JP3668112B2 - 光磁気ヘッドおよび光磁気ヘッドのコイルの製造方法 - Google Patents
光磁気ヘッドおよび光磁気ヘッドのコイルの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3668112B2 JP3668112B2 JP2000271208A JP2000271208A JP3668112B2 JP 3668112 B2 JP3668112 B2 JP 3668112B2 JP 2000271208 A JP2000271208 A JP 2000271208A JP 2000271208 A JP2000271208 A JP 2000271208A JP 3668112 B2 JP3668112 B2 JP 3668112B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magneto
- coil
- transparent insulating
- insulating film
- conductor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B11/00—Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor
- G11B11/10—Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor using recording by magnetic means or other means for magnetisation or demagnetisation of a record carrier, e.g. light induced spin magnetisation; Demagnetisation by thermal or stress means in the presence or not of an orienting magnetic field
- G11B11/105—Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor using recording by magnetic means or other means for magnetisation or demagnetisation of a record carrier, e.g. light induced spin magnetisation; Demagnetisation by thermal or stress means in the presence or not of an orienting magnetic field using a beam of light or a magnetic field for recording by change of magnetisation and a beam of light for reproducing, i.e. magneto-optical, e.g. light-induced thermomagnetic recording, spin magnetisation recording, Kerr or Faraday effect reproducing
- G11B11/1055—Disposition or mounting of transducers relative to record carriers
- G11B11/10552—Arrangements of transducers relative to each other, e.g. coupled heads, optical and magnetic head on the same base
- G11B11/10554—Arrangements of transducers relative to each other, e.g. coupled heads, optical and magnetic head on the same base the transducers being disposed on the same side of the carrier
-
- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B11/00—Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor
- G11B11/10—Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor using recording by magnetic means or other means for magnetisation or demagnetisation of a record carrier, e.g. light induced spin magnetisation; Demagnetisation by thermal or stress means in the presence or not of an orienting magnetic field
- G11B11/105—Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor using recording by magnetic means or other means for magnetisation or demagnetisation of a record carrier, e.g. light induced spin magnetisation; Demagnetisation by thermal or stress means in the presence or not of an orienting magnetic field using a beam of light or a magnetic field for recording by change of magnetisation and a beam of light for reproducing, i.e. magneto-optical, e.g. light-induced thermomagnetic recording, spin magnetisation recording, Kerr or Faraday effect reproducing
- G11B11/10532—Heads
- G11B11/10534—Heads for recording by magnetising, demagnetising or transfer of magnetisation, by radiation, e.g. for thermomagnetic recording
-
- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B11/00—Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor
- G11B11/10—Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor using recording by magnetic means or other means for magnetisation or demagnetisation of a record carrier, e.g. light induced spin magnetisation; Demagnetisation by thermal or stress means in the presence or not of an orienting magnetic field
- G11B11/105—Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor using recording by magnetic means or other means for magnetisation or demagnetisation of a record carrier, e.g. light induced spin magnetisation; Demagnetisation by thermal or stress means in the presence or not of an orienting magnetic field using a beam of light or a magnetic field for recording by change of magnetisation and a beam of light for reproducing, i.e. magneto-optical, e.g. light-induced thermomagnetic recording, spin magnetisation recording, Kerr or Faraday effect reproducing
- G11B11/1055—Disposition or mounting of transducers relative to record carriers
- G11B11/1058—Flying heads
Landscapes
- Recording Or Reproducing By Magnetic Means (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、光磁気ディスクなどの光磁気記憶媒体へのデータの記録・再生を行うための光磁気ヘッド、および光磁気ヘッドのコイルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光磁気記憶媒体へのデータの書込みは、光磁気記憶媒体上にレーザスポットが形成されることによる記録層の部分発熱と磁界発生用のコイルによって発生される磁界の磁束の方向によって、光磁気記憶媒体の記録層の磁化を反転させることにより行われる。また、光磁気記憶媒体に記憶されたデータの再生は、光磁気記憶媒体の記録層によって反射された光の光学的性質の変化を検出することにより行われる。
【0003】
従来においては、このようなデータの記録・再生を行うための光磁気ヘッドの一例として、特開2000−76724号公報に記載されたものがある。この光磁気ヘッドは、図21に示すように、対物レンズ90および透明板91をスライダ(図示略)に保持させた構造を有している。透明板91の片面のうち、対物レンズ90の光軸Caの延長線上には、凸部92が形成されている。また、この凸部92の周囲には、パターン形成された2層の導体膜93aからなる磁界発生用のコイル93が設けられている。このコイル93は、透明絶縁膜97によって覆われている。
【0004】
このような構成によれば、図22(a)に示すように、対物レンズ90を通過したレーザ光は、透明板91の凸部92を通過してから光磁気ディスクDに到達し、微小径のレーザスポットLsとして集束される。コイル93の中心部には透明板91の凸部92が存在し、この凸部92は空気よりも屈折率が大きい材料からなるため(空気の屈折率は、種々の媒体の中で最小である)、凸部92が設けられていない場合と比較すると、コイル93の中心部におけるレーザ光の直径D1を小さくすることができる。すなわち、たとえば図22(b)に示すように、透明板91に凸部92が設けられておらず、コイル93の中心部が空洞部とされている場合には、透明板91の片面91aから空気中に出射したレーザ光は大きな角度で屈折する。したがって、光磁気記憶媒体Dに対するスライダの浮上量hが同一であるとすると、図22(a)に示すコイル93の中心部におけるレーザ光の直径D1の方が、同図(b)に示すコイル93の中心部におけるレーザ光の直径D2よりも小さくなる。その結果、図22(a)および図21に示す光磁気ヘッドにおいては、コイル93の内径を小さくすることができるのである。
【0005】
コイルの半径と磁界の強さとの関係を考察すると、半径rの円電流Iによって発生される磁界については、その円の中心軸上の円の中心からxだけ離れた点の磁界の強さHは、H=r2I/{2(r2+x2 )3/2 }の式で求められる。この式は、コイルの半径を小さくするほど、また媒体に対してコイルを近づけるほど、媒体に作用する磁界が強くなることを意味している。したがって、上記したように、コイル93の内径を小さくすることは、光磁気記憶媒体に作用させる磁界を強くする上で有利となる。また、図21に示した光磁気ヘッドにおいては、コイル93の導体膜93aを2層に形成しているために、コイル93のインダクタンスを小さくすることができ、高周波による書込み磁界の変化を急峻にして、高周波応答性を良くすることも可能となる。
【0006】
従来の光磁気ヘッドの他の例としては、特開平10−320863号公報に記載されたものもある。この従来のものは、図23に示すように、対物レンズ90の片面に凸部92を直接形成し、この凸部92の周囲に2層の導体膜93aからなるコイル93を設けたものである。このような構成によれば、図21に示した光磁気ヘッドと同様な作用が得られるのに加え、透明板91を不要にすることにより光磁気ヘッドの構成部品の点数を少なくすることもできる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の光磁気ヘッドにおいては、次のような不具合があった。
【0008】
第1に、透明板91または対物レンズ90には、凸部92を形成する必要がある。したがって、この凸部92の形成作業が煩雑であり、その分だけ光磁気ヘッドの製造コストが高価となっていた。
【0009】
第2に、コイル93は、凸部92の周辺に設けられているために、コイル93の内周部分をレーザ光にできる限り近づけてコイル93の内径を小さくしようとしても、その寸法を凸部92よりも小さくすることはできない。一方、凸部92は、加工精度を考慮すると、レーザ光のビーム径に対してある程度余裕をもった大きさに形成せざるを得ない。したがって、コイル93の内径をレーザ光のビーム径に近い径にすることが難しくなっていた。したがって、従来においては、コイル93の内径を小さくすることにより光磁気記憶媒体に作用させる磁界を強くする点において、未だ改善の余地があった。
【0010】
第3に、対物レンズ90を通過し、または通過するレーザ光は、光磁気記憶媒体に近づくに連れてそのビーム径が小さくなっている。これに対し、コイル93の2層の導体膜93aは、いずれも同一の内径に形成されている。したがって、従来においては、2層の導体膜93aのうち、光磁気記憶媒体に近い方の導体膜93aとレーザ光の光路との間の距離が大きくなっていた。このことは、光磁気記憶媒体に作用させる磁界を強くする上で一層改善の余地があることを意味する。
【0011】
本願発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、光磁気記憶媒体のレーザスポットを形成する箇所に効率良く磁界を作用させることができるとともに、製造コストをも従来のものと比べて低減化することができる光磁気ヘッドを提供することをその課題としている。また、本願発明は、そのような光磁気ヘッドのコイルを好適に製造することができる方法を提供することを他の課題としている。
【0012】
【発明の開示】
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0013】
本願発明の第1の側面によって提供される光磁気ヘッドは、光磁気記憶媒体に対向して移動するように設けられるスライダと、このスライダに保持され、かつ受けたレーザ光を集束させることにより上記光磁気記憶媒体上にレーザスポットを形成する対物レンズと、この対物レンズの光軸方向に積層された複数層の導体膜からなるとともに、これら複数層の導体膜の中心部が上記光軸に合わせられ、かつ上記対物レンズの光磁気記憶媒体寄りのレンズ面と上記光磁気記憶媒体との間に位置するように設けられたコイルと、このコイルを覆う透明絶縁膜と、を具備している、光磁気ヘッドであって、上記コイルの中心部は、上記透明絶縁膜によって塞がれており、かつ上記コイルの複数層の導体膜のうち、上記光磁気記憶媒体に近い層の導体膜は、上記光磁気記憶媒体から遠い層の導体膜よりも内径が小さくされていることを特徴としている。
【0014】
このような構成の光磁気ヘッドにおいては、次のような作用が得られる。
【0015】
第1に、対物レンズを通過したレーザ光は、コイルの中心部を塞いでいる透明絶縁膜を透過してから光磁気記憶媒体に到達することとなる。したがって、上記透明絶縁膜は、上記コイルの絶縁保護を図るというそれ本来の役割を果たすのに加え、従来の対物レンズの凸部または透明板の凸部と同様な役割、すなわちコイルの中心部におけるレーザ光のビーム径を小さくする役割をも果たすこととなる。このため、本願発明においては、従来の対物レンズの凸部または透明板の凸部を不要にすることができる。一方、上記透明絶縁膜によって上記コイルの中心部を塞ぐ処理は上記透明絶縁膜を形成する際に簡単に行うことができる。その結果、本願発明に係る光磁気ヘッドの製造作業を簡易にして、その製造コストを従来よりも廉価にすることが可能となる。
【0016】
第2に、本願発明においては、対物レンズの凸部または透明板の凸部の周囲にコイルを設けていた従来とは異なり、コイルの内径を上記凸部の外径よりも小さくすることができないといった制約を受けないものにすることができる。したがって、本願発明においては、コイルの内径を小さくすることが容易となり、光磁気記憶媒体に強い磁界を作用させるのに好ましいものとなる。
【0017】
第3に、本願発明の光磁気ヘッドのコイルは、光磁気記憶媒体に近い層の導体膜の方が光磁気記憶媒体から遠い層の導体膜よりも内径が小さいものであるために、コイルがレーザ光を不当に遮るといった不具合を生じさせることなく、従来のものよりもコイルの内径を小さくすることが可能となる。したがって、その分だけ、光磁気記憶媒体のレーザスポットが形成される箇所に対して強い磁界を効率良く作用させることができる。
【0018】
本願発明の好ましい実施の形態においては、上記対物レンズと上記光磁気記憶媒体との間に位置するように上記スライダに保持された透明板を具備しており、かつ上記コイルは、上記透明板の上記光磁気記憶媒体に対向する面上に設けられている。このような構成によれば、対物レンズとは別個の透明板にコイルを設ければよいこととなり、コイルの製造能率を高めることが可能となる。
【0019】
本願発明の他の好ましい実施の形態においては、上記コイルは、上記対物レンズの光磁気記憶媒体寄りのレンズ面上に設けられている。このような構成によれば、対物レンズとは別体の透明板を不要することができるために、光磁気ヘッドの部品点数を少なくすることができる。
【0020】
上記コイルの各層の導体膜は、渦巻状である。このような構成によれば、コイルによる発生磁界を強くするのに好適となる。
【0021】
本願発明の他の好ましい実施の形態においては、上記コイルの互いに隣り合って積層する導体膜の少なくとも一部分どうしは、上記コイルの径方向において互いに位置ずれしている。このような構成によれば、コイルの容量(浮遊容量)を減らし、容量低減によるコイルの高周波数対応が可能となる。すなわち、上記コイルの互いに隣り合って積層する導体膜どうしを接近させると、それらの導体膜どうしの間に容量結合を生じて浮遊容量が増加し、コイルの高周波応答性が悪化する虞れがある。ところが、上記構成によれば、互いに隣り合って積層する導体膜どうしの間の距離を大きくとることができるために、コイルの浮遊容量が大きくならないようにして、コイルの高周波応答性を良くすることができる。
【0022】
本願発明の他の好ましい実施の形態においては、上記コイルの互いに隣り合って積層する導体膜の一端部どうしの間には、これら一端部を互いに導通させる接続部が形成されている。このような構成によれば、上記コイルの複数層の導体膜のそれぞれに通電を行わせるための手段として、たとえば各導体膜の中心部寄りの一端部に導通するビアホールを透明絶縁膜に設けるといった必要を無くすことが可能となる。したがって、レーザ光が透明絶縁膜に設けられたビアホールによって遮られるといった不具合を生じないようにすることができる。
【0023】
本願発明の他の好ましい実施の形態においては、上記コイルの導体膜は、2層または4層に形成されており、かつ上記光磁気記憶媒体に最も近い導体膜と最も遠い導体膜とのそれぞれには、上記透明絶縁膜の外部に延びる引き出し配線部が連設されている。このような構成によれば、レーザ光が上記引き出し配線部によって不当に遮られないようにしつつ、上記2層または4層の導体膜のそれぞれに対して外部から適切に通電を行わせることができる。
【0024】
本願発明の第2の側面によって提供される光磁気ヘッドのコイルの製造方法は、透明な基板上にコイルを構成する第1の導体膜をパターン形成する工程と、上記第1の導体膜を覆う第1の透明絶縁膜を形成する工程と、上記第1の透明絶縁膜上にコイルを構成する第2の導体膜をパターン形成する工程と、上記第2の導体膜を覆う第2の透明絶縁膜を形成する工程と、を有している、光磁気ヘッドのコイルの製造方法であって、上記第1および第2の透明絶縁膜は、上記第1および第2の導体膜の中心部を塞ぐように形成するとともに、上記第2の導体膜は、上記第1の導体膜よりも内径が小さくなるように形成することを特徴としている。
【0025】
このような構成を有する光磁気ヘッドのコイルの製造方法によれば、本願発明の第1の側面によって提供される光磁気ヘッドのコイルを適切に製造することができる。
【0026】
本願発明の好ましい実施の形態においては、上記第2の導体膜をパターン形成する工程の前に、上記第1の透明絶縁膜の表面を平面状に仕上げる工程を有している。このような構成によれば、第1の透明絶縁膜上に第2の導体膜を適切に形成することができる。すなわち、第1の透明絶縁膜の粗雑な凹凸面上に第2の導体膜を形成したのでは、その導体膜に断線部分が発生するといった虞れがあるが、上記構成によれば、そのような虞れを無くすことができる。
【0027】
本願発明の他の好ましい実施の形態においては、上記基板の表面に上記第1の導体膜のパターン形状に対応する凹部を形成する工程を有しており、かつ上記第1の導体膜は、この凹部内に埋まるように形成する。このような構成によれば、上記基板の凹部内に第1の導体膜が埋まるように形成されている分だけ、この第1の導体膜を覆うための透明絶縁膜の全体の厚みを薄くすることが可能となる。したがって、透明絶縁膜の厚みの増大に起因する基板の反り変形などを防止するのに好適となる。
【0028】
本願発明の他の好ましい実施の形態においては、上記第2の導体膜をパターン形成する工程は、上記第1の透明絶縁膜上に、穴部を有する第3の透明絶縁膜およびこの第3の透明絶縁膜を覆う第4の透明絶縁膜をそれぞれ形成する工程と、上記第4の透明絶縁膜を上記第2の導体膜に対応するパターン形状にエッチングするとともに、上記第1の透明絶縁膜の上記第3の透明絶縁膜の穴部に対応する箇所をエッチングすることにより、上記第1および第3の透明絶縁膜に上記第4の透明絶縁膜のエッチングされた箇所に一連に繋がった穴部を形成する工程と、それらエッチングされた箇所に導体が充填されるように導体膜を形成する工程と、を含んでいる。このような構成によれば、第2の導体膜のパターン形成と、この第2の導体膜の一部を第1の導体膜の一部分に繋ぐ接続部の形成とを同時に行うことが可能となる。したがって、コイル製造に際しての全体の作業工程数を減らすことが可能となる。
【0029】
本願発明のその他の特徴および利点については、以下に行う発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0031】
図1〜図4は、本願発明に係る光磁気ヘッドの一実施形態を示している。
【0032】
まず、図1を参照しながら、本願発明に係る光磁気ヘッドが用いられる光磁気記録・再生装置の構成の一例について説明する。同図に示す光磁気記録・再生装置Aは、光磁気ディスクDをスピンドル70に装着させた状態で高速回転するように構成されている。光磁気ディスクDは、たとえばその上向きの表面層が記録層とされたものである。光磁気ヘッドHは、スライダ1を具備して構成されており、このスライダ1は、サスペンション71を介してアーム72の先端部に支持されている。アーム72は、スライダ1を光磁気ディスクDの記録層に対面させてその半径方向に移動させうるように一定方向に進退移動可能である。その進退移動の駆動源としては、直進ボイスコイルモータなどのリニアアクチュエータ73が用いられている。もちろん、アーム72を水平方向に揺動させる構成とすることもできる。アーム72の先端には、ミラー74が設けられており、このミラー74には固定モジュール75からレーザ光が照射されるようになっている。固定モジュール75は、レーザ発光部、検出器、およびコリメータ光学素子などを内蔵するものである。
【0033】
スライダ1は、全体が略ブロック状とされたものであり、たとえば樹脂製である。このスライダ1は、光磁気ディスクDの回転が停止しているときには、光磁気ディスクDの表面に接触するようにサスペンション71に支持されているものの、光磁気ディスクDの高速回転時にはこのスライダ1と光磁気ディスクDとの間に形成される空気の流体くさびの圧力上昇により、光磁気ディスクDの表面から僅かな間隙を隔てて浮上するようになっている。図2によく表われているように、このスライダ1には、第1の対物レンズ2A、第2の対物レンズ2B、およびコイル3や透明絶縁膜4を備えた透明板5が保持されている。
【0034】
第1の対物レンズ2Aは、第2の対物レンズ2Bのみを用いる場合よりも光磁気ヘッドHの光学系の開口数(NA)を高めるために設けられたものである。対物レンズを複数個用いれば、光磁気ヘッドHの光学系の開口数を高めることが容易となり、これにより光磁気ディスクDの記録密度を高めることが可能となる。第1の対物レンズ2Aは、スライダ1の上面部の凹部11に嵌入されるなどしてミラー74の直下に配されている。固定モジュール75から出力されてミラー74によって反射されたレーザ光は、この第1の対物レンズ2Aに入射して、この第1の対物レンズ2Aによってある程度集束されてから次の第2の対物レンズ2Bに向けて進行するようになっている。サスペンション71は、第1の対物レンズ2Aを避けるようにしてスライダ1を支持している。
【0035】
第2の対物レンズ2Bは、第1の対物レンズ2Aを通過してきたレーザ光をさらに集束させることにより、光磁気ディスクDの記録層上にレーザスポットLsを形成するものである。この第2の対物レンズ2Bは、スライダ1の孔部12に嵌入されるなどして第1の対物レンズ2Aの直下に装着されている。この第2の対物レンズ2Bの上向きのレンズ面20aは、球面状の凸面である。これに対し、この第2の対物レンズ2Bの下向きのレンズ面20bは平面状である。
【0036】
透明板5は、矩形の平板状であり、その材質はたとえば第1および第2の対物レンズ2A,2Bと同材質のガラスとされている。透明板5の厚みは、たとえば0.2mm程度とされている。この透明板5は、スライダ1の下向きの底面部に接着されており、かつその上向きの片面は、第2の対物レンズ2Bのレンズ面20bに対して隙間を生じないように接触している。
【0037】
コイル3は、透明板5の下向きの片面上に形成された第1の導体膜30Aと、この第1の導体膜30Aよりも下方に形成された第2の導体膜30Bとを具備して構成されている。第1および第2の導体膜30A,30Bのそれぞれは、たとえば銅などの金属膜を所定形状にパターニングすることにより形成されたものであり、その製造工程の詳細については後述する。このコイル3は、図4(a),(b)によく表われているように、第1および第2の導体膜30A,30Bがいずれも渦巻状とされた渦巻コイルである。ただし、これらの導体膜30A,30Bは、たとえば複数の同心円状に形成された部分を、それらの半径方向に屈曲する屈曲部39a,39bを介して一連に繋げた形態とされている。
【0038】
図3によく表われているように、コイル3は、その中心軸(第1および第2の導体膜30A,30Bの中心軸)が第2の対物レンズ2Bの光軸Cの延長線と一致するように設けられている。第1および第2の導体膜30A,30Bのそれぞれの内径Da,Dbは、コイル3の中心部31をレーザ光が適切に通過可能な寸法とされている。ただし、第2の導体膜30Bの内径Dbの方が、第1の導体膜30Aの内径Daよりも小さくされている。
【0039】
第1および第2の導体膜30A,30Bは、後述する一部分を除き、それらの略全体がコイル3の半径方向において互いに適当な寸法Pだけ位置ずれするように設けられている。すなわち、図4(c)に示すように、第1および第2の導体膜30A,30Bの重ね合わせ状態を観察した場合、これらは屈曲部39a,39bが形成された箇所においてのみ互いに交差して重なり合っており、それ以外の部分においては互いに位置ずれした状態となっている。このような構成によれば、第1および第2の導体膜30A,30Bが互いに重なり合う面積を小さくすることができる。むろん、本願発明においては、コイル3の具体的なパターン形状はこれに限定されるものではない。たとえば、第1および第2の導体膜30A,30Bに屈曲部39a,39bを設けることなく、第1および第2の導体膜30A,30Bのそれぞれの一部分どうしをコイル半径方向において互いに位置ずれさせた構成としてもかまわない。
【0040】
第1および第2の導体膜30A,30Bの間には、導体からなる接続部32が設けられている(図3参照)。図4(a),(b)に示す第1の導体膜30Aの中心部31寄りの一端部33aと、第2の導体膜30Bの中心部31寄りの一端部33bとは、この接続部32を介して互いに導通接続されている。第1および第2の導体膜30A,30Bのそれぞれの外周縁の他端部34a,34bには、コイル3の半径方向に延びる引き出し配線部35a,35bが連設されている。これらの引き出し配線部35a,35bは、第1および第2の導体膜30A,30Bに通電を行わせるための部分であり、図3によく表われているように、透明絶縁膜4の外部まで延びていることにより、それらの各一端部は、透明板5の一側面または透明絶縁膜4の一側面において外部に露出している。この露出部分には、引き出し配線部35a,35bに導通する銅などの金属膜からなる一対の端子部38が設けられている。これら一対の端子部38に配線部材19を接続することにより、コイル3の第1および第2の導体膜30A,30Bに対する外部からの電力供給が行えるようになっている。
【0041】
透明絶縁膜4は、電気絶縁性を有する透明な材質からなり、その屈折率は、第2の対物レンズ2Bや透明板5の屈折率と略同様なものである。その具体的な材質としては、たとえば酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、ダイヤモンドライクカーボン、酸化珪素、または窒化珪素を適用することができる。この透明絶縁膜4は、コイル3の全体を覆うように透明板5の下向きの片面に付着形成されており、コイル3の中心部31はこの透明絶縁膜4によって塞がれている。この透明絶縁膜4は、たとえば第1の透明絶縁膜4aと第2の透明絶縁膜4bとの2層の膜が積層されることにより形成されているが、その具体的な形成工程については後述する。
【0042】
次に、光磁気ヘッドHの作用について説明する。
【0043】
光磁気ディスクDへのデータの記録またはデータの再生を行うときには、上述した流体くさびの圧力作用を利用することにより、図2および図3に示すように、高速回転している光磁気ディスクD上においてスライダ1を浮上させる。光磁気ディスクDの表面と透明絶縁膜4の表面との間隔は、たとえばμmオーダまたはサブμmオーダとする。コイル3への電力供給を行うための配線部材19はスライダ1の一側方からその上方に延びるように配置しておくことができるために、たとえば透明絶縁膜4の表面部分に配線部材を配置させる必要はなく、透明絶縁膜4と光磁気ディスクDとの間を微小間隔に設定することに支障が無いようにすることができる。このように、透明絶縁膜4と光磁気ディスクDとの間隔を微小にすれば、光磁気ディスクDの表面上のレーザスポットLsにコイル3を近づけることができ、レーザスポットLsの形成箇所に作用する磁界を強くするのに好ましいものとなる。
【0044】
次いで、レーザ光についての作用を考察すると、まず第1および第2の対物レンズ2A,2Bを通過したレーザ光は、そのビーム径が徐々に小さくなりながら、透明板5を透過し、さらには透明絶縁膜4のうちのコイル3の中心部31に相当する箇所を透過してから光磁気ディスクDに到達する。透明絶縁膜4と透明板5とは屈折率が略同一であり、これらの屈折率は空気よりも大きいために、透明板5に入射したレーザ光は、透明絶縁膜4を通過し終えるまでは、そのビーム径が一定の角度で徐々に狭まるように進行することとなる。すなわち、コイル3の中心部31を閉塞する透明絶縁膜4は、図21および図23に示した従来技術の凸部92と同様な役割を果たすこととなり、この光磁気ヘッドHにおいてもコイル3の中心部31におけるレーザ光のビーム径を小さくする効果が期待できる。したがって、レーザ光のビーム径に合わせてコイル3の内径を小さくすることが可能となる。
【0045】
この光磁気ヘッドHにおいては、従来技術の凸部92に相当する手段が設けられておらず、コイル3は透明板5の平面状の片面に設けられている。したがって、レーザ光を遮らない程度にコイル3の内径を小さく製作することが比較的簡単に行えることとなる。とくに、レーザ光は、コイル3の第1の導体膜30Aの中心部よりも第2の導体膜30Bの中心部の方がそのビーム径が小さくなるのに対し、第1の導体膜30Aよりも第2の導体膜30Bの方がその内径が小さくされているために、コイル3がレーザ光を不当に遮るようなことを回避しつつ、コイル3の最小内径をより小さくすることができる。また、第1および第2の導体膜30A,30Bの中心部31寄りの一端部どうしは、接続部32を介して互いに接続されているために、これら第1および第2の導体膜30A,30Bの中心部31寄りの一端部に対しては、スライダ1の外部から通電を行うための配線部材を接続する必要はない。仮に、このような配線部材を設けた場合には、この配線部材がレーザ光を遮る虞れが生じるが、本実施形態においてはそのような虞れも無くすことができる。したがって、このようなことによっても、コイル3の内径を小さくすることが実現される。
【0046】
このように、この光磁気ヘッドHにおいては、コイル3の内径を小さくすることができるために、光磁気ディスクDのレーザスポットLsが形成される箇所に効率良く強い磁界を作用させることができる。また、このことはコイル3の全体のサイズを大きくする必要を無くすことができることをも意味し、コイル3の全体のサイズを小さくすることにより、消費電力を少なくするのにも有利となる。さらに、コイル3に流れる電流を少なくすることができれば、マイグレーションによるコイル3の断線をも防止することができる。もちろん、コイル3は、第1および第2の導体膜30A,30Bからなるいわゆる2層タイプとされているために、いわゆる1層タイプのものと比較すると、コイルのインダクタンスを小さくして高周波応答性を良くすることもできる。また、第1および第2の導体膜30A,30Bの大部分は、コイル半径方向において互いに位置ずれしているために、それらの間の距離を確保することによって、それらの間に生じる容量結合を抑制し、コイル3の浮遊容量が大きくならないようにすることができる。浮遊容量を小さくすれば、コイル3の高周波応答性を一層良くすることができる。透明絶縁膜4は、上述した作用に加え、コイル3を保護する役割をも果たし、スライダ1が光磁気ディスクD上に浮上しないときには、コイル3が光磁気ディスクDとの接触によって損傷しないようにすることができる。
【0047】
次に、上記した光磁気ヘッドHのコイル3の製造方法の第1実施形態について、図5〜図9を参照して説明する。
【0048】
まず、図5(a)に示すように、透明基板5Aの表面に、メッキ処理のためのメッキベース層60Aをべた塗り状態に成膜する。透明基板5Aは、後に透明板5とされる基板である。もちろん、後述するように、コイル3を対物レンズに直接設ける場合には、この対物レンズが透明基板5Aに相当するものとなる。メッキベース層60Aは、たとえば0.1μm程度の厚みを有する銅の薄膜層であり、スパッタまたは蒸着により形成することができる。メッキベース層60Aの形成に際しては、数十nmの厚みのチタンまたはクロムからなる密着層(図示略)を透明基板5Aの表面に予め形成しておき、メッキベース層60Aの密着性を高める手段を用いることもできる。メッキベース層60Aの表面には、レジストの塗布およびその露光現像処理を行うことにより、図5(b)に示すように、メッキベース層60Aの表面に所定のパターン形状のレジスト層61Aを形成する。このレジスト層61Aは、たとえば6μm程度の厚みであり、レジスト層61Aが形成されていない箇所のパターン形状は、コイル3の第1の導体膜30Aに対応する渦巻状である。その後は、図5(c)に示すように、メッキベース層60Aの表面上に厚みが3μm程度の銅メッキ(電解メッキ)を施し、レジスト層61Aの隙間内において銅の導体膜62Aを成長させる。その後は、たとえばアセトンを用いた洗浄処理を行うことにより、図5(c)に示すように、レジスト層61Aを除去する。レジスト層61Aを除去した後には、図6(a)に示すように、メッキベース層60Aを除去する。そのための手段としては、酸性のエッチング液を用いてメッキベース層60Aを洗い落とすウエット法、あるいはイオンミリングによるドライ法がある。イオンミリングは、たとえばアルゴンガスをイオン化して、そのイオンをメッキベース層60Aに衝突させることにより行う。このような一連の工程により、銅からなる渦巻状の第1の導体膜30Aが形成される。図面上の説明は省略しているが、この第1の導体膜30Aの形成時には、それに繋がった引き出し配線部35aも同時に形成する。この点は、後述する第2の導体膜30Bを形成するときに、それに対応する引き出し配線部35bを形成する場合についても同様である。
【0049】
第1の導体膜30Aを形成した後には、図6(b)に示すように、透明な第1の透明絶縁膜4aを形成する。その際、第1の導体膜30Aの中心部31aの領域にも第1の透明絶縁膜4aを形成する(図面において、符号C1は第1の導体膜30Aの中心軸を示している)。第1の透明絶縁膜4aは、たとえば酸化アルミであり、イオンプレーティングにより成膜することができる。その厚みは、第1の導体膜30Aよりも厚みが大きな厚み、たとえば6μm程度とする。第1の透明絶縁膜4aは、渦巻状の第1の導体膜30Aを覆うように形成されるため、その表面は凹凸状となる。したがって、その後は図6(c)に示すように、第1の透明絶縁膜4aの表面を平坦化する。この平坦化処理は、たとえば第1の透明絶縁膜4aの表面を機械的に研磨することにより行う。また、この平坦化処理の方法としては、第1の透明絶縁膜4aの表面から第1の導体膜30Aの表面が露出する程度にまで第1の透明絶縁膜4aを研磨した後に、その第1の透明絶縁膜4aの表面に第1の透明絶縁膜4aと同材質の絶縁膜を再度重ねるように形成する手段を用いてよい。いずれにしても、第1の導体膜30Aを覆い、かつ表面が平坦な第1の透明絶縁膜4aを形成する。
【0050】
第1の透明絶縁膜4aの平坦化処理を終えた後には、この第1の透明絶縁膜4aの表面にレジストを塗布し、その露光現像を行うことにより、図6(d)に示すように、穴部63aを有するレジスト層61Bを形成する。このレジスト層61Bの厚みは、たとえば2μm程度である。レジスト層61Bの形成後には、図7(a)に示すように、第1の透明絶縁膜4aのうち、穴部63aに対応する箇所をエッチングし、第1の導体膜30の中心部31aの近傍の一部分を露出させる。その後は、図5(a)〜図6(c)を参照して述べたのと同様な工程を繰り返して行う。すなわち、図7(a)に示した工程の後には、図7(b)に示すように、レジスト層61Bを除去するとともに、図7(c)に示すように、メッキベース層60Bを形成する。このメッキベース層60Bは、先のメッキベース層60Aと厚みや材質などが同様であり、また先のメッキベース層60Aの形成方法と同様な方法により形成することができる。このメッキベース層60Bは、第1の導体膜30Aの一部分の上にも重ねて形成される。メッキベース層60Bの形成後には、図7(d)に示すように、所定のパターン形状のレジスト層61Cを形成した後に、銅メッキを施すことにより、図8(a)に示すように、渦巻状の銅の導体膜62Bを形成する。その際、この導体膜62Bの一部は、第1の導体膜30Aに繋がることとなり、この部分が接続部32となる。
【0051】
次いで、図8(b)に示すように、レジスト層61Cを除去した後に、図8(c)に示すように、メッキベース層60Bを除去する。これにより、接続部32を介して第1の導体膜30Aと導通接続された第2の導体膜30Bを形成することができる。むろん、この第2の導体膜30Bと第1の導体膜30Aとの中心線Cは一致しており、かつ第2の導体膜30Bの内径は、第1の導体膜30Aの内径よりも小さくされている。また、第2の導体膜30Bは、コイル半径方向において第1の導体膜30Aとは位置ずれしている。
【0052】
その後は、図9(a)に示すように第2の導体膜30Bを覆うように、第1の透明絶縁膜4a上に、それと同材質の第2の透明絶縁膜4bを重ねて形成する。この第2の透明絶縁膜4bについては、その後図9(b)に示すように、その表面を研磨するなどして平坦化する。
【0053】
以上の工程によれば、上述した光磁気ヘッドHのコイル3およびこのコイル3を覆う透明絶縁膜4を適切に製造することができる。上記方法においては、図6(b),(c)に示したように、第1の導体膜30Aを覆う第1の透明絶縁膜4aを平坦化させた後に第2の導体膜30Bを形成するための作業を開始しているために、最終的に製造される第2の導体膜30Bは、第1の透明絶縁膜4aの表面に沿った適正なものにすることができる。すなわち、第1の透明絶縁膜4aの表面が凹凸状のままその上に第2の導体膜30Bを形成したのでは、第1の透明絶縁膜4aの表面に導体膜を均一に形成することが困難となり、第2の導体膜30Bに断線箇所などが発生し易くなり、歩留りが悪くなる。ところが、上記した工程によれば、そのような虞れを無くし、または少なくすることができる。
【0054】
図10〜図13は、本願発明に係る光磁気ヘッドのコイルの製造方法の第2実施形態を示している。
【0055】
本実施形態の製造方法においては、まず図10(a)に示すように、透明基板5Aの表面に所定のパターン形状を有するレジスト層61Dを形成する。このレジスト層61Dの形成されていない部分63の形状は、後述する第1の導体膜30Aと同様なパターン形状である。次いで、図10(b)に示すように、たとえばミリングによって透明基板5Aの表面をエッチングし、透明基板5Aの表面に凹部64を形成する。この凹部64の深さは、後に形成されるコイルの第1の導体膜30Aの厚みと同一寸法とする。具体的には、たとえば3μm程度とする。その後は、図10(c)に示すように、レジスト層61Dを除去した後に、図10(d)に示すように、透明基板5Aの表面にたとえば銅をべた状態にメッキし、導体膜62C形成する。この導体膜62Cは、凹部64の内部にも形成する。導体膜62Cのうち、凹部64内に埋まった部分が、第1の導体膜30Aに相当する。導体膜62Cの形成後には、図11(a)に示すように、導体膜62Cを研磨するなどして、凹部64の外部に形成されている部分を除去する。これにより、透明基板5Aには、第1の導体膜30Aが適切に残存形成される。
【0056】
第1の導体膜30Aを形成した後には、基本的には、図6(b)〜図8(c)を参照して先に述べたのと略同様な工程により、第1の透明絶縁膜4a、第2の導体膜30B、および第2の透明絶縁膜4bを順次形成する。すなわち、まず図11(b)に示すように、第1の導体膜30Aを覆う第1の透明絶縁膜4aを透明基板5A上に形成した後に、図11(c)に示すように、凹部63bを有するレジスト層61Eを形成する。その後は、図11(d)に示すように、第1の透明絶縁膜4aのうち、凹部63bに対応する部分をエッチングしてから、図12(a)に示すように、レジスト層61Eを除去する。次いで、図12(b)に示すように、第1の透明絶縁膜4aの表面にメッキベース層60Cをべた状に形成する。この際、第1の導体膜30Aの一部にもメッキベース層60Cが形成される。その後は、図12(c),(d)に示すように、レジスト層61Fを形成してから、第2の導体膜30Bの基礎となる導体膜62Dをメッキベース層60C上に成長させる。その際、導体膜62Dの一部と第1の導体膜30Aとを接続する接続部32が形成される。その後は、図13(a),(b)に示すように、レジスト層61Fの除去、およびメッキベース層60Cの除去を行うことにより、第2の導体膜30Bを形成する。この第2の導体膜30Bの形成後は、図13(c),(d)に示すように、第2の導体膜30Bを覆う第2の透明絶縁膜4bを形成して、その表面を研磨するなどして平坦化する。
【0057】
このような一連の工程によっても、光磁気ヘッドHのコイル3と同等な構成および機能を備えたコイルを適切に製造することが可能である。本実施形態の方法によれば、第1の導体膜30Aが、透明基板5Aの凹部64に埋設された構造となるために、透明絶縁膜4の厚み(第1および第2の透明絶縁膜4a,4bのトータルの厚み)を薄くすることができる。透明基板5Aとして、厚みの小さい部材を用いた場合において透明絶縁膜4の厚みを大きくすると、透明基板5Aに反り変形を生じる場合があるが、本実施形態の方法によれば、透明絶縁膜4の厚みを薄くすることができ、透明基板5Aの反り変形を防止することができる。
【0058】
図14〜図17は、本願発明に係る光磁気ヘッドのコイルの製造方法の第3の実施形態を示している。
【0059】
本実施形態においては、まず図14(a)に示すように、透明基板5Aの表面に形成された凹部64に埋められた第1の導体膜30Aを形成する。この第1の導体膜30Aの形成工程は、図10(a)〜図11(a)を参照して述べたのと同様な工程である。次いで、図14(b)に示すように、第1の透明絶縁膜4aと第3の透明絶縁膜4cとを透明基板5A上に重ねて形成する。これら第1および第3の透明絶縁膜4a,4cは、材質が相違しており、たとえば前者としては酸化珪素を適用する。後者としては窒化珪素を適用する。図面では、第1および第3の透明絶縁膜4a,4cの厚みが略同一とされているが、第1の透明絶縁膜4aの厚み(たとえば1μm程度)よりも第3の透明絶縁膜4cの方が薄い厚み(たとえば数百nm程度)である。
【0060】
その後は、図14(c)に示すように、第3の透明絶縁膜4c上に穴部63cを有するレジスト層61Gを形成した後に、図15(a)に示すように、第3の透明絶縁膜4cのうち、穴部63cに対応する箇所にエッチング処理を施して、穴部49を形成する。次いで、図15(b),(c)に示すように、レジスト層61Gを除去した後に、第4の透明絶縁膜4dを第3の透明絶縁膜4c上に形成する。その際、穴部49は第4の透明絶縁膜4dによって塞がれる。第4の透明絶縁膜4dは、第1の透明絶縁膜4aと同一のエッチング処理液でエッチング可能な材質のものであり、具体的には、第1の透明絶縁膜4aと同一の酸化珪素とすることができる。
【0061】
第4の透明絶縁膜4dの形成後には、この第4の透明絶縁膜4d上に、第2の導体膜30Bおよびこの第2の導体膜30Bを第1の導体膜30Aに接続する接続部32をそれぞれ形成するための作業を行う。具体的には、まず図16(a)に示すように、所定のパターン形状のレジスト層61Hを第4の透明絶縁膜4d上に形成した後に、図16(b)に示すように、第4の透明絶縁膜4dにエッチング処理を施す。第4の透明絶縁膜4dのエッチング処理された部分のパターン形状は、第2の導体膜30Bに対応する形状である。第4の透明絶縁膜4dにエッチング処理を施すときには、第3の透明絶縁膜4cの穴部49に相当する箇所にもエッチング処理を施す。その際、第1の透明絶縁膜4aのうち、穴部49に対応する箇所がエッチングされる。したがって、第1および第3の透明絶縁膜4a,4cには、第1の導体膜30Aの一部を露出させる凹部49aを形成することができる。
【0062】
その後は、図16(c)に示すように、レジスト層61Hを除去してから、図17(a)に示すように、第4の透明絶縁膜4dの表面の全面にベタ状に導体膜62Eを形成する。この導体膜62Eのうち、第4の透明絶縁膜4dのエッチングが施された凹部に埋もれている部分が、第2の導体膜30Bに相当する。また、導体膜62Eのうち、凹部49a内に形成された部分が、接続部32に相当する部分である。したがって、その後図17(b)に示すように、導体膜62Eのうち、第4の透明絶縁膜4d上に積層している部分を研磨などによって除去すると、第1の導体膜30Aに接続部32を介して導通した第2の導体膜30Bが形成されることとなる。この第2の導体膜30Bの形成後には、図17(c)に示すように、第2の導体膜30Bを覆う第2の透明絶縁膜4bを形成する。
【0063】
上記した一連の工程によっても、光磁気ヘッドHのコイル3と同等な構成および機能を備えたコイルを適切に製造することが可能である。本実施形態の方法によれば、図16(b)示す工程において、第3および第4の透明絶縁膜4c,4dを利用することにより、第2の導体膜30Bを形成するための溝部69と、接続部32を形成するための穴部49aとのエッチング処理を1つの工程で行うことができる。したがって、図5〜図9を参照して説明した第1実施形態の製造方法と比較すると、全体の作業工程数の減少、あるいは作業の容易化を図ることが可能である。もちろん、第1の導体膜30Aについては、透明基板5Aの凹部64内に埋もれるように形成しているために、4層の透明絶縁膜4a〜4dからなる透明絶縁膜4のトータルの厚みを薄くして、透明絶縁膜5Aに反りなどを生じないようにすることもできる。
【0064】
本願発明の内容は、上述した実施形態に限定されない。本願発明に係る光磁気ヘッドの各部の具体的な構成は種々に設計変更自在である。また、本願発明に係る光磁気ヘッドのコイルの製造方法の各作業工程も、種々に変更自在である。
【0065】
本願発明に係る光磁気ヘッドの他の実施形態の具体例を、図18〜図20に示す。なお、これらの図においては、先の実施形態と同一または類似の要素には、先の実施形態と同一符号を付している。
【0066】
図18に示す構成においては、コイル3が4層の導体膜30a〜30dを備えた構成とされている。互いに隣り合って積層された導体膜30a,30bのそれぞれの中心部寄りの一部分どうしは接続部32aを介して接続されている。同様に、導体膜30b,30cのそれぞれの外周縁寄りの一部分どうし、および導体膜30c,30dの中心部寄りの一部分どうしは、接続部32b,32cのそれぞれを介して互いに接続されている。最上層および最下層の導体膜30a,30dの外周縁の一部には、引き出し配線部35a,35bが連設されている。
【0067】
このような構成によれば、コイル3の導体膜の層数を多くした分だけ、このコイル3によって発生される磁界を強くすることが可能である。また、導体膜の層数を偶数層としているために、2本の引き出し配線部35a,35bについては、導体膜3b,3cとの不当な接触を生じないように外部まで引き出すことができる。コイル3の導体膜を6層にすることも可能であるが、このように導体膜を多層にすると、コイル全体の厚みが大きくなって、コイルの一部が光磁気記憶媒体から遠ざかることにより、光磁気記憶媒体に磁界を作用させる際の効率が低下する。したがって、コイル3の導体膜の層数については、2層または4層にすることが好ましい。
【0068】
図19に示す構成においては、透明板5に、コイル3の2つの導体膜30A,30Bのそれぞれに導通する一対のスルーホール59を設けている。このような構成によれば、透明板5の表面の各スルーホール59に導通するパッド部59aに配線部材(図示略)を接続することにより、コイル3への外部からの電力供給が適切に行えることとなる。このように、本願発明においては、コイル3への通電を行わせるための手段として、スルーホールを用いてもかまわない。
【0069】
図20に示す構成においては、対物レンズ2のレンズ面29上に、コイル3を形成し、かつこのコイル3を透明絶縁膜4によって覆った構成としている。このように、本願発明においては、対物レンズとは別体の透明板にコイルを形成する構成に代えて、対物レンズにコイルを直接設けた構成とすることもできる。このような構成によれば、透明板5を不要にすることができるために、光磁気ヘッドの全体の部品点数の削減による製造コストの低減化や軽量化が可能となる。
【0070】
その他、本願発明においては、スライダは必ずしも浮上型のものでなくてもかまわない。また、本願発明でいう光磁気記憶媒体の概念には、光磁気ディスクに加えて、矩形状のいわゆるカード型のものも含まれる。
【0071】
【発明の効果】
以上の説明から理解されるように、本願発明に係る光磁気ヘッドによれば、磁界発生用のコイルの内径を小さくすることができ、光磁気記憶媒体のレーザスポットを形成する箇所に効率良く磁界を作用させることができる。また、光磁気ヘッドの製造コストを従来のものよりも低減化することもできる。本願発明に係る製造方法によれば、本願発明に係る光磁気ヘッドのコイルを適切に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る光磁気ヘッドを備えた光磁気記録・再生装置の一例を示す説明図である。
【図2】本願発明に係る光磁気ヘッドの一実施形態を示す要部断面図である。
【図3】図2に示す光磁気ヘッドの要部拡大断面図である。
【図4】(a)〜(c)は、図2および図3に示す光磁気ヘッドのコイルのパターン形状を示す説明図である。
【図5】(a)〜(d)は、本願発明に係る光磁気ヘッドのコイルの製造方法の第1実施形態の一部の工程を示す断面図である。
【図6】(a)〜(d)は、本願発明に係る光磁気ヘッドのコイルの製造方法の第1実施形態の一部の工程を示す断面図である。
【図7】(a)〜(d)は、本願発明に係る光磁気ヘッドのコイルの製造方法の第1実施形態の一部の工程を示す断面図である。
【図8】(a)〜(c)は、本願発明に係る光磁気ヘッドのコイルの製造方法の第1実施形態の一部の工程を示す断面図である。
【図9】(a),(b)は、本願発明に係る光磁気ヘッドのコイルの製造方法の第1実施形態の一部の工程を示す断面図である。
【図10】(a)〜(d)は、本願発明に係る光磁気ヘッドのコイルの製造方法の第2実施形態の一部の工程を示す断面図である。
【図11】(a)〜(d)は、本願発明に係る光磁気ヘッドのコイルの製造方法の第2実施形態の一部の工程を示す断面図である。
【図12】(a)〜(d)は、本願発明に係る光磁気ヘッドのコイルの製造方法の第2実施形態の一部の工程を示す断面図である。
【図13】(a)〜(d)は、本願発明に係る光磁気ヘッドのコイルの製造方法の第2実施形態の一部の工程を示す断面図である。
【図14】(a)〜(c)は、本願発明に係る光磁気ヘッドのコイルの製造方法の第3実施形態の一部の工程を示す断面図である。
【図15】(a)〜(c)は、本願発明に係る光磁気ヘッドのコイルの製造方法の第3実施形態の一部の工程を示す断面図である。
【図16】(a)〜(c)は、本願発明に係る光磁気ヘッドのコイルの製造方法の第3実施形態の一部の工程を示す断面図である。
【図17】(a)〜(c)は、本願発明に係る光磁気ヘッドのコイルの製造方法の第3実施形態の一部の工程を示す断面図である。
【図18】本願発明に係る光磁気ヘッドの他の実施形態を示す要部断面図である。
【図19】本願発明に係る光磁気ヘッドの他の実施形態を示す要部断面図である。
【図20】本願発明に係る光磁気ヘッドの他の実施形態を示す要部断面図である。
【図21】従来技術の一例を示す説明図である。
【図22】(a),(b)は、従来技術の作用を示す説明図である。
【図23】従来技術の他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
D 光磁気ディスク(光磁気記憶媒体)
1 スライダ
2 対物レンズ
2A 第1の対物レンズ
2B 第2の対物レンズ
3 コイル
4 透明絶縁膜
5 透明板
5A 透明基板
30A 第1の導体膜
30B 第2の導体膜
32 接続部
35a,35b 引き出し配線部
Claims (11)
- 光磁気記憶媒体に対向して移動するように設けられるスライダと、
このスライダに保持され、かつ受けたレーザ光を集束させることにより上記光磁気記憶媒体上にレーザスポットを形成する対物レンズと、
この対物レンズの光軸方向に積層された複数層の導体膜からなるとともに、これら複数層の導体膜の中心部が上記光軸に合わせられ、かつ上記対物レンズの光磁気記憶媒体寄りのレンズ面と上記光磁気記憶媒体との間に位置するように設けられたコイルと、
このコイルを覆う透明絶縁膜と、
を具備している、光磁気ヘッドであって、
上記コイルの中心部は、上記透明絶縁膜によって塞がれており、かつ、
上記コイルの複数層の導体膜のうち、上記光磁気記憶媒体に近い層の導体膜は、上記光磁気記憶媒体から遠い層の導体膜よりも内径が小さくされていることを特徴とする、光磁気ヘッド。 - 上記対物レンズと上記光磁気記憶媒体との間に位置するように上記スライダに保持された透明板を具備しており、かつ上記コイルは、上記透明板の上記光磁気記憶媒体に対向する面上に設けられている、請求項1に記載の光磁気ヘッド。
- 上記コイルは、上記対物レンズの光磁気記憶媒体寄りのレンズ面上に設けられている、請求項1に記載の光磁気ヘッド。
- 上記コイルの各層の導体膜は、渦巻状である、請求項1ないし3のいずれかに記載の光磁気ヘッド。
- 上記コイルの互いに隣り合って積層する導体膜の少なくとも一部分どうしは、上記コイルの径方向において互いに位置ずれしている、請求項4に記載の光磁気ヘッド。
- 上記コイルの互いに隣り合って積層する導体膜の一端部どうしの間には、これら一端部を互いに導通させる接続部が形成されている、請求項4または5に記載の光磁気ヘッド。
- 上記コイルの導体膜は、2層または4層に形成されており、かつ上記光磁気記憶媒体に最も近い導体膜と最も遠い導体膜とのそれぞれには、上記透明絶縁膜の外部に延びる引き出し配線部が連設されている、請求項6に記載の光磁気ヘッド。
- 透明な基板上にコイルを構成する第1の導体膜をパターン形成する工程と、上記第1の導体膜を覆う第1の透明絶縁膜を形成する工程と、上記第1の透明絶縁膜上にコイルを構成する第2の導体膜をパターン形成する工程と、上記第2の導体膜を覆う第2の透明絶縁膜を形成する工程と、を有している、光磁気ヘッドのコイルの製造方法であって、
上記第1および第2の透明絶縁膜は、上記第1および第2の導体膜の中心部を塞ぐように形成するとともに、
上記第2の導体膜は、上記第1の導体膜よりも内径が小さくなるように形成することを特徴とする、光磁気ヘッドのコイルの製造方法。 - 上記第2の導体膜をパターン形成する工程の前に、上記第1の透明絶縁膜の表面を平面状に仕上げる工程を有している、請求項8に記載の光磁気ヘッドのコイルの製造方法。
- 上記基板の表面に上記第1の導体膜のパターン形状に対応する凹部を形成する工程を有しており、かつ上記第1の導体膜は、この凹部内に埋まるように形成する、請求項8または9に記載の光磁気ヘッドのコイルの製造方法。
- 上記第2の導体膜をパターン形成する工程は、
上記第1の透明絶縁膜上に、穴部を有する第3の透明絶縁膜およびこの第3の透明絶縁膜を覆う第4の透明絶縁膜をそれぞれ形成する工程と、
上記第4の透明絶縁膜を上記第2の導体膜に対応するパターン形状にエッチングするとともに、上記第1の透明絶縁膜の上記第3の透明絶縁膜の穴部に対応する箇所をエッチングすることにより、上記第1および第3の透明絶縁膜に上記第4の透明絶縁膜のエッチングされた箇所に一連に繋がった穴部を形成する工程と、
それらエッチングされた箇所に導体が充填されるように導体膜を形成する工程と、を含んでいる、請求項8ないし10のいずれかに記載の光磁気ヘッドのコイルの製造方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000271208A JP3668112B2 (ja) | 2000-09-07 | 2000-09-07 | 光磁気ヘッドおよび光磁気ヘッドのコイルの製造方法 |
US09/794,369 US6618330B1 (en) | 2000-09-07 | 2001-02-27 | Magneto-optical head and method of making coil for the same |
US10/617,284 US20040141426A1 (en) | 2000-09-07 | 2003-07-10 | Magneto-optical head and method of making coil for the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000271208A JP3668112B2 (ja) | 2000-09-07 | 2000-09-07 | 光磁気ヘッドおよび光磁気ヘッドのコイルの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002083453A JP2002083453A (ja) | 2002-03-22 |
JP3668112B2 true JP3668112B2 (ja) | 2005-07-06 |
Family
ID=18757529
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000271208A Expired - Fee Related JP3668112B2 (ja) | 2000-09-07 | 2000-09-07 | 光磁気ヘッドおよび光磁気ヘッドのコイルの製造方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US6618330B1 (ja) |
JP (1) | JP3668112B2 (ja) |
Families Citing this family (23)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3540678B2 (ja) * | 1999-08-25 | 2004-07-07 | 富士通株式会社 | 光学ヘッド |
US7102992B1 (en) * | 2000-07-27 | 2006-09-05 | Termstar Corporation | Contact optical head for data storage |
EP1309366B1 (en) * | 2000-08-10 | 2007-02-21 | Novo Nordisk A/S | Medication delivery device comprising a support for a cartridge |
JP3668112B2 (ja) * | 2000-09-07 | 2005-07-06 | 富士通株式会社 | 光磁気ヘッドおよび光磁気ヘッドのコイルの製造方法 |
US6781926B2 (en) * | 2000-10-10 | 2004-08-24 | Hitachi Maxell, Limited | Magneto-optical head having heat sink layer |
JP3903365B2 (ja) * | 2001-03-29 | 2007-04-11 | 株式会社東芝 | 光アシスト磁気記録ヘッド及び光アシスト磁気記録装置 |
JP2005505877A (ja) * | 2001-10-05 | 2005-02-24 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | ディジタルの光磁気信号の書き込み/読み取りヘッドの製造方法、およびその製造方法によって製造される光磁気信号書き込み/読み取りヘッド |
JP2003178498A (ja) * | 2001-12-11 | 2003-06-27 | Fujitsu Ltd | 磁気ヘッドおよびデータ記録再生装置 |
US20030198146A1 (en) | 2002-04-18 | 2003-10-23 | Seagate Technology Llc | Heat assisted magnetic recording head with multilayer electromagnetic radiation emission structure |
US7215629B2 (en) * | 2002-06-20 | 2007-05-08 | Seagate Technology Llc | Magnetic recording device for heat assisted magnetic recording |
WO2004059636A1 (ja) * | 2002-12-24 | 2004-07-15 | Fujitsu Limited | 光磁気記録媒体およびその製造方法 |
ATE402688T1 (de) * | 2003-03-24 | 2008-08-15 | Novo Nordisk As | Transparentes elektronisches markieren eines medikamentenbehälters |
WO2005001826A1 (ja) * | 2003-06-26 | 2005-01-06 | Fujitsu Limited | 磁界発生器、光磁気情報記憶システム、および光磁気情報記憶装置 |
EP1709637A1 (en) * | 2004-01-19 | 2006-10-11 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Method of manufacturing a magneto-optical device |
WO2006120182A1 (en) | 2005-05-10 | 2006-11-16 | Novo Nordisk A/S | Injection device comprising an optical sensor |
CN101268336B (zh) | 2005-09-22 | 2010-10-13 | 诺沃-诺迪斯克有限公司 | 用于非接触式绝对位置测定的装置和方法 |
DE602007008537D1 (de) * | 2006-03-20 | 2010-09-30 | Novo Nordisk As | Kontaktfreie ablesung von speicheridentifikationscodes |
WO2007116090A1 (en) | 2006-04-12 | 2007-10-18 | Novo Nordisk A/S | Absolute position determination of movably mounted member in medication delivery device |
CN101427107B (zh) | 2006-04-26 | 2011-08-31 | 诺沃-诺迪斯克有限公司 | 药物输送设备内的移动元件的自由接触的绝对位置确定 |
JP5295217B2 (ja) * | 2007-03-21 | 2013-09-18 | ノボ・ノルデイスク・エー/エス | 容器識別を有する医薬送達システム及び当該医薬送達システムに使用される容器 |
PL2158560T3 (pl) * | 2007-06-09 | 2011-03-31 | Novo Nordisk As | Bezkontaktowy odczyt kodów identyfikacyjnych zbiornika z lekiem |
AU2009312750B2 (en) | 2008-11-06 | 2014-06-05 | Novo Nordisk A/S | Electronically assisted drug delivery device |
US20120101470A1 (en) | 2009-02-13 | 2012-04-26 | Novo Nordisk A/S | Medical device and cartridge |
Family Cites Families (19)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5402293A (en) * | 1990-12-27 | 1995-03-28 | Sony Electronics Inc. | Magneto-optical head having a thin film coil recessed into a magnetic substrate |
FR2705488B1 (fr) * | 1993-05-14 | 1995-06-23 | Commissariat Energie Atomique | Tête magnétique d'écriture pour enregistrement magnéto-optique. |
JPH10255205A (ja) * | 1997-03-07 | 1998-09-25 | Canon Inc | 光磁気記録用磁気ヘッド、および光磁気記録装置 |
US5886959A (en) | 1997-04-18 | 1999-03-23 | Read-Rite Corporation | Thin-film electro-magnetic coil design for use in a flying magneto-optical head |
US5978320A (en) | 1997-05-16 | 1999-11-02 | Sony Corporation | Recording/reproducing apparatus for use with a photomagnetic recording medium |
JPH10320863A (ja) | 1997-05-19 | 1998-12-04 | Sony Corp | 記録再生装置 |
US5831797A (en) * | 1997-07-23 | 1998-11-03 | Seagate Technology, Inc. | Slider with mesa for optical disc data storage system |
JPH11120644A (ja) * | 1997-10-17 | 1999-04-30 | Sony Corp | 光磁気記録用光学素子並びに記録及び/又は再生装置 |
JPH11162034A (ja) * | 1997-11-27 | 1999-06-18 | Sanyo Electric Co Ltd | 光磁気ヘッドおよび光磁気記録再生装置 |
JPH11232718A (ja) | 1998-02-18 | 1999-08-27 | Sanyo Electric Co Ltd | 光磁気ヘッド及び光磁気記録装置 |
US6307818B1 (en) * | 1998-06-09 | 2001-10-23 | Seagate Technology Llc | Magneto-optical head with integral mounting of lens holder and coil |
US6130779A (en) * | 1998-07-06 | 2000-10-10 | Read-Rite Corporation | Near field magneto-optical head made using wafer processing techniques |
JP2000076724A (ja) | 1998-08-31 | 2000-03-14 | Sanyo Electric Co Ltd | 光磁気ヘッド装置 |
JP2000276805A (ja) * | 1999-03-19 | 2000-10-06 | Fujitsu Ltd | 光学ヘッドおよびこれに用いるコイル組立体 |
JP2001184748A (ja) * | 1999-12-22 | 2001-07-06 | Sanyo Electric Co Ltd | 光磁気記録用薄膜磁気ヘッド |
JP3490951B2 (ja) * | 2000-03-17 | 2004-01-26 | 三洋電機株式会社 | 光磁気ディスク用磁気ヘッド及びこれを備えた光磁気ディスク記録再生装置 |
JP3668112B2 (ja) * | 2000-09-07 | 2005-07-06 | 富士通株式会社 | 光磁気ヘッドおよび光磁気ヘッドのコイルの製造方法 |
JP2003223704A (ja) * | 2002-01-25 | 2003-08-08 | Fujitsu Ltd | 磁気ヘッドおよびデータ記録再生装置 |
JP2005149665A (ja) * | 2003-11-19 | 2005-06-09 | Fujitsu Ltd | 光磁気ヘッドおよび光磁気ディスク装置 |
-
2000
- 2000-09-07 JP JP2000271208A patent/JP3668112B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2001
- 2001-02-27 US US09/794,369 patent/US6618330B1/en not_active Expired - Fee Related
-
2003
- 2003-07-10 US US10/617,284 patent/US20040141426A1/en not_active Abandoned
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US6618330B1 (en) | 2003-09-09 |
US20040141426A1 (en) | 2004-07-22 |
JP2002083453A (ja) | 2002-03-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3668112B2 (ja) | 光磁気ヘッドおよび光磁気ヘッドのコイルの製造方法 | |
US8116034B2 (en) | Thermally assisted magnetic head having main pole arranged between near-field light-generating portions and manufacturing method of same | |
JP6104574B2 (ja) | 上部表面上に接合パッドを有する熱アシスト記録組立体 | |
JP5627687B2 (ja) | 光情報記録媒体及び駆動装置 | |
WO1998048418A1 (en) | Thin-film electro-magnetic coil design for use in a flying magneto-optical head | |
KR100835939B1 (ko) | 자기 헤드 및 정보 기억 장치 | |
JP2001023260A (ja) | 磁界変調用磁気ヘッド、磁気光学素子、光学ピックアップ装置および光ディスク装置 | |
US6977870B2 (en) | Optical head having light reflection prevention film, and optical information processing apparatus incorporating the same | |
US6529449B1 (en) | Magneto-optical head involving solid immersion lens with two-layer heat-dispersive coil | |
JP2000132803A (ja) | 光−光磁気ヘッド | |
JP3540678B2 (ja) | 光学ヘッド | |
JP2003162850A (ja) | 磁気ヘッド、光磁気記憶装置および磁性体層の形成方法 | |
JP2003532249A (ja) | 磁気コイルを有した磁気ヘッド | |
US6717905B2 (en) | Optical head and method of making the same | |
JP4368542B2 (ja) | 光ピックアップ及びそれを備えた光ディスク装置 | |
JP2004087068A (ja) | 複合光学ヘッドおよびこれを用いた光ディスク装置 | |
JP5324474B2 (ja) | 近接場光ヘッド及び情報記録再生装置 | |
JP2000215539A (ja) | 光学素子、記録及び/又は再生装置、並びに光学素子の製造方法 | |
JP3870789B2 (ja) | 平面型磁気コイル、およびその形成方法とそれを用いた光磁気記録装置 | |
JPH09204688A (ja) | 光学記録媒体 | |
JP2003223704A (ja) | 磁気ヘッドおよびデータ記録再生装置 | |
JPH11120642A (ja) | 光磁気記録用光学素子並びに記録及び/又は再生装置 | |
JP4185099B2 (ja) | 光磁気ヘッド | |
JP5097613B2 (ja) | 情報記録媒体、情報記録装置、情報記録方法、および該情報記録媒体の製造方法 | |
JP2000163822A (ja) | 光−光磁気ヘッドおよびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050317 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050405 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050407 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080415 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090415 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090415 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100415 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |