JP4185099B2 - 光磁気ヘッド - Google Patents

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、光磁気ディスクへのデータの記録・再生を行なうのに用いられる光磁気ヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
磁界変調記録方式の光磁気ヘッドには、たとえば特開2003−51144号公報に開示されたものがあり、同公報に開示された光磁気ヘッドは、ディスクにレーザスポットを形成するレンズ、このレンズとディスクとの間に位置する磁界発生用のコイル、コイルとレンズとの間に位置する磁性層を備えている。上記コイルに電流を流すと、このコイルは発熱する。このようなコイルから発生する熱の放熱性を高めるために、同公報に所載の構成では、コイルの外周を囲うように放熱層が設けられている。これによれば、ディスクの回転に伴い発生する空気流によって放熱層を冷却し、放熱性を高めることができる。
【0003】
しかしながら、上記従来の構成では、次に述べるように、放熱性を高める上で未だ充分とはいえない場合があった。
【0004】
磁界変調記録方式においては、たとえば50MHzといった高周波電流が磁界発生用のコイルに流れる。このようなコイルで発生した磁界は、その分布範囲が磁性層によって偏向され、ディスクの方向に効率良く作用する。このとき、磁性層内においては、磁性層を貫く磁束の方向が変化するのに伴い、それをうち消すように渦電流が生ずる。この渦電流は、熱となって磁性層の温度を上昇させる。
【0005】
また、コイルの外周を囲う放熱層にも、コイルで発生した磁界が作用することにより、磁束の方向の変化に伴って渦電流が発生する。そのため、この渦電流が熱となって放熱層の特性(放熱性)を低下させてしまう。
【0006】
このように、磁性層の温度が上昇したり、放熱層の特性が損なわれると、レンズの方に熱が伝わりやすくなる。その結果、レンズの光学的特性、たとえば屈折率が変化してしまう。したがって、渦電流による熱も含めて放熱性を高める上で未だ改善の余地があった。
【発明の開示】
【0007】
本発明の目的は、渦電流による熱も含めて放熱性を高めることができる光磁気ヘッドを提供することにある。
【0008】
本発明の第1の側面によれば、ディスクに光スポットを形成するレンズと、このレンズと上記ディスクとの間に位置する磁界発生用のコイルと、このコイルと上記レンズとの間に位置する磁性層とを備えている光磁気ヘッドであって、上記磁性層は、上記レンズの光軸を中心として放射状に並ぶ複数の磁性体によって構成されており、上記磁性層と上記レンズとの間には、熱を受ける伝熱層が設けられており、かつ、上記伝熱層には、上記磁性層内における上記磁性体どうしの間に延入して熱を受ける伝熱部が一体に設けられていることを特徴とする、光磁気ヘッドが提供される。
【0009】
好ましい実施の形態としては、上記コイルの外周には、このコイルから発生した熱を放熱する放熱層が設けられており、この放熱層と上記伝熱層とは、一体化されている。
【0010】
本発明の第2の側面によれば、ディスクに光スポットを形成するレンズと、このレンズと上記ディスクとの間に位置する磁界発生用のコイルと、このコイルと上記レンズとの間に位置する磁性層と、上記コイルの外周を囲うように位置してこのコイルから発生した熱を放熱する放熱層とを備えている光磁気ヘッドであって、上記磁性層は、上記レンズの光軸を中心として放射状に並ぶ複数の磁性体によって構成されており、上記磁性層内における上記磁性体どうしの間には、熱を受ける伝熱体が設けられており、かつ、上記放熱層と伝熱体とは、一体化されていることを特徴とする、光磁気ヘッドが提供される。
【0011】
本発明の第3の側面によれば、ディスクに光スポットを形成するレンズと、このレンズと上記ディスクとの間に位置する磁界発生用のコイルと、このコイルと上記レンズとの間に位置する磁性層と、上記コイルの外周を囲うように位置してこのコイルから発生した熱を放熱する放熱層とを備えている光磁気ヘッドであって、上記磁性層と上記レンズとの間には、熱を受ける伝熱層が設けられており、かつ、上記放熱層と伝熱層とは、同一材料の銅からなって一体化されており、上記磁性層は、上記レンズの光軸を中心として放射状に並ぶ複数の磁性体によって構成されているとともに、上記伝熱層は、上記レンズの光軸を中心として放射状に分割されていることを特徴とする、光磁気ヘッドが提供される。
【0012】
【0013】
【0014】
好ましい実施の形態としては、上記放熱層は、上記レンズの光軸を中心として放射状に分割されている。
【0015】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明から、より明らかとなろう。
【発明の実施するための最良の形態】
【0016】
図1〜3は、本発明の一実施形態を示している。図1によく表われているように、本実施形態の光磁気ヘッドHは、レンズホルダ10、このレンズホルダ10に保持された2つの対物レンズ11a,11b、磁界発生用のコイル2、磁性層3、放熱層4、伝熱層5、誘電体膜6を備えて構成されている。
【0017】
図1に示されているように、レンズホルダ10は、キャリッジ70に搭載されており、光磁気ディスクDの下方に位置する。このレンズホルダ10は、矢印Tgで示す光磁気ディスクDのトラッキング方向(径方向)に変位可能な支持手段(図示略)を介してキャリッジ70に支持されており、同方向への変位が可能である。また、このレンズホルダ10は、たとえば電磁駆動手段19の駆動力により矢印Fcで示すフォーカス方向への変位が可能とされている。このようなレンズホルダ10には、2つの対物レンズ11a,11bが所定の間隔を設けて保持されている。光磁気ディスクD側に位置する一方の対物レンズ11bは、矩形状の透明な基板60の下方側の面に接着されており、この基板60と一体となってレンズホルダ10に保持されている。基板60の上方側には、コイル2、磁性層3、放熱層4、伝熱層5、および誘電体膜6が形成されている。
【0018】
光磁気ディスクDは、図示されていないスピンドルモータの駆動力により図1の仮想線Cを中心として高速回転する。光磁気ディスクDの記録層88は、光磁気ディスクDの両面のうち、レンズホルダ10に対向する側の面に設けられている(図1参照)。記録層88の表面は、透光性を有する絶縁保護膜89によって覆われている。
【0019】
キャリッジ70は、たとえば図示されていないボイスコイルモータの駆動力によってトラッキング方向Tgに移動自在である。このキャリッジ70の移動により、レンズホルダ10を目的のトラックの近傍に配置させるシーク動作がなされる。レーザ光は、図示されていないレーザダイオードやコリメータレンズなどを備えた固定光学部からキャリッジ70に向けて進行し、キャリッジ70に搭載された立ち上げミラー71に到達するように構成されている。立ち上げミラー71によって上方に反射されたレーザ光は、対物レンズ11a,11bに順次入射することにより集束され、これにより記録層88上にレーザスポットが形成される。上記固定光学部には、ビームスプリッタや光検出器も設けられており、記録層88によってレーザ光が反射されると、その反射光が上記光検出器で検出される。
【0020】
図2および図3によく表われているように、磁界発生用のコイル2は、対物レンズ11bが接着された透明な基板60上に形成されている。この基板60は、たとえば対物レンズ11bと同材質のガラス製であり、対物レンズ11bと基板60との境界面に隙間を生じないように対物レンズ11bに対して密に接着されている。
【0021】
上記コイル2は、銅などの金属膜を所定形状にパターニングすることにより形成されたものであり、半導体プロセスにより製造することが可能である。このコイル2は、たとえば2層の導体膜20a,20bを有しており(図3においては、対物レンズ11bに近い方の導体膜20bを省略している)、それら2つの導体膜20a,20bが渦巻状とされた渦巻コイルである。このコイル2は、対物レンズ11bを透過してきたレーザ光を遮らないように、その中心軸L1が対物レンズ11bの光軸L2とほぼ一致するように設けられている。このコイル2における2つの導体膜20a,20bのそれぞれの一部分は、誘電体膜6および基板60の側縁部まで引き出されており、コイル2への電力供給用の端子として形成されている(図示略)。また、2つの導体膜20a,20bの内周側の一部分は、電気的に導通するように互いに接続されている(図示略)。図2および図3によく表われているように、コイル2の下方には磁性層3が設けられており、さらに磁性層3の下方には伝熱層5が設けられている。
【0022】
磁性層3は、たとえばパーマロイなどからなり、コイル2によってつくられた磁界の分布範囲を偏らせ、その磁界を光磁気ディスクDの方向に効率良く作用させるためのものである。この磁性層3は、図3によく表われているように、対物レンズ11bの光軸L2(コイル2の中心軸L1)を中心として放射状に並ぶ多数の磁性体30によって構成されている。各磁性体30は、細長い形状に形成されたものであり、半導体プロセスにより製造することが可能である。各磁性体30は、放熱層4や伝熱層5に接することなく、同一平面内においてほぼ等間隔おきに位置するように設けられている。各磁性体30の周辺には、誘電体膜6が形成されており、互いに隣り合う2つの磁性体30の間には、誘電体膜6が介在しつつ伝熱層5の一部が入り込むように設けられている。このような2つの磁性体30の間に入り込む伝熱層5の一部については、本実施形態において伝熱部50と称する。
【0023】
放熱層4は、誘電体膜6よりも熱伝導率が高い例えば銅などの金属からなる。本実施形態においては、この放熱層4は、コイル2や磁性層3において発生した熱を放熱する機能に加え、伝熱層5から伝えられる熱をも放熱するように構成されている。図2および図3によく表われているように、この放熱層4は、中空円筒状を呈してコイル2や磁性層3の外周を囲うように設けられている。このような放熱層4は、コイル2よりも下方に位置する内周部分が伝熱層5(伝熱部50を含む)と繋がって一体化されている。光磁気ディスクDに対向する放熱層4の上面40は、誘電体膜6の一部によって覆われている。このような放熱層4の上面40は、外部に熱を放散しやすくするために、光磁気ディスクDに対してできる限り近い位置に形成されている。なお、放熱層の上面は、誘電体膜の表面から露出していてもよい。
【0024】
伝熱層5は、たとえば放熱層4と同材質の銅製であり、コイル2から基板60やレンズ11bの方へと伝わる熱を効率良く受けるために設けられている。図3によく表われているように、伝熱層5は、磁性層3の下面全体を覆うように設けられている。伝熱層5の伝熱部50は、磁性層3の上面に達する程度まで突出しており、等間隔おきに所在する磁性体30の間に入り込むように形成されている。このような伝熱層5は、コイル2で発生した熱を受けて放熱層4に伝えるとともに、各磁性体30において渦電流(これについては後述する)によって発生した熱を受けて放熱層4に伝えるといった役割を果たす。
【0025】
誘電体膜6は、透光性を有する酸化アルミニウムあるいは酸化珪素などの誘電物質からなり、コイル2、磁性層3、放熱層4、および伝熱層5を覆うように基板60上に形成されている。コイル2、磁性層3、および放熱層4は、これらの間に誘電体膜6が介在することにより絶縁されている。磁性層3の各磁性体30と伝熱層5の伝熱部50も、これらの間に誘電体膜6が介在することにより絶縁されている。このような誘電体膜6の屈折率は、好ましくは基板60や対物レンズ11bの屈折率と略同一とされている。なお、図3においては、誘電体膜6の外形輪郭を仮想線で示している。
【0026】
上記コイル2、磁性層3、放熱層4、伝熱層5、誘電体膜6は、半導体製造プロセスにより次のようにして作製することができる。
【0027】
まず、図4(a)に示すように、ベースとなる基板60a(基板60の一部)上に、スパッタまたは蒸着により銅の第1ベース層50aを形成する。この第1ベース層50aは、たとえばチタンクロムからなり、その厚み寸法はナノメートルレベルである。次いで、同図(b)に示すように、第1ベース層50a上に第1のレジスト90aを塗布して、露光・現像処理を行なう。その後、第1ベース層50aの表面のうち第1のレジスト90aによって覆われていない部分に、メッキなどによって銅を成長させて銅層50bをさらに形成する。次いで、同図(c)に示すように、第1のレジスト90aを除去し、その後、たとえばイオンミリングによって銅層50bの表面を削るとともに不要部分となる第1ベース層50aを除去する。これにより、伝熱層5の下層部(伝熱部以外の部分)を形成することができる。なお、伝熱層5の下層部に相当する銅層50bを形成した後には、この銅層50bの側部と接するように上記と同様の工程によって放熱層4を形成すればよい。
【0028】
次に、図4(d)に示すように、基板60aおよび銅層50bの表面を覆うように、スパッタにより誘電体層6a(誘電体膜6の一部)を形成し、その後、CMP処理(ケミカルメカニカル研磨処理)によって誘電体層6aの表面を平坦化する。次いで、同図(e)に示すように、誘電体層6aの表面上に、磁性体30のベース層30aおよびパーマロイ層30bを形成する。このベース層30aは、パーマロイ層30bと同材質あるいはチタンクロムからなる。このようなベース層30aおよびパーマロイ層30bは、同図(a),(b)に示されるのと同様の工程、すなわち第2のレジスト90bのパターニング・塗布、露光・現像処理、メッキ成長処理などによって形成することができる。次いで、同図(f)に示すように、第2のレジスト90bを除去し、その後、たとえばイオンミリングによってパーマロイ層30bの表面を削るとともに不要部分となるベース層30aを除去する。これにより、磁性層3の各磁性体30を形成することができる。
【0029】
次に、図5(a)に示すように、誘電体層6aおよびパーマロイ層30bの表面を覆うように、スパッタまたは蒸着により銅の第2ベース層50cを形成する。その後、互いに隣り合うパーマロイ層30bの間の部分を除き、第2ベース層50c上に第3のレジスト90cを塗布し、露光・現像処理を行なう。次いで、同図(b)に示すように、第2ベース層50cの表面のうち、第3のレジスト90cによって覆われていない部分(互いに隣り合うパーマロイ層30bの間の部分)に、メッキなどによって銅を成長させて銅層50dを形成する。その後、第3のレジスト90cを除去する。この銅層50dの厚み寸法は、ナノメートルレベルである。次いで、同図(c)に示すように、たとえばイオンミリングによって銅層50dの表面を削るとともに不要部分となる第2ベース層50cを除去する。これにより、伝熱層5の伝熱部50を形成することができる。ここで、伝熱層5の下層部に相当する銅層50bと伝熱部50に相当する銅層50dとは、これらの間に誘電体層6aが介在することから絶縁されている。このような銅層50b,50dの間に介在する誘電体層6aの厚みは、各銅層50b,50dの厚みに比べて相当小さい。したがって、これらの銅層50b,50dは、一体となったも同然であり、効率良く熱を伝え合う。
【0030】
さらに、コイル2を形成するには、図5の(d)に示すように、誘電体層6aおよび銅層50dの表面を覆うように、スパッタにより誘電体層6b(誘電体膜6の一部)を形成し、その後、CMP処理によって誘電体層6bの表面を平坦化する。その後、上記と同様の工程、すなわちレジストのパターニング・塗布、露光・現像処理、メッキ成長処理、誘電体層のスパッタ・CMP処理といった一連の処理を繰り返し2回行うことにより、2層の導体膜20a,20bを有する2層構造のコイル2を形成することができる。
【0031】
次に、光磁気ヘッドHの作用について説明する。
【0032】
本実施形態では、光磁気ディスクDへのデータの書込み方式として磁界変調記録方式を採用している。磁界変調記録方式によって光磁気ディスクDにデータを書き込む際には、光磁気ディスクDを回転させながら、記録層88における目的のトラック上にレーザビームを断続的に照射し、記録層88の所定の磁性体をキュリー温度まで上昇させる。一方、コイル2には、たとえば20MHz以上の高周波電流を流して磁界の方向を切り替える。これにより、記録層88を構成する磁性体の磁化の向きを制御する。
【0033】
このようなコイル2によってつくられる磁界は、その分布範囲が磁性層3によって偏向されることにより、光磁気ディスクDの方向に効率良く作用する。このとき、磁性層3内においては、磁束が各磁性体30を長手方向に貫く。その一方、伝熱部50を含む伝熱層5には、これに近接する各磁性体30に磁束が集中するため、磁束がほとんど通らない。このような磁束の方向が変化することにより、各磁性体30においては、磁束をうち消すように渦電流が発生する。この渦電流は、熱となって各磁性体30の温度を上昇させる。このような渦電流による熱は、コイル2で発生した熱とともに伝熱部50に主に受けられ、伝熱層5へと効率良く伝わる。そのため、対物レンズ11bや基板60には、熱が伝わりにくい。
【0034】
伝熱層5が受けた熱は、放熱層4へと効率良く伝わる。この放熱層4は、コイル2で発生した熱も受ける。ここで、放熱層4と光磁気ディスクDとの間には、光磁気ディスクDの回転に伴って高速空気流が発生している。放熱層4の上面40は、誘電体膜6の一部によって覆われつつも光磁気ディスクDに対してできる限り近い位置にあるため、上記高速空気流によって積極的に冷却される。したがって、放熱層4が伝熱層5やコイル2から受けた熱は、放熱層4の上面40側へと移動しやすく、この放熱層4の上面40から外部(空気中)へと効率良く逃がされる。
【0035】
このように、コイル2で発生した熱や渦電流によって発生した熱のほとんどは、伝熱層5あるいは放熱層4へと伝わり、最終的には放熱層4の上面40を通じて効果的に放散される。そのため、コイル2の周辺においては、渦電流により熱が発生する状態にあっても放熱性を高めることができる。コイル2の周辺、特に伝熱層5付近の熱については効率良く排除され、その結果、対物レンズ11bや基板60に対する熱の作用が軽減する。したがって、対物レンズ11bや基板60の光学的特性、たとえば屈折率が熱の影響から変化してしまうといったおそれがない。これにより、光磁気ディスクDの記録層88上には、適正な位置・大きさのレーザスポットを形成することができ、ひいてはデータを記録する際の精度を高めることができる。
【0036】
参考として、伝熱層がある場合とない場合のシミュレーション結果を図6に示す。なお、シミュレーションは、常温25℃の雰囲気環境を想定し、横軸に基準点から仮想上の温度計測ポイントまでの距離(μm)、縦軸に温度(℃)をとっている。基準点は、コイルの中心軸上とし、この基準点からコイルの径方向に沿って仮想上の温度計測ポイントをとっている。同図に示すように、伝熱層がない場合には、最も高温になるポイントで常温から略60℃の温度上昇が予想される。これは、実測によっても確認されており、温度上昇の実測値としては、シミュレーション結果とほとんど同じ値が得られている。その一方、伝熱層がある場合には、最も高温になるポイントでも常温から略30℃程度しか上昇しないことが予想される。したがって、伝熱層がある場合には、ない場合に比べて放熱性が格段に良くなることがシミュレーション結果から容易に推測できる。
【0037】
図7〜10は、本発明に係る光磁気ヘッドの他の実施形態を示している。これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一符号を付している。
【0038】
図7に示す構成においては、互いに隣り合う2つの磁性体30の間には、放熱層4と同材質の伝熱体51が入り込むように設けられている。この伝熱体51は、磁性体30の間から基板60の上面にまで達するように柱状に形成されており、放熱層4の内周部分と繋がって一体化されている。このような伝熱体51は、コイル2で発生した熱を受けて放熱層4に伝えるとともに、各磁性体30において渦電流によって発生した熱を受けて放熱層4に伝えるといった役割を果たす。
【0039】
このような構成によれば、伝熱体51には、コイル2や磁性体30からの熱が伝わるため、対物レンズ11bや基板60には、熱が伝わりにくくなる。伝熱体51が受けた熱は、さらに放熱層4へと効率良く伝わり、この放熱層4の上面40から外部へと放散される。したがって、このような構成によっても放熱性を高めることができ、対物レンズ11bや基板60に対する熱の作用を軽減する上で好適となる。
【0040】
図8に示す構成においては、伝熱層5は、磁性層3の下面全体のみを覆うように設けられている。つまり、互いに隣り合う2つの磁性体30の間には、誘電体膜6の他に存在するものはない。このような伝熱層5は、コイル2からの熱を磁性体30の間から効率良く受けるとともに、各磁性体30において渦電流によって発生した熱を受けて放熱層4に伝えるといった役割を果たす。したがって、このような構成によっても、放熱性を高めることができ、対物レンズ11bや基板60に対する熱の作用を軽減することができる。
【0041】
図9に示す構成においては、伝熱層5は、磁性層3の下面全体のみを覆うように設けられているとともに、さらに対物レンズ11bの光軸(コイル2の中心軸)を中心として放射状に分割されている。つまり、伝熱層5には、これを分割する切れ間5aがコイル2の径方向に沿うように形成されている。
【0042】
このような構成によれば、伝熱層5をわずかに磁束が貫くため、これによって若干の渦電流が伝熱層5に発生する。しかしながら、伝熱層5は、切れ間5aごとに分割されているため、渦電流は、伝熱層5の分割された部分ごとにしか発生せず、還流としての渦電流の大きさが比較的小さく制限される。これにより、伝熱層5においては、渦電流による熱の発生ができる限り抑えられ、その分、放熱性が高められる。
【0043】
図10に示す構成においては、放熱層4と伝熱層5との双方が対物レンズ11bの光軸(コイル2の中心軸)を中心として放射状に分割されている。つまり、放熱層4および伝熱層5には、これらをそれぞれ分割する切れ間4a,5aがコイル2の径方向に沿うように形成されている。
【0044】
このような構成によれば、伝熱層5とともに放熱層4をわずかに磁束が貫くため、これによって若干の渦電流が伝熱層5と放熱層4とに発生する。しかしながら、先述したように、渦電流は、伝熱層5および放熱層4の分割された部分ごとにしか発生せず、還流としての渦電流の大きさが比較的小さく制限される。したがって、このような構成によっても、渦電流による熱の発生ができる限り抑えられ、その分、放熱性が高められる。
【0045】
なお、本発明の内容は、上述の実施形態に限定されない。本発明に係る磁気ヘッドの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【0046】
たとえば、本発明に係る光磁気ヘッドは、光磁気ディスクに対して微小間隔を隔てて浮上するスライダを備え、かつこのスライダにコイルを設けたタイプの光磁気ヘッドとして構成することもできる。コイル、磁性層、放熱層、伝熱層(伝熱体)、誘電体膜は、半導体製造プロセスにより薄膜形成すれば、その製造が容易であるが、これに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】図1は、本発明の一実施形態を示す要部断面図である。
【図2】図2は、図1の要部拡大断面図である。
【図3】図3は、図1の要部拡大斜視図である。
【図4】図4は、各層の作製工程を示す要部断面図である。
【図5】図5は、各層の作製工程を示す要部断面図である。
【図6】図6は、伝熱層がある場合とない場合のシミュレーション結果を示す図である。
【図7】図7は、本発明の他の実施形態を示す要部拡大斜視図である。
【図8】図8は、本発明の他の実施形態を示す要部拡大斜視図である。
【図9】図9は、本発明の他の実施形態を示す要部拡大斜視図である。
【図10】図10は、本発明の他の実施形態を示す要部拡大斜視図である。

Claims (4)

  1. ディスクに光スポットを形成するレンズと、このレンズと上記ディスクとの間に位置する磁界発生用のコイルと、このコイルと上記レンズとの間に位置する磁性層とを備えている光磁気ヘッドであって、
    上記磁性層は、上記レンズの光軸を中心として放射状に並ぶ複数の磁性体によって構成されており、
    上記磁性層と上記レンズとの間には、熱を受ける伝熱層が設けられており、かつ、
    上記伝熱層には、上記磁性層内における上記磁性体どうしの間に延入して熱を受ける伝熱部が一体に設けられていることを特徴とする、光磁気ヘッド。
  2. 上記コイルの外周には、このコイルから発生した熱を放熱する放熱層が設けられており、この放熱層と上記伝熱層とは、一体化されている、請求項1に記載の光磁気ヘッド。
  3. ディスクに光スポットを形成するレンズと、このレンズと上記ディスクとの間に位置する磁界発生用のコイルと、このコイルと上記レンズとの間に位置する磁性層と、上記コイルの外周を囲うように位置してこのコイルから発生した熱を放熱する放熱層とを備えている光磁気ヘッドであって、
    上記磁性層は、上記レンズの光軸を中心として放射状に並ぶ複数の磁性体によって構成されており、
    上記磁性層内における上記磁性体どうしの間には、熱を受ける伝熱体が設けられており、かつ、
    上記放熱層と伝熱体とは、一体化されていることを特徴とする、光磁気ヘッド。
  4. ディスクに光スポットを形成するレンズと、このレンズと上記ディスクとの間に位置する磁界発生用のコイルと、このコイルと上記レンズとの間に位置する磁性層と、上記コイルの外周を囲うように位置してこのコイルから発生した熱を放熱する放熱層とを備えている光磁気ヘッドであって、
    上記磁性層と上記レンズとの間には、熱を受ける伝熱層が設けられており、かつ、
    上記放熱層と伝熱層とは、同一材料の銅からなって一体化されており、
    上記磁性層は、上記レンズの光軸を中心として放射状に並ぶ複数の磁性体によって構成されているとともに、上記伝熱層は、上記レンズの光軸を中心として放射状に分割されていることを特徴とする、光磁気ヘッド。
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