JP3664595B2 - 刈取収穫機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、未刈茎稈群に対して刈取走行する刈取収穫機に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記刈取収穫機の一例である例えばコンバインでは、刈取対象である稲等が植立した矩形形状等の未刈茎稈群の外周に沿って刈取走行して、その外周側の作業行程の終端位置に達すると、刈取走行を停止して走行機体を次の作業行程始端位置に向けて旋回走行させることになるが、従来では、走行機体が上記作業行程終端位置つまり未刈茎稈群に対する旋回走行開始位置に達したか否かを、例えば、作業者が未刈茎稈群に対して機体が走行した位置を目で見て判断するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、上記従来技術では、未刈茎稈群の外周に沿って刈取走行している走行機体が、刈取走行を停止して次の作業行程の始端位置へ移動すべき旋回走行開始位置に達したことの判断において、作業者の負担が大きくなるとともに、的確な判断がなされないおそれがあった。その結果、例えば、旋回走行開始位置に達したことの判断が遅れると、適正な旋回経路よりも大回り状態で旋回走行することになって作業能率が低下したり、逆に、旋回走行開始位置に達したことの判断が速すぎると、適正な旋回経路よりも未刈茎稈群側に寄った状態で旋回走行して未刈茎稈群を踏み倒す等の不具合が生じるおそれがある。
【0004】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、上記従来技術の不具合を解消させるべく、走行機体が未刈茎稈群の外周に沿って刈取走行している状態で、未刈茎稈群に対する旋回走行開始位置に達したことを的確に判別することができる刈取収穫機を得ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1では、走行機体が未刈茎稈群の外周に沿って刈取走行している状態において、走行機体の横側方に位置する未刈茎稈群の外周端と走行機体の横側部との間の距離が、走行機体の横側部における機体前後方向中間の設定位置に設けられた旋回開始判別用の距離検出手段にて検出され、その旋回開始判別用の距離検出手段の情報に基づいて、走行機体が未刈茎稈群に対する旋回走行開始位置に達したか否かが、判別手段にて判別される。
従って、未刈茎稈群の外周に沿って刈取走行している走行機体が未刈茎稈群に対する旋回走行開始位置に達したか否かが、機体横側方に位置する未刈茎稈群の外周端までの距離検出情報に基づいて自動的に判別されるので、従来のように、作業者が未刈茎稈群に対する機体の位置を見て判断するものに比べて、作業者の負担が軽減されるとともに、走行機体が未刈茎稈群に対する旋回走行開始位置に達したことを的確に判断することができ、例えば、旋回走行開始位置に達したことの判断が遅れて、適正な旋回経路よりも大回り状態で旋回走行して作業能率が低下したり、逆に、旋回走行開始位置に達したことの判断が速すぎて、適正な旋回経路よりも未刈茎稈群側に寄った状態で旋回走行して未刈茎稈群を踏み倒す等の不具合を適切に回避させることができる。
【0006】
又、請求項1では、走行制御手段が、走行機体を未刈茎稈群の外周に沿って刈取走行するように操向制御するとともに、前記判別手段の情報に基づいて走行機体が1つの作業行程の終端位置に達したことを判断して、走行機体を未刈茎稈群に対する次の作業行程の始端位置に向けて旋回走行させる旋回制御を実行する。
従って、自動操縦によって、走行機体が未刈茎稈群の外周に沿って刈取走行するとともに、1つの作業行程の終端位置つまり未刈茎稈群に対する旋回走行開始位置に達すると、次の作業行程の始端位置に向けて旋回走行するので、手動操縦によって、走行機体を未刈茎稈群の外周に沿って刈取走行させ、その終端位置から次の作業開始位置に向けて旋回走行させるものに比べて、作業者の運転負担を軽減させることができる。
【0007】
更に、請求項1では、走行機体の横側部とその側方に位置する未刈茎稈群の外周端との間の距離が、走行機体の横側部に機体前後方向に設定間隔を隔てて一対設けられた旋回走行用の距離検出手段にて検出され、前記走行制御手段は、前記旋回制御において、機体前部側が未刈茎稈群に接近するように走行機体を旋回走行させるとともに、その旋回走行中において前記旋回走行用の一対の距離検出手段のうちの前方側の距離検出手段もしくは両方の距離検出手段の距離情報に基づいて、走行機体が未刈茎稈群に対して位置する角度を判断して、その角度が設定角度になるに伴って旋回走行を停止させ、且つ、その旋回走行の停止位置から、前記旋回走行用の一対の距離検出手段のうちの前方側の距離検出手段の距離検出信号が極小値を過ぎて増加に転じるまで直進状態で後進させ、この位置から走行機体の向きが次の作業行程の始端位置に向かう刈取準備状態になるまで後進旋回走行させる。
従って、自動操縦によって、未刈茎稈群の外周側の1つの作業行程終端位置から、次の作業行程始端位置に向けて旋回走行させる場合に、機体側方に位置する未刈茎稈群に対して機体角度を設定角度に維持しながら前後進走行させて、隣接する次の作業行程の始端位置に向かう刈取準備状態に位置させるので、例えば上記作業行程終端位置から予め定められた制御パターンで旋回走行させるものでは、走行時に地面との間でスリップが生じたようなときに、実際の走行軌跡が予定軌跡から外れて、旋回走行終了時に機体を次の作業行程の始端位置に向かう適正な刈取準備状態に位置させることができないおそれがあるのに比べて、機体角度の判断に基づいて極力適正な状態で旋回走行させることができる。
【0008】
請求項2では、請求項1において、旋回開始判別用及び旋回走行用の距離検出手段は、未刈茎稈群に植立する植立茎稈よりも上方に位置してその植立茎稈に対する検出方向を上下方向に設定周期で変更する。
従って、植立茎稈の上方側から検出方向を上下方向に設定周期で変更して、例えばその距離検出信号の極小値によって得られる植立茎稈の上端角部までの距離を前記未刈茎稈群の外周端までの距離として検出することにより、例えば植立茎稈に対して水平横方向に検出方向を設定するものでは、植立茎稈の高さが低くなったり、植立茎稈が倒伏していると、検出位置に植立茎稈が存在しない状態等のときに適正な距離検出ができなくなるおそれがあるのに比べて、植立茎稈の高さ変動や倒伏状態が発生しても、極力適正な距離検出を行うことができ、もって、請求項1の好適な手段が得られる。
【0009】
請求項3では、請求項1又は2において、旋回開始判別用及び旋回走行用の距離検出手段は、未刈茎稈群の外周に位置する植立茎稈に向けて超音波を発信してから、植立茎稈で反射された超音波が受信されるまでの時間に基づいて、未刈茎稈群の外周端と機体横側部との間の距離を検出する超音波式の距離検出手段にて構成されている。
従って、例えば光式の距離検出手段では、走行に伴って発生する塵埃が検出光の投受光部に付着して、適切に距離検出できなくなるおそれがあるのに比べて、かかる不具合を適切に回避させながら、超音波の発信部と受信部とを備えた極力安価な距離検出手段に構成することができ、もって、請求項1又は2の好適な手段が得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、刈取収穫機としてのコンバインに適用した場合について、図面に基づいて説明する。
図1に示すように、コンバインには、左右一対のクローラ走行装置1、脱穀装置2、操縦部4等を備えた走行機体9の前部側に、機体走行に伴って、圃場の植立茎稈としての植立穀稈Tを刈り取る刈取部3が、刈取昇降用の油圧シリンダ23によって昇降自在な状態で設けられている。
【0011】
刈取部3は、植立穀稈Tの引き起こし装置5 、引き起こされた植立穀稈の株元を切断する刈刃6、刈取穀稈を横倒れ姿勢に変更しながら機体後部側の脱穀用のフィードチェーン8に向けて搬送する搬送装置7等を備えている。上記引き起こし装置5の下部後方側個所に、刈取部3の対地高さを検出する超音波式の刈高センサS5が設けられ、搬送装置7の搬送始端側箇所に、刈取穀稈の株元に接当してON作動する株元センサS0が設けられている。
【0012】
次に、図3に基づいてコンバインの動力伝達系、及び、制御構成について説明する。
エンジンEの動力が油圧式の無段変速装置10に伝動され、この変速装置10の変速後の出力が、ミッションケース11を介して左右一対のクローラ走行装置1に伝達されている。ミッションケース11には、上記変速装置10の変速後の出力を前進又は後進状態に切り換えるための前後進切換機構(図示しない)と、上記変速後の出力を左右の各クローラ走行装置に伝達するための左右一対の操向クラッチ17L,17Rとが設けられ、左側の操向クラッチ17Lを切り操作すると機体は左旋回し、右側の操向クラッチ17Rを切り操作すると機体は右旋回するように構成されている。
【0013】
上記無段変速装置10は、変速操作用の電動モータ13によって変速操作されるとともに、操縦部4に設けた変速レバー12に連動連結され、且つ、この変速レバー12による人為的な変速操作を電動モータ13による変速操作に優先させるようにするために、変速レバー12と変速装置10との連係経路中に、電動モータ13が摩擦式の伝動機構14を介して連係されている。
又、前記刈取昇降シリンダ23に対する圧油の供給を制御して刈取部3を昇降操作するための電磁弁25と、前記左右の各操向クラッチ17L,17Rに対する圧油の供給を制御して各クラッチを入り切り操作するための操向用の電磁弁19とが設けられている。
【0014】
又、エンジンEと脱穀装置2及び刈取部3とがベルトテンション式の脱穀クラッチ33及び刈取クラッチ34を介して夫々連動連結されている。そして、脱穀クラッチ33及び刈取クラッチ34を夫々人為的に入り切り操作する脱穀クラッチレバー32及び刈取クラッチレバー31が操縦部4に設けられ、それらの入り操作に伴ってオン作動する脱穀スイッチSW2及び刈取スイッチSW1が設けられている。エンジンEの回転数を検出する回転数検出センサS1と、ミッションケース11の入力軸に伝動される変速装置10の出力回転数に比例するパルスを計数して、走行距離や車速を検出するためのロータリーエンコーダS2とが設けられている。
【0015】
又、前記刈取部3の引き起こし装置5の下部側には、走行に伴って刈取部3に導入される左右の植立穀稈に接当して、機体後方側に揺動する左右一対の検出バーが備えられて、その検出バーの機体後方側への揺動角度に基づいて植立穀稈の機体横方向での位置を検出するための方向センサS4が設けられている。尚、この方向センサS4の検出情報は、前記未刈茎稈群Mの外周に沿って刈取走行するときに、走行機体9を操向制御する際の制御情報として使用される。
【0016】
マイクロコンピュータ利用の制御装置16が設けられ、この制御装置16に、株元センサS0、回転数検出センサS1、ロータリーエンコーダS2、方向センサS4、刈高センサS5、脱穀スイッチSW2及び刈取スイッチSW1の各検出情報が入力されている。一方、制御装置16からは、変速操作用の電動モータ13、刈取昇降用の電磁弁25、及び操向用の電磁弁19に対する各駆動信号が出力されている。
【0017】
又、操縦部4には、上限車速を設定するための上限車速設定手段21と、車速オートスイッチ22とが設けられ、この各入力情報も制御装置16に入力されている。ここで、上限車速設定手段21は、圃場の条件等に応じて上限車速を手動調節するための可変抵抗であり、つまみの回転角度に応じて上限車速が0.3〜2.0m/secの範囲で設定される。車速オートスイッチ22は、後述の自動車速制御を実行するか否かを切り換える照光式の押ボタンスイッチである。
【0018】
エンジンEの出力は、エンジン始動後、図示しないアクセルレバー等によって上昇操作されて、作業用の高回転位置にセットされている。そして、エンジン回転数はエンジンEの負荷が増加すると低下し、エンジンEの負荷が減少すると高くなることから、前記制御装置16と回転数検出センサS1を利用して、エンジンEの負荷を検出する負荷検出手段101が構成されている。具体的には、株元センサS0及び脱穀スイッチSW2が共にオン状態で、車速が0.1m/sec以上であるときのエンジン回転数RX(rpm)を基準回転数RSとして記憶する。但し、上記条件が成立しているときに、記憶した基準回転数RSの値よりも高いエンジン回転数RXを検出したら、その値に基準回転数RSを更新する。そして、基準回転数RSからのエンジン回転数RXのダウン量(rpm)に応じて、エンジン負荷を例えばレベル1〜レベル5(数字が大きいほど負荷が大きい)の5段階の負荷として検出する。
又、制御装置16を利用して、前記負荷検出手段101の情報及び予め設定された制御情報に基づいて、エンジンEの負荷が適正負荷(例えば、前記5段階の負荷においてレベル3)に維持されるように、前記変速装置10を変速操作する車速制御手段100が構成されている。
【0019】
図1,図2及び図5に示すように、走行機体9の前部側の既刈り側(機体右側)端部箇所に、機体前方に位置する植立穀稈Tまでの距離Lを検出する超音波センサS3aが、検出方向を機体前方に向ける状態で設けられ、走行機体9の未刈り側(機体左側)の横側部に、機体横側方に位置する植立穀稈Tまでの距離Lを検出する一対の超音波センサS3b,S3cが、検出方向を機体横側方に向ける状態で機体前後方向に設定間隔を隔てて設けられ、これらの各超音波センサS3a,S3b,S3cの検出情報が制御装置16に入力されている。
【0020】
つまり、走行機体9が未刈茎稈群Mの外周に沿って刈取走行している状態において(図4参照)、走行機体9の横側方に位置する未刈茎稈群Mの外周端と走行機体9の横側部との間の距離を検出する旋回開始判別用の距離検出手段が、上記機体左側の後方側の超音波センサS3cにて構成されて、走行機体9の横側部における機体前後方向中間の設定位置に設けられている。ここで、この設定位置は、走行機体9の機体前後方向長さや、旋回性能(旋回軌跡等)に応じて、機体前端部から適宜距離の位置に設定される。
又、走行機体9の横側部に機体前後方向に設定間隔を隔てて一対設けられて、走行機体9の横側部とその側方に位置する未刈茎稈群Mの外周端との間の距離を検出する旋回走行用の距離検出手段が、上記機体左側の一対の超音波センサS3b,S3cにて構成されている。つまり、この実施形態では、旋回開始判別用の距離検出手段を構成する超音波センサS3cが、旋回走行用の距離検出手段を構成する1つの超音波センサS3cに兼用構成されている。
【0021】
上記各超音波センサS3a,S3b,S3cは、植立穀稈Tよりも上方に位置して植立穀稈Tの上部に向けて斜め下向きに超音波を発信する発信器と、植立穀稈Tの上部にて反射された超音波を受信する受信器とを備えて、超音波を発信してから受信するまでの時間に基づいて、植立穀稈Tまでの距離を検出する。
つまり、前記旋回開始判別用及び旋回走行用の距離検出手段は、未刈茎稈群Mの外周に位置する植立穀稈Tに向けて超音波を発信してから、植立穀稈Tで反射された超音波が受信されるまでの時間に基づいて、未刈茎稈群Mの外周端と機体横側部との間の距離を検出する超音波式の距離検出手段(超音波センサS3b,S3c)にて構成されている。
【0022】
そして、前記制御装置16を利用して、図5に示すように、前記旋回開始判別用の距離検出手段(超音波センサS3c)の情報に基づいて、前記走行機体9が前記未刈茎稈群Mに対する旋回走行開始位置に達したか否かを判別する判別手段102が構成されている。
具体的には、図6に示すように、機体左前側の超音波センサS3bの距離検出信号bが先に距離小から距離大に変化した後、さらに機体が前進走行して、機体左後側の超音波センサS3cの距離検出信号が距離小から距離大に変化したとききに、上記旋回走行開始位置(図5(イ))に達したと判別する。
【0023】
コンバインは、図4に示すように、矩形状の未刈茎稈群Mに対して、いわゆる回り刈り(図では左回り)形式で、未刈茎稈群Mの外周の各辺M1〜M4(この各辺が各作業行程に相当する)に沿って順次刈取走行し、各辺の終端位置に達すると、左旋回しながら前後進走行して隣接する辺の始端位置に移動し、次の辺に沿って刈取走行するように自動走行制御される。
【0024】
つまり、前記制御装置16を利用して、走行機体9を前記未刈茎稈群Mの外周に沿って刈取走行するように操向制御するとともに、前記判別手段102の情報に基づいて走行機体9が1つの作業行程の終端位置に達したことを判断して、走行機体9を前記未刈茎稈群Mに対する次の作業行程の始端位置に向けて旋回走行させる旋回制御を実行する走行制御手段103が設けられている。
具体的には、上記走行制御手段103は、上記操向制御において、未刈茎稈群Mの外周側の各辺M1〜M4に沿って刈取走行するように、前記方向センサS4の検出情報に基づいて走行機体9を操向作動させ、上記旋回制御において、図5(ロ)〜(ニ)に示すように、機体前部側が未刈茎稈群Mに接近するように走行機体9を旋回(図では左旋回)走行させるとともに、その旋回走行中において前記機体左側の一対の超音波センサS3b,S3cの距離情報に基づいて、走行機体9が未刈茎稈群Mに対して位置する角度(例えば次の辺に対してなす角度θ)を判断して、その角度が設定角度(例えば45度)になるに伴って前記旋回走行を停止させ、且つ、その旋回走行の停止位置から、走行機体9の向きが次の作業行程の始端位置(つまり、隣接する辺の始端部)に向かう刈取準備状態になるまで後進走行させる。
【0025】
上記後進走行は、図6に示すように、機体左前側の超音波センサS3bの距離検出信号bが極小値を過ぎて増加に転じるまで直進状態で後進させ、この位置から走行機体9の向きが次の作業行程の始端位置に向かう刈取準備状態になるまで、左旋回しながら後進走行させる。そして、走行機体9が上記刈取準備状態になったことは、機体前部側の超音波センサS3aの距離検出信号aが距離大から機体前方側の植立穀稈Tを検出する状態に変化したことによって判断される。
又、上記走行機体9の未刈茎稈群Mに対する角度θは、一対の超音波センサS3b,S3cにて夫々検出される次の辺の外周端までの距離L1,L2の差と、両センサの設置間隔sdとから、次式にて算出される(図5(ロ)参照)。
【0026】
【数1】
θ=tan-1((L1−L2)/sd)
【0027】
尚、上記走行機体9の角度θを、一対の超音波センサS3b,S3cではなく前方側の超音波センサS3bの距離情報L1に基づいて判断するようにしてもよい。例えば、上記左旋回走行時に、未刈茎稈群Mの角部から前方側の超音波センサS3bまでの機体前後方向距離はほぼ同じ値となるので、この値を上式においてsdに置き換え、かつ、L2を0として、上記角度θが算出される。
【0028】
次に、図7に示すフローチャートに基づいて、制御装置16による制御作動について説明する。
未刈茎稈群Mの1辺の始端部から走行を開始して、制御がスタートすると、未刈茎稈群Mの辺に沿って走行させるための前記操向制御と、エンジン負荷を適正値に維持するための前記車速制御と、刈取部3の対地高さを適正値に維持する前記刈高さ制御とをその辺の終端位置に達するまで実行し、前記判別手段102にて終端位置(旋回走行開始位置)に達したことが判別されると、未刈茎稈群Mに対する刈取作業が終了したか否かを判断して、作業終了でなければ、次の辺の始端位置に向けて移動させる前記旋回制御を実行し、以後、上記各制御を作業終了まで繰り返す。作業終了であれば、走行を停止して制御を終える。
【0029】
〔別実施形態〕
上記実施形態では、旋回開始判別用及び旋回走行用の距離検出手段(超音波センサS3b,S3c)は、未刈茎稈群Mに植立する植立穀稈Tの上部位置より上方に位置してその植立穀稈Tに対する検出方向を固定させたが、これ以外に、図8に示すように、未刈茎稈群Mに植立する植立茎稈Tよりも上方に位置してその植立茎稈Tに対する検出方向を上下方向に設定周期tcで変更するように構成してもよい。この場合は、距離検出信号は、図9に示すように、上記設定周期tcで変動し、例えばその変動範囲内に植立穀稈Tの上端角部が含まれる条件では、その検出信号の極小値がその角部までの距離を示すことになるので、例えばこの極小値を未刈茎稈群Mの外周端と機体横側部との間の距離とする。
【0030】
上記実施形態では、旋回開始判別用の距離検出手段(超音波センサS3c)を一対の旋回走行用の距離検出手段(超音波センサS3b,S3c)の1つに兼用させるように構成したが、兼用構成とせずに、各別のセンサ等にて構成するようにしてもよい。
【0031】
上記実施形態では、旋回開始判別用の距離検出手段及び旋回走行用の距離検出手段を、超音波式の距離検出手段(超音波センサS3b,S3c)にて構成したが、これ以外に、例えば、検出光を植立茎稈Tに対して投受光する光式の距離検出手段にて構成してもよい。
【0035】
上記実施形態では、刈取収穫機をコンバインにて構成したが、コンバイン以外に、例えば、イグサ用の刈取収穫機等でもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 コンバインの側面図
【図2】 コンバインの背面図
【図3】 コンバインの制御構成のブロック図
【図4】 コンバインによる刈取走行の経路を示す平面図
【図5】 未刈茎稈群の作業行程端部における旋回走行を示す平面図
【図6】 距離検出信号の時間変化を示すタイムチャート
【図7】 制御作動を示すフローチャート
【図8】 別実施形態の距離検出手段を示すコンバインの側面図
【図9】 別実施形態での距離検出信号の時間変化を示すタイムチャート
【符号の説明】
9 走行機体
S3b 距離検出手段
S3c 距離検出手段
102 判別手段
103 走行制御手段
M 未刈茎稈群

Claims (3)

  1. 走行機体が未刈茎稈群の外周に沿って刈取走行している状態において、前記走行機体の横側方に位置する前記未刈茎稈群の外周端と前記走行機体の横側部との間の距離を検出する旋回開始判別用の距離検出手段が、前記走行機体の横側部における機体前後方向中間の設定位置に設けられ、
    前記旋回開始判別用の距離検出手段の情報に基づいて、前記走行機体が前記未刈茎稈群に対する旋回走行開始位置に達したか否かを判別する判別手段が設けられ、
    前記走行機体を前記未刈茎稈群の外周に沿って刈取走行するように操向制御するとともに、前記判別手段の情報に基づいて前記走行機体が1つの作業行程の終端位置に達したことを判断して、前記走行機体を前記未刈茎稈群に対する次の作業行程の始端位置に向けて旋回走行させる旋回制御を実行する走行制御手段が設けられ、
    前記走行機体の横側部とその側方に位置する未刈茎稈群の外周端との間の距離を検出する旋回走行用の距離検出手段が、前記走行機体の横側部に機体前後方向に設定間隔を隔てて一対設けられ、
    前記旋回開始判別用の距離検出手段及び前記旋回走行用の距離検出手段が、夫々、未刈茎稈群に対する検出方向を機体横側方に向ける状態で設けられ、
    前記走行制御手段は、前記旋回制御において、機体前部側が前記未刈茎稈群に接近するように前記走行機体を旋回走行させるとともに、その旋回走行中において前記旋回走行用の一対の距離検出手段のうちの前方側の距離検出手段もしくは両方の距離検出手段の距離情報に基づいて、前記走行機体が前記未刈茎稈群に対して位置する角度を判断して、その角度が設定角度になるに伴って前記旋回走行を停止させ、且つ、その旋回走行の停止位置から、前記旋回走行用の一対の距離検出手段のうちの前方側の距離検出手段の距離検出信号が極小値を過ぎて増加に転じるまで直進状態で後進させ、この位置から前記走行機体の向きが前記次の作業行程の始端位置に向かう刈取準備状態になるまで後進旋回走行させるように構成されている刈取収穫機。
  2. 前記旋回開始判別用及び旋回走行用の距離検出手段は、前記未刈茎稈群に植立する植立茎稈よりも上方に位置してその植立茎稈に対する検出方向を上下方向に設定周期で変更するように構成されている請求項1記載の刈取収穫機。
  3. 前記旋回開始判別用及び旋回走行用の距離検出手段は、前記未刈茎稈群の外周に位置する植立茎稈に向けて超音波を発信してから、前記植立茎稈で反射された超音波が受信されるまでの時間に基づいて前記距離を検出する超音波式の距離検出手段にて構成されている請求項1又は2に記載の刈取収穫機。
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