JP3664584B2 - 可変吐出量高圧ポンプ - Google Patents

可変吐出量高圧ポンプ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばディーゼル機関のコモンレール噴射システムにおいて、高圧流体を圧送供給するために用いられる可変吐出量高圧ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼル機関に燃料を噴射するシステムの1つとして、コモンレール噴射システムが知られている。コモンレール噴射システムでは、各気筒に連通する共通の蓄圧配管(コモンレール)が設けられ、ここに可変吐出量高圧ポンプによって必要な流量の高圧燃料を圧送供給することにより、蓄圧配管の燃料圧力を一定に保持している。蓄圧配管内の高圧燃料は所定のタイミングでインジェクタにより各気筒に噴射される(例えば、特開昭64−73166号公報等)。
【0003】
図18は、このような用途に用いられる可変吐出量高圧ポンプの一例を示すもので、シリンダ91内には図示しないカムによって駆動されるプランジャ92が往復動自在に嵌挿され、シリンダ91の内壁面とプランジャ92の上端面とで圧力室93を形成している。該圧力室93の上方には電磁弁94が取り付けられており、電磁弁94は、その内部に形成された低圧流路95と圧力室93の間を開閉する弁体96を有している。
【0004】
弁体96は、コイル97に通電しない図示の状態で開弁位置にあり、燃料は、プランジャ92の下降時に、図略の低圧供給ポンプより低圧流路95、弁体96周りの間隙を経て圧力室93内に導入される。コイル97に通電すると弁体96は上方へ吸引され、その略円錐状の先端部がシート部98に着座して閉弁する。同時に、プランジャ92の上昇によって、圧力室93内の燃料が加圧され、圧力室93の側壁に設けた流路99より蓄圧配管へ圧送される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、プランジャ92の上昇中は、圧力室93内の燃料圧により弁体96に閉弁方向の力が作用するため、弁体96は一度閉弁すると、コイル97への通電を停止しても開弁しない。このため、上記構成の可変吐出量高圧ポンプでは、蓄圧配管へ送る流量の制御を、閉弁時期を制御する、いわゆるプレストローク制御にて行っている。すなわち、プランジャ92が上昇行程に移った後、直ちに閉弁せず、圧力室93内の燃料が所定量となるまで開弁状態を保持して、余剰の燃料を低圧流路95側へ逃がし、しかる後、閉弁して加圧を開始することで、必要量の加圧流体を蓄圧配管へ圧送している。
【0006】
ところが、エンジンの回転数の上昇に伴い、ポンプの送油率が高くなると、弁体96が閉弁信号とは無関係に閉弁(自閉)するという問題が生ずる。これは、プランジャ92の上昇時、弁体96が、下端面に圧力室93内の燃料の動圧を直接受けること、弁体96とシート部98の間の間隙より低圧流路95へ向けて流れる燃料の絞り効果により閉弁方向の力を受けること等によるもので、流量制御が適切になされないおそれがある。
【0007】
この対策としては、弁体96の作動ストロークを大きくするか、弁体96の復帰用スプリング力を大きくすることが考えられるが、いずれの場合も、閉弁応答性の低下につながる。閉弁応答性を維持するためにはコイルに通電する電力を多大にしたり、体格を大きくして電磁弁の吸引力を増加させる必要があり、電磁弁の電力コスト、製作コストの上昇を招くという問題があった。
【0008】
また、上記構成の可変吐出量高圧ポンプでは、圧力室93への流路の開閉を電磁弁94で行っており、閉弁信号に対し弁体96が着座して流路を閉鎖するまでに一定の時間を要することから、通常、この作動応答時間を予め計算して閉弁タイミングを制御している。ところが、エンジンの回転数が上昇し、ポンプの送油率が高くなると、開閉動作が間に合わなくなり、十分な制御ができなくなるおそれがあった。
【0009】
しかして、本発明の目的は、エンジンの回転数が上昇し、ポンプの送油率が高い状態でも、蓄圧配管へ圧送する流量制御が容易かつ確実にでき、しかも装置の大型化や電力の増大を伴わないことにある。また他の目的として、圧力室への流路の開閉に電磁弁を用いることによる応答遅れ等の不具合を解消することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明請求項1の構成において、可変吐出量高圧ポンプは、シリンダ内にプランジャを往復運動可能に嵌挿配設して、上記シリンダの内壁面と上記プランジャの端面とで圧力室を形成し、該圧力室内に低圧流路より導入される低圧燃料を、エンジン回転に応じて回転するドライブシャフトの回転に伴う上記プランジャの往復運動によって加圧して高圧流路へ圧送するようになしてある。上記低圧流路と上記圧力室との間に、スリーブ内にスプールを摺動自在に保持しスリーブ壁にスプールにより開閉する開口部をスプールの移動方向にスリット状に形成して開度自在とした絞り弁を設ける。かつ絞り弁から圧力室への低圧燃料の吸入時には圧力室と絞り弁との間を連通し、圧力室に吸入された低圧燃料の加圧開始時より加圧燃料の高圧流路への圧送終了時までの間には圧力室と絞り弁の間を遮断する逆止弁を具備する。かつ、上記開口部を、上記スプールの閉弁側ほど、縮径するスリットとし、さらに、上記絞り弁の上記スプールを、上記圧力室に吸入される低圧燃料から一定量の吸入を得ようとするとき、上記エンジンの回転数が低回転域では、上記開口部である上記スリットの開口面積が小さくなるように移動させるとともに、エンジンの回転数が高回転域では、上記開口部である上記スリットの開口面積が大きくなるように移動させるよう上記エンジンの回転数に基づいて制御する。
【0011】
上記構成において、低圧燃料は、逆止弁の開弁時に絞り弁から圧力室へ吸入され、プランジャを下降させる。吸入が終了して上記逆止弁が閉弁しプランジャが上昇を開始すると、上記圧力室内の低圧流体は加圧されて、高圧流路へ圧送される。ここで、圧力室への低圧流体の吸入量は、吸入速度を規定する絞り弁の開度(開口面積)に依存し、吸入時間が一定のとき、上記開度が小さければ吸入量は小となり、開度が大きければ吸入量は大となる。よって、絞り弁の開度を調整することにより、低圧燃料の圧力室への吸入量を制御することができる。
【0012】
このように、上記構成では、圧力室へ至る低圧流路に設けた絞り弁によって低圧燃料の吸入量を制御するとともに、圧力室への流路を開閉する逆止弁を具備せしめて、逆止弁を経て圧力室へ導入される低圧流体を全て加圧して高圧流路へ圧送するようになしてある。すなわち、上記構成の可変吐出量高圧ポンプは、圧力室への吸入量を制御することにより圧送量を制御する吸入量制御方式のポンプであり、従って、流路の開閉を1つの弁で行う従来のプレストローク制御のように、プランジャの上昇時に、一定時間、流路を開放しておく必要がない。よって、吸入終了後、直ちに閉弁してもよく、従来のような弁体の自閉の問題はもとより生じない。つまり自閉を防止するための装置の大型化や電力の増大の必要がない。さらに、加圧燃料の圧送終了時までは逆止弁により圧力室と絞り弁の間が遮断されるから、絞り弁が加圧燃料の影響を受けず、絞り弁は装置の大型化や電力の増大の必要がなく、低圧用の小規模の構成で足りる。また圧力室への吸入停止を逆止弁が行うことで従来のように閉弁信号に対する応答遅れ等の問題がなく、信頼性が高い。
【0016】
しかも、絞り弁の開口面積をスプールにより調整する構成とすることにより、先端を円錐面に形成した弁体を流路の開口端から流路内に進退せしめることにより開度を調整する通常の構成の絞り弁に比して、開口面積が小さいときに弁体が変位したときの開口面積の変化が緩やかになり次のような作用効果を奏する。プランジャの往復運動がエンジンの動力により行われ、エンジンの回転と同期する場合には、低圧燃料の吸入量の目標値が同じであっても、低回転域では絞りの開口面積を相対的に小さくする必要がある。上記構成では、開口面積が小さいとき、通常の構成の絞り弁に比して弁体が変位したときの開口面積の変化が緩やかになるので、エンジンの低回転域における調量精度が高くなる。このように上記構成ではスプールの作動幅を大きくしなくとも低回転域における高い調量精度を得ることができるから、スプールを駆動するための手段に、作動幅の大きなものや精密駆動の可能なものを用いる必要がなく安価にできる。
【0018】
また、上記開口部を、上記スプールの閉弁側ほど、縮幅するスリットとすることで、絞り弁は、開口面積が小さいほどスプールの変位に対する開度の変化割合が小さくなって、エンジン回転の低回転域における調量精度をさらに高くすることができる。
【0019】
請求項の構成では、上記絞り弁を、上記スプールと連動するピストンと、ピストンを室壁の一部として低圧燃料が導入される圧力制御室とを有する構成とし、圧力制御室内の圧力を調整する圧力調整手段とを具備せしめる。
【0020】
このように圧力制御室の圧力によりスプールを駆動する構成とすることにより、スプールを駆動するための手段を絞り弁と一体的に設ける必要がなく、弁体の作動幅が実質的に制限を受けない。しかして弁体の作動幅を大きく設定して弁体の変位に対する開口面積の変化をさらに緩やかにすることができ、さらに高い調量精度を得ることができる。また弁体を駆動する手段を絞り弁と一体的に設ける必要がないので、可変吐出量高圧ポンプを構成する部品のレイアウトの自由度が高くなる。
【0021】
スプールを駆動する手段としては、請求項の構成のように、上記絞り弁に、制御手段の通電制御によりスプールを駆動するアクチュエータを具備する構成とする。
【0022】
請求項の構成では、圧力調整手段には、上記低圧流路から上記圧力制御室内に流入する低圧燃料の流量を調整する電磁弁を具備せしめ、上記圧力制御室を絞りを介して、余剰燃料を燃料タンクに戻すリターン流路と連通せしめる。
【0023】
圧力制御室の圧力は、低圧燃料の圧力制御室内への流入量と、圧力制御室からの流出量とのバラスで調整される。電磁弁は、低圧燃料の流量制御を行うだけでよいので、簡単な構成の安価なものでよい。
請求項の構成では、上記ドライブシャフトとともに回転するカムを、上記圧力室の容積が縮小する方向に上記プランジャを押圧可能に設け、かつ、上記プランジャを、上記カムに対して非押し付け状態にて上記シリンダ内に嵌挿配設して、燃料の吸入時には、燃料の供給分だけ上記プランジャが上記圧力室の容積を拡大する方向に移動するようにする。
プランジャがカムから離れることができるので、低圧燃料の吸入量が少量でも圧室の減圧によるキャビテ−ションを防止することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明の可変吐出量高圧ポンプをディーゼルエンジンのコモンレール噴射システムに適用した第1の実施の形態を図面を参照して説明する。図3のシステム図において、エンジンEには各気筒の燃焼室に対応する複数のインジェクタIが配設され、これらインジェクタIは各気筒共通の高圧蓄圧配管いわゆるコモンレールRに接続されている。インジェクタIからエンジンEの各燃焼室への燃料の噴射は、噴射制御用電磁弁B1のON−OFFにより制御され、電磁弁B1が開弁している間、コモンレールR内の燃料がインジェクタIによりエンジンEに噴射される。従って、コモンレールRには連続的に燃料噴射圧に相当する高い所定圧の燃料が蓄圧される必要があり、そのために供給配管R1、吐出弁B2を経て、本発明の可変吐出量高圧ポンプPが接続される。
【0025】
この可変吐出量高圧ポンプPは、燃料タンクTから吸入される燃料を高圧に加圧し、コモンレールR内の燃料を高圧に制御するものである。コモンレールRには、コモンレール圧力を検出する圧力センサS1が配設されており、システムを制御する制御手段となる電子制御ユニットECUは、この圧力センサS1からの信号が予め設定した最適値となるように、可変吐出量高圧ポンプPの吐出量を決定して吐出制御装置P2に制御信号を出力する。電子制御ユニットECUには、さらに、エンジン回転数センサS2、TDC(上死点)センサS3、スロットルセンサS4、温度センサS5により、回転数、TDCの位置、アクセル開度、温度の情報が入力され、電子制御ユニットECUは、これらの信号により判別されるエンジン状態に応じて噴射量制御用電磁弁B1に制御信号を出力する。
【0026】
次に図1〜図4により上記可変吐出量高圧ポンプPの詳細について説明する。図1は可変吐出量ポンプPの全体を示し、図2は図1におけるA−A線に沿う断面を示し、図4は図1における可変吐出量ポンプPの要部を拡大したものである。ポンプハウジング1内にはベアリングD2、ブッシュD1を介してドライブシャフトDが回転可能に支持されており、このドライブシャフトDには、燃料タンクT(図3)から燃料を吸い上げて、低圧流路たるフィード流路11に圧送供給するベーン式のフィードポンプP1が連結されている。上記ドライブシャフトDの右端部には、カム13が一体に形成されており、該カム13は上記ドライブシャフトDとともにエンジンの回転数の1/2の速度で回転するようになしてある。このカム13が回転すると、半月状の板P11を介して上記フィードポンプP1のロータP12が回転し、その回転により燃料タンクTから燃料がインレットバルブB3より図示しない流路を通って上記フィードポンプP1内空間(ロータP12とケーシングP13とカバーP14、15とに囲まれた空間)に導入される。導入された燃料は、ロータP12の回転に伴いロータP12に配設されたベーンP16によって図示しない流路を経てフィード流路11に圧送される。
【0027】
フィード流路11の燃料は、下記のようにコモンレールへの圧送用に使用されるだけでなく、絞り流路Sよりポンプ内に流入し、ポンプ内部の潤滑にも使用される。潤滑された燃料はバルブVから出て燃料タンクTに戻される。また、ポンプ内部の圧力はほとんど大気圧となるようにバルブVにより調整されている。
【0028】
ポンプハウジング1の右端開口にはヘッドHが嵌着されており、該ヘッドHは左端中央部が突出して上記カム13内に挿通位置している。このヘッドHの左端中央部には、複数のシリンダたる摺動孔2aが設けてあり(図2)、これら複数の摺動孔2a内にはそれぞれプランジャ21が往復動自在かつ摺動自在に支持されている。各プランジャ21の外側端部にはシュー21aが設けられ、各シュー21aにカムローラ22が回転自在に保持されている。シュー21aは、ガイドGDに摺動自在に保持され、半径方向のみに移動可能となっている。ガイドGDはヘッドHに図略のボルトにより固定されている。
【0029】
上記カム13は、このカムローラ22の外周に摺接可能に配置されており、上記カム13の内周面には、等間隔で配置された複数のカム山を有するカム面13aが形成してある。各プランジャ21の内方側端面と各摺動孔2aの内壁面との間に形成される空間は、圧力室23となしてある。しかして、ドライブシャフトDと一体となったカム13が回転すると、プランジャ21が摺動孔2a内を往復動し、圧力室23内の燃料を加圧する。ここでは、4本のプランジャ21に対し4つのカム山が形成され、カム13の1回転につき4回の圧送を行うようにしている。なお、図2はプランジャ21が最上昇点(最内方)にある状態を示している。
【0030】
なお、従来の可変吐出量高圧ポンプでは、プランジャ21をインナーカム13に常時押し付けるスプリングを配設することが多いが、本発明の可変吐出量高圧ポンプは吸入量制御方式であり、吸入量が少量の時にプランジャ21が最下降点まで下降すると、圧力室23の減圧によるキャビテーションの発生のおそれがある。このため、本発明では上記スプリングを設けておらず、プランジャ21の往復動は、圧送時はドライブシャフトDの回転によるカムリフトで、吸入時は低圧燃料の圧力(フィード圧)によって行う。よって吸入量が少ない場合には、低圧燃料の供給分だけしかプランジャ21はカム13方向に移動せず、カムローラ22とインナーカム13が離れるようになしてある。
【0031】
圧力室23において、加圧された燃料は、圧力室23に連通する吐出孔24(図1)より、ヘッドH壁に固定した吐出弁3を経て、蓄圧配管であるコモンレールR(図3)に圧送される。吐出弁3は、弁体31とこれを閉弁方向に付勢するリターンスプリング32を有し、加圧燃料が所定圧を越えるとリターンスプリング32のスプリング力に抗して開弁し、高圧流路である吐出流路33に加圧燃料を吐出する。
【0032】
ヘッドHの右端部には、圧力室23の右方に、圧力室23と連通流路23aを介して連通する穴H1が形成してある。穴H1には底部側よりガスケットG、ストッパ41、逆止弁4、可変絞り弁5が組付けられている。可変絞り弁5をヘッドHに螺着することで、可変絞り弁5とともにガスケットG、ストッパ41、逆止弁4がヘッドHに固定される。逆止弁4、可変絞り弁5の外周には燃料溜まり12が形成され、フィード流路11、ヘッドHのフィード流路11a、燃料溜まり12により低圧流路を形成する。
【0033】
ヘッドHの右端部にはまた、別の穴H2が形成してあり、これに可変絞り弁5の制御用の電磁弁6が組付けられている。
【0034】
上記逆止弁4、可変絞り弁5、電磁弁6とで上記図3の吐出量制御装置P2を構成している。
【0035】
上記逆止弁4は、図4(a)に示すように、ハウジング42を左右方向に貫通する流路43と、該流路43を開閉する弁体44を有する。上記流路43は、途中で圧力室23方向(図の左方)に拡径して円錐状のシート面45を形成している。なお、弁体44は、図4(b)に示すように外周面に4か所に切削部を有し、切削面に沿って流路43が形成され燃料が流れるようになしてある。
【0036】
弁体44は、ストッパ41内に保持されるスプリング46によって右方に付勢されてシート面45に着座している。このように、逆止弁4は図示の状態で閉弁しており、上記絞り弁5から流入する燃料の圧力で開弁するようになしてある。
【0037】
上記ストッパ41には、複数の連通孔41aが形成され、連通孔41aを介して、上記流路43と圧力室23との間を燃料が流通可能であり、また圧送開始時には、ストッパ41中央部の連通孔41aにより、弁体44が、圧力室23より逆流する燃料の動圧を受けやすいようにしてある。
【0038】
しかして上記絞り弁5から流入する燃料の圧力で開弁すると、逆止弁4のシート面45、ストッパ41内の流路を経て上記圧力室23(図1)へ燃料が流入する。上記弁体44は、上記圧力室23の加圧が開始されると閉弁し、燃料の圧送終了までこれを保持する。
【0039】
図5,図6に可変絞り弁5の拡大したものを示す。図5は開度が小のときの状態で図6は開度が大のときの状態を示している。可変絞り弁5は、ヘッドHに螺着された絞り弁ボディ501を有し、絞り弁ボディ501には段付きのシリンダ501eが形成してある。シリンダ501eの小径部501f側は流路501dを介して逆止弁4と連通し、大径部501g側はロックボルト504により閉鎖されている。ロックボルト504の左端にはシリンダ501eと同軸に円形の凹部504aが形成してある。シリンダ501eには弁体502が挿通せしめてあり、小径部501fおよびロックボルト504の凹部504aにおいて摺動自在に保持されている。弁体502は、左端部を先細り円錐状に形成した棒状体で、円錐面502dがこれと対向する流路501dの開口端に形成したテーパ面501cに着座または離座するようになっている。
【0040】
弁体502の外周に環状の流路501bが形成してある。流路501bは絞り弁ボディ501を貫通して形成された流路501aにより燃料溜まり12と連通している。また流路501bは、左端がテーパ面501cの右端と一致する位置に形成され、弁体502の変位量に応じて流路501dと流路501b間を所定の開度にて連通せしめるようになっており、流路11aから逆止弁4へ流入する燃料の流量を制御するようになっている。
【0041】
弁体502の外周には、鍔状にピストン502bが形成してあり、シリンダ501eの大径部501gの内周面と摺接している。シリンダ501eの大径部501gはピストン502bにより2室に分割され、両室505,506はピストン502bに形成した絞り502cにより連通している。左側の室505は圧力制御室505としてあり、右側の室506はスプリング室506としてある。スプリング室506にはスプリング503が配設してあり、弁体502を常時、閉弁方向に付勢している。
【0042】
絞り弁ボディ501には、圧力制御室505位置およびスプリング室506位置にそれぞれ流路501h,501iが形成してある。流路501hは穴H2の底部に開口する流路Hdと連通し、流路501iはリターン流路Heと連通している。
【0043】
また弁体502は上記の形状を有しているので、シートエッジ部502eが、シリンダ501eとの摺動直径と同じであり、閉弁時に、流路501a,501bからシリンダ501e内に供給されるフィード燃料の油圧力が弁体502に対して左右方向に作用しないようになしてある。
【0044】
また弁体502には、その軸心線に沿って弁体502を貫通する連通孔502aが形成してあり、燃料が常時、弁体502の右方にも導入されるようになっている。これにより、弁体502が油圧作用力による作動不良が生じるのを防止している。
【0045】
なお絞り502cは、ピストン502bに形成したが、ピストン502bとシリンダ501eとの間隙を、そのクリアランスを適当に設定することで、絞りとすることもできる。
【0046】
図7(a),(b)は電磁弁6の詳細を示すもので、電磁弁6は、制御手段たる電子制御ユニットECUにより通電駆動されるコイル62を内蔵するハウジング61と、その左端部に嵌合固定されるバルブボディ71とを有し、ハウジング61の外周に設けたフランジ63にて上記ヘッドHに固定されている。
【0047】
上記バルブボディ71は、左端部が穴H2の底側の小径部に嵌設され、バルブボディ71の外周に形成される燃料溜まりHbと、穴H2の底部の空間Hdとを画している。燃料溜まりHbは流路Haを介してフィード流路11aに連通し、空間Hcは上記のごとく流路Hdを介して絞り弁5の圧力制御室505に連通している。
【0048】
バルブボディ71は、軸方向中央部に形成したシリンダ72内に、ニードル弁73を左右方向に摺動自在に保持している。ニードル弁73の左端部周りには、環状の流路74aが形成され、流路74aの側方には、上記燃料溜まりHb(図4)に連通する流路74bが開口し、左方には、上記穴H2の底部に連通する流路74cが開口している(図4参照)。流路74cの開口端部には、バルブシート部である円錐状のシート面75が形成してあり、ニードル弁73の略円錐状の先端部がこのシート面75に着座して流路74a、74c間を遮断するようになしてある。
【0049】
ここで、ニードル弁73は、摺動部73a径(φd1 )と、シートエッジ部73b(閉弁時のシート面75との当接端縁)の直径d2 とが等しくなるようにする。これにより、閉弁時には、ニードル弁73周りの流路74a内に供給される燃料がニードル弁73を左方に押す力と右方に押す力とが釣り合うため、フィード燃料による油圧作用力は発生しない。また、流路74b内には、通常、フィルタ76を設けており、ニードル弁73とシート面75の間に異物が入って常時開弁状態になることを防止している。このフィルタ76は、例えば金属メッシュよりなり、その目開きがニードル弁73の最大リフト時の流路面積よりも小さくなっていればよい。なおフィルタは、流路74b内に限らず、燃料タンクT(図3)から電磁弁6に到る低圧流路のどこに設置してもよい。
【0050】
ニードル弁73の右端には、アーマチャ64が圧入固定してあり、ステータ65と一定の間隔(l2 )で対向している。ステータ65の外周には上記コイル62が配され、ステータ65内部に設けたスプリング室66には、スプリング67がニードル弁73と同軸に配設され、アーマチャ64を常時、左方に付勢している。
【0051】
しかして、コイル62に通電しない図7(a)の状態では、上記アーマチャ64と一体のニードル弁73が、スプリング67力により左方に付勢され、その先端部がバルブボディ71のシート面75に着座(閉弁)し、圧力制御室505(図1)への連通路となる流路74cを閉鎖する。このように、電磁弁6を、非通電状態で閉弁して圧力制御室505への燃料の導入を止める構成とすることで、非通電時には圧力制御室505の圧力を0にして圧力制御室505内の燃料を絞り502cを介してリターン流路Heに排出し、スプリング503のばね力により絞り弁体502が閉弁するようになっており、コイル62の破損時に燃料の圧送が行われないようにする効果がある。
【0052】
コイル62への通電により、ニードル弁73と一体のアーマチャ64がステータ65に吸引されて右方に移動すると、ニードル弁73先端部がシート面75から離れて(開弁)、低圧流路と圧力室23間を連通する(図7(b))、この時のリフト量(l1 )は、ニードル弁73の右端面73cと、これに対向して設けたシム68との間の距離によって決まる(図7(a))。なお、アーマチャ64とステータ65の間隔(l2 )は、閉弁時はl1 +0.05、開弁時は0.05となる。
【0053】
また。図7(b)において、ニードル弁73の先端部のなす角度θ1 は、バルブボディ71のシート面75のなす角度θ2 より1°程度大きくしてある。これにより、閉弁時のシートエッジ部の密着性が向上し、磨耗が防止できる。
【0054】
なお電磁弁6の開弁時にはアーマチャ64が右方に移動し、その分だけスプリング室66の容積が減少するので、スプリング室66内の燃料が移動できるよう、スプリング室66を他の部分と連通させる必要がある。本実施の形態では、ニードル弁73の内部にこれを左右方向に貫通する流路77,78を設け、スプリング室66とニードル弁73の左方の流路74cと連通している。これにより、スプリング室66内の燃料が移動できると同時に、開弁時に流路74cの圧力が上昇してもスプリング室66と流路74cは同じ圧力となるため、ニードル弁73には左右方向には油圧力が作用せず、ニードル弁73の作動不良が防止できる。
【0055】
次に、上記構成の可変吐出量高圧ポンプPの作動について説明する。可変吐出量高圧ポンプPは、カム13の1回転につき4回の吸入、圧送行程をなすように構成され、この圧送量は、圧力室23への燃料の吸入量によって制御される。ここで、吸入量Qは、下記式で表される。
吸入量Q=α×S×√(ΔP)×時間
α:流量係数
S:可変絞り弁5の開口面積
ΔP:フィード圧力
時間:ポンプ回転数により決定
すなわち、α、ΔP、時間が一定である場合、上記可変絞り弁5の開度を調整することにより吸入量Qを制御可能であることがわかる。すなわち可変絞り弁5の開度すなわち開口面積が大きい程吸入量は多くなり、開口面積が小さい程吸入量は少なくなる。可変絞り弁5の開口面積は、電磁弁6の駆動周波数やデューティ比(通電期間)を変えることによって調整可能である。電磁弁6の通電時間を長くすると、絞り弁5の圧力制御室505への流入量が増加し、圧力制御室505の圧力が大となり、絞り弁体502のリフト量は大きくなり、吸入量は大きくなる。
【0056】
図8は、可変吐出量高圧ポンプPの制御方法と作動の様子を示すもので、NEパルス、電磁弁6の作動、圧力制御室505の圧力の変化、絞り弁体502のリフト、プランジャ21のリフト、圧送パターン(例えばデリバリバルブ3の開閉弁パターン)を対比して示しており、タイムチャートの前半が吸入量が小の場合、後半が吸入量が大の場合である。なおNEパルスとは、図3におけるエンジン回転数センサS2からの出力信号を電子制御ユニットECU内で波形整形した後の波形である。このNEパルスおよび負荷センサS3、圧力センサS1、さらに図示しない水温センサ、大気圧センサからの信号に基づいて、電子制御ユニットECUは、電磁弁6への通電を制御して圧力室23への燃料の流入量を制御する。
【0057】
さて電磁弁6がオンの時には、絞り弁5の圧力制御室505にフィード燃料が流入する。圧力制御室505からスプリング室506への燃料の流入は絞り502cにより制限されているので、圧力制御室505圧力が増大し、電磁弁6が閉の時には、圧力制御室505へのフィード燃料の流入が停止するので、圧力制御室505圧力が大気圧に向けて低下する。すなわち電磁弁6のオンデューティに応じて圧力制御室505圧力が調整される。
【0058】
この電磁弁6による圧力制御室505圧力の調整機能により、弁体502は、圧力制御室505圧力とスプリング503のばね力とがバランスする位置に位置決めされ任意の中間リフトが可能となる。すなわち絞り弁5は、電磁弁6のオンデューティに応じて開度が調整される。
【0059】
さて、吸入量を小とする場合は、電磁弁6のデューティ比を小とする。圧力制御室505の圧力を低くし絞り弁5の開度を小さくすることで、カム13の吸入行程(a時点からb時点)時、圧力室23への低圧燃料の吸入が緩やかになされる。この時、プランジャ21のカムローラ21aとカム13は摺接せず、プランジャ21は燃料の吸入に伴い徐々に下降(放射方向に移動、図2参照)する。カム13がカムローラ21aに当接してプランジャ21が上昇(半径中心方向への移動)を開始すると(図のb点)、これより圧送行程(b時点からc時点)に入る。すなわちカム13のカムローラ21aに対する押し上げ力によりプランジャ21が上昇し、圧力室23内の燃料が加圧され、コモンレールRに圧送される。
【0060】
この圧送行程において、逆止弁4には加圧燃料の圧力が加わるため、弁体44が開くことはない。よって、圧力室23への吸入量がすなわち圧送量となり、コモンレール圧の制御が容易にできる。
【0061】
吸入量を大とする場合は、電磁弁6のデューティ比を大とする。これによりフィードポンプP1から送出されるフィード燃料の圧力制御室505への流入量が増大し、圧力制御室505の圧力は高くなる。かくして絞り弁5の開口面積が大となり、絞り弁5から逆止弁4を経て圧力室23へ流入する燃料の流入速度が上昇してプランジャ21は高速で下降し、上昇してくるカム13と早いタイミングで当接し、圧力室23に、吸入量を小とする場合に比して多量の低圧燃料が吸入される。
【0062】
このように電磁弁6のデューティ比が大きいほど、プランジャ21のストロークが大きくなって、吸入量が多くなる。ここで1回当たりの圧送量はプランジャのリフト×プランジャ径×プランジャ数(図例では4)で表される。
【0063】
なお図例では、電磁弁6の駆動周波数は1回の吸入および圧送行程中に、2回オンする周波数としているが、必ずしもオンが2回である必要はない。しかし通電は、吸入および圧送行程と同期して行うのが望ましい。
【0064】
このように、上記構成では、圧力室23への燃料の吸入量を、絞り弁5と電磁弁6とで制御し、絞り弁5と圧力室23の間に逆止弁4を設けて、圧力室23へ吸入された燃料を全て加圧してコモンレールRへ圧送するようになしている。この吸入量制御方式では、燃料の吸入量の制御と、圧力室23への流路の開閉を別々に行っているので、従来のプレストローク制御のようにプランジャ21が上昇行程に移った後に、流路を開放しておく必要がなく、弁体の自閉の問題はもとより生じない。そして、構造の簡単な逆止弁4を用いることで、低コストにでき、また、逆止弁4は電磁弁のような応答遅れの問題がなく、加圧開始時に直ちに作動するので、信頼性に優れる。また、絞り弁5、電磁弁6には、高圧が加わることがないので、復帰用スプリング力は小さくてよく、吸引力を発生するコイル62も小さくてよいため、小型なものにできる。しかして、上記のように構成すれば、簡単な構成で、高圧流路へ圧送する流量制御が容易かつ確実にでき、装置の大型化や電力の増大の必要がない。
【0065】
また、絞り弁体502を駆動する手段としての電磁弁6は、フィード流路11aと絞り弁5の圧力制御室505間を連通または遮断するだけで弁体502を直接電磁駆動しない。したがって絞り弁体502に直接電磁ソレノイドまたはステップモータ等を接続して弁体502を変位せしめる方式に比して、弁体502を変位せしめる手段(電磁弁6)は簡単な構成の安価な小型のもので足り、電力消費は僅かである。また電磁弁6は絞り弁5と流路Hd等により接続すればよいので、ポンプPにおけるレイアウトは自由度が高い。
【0066】
しかも上記のごとく弁体502のリフト量を圧力制御室505の圧力制御により間接的に行い弁体502を変位せしめる手段を絞り弁5と一体的に設けないため、最大リフト量には実質的に制限がない。したがって弁体502の左端部のテーパ面502dの傾斜角を小さくして上記左端部をより尖った形状とすることで、弁体502の変位量に対する絞り弁5の開口面積の変化割合を小さくし、開口面積を精密に調整することができる。
【0067】
図9は電子制御ユニットECUによる制御の一例を示すフローチャートである。電子制御ユニットECUには、上記図3のシステム図に示したように各センサから種々の情報が、常時入力されるようになしてあり、エンジン回転数センサS2により検出されるNE信号からエンジン(ポンプ)回転数を、スロットルセンサS4により検出されるアクセル開度から目標コモンレール圧(CPTRG)および噴射量(圧送量)を、予め入力された制御マップに基づいて算出する(ステップ(1)、ステップ(2))。続いて、ポンプ回転数、圧送量に応じた電磁弁6の駆動周波数およびデューティ比(通電期間)を算出し(ステップ(3))、電磁弁6に通電する。
【0068】
また、電子制御ユニットECUは、圧力センサS1によりコモンレールR圧力(CPACT)を常時検出するようになしてあり、この検出されたコモンレールR圧力(CPACT)と目標コモンレール圧(CPTRG)とを比較して(ステップ(4))、異なる場合には補正をする。補正方法としては、(CPACT−CPTRG)の計算を行って必要な圧送量増加分を算出し(ステップ(5))、この増加分に相当する駆動周波数およびデューティ比(通電期間)に変更する(ステップ(6))。次いで、再び、(CPACT=CPTRG)かどうかを判定し(ステップ(7))、(CPACT=CPTRG)でない場合には、ステップ(5)に戻って(CPACT=CPTRG)になるまで繰り返しフィードバック制御する。
【0069】
(第2実施形態)
第1実施形態においては、弁体502のリフト量を圧力制御室505の圧力制御により間接的に行う(図1参照)ことで、精密な調量を可能にした。本実施形態では弁体を直接、リニアソレノイド駆動やモータ駆動により駆動する方式において、実質的に高い調量精度を得ることができるようにしたものである。図10は例えば第1実施形態のような圧力室への吸入量を絞り弁により調量する構成の可変吐出量高圧ポンプにおける、エンジンが低回転時および高回転時のプランジャの挙動とカムリフトを示すタイムチャートである。圧送量qは上記第1実施形態において示した式より知られるように絞り弁の開口面積に比例するが、吸入時間tによっても変化する。
【0070】
ここで第1実施形態のようにカムがドライブシャフトと連動して作動する構成の場合、上記タイムチャートより知られるように、カム動はエンジンの回転数に依存し、低回転域では遅く、高回転域では速い。このため、絞り弁の開口面積が等しければ、吸入時間が低回転域ほど長くなる。したがって一定量の吸入を得るには、低回転域では開口面積を小さくし、高回転域では大きくする必要があり、電子制御ユニットECUは、エンジン回転数センサS2等の信号に基づいて絞り弁の開口面積を決定する。
【0071】
図11は圧送量と絞り弁のリフト量の特性を示すものである。上記のごとく低回転域ほど吸入時間が長くなるから、絞り弁のリフト量に対する圧送量の変化割合(グラフの傾き(Δq/Δl))が大きくなる。このように絞り弁の開口面積のダイナミックレンジがエンジン回転数によって変化し、低回転域において絞り弁の開口面積Sの調整精度を確保しようとすると、リフト量の変位範囲を大きくせざるを得ず、この結果、高回転域において不必要に高い調量精度となる上、絞り弁のリフト方向の体格が大型化する。本実施形態において示す発明は、かかる問題分析の結果、なされたもので、リフト量が小さくとも低回転域において高い開口面積Sの調整精度が得られるようにしたものである。
【0072】
図12、図13に本発明の第2の実施の形態を示す。図12は本実施形態の可変吐出量高圧ポンプの全体断面であり、図13(a)はその要部断面であり、図13(b)は図13(a)におけるC矢視図である。第1実施形態の構成において、逆止弁4を介して圧力室23に流入する燃料の流入量を調整する手段を、別の構成に代えたもので、図中、図1〜図6と同じ番号を付した部分については実質的に同じ作動をするので、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0073】
本実施形態では、ヘッドHに螺着されて逆止弁4をヘッドHに固定するロックアダプタLAに、逆止弁4の右方に可変絞り弁5Aが設けてある。絞り弁5Aは、コイル602を内蔵するハウジング601と、その左端部内に環状のシム608を介して嵌挿固定されるスリーブたるバルブボディ511とを有し、バルブボディ511に設けたシリンダ511a内にスプールたる弁体512を摺動自在に保持している。バルブボディ511には、流路511cとこれよりも流路断面積の小さな流路511bが形成されており、シリンダ511aと燃料溜まりHgとを連通している。燃料溜まりHgは流路Hhを介してフィード流路11aと連通している。シリンダ511a内周面に開口する開口部たる流路511bは、図13(b)に示すように弁体512の移動方向に長い等幅のスリット511bとしてある。
【0074】
弁体512の外周面には略流路511b位置に全周に凹部が形成され、これとシリンダ511a壁面とで環状の流路512cとしてある。流路512cは流路512dを介して連通流路512aと連通している。また弁体512には鍔状に拡径部512eが形成され、絞り用弁体512は、拡径部512eがバルブボディ511、シム608に当接する位置が、移動範囲の左限と右限とを規定している。
【0075】
また弁体512の内部に形成された連通流路512aは、スプリング室606と絞り用弁体512の下流の流路Hfとを連通し、絞り用弁体512に左右方向の力が作用しない構成としてあり、安定した作動が可能となっている。また連通流路512aは、ここを弁体512が開弁したときにフィード燃料が流路Hhから流路512aを経て逆止弁4に流れる。
【0076】
弁体512の右端にはアーマチャ604が圧入固定してあり、コイル602と同軸に配設されたステータ605と一定の間隔で対向している。アーマチャ604の右方のスプリング室606内にはスプリング607が配設されてアーマチャ604と一体となった絞り用弁体512を図の左方に付勢しており、コイル602に通電していない図の状態でバルブボディ511のスリット511bと絞り用弁体512の流路512d間が遮断されるようになしてある。
【0077】
ステータ605のアーマチャ604との対向部605aの断面積は、アーマチャ604側ほど小さくしてある。したがって弁体512の変位位置は、コイル602への通電量により決まる。すなわち可変絞り弁5Aはリニアソレノイド弁となっており、コイル602、ステータ605によりアクチュエータたるリニアソレノイドを構成する。よってコイル602へ通電すると弁体512が右方に変位して、スリット511bと流路512dとが連通し、通電量を増加すると、通電量に応じて連通部の開口面積が増加する。すなわち絞り弁5Aの開度が増加する。なおスリット511bの形状は図14に示すように、弁体512の閉弁側すなわち左側ほど縮幅する三角形状としてもよい。
【0078】
本実施形態の作動について説明する。電子制御ユニットECUが、必要な圧力室23への吸入量等に基づいてコイル602に給電する電流値を調整することにより可変絞り弁5Aの開度を調整し、所望の燃料を圧力室23に吸入し、コモンレールへ圧送する。
【0079】
図15は、絞り弁の変位量と絞り弁の開口面積との関係を示すもので、本実施形態におけるスリット511bが等幅のもの、三角形状のもの(以上スリット式)、第1実施形態のような、流路にテーパ状の先端部を有する弁体を進退せしめて流路断面を調整するもの(テーパ式)を一緒に示している。
【0080】
テーパ式では、絞り弁の開口面積が弁座位置の開口面積と、当該位置における弁体の先端部の断面積の差となるから、開口面積が小さいときに弁体の変位量に対する開口面積の変化割合が大きい。したがって可変絞り弁に精密駆動の可能なものか、上記変化割合を小さくするべく変位幅の大きなものにせざるを得ず、コストの上昇やポンプ全体の大型化を招く。これに対してスリット式のものではこのようなことがない。すなわちスリットが等幅のものでは、絞り弁の開口面積は弁体の変位に対して直線的に変化し、開口面積が小のとき、テーパ式に比して弁体の変位に対する開口面積の変化割合が小さく、低回転域や小吸入量の調量精度が高い。またスリットが三角形状のものでは、上記変化割合が、等幅のものと比しても開口面積が小であるほどより緩やかであり、テーパ式に比してさらに低回転域や小吸入量の調量精度が高い。
【0081】
このように本実施の形態では低回転域や小吸入量の調量精度を、装置の大型化等を伴うことなく高めることができる。
【0082】
なお可変絞り弁は、リニアソレノイド駆動ではなく、ステップモータにより弁体を駆動する構成でもよい。
【0083】
(第3実施形態)
図16に本発明の第3の実施の形態を示す。第1実施形態の構成において、絞り弁をスプール弁型の構成としたものである。図1〜図5と同一番号を付した部分は実質的に同じ作動をするので第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0084】
図16(a)は上記可変絞り弁5Bの断面であり、図16(b)は可変絞り弁5Bの、図16(a)におけるD矢視側面である。可変絞り弁5Bのスリーブたるバルブボディ521は第1実施形態のバルブボディと基本的に同じもので、シリンダ511aにスプールたる弁体522を摺動自在に保持している。バルブボディ521の左端部にストッパ523が嵌入してある。ストッパ523には軸心線に沿って貫通孔523aが形成されて流路523aとしてあり、逆止弁4とシリンダ511a間を連通せしめている。ストッパ523は右端面が弁体522位置の左限を規定すると同時に、弁体522の閉弁時のシール面を形成している。
【0085】
バルブボディ521の周壁にはスリット521aが形成され、絞り弁5BをヘッドHに組付けた状態で燃料溜まり12と連通するようになっている。スリット521aの左端縁は、ストッパ523の端面と一致せしめてあり、弁体522が左限位置にあるとき、スリット521aが弁体522により全閉鎖される。そして弁体522が右側に移動するにつれ、スリット521aが開いて燃料溜まり12と流路523a間を連通し、その開口面積はスリット521aを閉鎖する弁体522位置で決定される。
【0086】
この構造では、開度は、弁体522が左端位置にあるとき0で、弁対522の右方への移動量に比例して大きくなる。
【0087】
かかる構成でも、電磁弁6のオンデューティに応じて可変絞り弁5Bの開口面積を調整して圧力室23への吸入量を調整することができる。しかも可変絞り弁5Bを第2実施形態のごとくスプール弁としたので、低回転域においてさらにすぐれた調量性能を発揮する。
【0088】
なおスリットの形状は、図17に示すごとく、弁体(図16参照)が左側すなわち閉弁側程、縮幅する三角形状のスリット521bとしてもよく、低回転域においてさらにすぐれた調量性能を発揮する。
【0089】
なお、上記各実施形態は、インナーカム圧送式の可変吐出量高圧ポンプの例を示したが、これに限らず、列型燃料噴射システムをベースとした可変吐出量高圧ポンプ等に適用しても勿論よい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す可変吐出量高圧ポンプの全体断面図である。
【図2】図1におけるA−A線断面図である。
【図3】第1の実施の形態の可変吐出量高圧ポンプを含む燃料噴射システムの全体構成図である。
【図4】(a)は図1の部分拡大断面図であり、(b)は(a)におけるB−B線に沿う断面図である。
【図5】(a)は第1の実施の形態を示す可変吐出量高圧ポンプの可変絞り弁の閉弁時の断面図であり、(b)は(a)の一部拡大断面図である。
【図6】第1の実施の形態を示す可変吐出量高圧ポンプの可変絞り弁の開弁時の断面図である。
【図7】(a)は第1の実施の形態を示す可変吐出量高圧ポンプの可変絞り弁制御用の電磁弁の閉弁時の断面図であり、(b)は上記電磁弁の開弁時の断面図である。
【図8】第1の実施の形態の可変吐出量高圧ポンプの作動を示すタイムチャートである。
【図9】第1の実施の形態の可変吐出量高圧ポンプの制御方法を示すフローチャートである。
【図10】第2の実施の形態の可変吐出量高圧ポンプを説明するためのタイムチャートである。
【図11】第2の実施の形態の可変吐出量高圧ポンプを説明するためのグラフである。
【図12】第2の実施の形態を示す可変吐出量高圧ポンプの全体断面図である。
【図13】(a)は第2の実施の形態を示す可変吐出量高圧ポンプの可変絞り弁の断面図であり、(b)は(a)におけるC矢視図である。
【図14】第2の実施の形態を示す可変吐出量高圧ポンプの変形例を示す図である。
【図15】第2の実施の形態の可変吐出量高圧ポンプの作動を示すグラフである。
【図16】(a)は第3の実施の形態の可変吐出量高圧ポンプの可変絞り弁の断面図であり、(b)は上記可変絞り弁の(a)におけるD矢視側面図である。
【図17】第3の実施の形態を示す可変吐出量高圧ポンプの変形例を示す図である。
【図18】従来の可変吐出量高圧ポンプの部分断面図である。
【符号の説明】
P 可変吐出量高圧ポンプ
P1 フィードポンプ
1 ポンプハウジング
11,11a フィード流路(低圧流路)
12 燃料溜まり(低圧流路)
13 カム
2a 摺動孔(シリンダ)
21 プランジャ
22 カムローラ
23 圧力室
24 吐出孔
3 吐出弁
31 弁体
32 復帰用スプリング
33 吐出流路(高圧流路)
4 逆止弁
41 ストッパ
42 ハウジング
43 流路
44 弁体
5,5A,5B 可変絞り弁(絞り弁)
502 弁体
502b ピストン
502c 絞り
505 圧力制御室
511 バルブボディ(スリーブ)
511b,521a,521b スリット(開口部)
512,522 弁体(スプール)
He リターン流路
6 電磁弁(圧力調整手段)
ECU 電子制御ユニット(制御手段)

Claims (5)

  1. シリンダ内にプランジャを往復運動可能に嵌挿配設して、上記シリンダの内壁面と上記プランジャの端面とで圧力室を形成し、該圧力室内に低圧流路より導入される低圧燃料を、エンジン回転に応じて回転するドライブシャフトの回転に伴う上記プランジャの往復運動によって加圧して高圧流路へ圧送するようになした可変吐出量高圧ポンプにおいて、上記低圧流路と上記圧力室との間に、スリーブ内にスプールを摺動自在に保持しスリーブ壁にスプールにより開閉する開口部をスプールの移動方向にスリット状に形成して開度自在とした絞り弁を設け、かつ絞り弁から圧力室への低圧燃料の吸入時には圧力室と絞り弁との間を連通し、圧力室に吸入された低圧燃料の加圧開始時より加圧燃料の高圧流路への圧送終了時までの間には圧力室と絞り弁の間を遮断する逆止弁を具備せしめ、かつ、上記開口部を、上記スプールの閉弁側ほど、縮径するスリットとし、上記絞り弁の上記スプールを、上記圧力室に吸入される低圧燃料から一定量の吸入を得ようとするとき、上記エンジンの回転数が低回転域では、上記開口部である上記スリットの開口面積が小さくなるように移動させるとともに、エンジンの回転数が高回転域では、上記開口部である上記スリットの開口面積が大きくなるように移動させるよう上記エンジンの回転数に基づいて制御することを特徴とする可変吐出量高圧ポンプ。
  2. 上記絞り弁を、上記スプールと連動するピストンとピストンを室壁の一部として低圧燃料が導入される圧力制御室とを有する構成とし、かつ圧力制御室内の圧力を調整する圧力調整手段とを具備せしめた請求項記載の可変吐出量高圧ポンプ。
  3. 上記絞り弁には、制御手段の通電制御によりスプールを駆動するアクチュエータを具備せしめた請求項記載の可変吐出量高圧ポンプ。
  4. 上記圧力調整手段には、上記低圧流路から上記圧力制御室内に流入する低圧燃料の流量を調整する電磁弁を具備せしめ、上記圧力制御室を絞りを介して、余剰燃料を燃料タンクに戻すリターン流路と連通せしめた請求項記載の可変吐出量高圧ポンプ。
  5. 上記ドライブシャフトとともに回転するカムを、上記圧力室の容積が縮小する方向に上記プランジャを押圧可能に設け、かつ、上記プランジャを、上記カムに対して非押し付け状態にて上記シリンダ内に嵌挿配設して、燃料の吸入時には、燃料の供給分だけ上記プランジャが上記圧力室の容積を拡大する方向に移動するようにした請求項1ないしいずれか記載の可変吐出量高圧ポンプ。
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