JP3666017B2 - 回転電機の固定子およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大型でしかも高出力高トルクな回転電機に用いるのに好適な回転電機の固定子およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来、上記した回転電機の固定子にあっては、分割された固定子コアを環状に連結する場合、隣接する固定子コアの各々に設けた係止部同士を回転子軸方向に相互に係止させたり、固定子コアの円周方向端部に設けた突起部を隣接する固定子コアの円周方向端部に設けた凹部に嵌合してかしめたりして、固定子コアを互いに固定するようにしていたため、大型の回転電機や極数の多い回転電機の固定子を製造する際には、係合部や嵌合部の構造が複雑な分だけ、固定子の外周面を精度の良い円環状にすることが難しく、その結果、固定子コアを円環状に配置してケース内に固定する際に、係合部や嵌合部に応力が集中することによる変形や隙間などの不具合が発生してしまう恐れがあるという問題を有していた。
【0003】
また、固定子コアの外周面の一部を窪ませて、固定子コアとこれを収納するケースとの間に冷却流体の通路を形成するタイプの回転電機の固定子にあっては、固定子コアとケースとの接触面積が小さいことから、高出力高トルクな回転電機に採用しようとすると、固定子とケースとが相対回転してしまう恐れがあり、これらの問題を解決することが従来の課題となっていた。
【0004】
【発明の目的】
本発明は上述した従来の課題に着目してなされたもので、構造の簡略化を実現して高精度でしかも低コストの回転電機の固定子を提供することを目的としていると共に、高出力高トルクが要求される回転電機に適した固定子を安価でかつ精度良く製造することが可能である回転電機の固定子の製造方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係わる回転電機の固定子は、コイルを巻き回した複数個の固定子コアと、複数個の固定子コアを円環状に配置して収納するケースを備えた回転電機の固定子において、ケースは、弾性変形して円環状に配置した複数個の固定子コアの相互に隣接する固定子コア間に押圧力を付与することで複数個の固定子コアを仮保持する略止め輪状をなす内側ケース部と、この内側ケース部に圧接状態で嵌装して内側ケース部内の複数個の固定子コアを固定する外側ケース部を備えている構成としており、この回転電機の固定子の構成を前述した従来の課題を解決するための手段としている。
【0006】
本発明の請求項2に係わる回転電機の固定子において、内側ケース部の軸方向長さWiと固定子コアの軸方向長さWcとの関係をWi>Wcとすると共に内側ケース部の内径Diiと複数個の固定子コアを円環状に配置してなる円環状コア配列群の外径Dcoとの関係をDii≦Dcoとし、外側ケース部の軸方向長さWoと固定子コアの軸方向長さWcとの関係をWo>Wcとすると共に円環状コア配列群の外径Dco及び内側ケース部の肉厚Tiに対する外側ケース部の内径Doiとの関係をDoi<Dco+2Tiとし、内側ケース部に外側ケース部を圧接状態で嵌装した状態において、略止め輪状をなす内側ケース部の切れ目の幅AiがAi>0となる構成としている。
【0007】
本発明の請求項3に係わる回転電機の固定子において、内側ケース部の外周面には、遠心方向に開口する冷却溝を円周方向に沿って設けると共に、外側ケース部には、内側ケース部の冷却溝と連通する冷却流体導入孔及び冷却流体排出孔を設けた構成とし、本発明の請求項4に係わる回転電機の固定子は、冷却溝を内側ケース部の切れ目を挟んで対向する一方の端部から他方の端部にかけて連続して設け、冷却流体導入孔を冷却溝のいずれか一方の端部に合わせて配置すると共に冷却流体排出孔を冷却溝のいずれか他方の端部に合わせて配置した構成としている。
【0008】
本発明の請求項5に係わる回転電機の固定子は、内側ケース部の切れ目を挟んで対向する一方の端部から他方の端部にかけて連続する冷却溝を軸方向に複数本並べて設けると共に軸方向に並ぶ冷却溝を一方の端部及び他方の端部で交互に接続して1本の連続式冷却溝を形成し、冷却流体導入孔を連続式冷却溝のいずれか一方の端部に合わせて配置すると共に冷却流体排出孔を連続式冷却溝のいずれか他方の端部に合わせて配置した構成とし、本発明の請求項6に係わる回転電機の固定子は、内側ケース部の切れ目を挟んで対向する一方の端部から他方の端部にかけて連続する冷却溝を軸方向に複数本並べて設けると共に軸方向に並ぶ冷却溝の一方の端部同士及び他方の端部同士をそれぞれ接続して分岐端部及び収束端部とした分岐収束式冷却溝を形成し、冷却流体導入孔を分岐収束式冷却溝の分岐端部に合わせて配置すると共に冷却流体排出孔を分岐収束式冷却溝の収束端部に合わせて配置した構成とし、本発明の請求項7に係わる回転電機の固定子は、内側ケース部の切れ目を挟んで対向する一方の端部から他方の端部にかけて連続する冷却溝を軸方向に複数本並べて設けると共に軸方向に並ぶ冷却溝の一方の端部同士及び他方の端部同士をそれぞれ接続して分岐収束端部とし且つ軸方向に並ぶ冷却溝の中間部同士を接続して分岐収束中間部とした分岐収束式冷却溝を形成し、冷却流体導入孔を分岐収束式冷却溝の分岐収束端部及び分岐収束中間部のうちのいずれか一方に合わせて配置すると共に冷却流体排出孔を分岐収束式冷却溝の分岐収束端部及び分岐収束中間部のうちのいずれか他方に合わせて配置した構成としている。
【0009】
一方、本発明の請求項8に係わる回転電機の固定子の製造方法は、請求項1〜7のいずれかに記載の回転電機の固定子を製造するに際して、コイルを巻き回した複数個の固定子コアを弾性変形させた略止め輪状をなす内側ケース部の内周面にそれぞれ当接させつつ円環状に配置し、これにより相互に隣接する固定子コア間に付与される押圧力で複数個の固定子コアを仮保持した後、この内側ケース部に外側ケース部を焼きばめして圧接状態で嵌装することにより、内側ケース部内の複数個の固定子コアを固定する構成としており、この回転電機の固定子の製造方法の構成を前述した従来の課題を解決するための手段としている。
【0010】
【発明の作用】
本発明の請求項1に係わる回転電機の固定子では、上記した構成としたため、ケースの内側ケース部が固定子コアの整列治具の役目を果たすこととなって、整列治具が不要となる分だけコストの低減が図られることとなり、固定子コアに連結用の係合部や嵌合部を設けている場合には、係合部や嵌合部が比較的簡単な構造であったとしても固定子コアが精度良く円環状に配置されるうえ、内側ケース部内において固定子コアが高い位置決め精度で仮保持されることとなり、また、内側ケース部に対する外側ケース部の嵌装により、固定子コアが内側ケース部内において強固に固定されることから、大型でしかも高出力高トルクの回転電機に用い得ることとなる。
【0011】
また、この回転電機の固定子において、上記した構成としたから、内側ケース部内において固定子コアを高い位置決め精度で仮保持し得るうえ、固定子コアを円環状に配置する作業を行なう際に、略止め輪状をなしている内側ケース部の切れ目に楔などの補助工具を嵌め込めば、この作業が簡単なものとなる。
【0012】
本発明の請求項2に係わる回転電機の固定子では、請求項1に係わる回転電機の固定子と同様に、内側ケース部内において固定子コアを高い位置決め精度で確実に仮保持し得るのに加えて、内側ケース部の軸方向長さWiおよび外側ケース部の軸方向長さWoをいずれも固定子コアの軸方向長さWcよりも大きくしてあるので、固定子の内部に回転自在に配置される回転子を保持するための端板を内外側ケース部に固定するに際して、端板を固定するためのねじ穴などを固定子コアに干渉することなく設定し得ることとなり、その結果、端板を内外側ケース部に取付けても固定子コアの内外側ケース部に対する強固な固定状態が維持されることとなる。
【0013】
また、円環状コア配列群の外径Dcoおよび内側ケース部の肉厚Tiに対する外側ケース部の内径Doiの関係をDoi<Dco+2Tiとし、内側ケース部に外側ケース部を圧接状態で嵌装した状態において、略止め輪状をなす内側ケース部の切れ目の幅AiがAi>0となるようにすることで、外側ケース部の確実な嵌装(焼きばめ)を行い得ることとなり、これにより、固定子コアが内外側ケース部に強固に固定されることとなる。
【0014】
本発明の請求項3〜7に係わる回転電機の固定子では、上記した構成としているので、外側ケース部を内側ケース部に焼きばめなどにより嵌装すると、固定子コアが内側ケース部に強固に固定されるのと同時に、内外側ケース部間に冷却液や冷却空気などの冷却流体の通路(請求項4〜7に係わる回転電機の固定子では要求に応じた冷却流体の流し方が可能な冷却流体の通路)が形成されることとなり、したがって、製造コストの低減が図られることとなる。
【0015】
一方、本発明の請求項8に係わる回転電機の固定子の製造方法では、上記した構成としているので、整列治具が不要となる分だけ製造コストの低減が図られることとなり、固定子コアの連結用の係合部や嵌合部が比較的簡略構造であったとしても固定子コアが精度良く円環状に配置されるうえ、内側ケース部内において固定子コアが高い位置決め精度で仮保持されることとなり、固定子コアを円環状に配置する作業を行なう場合には、略止め輪状をなしている内側ケース部の切れ目に楔などの補助工具を嵌め込めば、この作業が簡単なものとなり、加えて、外側ケース部の焼きばめにより、固定子コアが内側ケース部内において強固に固定されることから、大型でしかも高出力高トルクの回転電機の固定子を安価でかつ精度良く製造し得ることとなる。
【0016】
【発明の効果】
本発明の請求項1に係わる回転電機の固定子では、上記した構成としたから、構造の簡略化が実現でき、大型でしかも高出力高トルクの回転電機に用いることが可能であるという非常に優れた効果がもたらされる。
【0017】
また、この回転電機の固定子において、内側ケース部によって固定子コアを高い位置決め精度で仮保持することができると共に、固定子コアの配置作業を間単に行うことが可能であるという非常に優れた効果がもたらされる。
【0018】
本発明の請求項2に係わる回転電機の固定子では、請求項1に係わる回転電機の固定子と同様の効果が得られるうえ、固定子コアを内外側ケース部に強固に固定することができると共に、固定子の内部に回転自在に配置される回転子を保持するための端板を内外側ケース部に取付けても、固定子コアの内外側ケース部に対する強固な固定状態を維持することが可能であるという非常に優れた効果がもたらされる。
【0019】
本発明の請求項3〜7に係わる回転電機の固定子では、上記した構成としているので、外側ケース部を内側ケース部に焼きばめなどにより嵌装しただけで、固定子コアの固定と同時に、内外側ケース部間に冷却流体の通路(請求項4〜7に係わる回転電機の固定子では要求に応じた冷却流体の流し方が可能な冷却流体の通路)を形成することができ、その結果、製造コストの低減が図られると共に、高出力高トルクが要求される放熱効率の高い回転電機に用いることが可能であるという非常に優れた効果がもたらされる。
【0020】
一方、本発明の請求項8に係わる回転電機の固定子の製造方法では、上記した構成としたから、大型でしかも高出力高トルクが要求される回転電機に適した固定子を安価でかつ精度良く製造することが可能であるという非常に優れた効果がもたらされる。
【0021】
【実施例】
以下、本発明を図面に基づいて説明する。
【0022】
[実施例1]
図1〜図4は、本発明に係わる回転電機の固定子の一実施例を示している。
【0023】
図1に示すように、この回転電機の固定子1は、所定の形状に切り出した薄肉の電磁鋼板2を複数枚重ねてなる積層体3のコイル巻装部3aにコイル4を巻き回して形成した複数個の固定子コア5と、これらの固定子コア5を円環状に配置して収納するケース10を備えており、このケース10は、円環状に配置した複数個の固定子コア5に周囲から当接して仮保持可能とした内側ケース部11と、この内側ケース部11に焼きばめすることによって圧接状態で嵌装する外側ケース部12を具備している。
【0024】
ケース10の内側ケース部11は略止め輪状をなしており、図2および図3にも示すように、この内側ケース部11の軸方向長さWiと固定子コア5の軸方向長さWcとの関係をWi>Wcとしていると共に、内側ケース部11の内径Diiと複数個の固定子コア5を円環状に配置してなる円環状コア配列群5Aの外径Dcoとの関係をDii≦ Dcoとしている。
【0025】
つまり、内側ケース部11は、その切れ目11aの幅Aiが広がる方向に弾性変形することにより、円環状に配置した複数個の固定子コア5の相互に隣接する固定子コア5,5間に押圧力を付与して複数個の固定子コア5を仮保持するようになっている。
【0026】
一方、図2および図4にも示すように、ケース10の外側ケース部12の軸方向長さWoと固定子コア5の軸方向長さWcとの関係をWo>Wcとしていると共に、円環状コア配列群5Aの外径Dcoおよび内側ケース部11の肉厚Tiに対する外側ケース部12の内径Doiの関係をDoi<Dco+2Tiとしており、内側ケース部11に外側ケース部12を焼きばめした状態において、内側ケース部11の切れ目11aの幅AiがAi>0となるように設定してある。
【0027】
上記した回転電機の固定子1を製造するに際しては、まず、所定の形状に切り出した薄肉の電磁鋼板2を複数枚重ねてなる積層体3のコイル巻装部3aにコイル4を巻き回して複数個の固定子コア5を形成する。
【0028】
次いで、これらの固定子コア5を幅Aiの切れ目11aを有する内側ケース部11内に整列配置して円環状コア配列群5Aとなし、このとき生じる弾性変形により内側ケース部11に仮保持させる。
【0029】
この際、切れ目11aに楔などの補助工具を嵌め込んで押し広げておき、固定子コア5を整列配置した後に取り除くようになせば、作業性の向上が図られることとなる。
【0030】
次に、円環状コア配列群5Aの外径Dcoに内側ケース部11の肉厚Tiの2倍を加えた長さに対して、嵌合代だけ小さい内径Doiの円環状をなす外側ケース部12を加熱膨張させ、複数個の固定子コア5を内部に配置した内側ケース部11に嵌装した後に冷却することにより、固定子コア5と内外側ケース部11,12とを固定して一体化すると、回転電機の固定子1の製造が完了することとなる。
【0031】
したがって、上記した回転電機の固定子1では、ケース10の内側ケース部11が固定子コア5の整列治具の機能を有することとなり、整列治具が不要となる分だけコストの低減が図られることとなる。
【0032】
また、上記した回転電機の固定子1では、ケース10の内側ケース部11が略止め輪状をなしていて、その弾性変形を利用して固定子コア5を仮保持するようにしているので、固定子コア5が精度良く円環状に配置されることとなる。
【0033】
さらに、内側ケース部11に対する外側ケース部12の焼きばめにより、固定子コア5が内側ケース部11内において強固に固定されることから、この固定子1を大型でしかも高出力高トルクの回転電機に用い得ることとなる。
【0034】
加えて、上記した回転電機の固定子1では、内側ケース部11の軸方向長さWiおよび外側ケース部12の軸方向長さWoをいずれも固定子コア5の軸方向長さWcよりも大きくしてあるので、固定子1の内部に回転自在に配置される回転子を保持するための端板(図示せず)を内外側ケース部11,12に固定するに際して、端板を固定するためのねじ穴などを固定子コア5に干渉することなく設定し得ることとなり、その結果、端板を内外側ケース部11,12に取付けても固定子コア5の内外側ケース部11,12に対する強固な固定状態が維持されることとなる。
【0035】
そして、上記した回転電機の固定子の製造方法では、複数個の固定子コア5を内側ケース部11の内周面にそれぞれ当接させつつ円環状に配置してケース10の内側ケース部11に仮保持させた後、内側ケース部11に外側ケース部12を焼きばめすることにより、内側ケース部11内の複数個の固定子コア5を固定するようにしているので、大型でしかも高出力高トルクの回転電機の固定子1を安価でかつ精度良く製造し得ることとなる。
【0036】
[実施例2]
図5は、本発明に係わる回転電機の固定子の他の実施例を示しており、図5(a),(b)に示すように、この実施例による固定子21が先の実施例における回転電機の固定子1と相違するところは、内側ケース部11Aの外周面に、遠心方向に開口しかつ切れ目11aを挟んで対向する一方の端部11bから他方の端部11cにかけて円周方向に沿って連続する冷却溝26を軸方向に複数本並べて設けると共に、外側ケース部12Aに、内側ケース部11Aの冷却溝26のいずれか一方の端部と連通する冷却流体導入孔12aおよび冷却溝26のいずれか他方の端部と連通する冷却流体排出孔12bを設けた点にあり、他の構成は先の実施例における回転電機の固定子1と同じである。
【0037】
この固定子21において、図5(c)に示すように、隣合った冷却溝26を冷却流体Lが互いに反対方向に流れるようにして各冷却溝26に冷却流体Lを導入排出するようにしている。
【0038】
[実施例3]
図6は、本発明に係わる回転電機の固定子のさらに他の実施例を示しており、図6(a),(b)に示すように、この実施例による固定子31では、内側ケース部11Bの切れ目11aを挟んで対向する一方の端部11bから他方の端部11cにかけて連続する冷却溝36を軸方向に複数本並べて設けると共に軸方向に並ぶ冷却溝36を一方の端部および他方の端部で交互に接続して1本の連続式冷却溝36Aを形成し、外側ケース部12Bの冷却流体導入孔12aを連続式冷却溝36Aのいずれか一方の端部に合わせて配置すると共に冷却流体排出孔12bを連続式冷却溝36Aのいずれか他方の端部に合わせて配置した構成としており、他の構成は先の実施例における回転電機の固定子21と同じである。
【0039】
この固定子31において、図6(c)に示すように、軸方向に並ぶ冷却溝36を冷却流体Lが順次流れるようにして連続式冷却溝36Aに冷却流体Lを導入排出するようにしている。
【0040】
[実施例4]
図7は、本発明に係わる回転電機の固定子のさらに他の実施例を示しており、図7(a),(b)に示すように、この実施例による固定子41では、内側ケース部11Cの切れ目11aを挟んで対向する一方の端部11bから他方の端部11cにかけて連続する冷却溝46を軸方向に複数本並べて設けると共に軸方向に並ぶ冷却溝46の一方の端部同士および他方の端部同士をそれぞれ接続して分岐端部46aおよび収束端部46bとした分岐収束式冷却溝46Aを形成し、外側ケース部12Cの冷却流体導入孔12aを分岐収束式冷却溝46Aの分岐端部46aに合わせて配置した構成としており、他の構成は先の実施例における回転電機の固定子21と同じである。
【0041】
この固定子41において、図7(c)に示すように、隣合った分岐収束式冷却溝46Aの冷却流体Lが互いに反対方向に流れるようにして各分岐収束式冷却溝46Aに冷却流体Lを導入排出するようにしている。
【0042】
[実施例5]
図8は、本発明に係わる回転電機の固定子のさらに他の実施例を示しており、図8(a),(b)に示すように、この実施例による固定子51では、内側ケース部11Dの切れ目11aを挟んで対向する一方の端部11bから他方の端部11cにかけて連続する冷却溝56を軸方向に複数本並べて設けると共に軸方向に並ぶ冷却溝56の一方の端部同士および他方の端部同士をそれぞれ接続して分岐収束端部56a,56aとしかつ軸方向に並ぶ冷却溝56の中間部同士を接続して分岐収束中間部56bとした分岐収束式冷却溝56Aを形成し、外側ケース部12Dの冷却流体導入孔12aを分岐収束式冷却溝56Aの分岐収束端部56aおよび分岐収束中間部56bのうちのいずれか一方に合わせて配置すると共に冷却流体排出孔12bを分岐収束式冷却溝56Aの分岐収束端部56aおよび分岐収束中間部56bのうちのいずれか他方に合わせて配置した構成としており、他の構成は先の実施例における回転電機の固定子21と同じである。
【0043】
この固定子51において、図8(c)に示すように、隣合った分岐収束式冷却溝56Aの冷却流体Lが反対方向に流れるようにして冷却流体Lを導入排出するようにしている。
【0044】
上記した実施例2〜5に係わる回転電機の固定子21,31,41,51において、外側ケース部12A,12B,12C,12Dを内側ケース部11A,11B,11C,11Dに焼きばめなどにより嵌装すると、固定子コア5が内側ケース部11A,11B,11C,11Dに強固に固定されるのと同時に、内外側ケース部間に仕様に応じた冷却流体Lの冷却溝26,36A,46A,56Aが形成されることとなり、その結果、製造コストの低減が図られると共に、高出力高トルクが要求される放熱効率の高い回転電機に用い得ることとなる。
【0045】
本発明に係わる回転電機の固定子およびその製造方法の詳細な構成は、上記した実施例に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による回転電機の固定子が製造される状況を示す製造工程説明図である。
【図2】図1に示した回転電機の固定子における複数個の固定子コアを円環状に配置してなる円環状コア配列群の正面説明図(a)およびA−A線位置に基づく断面説明図(b)である。
【図3】図1に示した回転電機の固定子における内側ケース部の正面説明図(a)およびB−B線位置に基づく断面説明図(b)である。
【図4】図1に示した回転電機の固定子における外側ケース部の正面説明図(a)およびC−C線位置に基づく断面説明図(b)である。
【図5】本発明の他の実施例による回転電機の固定子のケースを内側ケース部と外側ケース部とに分けた状態の側面説明図(a), 内側ケース部の展開説明図(b)および冷却流体が流れる方向を示す流路説明図(c)である。
【図6】本発明の他の実施例による回転電機の固定子のケースを内側ケース部と外側ケース部とに分けた状態の側面説明図(a), 内側ケース部の展開説明図(b)および冷却流体が流れる方向を示す流路説明図(c)である。
【図7】本発明のさらに他の実施例による回転電機の固定子のケースを内側ケース部と外側ケース部とに分けた状態の側面説明図(a), 内側ケース部の展開説明図(b)および冷却流体が流れる方向を示す流路説明図(c)である。
【図8】本発明のさらに他の実施例による回転電機の固定子のケースを内側ケース部と外側ケース部とに分けた状態の側面説明図(a), 内側ケース部の展開説明図(b)および冷却流体が流れる方向を示す流路説明図(c)である。
【符号の説明】
1, 21,31,41,51 回転電機の固定子
4 コイル
5 固定子コア
5A 円環状コア配列群
10 ケース
11A,11B,11C,11D 内側ケース部
11a 内側ケース部の切れ目
11b 内側ケース部の一方の端部
11c 内側ケース部の他方の端部
12A,12B,12C,12D 外側ケース部
12a 冷却流体導入孔
12b 冷却流体排出孔
26,36,46,56 冷却溝
36A 連続式冷却溝
46A,56A 分岐収束式冷却溝
46a 分岐端部
46b 収束端部
56a 分岐収束端部
56b 分岐収束中間部
Ai 切れ目の幅
Dco 円環状コア配列群の外径
Dii 内側ケース部の内径
Ti 内側ケース部の肉厚
Wc 固定子コアの軸方向長さ
Wi 内側ケース部の軸方向長さ
Wo 外側ケース部の軸方向長さ

Claims (8)

  1. コイルを巻き回した複数個の固定子コアと、複数個の固定子コアを円環状に配置して収納するケースを備えた回転電機の固定子において、ケースは、弾性変形して円環状に配置した複数個の固定子コアの相互に隣接する固定子コア間に押圧力を付与することで複数個の固定子コアを仮保持する略止め輪状をなす内側ケース部と、この内側ケース部に圧接状態で嵌装して内側ケース部内の複数個の固定子コアを固定する外側ケース部を備えていることを特徴とする回転電機の固定子。
  2. 内側ケース部の軸方向長さWiと固定子コアの軸方向長さWcとの関係をWi>Wcとすると共に内側ケース部の内径Diiと複数個の固定子コアを円環状に配置してなる円環状コア配列群の外径Dcoとの関係をDii≦Dcoとし、外側ケース部の軸方向長さWoと固定子コアの軸方向長さWcとの関係をWo>Wcとすると共に円環状コア配列群の外径Dco及び内側ケース部の肉厚Tiに対する外側ケース部の内径Doiとの関係をDoi<Dco+2Tiとし、内側ケース部に外側ケース部を圧接状態で嵌装した状態において、略止め輪状をなす内側ケース部の切れ目の幅AiがAi>0となる請求項1に記載の回転電機の固定子。
  3. 内側ケース部の外周面には、遠心方向に開口する冷却溝を円周方向に沿って設けると共に、外側ケース部には、内側ケース部の冷却溝と連通する冷却流体導入孔及び冷却流体排出孔を設けた請求項1又は2に記載の回転電機の固定子。
  4. 冷却溝を内側ケース部の切れ目を挟んで対向する一方の端部から他方の端部にかけて連続して設け、冷却流体導入孔を冷却溝のいずれか一方の端部に合わせて配置すると共に冷却流体排出孔を冷却溝のいずれか他方の端部に合わせて配置した請求項3に記載の回転電機の固定子。
  5. 内側ケース部の切れ目を挟んで対向する一方の端部から他方の端部にかけて連続する冷却溝を軸方向に複数本並べて設けると共に軸方向に並ぶ冷却溝を一方の端部及び他方の端部で交互に接続して1本の連続式冷却溝を形成し、冷却流体導入孔を連続式冷却溝のいずれか一方の端部に合わせて配置すると共に冷却流体排出孔を連続式冷却溝のいずれか他方の端部に合わせて配置した請求項3に記載の回転電機の固定子。
  6. 内側ケース部の切れ目を挟んで対向する一方の端部から他方の端部にかけて連続する冷却溝を軸方向に複数本並べて設けると共に軸方向に並ぶ冷却溝の一方の端部同士及び他方の端部同士をそれぞれ接続して分岐端部及び収束端部とした分岐収束式冷却溝を形成し、冷却流体導入孔を分岐収束式冷却溝の分岐端部に合わせて配置すると共に冷却流体排出孔を分岐収束式冷却溝の収束端部に合わせて配置した請求項3に記載の回転電機の固定子。
  7. 内側ケース部の切れ目を挟んで対向する一方の端部から他方の端部にかけて連続する冷却溝を軸方向に複数本並べて設けると共に軸方向に並ぶ冷却溝の一方の端部同士及び他方の端部同士をそれぞれ接続して分岐収束端部とし且つ軸方向に並ぶ冷却溝の中間部同士を接続して分岐収束中間部とした分岐収束式冷却溝を形成し、冷却流体導入孔を分岐収束式冷却溝の分岐収束端部及び分岐収束中間部のうちのいずれか一方に合わせて配置すると共に冷却流体排出孔を分岐収束式冷却溝の分岐収束端部及び分岐収束中間部のうちのいずれか他方に合わせて配置した請求項3に記載の回転電機の固定子。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の回転電機の固定子を製造するに際して、コイルを巻き回した複数個の固定子コアを弾性変形させた略止め輪状をなす内側ケース部の内周面にそれぞれ当接させつつ円環状に配置し、これにより相互に隣接する固定子コア間に付与される押圧力で複数個の固定子コアを仮保持した後、この内側ケース部に外側ケース部を焼きばめして圧接状態で嵌装することにより、内側ケース部内の複数個の固定子コアを固定することを特徴とする回転電機の固定子の製造方法。
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