶解し、反応惹起1分前にTyrode液に添加した。抑制率は下記式により算出した。その結果を表5に示す。
抑制率(%)=(対照群の収縮−検体群の収縮)/(対照群の収縮)×100
【0065】
【表15】
【0066】
実験方法(d)
I型アレルギー反応のモデルとしてラット48時間受動皮膚過敏症(以下PCAと略す)反応を用いた。すなわち、ovラット血清を48時間前に背部皮内に感作したWistar系ラットに、2.0mg/mlのovを含む2%ポンタミンスカイブルー溶液を0.5ml静脈内投与して反応を惹起した。なお、発明化合物は0.5%CMC−Naに10mg/kgあるいは30mg/kgとなるように懸濁し、反応惹起1時間前に経口投与した。抑制率は下記式により算出した。その結果を表6に示す。
【0067】
【表16】
【0068】
IV型アレルギーに対する効果を有することについて実験例を示して説明する。実験方法(e)
IV型アレルギー反応のモデルとしてマウスSRBC誘発遅延型過敏反応を用いた。すなわち、Balb/Cマウスに5×106 cells/mlのヒツジ赤血球(SRBC)を0.2ml静脈投与して感作し、4日後に左足蹠皮内に5×108 cells/mlのSRBCを50μl投与して反応を惹起した。24時間後の両足足蹠の厚さを測定し、左足から右足の厚さを差し引いて腫脹とした。なお、発明化合物は0.5% CMC−Naに3mg/kgあるいは30mg/kgとなるように懸濁し、反応惹起1時間前と6時間後に経口投与した。抑制率は下記式により算出した。その結果を表7に示す。
抑制率(%)=(対照群の腫脹−検体群の腫脹)/(対照群の腫脹)×100
【0069】
【表17】
【0070】
リンパ球に対する効果を有することについて実験例を示して説明する。
実験方法(f)
リンパ球の増殖に及ぼす影響を検討するため、マウス混合リンパ球反応を用いた。すなわち、マイトマイシンC処理したBalb/Cマウスの脾細胞とDBA2マウスの脾細胞を用い、4日間混合培養後に5−ブロモ−2′−デオキシウリジン(BrdU)の取込み量を酵素免疫測定法(ELISA)にて測定した。なお、本発明の化合物はDMSO溶液に1×10-6Mあるいは3×10-6Mとなるように溶解し、混合培養開始と同時に培養液へ添加した。抑制率は下記式により算出した。その結果を表8に示す。
抑制率(%)=(対照群の増殖−検体群の増殖)/(対照群の増殖)×100
【0071】
【表18】
【0072】
結果
これらの結果から明らかなように本発明に係る一般式(I)で表わされる新規なピペリジン誘導体は、抗アレルギー作用および/または抗ヒスタミン作用を有し、特にI型アレルギー反応抑制作用およびIV型アレルギー反応(細胞性免疫)抑制作用を併有することが認められた。
【0073】
【発明の効果】
以上、本発明に係る一般式(I)で表わされる新規なピペリジン誘導体は、顕著な抗アレルギー作用および/または抗ヒスタミン作用を有し、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎および気管支喘息等の種々のアレルギー疾患ならびに慢性関節リウマチ等の自己免疫疾患の治療剤または予防剤として極めて有用である。
Claims (10)
- 請求項1〜4のいずれかに記載の一般式(I)〜(IV)で表わされるピペリジン誘導体またはその製薬学的に許容される付加塩を有効成分として含有することを特徴とする抗アレルギー剤。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の一般式(I)〜(IV)で表わされるピペリジン誘導体またはその製薬学的に許容される付加塩を有効成分として含有することを特徴とする抗ヒスタミン剤。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の一般式(I)〜(IV)で表わされるピペリジン誘導体またはその製薬学的に許容される付加塩を有効成分として含有することを特徴とする免疫抑制剤。
- 剤型が外用剤用のものである請求項6〜8のいずれかに記載の医薬。
- 剤型が経口投与用のものである請求項6〜8のいずれかに記載の医薬。
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