JP3665546B2 - ダスト吸着用油剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダスト吸着用油剤に関する。更に詳しくは、ダスト吸着用のモップやマットに付着させて使用するダスト吸着用油剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ダスト吸着性が良好で廃水処理性の良好なダスト吸着用油剤としては、鉱物油等の油、第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤および非イオン界面活性剤を含有するダスト吸着用油剤が知られている(特開平6−220429号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このダスト吸着用油剤では、オイルの分離時間がやや遅く、また下層水の分散性も十分でないため、廃水処理性が必ずしも十分ではなかった。本発明の目的は、廃水処理時のオイルの分離性が良好で、しかもダスト吸着性が良好なダスト吸着用油剤を得ることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、本発明に到達した

すなわち本発明は、鉱物油および合成潤滑油から選ばれる油(A)と非イオン界面活性剤(B)とからなり、(B)が、過ハロゲン酸もしくはその塩、硫酸もしくはその塩、および硝酸もしくはその塩からなる群から選ばれる1種以上である触媒(d)の存在下、脂肪族系アルコール(a1)にアルキレンオキサイド(b1)を付加させて得られ、下記(i)(iii)を満たす脂肪族系アルコールアルキレンオキサイド付加物であることを特徴とするダスト吸着用油剤;ならびに上記のダスト吸着用油剤が付着されてなるダスト吸着用繊維製品である。
【0005】
(i)脂肪族系アルコール(a1)のアルキレンオキサイド(b1)付加物であって、下記一般式(1)で表される化合物の1種または2種以上の混合物からなる。
1−(OA)k−OH (1)
[式中、R1は炭素数8〜24の脂肪族炭化水素基または炭素数8〜24の脂環式炭化水素基;Aは炭素数2以上の1種以上のアルキレン基;kは平均が1〜となる0または1以上の整数]
(ii)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比:Mw/Mnが下記関係式(2) を満たす。
Mw/Mn≦0.030×Ln(v)+1.010 (但し、v<10) (2)
[但し、vは脂肪族系アルコール(a1)1モル当たりに付加したアルキレンオキサイドの平均付加モル数を表し、上記一般式(1)でのkの平均に相当する。]
(iii)下記(4)式から求められる分布定数cが2.0以下である。(本項はvが12以下の場合のみ適用する。)
c=(v+n0/n00−1)/[Ln(n00/n0)+n0/n00−1] (4)
[但し、vは上記に同じ、n00は反応に用いた(a1)のモル数、n0は未反応の(a1)のモル数を表す。]
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明において、(A)のうち鉱物油としては流動パラフィン、スピンドル油、マシン油、冷凍機油など、合成潤滑油としてはポリオレフィン油(α―オレフィン油)、ポリグリコール油、ポリブテン油、アルキルベンゼン油(アルキレート油)、イソパラフィン油などが挙げられる。これら油(A)の30℃における粘度は通常10〜60mm2/s 、好ましくは15〜 50mm2/s である。(A)の粘度が10mm2/s 以上では、ダスト吸着用マット等に使用した場合に靴などへ移行しにくくなり、60mm2/s 以下であるとダスト吸着性が良好である。
また、(A)としては−20℃で液状のものが好ましく。(A)の沸点は250℃以上(とくに300℃以上)が好ましい。
【0007】
本発明において、(B)は、脂肪族系アルコール(a1)(本明細書中、脂肪族系アルコールとは、脂肪族アルコールと脂環式アルコールの両者を含むものとする。)にアルキレンオキサイド(b1)を付加して得られる脂肪族系アルコールアルキレンオキサイド付加物の1種または2種以上の混合物であり、下記一般式(1)で表される。
1−(OA)k−OH (1)
[式中、R1 は炭素数8〜24の脂肪族炭化水素基または炭素数8〜24の脂環式炭化水素基;Aは炭素数2以上の1種以上のアルキレン基;kは平均が1〜20となる0または1以上の整数]
【0008】
上記一般式(1)において、R1 は、脂肪族系アルコール(a1)の残基であり、炭素数が通常8〜24の脂肪族炭化水素基(アルキル基、アルケニル基、アルカジエニル基など)または脂環式炭化水素基(シクロアルキル基、多環炭化水素基など)を表す。R1 は、直鎖状と分岐状など2種以上の基の混合物であってもよい。炭素数8未満では、十分な(A)との相溶性、洗浄性が得られず、炭素数が24を超えると相溶性、洗浄力が劣り、好ましくない。
1 の具体例としては、アルキル基としては、オクチル、ノニル、デシル、ラウリル、トリデシル、ミリスチル、セチル、ステアリル、ノナデシル、2−エチルヘキシル、2−エチルオクチル基などが挙げられる。アルケニル基としては、オクテニル、デセニル、ドデセニル、トリデセニル、ペンタデセニル、オレイル、ガドレイル基などが挙げられる。アルカジエニル基としては、リノレイル基などが挙げられる。シクロアルキル基としては、エチルシクロヘキシル、プロピルシクロヘキシル、オクチルシクロヘキシル、ノニルシクロヘキシル基などが挙げられる。多環炭化水素基としては、アダマンチル基などが挙げられる。
【0009】
一般式(1)中、Aは炭素数2以上、好ましくは2〜8、さらに好ましくは2〜4、特に好ましくは炭素数2または3のアルキレン基を表し、(OA)の部分は、炭素数2以上のアルキレンオキサイド(b1)の付加により形成される。このようなアルキレンオキサイド(b1)としては、エチレンオキサイド(以下、EOと略記)、プロピレンオキサイド(以下、POと略記)、1,2−または2,3−ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、スチレンオキサイドなどが挙げられる。好ましくはEOおよびEOとPOの併用である。
一般式(1)中、kは(b1)の付加モル数に相当し、平均が1〜20となる整数であり、好ましくは1〜5である。また更に好ましくは1〜4である。kが20を超えると、水分離性が悪くなり、排水処理性が十分得られず好ましくない。
【0010】
前記脂肪族系アルコール(a1)は、R1 残基を与えるものであり、炭素数が通常8〜24(好ましくは12〜18)のアルコールであり、天然アルコールでも合成アルコール(チーグラーアルコール、オキソアルコールなど)でもよい。具体例としては、オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ドデシルアルコール、トリデシルアルコール、テトラデシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクタデシルアルコール、ノナデシルアルコールなどの飽和脂肪族アルコール;オクテニルアルコール、デセニルアルコール、ドデセニルアルコール、トリデセニルアルコール、ペンタデセニルアルコール、オレイルアルコール、ガドレイルアルコール、リノレイルアルコールなどの不飽和脂肪族アルコール;エチルシクロヘキシルアルコール、プロピルシクロヘキシルアルコール、オクチルシクロヘキシルアルコール、ノニルシクロヘキシルアルコール、アダマンチルアルコールなどの環状脂肪族アルコールが挙げられ、これらの1種または2種以上が使用出来る。これら脂肪族系アルコールは1級または2級が好ましく、さらに1級が好ましい。また、アルキル基部分は直鎖状でも分岐状でもよい。特に好ましくはドデシルアルコール、トリデシルアルコール、テトラデシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクタデシルアルコールである。
【0011】
(B)としては、工程が煩雑でないことから、(a1)と(b1)から直接製造されたものであることが好ましい。ここで、「直接製造された」とは、上記付加物が、精留などにより未反応アルコールや付加モル数の異なるものを分別する操作なしで、直接得られたものであることを意味する。但し、分別を目的としないで、簡単な操作で未反応アルキレンオキサイドや低沸点物をストリッピングしたものは分別操作に含まれない。
【0012】
また、本発明で、(B)は、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比:Mw/Mnが下記関係式(2)または(3)を満たす必要がある。
Mw/Mn≦0.030×Ln(v)+1.010 (但し、v<10)(2)
Mw/Mn≦−0.026×Ln(v)+1.139(但し、v≧10)(3)
これらの式で、Ln(v)はvの自然対数を意味し、vは脂肪族系アルコール(a1)1モル当たりに付加したアルキレンオキサイドの平均付加モル数を表し、前記一般式(1)でのアルキレンオキサイドの付加モル数であるkの平均に相当する。(以下同じ)
関係式(2)または(3)を満たさない、すなわち分子量分布が広くなると、充分な水分離性能が得られない。また、Mw/Mnは下記関係式(2') または(3') を満たすことが好ましい。
Mw/Mn≦0.031×Ln(v)+1.000 (但し、v<10)(2')
Mw/Mn≦−0.026×Ln(v)+1.129(但し、v≧10)(3')
【0013】
一般式(1)においてAがエチレン基のみである場合、即ち、脂肪族系アルコール(a1)にエチレンオキサイドのみを付加した場合には、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比:Mw/Mnが関係式(2)または(3)に代わって、下記(6)または(7)を満たすことが好ましい。
Mw/Mn≦0.020×Ln(v)+1.010 (但し、v<10)(6)
Mw/Mn≦−0.026×Ln(v)+1.116(但し、v≧10)(7)
関係式(6)または(7)を満たす場合、即ち分子量分布が狭くなると、良好な水分離性能が得られる。
また、この場合、Mw/Mnは下記関係式(6')または(7')を満たすことがさらに好ましい。
Mw/Mn≦0.018×Ln(v)+1.015 (但し、v<10)(6')
Mw/Mn≦−0.023×Ln(v)+1.113(但し、v≧10)(7')
【0014】
さらに、(B)は、下記Weibullの分布則の式(8)から導き出される関係式(4)から分布定数cを求めることができるとき、cが2.0以下である必要がある。cは好ましくは1.0以下、さらに好ましくは0.7以下である。関係式(4)において、分布定数cの値が小さい、すなわち未反応の脂肪族系アルコールの含有量が少ないほど分子量分布が狭いことを意味する。
なお、この式は、未反応の脂肪族系アルコール(a1)の量が検出限界(0.001質量%)以上の場合に適用される式であり、(B)の場合はアルキレンオキサイド(b1)の平均付加モル数が12モル程度まで適用可能である。
cが2を超えると、充分な水分離性能が得られない。
v=c×Ln(n00/n0)−(c−1)×(1−n0/n00) (8)
c=(v+n0/n00−1)/[Ln(n00/n0)+n0/n00−1] (4)
これらの式で、Ln(n00/n0)は(n00/n0)の自然対数を意味し、vは上記に同じ、n00は反応に用いた脂肪族系アルコール(a1)のモル数、n0 は未反応の脂肪族系アルコール(a1)のモル数を表す。
【0015】
本発明において、上記(B)としては、さらに下記一般式(1’)で表される化合物であることが、水分離性および下層水の分散性の点で好ましい。
1−[(OC24)m/(OD)n]−(OC24)p−OH (1')
[式中、R1 は炭素数8〜24の脂肪族炭化水素基または炭素数8〜24の脂環式炭化水素基;Dは炭素数3または4のアルキレン基;mは平均が0〜5となる0または1以上の整数、nは平均が0〜5となる0または1以上の整数、pは平均が1〜10となる0または1以上の整数であり、(m+n+p)は平均が1〜20となる整数であり、(m+p)/(m+n+p)は平均0.5以上である。{(OC24)m/(OD)n}は、m≠0,n≠0のときブロック付加またはランダム付加を表す。]
【0016】
上記一般式(1’)中、(OC24)の部分は、EOの付加により形成される。Dは炭素数3または4のアルキレン基を表し、(OD)の部分は、炭素数3または4のアルキレンオキサイドの付加により形成される。このようなアルキレンオキサイドとしては、PO、1,2−もしくは2,3−ブチレンオキサイドなどが挙げられる。
【0017】
上記一般式(1’)中、mは平均が0〜5となる0または1以上の整数であり、さらに好ましくは0〜3の整数である。nは平均が0〜5となる0または1以上の整数であり、さらに好ましくは0または1である。pは平均が1〜10となる0または1以上の整数であり、さらに好ましくは1〜8である。(m+n+p)は平均が1〜20の整数であり、さらに好ましくは1〜12である。(m+p)/(m+n+p)は平均0.5以上であり、さらに好ましくは0.7以上である。0.5以上であると、水分離性が良好となる。
{(OC24)m/(OD)n} の部分は、ブロック付加〔(OC24)m、(OD)nの順〕 でもランダム付加でもよいが、さらに好ましくはブロック付加である。
【0018】
本発明において、(B)としては、以下に述べる方法により製造された(B1)または(B2)であることが好ましい。
すなわち、前記の、Weibullの分布則から導かれる式(4)から求められる分布定数cが2.0以下となる付加物を与える触媒(d)の存在下、前記脂肪族系アルコール(a1)にアルキレンオキサイド(b2)を平均1〜2.5モル付加して得られる脂肪族系アルコールアルキレンオキサイド付加物(B1)であるか、(B1)にさらにアルカリ触媒(e)の存在下でアルキレンオキサイド(b3)を付加反応させてなる脂肪族系アルコールアルキレンオキサイド付加物(B2)であるのが好ましい。さらに好ましくは(B2)である。
【0019】
上記アルキレンオキサイド(b2)および(b3)としては、炭素数2以上のアルキレンオキサイドが挙げられる。具体例としては、一般式(1)におけるOAを形成するアルキレンオキサイド(b1)の例として前記したアルキレンオキサイドが挙げられ、2種以上を併用してもよい。2種以上用いる場合は、ブロック付加でもランダム付加でもよいが、好ましくはブロック付加である。これらのうちで好ましくは、EOおよびEOとPOの併用である。
【0020】
触媒(d)としては、得られるアルキレンオキサイド付加物の分布定数cが2.0以下となるものを用いる。好ましくはcが1.0以下、さらに好ましくは0.7以下、特に好ましくは0.45以下となるものである。分布定数cが2.0を超えるものを用いると、低温でカスミを生じて、経日安定性が悪くなったり、水分離性が低下する。また、皮膚に対する刺激性が低くならず、問題となることがある。
【0021】
分布定数cが2.0以下となる触媒の具体例としては、過ハロゲン酸もしくはその塩、硫酸もしくはその塩、燐酸もしくはその塩、および硝酸もしくはその塩が挙げられる。塩を形成する場合の金属は、特に限定されるものではないが、アルカリ金属以外のものが好ましく、2価または3価の金属が好ましい。
これら金属として好ましくは、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Co、Ni、Cu、Alであり、より好ましくは、Mg、Zn、Ca、Sr、Ba、Alであり、特に好ましくは、Mg、Zn、Alである。過ハロゲン酸(塩)のハロゲンとしては塩素、臭素、沃素が挙げられ、塩素が好ましい。
したがって、(d)としては、2価もしくは3価の金属の過塩素酸塩が好ましく、Mg、ZnおよびAlから選ばれる金属の過塩素酸塩がさらに好ましい。また、(d)に2価もしくは3価の金属アルコラートを併用してもよい。金属アルコラートのアルキル基としては、アルコールとして留去し易い低級(炭素数1〜4)アルキル基、または原料脂肪族系アルコールと同一組成のアルキル基が挙げられる。これらの触媒は1種でもよいが、2種以上の触媒〔たとえば、過塩素酸マグネシウム/硫酸マグネシウム7水塩=95/5〜50/50、過塩素酸マグネシウム/過塩素酸アルミニウム=99/1〜30/70(いずれも質量比)〕を併用した方が好ましい。
【0022】
触媒(d)の使用量としては、反応速度と経済性の点から、(a1)と(b2)の合計100質量部当たり、0.001〜1質量部が好ましい。さらに好ましくは0.003〜0.8質量部、特に好ましくは0.005〜0.5質量部である。
【0023】
(a1)に(b2)を付加して得られるアルキレンオキサイド付加物(B1)に、アルキレンオキサイド(b3)を付加させる際に用いる触媒は、アルカリ触媒(e)である。
アルカリ触媒(e)としては、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の水酸化物、たとえば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウムなどが挙げられるが、より好ましくは水酸化カリウム、水酸化セシウムである。
触媒(e)の使用量としては、反応速度と経済性の点から、(B1)と(b3)の合計100質量部当たり、0.0001〜1質量部が好ましい。さらに好ましくは0.001〜0.8質量部である。
【0024】
(a1)と(b2)を反応させる場合の反応条件としては、(a1)と(d)を混合し、窒素置換を行った後、−0.08〜0.5MPAで、80〜200℃で(b2)を導入し、所定量の(b2)を投入後、80〜200℃で反応系内の圧力が平衡になるまで熟成を行う方法などが挙げられる。
このようにして得られたアルキレンオキサイド付加物(B1)に、アルカリ触媒(e)を添加し、アルキレンオキサイド(b3)を、上記と同様の方法で反応することで、脂肪族系アルコールアルキレンオキサイド付加物(B2)が得られる。
【0025】
本発明においてダスト吸着用油剤中にさらに第4級アンモニウム塩型界面活性剤(C)を含有させると腐敗性が少なくなり好ましい。
(C)としては、例えばジアルキルジメチルアンモニウムクロライド(ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、ジオレイルジメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライドなど);ジアルキルジメチルアンモニウムメタサルフェート(ジステアリルジメチルアンモニウムメタサルフェート、ジラウリルジメチルアンモニウムメタサルフェートなど);アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド(ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライドなど);ジアルキルジエチルアンモニウムクロライド(ジステアリルジエチルアンモニウムクロライド,ジラウリルジエチルアンモニウムクロライドなど);ジアルキルメチルエチルアンモニウムクロライド(ジステアリルメチルエチルアンモニウムクロライドなど);アルキルトリメチルアンモニウムクロライド(ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウリルトリメチルアンモニムクロライドなど);アルキルトリメチルアンモニウムメタサルフェート(ステアリルトリメチルアンモニウムメタサルフェート、ラウリルトリメチルアンモニウムメタサルフェートなど);モノアルキルアミンアルキレンオキシド付加物メチルアンモニウムクロライド(ステアリルアミンエチレンオキシド付加物メチルアンモニウムクロライド、ラウリルアミンエチレンオキシド付加物メチルアンモニウムクロライドなど);ジアルキルアミンアルキレンオキシド付加物メチルアンモニウムクロライド(ジステアリルアミンエチレンオキシド付加物メチルアンモニウムクロライドなど);モノアルキルアミンアルキレンオキシド付加物メチルアンモニウムメタサルフェート;モノアルキルアミンアルキレンオキシド付加物ベンジルアンモニウムクロライド;およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0026】
上記における(C)を構成するアルキル基の炭素数は通常8〜22、好ましくは10〜18であり、飽和または不飽和の炭化水素基が含まれる。
【0027】
上記の(C)を構成するアルキレンオキシドとしては、たとえばEO、POおよびブチレンオキサイドが挙げられ、これらのうち好ましいものは、EOおよびEOとPOの併用(ブロックまたはランダム付加)である。
アルキレンオキシド付加物の付加モル数としては、通常2〜50モル、好ましくは4〜25モルである。
【0028】
これらの第4級アンモニウム塩型界面活性剤のうち、ジアルキルジメチルアンモニウムクロライドおよびジアルキルメチルベンジルアンモニウムクロライドが殺菌力が強く、特に好ましい。
【0029】
本発明の油剤中には好ましくは0.001〜0.5質量%、さらに好ましくは0.01〜0.3質量%の水分を含有する。水分が0.001質量%以上ではモップ等の繊維基材への付与加工性が向上し、0.5質量%を以下であると油剤の外観が良好である。
【0030】
本発明の油剤中には、必要により、他の界面活性剤[(B)以外の非イオン界面活性剤{多価(好ましくは3〜8価)アルコール脂肪酸(炭素数8〜22)エステル(ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタンモノステアレート、ペンタエリスリトールモノオレートなど)、前記多価アルコール脂肪酸エステルのEO(1〜50モル)付加物(ソルビタンモノラウレートEO付加物、ソルビタンモノオレートEO付加物など)など}、アニオン界面活性剤{高級アルコール燐酸エステル塩、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルコールスルホン酸塩など}、(C)以外のカチオン界面活性剤、両性界面活性剤など]、制電剤[ホスフェート系制電剤、ホスファイト系制電剤、脂肪酸石鹸など]、その他の添加剤[香料、金属イオン封鎖剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、殺菌剤など]等が配合されていてもよい。
【0031】
上記他の界面活性剤の使用量は、本発明の油剤中、好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは、0.1〜8質量%である。
また、油剤中の(B)以外の非イオン界面活性剤の量は、(B)100質量部に対して、好ましくは150質量部以下、さらに好ましくは、1〜100質量部である。
【0032】
本発明の油剤中の上記制電剤の使用量は、好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下である。その他の添加剤の合計使用量は、好ましくは3質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下である。
【0033】
本発明の油剤における(A)と界面活性剤[(B)および必要により(C)の合計量]の比率は、質量比で、好ましくは、1:(0.005〜0.1)、さらに好ましくは1:(0.01〜0.05)である。(B)および(C)の比率が0.005以上では油剤の経日安定性が良好となり、0.1以下であるとダスト吸着性が向上し、油剤を含む廃水の処理が容易となる。
油剤中の(B)と(C)の質量比は、通常1:(0〜2)、好ましくは1:(0.02〜1)である。(C)が2以下であると油剤の経日安定性が良好となる。
また、(B)と(C)の合計100質量部に対する、他の界面活性剤の量は、好ましくは150質量部以下、さらに好ましくは、1〜100質量部である。
【0034】
本発明の油剤は(A)、(B)および必要により(C)と他の成分を配合し、常温もしくは必要により加熱して均一に混合することにより得られる。各成分の配合順序、配合方法等は特に限定されない。
【0035】
本発明の油剤の粘度は、30℃で好ましくは15〜45mm2/s 、さらに好ましくは20〜40mm2/s である。粘度が15mm2/s 以上では油剤の移行性が小さく、モップに処理した場合、清掃時に油剤が家具や床等の被ダスト除去物に移行してベタツキ感が生じる恐れがなく、マットに処理した場合靴底に移行し床を汚したりする恐れがない。一方、粘度が45mm2/s 以下であるとダスト吸着性が良好である。
【0036】
本発明の油剤は、通常、繊維に付着処理されてダスト吸着用繊維製品として使用される。使用される繊維の形態としては、マット、モップ、ラグ、ワイピングクロスなどが挙げられる。適用できる繊維としては、セルロース系繊維(木綿、マーセル化木綿、再生セルロース繊維など)、ポリビニルアルコール繊維、アクリル繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維などおよびこれらの混合繊維が挙げられる。これらの繊維は、撚糸、ヒモ、クロスのような織物、マットのようなタフト化織物、編物、不織布などの形で使用される。
また、本発明のダスト吸着用繊維製品の対象とするダストとしては、家庭、商店、事務所、工場などの、ほこり、ちり、土砂などが挙げられる。
【0037】
本発明の油剤は、そのままあるいは水を加えて機械的に分散させた状態で、常温または必要により90℃以下に加熱して、繊維に付与される。繊維に付与する方法としては、ロールコート法、パディング法、浸漬法、スプレー法等が挙げられる。
繊維に付着させる量は、乾燥した繊維100g当り、固形分換算で通常0.3〜40g、好ましくは1〜25gである。
【0038】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。部は質量部を示す。
ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)による分子量の測定、ガスクロマトグラフ(GC)による未反応の脂肪族系アルコールの含有量の測定は次の通りである。
【0039】
Figure 0003665546
【0040】
《GCの測定条件》
カラム :シリコンGE−SE30
検出器 :FID
Injection :280℃
昇温速度 :100〜250℃/10℃毎分
内部標準 :オクタノール
【0041】
製造例1
撹拌および温度調節機能の付いたステンレス製オートクレーブに、ラウリルアルコール(ドデシルアルコール)186部(1モル)、過塩素酸マグネシウム0.32部および水酸化マグネシウム0.03部を投入し、混合系内を窒素で置換した後、減圧下(20hPA)、120℃にて1時間脱水を行った。次いでEO88部(2モル)を150℃にて、ゲージ圧が0.1〜0.3MPAとなるように導入した。EOの付加重合に要した時間は10時間であった。
得られた反応物に水酸化カリウム1.3部を加え、EO44部(1モル)を130℃で反応させた。反応物を前記GPCの測定条件によって測定した結果、Mw/Mnは1.037[一般式(2)をみたすMw/Mnの上限計算値1.043]、前記GCの測定条件によって測定した未反応のラウリルアルコールは全反応物中の2.35質量%(0.040モル)であった。(定数c=0.910)
【0042】
製造例2
製造例1と同様にして、ラウリルアルコールの第1段階EO付加物(水酸化カリウム触媒使用前)を得た。
反応物をGPCの測定条件によって測定した結果、Mw/Mnは1.020[一般式(2)をみたすMw/Mnの上限計算値;1.031]、GCの測定条件によって測定した未反応のラウリルアルコールは全反応物中の3.98質量%(0.0586モル)であった。(定数c=0.558)
【0043】
製造例3
撹拌および温度調節機能の付いたステンレス製オートクレーブに、ラウリルアルコール186部(1モル)、過塩素酸マグネシウム0.05部を投入し、混合系内を窒素で置換した後、減圧下(約20hPA)、120℃にて1時間脱水を行った。次いでEO88部(2モル)を150℃にて、ゲージ圧が0.1〜0.3MPAとなるように導入した。(定数c=0.558、未反応ラウリルアルコール3.98質量%)
得られた反応物に水酸化カリウム1.3部を加え、PO58部(1モル)次いでEO44部(1モル)の順に130℃にて反応を行った。反応物をGPCの測定条件によって測定した結果、Mw/Mnは1.036[一般式(2)をみたすMw/Mnの上限計算値;1.052]、GCの測定条件によって測定した未反応のラウリルアルコールは0.21質量%であった。(定数c=0.628)
【0044】
比較製造例1
撹拌および温度調節機能の付いたステンレス製オートクレーブに、ノニルフェノール218部(1モル)、水酸化カリウム、0.3部を投入し、混合系内を窒素で置換した後、減圧下(20hPA)、120℃にて1時間脱水を行った。次いでEO88部(2モル)を150℃にて、ゲージ圧が0.1〜0.3MPAとなるように導入した。
反応物をGPCの測定条件によって測定した結果、Mw/Mnは1.08[ノニルフェノールを(a1)とみなしたとき、一般式(2)をみたすMw/Mnの上限計算値;1.050]、GCの測定条件によって測定した未反応のノニルフェノールは全反応物中の10.8質量%(0.152モル)であった。〔ノニルフェノールを(a1)とみなしたとき、定数c=1.32〕
【0045】
比較製造例2
撹拌および温度調節機能の付いたステンレス製オートクレーブに、ラウリルアルコール186部(1モル)、水酸化カリウム、0.3部を投入し、混合系内を窒素で置換した後、減圧下(20hPA)、120℃にて1時間脱水を行った。次いでEO176部(4モル)を150℃にて、ゲージ圧が0.1〜0.3MPAとなるように導入した。
反応物をGPCの測定条件によって測定した結果、Mw/Mnは1.10[一般式(2)をみたすMw/Mnの上限計算値;1.052]、GCの測定条件によって測定した未反応のラウリルアルコールは全反応物中の11.0質量%(0.214モル)であった。(定数c=2.26)
【0046】
比較製造例3
撹拌および温度調節機能の付いたステンレス製オートクレーブに、ラウリルアルコール186部(1モル)、水酸化カリウム0.3部を投入し、混合系内を窒素で置換した後、減圧下(20hPA)、120℃にて1時間脱水を行った。
次いで、EO88部(2モル)を150℃にて、ゲージ圧が0.1〜0.3MPAとなるように導入した。
反応物をGPCの測定条件によって測定した結果、Mw/Mnは1.07[一般式(2)をみたすMw/Mnの上限計算値;1.031]、GCの測定条件によって測定した未反応のラウリルアルコールは全反応物中の38.0質量%(0.560モル)であった。(定数c=11.15)
【0047】
実施例1
下記処方の各成分を櫂型撹拌機を有する配合槽に仕込み、20〜30℃にて混合し、均一淡黄色液状の本発明の油剤[1]1,000部を得た。粘度は30℃で32mm2/s 、水分は0.25%であった。
処方:
鉱物油(30℃での粘度30mm2/s ) (975部)
製造例1のラウリルアルコールEO3モル付加物 ( 20部)
ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド50%水溶液 ( 5部)
【0048】
実施例2
下記処方の各成分を櫂型撹拌機を有する配合槽に仕込み、20〜30℃にて混合し、均一淡黄色液状の本発明の油剤[2]1,000部を得た。粘度は30℃で31mm2/s 、水分は0.10%であった。
処方:
鉱物油(30℃での粘度30mm2/s ) (975部)
製造例2のラウリルアルコールEO2モル付加物 ( 20部)
ジラウリルジメチルメタサルフェート80%水溶液 ( 5部)
【0049】
実施例3
下記処方の各成分を櫂型撹拌機を有する配合槽に仕込み、20〜30℃にて混合し、均一淡黄色液状の本発明の油剤[3]1,000部を得た。粘度は30℃で35mm2/s 、水分は0.25%であった。
処方:
鉱物油(30℃での粘度30mm2/s ) (975部)
製造例3のラウリルアルコールEO2モル、PO1モル、EO1モルブロック付加物 ( 20部)
ステアリルジメチルベンジルクロライド50%水溶液 ( 5部)
【0050】
実施例4
下記処方の各成分を櫂型撹拌機を有する配合槽に仕込み、20〜30℃にて混合し、均一淡黄色液状の本発明の油剤[4]1,000部を得た。粘度は30℃で33mm2/s 、水分は0.15%であった。
処方:
鉱物油(30℃での粘度30mm2/s ) (975部)
製造例2のラウリルアルコールEO2モル付加物 ( 10部)
ステアリルジメチルベンジルクロライド70%水溶液 ( 5部)
ソルビタンモノラウレート ( 10部)
【0051】
実施例5
下記処方の各成分を櫂型撹拌機を有する配合槽に仕込み、20〜30℃にて混合し、均一淡黄色液状の本発明の油剤[5]1,000部を得た。粘度は30℃で30mm2/s 、水分は0.20%であった。
処方:
鉱物油(30℃での粘度30mm2/s ) (975部)
製造例1のラウリルアルコールEO3モル付加物 ( 15部)
ステアリルトリメチルクロライド60%水溶液 ( 5部)
ソルビタンモノラウレートEO5モル付加物 ( 5部)
【0052】
比較例1
下記処方の各成分を櫂型撹拌機を有する配合槽に仕込み、20〜30℃にて混合し、均一淡黄色液状の本発明の油剤[6]1,000部を得た。粘度は30℃で30mm2/s 、水分は0.25%であった。
処方:
鉱物油(30℃での粘度30mm2/s ) (975部)
比較製造例1のノニルフェノールEO2モル付加物 ( 10部)
ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド50%水溶液 ( 5部)
ソルビタンステアレート ( 10部)
【0053】
比較例2
下記処方の各成分を櫂型撹拌機を有する配合槽に仕込み、20〜30℃にて混合し、均一淡黄色液状の本発明の油剤[7]1,000部を得た。粘度は30℃で30mm2/s 、水分は0.20%であった。
処方:
鉱物油(30℃での粘度30mm2/s ) (975部)
比較製造例1のノニルフェノールEO2モル付加物 ( 10部)
比較製造例2のラウリルアルコールEO4モル付加物 ( 5部)
ステアリルトリメチルクロライド60%水溶液 ( 5部)
ソルビタンモノラウレートEO5モル付加物 ( 5部)
【0054】
比較例3
下記処方の各成分を櫂型撹拌機を有する配合槽に仕込み、20〜30℃にて混合し、均一淡黄色液状の比較の油剤[8]1,000部を得た。粘度は30℃で120mm2/s 、水分は0.25%であった。
処方:
鉱物油(30℃での粘度120mm2/s ) (975部)
比較製造例2のラウリルアルコールEO4モル付加物 ( 10部)
ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド50%水溶液 ( 5部)
ソルビタンステアレート ( 10部)
【0055】
比較例4
下記処方の各成分を櫂型撹拌機を有する配合槽に仕込み、20〜30℃にて混合し、均一淡黄色エマルション状の比較の油剤[9]1,000部を得た。粘度は30℃で180mm2/s 、水分10%であった。
処方:
鉱物油(30℃での粘度120mm2/s ) (800部)
比較製造例2のラウリルアルコールEO4モル付加物 ( 50部)
比較製造例3のラウリルアルコールEO2モル付加物 ( 50部)
水 (100部)
【0056】
性能試験
実施例1〜5および比較例1〜4で得た油剤[1]〜[9]を用いて、ダスト吸着用油剤としての性能試験を行った。その結果を表1に示す。
【0057】
【表1】
Figure 0003665546
【0058】
記号の説明(評価基準): ○;良好,△;劣る,×;不良
【0059】
〈油剤付与処理条件〉
未処理モップ:アクリル繊維/レーヨン繊維=70/30(質量比)の油剤未処理ダスト吸着用モップ
油剤処理モップ作成方法:未処理モップに油剤を20倍量のトルエンで希釈したものを、スプレーで付着させた。油剤付着量はモップ質量に対して20%。その後風乾し、油剤処理モップを作成した。
【0060】
〈測定方法〉
ダスト付着性:油剤処理したモップを5cmの長さで3g裁断し、試料質量の4倍量のJIS2種(けい砂:JIS Z 8901試験ダスト用)とともにポリ袋中で1分間振盪させる。その後試料をJIS網ふるい(20メッシュ:JIS Z 8801標準ふるい)上に置き、万能シェーカーで振幅3.5cm、20分間振盪し、ダスト付着量を測定した。ダスト付着量1g以上をダスト付着性良好、0.5〜1g未満を劣る、0.5g未満を不良と判定した。
経日安定性 :油剤を300gガラスびんに入れ、室温下1週間静置し、外観を目視判定した。沈降物の発生なきものもしくは分離しないものを良好、沈降物の発生あるものもしくは分離するものを不良と判定した。
【0061】
抗菌性 :油剤と液体培地を質量比で10:1の比率で混合する。ここにStaphylococcus aureus ATCC6538P(黄色ブドウ状球菌)を4.6×106 個/ml植菌し、37℃で18時間振盪培養した後の菌数を測定した。菌数が9×106 個/ml未満を抗菌性良好、9×106 〜9×107 個/mlを抗菌性劣る、9×107 個/mlを超えるものを抗菌性不
良と判定した。
廃水処理性 :100mlメスシリンダーに水80ml,油剤4gを入れ、上下に10回振盪する。振盪後上部のオイルの層が4mlに戻るまでの時間(秒)を測定する。120秒未満を廃水処理性良好,120〜180秒を廃水処理性劣る、180秒を超えれば廃水処理性不良と判定した。
【0062】
【発明の効果】
本発明のダスト吸着用油剤は、ダスト吸着性に優れ、経日安定性が良く、廃水処理性にも優れた油剤である。
上記効果を奏することから本発明のダスト吸着用油剤は、ダスト吸着用モップあるいはマットの油剤として有用である。

Claims (5)

  1. 鉱物油および合成潤滑油から選ばれる油(A)と非イオン界面活性剤(B)とからなり、(B)が、過ハロゲン酸もしくはその塩、硫酸もしくはその塩、および硝酸もしくはその塩からなる群から選ばれる1種以上である触媒(d)の存在下、脂肪族系アルコール(a1)にアルキレンオキサイド(b1)を付加させて得られ、下記(i)(iii)を満たす脂肪族系アルコールアルキレンオキサイド付加物であることを特徴とするダスト吸着用油剤。
    (i)脂肪族系アルコール(a1)のアルキレンオキサイド(b1)付加物であって、下記一般式(1)で表される化合物の1種または2種以上の混合物からなる。
    1−(OA)k−OH (1)
    [式中、R1は炭素数8〜24の脂肪族炭化水素基または炭素数8〜24の脂環式炭化水素基;Aは炭素数2以上の1種以上のアルキレン基;kは平均が1〜となる0または1以上の整数]
    (ii)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比:Mw/Mnが下記関係式(2) を満たす。
    Mw/Mn≦0.030×Ln(v)+1.010 (但し、v<10) (2)
    [但し、vは脂肪族系アルコール(a1)1モル当たりに付加したアルキレンオキサイドの平均付加モル数を表し、上記一般式(1)でのkの平均に相当する。]
    (iii)下記(4)式から求められる分布定数cが2.0以下である。(本項はvが12以下の場合のみ適用する。)
    c=(v+n0/n00−1)/[Ln(n00/n0)+n0/n00−1] (4)
    [但し、vは上記に同じ、n00は反応に用いた(a1)のモル数、n0は未反応の(a1)のモル数を表す。]
  2. さらに第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤(C)を含有する請求項1記載のダスト吸着用油剤。
  3. 30℃における粘度が15〜45mm2/s である請求項1または2記載のダスト吸着用油剤。
  4. (A):[(B)+(C)]の質量比が1:(0.005〜0.1)である請求項1〜3のいずれか記載のダスト吸着用油剤。
  5. 請求項1〜4のいずれか記載のダスト吸着用油剤が付着されてなるダスト吸着用繊維製品。
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