JP3667691B2 - 直流機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マグネットを有した直流機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来では、自動車ワイパモータは、ブラシを有する直流モータが採用されている。この中では、3ブラシモータ、所謂第3のブラシを用いたモータがある。この種のモータは、モータの回転速度を変える目的でその第3のブラシが用いられている。その主な原理としては、使用する磁束を減少させることによってモータの回転速度を高くするものである。具体的には、設置位置の異なるブラシを設けておき、電機子コイルの通電範囲をブラシの選択(組み合わせ)により変えることで簡単に実現していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の構成はモータの通常運転(低速仕様)において、高速用のブラシ(第3のブラシ)が隣り合う整流子片を跨ぐ毎に、該ブラシ(第3のブラシ)により短絡される電機子コイル中に発生している誘導起電力により通電方向と逆向きに大きな電流が瞬間的に流れる。図16において、ピークA2,B2は、その電機子コイル中に流れるコイル電流の瞬間変化を示している。これにより、ブラシで火花放電が発生することから、電気雑音やブラシ摩耗を引き起こし、所謂第3のブラシによる整流障害を引き起こす。そこで、モータの駆動回路に雑音防止ためのコイル(インダクター)やコンデンサ等を複数組み合わせて対応していた。これは、モータの部品点数及びコストの低減を図る上の問題点となった。
【0004】
また、この運転状態において、低速用のブラシ(第1及び第2ブラシ)により整流される電機子コイルでは、コイルのインダクタンスと漏れ磁束(即ち、暫時磁束の絶対値が減少する分布)により電流が切り替わるのを遅らせる作用が発生している。つまり、図16に示すように、電流の切り替えは1点鎖線C1,D1で示す正常状態からそれぞれ実線C2,D2で示す異常状態へ遅れていた。その結果、整流子(コンミュテータ)が切り替わってしまった瞬間に電流の瞬間的な切り換えがなされていた。これは、モータには遅れ整流が発生する問題点となった。
【0005】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、遅れ整流を是正できるとともに所謂第3のブラシによる整流障害を取り除くことができ、部品点数及びコストの低減を図ることができる直流機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、等角度間隔に設けた複数のティースを有する電機子コアに電機子コイルを巻装し前記電機子コイルがコンミュテータに結線される電機子と、前記電機子を挟んで対向配置される一対のマグネットと、前記電機子の中心軸に対して対向位置に配置され前記コンミュテータのセグメントに接触する第1及び第2のブラシと、該第1及び第2のブラシの対向位置から所定角度をなして配置され前記セグメントに接触する少なくとも1つの第3のブラシとを備えた直流機において、前記一対のマグネットは主磁極部と延長部とからなり、その延長部には暫時磁束増加部を形成し、前記一対のマグネット中の1つのマグネットはその主磁極部に磁束急変部を設け、その磁束急変部は、前記第3のブラシが隣り合う両セグメントを短絡し始めるとき、当該両セグメントに結線した電機子コイルが巻装される複数のティースの回転方向側第1番目ティースのティースバー回転方向先端が該磁束急変部にさしかかるようになる場所に設けられていることを要旨とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、等角度間隔に設けた複数のティースを有する電機子コアに電機子コイルを巻装し前記電機子コイルがコンミュテータに結線される電機子と、前記電機子を挟んで対向配置される一対のマグネットと、前記電機子の中心軸に対して対向位置に配置され前記コンミュテータのセグメントに接触する第1及び第2のブラシと、該第1及び第2のブラシの対向位置から所定角度をなして配置され前記セグメントに接触する少なくとも1つの第3のブラシとを備えた直流機において、前記一対のマグネットは主磁極部延長部とからなり、その延長部には暫時磁束増加部を形成し、前記一対のマグネット中の1つのマグネットはその主磁極部に磁束急変部を設け、その磁束急変部は、前記第3のブラシが隣り合う両セグメントを短絡し始めるとき、当該両セグメントに結線した電機子コイルが巻装される複数のティースの回転方向逆側第1番目ティースのティースバー回転方向後端が該磁束急変部にさしかかるようになる場所に設けられていることを要旨とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の直流機において、前記磁束急変部は、隣接するマグネットの他の部分と逆方向の磁束を発生する逆磁束部であることを要旨とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の直流機において、前記磁束急変部の回転方向幅のほぼ中央位置は、逆磁束の最大点となるようにしたことを要旨とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1に記載の直流機において、前記一対のマグネット間には、両マグネットのそれぞれの回転方向逆側端部に密接する透磁率の大きい材料からなる強磁性体を設けていることを要旨とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の直流機において、前記強磁性体を、モータハウジングヨークの一部分となるようにそのモータハウジングヨークを加工して形成したことを要旨とする。
【0012】
(作用)
請求項1〜6に記載の発明によれば、整流中の電機子コイルを通過する磁束量が変化するため、電機子コイルに発生する誘起電圧は、整流初期時が小さく電機子の回転位置に応じてマイナス側に徐々に大きくなる。その結果、整流が早期に促進されることにより遅れ整流が是正される。
【0013】
また、第3のブラシが隣り合う両セグメントを短絡する瞬間に磁束が急変することから、電機子コイル内に発生する誘導起電力が押さえられ逆向きの激しい電流変化は起きない。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、第3のブラシが隣り合う両セグメントを短絡する瞬間に磁束方向が反転することから、電機子コイル内に発生する誘導起電力が確実に押さえられ逆向きの激しい電流変化は起きない。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、電機子コイル内に発生する誘導起電力が更に押さえられる。
請求項5に記載の発明によれば、マグネットの長さを短くすることによって低回転数及び低コストの両立が図れる。
【0016】
請求項6に記載の発明によれば、部品点数の低減が図れる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明を直流機としての直流モータ(例えばワイパモータ)に具体化した第1の実施形態を図面に従って説明する。図1は、直流機としてのワイパモータ1の概略構造を示す部分断面図である。図2は、マグネット2,3の磁束分布を示す説明図である。
【0018】
図1に示すように、ワイパモータ1は、マグネット2,3、電機子4、コンミテータ5及び複数のブラシ6〜8を有している。
詳述すると、本実施形態のワイパモータ1は、2極の直流モータであって、モータハウジングヨーク9内において、N極及びS極を形成する2つのマグネット2,3が電機子4を挟んで対向配置されている。電機子4は、電機子コア10とそのコア10に巻装される電機子コイル11とを有し、直流電流の供給により回転駆動する。
【0019】
電機子コア10には、複数のティース10aが形成されており、そのうちのn個のティース10aの周囲に電機子コイル11が巻き付けられている。なお、本実施形態では、ティース10aの個数は12個であり、そのティース10aが、電機子4の周方向に30°毎に形成されている。つまり、隣り合うティース10aは、その中心線のなす角度(モータ電機子スロット角度)θが30°(=360°/12)となるように形成されている。また、図示を省略しているが、複数の電機子コイル11が5つのティース10a毎に同様に巻き付けられている。つまり、巻線の巻装方式は分布巻である。
【0020】
コンミテータ5は、電機子4の一端に配設され、複数のセグメント12を有して構成されている。本実施形態では、12個のセグメント12が周方向に30°毎に設けられている。つまり、セグメント12の幅(角度)θ1は30°となる。また、前記5つのティース10aに巻装された電機子コイル11は該5つのティース10a側の2つのセグメント12(例えばセグメント12a,12b)に結線している。
【0021】
複数のブラシ6〜8は、コンミテータ5に摺接するように付勢された状態で配設されている。本実施形態では、3つのブラシ6〜8が配設されている。その中で、第1及び第2のブラシとしての第1及び第2ブラシ6,7は、180°離れた(対向する)関係に配設され、第3のブラシとしての第3ブラシ8は、第2ブラシ7と所定の角度δをなすように配設されている。さらに、図示しないが、ブラシ6〜8は、それぞれ直流電源回路に接続されている。そして、運転状況によって切り替えスイッチの切り替えによってブラシ6,7を介してモータ1に給電させるか又はブラシ7,8を介してモータ1に給電させるかを選択する。本実施形態では、通常運転(低速仕様)の場合、ブラシ6,7を介してモータ1に給電させ、高速運転の場合、ブラシ7,8を介してモータ1に給電させるようにしている。つまり、ブラシ6,7は、低速回転である第1ポジションに配置され、ブラシ7,8は、高速回転である第2ポジションに配置されている。
【0022】
そして、直流電源から供給される直流電流が、ブラシ6,7又はブラシ7,8とコンミテータ5のセグメント12を経て電機子コイル11に流れる。これによって、電機子4が時計回り方向(図中、X矢印方向)に回転する。
【0023】
前記マグネット2,3は、主磁極部2a,3aと延長部2b,3bとを有し、その主磁極部2a,3aの回転方向側には延長部2b,3bが延出形成されている。
【0024】
主磁極部2a,3aは、所定長さ(前記モータ電機子スロット角度θの整数倍となる開角度(4θ=120°)に対応した長さ)形成されている。前記延長部2b,3bは、モータ電機子スロット角度θ(=30°)に対応する長さにて形成されている。つまり、マグネット2,3は、モータ電機子スロット角度θの整数倍となる開角度(5θ=150°)に対応した長さにて互いに電機子4の中心軸に対して点対称となるように形成されている。
【0025】
マグネット2,3には、その主磁極部2a,3aと延長部2b,3bとの境界から延長部2b,3bへ向かって暫時磁束増加部2c,3cを形成している。この暫時磁束増加部2c,3cにおいては、図2に磁束分布曲線Pで示すように、その主磁極部2a,3aと延長部2b,3bとの境界での磁束密度が最小であり、延長部2b,3bに沿って所定角度δ1範囲内で回転方向Xに向かって徐々に増加する(図2にP1で示す部分)。
【0026】
マグネット2の主磁極部2aには、図1及び図2に破線で示すように、磁束急変部としての逆磁束部2dを設けている。この逆磁束部2dは、図2に磁束分布曲線Pで示すように、主磁極部2aの他の部分と逆方向の磁束(図2にP2で示す部分)を有するように形成されている。本実施形態では、逆磁束部2dは、主磁極部2aの回転方向側端部(つまり延長部2b)に近い所定場所に設けられている。この所定場所は、第3ブラシ8が電機子4の回転中に両セグメント12a,12bを短絡し始めるとき、当該両セグメント12a,12bに結線した前記電機子コイル11が巻装される5つのティース10aの回転方向側第1番目ティース10aのティースバー回転方向先端が該逆磁束部2dにさしかかるようになる場所に設定されている。
【0027】
そして、前記逆磁束部2dの幅(角度)をθ2とし、前記第3ブラシ8の幅(角度)をθ3とし、第3ブラシ8から回転方向に電機子コイル11が跨ぐスロットの数(つまりティースの数)をn1とするとき、逆磁束部2dは、その中心線L1と第3ブラシ8の中心線L2との角度δ01が次の式(1)で求めた値となるような場所に設けられている。
【0028】
δ01=(n1×θ1)+(θ2/2)+(θ1−θ3)/2 (1)
なお、本実施形態では、図1に示すように、第3ブラシ8から回転方向に電機子コイル11が跨ぐスロットの数(つまりティースの数)は2つであり、つまりn1=2である。
【0029】
前記マグネット2,3に設けられた暫時磁束増加部2c,3cと、マグネット2のみに設けられた逆磁束部2dとは、マグネット2,3を図示しない着磁装置にて着磁させるように形成されている。
【0030】
図3は、電機子4が図1で示すA(0°)位置からB(180°)位置へ回転する間に、電機子コイル11に発生する誘起電圧の変化を示している。本実施形態では、通常運転中に、電機子コイル11が巻装される5つのティース10aの回転方向側第1番目ティース10aのティースバー回転方向先端が前記逆磁束部2dにさしかかるとき、該電機子コイル11が結線した両セグメント12は第3ブラシ8により短絡し始める。つまり、電機子4は図1で示すA(0°)位置からB(180°)位置へ回転する間に約90°回転した位置に第3ブラシ8が隣り合う両セグメント12a,12bを短絡し始める。これに対応して、図3に示すように、電機子4が図1で示すA(0°)位置からB(180°)位置へ回転する間に約90°回転したとき、電機子コイル11内に発生する誘起電圧がほぼゼロになる。
【0031】
また、整流時において、電機子コア10の先端に対向する延長部2bは、整流区間の角度に対応する部分で磁束が徐々に増加するように形成されている。従って、整流中の電機子コイル11を通過する磁束量は、電機子4の回転に応じて徐々に増加する。またこのとき、磁束量の増加率は回転に応じて徐々に増加する。このように、整流中の電機子コイル11を通過する磁束量が変化するため、電機子コイル11に発生する誘起電圧は、整流初期時が小さく電機子4の回転位置に応じてマイナス側に徐々に大きくなる。そして、この誘起電圧によって、リアクタンス電圧が打ち消されて、不足整流が改善される。つまり、電流の切り替えは実線C2,D2で示す(図16参照)従来の整流遅れ状態からそれぞれ1点鎖線C1,D1で示す(図16参照)正常状態へ変わり、整流が早期に促進されることにより遅れ整流が是正される。
【0032】
以上記述したように、本実施の形態によれば、下記のような特徴を有する。
(1) マグネット2,3の延長部2b,3bには、主磁極部2a,3aとの境界から電機子4の回転方向に向かって徐々に磁束が増加する暫時磁束増加部2c,3cをそれぞれ形成した。また、マグネット2の主磁極部2aには、逆磁束部2dを設けた。この逆磁束部2dは、第3ブラシ8が電機子4の回転中に両セグメント12a,12bを短絡し始めるとき、当該両セグメント12a,12bに結線した前記電機子コイル11が巻装される5つのティース10aの回転方向側第1番目ティース10aのティースバー回転方向先端が該逆磁束部2dにさしかかるようになる場所に設けられている。
【0033】
従って、整流中の電機子コイル11を通過する磁束量が変化するため、電機子コイル11に発生する誘起電圧は、整流初期時が小さく電機子4の回転位置に応じてマイナス側に徐々に大きくなる。その結果、整流が早期に促進されることにより遅れ整流が是正される。
【0034】
また、第3ブラシ8が隣り合う両セグメント12を短絡する瞬間に磁束方向が反転することから、従来に比べて電機子コイル11内に発生する誘導起電力が押さえられ逆向きの激しい電流変化は起きない。その結果、第3ブラシ8での火花放電が防止され、モータ1の電気雑音やブラシ摩耗の低減を図ることができる。これにより、モータ1の駆動回路に雑音防止ためのコイル(インダクター)やコンデンサ等を複数組み合わせる必要がなくなり、モータ1の部品点数及びコストの低減を図ることができる。
【0035】
(2) マグネット2,3に暫時磁束増加部2c,3cを設け、マグネット2に逆磁束部2dを設けることにより、遅れ整流を是正できるとともに第3ブラシによる整流障害を低減することができるため、製造も容易でコスト的にも有利である。
【0036】
(3) 逆磁束部2dの回転方向幅のほぼ中央位置は、逆磁束の最大点となるようにした。従って、電機子コイル11内に発生する誘導起電力が更に押さえられることから、モータ1の電気雑音やブラシ摩耗の低減を図る効果はより大きくなる。
【0037】
(第2の実施形態)
以下、本発明を具体化した第2の実施実施を図面に従って説明する。図4は、本実施形態の直流モータ21の概略構造を示す部分断面図である。図5は、マグネット22,23の磁束分布を示す説明図である。なお、本実施形態は、第1の実施形態とは、逆磁束部を設けたマグネットが異なるという点が相違するため、説明の便宜上、同じ直流モータの構成についての詳細な説明を省略し、相違する部分のみ詳しく説明する。
【0038】
図4に示すように、第3のブラシとしての第3ブラシ28に対して該ブラシ28の回転方向逆側に位置するマグネット23には、磁束急変部としての逆磁束部23dが設けられている。この逆磁束部23dは、隣接する主磁極部23aの他の部分と逆方向の磁束(図5にP3で示す部分)を有するように形成されている。本実施形態では、逆磁束部23dは、マグネット23の回転方向側端部(つまり延長部23b)に近い所定場所に設けられている。この所定場所は、第3ブラシ28が電機子24の回転中に両セグメント32a,32bを短絡し始めるとき、当該両セグメント32a,32bに結線した電機子コイル31が巻装される5つのティース30aの回転方向逆側第1番目ティース30aのティースバー回転方向後端が該逆磁束部23dにさしかかるようになる場所に設定されている。
【0039】
そして、図4に示すように、前記逆磁束部2dの幅(角度)をθ2とし、前記第3ブラシ8の幅(角度)をθ3とし、第3ブラシ8から反回転方向に電機子コイル11が跨ぐスロットの数(つまりティースの数)をn2とするとき、逆磁束部2dは、その中心線L3と第3ブラシ8の中心線L2との角度δ02が次の式(2)で求めた値となるような場所に設けられている。
【0040】
δ02=(n2×θ1)−(θ2/2)−(θ1−θ3)/2 (2)
なお、本実施形態では、図4に示すように、第3ブラシ8から反回転方向に電機子コイル11が跨ぐスロットの数(つまりティースの数)は3つであり、つまりn2=3である。
【0041】
図6は、電機子24が図4で示すA(0°)位置からB(180°)位置へ回転する間に、電機子コイル31に発生する誘起電圧の変化を示している。本実施形態では、ブラシ26,27にて給電するモータ21の通常運転において、両セグメント32a,32bに結線した電機子コイル31が巻装される5つのティース30aの回転方向逆側第1番目ティース30aのティースバー回転方向後端が逆磁束部23dにさしかかるとき、第3ブラシ28が隣り合う両セグメント32a,32bを短絡し始める。つまり、電機子24は図4で示すA(0°)位置からB(180°)位置へ回転する間に約90°回転した位置に第3ブラシ28が隣り合う両セグメント32a,32bを短絡し始める。これに対応して、図6に示すように、電機子24が図4で示すA(0°)位置からB(180°)位置へ回転する間に約90°回転したとき、電機子コイル31内に発生する誘起電圧がほぼゼロになる。
【0042】
従って、本実施の形態によれば、第1の実施形態とほぼ同様な効果を得ることができる。
尚、上記各実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
【0043】
○上記各実施形態では、第3ブラシ8,28は第2ブラシ7,27と鈍角をなすように配置されて実施した。これに対して、第3ブラシ8,28を第2ブラシ7,27と鋭角をなすように配置して実施してもよい。
【0044】
○上記各実施形態では、逆磁束部2d,23dの逆磁束の最大点は、第3ブラシ8,28が両セグメント12a,12b,32a,32bを短絡する期間のほぼ中央位置に位置するようにした。これに対して、図示しないが、逆磁束部2d,23dの逆磁束の最大点を、第3ブラシ8,28が両セグメント12a,12b,32a,32bを短絡する期間のほぼ終了位置に位置するようにしてもよい。
【0045】
○上記第1の実施形態では、マグネット2には、磁束急変部としての逆磁束部2dを形成して実施したが、図7に示すように、マグネット42には、磁束急変部としての磁束変化部42dを形成して実施してもよい。詳述すると、この磁束変化部42dは、図7に磁束分布曲線Pで示すように、隣接する主磁極部42aの他の部分と同方向の弱い磁束(図7にP4で示す部分)を有するように形成されている。この場合、上記第1の実施形態とほぼ同様な効果を得ることができる。同様に、上記第2の実施形態において、図8に示すように、マグネット53には、磁束急変部としての磁束変化部53dを形成して実施してもよい。詳述すると、この磁束変化部53dは、図8に磁束分布曲線Pで示すように、隣接する主磁極部53aの他の部分と同方向の弱い磁束(図8にP5で示す部分)を有するように形成されている。この場合、上記第2の実施形態とほぼ同様な効果を得ることができる。
【0046】
○上記各実施形態において、主磁極部2a,3a,22a,23aを、モータ電機子スロット角度θの整数倍となる開角度(4θ=120°)に対応した長さ以外の長さにて形成してもよい。
【0047】
○第1の実施形態において、図9に示すように、直流モータ61のマグネット62,63の主磁極部62a,63aを、モータ電機子スロット角度θの3倍となる開角度(3θ=90°)に対応した長さにて形成してもよい。詳述すると、マグネット62の主磁極部62aの回転方向逆側端部とマグネット63の延長部63bの回転方向端部間の角度を60°にしている。同様に、マグネット63の主磁極部63aの回転方向逆側端部とマグネット62の延長部62bの回転方向端部間の角度を60°にしている。
【0048】
○図10に示すように、直流モータ71のマグネット72,73の延長部72b,73bに設ける暫時磁束増加部を切り欠き部72c,73cに形成してもよい。また、マグネット72の主磁極部72aを2つの分割片に分断し、その両分割片間の隙間に主磁極部72aと逆方向の磁束を有する逆磁束部72dを挟持して形成してもよい。
【0049】
○図11に示すように、直流モータ81のマグネット82,83間にはその主磁極部82a,83aの回転方向逆側端部に密接する透磁率の大きい材料(例えば軟鋼)からなる強磁性体82e,83dを設けてもよい。詳述すると、主磁極部82a,83aをモータ電機子スロット角度θの整数倍となる開角度(3θ=90°)に対応した長さにて形成し、主磁極部82a,83aの回転方向逆側端部にモータ電機子スロット角度θ(=30°)に対応した長さを有する強磁性体82e,83dを設けている。強磁性体82e,83dは、前記主磁極部82a,83aと同じ径方向断面にて形成されている。
【0050】
○図12はモータ出力(トルク)と回転数の関係を示すグラフである。図12において、曲線K1は図9で示す別例のモータ61のモータ出力(トルク)と回転数の関係を示し、曲線K2は図11で示す別例のモータ81のモータ出力(トルク)と回転数の関係を示し、曲線K3は図10で示す別例のモータ71のモータ出力(トルク)と回転数の関係を示している。図12に示すように、同一モータ出力(負荷)Tに対して、直流モータ61に比べて直流モータ71及び直流モータ81の方は回転数が小さくなっている。つまり、直流モータ61に比べて直流モータ71及び直流モータ81は、所定モータ出力に対してより低回転数で作動できる。しかし、直流モータ61のマグネット62,63より直流モータ71のマグネット72,73が長く形成されているため、直流モータ71のコストがその分高くなる。そして、直流モータ81のように、マグネット82,83間にその主磁極部82a,83aと密接する強磁性体82e,83dを設けることによって、強磁性体82e,83dに磁石作用が発生し磁界の増幅が行えるため、低回転数と低コストの両立を図ることができる。
【0051】
○図13に示すように、両マグネット間に強磁性体を設ける思想を、延長部なしのマグネット92,93を有する直流モータ91に応用してもよい。詳述すると、逆磁束部92aを設けたマグネット92の回転方向逆側端部に該端部に密接する強磁性体92bを設け、マグネット93の回転方向逆側端部に該端部に密接する強磁性体93aを設けている。
【0052】
○図14に示すように、両マグネット間に強磁性体を設ける思想を、逆磁束部なしのマグネット102,103を有する直流モータ101に応用してもよい。詳述すると、延長部102b,103bと切り欠き部102c,103cを設けたマグネット102,103の主磁極部102a,103aの回転方向逆側端部には、該端部に密接する強磁性体102d,103dを設けている。
【0053】
○図15に示すように、上記各別例のマグネット間に設けられた強磁性体を、モータハウジングヨークを加工することによって形成させてもよい。詳述すると、直流モータ111のモータハウジングヨーク119を、該ヨーク119の内径からヨーク軸中心へ突出する凸出部119aを形成するようプレス加工させる。その凸出部119aは、マグネット112とマグネット113の間に位置するとともに、マグネット112(又はその主磁極部112a)の回転方向逆側端部に密接するように形成している。凸出部119aはその円弧内側面がマグネット112の円弧内側面と同一円弧面上位置している。この場合、強磁性体はモータハウジングヨーク119の一部分にて形成されているため、部品点数を低減できることから、直流モータ111のコスト低減を図ることができる。
【0054】
○強磁性体を軟鋼以外の透磁率の大きい材料にて形成してもよい。
○強磁性体をモータ電機子スロット角度θに対応した長さ以外の長さにて形成してもよい。
【0055】
○強磁性体をマグネットと異なる断面形状にて形成してもよい。
○第3のブラシを複数個設けて実施してもよい。
○本発明をティースが12個以外の複数個設けられたモータに具体化して実施してもよい。同一電機子コイルが巻装されるティースを5個以外のn個にて実施してもよい。
【0056】
○本発明をワイパモータ以外の直流モータに具体化してもよい。
次に上記各実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
【0057】
(イ)請求項1,3及び4のいずれか1に記載の直流機において、前記コンミュテータのセグメント幅をθ1とし、前記磁束急変部の幅をθ2とし、前記第3のブラシの幅をθ3とし、該第3のブラシから回転方向に電機子コイルが跨ぐティースの数をn1とするとき、前記磁束急変部は、その中心線と第3のブラシの中心線との角度δ01が次の式
δ01=(n1×θ1)+(θ2/2)+(θ1−θ3)/2 (1)
で求めた値となるような場所に設けられていることを特徴とする直流機。
【0058】
(ロ)請求項2〜4のいずれか1に記載の直流機において、前記コンミュテータのセグメント幅をθ1とし、前記磁束急変部の幅をθ2とし、前記第3のブラシの幅をθ3とし、該第3のブラシから反回転方向に電機子コイルが跨ぐティースの数をn2とするとき、前記磁束急変部は、その中心線と第3のブラシの中心線との角度δ02が次の式
δ02=(n2×θ1)−(θ2/2)−(θ1−θ3)/2 (2)
で求めた値となるような場所に設けられていることを特徴とする直流機。
【0059】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1〜6に記載の発明によれば、遅れ整流を是正できるとともに第3のブラシによる整流障害を取り除くことができ、直流機の部品点数及びコストの低減を図ることができる。
【0060】
請求項5に記載の発明によれば、直流機の低回転数と低コストの両立を図ることができる。
請求項6に記載の発明によれば、直流機の部品点数を更に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態の直流モータの概略構成を示す部分断面図。
【図2】 第1の実施形態のマグネットの磁束分布を示す説明図。
【図3】 第1の実施形態の電機子コイル内に発生する誘起電圧の変化を示すグラフ。
【図4】 第1の実施形態の直流モータの概略構成を示す部分断面図。
【図5】 第1の実施形態のマグネットの磁束分布を示す説明図。
【図6】 第1の実施形態の電機子コイル内に発生する誘起電圧の変化を示すグラフ。
【図7】 別例のマグネットの磁束分布を示す説明図。
【図8】 別例のマグネットの磁束分布を示す説明図。
【図9】 別例の直流モータの概略構成を示す部分断面図。
【図10】別例の直流モータの概略構成を示す部分断面図。
【図11】別例の直流モータの概略構成を示す部分断面図。
【図12】別例の直流モータの出力と回転数の関係を示すグラフ。
【図13】別例の直流モータの概略構成を示す部分断面図。
【図14】別例の直流モータの概略構成を示す部分断面図。
【図15】別例の直流モータの概略構成を示す要部断面図。
【図16】従来の電機子コイル内に流れるコイル電流の変化を示すグラフ。
【符号の説明】
1,21,41,51,61,71,81,91,101,111…直流機としての直流モータ、2,3,22,23,42,43,52,53,62,63,72,73,82,83,92,93,102,103,112,113…マグネット、2a,3a,22a,23a,42a,43a,52a,53a,62a,63a,72a,73a,82a,83a,102a,103a,112a…主磁極部、2b,3b,22b,23b,42b,43b,52b,53b,62b,63b,72b,73b,82b,83b,102b,103b,112b,113b…延長部、2c,3c,22c,23c,42c,43c,52c,53c,62c,63c,72c,73c,82c,83c,102c,103c…暫時磁束増加部又は暫時磁束増加部としての切り欠き部、2d,23d,62d,72d,82d,92d…磁束急変部としての逆磁束部、42d,53d…磁束急変部としての磁束変化部、4,24…電機子、5,25…コンミテータ、6,26,46,56,66,76,86,96,106…第1のブラシとしての第1ブラシ、7,27,47,57,67,77,87,97,107…第2のブラシとしての第2ブラシ、8,28,48,58,68,78,88,98,108…第3のブラシとしての第3ブラシ、10,30…電機子コア、10a,30a…ティース、11,31…電機子コイル、12,32…セグメント、82e,83d,92b,93a,102d,103d…強磁性体、109…モータハウジングヨーク、119a…強磁性体としての凸出部。

Claims (6)

  1. 等角度間隔に設けた複数のティースを有する電機子コアに電機子コイルを巻装し前記電機子コイルがコンミュテータに結線される電機子と、前記電機子を挟んで対向配置される一対のマグネットと、前記電機子の中心軸に対して対向位置に配置され前記コンミュテータのセグメントに接触する第1及び第2のブラシと、該第1及び第2のブラシの対向位置から所定角度をなして配置され前記セグメントに接触する少なくとも1つの第3のブラシとを備えた直流機において、
    前記一対のマグネットは主磁極部と延長部とからなり、その延長部には暫時磁束増加部を形成し、
    前記一対のマグネット中の1つのマグネットはその主磁極部に磁束急変部を設け、その磁束急変部は、前記第3のブラシが隣り合う両セグメントを短絡し始めるとき、当該両セグメントに結線した電機子コイルが巻装される複数のティースの回転方向側第1番目ティースのティースバー回転方向先端が該磁束急変部にさしかかるようになる場所に設けられていることを特徴とする直流機。
  2. 等角度間隔に設けた複数のティースを有する電機子コアに電機子コイルを巻装し前記電機子コイルがコンミュテータに結線される電機子と、前記電機子を挟んで対向配置される一対のマグネットと、前記電機子の中心軸に対して対向位置に配置され前記コンミュテータのセグメントに接触する第1及び第2のブラシと、該第1及び第2のブラシの対向位置から所定角度をなして配置され前記セグメントに接触する少なくとも1つの第3のブラシとを備えた直流機において、
    前記一対のマグネットは主磁極部延長部とからなり、その延長部には暫時磁束増加部を形成し、
    前記一対のマグネット中の1つのマグネットはその主磁極部に磁束急変部を設け、その磁束急変部は、前記第3のブラシが隣り合う両セグメントを短絡し始めるとき、当該両セグメントに結線した電機子コイルが巻装される複数のティースの回転方向逆側第1番目ティースのティースバー回転方向後端が該磁束急変部にさしかかるようになる場所に設けられていることを特徴とする直流機。
  3. 請求項1又は2に記載の直流機において、
    前記磁束急変部は、隣接するマグネットの他の部分と逆方向の磁束を発生する逆磁束部であることを特徴とする直流機。
  4. 請求項3に記載の直流機において、
    前記磁束急変部の回転方向幅のほぼ中央位置は、逆磁束の最大点となるようにしたことを特徴とする直流機。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1に記載の直流機において、
    前記一対のマグネット間には、両マグネットのそれぞれの回転方向逆側端部に密接する透磁率の大きい材料からなる強磁性体を設けていることを特徴とする直流機。
  6. 請求項5に記載の直流機において、
    前記強磁性体を、モータハウジングヨークの一部分となるようにそのモータハウジングヨークを加工して形成したことを特徴とする直流機。
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