JP3667520B2 - 内燃エンジンの空燃比制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、排気管内に2次空気を2次空気通路を介して供給する排気2次空気供給装置を備えた内燃エンジンにおいて供給混合気の空燃比をフィードバック制御する空燃比制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃エンジンにおいては、排気ガス中のCO,HC等の未燃焼成分を低減させるために排気系に設けられた酸素濃度センサによって排気中の酸素濃度を検出し、その検出酸素濃度に応じてエンジンへの供給混合気の空燃比を理論空燃比等の目標空燃比にフィードバック制御する空燃比制御装置が設けられている。この空燃比制御装置はエンジン冷却水温の上昇等の空燃比フィードバック制御条件を充足した運転状態であるならば、空燃比フィードバック制御を開始する。燃料をインジェクタによって噴射供給する内燃エンジンにおいては、通常、酸素濃度センサの出力に応じて比例及び積分制御により空燃比補正係数を得て、その空燃比補正係数によってインジェクタによる燃料噴射量を補正することにより空燃比フィードバック制御が行なわれる。
【0003】
また、内燃エンジンの排気ガス中の未燃焼成分を低減させるために排気管に触媒が設けられている。触媒はその温度が約350℃以上に上昇しないと十分に活性化されないので、エンジン作動中においては常に触媒が排気ガスに対して有効に浄化作用をなすように触媒を加熱するヒータが触媒コンバータ内の上流に配設されている。
【0004】
更に、排気管内に2次空気を導入して触媒による未燃焼成分の燃焼を促進させるために排気2次空気供給装置が備えられている。この排気2次空気供給装置には、ファンを回転させるモータからなる電動空気ポンプが備えられている。電動空気ポンプは通常、エンジン始動から所定期間だけ駆動され、ファンの回転によって2次空気を2次空気通路に送風することにより排気管内に供給する(例えば、特開平9−21313号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、空燃比制御装置と排気2次空気供給装置との間には制御上の関連がないので、排気2次空気供給装置による2次空気の供給中に空燃比制御装置において空燃比フィードバック制御条件が充足した運転状態と判断した場合には空燃比フィードバック制御が開始される。このように排気2次空気供給中に空燃比フィードバック制御が開始されると、排気管の2次空気供給位置より下流に配置されている酸素濃度センサの出力信号から空燃比はリーンと判断される故、空燃比制御装置はエンジンへ供給される混合気の空燃比をリッチ化するように作動し続けるので、供給混合気の空燃比がオーバリッチとなり、排気浄化性能が悪化するという問題点があった。
【0006】
そこで、本発明の目的は、排気2次空気供給装置による2次空気供給中に、エンジンへ供給される混合気の空燃比のオーバリッチを防止して排気浄化を図ることができる空燃比制御装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の排気2次空気供給装置は、排気管内に2次空気を2次空気通路を介して供給する排気2次空気供給装置を備えた内燃エンジンの空燃比制御装置であって、排気管の2次空気通路との連通位置より下流に配設され、排気ガス中の酸素濃度に応じた出力信号を発生する酸素濃度センサと、酸素濃度センサの出力信号に応じて内燃エンジンの供給混合気の空燃比を目標空燃比にフィードバック制御する制御手段と、を備え、制御手段は、排気2次空気供給装置による2次空気供給中には空燃比のフィードバック制御を停止し、内燃エンジンの供給混合気の空燃比をオープンループ制御する手段と、排気2次空気供給装置による2次空気供給終了から所定時間が経過したか否かを判別する第1判別手段と、空燃比のフィードバック制御をすべき運転状態であるか否かを判別する第2判別手段と、を含み、第1判別手段によって2次空気供給終了から所定時間が経過したと判別されかつ第2判別手段によって空燃比のフィードバック制御をすべき運転状態であると判別された場合に、空燃比のフィードバック制御を開始し、所定時間の経過中に酸素濃度センサの出力信号に応じて酸素濃度センサの異常を検知することを特徴としている。
【0008】
すなわち、本発明によれば、排気2次空気供給装置による2次空気供給中に酸素濃度センサの出力信号に応じて判断される空燃比がリーンであり続けても、空燃比フィードバック制御を停止し、酸素濃度センサの出力信号を無視して空燃比をオープンループ制御するので、排気2次空気供給装置による2次空気供給中における供給混合気の空燃比のオーバリッチが防止され、排気浄化を図ることができる。また、排気2次空気供給装置による2次空気供給終了時点で空燃比のフィードバック制御をすべき運転状態にあっても直ちに空燃比フィードバック制御を開始せず、排気2次空気供給装置による2次空気供給終了から所定時間経過した時点において空燃比のフィードバック制御をすべき運転状態ならば、空燃比フィードバック制御が開始されるので、開始された空燃比フィードバック制御においては2次空気供給の影響がなくなった排気ガス中の酸素濃度が酸素濃度センサによって検出され、その検出結果に応じて供給混合気の空燃比が制御される。よって、空燃比をオーバリッチにすることなく目標空燃比に急速に制御することができ、排気浄化を図ることができる。
【0011】
更に、本発明の空燃比制御装置は、所定時間の経過中に酸素濃度センサの出力信号に応じて酸素濃度センサの異常を検知することを特徴としている。所定時間の経過中には空燃比はリーンからリッチに変化するので酸素濃度センサの出力信号は、例えば、レベル反転するような変化を生じる。そのような変化を生じないときには酸素濃度センサを異常と判定することができるので、空燃比フィードバック制御を開始する前の所定時間を利用して酸素濃度センサの異常を検出することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は本発明による空燃比制御装置が適用された内燃エンジンの吸気及び排気系を示している。エンジン本体1の吸気ポートに至る吸気管2内にはスロットル弁3が設けられている。吸気ポート近傍の吸気管2には燃料を吸気ポートに向けて噴射するインジェクタ4が配設されている。また、スロットル弁3下流の吸気管2には吸気管2内の圧力PBを検出する吸気管内圧センサ5が設けられている。
【0013】
一方、エンジン本体1の排気ポートから延出した排気管12には、触媒コンバータ13が配設されている。触媒コンバータ13はその筒ケース14内に上流から順に通電ヒータ15、ライトオフ(light-off)触媒16及びメイン触媒17を備えている。通電ヒータ15は例えば、触媒材料が塗布されたハニカム構造体からなり、自身も触媒作用をなして排気ガス未燃焼成分の酸化熱によっても加熱されるようになっており、ライトオフ触媒16の上流の排気ガスを加熱する。なお、通電ヒータを有する触媒コンバータの構造については、例えば、特開平8−218857号公報及び特開平8−316660号公報に示されている。
【0014】
触媒コンバータ13より上流の排気管12には外気である2次空気を排気管12内に導くために2次空気通路18が連通している。2次空気通路18には電動空気ポンプ19が配設されている。電動空気ポンプ19は直流モータ19aと、その直流モータ19aによって回転されるファン19bとを有し、ファン19bが回転することにより2次空気を2次空気通路18を介して排気管12内に送風して供給する。
【0015】
また、排気管12の2次空気通路18との連通位置より下流であって触媒コンバータ13より上流には酸素濃度センサ6が配設されている。酸素濃度センサ6は配設周囲の排気ガス中の酸素濃度に応じた出力電圧を発生する公知のものである。酸素濃度センサ6の出力レベルは空燃比との関係では空燃比が理論空燃比よりリッチにあるときに高レベルとなり、理論空燃比よりリーンであるときには低レベルとなる。
【0016】
吸気管内圧センサ5、電動空気ポンプ19のモータ19a及び酸素濃度センサ6は、ECU(エンジンコントロールユニット)20に接続されている。ECU20は、図2に示すようにCPU21、ROM22、RAM23、A/D変換器24、カウンタ25、入力インターフェース(I/F)回路26、出力インターフェース(I/F)回路27及びタイマ28を少なくとも備えており、それらは共通バスで互いに接続されている。A/D変換器24には、内燃エンジンの冷却水温TWを検出する冷却水温センサ7、エンジンの吸気温TAを検出する吸気温センサ8、上記の吸気管内圧センサ5,酸素濃度センサ6等のセンサが接続されている。A/D変換器24はそれらセンサの出力値をディジタル値に変換する。カウンタ25はクランク角センサ9から出力されるパルスの発生間隔を、図示しないクロック発生器から出力されたクロックパルスの発生数の計数により測定してエンジン回転数Neを示す信号を生成する。クランク角センサ9はクランク軸の回転角度が所定角度位置にある時点を示す基準位置信号と共に各気筒のピストンの上死点時点を示すTDC信号も発生し、それらはCPU21に供給される。入力インターフェース回路26にはイグニッションスイッチ10の一端が接続され、イグニッションスイッチ10のオンオフが検出されるようになっている。出力インターフェース回路27には電動空気ポンプ19のモータ19aが接続される他、上記の通電ヒータ15への通電をオンオフ制御するヒータ通電回路30が接続されている。また、出力インターフェース回路27には上記のインジェクタ4が接続されている。
【0017】
ECU20のCPU21はROM22に予め記憶されたプログラムに従って以下に示す各種動作を行なう。CPU21はイグニッションスイッチ10のオンを入力インターフェース回路26を介して検出すると、排気2次空気供給動作、空燃比フィードバック制御動作及び燃料噴射動作を行なう。排気2次空気供給動作は例えば、イグニッションスイッチ10のオンから所定時間(少なくともステップS4で設定される作動時間T以上の時間)だけ経過するまで繰り返し実行されるものである。
【0018】
排気2次空気供給動作においてCPU21は、図3に示すように、先ず、排気2次空気供給中であるか否かを判別する(ステップS1)。これは後述のステップS7又はS10で設定される排気2次空気供給中フラグFEXAの内容から判別される。排気2次空気供給中フラグFEXAの初期値は排気2次空気供給中でないことを示す0である。FEXA=0のため排気2次空気供給中ではないと判別したならば、エンジンが始動したか否かを判別する(ステップS2)。エンジン始動は、例えば、エンジン回転数Neが所定の低回転数(クランキング回転数)N1(例えば、500rpm)以上であるか否かを判別することにより判別される。エンジンの始動前ならば、内燃エンジンの冷却水温TW及び吸気温TAをA/D変換器24から読み取り(ステップS3)、その冷却水温TW及び吸気温TAに対応する作動時間Tを設定する(ステップS4)。作動時間Tは冷却水温TW及び吸気温TA各々が低いほど長く設定される。
【0019】
CPU21は、ステップS2においてエンジンが始動したと判別した場合には、ポンプ駆動指令を発生し(ステップS5)、タイマ28に作動時間Tの時間計測を開始させ(ステップS6)、更に、排気2次空気供給中フラグFEXAをセットして1に等しくさせる(ステップS7)。
ステップS5の実行によりポンプ駆動指令は出力インターフェース回路27に供給され、出力インターフェース回路27はポンプ駆動指令が供給されると、モータ19aに電力を供給して駆動を開始する。よって、モータ19aによって回転駆動されるファン19bが2次空気を2次空気通路18を介して排気管12内に供給する。また、ステップS6の実行によりタイマ28はステップS4で設定された作動時間Tの時間計測を開始する。
【0020】
CPU21はステップS1においてFEXA=1のため排気2次空気供給中であると判別した場合には、タイマ28による作動時間Tの時間計測が終了したか否かを判別する(ステップS8)。タイマ28が作動時間Tの時間計測中ならば、本排気2次空気供給動作を一旦終了する。タイマ28による作動時間Tの時間計測が終了していると判別した場合にはCPU21は出力インターフェース回路27に対してポンプ駆動停止指令を発生し(ステップS9)、排気2次空気供給中フラグFEXAをリセットして0に等しくさせる(ステップS10)。本排気2次空気供給動作を終了する。出力インターフェース回路27はポンプ駆動停止指令が供給されると、モータ19aの駆動を停止する。
【0021】
よって、電動空気ポンプ19はエンジン始動時から作動時間Tが経過するまで作動し、その作動時間Tが経過するまでの間においてモータ19aが駆動されて回転し、モータ19aによって回転駆動されるファン19bが2次空気を2次空気通路18を介して排気管12内に供給する。
なお、作動時間Tを冷却水温TW及び吸気温TAに応じて設定しているが、作動時間Tは予め定められた一定時間でも良い。
【0022】
次に、空燃比フィードバック制御動作は所定の周期(例えば、TDC信号に同期した周期)で繰り返し実行される。この空燃比フィードバック制御動作において、CPU21は、排気2次空気供給終了フラグFENDが1であるか否かを判別する(ステップS21)。排気2次空気供給終了フラグFENDは1に設定されると排気2次空気供給終了時から所定時間tAが経過していることを示し、初期値は0である。FEND=0ならば、排気2次空気フラグFEXAが1から0に反転したか否かを判別する(ステップS22)。すなわち、排気2次空気供給が終了したか否かを判別するのである。ステップS7でFEXA=1とセットされた後、ステップS10でFEXA=0とリセットされた場合には、排気2次空気フラグFEXAが1から0に反転したので、ステップS10の実行後、所定時間tA(例えば、約1秒)が経過したか否かを判別する(ステップS23)。所定時間tAは少なくとも排気2次空気供給の停止時点から酸素濃度センサ6の設置位置において排気2次空気供給による排気ガスへの影響がなくなるまでの時間である。一方、排気2次空気フラグFEXAが1から0に反転していないと判別した場合、すなわち排気2次空気供給を開始していない場合、排気2次空気供給中の場合、或いは排気2次空気供給は終了したけれどもその後、所定時間tAだけの時間経過がない場合には、空燃比フィードバック制御を停止してオープンループ制御をなすために空燃比補正係数KO2を1とする(ステップS24)。
【0023】
CPU21は、ステップS23において所定時間tAの時間経過を判別した場合には、排気2次空気供給終了時から所定時間tAが経過したので、排気2次空気供給終了フラグFENDをセットして1に等しくさせる(ステップS25)。ステップS25の実行後、他の空燃比フィードバック制御条件を充足したか否かを判別する(ステップS26)。他の空燃比フィードバック制御条件とは、例えば、冷却水温TWがフィードバック開始温度以上にあること、及び酸素濃度センサ6の活性化が完了していることである。他の空燃比フィードバック制御条件を充足していない場合には空燃比フィードバック制御を停止させるためにステップS24に進んて空燃比補正係数KO2を1とする。
【0024】
他の空燃比フィードバック制御条件を充足した場合には酸素濃度センサ6の出力レベルを読み取り(ステップS27)、酸素濃度センサ6の出力レベルから現在の空燃比がリッチか否かを判別する(ステップS28)。空燃比がリッチであるならば、空燃比補正係数KO2から所定値を減算し(ステップS29)、空燃比リーンであるならば、空燃比補正係数KO2に所定値を加算する(ステップS30)。所定値は、酸素濃度センサ6の出力レベルから判別された空燃比がリッチからリーンに、又はリーンからリッチに反転した直後には比例値Pとなり、空燃比がリッチ又はリーンを継続しているときには比例値Pより小さい積分値Iとなる。
【0025】
空燃比フィードバック制御動作のステップS29又はS30にて空燃比補正係数KO2が算出設定されると、その空燃比補正係数KO2が燃料噴射時間Toutの算出の際に用いられる。
燃料噴射時間ToutはCPU21による燃料噴射動作において算出される。燃料噴射動作においては、TDC信号に同期して図5に示すように、先ず、空燃比補正係数KO2を含む各種補正係数及び補正値を得て(ステップS41)、そして、燃料噴射時間Toutを算出する(ステップS42)。燃料噴射時間Toutは例えば、次の算出式を用いて算出される。
【0026】
【数1】
Tout=Ti×KO2×KWOT×KTW×KTA+TACC+TDEC
ここで、Tiはエンジン回転数Neと吸気管内圧力PBとに応じてROM22からのデータマップ検索により決定される空燃比基準制御値である基本燃料噴射時間である。KO2は上記のステップS29又はS30で算出された空燃比補正係数である。KWOTはスロットル弁全開時のような高負荷時の燃料増量補正係数、KTWは冷却水温TWに応じて設定される冷却水温補正係数、KTAは吸気温TAに応じて設定される吸気温補正係数、TACCはエンジン回転数Neの加速の程度に応じて設定される加速増量値、TDECはエンジン回転数Neの減速の程度に応じて設定される減速減量値である。補正係数KWOT、KTW、KTA、加速増量値TACC、減速減量値TDECは、補正係数KO2と共にステップS41で得られるものであり、ROM22からのデータマップ検索により決定される。このように決定された燃料噴射時間Toutは供給混合気の空燃比を示しており、その燃料噴射時間Toutの時間だけCPU21から噴射指令が発生され(ステップS43)、この噴射指令に応じてTDC信号によって定まるタイミングでインジェクタ4によって燃料噴射が行なわれる。
【0027】
空燃比フィードバック制御が実行されるときには、先ず、酸素濃度センサ6の出力レベルに応じて空燃比補正係数KO2がステップS29又はS30にて設定され、空燃比補正係数KO2を用いて燃料噴射時間ToutがステップS42で新たに算出され、その燃料噴射時間Toutだけエンジン本体1に燃料が噴射され、それがエンジン本体1内で燃焼し、燃焼結果としての排気ガスが排気管12に排出され、酸素濃度センサ6によって排気ガス中の酸素濃度が検出される。この動作が繰り返されることにより、供給混合気の空燃比は目標空燃比に制御されるのである。
【0028】
排気2次空気供給を開始していない場合、排気2次空気供給中の場合、或いは排気2次空気供給は終了したけれどもその後、所定時間tAだけの時間経過がない場合にはステップS24で空燃比補正係数KO2が1に強制設定されるので、燃料噴射時間Toutは酸素濃度センサ6の出力レベルに無関係に算出されるので、空燃比フィードバック制御は停止され、供給混合気の空燃比はオープンループ制御されることになる。
【0029】
よって、図6に示すように、排気2次空気供給が終了してからタイマによる所定時間tAの時間計測が開始され、その所定時間tAの時間計測が終了した時点において空燃比フィードバック制御条件を全て充足している場合には空燃比フィードバック制御が開始される。
図7は所定時間tAの時間計測中に酸素濃度センサ6の正常/異常を判別する機能を有する空燃比フィードバック制御動作を示している。この空燃比フィードバック制御動作においては、ステップS23において所定時間tAの時間経過をしていないと判別した場合には、酸素濃度センサ6の出力レベルを読み取り(ステップS31)、所定時間tAの時間計測中に酸素濃度センサ6の出力レベルから空燃比がリーンからリッチに反転したか否かを判別する(ステップS32)。すなわち、排気2次空気の供給が停止した時点から所定時間tAの時間計測が開始され、しかもその所定時間tAの時間計測中には供給混合気の空燃比はオープンループ制御されるので、酸素濃度センサ6の配置位置付近の排気ガスはリッチ化傾向となる。よって、酸素濃度センサ6が正常であるならば、酸素濃度センサ6の出力レベルから得られる空燃比は所定時間tAの時間計測中にリーンからリッチに反転する。例えば、図6に示すように空燃比は排気2次空気供給中の16から所定時間tAの時間計測中には徐々に低下し、理論空燃比(14.7)を横切り、その時間計測終了時点では13程度となる。
【0030】
空燃比がリーンからリッチに反転しない場合には酸素濃度センサ異常フラグFO2をリセットして0に等しくさせ(ステップS33)、空燃比がリーンからリッチに反転した場合には酸素濃度センサ異常フラグFO2をセットして1に等しくさせる(ステップS34)。FO2=1ならば、酸素濃度センサ6の正常が確認されたことになる。よって、所定時間tAの時間計測終了後、FO2=1ならば、ステップS26に進んで他の空燃比フィードバック制御条件を充足する場合には空燃比フィードバック制御が実行される。しかしながら、FO2=0ならば、所定時間tAの時間計測中に空燃比がリーンからリッチに反転したことを酸素濃度センサ6の出力信号から確認できなかったので、酸素濃度センサ6は異常であるとみなしてステップS24に進んでオープンループ制御が継続される。このように、排気2次空気供給終了から空燃比フィードバック制御を開始するまでの所定時間tAを利用して酸素濃度センサ6の正常/異常を判断することができる。
【0031】
なお、かかる空燃比フィードバック制御動作においては、排気2次空気供給装置が正常であること(例えば、電動空気ポンプに流れる電流値が正常であること)が確認されているときに酸素濃度センサ6の異常検知を行なうことが好ましい。また、図7のその他のステップの動作については図4に示したステップの動作と同一である。
【0032】
上記した各実施例においては、空燃比が理論空燃比を閾値としてリッチ及びリーンで異なるレベルを発生する2値出力型の酸素濃度センサ6が用いられているが、空燃比に比例した出力レベルを発生する比例出力型の酸素濃度センサを用いても良い。
また、上記した実施例においては、供給混合気の燃料供給量を制御することにより空燃比を制御しているが、供給混合気の空気量を制御しても良いことは勿論である。
【0033】
更に、上記した実施例において、インジェクタ4,酸素濃度センサ6及びECU20並びにCPU21がステップS27〜S30及びS41〜S43を実行することにより制御手段を構成し、ステップS22及びS23の実行が第1判別手段を構成し、ステップS26が第2判別手段を構成する。また、ステップS24及びS41〜S43を実行することが空燃比のオープンループ制御となり、ステップS27〜S30及びS41〜S43を実行することが空燃比のフィードバック制御となる。
【0034】
【発明の効果】
以上の如く、本発明によれば、排気2次空気供給装置による2次空気供給中に酸素濃度センサの出力信号から判断される空燃比がリーンであり続けても、空燃比フィードバック制御を停止し、酸素濃度センサの出力信号を無視して空燃比をオープンループ制御するので、排気2次空気供給装置による2次空気供給中における供給混合気の空燃比のオーバリッチが防止され、排気浄化を図ることができる。
【0035】
また、本発明によれば、排気2次空気供給装置による2次空気供給終了時点で空燃比のフィードバック制御をすべき運転状態にあっても直ちに空燃比フィードバック制御を開始せず、排気2次空気供給装置による2次空気供給終了から所定時間経過した時点において空燃比のフィードバック制御をすべき運転状態ならば、空燃比フィードバック制御が開始されるので、その開始された空燃比フィードバック制御においては2次空気供給の影響がなくなった排気ガス中の酸素濃度が酸素濃度センサによって検出され、その検出結果に応じて供給混合気の空燃比が制御される。よって、空燃比をオーバリッチにすることなく目標空燃比に急速に制御することができる。
【0036】
更に、本発明の空燃比制御装置においては、所定時間の経過中に酸素濃度センサの出力信号に応じて酸素濃度センサの異常を検知するので、排気2次空気供給の終了から空燃比フィードバック制御を開始する前の所定時間を利用して酸素濃度センサの異常を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すブロック図である。
【図2】ECUの内部構成を示すブロック図である。
【図3】排気2次空気供給動作を示すフローチャートである。
【図4】空燃比フィードバック制御動作を示すフローチャートである。
【図5】燃料噴射動作を示すフローチャートである。
【図6】排気2次空気供給、タイマの時間計測及び空燃比制御の各タイミングを示す図である。
【図7】別の空燃比フィードバック制御動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン本体
2 吸気管
3 スロットル弁
4 インジェクタ
5 吸気管内圧センサ
6 酸素濃度センサ
7 冷却水温センサ
8 吸気温センサ
9 クランク角センサ
10 イグニッションスイッチ
12 排気管
13 触媒コンバータ
14 筒ケース
15 通電ヒータ
16 ライトオフ触媒
17 メイン触媒
18 2次空気通路
19 電動空気ポンプ
19a 直流モータ
19b ファン
20 ECU
21 CPU
Claims (1)
- 排気管内に2次空気を2次空気通路を介して供給する排気2次空気供給装置を備えた内燃エンジンの空燃比制御装置であって、
前記排気管の前記2次空気通路との連通位置より下流に配設され、排気ガス中の酸素濃度に応じた出力信号を発生する酸素濃度センサと、
前記酸素濃度センサの出力信号に応じて前記内燃エンジンの供給混合気の空燃比を目標空燃比にフィードバック制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記排気2次空気供給装置による2次空気供給中には空燃比のフィードバック制御を停止し、前記内燃エンジンの供給混合気の空燃比をオープンループ制御する手段と、
前記排気2次空気供給装置による2次空気供給終了から所定時間が経過したか否かを判別する第1判別手段と、
空燃比のフィードバック制御をすべき運転状態であるか否かを判別する第2判別手段と、を含み、
前記第1判別手段によって2次空気供給終了から前記所定時間が経過したと判別されかつ前記第2判別手段によって空燃比のフィードバック制御をすべき運転状態であると判別された場合に、空燃比のフィードバック制御を開始し、前記所定時間の経過中に前記酸素濃度センサの出力信号に応じて前記酸素濃度センサの異常を検知することを特徴とする空燃比制御装置。
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| JP (1) | JP3667520B2 (ja) |
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1998
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