JP3663424B2 - ロック装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、棚や家具の扉、家電製品等に設備される開閉扉等の自由開放を阻止するロック装置に関するものであって、特にこの発明は扉等を開閉するため設けられる把手の開放操作に連動してロック状態が解除されるようにした扉等に使用されるロック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
棚や家具、或いは家電製品において扉(引き出しであってもよい。)が任意に開放しないようにマグネットの吸着による閉止具や雌,雄の嵌め合せ、或いは挟み付けによるラッチやキャッチャが広く使用されている。これらはマグネットの吸着力や素材の弾性を利用して閉塞状態を維持し、摘みや把手を引いたとき簡単に開放できるように設計してあるが、棚や家具の内部で食器等の重量物が崩れて扉に寄りかゝる等すると簡単に開放して飛び出す危険がある。ことに地震等の災害時には高所にあるシステムキッチンの棚や家具の安定性は著しく悪くなり収納する食器類の飛び出しの危険が極めて高くなる。
【0003】
従来から扉等の開放を拘束するものとして各種の施錠装置が提案され使用されているが、これらは一般に開閉操作とは別に施錠装置の開閉操作を要するものとなっている。このため頻繁に、しかも日常的に使用する場合には不便なことが多々ある。
この様なことから扉を明けるため用意される摘みとロック装置を組合せて開放に伴う摘みの引き出しに連動させてロック装置を解除し、一度の操作によって扉を開放できるようにした扉の掛け止め具が例えば実開昭59ー82166号公報等によって提案されている。
【0004】
この掛け止め具は把手の引っ張りによって作動部材を介して掛け金部材を摺動させ、ロックを解除し扉の開放が一緒に出来るもので、操作が簡単且つ迅速にできる利点がある。しかし、この装置は摘みを対象に構成されていることから手を掛けて引き出す把手、例えばコ字形やC字形をなす2つの取付軸を有した把手について実施することができない。
【0005】
指先に掛けたり、2本の指に挟んで引き出す摘みタイプと手を掛けるようにしたコ字形等の把手タイプとは家具等使用部所のデザインに合わせて個々選択されるもので両者の使用目的は全く同じである。従って把手タイプについても同じ要請がある。勿論、使用環境、条件から選択されるが、比較的大型の扉や使用頻度の高い扉の場合には強度、操作性等の面から把手タイプのものが好まれる傾向にある。
この様な要請から従来把手タイプのものとして実公昭55ー37643号公報に記載される掛け金装置や、実開昭60ー174768号公報の扉用ハンドル装置が提案されている。しかし、使用上の比較は別としてこれらの装置は構造が複雑であり製造性に難点がある。またこれに伴ってコスト高になる欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこの様な従来の問題に鑑みなされたもので、把手に組合せて把手による扉等の開放操作に連動させてロック状態を解除し、速やかな開放をなさしめると共に、扉等の閉塞操作に伴わせて同時にロック状態に戻せるようにした扉等の施錠装置として使用されるロック装置を提供しようとするものである。
【0007】
前記従来のロック装置の構造上の複雑さは把手の取付軸が間隔をおいて設けられ、この取付軸を連絡する手掛け部分が長くなること、このため扉の開放操作時にこの長い手掛け部分のどこにでも手を掛けて引き付けられることから一方の取付軸に集中的に引っ張りの力が作用し不均衡になることによって円滑に引き出せなくなることに鑑みてこれを回避するため採られた処置である。
【0008】
つまり、ロック装置を解除するため把手を引いたとき、両取付軸が等しく真直に摺動すれば円滑にロック部材、つまり掛け金を受け金から外すことができるが、手掛け部分の一端に手を掛けて一方の取付軸に偏って引っ張り力が作用した場合、この取付軸は引き出されるが他方の取付軸は残ったままとなり抵抗になる。更には、傾きによる他部材への当接により双方の取付部材がいづれも引く事が出来ないこともある。このため、リンク部材等を使って一方の取付軸に作用した力を他方の取付軸に作用させ両者を均衡させて円滑に掛け金に力を集中させる必要があるからである。
【0009】
この様に従来の装置ではリンク部材やカム装置の組込みは2本の取付軸の作動を同調させて偏りを解消する上で不可欠の要素になっているが、狭い空間にこれらの部品を組込むのは厄介であり、故障の原因にもなる。
本発明は単純な構造において例えば把手の2本の取付軸に生ずる作用力の不均衡を解消し、安定した状態で把手にかゝる開放の力をロック部材に伝達し、そのロック状態を解除し、また扉等の閉塞時には把手が邪魔になることなくスムーズにロック状態に戻せるようにした特に把手に連動して操作されるところの扉のロック装置として有利に実施できるロック装置を提供しようとするものである。
【0010】
また一方、本発明は把手の大きさ、つまり手掛け部の長さが長短変化した場合にもこれに対応して自由に組付けができるようにした扉等のロック装置を提案しょうとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述の目的を達成するためなされたもので、その特徴とするところは取付ケースと、付勢手段により取付ケースの外方に付勢され、且つ取付ケース内方に摺動可能なロック部材と、取付ケースに摺動自由に嵌装され、同一方向に移動する並行に配置される第1,第2の摺動子と、第1,第2の摺動子を連結する連動軸と、第1の摺動子の動きをロック部材の動きに変換する変換手段と、第1,第2の摺動子を均等に移動させる連動機構とよりなることを特徴としたロック装置を提供することにある。
【0012】
更に本発明を詳述すると、取付ケースと、該取付ケースに摺動自由に収納され常にはバネによって係止部を開口部から外に突き出し施錠可能な状態におかれるロック部材と、把手の2本の取付軸に接続し、前記取付ケース内に収容されるロック部材の摺動方向に対して直交する方向に摺動自由に嵌装される第1及び第2の摺動子と、該取付ケース内に収容される第1、第2の摺動子の間に渡る連動軸と、前記第1、第2の摺動子の中間に位置して前記連動軸を貫通保持し両摺動子の摺動に伴って常に並行状に移動し該両摺動子を同期連動させる連動機構とを備えてなり、前記第1の摺動子には下端部に傾斜カム面を形成し、該傾斜カム面を前記ロック部材に形成する傾斜カム面に滑合させ相互に接合し、前記把手の引き出しによる前記第1の摺動子の摺動に伴わせて前記ロック部材を前記バネに抗して前記開口部から取付ケース内に後退させ、前記施錠状態を解除すると同時に、前記連動軸及び前記連動機構を介して前記第1及び第2の摺動子を同期摺動させて前記把手の2本の取付軸を均衡して引き出し移動できるようにしてなることを特徴としたロック装置を提供することにある。
【0013】
また本発明は、前記連動機構は揺動体を主体とし、連動軸の軸心に並行させて取付ケース内に設定する軸受部にその一側縁に設ける支軸を軸承させ、他方の揺動自由端縁に設ける貫通孔に前記連動軸を挿通し軸承させて該連動軸を前記支軸を支点に並行移動させるようにしたことを特徴とするロック装置を提供することにある。
【0014】
また本発明は、前記連動機構は連動軸の長さの途中に軸着するピニオンギャと、該ピニオンギャに噛み合い、且つ弟1、第2の摺動子の摺動方向に並行して取付ケース内に設けられるラックギャからなり、前記第1、第2の摺動子の摺動時に前記ラックギャを案内にして前記ピニオンギャを回転移動させ前記連動軸の両端を同時移動するようにしてなることを特徴としたロック装置を提供することにある。
【0015】
上記本発明に係るロック装置は家具等において使用される場合、一側縁を開口部に蝶着して開閉自由にした扉の自由端側の背面に前記取付ケースをビス等で固定し、前記ロック部材の前端部に設ける係止部を取付ケースの外に突き出すようにして取付け、家具本体の開口部に設ける係合受部に例えばバネ等の付勢手段を利用して係合させ扉の開放を拘束することになる。
【0016】
その一方、前記ロック部材に対して直交状に交わる第1の摺動子とこれに並行する第2の摺動子とは共に扉に形成する透孔を通してその前面側に貫通させることになる。そして、その各端部に例えばコの字形に形成される把手の両取付軸を接続することによって取付け組立てることになる。
【0017】
前記ロック部材とこれに交わる第1の摺動子との間に介在する変換手段、つまり作用方向を変換する手段はロック部材と第1の摺動子のいずれか一方に傾斜カム面を、他方に傾斜カム面若しくは滑合突起を設けて互いに滑合させる構造を採用することができる。これにより、例えば扉等を開放するため把手を引き第1摺動子を前面側に引き出したとき、この摺動子に設ける前記傾斜カム面若しくは滑合突起をロック部材に設ける傾斜カム面若しくは滑合突起に擦り合わせ、この傾斜カム面をガイドにして付勢するバネ等の付勢手段に抗してこのロック部材を取付ケースの内方に摺動後退させ、棚等に設ける係合受部から係止部の係合を外すことによって開放を許すことができる。
【0018】
前記取付ケースは、ロック部材を摺動自由に格納し扉等に取付けるためのものである。好ましくはロック部材の全体を包み込んで前後端方向にのみ摺動自由に収め横方向にガタ付かないようにすることが望まれる。またこの取付ケースは上記ロック部材と共に2つの摺動子と交わる連動軸を収めるため所要の長さを有し、更には連動機構を内蔵するため所要の内部空間を備えることが求められる。
【0019】
尚、本発明に係るロック装置は付勢手段、連動軸、或いはネジ等一部のものに金属材を使用する外は多くの部分を合成樹脂を材料にそれぞれ個別に成形し組立て完成させるが、その詳細については図面に示す実施例に従って以下に説明することにする。
【0020】
【実施の態様】
図面は本発明に係るロック装置をシステムキッチンの収納棚Aの開口部を塞ぐ扉Bに設置した場合につき示したものである。
図1は扉の閉塞時を、図2は開放操作時を示している。図面において符号1は2本の取付軸2,2を備えたコ字形に形成してなる把手であり、3はこの把手の引っ張りにより摺動操作されるロック部材4を収める取付ケース、5はロック部材4を常に突出し方向に付勢手段たるバネであり、6は把手1とロック部材4との間に介在させて把手の引っ張りをロック部材4に伝え摺動させる第1の摺動子である。
【0021】
取付ケース3は取付面を開放した長方形状の箱に形成してあり、内部の長さ方向に沿ってロック部材4を収める。
ロック部材4は矩形の箱型に形成してあり、その一方の外側面に係止部7を突設し、これを取付ケース3の一方の端面に開設する開口部8を通して外に突き出すようにしている。そして、上下に開口する中空部分に上方から前記第1の摺動子6を受け入れるようにしてある。
【0022】
上記第1の摺動子6は下端部を立方体形のブロック状6aに形成してその背向する2側面に変換手段となる傾斜カム面9,9を突設し、下端部の前面側の中央部分には長さ方向に沿って縦の条溝(図示せず)を形成している。この摺動子6は取付ケース3の底部10に間隔を置いて立設する一対のガイド壁11,12間に上記下端部6aを差し入れ、上記条溝に一方のガイド壁11に形成する縦のガイド突条(図示せず)を滑合させ、これを案内に上下方向に摺動自由にしてある。
【0023】
一方、前記ロック部材4は相対向する2側面を前記摺動子6の2側面に向かい合わせ、該側面の両内面に変換手段となる傾斜カム面13,13を突設して前記摺動子6の傾斜カム面9,9に滑合させ係合する関係においてある。尚、ここに示される両傾斜カム面9及び13は共に略45度の傾斜角に形成してあり、第1の摺動子6を引上げ摺動させると、ロック部材4は直角方向に摺動してケース3の内方に後退し開口部8から係止部7を引き入れられるようにしてある。
【0024】
一方、ロック部材4は後部壁面14にボス15を突設し、このボスと取付ケース3内に立設する中間壁16との間に前記付勢手段となるバネ5を縮設し、常時ロック部材4を外方に付勢し、またこの付勢のバネ力を利用して前記第1の摺動子6をケース3内に引き込むようにしてある。
【0025】
図中、17は前記第1の摺動子6と対立するように並行に設けられる第2の摺動子である。この第2の摺動子17は取付ケース3の取付面側の開口部から立方体形に形成する下端部17aを差し入れ、この差し入れ方向に向けて自由に摺動するように収めてあり、前記第1の摺動子6に対して連動軸18を介して連結してある。
【0026】
連動軸18は一端を第1の摺動子6のブロック状の下端部6aに設ける盲孔19に挿通し、他端を第2の摺動子17の下端部17aに開設する貫通孔20に挿通してこの両者間に渡り、軸の途中を前記中間壁16とこの中間壁に対向して設けられる他の中間壁21にそれぞれ縦に形成する切り欠き部22,23に通して取付ケース3内をその長さ方向に沿って直線的に渡るようにしてある。そして、この軸18の長さの途中には軸の全体が自らの軸心に対して常に並行に移動するように制御する連動機構24が介挿してある。
【0027】
ここに示す連動機構24は板状をなす揺動体25からなり、前記中間壁16,21間に収まる大きさの矩形に形成してあり、その一方の縁部の両端部に軸心を共通にする支軸26,27を突設し、これを前記中間壁16,21に形成する切り込み形の軸受部28,29に軸承させて揺動自由に取付けてある。そして、この揺動体25は揺動縁側の縁部に沿って上記支軸26,27と並行する内形の断面形を長円形状にする貫通孔30を開設し、これに前記連動軸18を挿通して両者を関係付けている。
【0028】
尚、上記揺動体25は、一方の支軸27に巻装して一端を取付ケース3の内壁に、他方を揺動体に掛け止めて縮設する巻きバネ31によって常には揺動自由端を底部10側に付勢し、連動軸18を押し下げるようにしてある。また一方、連動軸18は長さの途中と一方の軸端を中間壁16,21に形成する前記それぞれの切り込み22,23に滑合させると共に、他端を取付ケース3の一端側面32の内面に縦に形成するガイド溝33に滑合させて前記第1、第2の摺動子6,17の摺動方向に向けて縦に移動できるようにしてある。
【0029】
図中、34は取付ケース3の取付面となる開口部を塞ぐカバーである。このカバーは開口部に収まる長方形の平板に形成してあり、一方の端に近い内面に前記ガイド壁11に設ける爪35に係合する係止片36を垂設し、また他端の両側縁には並行する一対の係止片37,37を垂設して取付ケースの底部10に開設する係止穴38,38に各係合させられるようにしてあり、被せるように収めたときこれらをパチンと噛み合わせて止め付けられるようにしてある。
【0030】
上記カバー34には更に内面に前記バネ5の跳ね上がりを抑える片39を垂設する一方、貫通する真円状の透孔40と板の長さ方向に沿って長さを有する長孔41を開設してある。
透孔40は前記第1の摺動子6を挿通して抜き差し方向に誘導するものであり、他方の長孔41は第2の摺動子17を挿通すると共に、この第2の摺動子17を前記連動軸18に沿って移動させ第1の摺動子6との間隔が自由に変えられるようにしてある。
【0031】
上記構成される本発明ロック装置は、取付ケース3にロック部材4を装着し、併せて中間壁16との間にバネ5を縮設し、且つ連動軸18を揺動体25の貫通孔30に挿通して組合わせ、更にこの軸の両端に第1、第2の摺動子6,17を装着して後、この組合わせ状態を維持して開口部より取付ケース内に差し入れることによって組付けられる。このとき、前記揺動体25の支軸26,27を中間壁の軸受部28,29に嵌め付け軸承させると共に、第1の摺動子6の下端部6aをロック部材4を後退した位置に引き入れてその中空部に突き入れ傾斜カム面9,13同士を滑合させる。
【0032】
この組入れを行ったのち、カバー34を装着し組立を完成させる。組立られたロック装置は扉Bの背面所定位置に添わせ取付ケースの片42をビス43で止め付けると共に、カバーの透孔40と長孔41からそれぞれ突き出す第1,第2の摺動子6,17を扉Bに穿つ穴44,45に通して扉の前面に臨ませ、各端部に把手1の取付軸2,2を当接させる。そうした後、取付ケースの底部10に開設する透孔46,47を通してネジ48を摺動子6,17の軸心に沿って差し入れ上記取付軸2,2の端部にネジ入れて連結し、把手の取付けを行う。
【0033】
図1は扉Bを閉め、ロック部材4の係止部7を棚Aの係止受部49に係合させて閉塞した状態を示している。この時ロック部材はバネ5の付勢により係止部7を突き出し係合状態を確保することになる。次に、開放のため図2に示すように把手1を引くと、第1,第2の摺動子6,17が引き出され、これに伴って傾斜カム面9,13を介して連結するロック部材4がバネ5に抗してケース3の内方に後退し、前記係止部7の係合を外して扉Aの開放を許すことになる。
【0034】
ところで、上記開放操作時に把手1を引くと、第1,第2の両摺動子6,17の引き出しと共に、両者を連結する連動軸18が切り込み22,23とガイド溝33を案内に摺動方向に移動し、更にこれに連動して連動機構たる揺動体25が支軸26,27を支点に揺動してこの連動軸18を並行を維持したまま、つまり軸両端の移動量を揃えて移動することになる。
【0035】
このため、例えば把手の手掛け部の一端に手を掛け引き出すことによって一方の摺動子が強く引かれ、他方が残された場合でもこの一方の摺動子の摺動が連動軸18を介して揺動体25に作用し、この揺動体の揺動によって他方の摺動子に伝達され誘導されるため遅れることなく摺動し、両摺動子が同調することになる。勿論、この同調作用はいずれの摺動子に対して一方的に力が掛かっても同じであり、常に把手はスムーズに引き出されロックを解除して扉を開放することになる。
【0036】
開放のため引いた把手1を離すと、ロック部材4はバネの作用によって復元し再び係止部7をケース3の外に突き出した状態に戻る。
この様にして開放された扉Bは把手により、或いは扉を直におして閉塞すると、取付ケース3から突出した係止部7が係合受部49に一旦衝合したのち、バネ5を縮小させてロック部材4を後退させ再び係合状態に戻りロックされることになる。
【0037】
ところで上記実施例の場合、一方の摺動子17を連動軸18に対して摺動可能にしてあることからこの軸18に沿って移動させると他方の摺動子6との間隔を変えることができる。このため把手1の大きさ、特に取付軸2,2間の長さが異なる把手についても簡単に対応することができるようになっている。
【0038】
図14は連動機構24についての他の実施例を示す斜視図である。ここに示す連動機構はピニオンギヤ50とラックギヤ51から構成される。図示するようにピニオンギヤ50は連動軸18に軸装され、ラックギヤ51はこれに対向するように取付ケース3の一方の側壁の内面に設けられる。
ラックギヤ51は摺動子6,17の摺動方向の沿って並行をなすように上下方向に真直に設けられ、ピニオンギヤ50を噛み合わせるようにしてある。
【0039】
この実施例において、いずれか一方の摺動子6又は17が主体となって引き出され摺動すると、それに伴う連動軸18の引き上げによりピニオンギヤ50が回転しラックギヤ51に沿って上昇するため連動軸18全体が上昇して並行移動することになる。このため、他方の摺動子も追随する関係で摺動し、両者一体となって把手の引き出しを助けることになる。
尚、この実施例で図面の符号のうち前記実施例と同一のものは同じ符号を使用してその説明を省略する。
【0040】
【発明の効果】
以上本発明をコの字形の把手を使用した扉のロック装置として図示した実施例につき詳述したが、上述の説明において明らかな様に本発明のロック装置は把手など引手手段を介して2つの摺動子6,17を揃えることなく引いたときでも、つまり偏って一方の摺動子がそのまま引き出され、他方の摺動子が残されて取付孔等の縁に掛かって抜け出せず円滑な操作が妨げられるような場合でも、連動軸と連動機構の作用により常に両摺動子が相互に同調して摺動し、均衡した状態で引き出されるため円滑な操作が期待できる。
【0041】
また、本発明のロック装置は上記摺動子の円滑な摺動と共にロック部材の係合が解かれる構造に係ることから、開放操作とロックの解除操作とが同時になされることになり、従って実施例で説明したようなシステムキッチンの棚に設けられる扉のロック手段として都合がよく、有効に使用することができる。
【0042】
また本発明は、2つの摺動子相互の間隔を任意変更できることから例えば取付軸の間隔の異なる把手に対して簡単に対応することができ、一つの把手に限定されることなく使用できる利点がある。
【0043】
また本発明装置は付勢手段としてバネを使用する場合を除いて構成部分の略全体を合成樹脂を原料として製造することができることに加え、構造の簡潔さ、組立の容易さ等から量産に適し高い生産性が上げられ経済性に優れる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ロック状態を示す一部断面にした使用状態の側面図。
【図2】ロック解除の状態を示す一部断面にした使用状態の側面図。
【図3】取付ケースの上部において断面とした横断平面図。
【図4】ロック装置の平面図。
【図5】ロック装置の一端側から見た側面図。
【図6】取付ケースに収められた揺動体を示す拡大縦断面図。
【図7】ロック部材の拡大図であり、(A)は平面図、(B)は右側面図、(C)は左側面図、(D)は中央縦断正面図である。
【図8】連動機構たる連動体の拡大図であり、(A)は正面図、(B)は側面図、(C)は中央縦断側面図である。
【図9】第1の摺動子の拡大図であり、(A)は正面図、(B)は左側面図、(C)は平面図である。
【図10】一部断面とした分解正面図である。
【図11】図10のCーC線断面図。
【図12】図10のDーD線断面図。
【図13】カバーの一端側から見た拡大側面図。
【図14】本発明の他の実施例の連動機構を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 把手
2 取付軸
3 取付ケース
4 ロック部材
5 付勢手段となるバネ
6 第1の摺動子
7 ロック部材の係止部
8 取付ケースに設けた開口部
9 変換手段となる傾斜カム面
13 変換手段となる傾斜カム面
16,21 中間壁
17 第2の摺動子
18 連動軸
22,23 切り欠き部
24 連動機構
25 連動体
26,27 連動体の支軸
28,29 支軸の軸受部
30 貫通孔
33 ガイド溝
34 カバー
40 透孔
41 長孔
50 ピニオンギヤ
51 ラックギヤ
A 棚
B 扉

Claims (3)

  1. 取付ケースと、該取付ケースに摺動自由に収納され常にはバネによって係止部を開口部から外に突き出し施錠可能な状態におかれるロック部材と、把手の2本の取付軸に接続し、前記取付ケース内に収容されるロック部材の摺動方向に対して直交する方向に摺動自由に嵌装される第1及び第2の摺動子と、該取付ケース内に収容される第1、第2の摺動子の間に渡る連動軸と、前記第1、第2の摺動子の中間に位置して前記連動軸を貫通保持し両摺動子の摺動に伴って常に並行状に移動し該両摺動子を同期連動させる連動機構とを備えてなり、前記第1の摺動子には下端部に傾斜カム面を形成し、該傾斜カム面を前記ロック部材に形成する傾斜カム面に滑合させ相互に接合し、前記把手の引き出しによる前記第1の摺動子の摺動に伴わせて前記ロック部材を前記バネに抗して前記開口部から取付ケース内に後退させ、前記施錠状態を解除すると同時に、前記連動軸及び前記連動機構を介して前記第1及び第2の摺動子を同期摺動させて前記把手の2本の取付軸を均衡して引き出し移動できるようにしてなることを特徴としたロック装置。
  2. 請求項1の記載において、連動機構は揺動体を主体とし、連動軸の軸心に並行させて取付ケース内に設定する軸受部にその一側縁に設ける枢着軸を軸承させると共に、その揺動自由端縁に設ける貫通孔に前記連動軸を挿通し軸承させて該連動軸を支点に並行移動させるようにしてなることを特徴としたロック装置。
  3. 請求項1の記載において、連動機構は連動軸の長さの途中に軸着するピニオンギャと、該ピニオンギャに噛み合い、且つ弟1、第2の摺動子の摺動方向に並行して取付ケース内に設けられるラックギャからなり、前記第1、第2の摺動子の摺動時に前記ラックギャを案内にして前記ピニオンギャを回転移動させ前記連動軸の両端を同時移動するようにしてなることを特徴としたロック装置。
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